JP2008092626A - モータ制御装置、画像読取装置およびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、画像読取装置およびモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】目標速度に対して実際の速度が大きい場合であっても、モータが逆回転することのないモータ制御装置、画像読取装置およびモータ制御方法を提供すること。
【解決手段】モータ11の回転速度を検出する回転速度検出手段(エンコーダ10、エンコーダ制御部31)と、回転速度検出手段(エンコーダ10、エンコーダ制御部31)により検出されたモータ11の回転速度とモータの目標回転速度との偏差に基づいてモータ11の制御量を求める制御量演算手段25bと、制御量演算手段25bにより求められた制御量に基づいてモータ11に対して電流を印加するかしないかを判断する通電判断手段25cとを備え、モータ11に対して逆回転駆動力を作用させる場合には、モータ11に対して電流を印加しない。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータ制御装置、画像読取装置およびモータ制御方法に関するものである。
従来、ステッピングモータを用いて駆動対象物を駆動する技術がある(特許文献1参照)。かかる技術により駆動対象物を駆動する際の速度制御は、ステッピングモータに印加するパルス周波数を制御することにより行うことができる。
特開2005−184390号公報
ところで、直流モータにより駆動対象物を駆動することとした場合に、直流モータに印加する電流値を制御することで直流モータの回転速度を制御することができる。例えば、目標速度と実際の速度の偏差に基づいてPID制御を行うことで、直流モータを目標速度で回転させることができる。かかるPID制御において、目標速度に対して実際の速度が大きい場合には、比例要素+積分要素+微分要素が負になる場合がある。この場合には、直流モータに対して印加する電流の流れる方向を逆方向にすることで、直流モータに対して逆方向への駆動力を作用させ、直流モータの回転速度を目標速度に制御する。
しかしながら、直流モータの駆動トルクに対して駆動対象物の重量が軽い場合には、直流モータが逆回転をしてしまうことがある。すなわち、駆動対象物が逆走してしまうという問題がある。特に、原稿面の画像を読み取るスキャナ装置のキャリッジの移動に直流モータを使用した場合に、画像の読み取りを行っている際に、駆動対象物であるキャリッジが逆走する事態が発生してしまうと、画像を正確に読み取ることができないという問題がある。
そこで、本発明は、目標速度に対して実際の速度が極端に大きい場合であっても、直流モータが逆回転することのない直流モータ制御装置、画像読取装置および直流モータ制御方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、駆動対象物の駆動源であるモータの速度制御を行うモータ制御装置において、モータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、回転速度検出手段により検出されたモータの回転速度とモータの目標回転速度との偏差に基づいてモータの制御量を求める制御量演算手段と、制御量演算手段により求められた制御量に基づいてモータに対して電流を印加するかしないかを判断する通電判断手段とを備え、通電判断手段は、制御量演算手段により求められた制御量がモータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合には、モータに対して電流を印加しない判断を行うこととする。
モータ制御装置をこのように構成することにより、制御量演算手段により求められた制御量がモータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合であっても、逆方向への駆動力を作用させないため、モータが逆回転してしまうことを防止することができる。
また、他の発明は、上述の発明に加え、制御量演算手段は、制御量をPID演算により求めるPID演算部であることとする。
モータ制御装置をこのように構成することにより、PID演算部により求められた制御量がモータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合であっても、逆方向への駆動力を作用させないため、モータが逆回転してしまうことを防止することができる。
また、他の発明は、上述の発明に加え、モータ制御装置と、モータ制御装置により制御されるモータとを備え、駆動対象が、画像読取手段を備えるキャリッジである画像読取装置であることとする。
画像読取装置をこのように構成することにより、キャリッジの移動に制動を必要とする状態である場合に、モータに逆方向への駆動力が作用しないため、モータが逆回転してしまい、キャリッジが逆方向に移動してしまうことを防止することができる。
上述の課題を解決するため、駆動対象物の駆動源であるモータの速度制御を行うモータ制御方法において、モータの回転速度を検出する回転速度検出ステップと、回転速度検出ステップにより検出されたモータの回転速度とモータの目標回転速度との偏差に基づいてモータの制御量を求める制御量演算ステップと、制御量演算ステップにより求められた制御量に基づいてモータに対して電流を印加するかしないかを判断する通電判断ステップとを備え、通電判断ステップは、制御量演算ステップにより求められた制御量がモータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合には、モータに対して電流を印加しない判断を行うこととする。
モータ制御方法をこのように構成することにより、制御量演算手段により求められた制御量がモータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合であっても、逆方向への駆動力を作用させないため、モータが逆回転してしまうことを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明をする。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像読取装置としてのスキャナ装置1の外観を示す斜視図である。このスキャナ装置1は、スキャナ機能の他、コピー機能さらにプリンタ機能を備えるいわゆる複合機として構成されている。
スキャナ装置1は、原稿を載置する原稿載置面としての透明な原稿台2を備えるスキャナ本体3と、原稿台2に載置された原稿Pを覆う原稿カバー4とを備えている。スキャナ本体3には、キャリッジ5等の後述する種々の内部機構が備えられている。また、複合機として構成されるスキャナ装置1には、印刷媒体としての印刷用紙を供給する給紙装置1aと、印刷用紙に対して印刷を行う印刷部(不図示)とを備える。印刷された印刷用紙は、排出口1bから排出されるようになっている。このスキャナ装置1には、操作ボタン1cが備えられ、この操作ボタン1cにより、スキャナ装置1の機能の選択や動作の指令等を行う。
図2は、本実施の形態のスキャナ装置1におけるスキャナ本体3の部分の機構の概略を示す図である。
図2に示すように、スキャナ装置1は、制御回路6と、イメージセンサ7およびLEDアレイ8を備えたキャリッジ5と、キャリッジ5の移動手段であるキャリッジ移動機構9と、エンコーダ10等を備える。なお、制御回路6は、スキャナ本体3の制御の他、プリンタ機能やコピー機能の制御部をも兼ねている。
キャリッジ移動機構9は、駆動原として直流モータ(以下、DCモータという。)11と、DCモータ11の出力軸11aに接合されたウォームギア12と、ウォームギア12と噛み合い所定の減速比で回転する平歯車13と、平歯車13に接合されたプーリ14aと、プーリ14aに対して原稿台2を挟んで配置されるプーリ14bと、プーリ14aとプーリ14bとの間に張設されるタイミングベルト15と、このタイミングベルト15の張設方向に沿って配設されるガイドレール16等を備える。
DCモータ11が駆動されると、ウォームギア12、平歯車13、プーリ14aを介してタイミングベルト15が回転する。タイミングベルト15は、その一部が、キャリッジ5に固定されている。また、キャリッジ5は、ガイドレール16に対して摺動可能に連結されている。そのため、タイミングベルト15が回転することにより、キャリッジ5は、ガイドレール16に沿って移動する。
なお、キャリッジ5が移動する方向、言い換えれば、タイミングベルト15が張設される方向を副走査方向という。また、以下の説明において、プーリ14aからプーリ14bに向かう方向を前方(前側)とし、その反対方向を後方(後側)として説明を行う。また、原稿台2に対して原稿Pが載置される側を上側(上方)とし、その反対側を下側(下方)として説明する。
エンコーダ10は、ロータリエンコーダであり、DCモータ11の出力軸11aに接合された円盤17と、この円盤17を挟んで設置された発光ダイオード18及びフォトダイオード19とを備える。円盤17は、円周に沿って所定の間隔で刻まれた図示を省略するスリットを備えており、フォトダイオード19は、このスリット(図示省略)を介して発光ダイオード18の発する光を受光することができる。そのため、DCモータ11の回転と共に円盤17が回転すると、フォトダイオード19は、発光ダイオード18の発する光を、スリット部分では受光し、また、スリット以外の部分では受光しない。その結果、フォトダイオード19は、DCモータ11の回転数に応じた数のパルス(以下、「エンコーダパルス」と呼ぶ。)を生成し、エンコーダ10は、それを外部に出力する。したがって、エンコーダパルスを計数することにより、DCモータ11の回転量を検出することができる。
なお、図示を省略しているが、上述の発光ダイオード18およびフォトダイオード19は、2組ある。そして、各組の発光ダイオード18およびフォトダイオード19は、それぞれのフォトダイオード19から、互いにπ/2だけ位相がずれたエンコーダパルスを出力するように配設されている。これは、DCモータ11の回転方向を検出すると共に、回転量の計測精度を向上させるためである。
キャリッジ5は、上述したように、イメージセンサ7とLEDアレイ8を備える。イメージセンサ7は、図示を省略する複数の受光素子(CCD)が、所定の画素密度で、キャリッジ5の移動方向である副走査方向に対して直交する方向となる主走査方向に、一列に配列されて構成されている。このイメージセンサ7は、いわゆる一次元のイメージセンサとして構成されている。受光素子(図示省略)には、受光素子の受光面を原稿面の結像位置とする図示を省略するレンズが備えられている。
また、LEDアレイ8は、赤、緑、青の各色光のLEDアレイが副走査方向に配列されて構成される。すなわち、赤色光のLEDが主走査方向に配列される赤色光LEDアレイと、緑色光のLEDが主走査方向に配列される緑色光LEDアレイと、青色光のLEDが主走査方向に配列される青色光LEDアレイが、副走査方向に配列されている。
イメージセンサ7は、LEDアレイ8から原稿Pの原稿面に対して照射され、原稿面で反射された照明光を受光し、原稿面の画像に応じた電荷を蓄積し、電気信号としてPCに出力する。
図1に示すように、原稿台2は、透明なガラス板20により構成されている。ガラス板20は、スキャナ本体3の筐体21の上面に矩形に開口した開口部22に嵌め込まれている。原稿Pは、原稿面を、原稿台2(ガラス板20)に向けた状態で、原稿台2(ガラス板20)に載置される。したがって、LEDアレイ8から照射された照明光は、ガラス板20を透過して原稿面を照明し、この反射光は、再びガラス板20を透過してイメージセンサ7に入射する。
図2に示すように、開口部22のプーリ14a側の縁部とプーリ14aとの間には、白基準板23が配設されている。白基準板23は、筐体21の上面の内側面に、白色面を下方に向けて取り付けられている。原稿Pの原稿面の読み取りを開始する前に、イメージセンサ7が、この白基準板23を走査することにより、シェーディング補正が行われる。
白基準板23の前方には、キャリッジ5のホームポジション24が設定されている。ホームポジション24は、キャリッジ5が、原稿面の走査を開始する前に、イメージセンサ7の前端縁を、このホームポジション24に一致させて待機している初期位置である。
図3は、本実施の形態の制御回路6の概略の構成を示す図である。図3に示すように、制御回路6は、CPU25と、メモリ26と、スキャナ装置1をパソコンPCと接続するためのUSBインターフェースを有する外部インターフェース部27と、供給される交流電流を直流電流に変換する整流回路28と、ASIC29と、を備える。
また、メモリ26には、スキャナ装置1全体を制御するためのプログラムが格納されており、CPU25は、このプログラムを実行することによりスキャナ制御部25aとして機能する。
ASIC29は、イメージセンサ制御部30、エンコーダ制御部31、およびモータ制御部32を備える。イメージセンサ制御部30は、イメージセンサ7に対して原稿の読み取りを指示する信号(以下、イメージセンサ駆動パルス、と言う。)を出力したり、イメージセンサ7から、読み取り結果の信号を入力して階調値(画像データ)に変換する機能を有する。また、エンコーダ制御部31は、エンコーダ10から出力されるエンコーダパルスが入力され、DCモータ11の回転量、回転速度および回転方向を検出する。
モータ制御部32は、整流回路28から出力される直流電流をDCモータ11に供給すると共に、DCモータ11に印加する駆動電流を制御することにより、DCモータ11の回転速度を制御する。なお、モータ制御部32には、上述のエンコーダパルスおよびイメージセンサ駆動パルスが、それぞれ、エンコーダ制御部31およびイメージセンサ制御部30から入力される。モータ制御部32には、図示を省略するレジスタが備えられている。
モータ制御部32は、さらに、図示を省略する電力制御用トランジスタを備え、このトランジスタのスイッチング周期に対するオン期間の割合(デューティ比)を変化させる、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)制御により駆動電流を制御する。すなわち、デューティ比を小さくすることでオン時間を短くして駆動電流を低くし、また、デューティ比を大きくすることでオン時間を長くして駆動電流を高くする。
なお、上述の制御回路6は、回転速度検出手段の一部、制御量演算手段および通電判断手段に対応する。制御量演算手段および通電判断手段は、メモリ26に記憶されている制御プログラムが、CPU25に読み込まれることにより、機能的に実現され、回転速度検出手段は、エンコーダ10およびエンコーダ制御部31により実現される。なお、これらの各手段を実現するために、専用の回路を具備する構成を採用しても良い。
上述のように構成されるスキャナ装置1においては、副走査方向にキャリッジ5を往復移動させる。キャリッジ5は、ホームポジション24から移動を開始し、往路において、イメージセンサ7が原稿Pの画像の読み取りを行う。そして、画像の読み取りを行った後、復路をホームポジション24に向けて引き返す動作を繰り返す。
キャリッジ5は、移動を開始する前は、イメージセンサ7の前端縁を、ホームポジション24に一致させた状態で待機している。そして、スキャナ装置1に対して、画像読み取り操作(例えば、スキャナ装置1に備えられるスタートスイッチのオン操作)が行われると、モータ制御部32の指令に基づき、DCモータ11は、キャリッジ5を前方へ移動させる方向に回転を開始する。そして、イメージセンサ7の前端部が、ホームポジション24から原稿Pの画像の読み取りを開始する画像読取開始位置まで移動する加速区間内において、画像の読み取り走査を行うための所定の画像読取速度まで加速する。
加速区間においては、初期駆動信号値である電流値の往路初期駆動デューティによりDCモータ11の駆動を開始する。その後、所定値である電流値の往路加速駆動デューティを往路初期駆動デューティに積算していき、DCモータ11に印加する電流値のデューティを高くしていくことで、DCモータ11の回転速度を加速する。すなわち、DCモータ11をオープン加速制御し、回転速度を加速する。そして、キャリッジ5の移動速度が画像読取速度に近づいたところで、PID(比例・積分・微分)加速制御に移行し、画像読取速度まで加速する。
上述したように、ホームポジション24から前方に移動を開始した後、イメージセンサ7が、白基準板23を走査することでシェーディング補正が行われる。
画像読取速度でキャリッジ5を移動するのに必要なDCモータ11の読取駆動デューティは、副走査方向のイメージセンサ7の読み取り解像度に応じて予め定められ、モータ制御部32のレジスタ(図示省略)に記憶されている。
キャリッジ5は、イメージセンサ7の前端部が、画像読取開始位置33に到達する時点においては、画像読取速度で移動している状態にある。イメージセンサ7の前端部が、画像読取開始位置33から原稿Pの前端位置となる画像の読み取りを終了する読取終了位置34まで移動する間は、PID(比例・積分・微分)定速制御により、画像読取速度を維持した状態で移動する。
そして、イメージセンサ7の前端部が、読取終了位置34に到達したところで、読取駆動デューティから、所定値である電流値の往路減速駆動デューティを順次減算することによりオープン減速を行い、キャリッジ5を前方折返し位置35に停止させる。
DCモータ11の回転量とこの回転量に対応するキャリッジ5の移動距離とは、予め対応付けられてメモリ26に記憶されている。また、ホームポジション24から画像読取開始位置33までの距離D1、画像読取開始位置33から原稿Pの前端部となる読取終了位置34までの距離D2および読取終了位置34から前方折返し位置35までの距離D3についても、メモリ26に記憶されている。距離D2は、原稿Pのサイズ毎に記憶されている。
図示を省略する原稿サイズ選択ボタンにより、原稿台2に載置された原稿Pに対応した原稿サイズを選択した後、画像読み取り操作を行うと、モータ制御部32は、エンコーダ10により検出されるDCモータ11の回転量から求められるキャリッジ5の移動距離に基づいて、選択した原稿Pのサイズに応じた距離だけ、キャリッジ5は前方に移動する。すなわち、メモリ26に記憶されている距離D1、距離D2および距離D3だけキャリッジ5が前方へ移動する。距離D2は、原稿サイズ選択釦(図示省略)により選択した原稿サイズにより異なる。
エンコーダ10により、DCモータ11の回転量を検出し、キャリッジ5が距離D1移動したことを検出したときに、イメージセンサ7の前端部が画像読取開始位置33に到達したと判断し、DCモータ11の制御を、PID加速制御から、PID定速制御に移行する。さらに、キャリッジ5が距離D2を移動したことを、DCモータ11の回転量から検出したときに、イメージセンサ7の前端部が読取終了位置34に到達したと判断し、DCモータ11の制御を、PID定速制御からオープン減速制御に移行する。そして、さらに、キャリッジ5が距離D3を移動したことを、DCモータ11の回転量からを検出したときに、キャリッジ5が前方折返し位置35に到達したと判断し、DCモータ11への駆動デューティを0にして、キャリッジ5の移動を停止する。
イメージセンサ7が画像読取開始位置33から読取終了位置34に移動する間、LEDアレイ8はR、G、Bの色光の時分割の照射を繰り返す。イメージセンサ7は、各色光の照射タイミングに合わせて、原稿面で反射される各色光の反射光を受光し、原稿面の画像に応じて蓄積された電荷を、電気信号としてイメージセンサ制御部30に出力する。
キャリッジ5は、前方折返し位置35に一旦停止した後、ホームポジション24に向かって復路を引き返す。キャリッジ5が前方折返し位置35からホームポジション24へ向う復路を移動する際の動作について説明する。
DCモータ11は、オープン加速制御にて回転を開始する。つまり、電流値である復路初期デューティにてDCモータ11の駆動を開始し、復路初期デューティに電流値である復路加速デューティを積算していき、DCモータ11に印加する電流値のデューティを高くしていくことで、DCモータ11の回転速度を加速する。そして、キャリッジ5の移動速度が、復路移動速度に近づいたところで、PID加速制御に移行し、キャリッジ5の移動速度が復路移動速度になるまで加速する。
復路移動速度に到達した後は、PID加速制御から、PID定速制御に移行し、減速位置36まで、この復路移動速度を維持する電流値である復路駆動デューティを、DCモータ11に印加する。そして、キャリッジ5が、減速位置36に到達したところで、復路駆動デューティから、電流値である復路減速デューティを順次減算することによりオープン減速を行い、後方折返し位置37に、イメージセンサ7の前端部が一致するようにキャリッジ5を一旦停止させる。この後方折返し位置37は、ホームポジション24より後方に設定される。
ホームポジション24から前方折返し位置35までの距離(D1+D2+D3)は、上述したようにメモリ26に記憶されている。また、前方折返し位置35と減速位置36との間の距離D4、および減速位置36と後方折返し位置37との間の距離D5についても、予めメモリ26に記憶されている。
モータ制御部32は、エンコーダ10により検出されるDCモータ11の回転量から求められるキャリッジ5の移動距離に基づいて、キャリッジ5が、前方折返し位置35から減速位置36まで移動したときに、オープン減速制御を開始する。そして、さらに、キャリッジ5が、距離D5を移動するのを検出し、後方折返し位置37に、イメージセンサ7の前端部が一致するように、キャリッジ5を移動する。
それから、イメージセンサ7の前端部がホームポジション24に一致するように、キャリッジ5を前方に向けて移動させる。後方折返し位置37とホームポジション24との間の距離D6は、1mm前後の短い距離である。そのため、キャリッジ5は、距離D6だけ微少移動することになる。なお、距離D6についても、メモリ26に記憶されていて、エンコーダ10により、DCモータ11の回転量を検出することで、キャリッジ5を距離D6だけ微少移動する。
キャリッジ5をホームポジション24より後方に移動した後、前方へ移動させてホームポジション24に待機させることにより、キャリッジ移動機構9に生じたバックラッシュを解消した状態で、キャリッジ5をホームポジション24に待機させることができる。キャリッジ移動機構9にバックラッシュがない状態で、キャリッジ5をホームポジション24に待機させることにより、ホームポジション24の直前に配設される白基準板23の読み取りを所定の速度で通過させることができる。そのため、シェーディング補正を確実に行なうことができる。
後方折返し位置37からホームポジション24までの非常に短い距離D6を、キャリッジ5は、次のように移動させられる。
DCモータ11に印加する電流値である駆動デューティを徐々に上げ、DCモータ11が回転を開始したら、駆動デューティを0にしてDCモータ11の回転を停止する。そして、再び駆動デューティを徐々に上げ、DCモータ11を回転させ、回転を開始したら、駆動デューティを0にする、という制御を繰り返すことで、キャリッジ5の微小移動を達成する。
キャリッジ5は、スキャナ装置1に対して画像読み取り操作が行われる度に、上述した動作、すなわち、ホームポジション24から、前方に向かって、原稿面の画像の読み取りを行いながら、前方折返し位置35まで移動する。そして、前方折返し位置35まで移動した後は、移動方向を反転し、後方に向かって、移動し、ホームポジション24より後方に設定された後方折返し位置37まで引き返す。そして、この後方折返し位置で、移動方向を前方に反転して、ホームポジション24に停止する、という動作を行う。
上述したPID定速制御およびPID加速制御におけるスキャナ装置1の動作について、図4のブロック図および図5のフローチャートを参照しながら説明を行う。図4のブロック図は、図3に示すブロック図において、PID定速制御およびPID加速制御の中心となる部分に注目して表わした図である。
PID演算部25bは、制御量演算手段として構成され、また、PID値判断部25cは、通電判断部として構成される。PID演算部25bおよびPID値判断部25cは、メモリ26に記憶されている制御プログラムが、CPU25に読み込まれることにより、機能的に実現される。PID演算部25bにおいては、目標速度とエンコーダ10およびエンコーダ制御部31により検出されたDCモータ11の回転速度との差である偏差に基づき、PID値を演算する。すなわち、PID制御における比例項、積分項および微分項の各値を演算し、比例項、積分項および微分項の和算の値をPID値として算出する。そして、このPID値に基づいて、PID値判断部25cにおいて、モータ制御部32に対してDCモータ11に電流を印加するかしないかの指令を行う。
PID定速制御およびPID加速制御におけるスキャナ装置1の動作について図5のフローチャートを参照しながら説明する。
PID定速制御およびPID加速制御においては、先ず、エンコーダ10およびエンコーダ制御部31によりDCモータ11の実際(リアルタイム)の回転速度(キャリッジ5の移動速度)を検出する(ステップS10)。そして、PID演算部25bにおいて、DCモータ11の実際の回転速度と目標速度との差である偏差に基づき、PID値を演算する(ステップS20)。
次に、PID値判断部25cにおいて、PID値の正負を判断する(ステップ30)。すなわち、比例項、積分項および微分項の和算の値の正負を判断する。PID値判断部25cは、PID値が正の場合は、モータ制御部32に対して、PID値に応じた電流値をDCモータ11に印加させるように指令を出す(ステップS30においてYes)。
モータ制御部32は、この指令を受けて、DCモータ11に対してPID値に応じた電流値を印加する(ステップS40)。一方、PID値判断部25cは、PID値が負の場合は、モータ制御部32に対して、DCモータ11に電流を印加しないように指令を出す(ステップS30においてNo)。モータ制御部32は、この指令を受けて、DCモータ11に対して電流の印加を停止する(ステップS50)。すなわち、DCモータ11に印加する電流値を0にする。そうして、再び、回転速度を検出し(ステップS10)、PID値を演算し(S20)、PID値が正の場合は(ステップS30においてYes)、PID値に応じた電流値をDCモータに印加し(ステップS40)、PID値が負の場合は(ステップS30においてNo)、DCモータ11に印加する電流値を0にする(ステップS50)。言い換えれば、スキャナ装置1は、DCモータ11に対して、上述のステップS10からステップS40(またはステップS50)の動作を繰り返す制御を継続することにより、DCモータ11の回転速度が目標速度になるように制御する。このように、該制御を繰り返すことにより、DCモータ11に印加する電流値が0になった(ステップ50)後、DCモータ11の回転速度に基づくPID値が正になった場合には、PID値に応じた電流値よりDCモータ11の駆動が行われ、DCモータ11の回転速度を目標速度に制御することができる。
PID値が負の場合は、実際の回転速度が目標速度に対して速い状態である。この場合に、スキャナ装置1は、DCモータ11に印加する電流の流れる方向を逆にして、DCモータ11を逆方向に回転する駆動力を作用させることなく、電流値0にする。したがって、DCモータ11は、自身のコギングトルクやキャリッジ移動機構9等の駆動負荷により回転速度が減速する。
このように、実際の回転速度が目標速度に対して速く、PID値が負であっても、DCモータ11に逆方向に回転させる駆動力を作用させることなく、DCモータ11のコギングトルクやキャリッジ移動機構9等の駆動負荷により回転速度を減速させる。これにより、キャリッジ5の重量がDCモータ11の駆動トルクに対して軽い場合であっても、DCモータ11が逆転してしまうことを防止することができる。つまり、キャリッジ5が、本来の移動方向に対して逆走してしまうことを防止することができる。
特に、画像の読み取り動作中にキャリッジ5が読み取り方向に対して逆走してしまうと、イメージセンサ7が原稿面の画像の同じ箇所を重複して読み取ってしまうこととなり、読み取り画像が不正確になる問題が生じる虞がある。しかしながら、本発明の適用により、かかる問題の発生を抑えることができる。
とりわけ、画像を高い解像度で読み取る場合には、DCモータ11の回転速度は遅くなり、コギングトルクによるDCモータ11の速度変動の割合が高くなる。そのため、DCモータ11の回転速度が遅いときに、DCモータ11を逆方向に回転させる電流が印加されると、DCモータ11を逆回転させようとする方向に作用するコギングトルクと相俟って、DCモータ11が逆回転を起こし易い。しかしながら、上述したように、PID値が負であっても、DCモータ11に印加する電流値を0にすることで、DCモータ11の逆回転を防ぐことができ、読み取り画像が不正確になる問題の発生を抑えることができる。
なお、上述のPID定速制御およびPID加速制御による速度制御に換えて、P制御(比例制御)、あるいはPI制御(比例・積分)制御により、速度制御を行うようにしてもよい。P制御により速度制御を行う場合には、制御量演算手段は、PID値を演算するPID演算部25bに換えて、比例項を演算する手段として構成し、また、PI制御により速度制御を行う場合には、制御量演算手段は、比例項と積分項を演算する手段として構成する。そして、比例項、あるいは比例項と積分項の和算の値が負になる場合には、通電判断手段において、DCモータ11に通電がされないように、すなわち、DCモータ11への印加する電流値を0にするようにモータ制御部32に指令を出す。
本発明の第1の実施の形態に係るスキャナ装置の外観を示す斜視図である。 図1に示すスキャナ装置の内部機構の概略を示す図である。 図2に示す制御回路の概略を示すブロック図である。 図3に示すブロック図において、PID定速制御およびPID加速制御の中心となる部分に注目した部分を示すブロック図である。 図4に示すブロック図の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 … スキャナ装置(画像読取装置) 5 … キャリッジ(駆動対象) 7 … イメージセンサ(画像読取手段) 10 … エンコーダ(回転速度検出手段の一部) 11 … DCモータ(直流モータ) 31 … エンコーダ制御部(回転速度検出手段の一部) 25b … PID演算部(制御量演算手段) 25c … PID値判断部(通電判断手段)

Claims (4)

  1. 駆動対象物の駆動源であるモータの速度制御を行うモータ制御装置において、
    上記モータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    上記回転速度検出手段により検出された上記モータの回転速度と上記モータの目標回転速度との偏差に基づいて上記モータの制御量を求める制御量演算手段と、
    上記制御量演算手段により求められた上記制御量に基づいて上記モータに対して電流を印加するかしないかを判断する通電判断手段と、
    を備え、
    上記通電判断手段は、上記制御量演算手段により求められた上記制御量が上記モータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合には、上記モータに対して電流を印加しない判断を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記制御量演算手段は、前記制御量をPID演算により求めるPID演算部であることを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置と、
    前記モータ制御装置により制御されるモータと、
    を備え、
    前記駆動対象が、画像読取手段を備えるキャリッジであることを特徴とする画像読取装置。
  4. 駆動対象物の駆動源であるモータの速度制御を行うモータ制御方法において、
    上記モータの回転速度を検出する回転速度検出ステップと、
    上記回転速度検出ステップにより検出された上記モータの回転速度と上記モータの目標回転速度との偏差に基づいて上記モータの上記制御量を求める制御量演算ステップと、
    上記制御量演算ステップにより求められた上記制御量に基づいて上記モータに対して電流を印加するかしないかを判断する通電判断ステップと、
    を備え、
    上記通電判断ステップは、上記制御量演算ステップにより求められた制御量が上記モータに対して逆回転駆動力を作用させるものである場合には、上記モータに対して電流を印加しない判断を行うことを特徴とするモータ制御方法。
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