JP2008091234A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単かつ容易に、しかも能率よく組み立てできる構造としながら、回路基板に固定している各々のLEDの光の漏れを防止して、特定の光窓から外部に照射する。回路基板に固定しているLEDとケースの光窓との間隔を広くしながら、簡単な構造で、LEDの光を効率よく特定の光窓に案内する。
【解決手段】電子機器は、複数のLED3を隣接して配設している回路基板6と、この回路基板6に固定している各々のLED3の光を独立して外部に放射する複数の光窓8を有するケース4とを備え、回路基板6に固定しているLED3の境界に隔壁21を設けている。さらに、電子機器は、隔壁21を回路基板6に固定して、隣り合うLED3の間に隔壁21を配置し、隔壁21でもって各々のLED3の光が隣の光窓8へ漏れるのを阻止している。
【選択図】図5
【解決手段】電子機器は、複数のLED3を隣接して配設している回路基板6と、この回路基板6に固定している各々のLED3の光を独立して外部に放射する複数の光窓8を有するケース4とを備え、回路基板6に固定しているLED3の境界に隔壁21を設けている。さらに、電子機器は、隔壁21を回路基板6に固定して、隣り合うLED3の間に隔壁21を配置し、隔壁21でもって各々のLED3の光が隣の光窓8へ漏れるのを阻止している。
【選択図】図5
Description
本発明は、複数の発光ダイオード(本明細書においてLEDと記載)の光を外部に放射する複数の光窓を設けている電子機器に関する。
電子機器は、種々の状態を表示するために複数のパイロットランプを設けている。たとえば、パック電池にあっては、電池の残容量を複数のパイロットランプの点灯個数で表示する。このパック電池は、放電して残容量が減少するにしたがって、点灯しているパイロットランプの個数を少なくして、残容量を表示できる。複数のパイロットランプの点灯状態で残容量などを表示する電子機器は、点灯しているパイロットランプと、消灯しているパイロットランプとを明確に区別する必要がある。このことを実現するために、複数のパイロットランプを接近して配設して、パイロットランプであるLEDの間に隔壁を設けている電子機器が開発されている。(特許文献1参照)
特開平11−119699号公報
特許文献1の電子機器は、図1に示すように、複数のLED93を隣接して回路基板96に固定し、ケース94には、各々のLED93の光を別々に独立して外部に放射する光窓98を設けている。さらに、ケース94には、LED93の境界に位置する隔壁99を内面に突出して設けている。ケース94に設けた隔壁99は、LED93の境界にあって、各々のLED93の光が隣の光窓98から外部に放射されるのを防止する。この構造の電子機器は、隔壁をLEDの境界に配置する必要がある。ところが、隔壁はケースに、LEDは回路基板に固定しているので、回路基板とケースとの相対位置のずれが、LEDと隔壁のずれの原因となる。このため、回路基板をケースの正確な位置に配置して組み立てる必要があることから、回路基板のケースへの組み込みに手間がかかる欠点がある。とくに、図1に示すように、LED93を隔壁99の内側に挿入するように配置する構造にあっては、回路基板96をケース94に組み込むときに、LED93を隔壁99間に入れる必要があり、組み立てに極めて手間がかかる欠点がある。
さらに、図1に示す構造の電子機器は、回路基板96をケース94に組み込む状態で、LED93と隔壁99との間に隙間ができやすく、この隙間からLED93の光が漏れて、隣の光窓98から外部に照射される欠点もある。
また、LEDとケースの光窓との間隔が広くなる電子機器にあっては、隔壁の間に透光性樹脂からなるランプリーダを配設して、LEDの光を光窓に効率よく案内できる。ただ、図1の電子機器でこの構造を実現するには、隔壁の間に透光性樹脂を入れる必要があって、組み立てにさらに手間がかかる欠点がある。
本発明は、このような欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、簡単かつ容易に、しかも能率よく組み立てできる構造としながら、回路基板に固定している各々のLEDの光の漏れを防止して、特定の光窓から外部に照射できる電子機器を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、回路基板に固定しているLEDとケースの光窓との間隔を広くしながら、簡単な構造で、LEDの光を効率よく特定の光窓に案内できる電子機器を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、回路基板に固定しているLEDとケースの光窓との間隔を広くしながら、簡単な構造で、LEDの光を効率よく特定の光窓に案内できる電子機器を提供することにある。
本発明の電子機器は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
電子機器は、複数のLED3を隣接して配設している回路基板6と、この回路基板6に固定している各々のLED3の光を独立して外部に放射する複数の光窓8を有するケース4とを備え、回路基板6に固定しているLED3の境界に隔壁21を設けている。さらに、電子機器は、隔壁21を回路基板6に固定して、隣り合うLED3の間に隔壁21を配置し、隔壁21でもって各々のLED3の光が隣の光窓8へ漏れるのを阻止している。
電子機器は、複数のLED3を隣接して配設している回路基板6と、この回路基板6に固定している各々のLED3の光を独立して外部に放射する複数の光窓8を有するケース4とを備え、回路基板6に固定しているLED3の境界に隔壁21を設けている。さらに、電子機器は、隔壁21を回路基板6に固定して、隣り合うLED3の間に隔壁21を配置し、隔壁21でもって各々のLED3の光が隣の光窓8へ漏れるのを阻止している。
本発明の電子機器は、プラスチックを筒状に成型して隔壁21を構成して、筒状隔壁22の内部にLED3を配置することができる。さらに、本発明の電子機器は、筒状隔壁22の内面を平滑な光の反射光沢面23とすることができる。
さらに、本発明の電子機器は、複数の筒状隔壁22をプラスチックで一体的に成形して隔壁ブロック20とし、隔壁ブロック20の各々の筒状隔壁22の内部にLED3を配置することができる。さらにまた、本発明の電子機器は、LED3に隣接して、押しボタンスイッチ31を回路基板6に固定し、このスイッチ31を押して切り換える弾性片25を、隔壁ブロック20に一体的に成形して設けることができる。
さらに、本発明の電子機器は、筒状隔壁22の内部に透光性樹脂14を充填することができる。さらに、本発明の電子機器は、回路基板6の表面と筒状隔壁22の内部を透光性樹脂14でポッティングすることができる。この電子機器は、筒状隔壁22が、内部に充填している透光性樹脂14の上面よりも下方に貫通孔26を設けて、回路基板6の表面にポッティングされる透光性樹脂14を筒状隔壁22内に充填することができる。
本発明の電子機器は、簡単かつ容易に、しかも能率よく組み立てできる構造としながら、回路基板に固定している各々のLEDの光の漏れを防止して、特定の光窓から外部に照射できる特徴がある。それは、本発明の電子機器が、LEDと隔壁の両方を一緒に回路基板に固定して、LEDの間に固定している隔壁でもって、各々のLEDの光が隣の光窓へ漏れるのを阻止するからである。この構造の電子機器は、隔壁とLEDの両方を回路基板に固定しているので、従来のように、ケースと回路基板の相対的な位置ずれが、隔壁とLEDの位置ずれとならない。このため、組み立て工程で、回路基板をケースに収納して固定するときに、回路基板の取り付け位置を正確に調整する必要がなく、回路基板のケース内の固定を簡単にできる。また、従来のように、ケースの内面に隔壁などを突出して設ける必要がなく、また、突出する隔壁の間にLEDを入れる必要もなく、回路基板のケース内への取り付けをより簡単にできる。
さらに本発明の電子機器は、LEDと隔壁の両方を一緒に回路基板に固定することから、隔壁を回路基板に隙間なく固定できる。このため、隔壁と回路基板との隙間からLEDの光が隣の光窓に漏れるのを確実に阻止でき、各々の光窓から、各々のLEDの光を照射して正確に点滅を表示できる特徴がある。
さらにまた、本発明の電子機器は、回路基板に固定しているLEDとケースの光窓との間隔を広くしながら、簡単な構造で、LEDの光を効率よく特定の光窓に案内できる特徴もある。それは、LEDと隔壁の両方を回路基板に固定しているので、隔壁の間に透光性樹脂を充填して、この透光性樹脂で光を効率よく特定の光窓に案内できるからである。また、回路基板に隔壁を固定する構造は、回路基板にポッティングする樹脂を隔壁の間に充填することができるので、隔壁の間に簡単に透光性樹脂を充填できる特徴がある。
また、本発明の請求項2の電子機器は、請求項1の構成に加えて、プラスチックを筒状に成型して隔壁とし、この筒状隔壁の内部にLEDを固定している。この構造によると、請求項1の特徴に加えて、LEDの光を効率よく特定の光窓に案内して外部に明るく照射できる特徴がある。また、筒状隔壁の内部にLEDを固定して、LEDと隔壁とを正確な相対位置に固定できる特徴もある。とくに、本発明の請求項3の電子機器は、請求項2の構成に加えて、筒状隔壁の内面を平滑な光の反射光沢面としているので、LEDの発光を内面で効率よく反射して、光窓から明るく外部に照射できる。
さらに本発明の請求項4の電子機器は、請求項2の構成に加えて、複数の筒状隔壁をプラスチックで一体的に成形して隔壁ブロックとし、各々の筒状隔壁の内部にLEDを配置しているので、複数の隔壁とLEDを正確な位置として、簡単に回路基板に固定できる特徴がある。
さらに、本発明の請求項5の電子機器は、請求項4の構成に加えて、LEDに隣接して回路基板に固定した押しボタンスイッチを押して切り換える弾性片を隔壁ブロックに一体的に成形して設けているので、この弾性片を介して、その下方に配設しているスイッチを押して切り換えできる。とくに、この構造は、ケースが回路基板に固定しているスイッチから離れる構造にあっても、操作部を独特の構造とするスイッチを使用することなく、隔壁ブロックに一体的に成形している弾性片でもって、ケースから離れたスイッチを操作できる。また、ケースから離れたスイッチを確実に操作するために専用のパーツを設ける必要もない。さらに、弾性片は、弾性復元力で強制的に復帰位置に移動するので、長期間にわたってスイッチを確実に切り換えできる特徴がある。
また、本発明の請求項6の電子機器は、筒状隔壁の内部に透光性樹脂を充填しているので、この透光性樹脂と筒状隔壁でもって、LEDを光をより効率よく光窓に導いて、外部に明るく照射できる。とくに、この構造は、筒状隔壁の内面でLEDの光を全反射させて効率よく光窓から照射できる。
さらにまた、本発明の請求項7の電子機器は、回路基板の表面と筒状隔壁の内部を透光性樹脂でポッティングしているので、回路基板の表面をポッティングする透光性樹脂を、隔壁内部に充填する透光性樹脂に併用して、隔壁間への透光性樹脂の充填を簡単にできる。さらに、この電子機器は、筒状隔壁が、内部に充填している透光性樹脂の上面よりも下方に貫通孔を設けて、回路基板の表面にポッティングされる透光性樹脂を筒状隔壁内に充填しているので、回路基板に透光性樹脂をポッティングして、この透光性樹脂を隔壁間に充填して、透光性樹脂の隔壁間の充填をより簡単にできる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電子機器を例示するものであって、本発明は電子機器を以下のものに特定しない。
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図2の電子機器は、電池のコアパック10を外装ケース4に収納しているパック電池である。以下、電子機器をパック電池とする具体例を詳述するが、本発明は電子機器をパック電池に特定しない。電子機器は、複数のLEDの発光をケースに設けた光窓から外部に照射する全ての機器とすることができるからである。
図2の分解斜視図と、図3の側面図と、図4の断面図と、図5の拡大断面図に示す電子機器であるパック電池は、複数のLED3を隣接して配設している回路基板6と、この回路基板6に固定している各々のLED3の光を独立して外部に放射する光窓8を有するケース4とを備える。さらに、回路基板6に固定しているLED3に境界に隔壁21を設けている。さらに、図の電子機器はパック電池であるから、回路基板6を電池のコアパック10に固定している。電池のコアパック10は、複数の電池1と、各々の電池1を平行な姿勢で定位置に保持するホルダーケース2と、ホルダーケース2の両面に位置するエンドプレート12に固定されて、電池1の端部電極にスポット溶接しているリード板5とを備える。リード板5は、回路基板6に接続している。さらに、回路基板6は、基板ホルダ7内に固定されて、基板ホルダ7を介して電池のコアパック10に連結している。
図の電子機器は、4個のLED3を隣接して横一列に並べて回路基板6の表面に固定している。LED3は、チップタイプの発光ダイオードである。回路基板6に固定されるLED3は、チップタイプに限らず、たとえば、光を集束して外部に放射する砲弾形の発光ダイオードも使用できる。さらに、回路基板6には、LED3の光を特定の光窓8から外部に放射するように、すなわち、各々のLED3が別々に専用の光窓8から光を外部に照射するように、LED3の間に隔壁21を設けている。隔壁21の両側に固定されるLED3は、この隔壁21でもって、各々のLED3の光が隣の光窓8へ漏れるのを阻止しながら、特定の光窓8から外部に光を放射する。
隔壁21を図6ないし図8に示す。これ等の図に示す隔壁21は、プラスチックを筒状に成型して筒状隔壁22とし、この筒状隔壁22の内部にLED3を固定している。筒状隔壁22は、内面を平滑な光の反射光沢面23としている。この筒状隔壁22は、図5の矢印で示すように、LED3の発光を内面で効率よく反射して、光窓8から放射する。とくに、図に示すように、筒状隔壁22の内部に透光性樹脂14を充填する構造にあっては、隔壁21の反射光沢面23に臨界角以上で入射するLED3の光を透光性樹脂14の内面で全反射して、より効率よくLED3の発光を光窓8に導く。光の全反射は、入射光線を100%反射する状態であるから、透光性樹脂14の内部で光を全反射させる構造は、LED3の発光を極めて効率よく光窓8に導いて、光窓8からLED3の光を明るく発光できる。
さらに、図6ないし図8の隔壁21は、複数の筒状隔壁22をプラスチックで一体的に成形して隔壁ブロック20としている。図の隔壁ブロック20は、四角筒を一列に横並びに連結する形状にプラスチックを成形している。さらに、この隔壁ブロック20は、4組の筒状隔壁22を一体的に成形している。この隔壁ブロック20は、回路基板6の定位置に固定するために、下面に位置決め凸部24を突出して設けている。図に示すように、隔壁ブロック20は、複数の位置決め凸部24を設けて、回路基板6の特定に位置に特定の姿勢で固定される。この隔壁ブロック20を固定する回路基板6は、位置決め凸部24を嵌入する貫通孔6Aを設けている。隔壁ブロック20は、位置決め凸部24を貫通孔6Aに入れて、回路基板6の定位置に特定姿勢で固定される。
さらに、図6ないし図8の隔壁ブロック20は、スイッチ31の弾性片25を一体的に成形して設けている。弾性片25は、端の筒状隔壁22から外側に突出して設けられる。この弾性片25は、下方に配設される押しボタンスイッチ31を押圧する。さらに、この弾性片25の上方には、ケース4に設けている押しボタン部32を配置する。この構造は、ケース4の押しボタン部32が押されて弾性片25が降下される。降下される弾性片25は、その下方に配設しているスイッチ31を押して切り換える。この構造は、ケース4の押しボタン部32が回路基板6に固定しているスイッチ31から離れる構造にあって、押しボタン部32の操作を確実に回路基板6のスイッチ31に伝達できる。とくに、操作部を独特の構造とするスイッチを使用することなく、隔壁ブロック20に一体的に成形している弾性片25でもって、ケース4の押しボタン部32から離れたスイッチ31を操作できる。さらに、弾性片25の弾性復元力が、押しボタン部32を強制的に復帰位置に移動させるので、長期間にわたって、押しボタン部32を押してスイッチ31を確実に切り換えできる特徴がある。また、ケース4から離れたスイッチ31を確実に操作するために専用のパーツを設ける必要もない。
隔壁ブロック20は、各々の筒状隔壁22の内部にLED3を配置している。回路基板6は、LED3を定位置に固定するために、LED3のリード端子を挿通する配線穴(図示せず)を設けている。LED3は、リード端子を配線穴に挿通され、挿通穴にハンダ付けして固定される。挿通穴はリード端子をハンダ付けする導電部を設けている。
図5の筒状隔壁22は、内部に透光性樹脂14を充填している。透光性樹脂14は、LED3の発光を等価させる透明の合成樹脂である。筒状隔壁22は、透光性樹脂14の充填に好都合である。それは、周囲を筒状隔壁22で囲み、上端を開口する筒状であるから、内部に透光性樹脂14を入れて、LED3を埋設できるからである。LED3を透光性樹脂14に埋設する構造は、LED3の発光を効率よく光窓8に導くことができることに加えて、LED3の耐水性と放熱性を向上できる。
さらに、図5は、回路基板6の表面と筒状隔壁22の内部の両方を、透光性樹脂14でポッティングしている。回路基板6と筒状隔壁22にポッティングされる透光性樹脂14は、軟質な状態に硬化する透明のウレタン樹脂である。この樹脂は、回路基板6のポッティング樹脂としてすでに使用されている。回路基板6をポッティングする樹脂は、回路基板6に実装される電子部品の防水性を向上し、また、放熱性も向上させる。回路基板6と筒状隔壁22の両方に同じ透光性樹脂14をポッティングする構造は、回路基板6のポッティング処理と一緒に、筒状隔壁22の内部にもポッティングできる。このため、筒状隔壁22を簡単にポッティングできる。回路基板6は基板ホルダ7に収納されて、定位置に固定される。基板ホルダ7は、周囲に周壁7Aがある。したがって、この周壁7Aの内側に未硬化でペースト状の透光性樹脂14を充填して、基板ホルダ7に収納している回路基板6を透光性樹脂14に埋設する。すなわち、回路基板6とこれに実装する電子部品を透光性樹脂14に埋設してポッティングする。ただし、ポッティングは、必ずしも回路基板に実装している電子部品の全体を透光性樹脂に埋設する必要はなく、たとえば、電子部品の一部を透光性樹脂から外部に表出させることもできる。
図6と図7の隔壁ブロック20は、各々の筒状隔壁22の底部に貫通孔26を設けている。筒状隔壁22は、内部に充填される透光性樹脂14の上面よりも下方に位置して、貫通孔26を開口して設けている。この構造の筒状隔壁22は、回路基板6の表面にポッティングされる透光性樹脂14を、貫通孔26から筒状隔壁22の内部に流入させる。貫通孔26から筒状隔壁22の内部に流入される透光性樹脂14は、表面張力の作用で、図5に示すように、回路基板6よりも高くなる。したがって、基板ホルダ7に透光性樹脂14を充填して、回路基板6を透光性樹脂14にポッティングしながら、筒状隔壁22の内部における透光性樹脂14の厚さを回路基板6よりも厚くできる。筒状隔壁22に高く、いいかえると、筒状隔壁22に厚く透光性樹脂14を充填して、LED3を透光性樹脂14に埋設する構造は、LED3の発光を効率よく光窓8に導く。
本発明の電子機器は、回路基板6に固定しているLED3の発光を、回路基板6に固定している隔壁21でもって、隣の光窓8に漏れないようにケースの光窓8に導く。このため、ケース4の内面には、各々のLED3の発光が隣の光窓8に漏れるのを阻止する隔壁を突出して設ける必要がなく、図9に示すように、外装ケース4の内面であって、光窓8を設けている部分を平面状に成型できる。内部に凹凸のない外装ケース4は、回路基板6など組み込むときに突出部が邪魔にならず、組み込みを簡単にして能率よく組み立てできる。
外装ケース4の光窓8は、貫通孔として開口され、あるいは光を透過させるフィルムやシートで閉塞される。外装ケース4は、回路基板6を固定するコアパック10を防水袋(図示せず)に収納し、防水袋の開口部を閉塞して外装ケース4に収納される。外装ケース4は、プラスチックを成形して製作される。図の外装ケース4は、プラスチック製の第1ケース4Aと第2ケース4Bを連結して、コアパック10を内部に収納している。第1ケース4Aと第2ケース4Bは周壁34を一体的に成形して設けている。さらに、図の外装ケース4は、内側に、ボス35を突出して設けている。ボス35は、第1ケース4Aと第2ケース4Bの四隅部に設けている。ボス35に止ネジ(図示せず)を挿通し、この止ネジで第1ケース4Aと第2ケース4Bを連結する。連結された第1ケース4Aと第2ケース4Bは、互いに周壁34の開口縁を隙間なく接触させて閉塞される。
さらに、外装ケース4は、電気機器に連結するコネクタ15を外部に表出させる開口窓33を設けている。このパック電池は、第1ケース4Aと第2ケース4Bの連結部に開口窓33を設けており、第1ケース4Aと第2ケース4Bの開口窓33でコネクタ15を挟着して、コネクタ15を外装ケース4の開口窓33から表出させる状態で連結している。このパック電池は、コネクタ15が電気機器(図示せず)の電源供給部に接続されて、パック電池が定位置に連結される。コネクタ15は、パック電池の出力端子(図示せず)を表出して設けている。出力端子はリード線8を介して電池1に連結している。さらに、このパック電池は、コネクタ15が充電器(図示せず)の充電接続部にも接続される。充電器は、充電接続部にコネクタ15を接続して、パック電池を定位置に連結して充電する。
以上の構造のパック電池は、たとえば、アシスト自転車の電源として使用される。アシスト自転車に搭載されるパック電池は、一般に、自転車のサドルの下に垂直に配設される縦パイプに沿って装着される。この位置に装着されるパック電池は、使用時において、サドルに跨った状態で残容量をチェックしようとすると、残容量を表示するLEDの光の照射方向と、目線の方向が必ずしも一致せず、LEDの光窓を斜め方向からのぞき込む状態となる。このため、従来のように、LEDと隔壁との間に隙間ができやすい構造では、光窓を斜め方向から見ることにより、光窓から正しく照射される光と、LEDと隔壁の間の隙間から漏れて隣の光窓から外部に照射される光との区別がし難く、LEDの表示状態を認識し難くなる欠点があった。これに対して本発明では、各々のLEDの光の漏れを防止して、特定の光窓から確実に外部に照射できるので、LEDの光窓を斜め方向からのぞき込む状態であっても、隣の光窓の光との区別をしっかりとでき、表示状態を正確に認識できる特長が実現される。この特長は、アシスト自転車用のパック電池に限らず、種々の用途に使用されるパック電池であっても、LEDによる表示部である光窓を確認する時に、光窓を斜め方向からのぞき込む状態となりやすいパック電池において、極めて有効である。
1…電池
2…ホルダーケース
3…LED
4…ケース 4A…第1ケース
4B…第2ケース
5…リード板
6…回路基板 6A…貫通孔
7…基板ホルダ 7A…周壁
8…光窓
10…コアパック
12…エンドプレート
14…透光性樹脂
15…コネクタ
20…隔壁ブロック
21…隔壁
22…筒状隔壁
23…反射光沢面
24…位置決め凸部
25…弾性片
26…貫通孔
31…スイッチ
32…押しボタン部
33…開口窓
34…周壁
35…ボス
93…LED
94…ケース
96…回路基板
98…光窓
99…隔壁
2…ホルダーケース
3…LED
4…ケース 4A…第1ケース
4B…第2ケース
5…リード板
6…回路基板 6A…貫通孔
7…基板ホルダ 7A…周壁
8…光窓
10…コアパック
12…エンドプレート
14…透光性樹脂
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20…隔壁ブロック
21…隔壁
22…筒状隔壁
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24…位置決め凸部
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26…貫通孔
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34…周壁
35…ボス
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99…隔壁
Claims (7)
- 複数のLED(3)を隣接して配設している回路基板(6)と、この回路基板(6)に固定している各々のLED(3)の光を独立して外部に放射する複数の光窓(8)を有するケース(4)とを備え、さらに、回路基板(6)に固定しているLED(3)の境界に隔壁(21)を設けてなる電子機器であって、
隔壁(21)を回路基板(6)に固定して、隣り合うLED(3)の間に隔壁(21)を配置し、隔壁(21)でもって各々のLED(3)の光が隣の光窓(8)へ漏れるのを阻止するようにしてなる電子機器。 - プラスチックを筒状に成型して隔壁(21)を構成しており、筒状隔壁(22)の内部にLED(3)を配置している請求項1に記載される電子機器。
- 筒状隔壁(22)の内面を平滑な光の反射光沢面(23)としている請求項2に記載される電子機器。
- 複数の筒状隔壁(22)をプラスチックで一体的に成形して隔壁ブロック(20)とし、隔壁ブロック(20)の各々の筒状隔壁(22)の内部にLED(3)を配置している請求項2に記載される電子機器。
- 回路基板(6)が、LED(3)に隣接して、押しボタンスイッチ(31)を固定しており、隔壁ブロック(20)が、このスイッチ(31)を押して切り換える弾性片(25)を一体的に成形して、設けている請求項4に記載される電子機器。
- 筒状隔壁(22)の内部に透光性樹脂(14)を充填している請求項2に記載される電子機器。
- 回路基板(6)の表面と筒状隔壁(22)の内部を透光性樹脂(14)でポッティングしており、筒状隔壁(22)が、内部に充填している透光性樹脂(14)の上面よりも下方に貫通孔(26)を設けて、回路基板(6)の表面にポッティングされる透光性樹脂(14)を筒状隔壁(22)内に充填している請求項6に記載される電子機器。
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