JP2008088372A - ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フィラー凝集物による異常な突起や欠陥がなくかつ良好な滑り性を有する、COF、TAB、FPCなどのような高密度実装用配線板に適したポリイミドフィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 平均粒子径が0.1〜0.5μmのシリカ粒子を0.05〜0.30重量%含み、ヘイズ値が3.5〜5.5%となるようにシリカ粒子を含有させることにより良好な表面性および滑り性を有するポリイミドフィルムを得ることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 平均粒子径が0.1〜0.5μmのシリカ粒子を0.05〜0.30重量%含み、ヘイズ値が3.5〜5.5%となるようにシリカ粒子を含有させることにより良好な表面性および滑り性を有するポリイミドフィルムを得ることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ますます高精細化が要求されるフレキシブルプリント基板、COF用ベースフィルム、TABテープ等の電子材料用途に好適に使用できる表面平滑性に優れかつ滑り性のよいポリイミドフィルムに関する。
近年、エレクトロニクス製品の軽量化、小型化、高密度化にともない、各種プリント基板の需要が伸びているが、中でも、フレキシブル積層板(フレキシブルプリント配線板(FPC)等とも称する)の需要が特に伸びている。フレキシブル積層板は、絶縁性フィルム上に金属箔からなる回路が形成された構造を有している。
絶縁性フィルム上に金属箔を形成するために、接着剤を介する方法やスパッタリングなどにより直接金属層を形成する方法等がある。
絶縁性フィルム上に金属箔を形成するために、接着剤を介する方法やスパッタリングなどにより直接金属層を形成する方法等がある。
一方で絶縁性フィルム中にはアンチブロッキング材として少量の無機粒子が添加されている。しかしながらこれら無機粒子の分散が不十分であると、大きな突起が形成され、結果として接着剤がはじいたり、スパッタリング時のピンホール形成、さらには放電による表面処理時に異常放電を誘発し、絶縁性フィルムの表面粗度が大きくなったりすることが明らかになった。また、無機粒子の分散が十分であったとしても、ポリアミド酸への添加方法が適切でないと再凝集したり沈降したりするという問題点があることがわかった。
またさらに5〜10μm以上のフィラー凝集物が存在すると、FPCの外観検査時に異物として認識され、収率を低下してしまうという問題があった。また、異常突起によりフィルムに傷がつき、収率を低下させるという問題もあった。
またさらに5〜10μm以上のフィラー凝集物が存在すると、FPCの外観検査時に異物として認識され、収率を低下してしまうという問題があった。また、異常突起によりフィルムに傷がつき、収率を低下させるという問題もあった。
このような問題点に対し、例えばリン酸水素カルシウムなどの無機粒子をアンチブロッキング剤として用いるという試みがなされている(特許文献1)。しかしながら近年、FPCの加工工程で用いられる酸によりリン酸水素カルシウムなどが溶出し、フィルムの変色を引き起こすなどの問題が起きている。このためシリカなどのように化学的に安定な粒子への変更が望まれている。一方で、小粒径のシリカなどの無機粒子を均一に分散させることは非常に難しく、特にポリイミドのような化学的反応を伴う樹脂に均一に分散させることは非常に困難であり、様々な試みがなされている(特許文献2)。
特許第2026910号公報
特開平7-304886号公報
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、シリカ粒子を分散して良好な滑り性を示し、かつ表面性の良好なポリイミドフィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、シリカ粒子の粒子径および分散状態を規定することにより滑り性および表面性に優れたポリイミドフィルムを生産性よく製造できることを見出し、本発明にいたった。
すなわち本発明は、平均粒子径が0.1〜0.5μmのシリカ粒子を0.05〜0.30重量%含み、ヘイズ値が3.5〜5.5%であることを特徴とするポリイミドフィルムに関する。
また本発明はシリカ粒子が球状であることを特徴とする前記ポリイミドフィルムに関する。
すなわち本発明は、平均粒子径が0.1〜0.5μmのシリカ粒子を0.05〜0.30重量%含み、ヘイズ値が3.5〜5.5%であることを特徴とするポリイミドフィルムに関する。
また本発明はシリカ粒子が球状であることを特徴とする前記ポリイミドフィルムに関する。
本発明によりフィラー凝集物による異常な突起や欠陥がなくかつ良好な滑り性を有し、COF、TAB、FPCなどのような高密度実装用配線板に適したポリイミドフィルムおよびその製造方法を提供することができる。
本発明の実施の一形態について、以下に説明する。
本発明のポリイミドフィルムはポリアミド酸を前駆体として用いて製造される。ポリアミド酸の製造方法としては公知のあらゆる方法を用いることができ、通常、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンを、実質的等モル量を有機溶媒中に溶解させて、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で、上記酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造される。これらのポリアミド酸溶液は通常5〜35重量%、好ましくは10〜30重量%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得る。
重合方法としてはあらゆる公知の方法およびそれらを組み合わせた方法を用いることができる。ポリアミド酸の重合における重合方法の特徴はそのモノマーの添加順序にあり、このモノマー添加順序を制御することにより得られるポリイミドの諸物性を制御することができる。従い、本発明においてポリアミド酸の重合にはいかなるモノマーの添加方法を用いても良い。代表的な重合方法として次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
1)芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させて重合する方法。
2)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
3)芳香族テトラカルボン酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミン化合物とを有機極性溶媒中で反応させ、両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミン化合物を追加添加後、全工程において芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン化合物が実質的に等モルとなるように芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いて重合する方法。
4)芳香族テトラカルボン酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/または分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミン化合物を用いて重合させる方法。
5)実質的に等モルの芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンの混合物を有機極性溶媒中で反応させて重合する方法。
などのような方法である。これら方法を単独で用いても良いし、部分的に組み合わせて用いることもできる。
本発明で用いるポリアミド酸の構造はいかなるものでもよく、最終的なポリイミドの諸物性を達成できるようにモノマーを選ぶことにより設計される。用いられるモノマーとして一例を以下に挙げる。ジアミン成分として好ましく用い得る例としては4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、パラフェニレンジアミンおよびその誘導体、ベンジジン及びその誘導体を主成分として用いるのが好ましい。
また、本発明において、ポリアミド酸溶液は重合の途中段階(以下プレポリマー溶液とする)で5μm以下、好ましくは3μm以下、特に好ましくは2μmのフィルターでろ過しなければならない。このときの溶液粘度は100ポイズ以下、好ましくは50ポイズ以下、特に好ましくは30ポイズ以下である。ろ過精度が上記範囲を超えた場合、原料中に含まれる異物により粗大突起が形成される可能性が高く、良好な表面性を有したポリイミドフィルムを得ることが困難になる。
また、溶液粘度が上記範囲を超えた場合ろ過時の圧力が高くなりすぎ、精度の高いろ過と生産性の両立ができなくなる傾向にある。
上記プレポリマー溶液にシリカ粒子の分散液を加えた後、重合を完結させて1000〜6000ポイズ、好ましくは1500〜5000ポイズのポリアミド酸溶液とする。最終的な溶液粘度がこの範囲内にあるときに良好な製膜性と生産性を実現しやすくなる。
本発明においてシリカ粒子は
1.重合開始前に添加する方法
2.プレポリマーに添加する方法
3.ポリアミド酸溶液に添加する方法
4.流延直前にポリアミド酸溶液と混合する方法
等、いかなる方法を用いてもよい。
また、
1.粉体のまま用いる方法
2.有機溶剤に分散させて用いる方法
3.有機溶剤およびポリアミド酸を含む溶液に分散させて用いる方法
等、いかなる方法を用いてもよいが、粉体粒子の分散ばらつきを考慮し、2および3の方法を用いるのが好ましい。
また、シリカ粒子の粒径は、平均粒子径が0.1〜0.5μm、好ましくは0.2〜0.4μmである。平均粒子径がこの範囲を下回ると凝集が大きくなる傾向にあり、この範囲を上回ると一部の凝集粒子が粗大突起を形成しやすくなる。
1.重合開始前に添加する方法
2.プレポリマーに添加する方法
3.ポリアミド酸溶液に添加する方法
4.流延直前にポリアミド酸溶液と混合する方法
等、いかなる方法を用いてもよい。
また、
1.粉体のまま用いる方法
2.有機溶剤に分散させて用いる方法
3.有機溶剤およびポリアミド酸を含む溶液に分散させて用いる方法
等、いかなる方法を用いてもよいが、粉体粒子の分散ばらつきを考慮し、2および3の方法を用いるのが好ましい。
また、シリカ粒子の粒径は、平均粒子径が0.1〜0.5μm、好ましくは0.2〜0.4μmである。平均粒子径がこの範囲を下回ると凝集が大きくなる傾向にあり、この範囲を上回ると一部の凝集粒子が粗大突起を形成しやすくなる。
シリカ粒子の含有量は0.05〜0.30重量%、好ましくは0.1から0.2重量%である。
シリカ粒子を分散させる方法としては、超音波、ホモジナイザー、ビーズミル等公知のいかなる方法を用いてもよいが、最終的にポリイミドフィルムとしたときにヘイズ値が3.5〜5.5%となるような分散状態を得ることができるようにしなければならない。
このヘイズ値はシリカ粒子の一次粒径、添加量および分散状態により変化するが、上記範囲を満たすように適宜選択すると良好な表面性および滑り性を確保することができる。
ポリイミド前駆体(以下ポリアミド酸という)を合成するための好ましい溶媒は、ポリアミド酸を溶解する溶媒であればいかなるものも用いることができるが、アミド系溶媒すなわちN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどであり、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましく用い得る。
これらポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法については従来公知の方法を用いることができる。
これらポリアミック酸溶液からポリイミドフィルムを製造する方法については従来公知の方法を用いることができる。
この時、最終的に400〜650℃の温度で5〜400秒加熱するのが好ましい。この温度より高い及び/または時間が長いと、フィルムの熱劣化が起こり問題が生じることがある。逆にこの温度より低い及び/または時間が短いと所定の効果が発現しないことがある。
また、フィルム中に残留している内部応力を緩和させるためにフィルムを搬送するに必要最低限の張力下において加熱処理をすることもできる。この加熱処理はフィルム製造工程において行ってもよいし、また、別途この工程を設けても良い。加熱条件はフィルムの特性や用いる装置に応じて変動するため一概に決定することはできないが、一般的には200℃以上500℃以下、好ましくは250℃以上500℃以下、特に好ましくは300℃以上450℃以下の温度で、1〜300秒、好ましくは2〜250秒、特に好ましくは5〜200秒程度の熱処理により内部応力を緩和することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(ヘイズ値の測定)JIS K7361−1(1997)に準じて測定した。
(摩擦係数)ASTM D1894に準じて測定した。
(表面粗さSRzの測定)ZYGO社製のNewView200withZOOMで測定面積が70×50μm、カットオフ値0.008mmで測定した。
(ヘイズ値の測定)JIS K7361−1(1997)に準じて測定した。
(摩擦係数)ASTM D1894に準じて測定した。
(表面粗さSRzの測定)ZYGO社製のNewView200withZOOMで測定面積が70×50μm、カットオフ値0.008mmで測定した。
(合成例1)
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に4,4’−オキシジアニリン(20mol当量)および2,2−ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン(30mol当量)を溶解した。ここに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(20mol当量)およびピロメリット酸二無水物(PMDA、25mol当量)を添加し30分撹拌した。さらにパラフェニレンジアミン(50mol当量)溶解させた後PMDA(51mol当量)を添加溶解してプレポリマーを得た。プレポリマー粘度は15ポイズであった。このプレポリマー溶液を3μmのフィルターでろ過して別の反応器へ移液した。
このプレポリマー溶液に、別途調製したPMDAの7重量%溶液(1μmでろ過済み)を徐々に添加し、粘度がおよそ1800ポイズになったところで添加をやめ、1時間均一攪拌を行った。最終的に得られた溶液は、23℃での粘度が2600ポイズ、固形分濃度が17重量%であった。
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に4,4’−オキシジアニリン(20mol当量)および2,2−ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン(30mol当量)を溶解した。ここに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(20mol当量)およびピロメリット酸二無水物(PMDA、25mol当量)を添加し30分撹拌した。さらにパラフェニレンジアミン(50mol当量)溶解させた後PMDA(51mol当量)を添加溶解してプレポリマーを得た。プレポリマー粘度は15ポイズであった。このプレポリマー溶液を3μmのフィルターでろ過して別の反応器へ移液した。
このプレポリマー溶液に、別途調製したPMDAの7重量%溶液(1μmでろ過済み)を徐々に添加し、粘度がおよそ1800ポイズになったところで添加をやめ、1時間均一攪拌を行った。最終的に得られた溶液は、23℃での粘度が2600ポイズ、固形分濃度が17重量%であった。
(実施例1)
DMF1222gに対して278gの球状シリカフィラー(平均粒径0.3μm)を添加してウルトラホモジナイザーを用いて7000rpmの高速で30分攪拌した。ここに合成例1で得た2500ポイズのポリアミド酸溶液を1670g添加した後、1000rpmで1時間攪拌して粘度が30ポイズの分散液を得た。
合成例1と同様にして3μmのフィルターでろ過したプレポリマー溶液に対して、フィルム中でのフィラー含有量が0.15重量%となるように2.5μmのフィルターでろ過しながら添加し、30分攪拌した。引き続き合成例1と同様にしてPMDA溶液を添加し、最終的に23℃での粘度が2800ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
この溶液に、無水酢酸/イソキノリン/DMF(重量比580:70:150)からなる硬化剤をポリアミド酸DMF溶液に対して重量比40%で連続的にミキサーで攪拌しTダイから押出してダイの下25mmを10m/分の速度で走行しているステンレス製のエンドレスベルト上に流延した。この樹脂膜を130℃×100秒、300℃×20秒、450℃×20秒、500℃×20秒で乾燥・イミド化させ38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
DMF1222gに対して278gの球状シリカフィラー(平均粒径0.3μm)を添加してウルトラホモジナイザーを用いて7000rpmの高速で30分攪拌した。ここに合成例1で得た2500ポイズのポリアミド酸溶液を1670g添加した後、1000rpmで1時間攪拌して粘度が30ポイズの分散液を得た。
合成例1と同様にして3μmのフィルターでろ過したプレポリマー溶液に対して、フィルム中でのフィラー含有量が0.15重量%となるように2.5μmのフィルターでろ過しながら添加し、30分攪拌した。引き続き合成例1と同様にしてPMDA溶液を添加し、最終的に23℃での粘度が2800ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
この溶液に、無水酢酸/イソキノリン/DMF(重量比580:70:150)からなる硬化剤をポリアミド酸DMF溶液に対して重量比40%で連続的にミキサーで攪拌しTダイから押出してダイの下25mmを10m/分の速度で走行しているステンレス製のエンドレスベルト上に流延した。この樹脂膜を130℃×100秒、300℃×20秒、450℃×20秒、500℃×20秒で乾燥・イミド化させ38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
(実施例3)
DMF1222gに対して278gのシリカフィラー(平均粒径0.5μm)を添加して、ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた。この分散液をフィルム中でのフィラー含有量が0.15重量%となるように合成例1のプレポリマーに10μmのフィルターで濾過しながら添加した。
これ以外は実施例1と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
DMF1222gに対して278gのシリカフィラー(平均粒径0.5μm)を添加して、ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた。この分散液をフィルム中でのフィラー含有量が0.15重量%となるように合成例1のプレポリマーに10μmのフィルターで濾過しながら添加した。
これ以外は実施例1と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
(比較例1)
ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた以外は実施例1と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた以外は実施例1と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
(比較例2)
ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた以外は実施例2と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
ビーズミル(直径1mm、500gのジルコニアビーズ使用)を用いて分散させた以外は実施例2と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
(比較例3)
ウルトラホモジナイザーを用いて分散させた以外は実施例3と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
ウルトラホモジナイザーを用いて分散させた以外は実施例3と同様にして38μmのポリイミドフィルムを得た。このポリイミドフィルムの特性を表1に示す。
(参考例1)
市販のポリイミドフィルム((株)カネカ製、アピカル25NPI)の特性を表1に示す。
市販のポリイミドフィルム((株)カネカ製、アピカル25NPI)の特性を表1に示す。
Claims (2)
- 平均粒子径が0.1〜0.5μmのシリカ粒子を0.05〜0.30重量%含み、ヘイズ値が3.5〜5.5%であることを特徴とするポリイミドフィルム。
- 前記シリカ粒子が球状であることを特徴とする請求項1記載のポリイミドフィルム。
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EP2867276A4 (en) * | 2012-06-29 | 2016-03-02 | Kolon Inc | POLYIMIDE AND POLYIMIDE FILM COMPRISING THE SAME |
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2006
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