JP2008083712A - 電子写真用転写紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】ぺーパーブリスター及びトナーブリスターの発生を防止し、波打ちの少ない高い白紙光沢度、高平滑を有する電子写真用転写紙を提供しようとするものである。
【解決手段】基材の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けてなり、前記塗被層表面の少なくとも一面の光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が50%以上の電子写真用転写紙において、前記転写紙は、開封直後の水分が3.0〜6.5%であり、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の前記転写紙の透過流量が50〜200ml/分の範囲であって内部結合力が0.38N・m以上であることを特徴とする電子写真用転写紙である。
【選択図】なし

Description

本発明は、間接乾式電子写真方式のフルカラー複写機及びプリンターに用いる電子写真用転写紙であって、白紙光沢が高く、かつ片面プリント時及び両面プリント時の画像定着の際にブリスターを発生せず、高品質の画像が得られる塗被紙からなる電子写真用転写紙に関するものである。
近年、複写機やプリンターのカラー化、高速化、及び高画質化が進んでいる。特に、オンデマンド出版物の分野において、比較的手軽で、また少部数への対応が可能であるところから、これまで印刷法で作製してきた出版物をカラー複写機、カラープリンターで作製する傾向が顕著になっている。
高い白紙光沢を有する塗被紙は、通常各種コーターを用いて平均粒子径2ミクロン以下の顔料を基紙の片面あたり10g/m2 以上塗布し、その後、カレンダー掛けして表面を平滑化して製造されてきた。これらの高い白紙光沢を有する塗被紙は、通常、商業用印刷の分野に用いられてきたが、この塗被紙を通常のPPC用紙、プリンター用紙に代えて電子写真方式の複写機やプリンターに適用して画像の鮮明度を高めるケースが増えてきている。
一方、このような高い白紙光沢を有する塗被紙を、電子写真方式の複写機やプリンターに適用するときには、トナー画像の加熱定着時にブリスターを発生するという問題が生ずる。ブリスターとは、トナー画像の加熱定着時に用紙内部の水分が加熱されて水蒸気を発生し、用紙内部の水蒸気圧が上昇することである。この水蒸気が用紙の外に排出される際に、何らかの理由で排出がスムーズにいかない場合、この水蒸気は紙層内部で急激に膨張して局所的なフクレを生ずる(以下、ペーパーブリスターと呼ぶ)。
また、上記のペーパーブリスターに対し、発生した高圧の水蒸気を塗被層内部の空隙を通って用紙外部に排出しようとするときに、水蒸気排出路上にトナー画像があると、トナー画像部を突き破って流出することがあり、塗被紙に微小なフクレや貫通孔が発生して品位を低下させる(以下、トナーブリスターと呼ぶ)。このトナーブリスターは画像の重大な欠陥となる。このように塗被紙は塗被層を有するため、十分な水蒸気排出路が確保されず、さらに、トナー画像があると、ペーパーブリスターやトナーブリスターが発生しやすい。特に、光沢度の高い塗被紙の場合、光沢を上げるためにカレンダー処理を必要とし、塗被層密度を上昇させるため、ペーパーブリスターやトナーブリスターが発生しやすくなる。
さらに、ブリスター現象は、片面プリント時よりも両面プリント時に発生し易い。その理由は、片面プリント時に塗被層表面にトナーが付着して被覆されるため、両面プリント時に発生した用紙内の水蒸気が片面プリント時より排出し難い状況になるためである。従来の高い白紙光沢を有する印刷用塗被紙及び電子写真用塗被紙は、片面プリント時のブリスターが軽微であったり、発生しないものであっても、両面プリント時にブリスターが発生してしまうのが現状である。
これまで、電子写真用塗被紙のブリスター改善については、塗被層表面の中心線平均粗さを2.0μm以下、透気度を4000秒以下に調整する方法(特許文献1)や、塗被用原紙の平滑度及び透気度を調整し、かつ有機顔料を含有する塗被層の塗布量を規定して透気度を4000秒以下に調整する方法(特許文献2)などが提案されている。なお、透気度はJapan Tappi No.5に規定の王研式透気度試験法(JIS P8117に準じた方法)により、0.1kg/cm2 に加圧した空気10mlが用紙内を透過する時間を秒数で測定したものである。
しかし、これらの電子写真用塗被紙は、片面プリント時のペーパーブリスター及びトナーブリスターは起こりにくいが、両面プリント時のペーパーブリスター及びトナーブリスターを防止することはできなかった。その理由は、片面プリント時には、水蒸気のトナー画像面からの排出は困難になるが、反対側の面から水蒸気が排出されるため、ブリスターは起こりにくい。しかし、両面プリント時には、トナー画像が両面を被覆しているため、これらの電子写真用塗被紙の有する通気性では、水蒸気の排出がスムーズになされないためと考えられる。
特開昭62−198876号公報 特開平5−241366号公報
そこで、本発明では、上記の問題を解消し、ぺーパーブリスター及びトナーブリスターの発生を防止し、波打ちの少ない高い白紙光沢度、高平滑を有する電子写真用転写紙を提供しようとするものである。
本発明者等は、上記の高い白紙光沢、高平滑を有する電子写真用転写紙の持つ問題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、基紙の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けてなる高い白紙光沢度の電子写真用転写紙において、転写紙の空気透過流量を一定以上確保するか、又は、それ以下の空気透過流量の転写紙においては、さらに一定以上の内部結合力を確保した転写紙に調製することにより、電子写真用転写紙の上記問題点を解決し、本発明を完成させることができた。即ち、本発明の構成は以下のとおりである。
(1)基材(基紙とも称す)の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けてなり、前記塗被層表面の少なくとも一面の光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が50%以上の電子写真用転写紙において、前記転写紙は、開封直後の水分が3.0〜6.5%であり、180℃に加熱し、2kg/cm2に加圧した空気の前記転写紙の透過流量が50〜200ml/分の範囲であって内部結合力が0.38N・m以上であることを特徴とする電子写真用転写紙。
(2)前記転写紙の坪量が、70〜220g/m2 であることを特徴とする前記(1) 記載の電子写真用転写紙。
(3)両面プリントに適用することを特徴とする前記(1)または2)に記載の電子写真用転写紙。
本発明は、上記の構成を採用することにより、白紙光沢度が高いにも関わらず、優れた耐ブリスター性を有し、波打ちの少ない良質の電子写真用転写紙の提供を可能にした。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、電子写真用塗被紙の加熱定着時に発生する水蒸気を排出するために通気性を高めること、及び、高い通気性を付与できない場合でも前記水蒸気の圧力に耐えうる強度を確保するために用紙の内部結合力を高め、両面プリント時のペーパーブリスター及びトナーブリスターの発生を防止できることを見出した。
ここで、用紙の内部結合力を上げることにより、トナーブリスターを抑制できる理由を説明すると以下のようになる。内部結合の弱い用紙では、加熱定着時に発生した水蒸気圧が瞬時に基材の繊維層から塗被層に広がり、塗被層の空隙を高圧の水蒸気が通過してトナー層を突き破る。しかし、用紙の内部結合力を高めると、繊維層が水蒸気圧に耐えることができ、水蒸気が繊維層を徐々に拡散する。このため、水蒸気圧の低下が起こり、塗被層の空隙を通過する水蒸気は低圧のものとなり、トナー層を突き破ることがないと考えられる。
そこで、本発明者等は、定着時に用紙にかかる熱のため、塗被層内部の合成接着剤が軟化し、塗被層内部の通気性が変化することを考慮に入れ、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の用紙の単位時間当たりの透過流量を用紙設計の指標として採用することにした。
高い白紙光沢を有する塗被紙でも、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の用紙透過流量が200ml/分を超えた場合、両面プリント時の定着の熱により水蒸気が発生しても、用紙内部、特に塗被層の空隙量が定着時の熱により大きくなり、水蒸気が用紙外に確実に排出されるため、ペーパーブリスター及びトナーブリスターを回避することができる。なお、上記の透過流量の上限の目安は900ml/分である。
しかし、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の用紙中の透過流量が200ml/分以下の場合、ペーパーブリスター及びトナーブリスターが発生するおそれがある。この場合、用紙の内部結合力を0.38N・m以上に調製することにより、用紙の片面がトナー画像に覆われていても、水蒸気圧による用紙内部の破裂及び画像部の突き破りといったブリスター現象を防止することが可能になった。上記の用紙の内部結合力の上限は0.8N・m、好ましくは0.7N・mである。また、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の用紙中の透過流量が50ml/分に満たない場合は、用紙の内部結合力を上げてもブリスターの発生は抑制することはできない。なお、上記の透過流量が200ml/分を超えるか、又は前記透過流量が100〜200ml/分の範囲であって内部結合力が0.40〜0.70N・mの範囲がより好ましい。
また、本発明に用いられる電子写真用転写紙の坪量は、70〜220g/m2の範囲が適当である。前記坪量が70g/m2 を下回ると、定着時に用紙にかかる熱量が大きくなり、水蒸気圧が大きくなりすぎて、上記のように用紙の通気性及び内部結合力を高めても、水蒸気圧による用紙の破裂を防ぐことはできない。また、220g/m2 を超えると、用紙に対する熱量が小さくなり、水蒸気圧も小さくなるため、ブリスターの発生は抑えられるが、用紙の加熱に要する熱量が大きくなり過ぎて、転写紙へのトナーの定着に要する熱量が不足するという問題がある。
さらに、開封直後の紙中水分率は3.0〜6.5%の範囲が適当である。開封直後の水分が3.0%を下回ると、用紙内部の水蒸気圧は小さくなるが、開封後に放置すると、吸湿性が高く、わずかの時間で平衡水分まで吸湿するため、用紙に波打ちが発生する。また6.5%より高いと、水蒸気圧が大きくなりブリスターの程度が大きくなり、かつ、製造時の塗被層の塗布時のブロッキング、カレンダー時のダスティングあるいはコピー後のカール等の発生を抑止できなくなるため、現実的ではない。
本発明の電子写真用転写紙の基紙に使用されるパルプは、特に限定されるものではないが、通常の一般の塗被紙の基紙に用いられるパルプは、例えば、サルファイトパルプ、クラフトパルプ、セミケミカルパルプ、ケミグラウンドパルプ、砕木パルプ、リファイナーグラウンドパルプ、サーモメカニカルパルプ、新聞古紙、雑誌古紙、上質古紙等から得られる古紙パルプ等を単独あるいは複数組み合わせて使用することができる。
また、本発明に係わる基紙には、塗被適性を良くし、かつ塗被後の不透明度及び白色度を調整するために填料を使用する。ここで使用できる填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、焼成クレー、パイオロフェライト、セリサイト、タルク等の珪酸類や二酸化チタン等の無機填料、及び、尿素樹脂、スチレン系樹脂等の有機顔料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの填料の配合量は、3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲で使用される。
さらに、本発明の基紙に使用するサイズ剤等の各種薬品は、内添又は外添により使用することができる。サイズ剤の種類は、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等のサイズ剤を挙げることができ、硫酸バンド、カチオン化澱粉等の適当なサイズ剤と繊維との定着剤を組み合わせても使用できる。電子写真方式の複写機、プリンター等におけるコピー後の用紙保存性の観点から、中性サイズ剤、例えば、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、アルキルケテンダイマー、アルケニルケテンダイマー、中性ロジン、石油サイズ、オレフィン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂等が好ましい。
さらにまた、本発明の基紙の表面電気抵抗値を調整する目的で塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム等の無機物や、アルキルリン酸エステル酸、アルキル硫酸エステル酸、スルホン酸ナトリウム塩、第4級アンモニウム塩等の有機系の材料を単独で又は混合して使用することができる。この他に、紙力増強剤、染料、pH調整剤等、通常の塗被紙用基紙に配合される各種助剤を適宜使用することが可能である。
また、本発明に使用する基紙の内部結合力を高める方法としては、前述の材料のうち、例えば、パルプの種類の選択(剛性の高い針葉樹パルプ)、叩解を進めて繊維間結合を高めること、紙力剤の添加、並びに樹脂の含浸又は塗工などがあるが、目的に応じて適宜選択される。
本発明の転写紙の塗被層に用いる顔料は、通常の一般塗被紙に用いられる顔料、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン、ポリメチルスチレン等のスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル等のアクリル系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等主成分とする密実型又は中空型の有機顔料等を単独で又は複数組み合わせて使用することができる。
本発明の塗被層に用いる接着剤としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素変性デンプンやそれらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性デンプン、カゼイン、大豆たんぱく等の天然系接着剤等の一般に知られた接着剤が挙げられる。これらの接着剤は顔料100重量部当たり5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部の範囲で使用される。また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等通常の塗被紙用顔料に配合される各種助剤を適宜使用してもよい。
このようにして調製された塗被組成物は、一般の塗被紙製造に使用される塗被装置、例えばブレードコータ、エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコータ、グラビアコータ等を用いオンマシンあるいはオフマシンによって基紙上に一層あるいは多層に分けて乾燥重量で片面当たりに8〜50g/m2 、好ましくは10〜25g/m2の範囲で塗被される。
塗被後の平滑化処理は、通常用いられる平滑化装置、例えば、スーパーカレーンダー、マシンカレンダー、ソフトニップカレンダー等が用いられ、白紙光沢が50%以上、好ましくは60%以上になるように仕上げられる。このようにして得た転写紙の密度は1.20g/cm3 以下、好ましくは1.10g/cm3 以下に調整することが望ましい。
また、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の用紙の透過流量即ち通気性を上げる方法としては、前記の塗被層構成材料及び構成方法の中から、例えば、カレンダー後の配向の良好な顔料の選択(有機顔料、デラミネーテッドクレー、柱状形顔料など)、塗被層の積層化、仕上げのカレンダーのロール温度を高めること等があるが、目的に応じてこれらを適宜組み合わせて使用することができる。上記の塗被層の積層化は、下層の塗布は基紙を目止めするものであり、このことにより上層の表面塗被層は平滑性を向上させ、高い白紙光沢化を容易にする。
本発明の転写紙は開封直後の水分が3.0〜6.5%、好ましくは、4.5〜5.5%になるように抄紙機、コータのドライヤー及びカレンダー工程等で調整する。また、保管時に吸脱湿が発生しないように、ポリエチレンラミネート紙等の防湿包装紙やポリプロピレン等で包装する。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
〔参考例1〕
LBKP(フリーネス(CSF)=280ml)90部、及びNBKP(フリーネス(CSF)=440ml)10部のパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−121)を10重量%となるように添加し、対パルプ当たり澱粉2部、ロジンサイズ剤1.5部、及び硫酸バンド2部を添加し、長網抄紙機を用いて抄紙し、次いで、この湿紙に酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)、エースA)を、塗布量が乾燥重量換算で2.0g/m2 になるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥した後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し坪量が75g/m2 の基紙を得た。
次に、顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−123)を15重量部、カオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を65重量部及び有機顔料(日本ゼオン(株)、OP−84J)を20重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を3重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を11重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合して塗被組成物を調製した後、この塗被組成物を上記の基紙に対して片面15g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被した後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が69%、紙中水分が4.8%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2の参考例1の電子写真用転写紙を得た。なお、得られた電子写真用転写紙は、吸湿を防ぐために防湿袋に入れて保管し、品質評価に供した。以下の実施例及び比較例、参考例も同様にした。
〔参考例2〕
顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−123)を20重量部、及びカオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を80重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を3重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を11重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合した塗被組成物を調製した後、この塗被組成物を参考例1の基紙に対して片面15g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被した後、ロール温度150℃のソフトニップカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が64%、紙中水分が4.9%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2 の参考例2の電子写真用転写紙を得た。
〔実施例1〕
LBKP(フリーネス(CSF)=310ml)70部、及びNBKP(フリーネス(CSF)=440ml)30部のパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−121)を10重量%となるように添加し、対パルプ当り内添サイズ剤としてアルケニル無水コハク酸を0.2部、カチオン化澱粉を0.5部、ポリアクリルアマイド系樹脂(ハリマ化成(株)、ハーマイドEX360)を0.8部添加し、長網抄紙機を用いて抄紙し、次いで、この湿紙に酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)、エースA)を、塗布量が乾燥重量で2.0g/m2 になるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し、坪量が75g/m2 の基紙を得た。
次に、顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−123)を30重量部、カオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を70重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として、酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を3重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を11重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合した塗被組成物を調製し、上記基紙に対して、この塗被組成物を片面15g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が63%、紙中水分が5.1%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2 の実施例1の電子写真用転写紙を得た。
〔実施例2〕
LBKP(フリーネス(CSF)=350ml)40部、及びNBKP(フリーネス(CSF)=440ml)60部のパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−121)を10重量%となるように添加し、対パルプ当り、澱粉2部、ロジンサイズ剤1.5部及び硫酸バンド2部を添加し、長網抄紙機を用いて抄紙し、次いで、この湿紙に、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)、エースA)を、塗布量が乾燥重量換算で2.0g/m2 になるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥した後、マシンカレンダーにより王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施し、坪量が75g/m2 の基紙を得た。
次に、顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−123)を30重量部、及びカオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を70重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として、酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を3重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を11重量部、並びに分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合して塗被組成物を調製し、上記基紙に対して、この塗被組成物を片面15g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が66%、紙中水分が4.7%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2 の実施例2の電子写真用転写紙を得た。
〔参考例3〕
LBKP(フリーネス(CSF)=310ml)60部、及びNBKP(フリーネス(CSF)=440ml)40部のパルプスラリーに、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−121)を10重量%となるように添加し、対パルプ当り、澱粉2部、ロジンサイズ剤1.5部及び硫酸バンド2部を添加し、長網抄紙機を用いて抄紙し、次いで、この湿紙に、酸化澱粉(王子コーンスターチ(株)、エースA)を、塗布量が乾燥重量換算で2.0g/m2 になるようにサイズプレス装置で塗布し、乾燥後、マシンカレンダーで王研式平滑度が30秒になるように平滑化処理を施して、坪量が75g/m2 の基紙を得た。
次に、顔料成分として軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−222H)を単独で用い、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を8重量部、及び、合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を3重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.5重量部配合して塗被組成物を調製し、上記基紙に対して、この塗被組成物を片面5g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被を行った。
さらに、顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−222H)を20重量部及びカオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を80重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を6重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を9重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合して塗被組成物を調製し、上記の両面塗被に対し、片面10g/m2 となるようにブレードコータでさらに両面塗被を行った後、スーパーカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が63%、紙中水分が5.0%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2 の参考例3の電子写真用転写紙を得た。
〔参考例4〕
参考例1において、基紙の坪量が75g/m2 から98g/m2 の基紙に変更した以外は参考例1と同様にして製造し、坪量が128g/m2 の電子写真用転写紙を得た。
〔参考例5〕
参考例1において、基紙の坪量が75g/m2 から127g/m2 の基紙に変更した以外は参考例1と同様にして製造し、坪量が157g/m2 の電子写真用転写紙を得た。
〔比較例1〕
参考例1の基紙を用い、塗被組成物は、顔料成分として、軽質炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)、TP−123)を30重量部、及びカオリン(エンゲルハード(株)、ウルトラホワイト90)を70重量部、前記顔料成分100重量部に対し、接着剤として酸化デンプン(王子コーンスターチ(株)、王子エースB)を3重量部、及び合成接着剤(日本合成ゴム(株)、JSR0668)を11重量部、並びに、分散剤(東亜合成(株)、アロンT−40)を0.3重量部配合して調製し、この塗被組成物を上記基紙に片面15g/m2 となるようにブレードコータで両面塗被後、ロール温度50℃のスーパーカレンダーで白紙光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が66%、紙中水分が4.9%になるように平滑化処理を行い、坪量105g/m2 の比較例1の電子写真用転写紙を得た。
〔比較例2〕
参考例1において、スーパーカレンダー処理後の紙中水分が2.5%になるように調整した以外はすべて参考例1と同じ条件で操作して比較例2の電子写真用転写紙を得た。
〔比較例3〕
市販の印刷用塗被紙(王子製紙(株)製、OKトップコート、坪量104.7g/m2 )をそのまま比較例3の電子写真用転写紙として用いた。
〔比較例4〕
市販の印刷用塗被紙(王子製紙(株)製、OKトップコート、坪量127.9g/m2 )をそのまま比較例4の電子写真用転写紙として用いた。
(比較例5)
市販の印刷用塗被紙(日本加工製紙(株)製、NKハイコート、坪量157g/m2 )をそのまま比較例5の電子写真用転写紙として用いた。
〈品質評価方法〉
実施例1,2、参考例1〜5及び比較例1〜5の電子写真用転写紙について、下記の項目で評価した。
(1)転写紙の坪量:JIS P−8124の方法により測定した。
(2)転写紙の密度:JIS P−8118の方法により測定した。
(3)白紙光沢度:JIS P−8142に従い角度75度で測定した。
(4)転写紙の加熱加圧空気透過流量:加熱加圧式透気度試験機(旭精工(株)製)を用い、試験温度180℃、試験圧力2kg/cm2 の条件での空気の用紙内の透過流量を求めた。
(5)転写紙の内部結合力:インターナルボンドテスター(熊谷理機工業(株)型式No.2085−D)を用いて、用紙の内部結合力を求めた。
(6)開封直後の紙中水分:JIS P−8127の方法により測定した。
(7)ペーパーブリスター評価:転写紙のペーパーブリスター評価は、富士ゼロックス製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機Docucolor4040を用い、28℃、85%RH、及び、22℃、55%RHの2つの環境下で実施した。コピー原稿は、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の3色の網点面積率100%のものを用い、片面プリント時と両面プリント時の画像が用紙の表裏の同じ位置になるようにし、記録テストを行った。給紙サンプルは、包装開封直後、片面プリントを行い、1分間放置後、両面プリントを実施した。評価基準は、全くペーパーブリスターが認められないものを○、発生しているものを×とした。
(8)トナーブリスター評価:転写紙のトナーブリスター評価は、富士ゼロックス製の乾式間接電子写真方式のデジタルカラー複写機Docucolor4040を用い、28℃、85%RH、及び、22℃、55%RHの2つの環境下で実施した。コピー原稿は、シアン色、マゼンタ色、イエロー色の3色の網点面積率100%のものを用い、片面プリント時と両面プリント時の画像が用紙の表裏の同じ位置になるようにし、記録テストを行った。給紙サンプルは、包装開封直後、片面プリントを行い、1分間放置後、両面プリントを実施した。
評価基準は、以下の4段階とした。
A:全くトナーブリスターの発生していないもの
B:発生しているが、目視では確認できないもの
C:目視で確認でき、画像を乱すもの
D:触感で確認でき、画像光沢を低下させているもの
(9)波打ち評価:開封後28℃、85%RH環境下で片面プリントを行い、1分間放置後の波打ちを評価した。
評価基準は、以下の4段階とした。
A:全く波打ちが生じないもの
B:波打ちは若干生じる
C:波打ちは生じるが許容できるもの
D:波打ちが著しく両面プリントの走行に支障をきたすもの
Figure 2008083712
Figure 2008083712
(結果)
表1及び表2から明らかなように、実施例1,2、参考例1〜5は、通常の環境(22℃、55%RH)及び高湿下の環境(28℃、85%RH)のいずれにおいても、ペーパーブリスター及びトナーブリスターの発生は実質的に認められず、また、波打ちも全く認められないか、若干認められる程度であった。
他方、比較例1は、定着時の用紙内部の空気透過流量が少なく、かつ水蒸気圧に耐えうるだけの内部結合力を有しないところから、特に高湿環境下でペーパーブリスターが発生し、トナーブリスターにより画像が乱れた。また、比較例2は、仕上がり水分が低いために、高湿下での波打ちが発生し、紙詰まり等の走行トラブルの原因となった。比較例3〜5の市販印刷用塗被紙は、定着時の用紙内部の空気の流量が少なく、かつ水蒸気圧に耐えうるだけの強度を有していないところから、ペーパーブリスター及びトナーブリスターの発生が顕著であった。

Claims (2)

  1. 基材の両面に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設けてなり、前記塗被層表面の少なくとも一面の光沢度(JIS P−8142 75度白紙光沢度)が50%以上の電子写真用転写紙において、前記転写紙は、開封直後の水分が3.0〜6.5%であり、180℃に加熱し、2kg/cm2 に加圧した空気の前記転写紙の透過流量が50〜200ml/分の範囲であって内部結合力が0.38N・m以上であることを特徴とする電子写真用転写紙。
  2. 前記転写紙の坪量が70〜220g/m2 であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用転写紙。
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