JP2008082259A - 自動運転型水中ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】 誤動作を有効に防止すると共に、不動作の影響の軽減を図った自動運転型水中ポンプを提供する。
【解決手段】 水位検出センサは上下方向の凹溝部20bが形成された絶縁性のセンサハウジング20を備える。水位を検出するための電極部23が、凹溝部20b内に位置して配置されると共に該凹溝部20bに沿って上下方向に長い縦長形状とされている。電極部23が着脱自在に取り付けられている。電極部23の上側を覆う庇部20cが備えられている。
【選択図】 図2
【解決手段】 水位検出センサは上下方向の凹溝部20bが形成された絶縁性のセンサハウジング20を備える。水位を検出するための電極部23が、凹溝部20b内に位置して配置されると共に該凹溝部20bに沿って上下方向に長い縦長形状とされている。電極部23が着脱自在に取り付けられている。電極部23の上側を覆う庇部20cが備えられている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、排水処理槽等の貯留槽内に設置され、槽内の水を排水するための自動運転型水中ポンプに関するものである。
従来、この種の水中ポンプとして、ポンプ本体の一側部に支持された上下方向に延びる取付けロッドの上部および下部に、それぞれ上部電極および下部電極が保持され、各電極に一端がそれぞれ接続されたケーブルの各他端がポンプ本体内に備えられた自動運転用の駆動制御装置に接続された構造のものがある(例えば、特許文献1参照。)。
そして、水位が上部電極に達したことを検出することにより、水中ポンプが起動して排水が行われ、水位が上部電極以下に下がっても運転が継続され、その後、水位がさらに下がって下部電極以下になり、下部電極が水位の未検出状態なれば、運転を停止するように運転制御されている。
しかしながら、特許文献1に開示のように上部電極や下部電極が突出状に露出した構造であれば、貯留水中の夾雑物としての濡れた布切れ等のような導電性異物が例えば、上部電極に垂れ下がり状に絡みついた場合には、起動水位に達していなくても導電性異物を通じて導通状態が検出されて水中ポンプが起動したり、下部電極に垂れ下がり状に絡みついた場合には、停止水位以下に水位が下がっても導電性異物を通じて導通状態が検出されていることにより水中ポンプが停止しない等の誤動作を招くおそれがあった。
また、水面付近には、油脂類等の異物が浮遊しており、このような油脂類は、ポンプ起動時に水没する停止水位検出用の下部電極に比べ、完全に水没しない起動水位検出用の上部電極に付着しやすく、付着した異物は固化し堆積しやすくなる。そして、このような異物が電極に付着すると、絶縁性が高くなり、検出精度が悪くなり、最悪の場合には、水位を全く検出せず、水中ポンプが起動しなくなるいわゆる不動作を起こすおそれがあった。特に、表面積が小さいネジ類の頭等を電極に利用した場合、不動作を起こしやすくなる欠点があった。
そこで、本発明はこれらの問題点に鑑み、誤動作を有効に防止すると共に、不動作の影響の軽減を図った自動運転型水中ポンプを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための技術的手段は、槽内に設置され、水位検出センサによる水位の検出・未検出に応じて運転制御される自動運転型水中ポンプにおいて、前記水位検出センサは、上下方向の凹溝部が形成された絶縁性のセンサハウジングを備え、水位を検出するための電極部が、前記凹溝部内に位置して配置されると共に該凹溝部に沿って上下方向に長い縦長形状とされている点にある。
また、前記センサハウジングに、前記電極部の上側を覆う庇部が備えられている構造としてもよい。
さらに、前記電極部が着脱自在に取り付けられている構造としてもよい。
以上のように、本発明の自動運転型水中ポンプによれば、水位検出センサは、上下方向の凹溝部が形成された絶縁性のセンサハウジングを備え、水位を検出するための電極部が、凹溝部内に位置して配置されると共に該凹溝部に沿って上下方向に長い縦長形状とされており、電極部が凹溝部内に配置されているため、導電性異物等との不用意な接触が有効に防止でき、誤動作を有効に防止することができる。
また、電極部が上下方向に長い縦長形状とされているため、水位の上昇により電極部の下端で起動水位を検出して水中ポンプが起動され、水位が低下する際に、電極部の下端に油脂類等の異物が付着して水位検出機能が低下しても、次回の起動水位の検出がその付着した部分の僅かに上の位置で有効に検出でき、この繰り返しにより、電極部に対する異物付着による不動作の影響を軽減することができる。
さらに、センサハウジングに、電極部の上側を覆う庇部が備えられている構造とすれば、庇部によって導電性異物等との不用意な接触がより有効に防止できるという利点がある。
また、電極部が着脱自在に取り付けられている構造とすれば、電極部の上下方向全体にわたって油脂類等の異物が付着した場合には、容易に交換でき、メンテナンス性に優れる利点がある。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明すると、図1ないし図4に示されるように、自動運転型の水中ポンプ1におけるポンプ本体1aは、モータ部を収容する例えば金属製のモータケーシング部2と、該モータケーシング部2の上部を覆う例えば、樹脂製や金属製のモータカバー部3と、モータケーシング部2の下部に配置され、羽根車を収容する例えば樹脂製や金属製のポンプケーシング部4とを備える。
また、ポンプケーシング部4の下側には、ポンプケーシング部4の吸込口を囲繞して、周面に複数の連通開口5aが形成された筒状の吸込口カバー体5が配設され、さらにまたポンプケーシング部4一側部の排出部には、排水管6が接続される。
そして、ポンプ本体1aにおけるモータカバー部3の側部に、支持ブラケット8を介して適宜長さを有する絶縁性の樹脂パイプ等からなる取付けロッド9が上下方向に軸心を有した状態で取付け固定されている。この支持ブラケット8による取付け構造としては、取付けロッド9の周囲を抱持状として締結弛緩自在に締結する構造等、周知の構造を適宜採用すればよい。
そして、取付けロッド9の上部および下部に、起動水位や停止水位を検出するための水位検出センサにおける水位検出用の水位センサ部11,12が、それぞれ上下方向に高さ調整自在に取付けられている。
また、これら上部水位センサ部11および下部水位センサ部12に接続された各ケーブル13,14の他端は、モータカバー部3内に備えられると共に水中ポンプ1を駆動制御するための駆動制御装置15に接続されている。一方、各水位検出センサの他方の配線は、例えば金属製とされたモータケーシング部2に接続されている。そして、各水位センサ部11,12とモータケーシング部2との相互間における導通の有無を検出することにより、水位を検出する構成とされている。
前記上部水位センサ部11および下部水位センサ部12は、図2ないし図4にも示されるように、ケーブル13、14の端部に露出された芯線部16に圧着された圧着端子17と、ステンレス材等により適宜形状に形成された導電体18とがネジ19で締結され、これらをポリ塩化ビニル等の絶縁性を有する樹脂でモールドした略円柱状のセンサハウジング20を備えた構造とされている。
また、センサハウジング20は、その上部に取付けロッド9にスライド自在に套嵌される円環状のスライド環部20aを一体に備え、該スライド環部20aに固定ネジ21が内外貫通状に螺合装着されている。そして、取付けロッド9にセンサハウジング20のスライド環部20aを套嵌して、所望高さに調整した後、固定ネジ21を螺進させて取付けロッド9の外周面に押圧状態に係止させることにより、取付けロッド9に固定する構造とされている。
さらに、センサハウジング20の略円柱状に形成された外周面には、その軸心方向に沿った上下方向に細長状の凹溝部20bが形成されており、該凹溝部20bはセンサハウジング20における外周面の上部途中から下面に至る構造とされている。従って、凹溝部20bの下側は開放状とされると共に、凹溝部20bの上側は残された部分で塞がれた状態とされ、この残された部分により凹溝部20bの上部を覆ういわゆる庇部20cが構成されている。また、凹溝部20bは図3にも示されるように、溝底から溝開口方向に漸次幅広となる形状に形成されている。
そして、凹溝部20bの上部における溝底には、図3および図4に示されるように、前記導電体18が露出状とされており、その導電体18部分に溝底と略同幅のステンレス材等よりなる細長板状の電極部23が固定ネジ24により着脱自在に固定されている。この電極部23の固定状態において、電極部23は凹溝部20b内に位置して配置され、電極部23の上側は前記庇部20cで覆われた構造となっている。
本実施形態は以上のように構成されており、排水処理槽内に水中ポンプ1を設置した場合において、図1に示されるように、排水処理槽内の水位Hが、上部水位センサ部11の電極部23よりも下にある場合には、下部水位センサ部12の電極部23は水に漬かっていることを検出しているが、上部水位センサ部11の電極部23は水に漬かっていないため、駆動制御装置15は起動水位に達していないと判定し、水中ポンプ1は停止状態に制御されている。
その後、流入管等からの水の流入により、水位Hが上昇して上部水位センサ部11の電極部23の位置に達した際には、上部水位センサ部11の電極部23を通じて導通状態が検出され、駆動制御装置15はこの導通状態の検出により、水位Hが起動水位に達したと判定し、水中ポンプ1を起動する。
そして、水中ポンプ1が始動されると、吸込口カバー体5の各連通開口5aを通じて排水処理槽内の貯留水が吸い込まれ、排水管6を通じて槽外に貯留水が排水される。
その後、水中ポンプ1による排水に伴う水位Hの低下により、水位Hが上部水位センサ部11の電極部23の位置より下がっても排水が継続され、最終的に、下部水位センサ部12の電極部23の位置よりも下に水位Hが下がった際に、下部水位センサ部12の電極部23を通じた導通状態が断たれ、駆動制御装置15はこの導通状態切断の検出により、水位Hが停止水位に達したと判定し、水中ポンプ1を停止する。
その後は再度、水位Hが上部水位センサ部11の電極部23の高さに達するまで停止した状態とされる。
そして、本実施形態においては、このような水中ポンプ1の駆動制御に際して、特に上部水位センサ部11における電極部23がセンサハウジング20の凹溝部20b内に配置されているため、貯留水中に含まれる夾雑物、例えば濡れた布切れや紙等のような導電性異物等との不用意な接触が有効に防止でき、誤動作を有効に防止することができる。
またこの際、凹溝部20b内に配置された電極部23の上側を覆う庇部20cがセンサハウジング20に備えられているため、庇部20cによって導電性異物等との不用意な接触がより有効に防止でき、この点からも誤動作をより有効に防止することができる。
さらに、電極部23が上下方向に長い縦長形状とされているため、水位Hの上昇により上部水位センサ部11の電極部23の下端で起動水位を検出して水中ポンプ1が起動され、水位Hが低下する際に、その電極部23の下端に油脂類等の異物が付着して水位検出機能が低下しても、次回の起動水位の検出がその付着した部分の僅かに上の位置で検出でき、この繰り返しにより、電極部23に対する異物付着による不動作の影響を軽減することができる。
このようにして、電極部23における水位Hの検出位置が僅かずつ上昇していくが、電極部23が上下方向に長い縦長形状とされているため、電極部23の上下方向全体にわたって油脂類等の異物が付着するまでは起動水位の検出が行え、この点からも不動作の影響を軽減することができる。また、電極部23における上部位置で水位Hを検出するような場合には、電極部23の下部が水中に漬かっているため、付着している油脂類等が溶け出すことにより、水位Hの検出が可能な状態に復帰することも期待できる。
さらに、図3に示されるように、凹溝部20bの形状も溝底から溝開口方向に漸次幅広となる形状に形成されているため、電極部23に付着した油脂類等が溶け出して電極部23表面から離脱する際も容易になされる利点がある。
また、電極部23はセンサハウジング20に固定ネジ24により着脱自在に取り付けられているため、全体にわたって油脂類等が付着した場合には、容易に交換でき、この電極部23を新規なものに交換することにより、容易に機能復帰させることができて、メンテナンス性に優れる利点がある。
そして、上下方向長さが異なる電極部23を各種準備しておくことにより、油脂類の多い環境や少ない環境等の水中ポンプ1の使用環境に応じて、所望長さの電極部23を適宜選択すれば、電極部23に対する異物付着による不動作の影響を有効に軽減することができると共に、良好な運転精度が期待できる。
なお、上記実施形態において、上部水位センサ部11や下部水位センサ部12を取付けロッド9に取付ける構造を示しているが、ポンプ本体1a側に直接取付ける構造等であってもよく、また、センサハウジング20の形状や構造も何ら実施形態の形状等に限定されない。
さらに、水位検出センサとして導通により水位を検出する電極式のものを示しているが、水と空気との誘電率の違いにより、静電容量が変化したことを電極部により検出して水位を検出する静電容量方式のセンサを利用する構造であってもよい。
1 水中ポンプ
1a ポンプ本体
2 モータケーシング部
9 取付けロッド
11 上部水位センサ部
12 下部水位センサ部
20 センサハウジング
20b 凹溝部
20c 庇部
23 電極部
1a ポンプ本体
2 モータケーシング部
9 取付けロッド
11 上部水位センサ部
12 下部水位センサ部
20 センサハウジング
20b 凹溝部
20c 庇部
23 電極部
Claims (3)
- 槽内に設置され、水位検出センサによる水位の検出・未検出に応じて運転制御される自動運転型水中ポンプにおいて、
前記水位検出センサは、上下方向の凹溝部が形成された絶縁性のセンサハウジングを備え、水位を検出するための電極部が、前記凹溝部内に位置して配置されると共に該凹溝部に沿って上下方向に長い縦長形状とされていることを特徴とする自動運転型水中ポンプ。 - 請求項1に記載の自動運転型水中ポンプにおいて、
前記センサハウジングに、前記電極部の上側を覆う庇部が備えられていることを特徴とする自動運転型水中ポンプ。 - 請求項1または請求項2に記載の自動運転型水中ポンプにおいて、
前記電極部が着脱自在に取り付けられていることを特徴とする自動運転型水中ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006263948A JP2008082259A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 自動運転型水中ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006263948A JP2008082259A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 自動運転型水中ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008082259A true JP2008082259A (ja) | 2008-04-10 |
Family
ID=39353372
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006263948A Pending JP2008082259A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 自動運転型水中ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008082259A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017180114A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | 新明和工業株式会社 | 水中ポンプ、及びその水位センサ |
-
2006
- 2006-09-28 JP JP2006263948A patent/JP2008082259A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017180114A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | 新明和工業株式会社 | 水中ポンプ、及びその水位センサ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20090921 |