JP2008081597A - 樹脂組成物、成形体及び窓材 - Google Patents

樹脂組成物、成形体及び窓材 Download PDF

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Abstract

【課題】剛性が高く、熱安定性に優れ、線膨張係数が低く、且つ、透明性が高い樹脂組成物を提供する。
【解決手段】芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式樹脂、及び、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満である層状珪酸塩からなる樹脂組成物。脂環式樹脂としては、脂環式ポリエステルや脂環式ポリカーボネートが好適に使用され、特に、シクロヘキサンジメタノールとシクロヘキサンジカルボン酸との重縮合体が更に好適に使用される。層状珪酸塩としては、タルク、セリサイト、クロライトが好適使用される。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、並びに、それを用いた成形体及び窓材に関するものである。
従来より、樹脂の強度や剛性などを向上させる目的で、当該樹脂に様々な充填材を配合させる技術があった。例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂に対して有機成分を含有する膨潤性の層状珪酸塩を含有させて樹脂組成物を得る技術が記載されている。
しかし、このような層状珪酸塩はポリカーボネート樹脂を熱分解するため、特許文献1記載の樹脂組成物は熱安定性が悪かった。そこで、特許文献2では、ポリカーボネート樹脂と親和性を有し且つ親水性成分を有する化合物(スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエーテルエステル共重合体等)を併用することにより、熱安定性の改良を行なう技術が提案されている。
特開平7−207134号公報 特開2004−51817号公報
ところが、本発明者等の検討によれば、特許文献2記載の技術を採用した場合、樹脂組成物の透明性が低下するという課題があった。
また、用途によっては樹脂組成物には線膨張係数が小さいことが望まれるが、従来は上記課題を解決すると共に線膨張係数を抑制しうる技術は開発されていなかった。
本発明は上記の課題に鑑みて創案されたもので、剛性が高く、熱安定性に優れ、線膨張係数が低く、且つ、透明性が高い樹脂組成物、並びに、それを用いた成形体及び窓材を提供することを目的とする。
本発明の発明者等は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、従来の膨潤性のものとは異なる非膨潤性の層状珪酸塩を充填材として用い、芳香族ポリカーボネート樹脂と脂環式樹脂とを併用することにより、剛性が高く、熱安定性に優れ、線膨張係数が低く、且つ、透明性が高い樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式樹脂、及び、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満である層状珪酸塩を含むことを特徴とする樹脂組成物に存する(請求項1)。
このとき、該層状珪酸塩が、タルク、セリサイト及びクロライトからなる群より選ばれる少なくとも1種類であることが好ましい(請求項2)。
さらに、該脂環式樹脂が、脂環式ポリカーボネート及び/又は脂環式ポリエステルであることが好ましい(請求項3)。
本発明の別の要旨は、前記の樹脂組成物を含んでなることを特徴とする、成形体に存する(請求項4)。
本発明の更に別の要旨は、前記の樹脂組成物を含んでなることを特徴とする、窓材に存する(請求項5)。
本発明によれば、剛性が高く、熱安定性に優れ、線膨張係数が低く、且つ、透明性が高い樹脂組成物、並びに、それを用いた成形体及び窓材が得られる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下に説明される例示物や実施形態などに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、任意に変更して実施することができる。
[1.樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、少なくとも、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式樹脂、及び、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満である層状珪酸塩を含む。また、本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、その他の成分を含んでいても良い。
[1−1.芳香族ポリカーボネート樹脂]
芳香族ポリカーボネート樹脂は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意のものを用いることができる。中でも、多価フェノール類を共重合成分として含有しても良いビスフェノール類と、炭酸エステル類との反応により製造される芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましい。
ビスフェノール類の例を挙げると、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン即ちビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジベンジルメタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、フェノールフタレインなどが挙げられる。
この中でも好ましくは、ビスフェノールA、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン等が挙げられ、その中でも特に好ましくはビスフェノールAが用いられる。
なお、ビスフェノール類は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
多価フェノール類は、芳香族ポリカーボネート樹脂のレオロジー的性質を変化させたり、表面摩耗特性を改良する目的で共重合成分として用いられるものであり、必要に応じて用いればよい。多価フェノール類の例としては、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のトリスフェノール類などが挙げられる。なお、多価フェノール類は、1種を用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
一方、炭酸エステル類は、例えば、ビスアルキルカーボネート、ビスアリールカーボネート、ホスゲンなどを用いることができる。これらの炭酸エステル類は、芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法などに応じて適切なものを用いればよい。
例えば、界面重合法又はピリジン法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する場合には、例えばホスゲン、カルボジイミダゾール等の求核攻撃に活性な炭酸エステル類を用いることが好ましく、中でもホスゲンが入手容易性から特に好ましい。
また、溶融重合法により芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する場合には、例えば、ビスアルキルカーボネート、ビスアリールカーボネートなどの炭酸エステル類を用いることが好ましい。この際、ビスアルキルカーボネートのうち好適なものの例を挙げると、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジ−n−ブチルカーボネート等が挙げられる。また、ビスアリールカーボネートのうち好適なものの例を挙げると、ジフェニルカーボネート、ビス(2,4−ジクロロフェニル)カーボネート、ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)カーボネート、ビス(2−ニトロフェニル)カーボネート、ビス(2−シアノフェニル)カーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネート、ビス(3−メチルフェニル)カーボネート、ジナフチルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも、原料入手容易性において、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のビスアルキルカーボネート;ジフェニルカーボネート、ビス(4−メチルフェニル)カーボネート、ビス(3−メチルフェニル)カーボネート等のジアリールカーボネートが好ましく用いられ、中でも反応容易性からジフェニルカーボネートが特に好ましく用いられる。
芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。ただし、40℃のクロロホルム(CHCl3)溶媒によるゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)において、単分子量分散ポリスチレンを対照としての芳香族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量Mwは、通常20000以上、中でも35000以上、特には40000以上、また、通常80000以下、中でも65000以下が好ましい。本発明の樹脂組成物の靱性や成形容易性を良好にするためである。
芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法に制限はない。例えば、上述したように多価フェノール類を共重合成分として含有しても良いビスフェノール類と炭酸エステル類との反応により製造される芳香族ポリカーボネート樹脂を製造する場合には、ビスフェノール類のアルカリ金属塩と炭酸エステル類とを原料とし、生成ポリマーを溶解する有機溶剤とアルカリ水との界面にて重縮合反応させる界面重合法;ビスフェノール類と炭酸エステル類とを原料とし、ピリジン等の有機塩基中で重縮合反応させるピリジン法;ビスフェノール類と炭酸エステル類とを原料とし、溶融重縮合させる溶融重合法;などが一般に知られている。
本発明の樹脂組成物中の芳香族ポリカーボネート樹脂の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。ただし、芳香族ポリカーボネート樹脂と脂環式樹脂との合計重量に対する芳香族ポリカーボネート樹脂の割合は、通常1重量%以上、中でも50重量%以上、特に70重量%以上、また、通常99重量%以下が好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂の含有率が前記の範囲を逸脱すると、本発明の樹脂組成物の線膨張係数が高くなったり、剛性が低くなったり、荷重たわみ温度が低下したり、耐衝撃性が低下したりする可能性がある。
なお、芳香族ポリカーボネート樹脂は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
[1−2.脂環式樹脂]
脂環式樹脂としては、脂環を分子鎖中に含む樹脂であれば任意の樹脂を使用可能である。脂環式樹脂を用いることにより、層状珪酸塩を芳香族ポリカーボネート樹脂中に含有させても熱安定性が悪化し難くなる。さらに、脂環式樹脂が存在することにより、芳香族ポリカーボネート樹脂と層状珪酸塩との間の屈折率差に起因する透明性の低下を抑制し、本発明の樹脂組成物の透明性を向上させられるようになっている。
脂環式樹脂の例を挙げると、脂環式ポリエステル、脂環式ポリカーボネート、並びにそれらの共重合体が、芳香族ポリカーボネート樹脂との親和性の点で好ましく挙げられる。
脂環式ポリエステルとしては、例えば、ジカルボン酸成分に脂環式ジカルボン酸成分を含むもの;ジオール成分に脂環式ジオール成分を含むもの;ジカルボン酸成分、ジオール成分いずれにも脂環式成分を含むもの;などが挙げられる。ここで、脂環式ジカルボン酸成分としては、シクロヘキサンジカルボン酸等が例示される。また、脂環式ジオール成分としては、シクロヘキサンジメタノール、イソソルバイト等が例示される。さらに、脂環式ポリエステルとしては、シクロヘキサンジメタノールとシクロヘキサンジカルボン酸との重縮合体等も例示される。これらの中でも特にシクロヘキサンジメタノールとシクロヘキサンジカルボン酸との重縮合体は、ビスフェノールAポリカーボネートとの相溶性が高く、またに、その混合比を調整することによって本発明の樹脂組成物の屈折率を良好な範囲(1.51〜1.59)に制御できるため、本発明の樹脂組成物の透明性を高められるので、有用である。
一方、脂環式ポリカーボネートとしては、例えば、前記同様の脂環式ジオール成分を炭酸エステル化させたものが挙げられる。炭酸エステル化は脂環式ジオール成分を炭酸エステル類と反応させることにより得られ、例えば、前記脂環式ジオール成分とホスゲンとの反応;前記脂環式ジオール成分と、例えばジエチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、ジフェニルカーボネート等のジカーボネートとのエステル交換反応;などにより得られる。このとき、ジオール成分としては前記の脂環式ジオール成分以外のものを共重合させてもよい。
脂環式樹脂の分子量は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。ただし、フェノールとテトラクロロエタンとの重量比1:1の混合溶媒を使用し、濃度1g/dLとしたポリエステル溶液の30℃で測定した脂環式樹脂の極限粘度[η]は、通常0.5dL/g以上、中でも0.7dL/g以上、特に1.0dL/g以上、また、通常3.0dL/g以下、中でも2.8dL/g以下、特に2.5dL/g以下が好ましい。極限粘度がこの範囲よりも小さい場合には、本発明の樹脂組成物の靭性が極端に低下する可能性があり、逆にこの範囲よりも大きい場合には、溶融粘度が大きすぎて本発明の樹脂組成物の成形性に支障を来す可能性がある。
また、脂環式樹脂について、ポリエステル樹脂のASTM規格D648に準じた荷重455kPa(4.6kgf/cm2)における荷重たわみ温度は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常50℃以上、中でも60℃以上、特に70℃以上、また、通常200℃以下、中でも180℃以下、特に170℃以下であることが好ましい。荷重たわみ温度が、低すぎると本発明の樹脂組成物の耐熱性が極端に低下する可能性があり、高すぎると溶融粘度が大きすぎて本発明の樹脂組成物の成形に支障を来す可能性がある。
本発明の樹脂組成物中の脂環式樹脂の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意である。ただし、芳香族ポリカーボネート樹脂と脂環式樹脂との合計重量に対する脂環式樹脂の割合は、通常1重量%以上、また、通常99重量%以下、中でも50重量%以下、特に30重量%以下が好ましい。脂環式樹脂の含有率が前記の範囲を逸脱すると、本発明の樹脂組成物の線膨張係数が高くなったり、剛性が低くなったり、荷重たわみ温度が低くなったり、耐衝撃性が低くなったりする可能性がある。
また、本発明の樹脂組成物中の、芳香族ポリカーボネート樹脂及び脂環式樹脂の合計の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常50重量%以上、中でも55重量%以上、特に65重量%以上、また、通常99.9重量%以下、中でも99重量%以下、特に95重量%以下が好ましい。芳香族ポリカーボネート樹脂及び脂環式樹脂の合計の含有率が、少なすぎると透明性及び機械的強度が低下したり、成形性が悪くなったり、衝撃強度が悪くなったりする可能性があり、多すぎると剛性や線膨張係数の改善効果が小さくなる可能性がある。
なお、脂環式樹脂は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
[1−3.層状珪酸塩]
[1−3−1.層状珪酸塩の種類]
本発明に係る層状珪酸塩は、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満である。この層状珪酸塩を含有させることにより、本発明の樹脂組成物の剛性や線膨張係数が改良されている。また、本発明に係る層状珪酸塩は従来の層状珪酸塩とは異なり、樹脂組成物の安定性が改良されており、本発明の樹脂組成物は従来の樹脂組成物よりも優れた機能を有することができるようになっている。これは、カチオン交換容量が小さいため、芳香族ポリカーボネート樹脂の熱安定性を低下させる活性点と接触しにくいと考えられるからである。
本発明に係る層状珪酸塩は、通常、厚さが1nm程度、平均アスペクト比が20〜200程度の薄片状結晶がイオン結合によって凝集して層状構造をとっている、所謂フィロ珪酸塩である。
本発明に係る層状珪酸塩としては、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満のものから任意に選択して使用することが可能であるが、中でも好ましいものの例を挙げると、タルク族、カオリン族、ハロイサイト族、雲母族、クロライト族等が挙げられる。その中でもタルク族、雲母族及びクロライト族が好ましく、中でも、タルク、雲母族に属するセリサイト及びクロライトからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることがより好ましい。さらに好ましくは、クロライト及びセリサイトからなる群より選ばれる少なくとも1種である。アスペクト比が高いため、高剛性や低線膨張係数が得られやすいためである。また、その中でも特に、クロライトを用いることが透明性の点で好ましい。
クロライト族の具体例を挙げると、クリノクロア、シャモサイト、ニマイト、ペナンタイト、スドーアイト、クッケアイト、ドンバサイト等の緑泥石鉱物(クロライト)などが挙げられる。その中でも好ましくは、クリノクロア、シャモサイト、ニマイトであり、更に好ましくはクリノクロアである。また、雲母族の具体例としては、セリサイト、イライト、海緑石、白雲母、パラゴナイト、セラドナイト、フェンジャイト、金雲母、黒雲母、チンワルド、雲母、レピドライト等が挙げられ、中でも、セリサイトが好ましい。さらに、クロライトの中でも、カチオン性の無機化合物として、リチウム、マグネシウム、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、アルミニウム等の金属を2種以上含むものが好ましい。中でも、マグネシウム−アルミニウム、マグネシウム−鉄を含むものがより好ましく、マグネシウム−アルミニウムを含むものが特に好ましい。また、無機化合物は、金属の水酸化物を含むものが好ましい。
なお、本発明に係る層状珪酸塩は、1種を用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
[1−3−2.層状珪酸塩の物性]
本発明に係る層状珪酸塩は、カチオン交換容量が、30ミリ当量/100g未満、好ましくは20ミリ当量/100g未満である。カチオン交換容量が大きすぎると芳香族ポリカーボネート樹脂の熱安定性が悪くなる可能性がある。なお、下限に制限は無いが、通常0ミリ当量/100g以上である。なお、カチオン交換容量は、以下のメチレンブルー法により測定できる。
〔カチオン交換容量の測定法方(メチレンブルー法)〕
(i)150℃で3時間以上熱風乾燥した層状珪酸塩(約0.25g)を精秤し、脱塩水(70mL)中で攪拌しながら1時間加熱還流する。
(ii)室温にて攪拌しながら、0.01規定濃度のメチレンブルー水溶液を滴下する比色滴定を行なう。終点の決定は、30分以上攪拌を継続しても遊離しているメチレンブルーによる淡い青色が消えない点とする。
また、本発明に係る層状珪酸塩は、非膨潤性であることが好ましい。非膨潤性とは、層状珪酸塩を溶媒に1重量%となるように懸濁させ、80℃で5時間撹拝しつづける処理を行なった後の層状珪酸塩の、X線回折分析(X−ray diffraction analysis)における底面反射に基づくピーク位置と、該処理を行なう前の該ピーク位置とを比較した際に、ピーク位置(2θ)の違いが、通常±0.2°以内、好ましくは±0.1°以内、より好ましくは±0.05°以内、更に好ましくは±0.01°以内であるものを言う。なお、X線回折分析は、X線出力(CuKα):40kV,30mA、操作範囲(2θ):1.0〜30.00、読み込み幅:0.015°、計数時間:3.0°/minで行なう。また、本発明に係る層状珪酸塩における非膨潤性とは、溶媒として水とトルエンを用いた膨潤処理をそれぞれ実施し、いずれの溶媒に対しても非膨潤性を有するものである。本発明に係る層状珪酸塩が非膨潤性であることにより、得られる樹脂組成物の熱安定性が改良されるという利点を得ることができる。
本発明に係る層状珪酸塩は、その大きさは本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した体積平均粒径が、通常10μm以下、中でも5μm以下、特に3μm以下であることが好ましい。体積平均粒径が大きすぎると、透明性が悪くなったり、高い剛性や低線膨張係数が得られない可能性がある。なお、下限に制限は無いが、通常0.01μm以上である。
本発明に係る層状珪酸塩の形状に制限は無いが、通常は、板状又は薄片状が好ましい。また、これらの形状である場合、その厚さは、平均で、通常1μm以下、中でも0.5μm以下が好ましい。厚さが大きすぎると透明性、高い剛性、低線膨張係数が得られない可能性がある。なお、下限に制限は無いが、通常0.001μm以上である。なお、前記の厚みは、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察で測定できる。
本発明に係る層状珪酸塩は、そのアスペクト比は、大きい方が好ましい。層状珪酸塩のアスペクト比は、通常は、その長径と厚みとの比になる。このアスペクト比の具体的な範囲は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常2以上、好ましくは5以上、より好ましくは8以上である。なお、上限に制限は無いが、通常1000以下である。アスペクト比が小さすぎると、高い剛性や低線膨張係数が得られない可能性がある。
[1−3−3.層状珪酸塩の含有量]
本発明の樹脂組成物に対する層状珪酸塩の含有率は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.1重量%以上、中でも1重量%以上、特に5重量%以上、また、通常50重量%以下、中でも45重量%以下、特に35重量%以下が好ましい。層状珪酸塩の含有率が前記の範囲を逸脱すると、本発明の樹脂組成物の線膨張係数が高くなったり、剛性が低くなったり、熱安定性が悪くなったりする可能性がある。
[1−4.その他の成分]
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を著しく損なわない限り、本発明に係る芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式樹脂及び層状珪酸塩以外の成分が含有されていてもよい。また、その他の成分は、1種が含有されていてもよく、2種以上が任意の組み合わせ及び比率で含有されていてもよい。
その他の成分の例を挙げると、耐衝撃性改善剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、離型剤、顔料、帯電防止剤などの添加剤が挙げられる。
耐衝撃性改善剤の例を挙げると、エラストマーやゴムなどが挙げられる。ただし、耐衝撃性改善剤は、通常、本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂中で相分離して存在するので、光散乱による透明性低下を抑制するためには、耐衝撃性改善剤の屈折率を本発明で用いる芳香族ポリカーボネート樹脂の屈折率に極力近づけることが望ましい。
また、熱安定剤は、成形時の熱安定性を向上させるためのもので、例えば、イルガノックス1010、同1076(チバガイギー社製)等のヒンダードフェノール系;スミライザーGS、同GM(住友化学社製)に代表される部分アクリル化多価フェノール系;イルガフォス168(チバガイギー社製)やアデカスタブLA−31等のホスファイト系に代表される燐化合物などが挙げられる。
また、紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系などが挙げられる。
さらに、その他の添加剤としては、滑剤又は離型剤として長鎖脂肪族アルコールや長鎖脂肪族エステル等を用いることもできる。
[1−5.物性]
本発明の樹脂組成物は、剛性が高い。具体的には、剛性が、通常2000MPa以上、好ましくは2500MPa以上、より好ましくは3000MPa以上である。なお、上限に制限は無いが、通常10000MPa以下である。前記の剛性は、樹脂組成物を0.2mm厚のシートにプレス成形し、そのシートを40mm×5mmに切り出し、SII社製の測定装置「DMS6100」を用いて、1Hzで−10℃〜100℃とした中の23℃の動的弾性率E’を剛性として測定できる。
本発明の樹脂組成物は、熱安定性に優れる。本発明の樹脂組成物の熱安定性は、混錬機の一種であるブラベンダーで240℃において5分混錬した後に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、溶媒としてクロロホルムを用いて40℃でポリスチレン換算値として求めた重量平均分子量により表わされる。従来、芳香族ポリカーボネート樹脂は層状珪酸塩により分解することが知られており、分子量が低下すると、剛性等の機械的物性が低下し好ましくない。高い機械的物性を発現するためには、本発明の樹脂組成物の重量平均分子量が、3.5万以上であることが好ましく、4万以上であることがより好ましい。なお、上限に制限は無いが、通常20万以下である。
本発明の樹脂組成物は、線膨張係数が低い。具体的な本発明の樹脂組成物の線膨張係数は用途によって様々であるが、例えば本発明の樹脂組成物を窓材の材料として用いる場合には、通常60ppm/K以下、好ましくは50ppm/K以下である。なお、下限に制限は無いが、理想的には20ppm/Kである。前記の線膨張係数は、井元製作所製微量混練射出成形機を用いて樹脂組成物を直径5mm×長さ10mmの円柱形状に成形してサンプルを作製し、このサンプルについて、ブルカー・エイエックス社製TD5000を用い、昇温速度5℃/分、荷重20gで測定できる。なお、線膨張係数の測定の際の温度範囲としては、室温から120℃まで昇温し、そのうち、30℃〜60℃の平均線膨張係数を、本発明の樹脂組成物の線膨張係数として求める。また、成形時の微量混練射出成形機の温度は通常200〜300℃である。
本発明の樹脂組成物は、透明性が高い。この透明性は、Hazeによって評価できる。具体的な本発明の樹脂組成物のHazeは用途によって様々であるが、例えば本発明の樹脂組成物を透明窓材の材料として用いる場合には、通常70%以下、好ましくは30%以下である。なお、下限に制限は無いが、理想的には1%である。前記のHazeは、本発明の樹脂組成物をプレス成形して0.2mm厚のシートを作製し、そのシートについてSuga Test Instruments社製Haze Computer HZ−2を用いC光で測定して求められる。
[2.樹脂組成物の製造方法]
本発明の樹脂組成物の製造方法に制限はないが、例えば、層状珪酸塩と芳香族ポリカーボネート樹脂及び脂環式樹脂とを二軸押出機やブラベンダーなどの公知の混練装置を用いて溶融混合する溶融混合法、層状珪酸塩と芳香族ポリカーボネート樹脂及び脂環式樹脂とを溶媒中で混合し次いで溶媒を除去する溶媒除去法、層状珪酸塩と樹脂(芳香族ポリカーボネート樹脂及び脂環式樹脂)の原料(重合性モノマーやそのオリゴマーなど)とを予め混合しておき次いで重合して樹脂組成物を生成させる方法、などが挙げられる。
溶融混合法の場合、先に樹脂成分のみを溶融しておき、次いで層状珪酸塩を混合すると、層状珪酸塩の破砕によるアスペクト比の低下を抑制できる場合がある。混合の際の温度は本発明の樹脂組成物が得られる限り制限は無いが、混合効率と熱分解抑制の点で、通常200℃以上、中でも220℃以上、特に240℃以上、また、通常350℃以下、中でも320℃以下、特に300℃以下が好ましい。また、混合の際には、水分や揮発成分を除去するために、真空引きのベントを併用することが望ましい。
前記溶媒除去法の場合、先に溶媒中に層状珪酸塩を分散しておき、次いで樹脂を溶解してもよく、逆に樹脂の溶液中に層状珪酸塩を投入して混合してもよく、層状珪酸塩を溶媒に分散したものと樹脂の溶液とを混合してもよい。溶媒を除去する方法に制限はないが、例えば、樹脂組成物が溶解しない溶媒に投入して沈殿を生じさせる再沈殿法や、樹脂組成物溶液を加熱および/または減圧して溶媒を留去する方法などで溶媒除去を行なうことができる。
これら例示した製法のうち、簡便性から、溶媒除去法および溶融混合法が好ましい。また、本発明の樹脂組成物を製造する際には、ここに例示した製法を含め、2種類以上の異なる製法を併用して製造してもよい。
[3.成形体]
本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物を含んで構成されるものであり、通常は、本発明の樹脂組成物を成形してなるものである。また、本発明の成形体は、本発明の樹脂組成物のみで形成する以外にも、本発明の樹脂組成物以外の材料と組み合わせて形成することができる。
本発明の成形体の形状は、用途に応じて任意であり、例えば、板状、曲面状、筒状、ボトル状などに成形できる。中でも、本発明の樹脂組成物の利点を有効に利用する観点から、板状に形成することが好ましい。このような板状の成形体は、例えば、自動車用部品、家庭用電気製品用部品、建築資材、土木資材、水産資材、その他工業用資材等に用いる窓材として用いて好適である。
本発明の成形体の寸法も、用途に応じて任意である。但し、本発明の成形体を板状に成形した場合には、その厚みは、下限については、本発明の樹脂組成物の機械的強度の観点から、通常0.01mm以上、中でも0.05mm以上、特に0.07mm以上が好ましい。また、厚みの上限については、光線透過率と成形性の観点から、通常50mm以下、中でも30mm以下、特に10mm以下が好ましい。
成形の方法にも制限は無いが、通常は射出成形により成形する。射出成形においては、通常の成形方法以外に目的に応じて、例えば、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、超高速射出成形などの射出成形方法を用いて成形材料を得ることができる。
また、必要に応じて本発明の樹脂組成物をポリカーボネート樹脂基板の表面に積層して用いることもできる。本発明の樹脂組成物をポリカーボネート樹脂基板表面に積層する方法に制限はないが、例えば、予め樹脂組成物をシート化した後ポリカーボネート樹脂基板に積相するシート積層法や、該樹脂組成物を含有した分散液をポリカーボネート樹脂基板に直接塗布するコート積層法がある。
[4.用途]
本発明の樹脂組成物は、低線膨張係数、高剛性、及び/または透明性の必要とされる成形材料として用いることができる。例えば、自動車内装材として計器盤の透明カバー等に用いることができる。また、例えば、自動車外装材では、窓材、ヘッドランプ、サンルーフ、コンビネーションランプカバー等に用いることができる。さらには、例えば、家電や住宅に用いられる透明部材、備品、家具等に対して好適に用いることができる。さらには、例えば、様々な機械部品、自動車部品、電気電子部品、シート、フィルム、包材等に適用することができる。
[試料の説明]
〔芳香族ポリカーボネート樹脂〕
芳香族ポリカーボネート樹脂としては、三菱エンジニアリングプラスチック社製ノバレックス(登録商標)のグレード名7030Aを用いた。なお、この芳香族ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量は6.8万であった。
〔脂環式樹脂〕
脂環式樹脂としては、シクロヘキサンジカルボン酸とシクロヘキサンジメタノールとの重縮合体を用いた。この脂環式ポリエステル(以下、適宜「脂環式ポリエステル樹脂」という)は、フェノールとテトラクロロエタンとの重量比1:1の混合溶媒中1g/dLとした溶液の30℃での固有粘度が1.2dL/gであるものを使用した。また、この脂環式ポリエステル樹脂の重量平均分子量は6.9万であった。
〔スチレン−無水マレイン酸共重合体〕
スチレン−無水マレイン酸共重合体としては、Amoco Plastic Materials Inc.製 DYLARK 332を用いた。なお、このスチレン−無水マレイン酸共重合体の重量平均分子量は17.5万であった。
〔層状珪酸塩〕
層状珪酸塩としては、以下のクロライト、タルク、セリサイト及び有機化フッ素化雲母を用いた。
クロライト:入来カオリン社製クロライト「C1」、カチオン交換容量15ミリ当量/100g
タルク:林化成社製「UPN HS−T05」、カチオン交換容量0ミリ当量/100g
セリサイト:三信鉱工社製「FSN」、カチオン交換容量0ミリ当量/100g
有機化フッ素化雲母:コープケミカル社製「MAE」、カチオン交換容量120ミリ当量/100g
[評価項目]
〔線膨張係数〕
線膨張係数は、井元製作所製微量混練射出成形機を用いて樹脂組成物を直径5mm×長さ10mmの円柱形状に成形してサンプルを作製し、このサンプルについて、ブルカー・エイエックス社製TD5000を用い、昇温速度5℃/分、荷重20gで測定した。
〔剛性〕
剛性は、樹脂組成物を0.2mm厚のシートにプレス成形し、そのシートを40mm×5mmに切り出し、23℃において、SII社製の測定装置「DMS」を用いて測定した。
〔熱安定性〕
熱安定性の指標として、GPCにより、溶媒としてクロロホルムを用いて40℃でポリスチレン換算値として重量平均分子量を求めた。
〔透明性〕
透明性の指標として、樹脂組成物をプレス成形して0.2mm厚のシートを作製し、そのシートについてSuga Test Instruments社製Haze Computer HZ−2でC光でのHazeを測定した。
[実施例1]
芳香族ポリカーボネート樹脂36.75gと脂環式ポリエステル樹脂5.25gを塩化メチレン420gに溶解させた。ここにクロライト18gを塩化メチレン180gに分散させた分散液を添加し、混合した。この混合液の溶媒をエバポレーターで蒸発させた。これを東洋精機製ラボプラストミルで240℃5分間溶融混練して、樹脂組成物を得た。
[実施例2]
クロライトをセリサイトに変えたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を得た。
[実施例3]
クロライトをタルクに変えたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物を得た。
[比較例1]
ポリカーボネート樹脂31.8gを塩化メチレン318gに溶解させた。ここに膨潤性の層状珪酸塩である有機化フッ素化雲母MAE28.2gを塩化メチレン282gに膨潤させた液を添加し、混合した。この混合液の溶媒をエバポレーターで蒸発させた。これを東洋精機製ラボプラストミルで240℃5分間溶融混練して、樹脂組成物を得た。
[比較例2]
DYLARK332 24.3gと有機化フッ素化雲母MAE45.7gをラボプラストミルで200℃5分間溶融混練した。このうち43.2gとポリカーボネート樹脂16.8gをラボプラストミルで240℃5分間溶融混練して樹脂組成物を得た。
[評価]
前記の実施例及び比較例で製造した樹脂組成物それぞれについて、上述した方法により、線膨張係数、剛性、熱安定性及び透明性を評価した。結果を、表1に示す。なお、表1において、PCは芳香族ポリカーボネート樹脂を表わし、脂環式PESは脂環式ポリエステル樹脂を表わす。
Figure 2008081597
[まとめ]
表1から、本発明の樹脂組成物は、従来の樹脂組成物よりも、剛性が高く、熱安定性に優れ、線膨張係数が低く、且つ、透明性が高いことが確認された。
本発明の樹脂組成物並びにそれを用いた成形体及び窓材は、産業上の任意の分野に用いることができ、特に、自動車用部品、家庭用電気製品用部品、建築資材、土木資材、水産資材、その他工業用資材等として用いて好適である。

Claims (5)

  1. 芳香族ポリカーボネート樹脂、脂環式樹脂、及び、カチオン交換容量が30ミリ当量/100g未満である層状珪酸塩を含む
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 該層状珪酸塩が、タルク、セリサイト及びクロライトからなる群より選ばれる少なくとも1種類である
    ことを特徴とする請求項1の樹脂組成物。
  3. 該脂環式樹脂が、脂環式ポリカーボネート及び/又は脂環式ポリエステルである
    ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含んでなる
    ことを特徴とする、成形体。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含んでなる
    ことを特徴とする、窓材。
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