JP2008080873A - 作業車の防水シール構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アウタルーフ31と下部カバー39との間に空調ユニット36の収納空間を形成するとともに、アウタルーフ31と下部カバー39との第1合わせ面に配置される第1シール部材69と、第1合わせ面より収納空間の近くに形成される第2合わせ面に配置される第2シール部材70と、第1シール部材69と第2シール部材70との間に形成される補水空間Cとを設けて、防水構造を構成してある。
【選択図】 図8
Description
請求項1に係る発明の特徴構成は、前記防水シール機構を、前記上方ケース部と前記下方ケース部との第1合わせ面に配置される第1シール部材と、前記第1合わせ面より機器収納空間の近くに形成される第2合わせ面に配置される第2シール部材と、前記第1シール部材と前記第2シール部材との間に形成される補水空間とで構成する点にあり、その作用効果は次の通りである。
上方ケース部と下方ケース部との合わせ面を、両ケース部の機器収納空間に近い内縁側の第1合わせ面と機器収納空間から離れた外縁側の第2合わせ面との、二箇所に形成する。第1合わせ面に第1シール部材、第2合わせ面に第2シール部材を介在させる。これによって、外側に位置する第2シール部材でも捉えることの出来なかった水分を内側の第1シール部材で捉えることができる。
しかも、第1シール部材と第2シール部材との間に補水空間を設けているので、外側に位置する第2シール部材の存在を越えて浸入し、内側の第1シール部材で機器収納空間への侵入を阻止された漏水を、前記補水空間において捕捉することができるので、機器収納空間内への漏水の浸入を阻止する機能を高めている。
機外より機器収納空間に侵入する漏水に対して第1シール部材と第2シール部材を配置する二重のシール構造によって漏水の捕捉機能を高めるとともに、第1シール部材と第2シール部材との間に補水空間を設けることによって、漏水が再度機器収納空間に浸入しようとすることを未然に抑制できるようになった。
したがって、二つのシール部材と補水空間という、シール機能の異なるシール構造を組み合わせることによって、機器収納空間内への水分の浸入を阻止する機能を高めた防水シール構造を提供できるに至った。
つまり、空調ユニットを収納する機器収納空間が、リヤピラーより後方に張出した上方ケース部と下方ケース部との間に形成されているので、洗車時の高圧水の浸入の影響を受け易い。
これに対して、二つのシール部材と補水空間という、シール機能の異なるシール構造を組み合わせる工夫によって、機器収納空間内への水分の浸入を阻止する機能を高めた防水シール構造を提供できるに至った。
補水空間に捕捉された漏水は、補水空間の両端に形成した排出口から機外に排出できるので、補水空間で補水量が万杯になることは少なく、新たに第2シール部材を越えて浸入してきた漏水の補水能力を維持しながら、補水された漏水が第1合わせ面から機器収納空間内に再度浸入しようとすることを未然に回避できる。
左右のサイドウインド22は、対応するリヤピラー26に上下一対のヒンジ34を介して開閉揺動可能に連結されている。
リヤウインド23は、リヤクロスメンバー29に左右一対のヒンジ35を介して開閉揺動可能に連結されている。
左右のリヤピラー26は、それらの間隔が、左右のフロントピラー24の間隔や左右のクォータピラー25の間隔よりも狭くなるように設定されている。
図9に示すように、アウタルーフ31の後部中央には、外気の空調ユニット36への供給を可能にする左右一対の外気供給口42が、インナルーフ30の内気供給口41に対向する状態で形成されている。
左右の庇43は、外気導入経路38に連通する中空状に形成され、左側の庇43の底壁にのみ、外気導入口44が形成され、エアフィルタ45が装備されている。
このように、左側の庇43にのみ外気導入口44を形成し、エアフィルタ45を装備したことで、圃場でエアフィルタ45の掃除や交換などを行う場合には、車体の左側を畦に隣接させた状態で車体を停止させるようにすれば、左側の乗降口から畦に降車して直ぐに、庇43に手が届き易い畦上で、エアフィルタ45の掃除や交換などを行うことができる。
左右金属製の配管66、66より排水方向下手側には、左右先端側ホース67、67を上下向き姿勢で配設し、夫々、左右金属製の配管66、66に接続してある。
図中83は、ウインカーである。
なお、補水空間Cに溜まった水は、次ぎのようにして排出される。図7及び図8に示すように、補水空間Cを、前記第1合わせ面に沿ってかつその補水空間Cの底面が前記補水空間Cの両側端程低位に位置するように形成する。そして、前記した両側端に対応した最低部位に下部カバー39より機外に排出する排出口Cc、Ccを設けて、補水空間Cに捕捉された漏水を排出するように構成してある。
〔1〕作業車としては、コンバインやバックホーあるいは運搬車などであってもよい。
〔2〕ルーフ部32の前部側に空調ユニット36を配備するようにしてもよい。
〔3〕第1シール部材69と第2シール部材70とは、平板状の形状または矩形状の形状のものに統一してもよく、また、円形断面の形状を採用してもよい。
〔4〕機器収納空間に収納される機器としては、耕耘装置等の作動を制御する制御装置であってもよく、空調ユニットに限定されない。
〔5〕補水空間Cに捕集された漏水を機外に排出する排出口Ccとして、左右両端だけでなく、左右中間部に複数個設けてもよい。
〔6〕補水空間Cの底面としては、両側端程低位に形成する必要はなく、同一レベルのものに構成してもよい。
26 リヤピラー
31 上方ケース部(アウタルーフ)
36 空調ユニット
39 下方ケース部(下部カバー)
69 第1シール部材
70 第2シール部材
B 防水シール機構
C 補水空間
Cc 排出口
Claims (3)
- 上方ケース部と下方ケース部との間に機器収納空間を形成するとともに、前記上方ケース部と前記下方ケース部との合わせ部位に防水シール機構を備えている作業車の防水シール構造であって、
前記防水シール機構を、前記上方ケース部と前記下方ケース部との第1合わせ面に配置される第1シール部材と、前記第1合わせ面より機器収納空間の近くに形成される第2合わせ面に配置される第2シール部材と、前記第1シール部材と前記第2シール部材との間に形成される補水空間とで構成する作業車の防水シール構造。 - 前記機器収納空間を、運転キャビンにおけるリアピラーより後方に張出す上方ケース部と下方ケース部との間に形成するとともに、その機器収納空間に、運転キャビン内に空調済み空気を供給する空調ユニットを収納してある請求項1記載の作業車の防水シール構造。
- 前記補水空間を、前記第1合わせ面に沿ってかつその補水空間の底面が前記補水空間の両側端程低位に位置するように形成するとともに、前記補水空間における、前記第1合わせ面の両端に対応した最低部位に、前記補水空間に捕捉された漏水を機外に排出する排出口を設けてある請求項1又は2記載の作業車の防水シール構造。
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