JP2008080453A - 工業用ワイパー - Google Patents

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Abstract

【課題】より長寿命な工業用ワイパーを提供することである。
【解決手段】工作機械に取り付けられる取付部2と、この取付部2の一端に、該取付部2に対して傾斜して延設され少なくとも摺動方向に対して背面側の先端尖り部6周辺が硬質補強材料10で被着されたリップ部3とを備え、このリップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けた状態で使用する工業用ワイパー1であって、取付部2およびリップ部3の前記背面側は、少なくとも2つの屈曲点7,8を介して連続して形成されているように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械や産業機械等における切り粉、切削油等の除去に使用される工業用ワイパーに関する。
従来から、工作機械や産業機械等における切り粉、切削油等を除去する上で、工業用ワイパーと呼ばれるワイパーが使用されている。この工業用ワイパーとして、例えば特許文献1には、取付部と、該取付部に対して一体的かつ傾斜して形成されたリップ部とから構成される断面略くの字状の弾性部材と、該弾性部材のリップ部の下面に取り付けられ、摺動面に先端部が接する金属薄板(硬質補強材料)とを備える工業用スクレーパ(工業用ワイパー)が記載されている。
図5は、特許文献1に記載されているような、従来の工業用ワイパーを示す側面図である。図5に示すように、この工業用ワイパー51は、取付部52と、この取付部52に対して傾斜して延設されたリップ部53とを備えている。そして、リップ部53の先端尖り部56を摺動面60に対して押し付けた状態で、図5に示す矢印方向(摺動方向)に工業用ワイパー51を摺動させ、摺動面60に付着した切り粉、切削油等を掻き取り面55で除去するように構成されている。また、リップ部53は、摺動方向に対して背面側の先端尖り部56の周辺が、硬質補強材料57で被着されているので、先端尖り部56周辺が磨耗するのを抑制される。
一方、取付部52およびリップ部53の摺動方向に対して背面側は、1つの屈曲点54を介して連続して形成されている。しかしながら、このような構成の工業用ワイパー51は、長期にわたり使用すると、その使用形態によっては、先端尖り部56や掻き取り面55等が損傷するおそれがある。
特開2000−42863号公報
本発明の課題は、より長寿命な工業用ワイパーを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の知見を得た。すなわち、上記のような構成の工業用ワイパーは、取付部およびリップ部の摺動方向に対して背面側が、1つの屈曲点を介して連続して形成されている。工業用ワイパーは、リップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けた状態で、摺動方向に該工業用ワイパーを摺動させて使用するが、この所定の状態でワイパーを摺動させた際には、屈曲点に応力が集中してかかる。このため、屈曲点の数が1つである従来の工業用ワイパーでは、前記応力を低減し難く、その結果、長期にわたり使用すると、先端尖り部や掻き取り面等が損傷し易くなる。
そこで、前記屈曲点の数を少なくとも2つで構成すると、所定の状態でワイパーを摺動させた際において、該屈曲点に集中する応力を低減することができ、その結果、ワイパーをより長寿命にすることが可能となった。
すなわち、本発明における工業用ワイパーは、以下の構成からなる。
(1)工作機械に取り付けられる取付部と、この取付部の一端に、該取付部に対して傾斜して延設され少なくとも摺動方向に対して背面側の先端尖り部周辺が硬質補強材料で被着されたリップ部とを備え、このリップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けた状態で使用する工業用ワイパーであって、前記取付部およびリップ部の前記背面側が、少なくとも2つの屈曲点を介して連続して形成されていることを特徴とする工業用ワイパー。
(2)前記硬質補強材料が金属板である前記(1)記載の工業用ワイパー。
(3)前記リップ部が弾性部材からなる前記(1)または(2)記載の工業用ワイパー。
(4)前記弾性部材の硬度が40〜95度である前記(3)記載の工業用ワイパー。
(5)前記屈曲点のうち最も摺動面に近い屈曲点とリップ部の先端尖り部とを結ぶ直線と、前記摺動面とのなす角度αが、リップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けない状態で30〜40°である前記(1)〜(4)のいずれかに記載の工業用ワイパー。
本発明によれば、工業用ワイパーの取付部およびリップ部の摺動方向に対して背面側を少なくとも2つの屈曲点を介して連続して形成するので、所定の状態でワイパーを摺動させた際において、該屈曲点に集中する応力を低減することができ、その結果、より長寿命のワイパーとすることができる。特に、前記(5)によれば、角度αが所定の状態で30〜40°であるので、長期にわたり高い接触面圧を得ることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる工業用ワイパー(以下、ワイパーと略す)について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態のワイパーを示す側面図である。図2は、屈曲点の間を説明するための拡大概略説明図である。
図1に示すように、このワイパー1は、工作機械に取り付けられる取付部2と、この取付部2の一端に、該取付部2に対して傾斜して延設されたリップ部3とを備え、断面略くの字形状に構成されている。
取付部2は、金属製の芯金部4と、背部5とで構成されている。芯金部4は、取付部2の強度を確保する機能を有し、該芯金部4を構成する金属としては、特に限定されるものではなく、例えば鋼板等が挙げられる。
背部5は、芯金部4と加硫接着等により一体化されると共に、リップ部3と連続して形成されている。この背部5は、弾性部材からなるのが好ましく、該弾性部材としては、下記で説明するリップ部3を構成する弾性部材と同じものが例示できる。なお、背部5の硬度が大きい場合には、取付部2は芯金部4を設けることなく、背部5のみで構成されていてもよい。
上記のような構成の取付部2は、さらに工作機械にボルト止めするための図示しないボルト挿通孔が形成されており、該ボルト挿通孔を介して、機台表面やカバー表面等のような摺動面60に対して往復移動(往復摺動)する工作機械に取り付けられる。
リップ部3は、少なくとも図1に示す矢印Bの方向(摺動方向)に対して背面側の先端尖り部6の周辺が硬質補強材料10で被着されたものである。具体的には、前記背面側のリップ部3の先端部から後述する屈曲点7までの間が、取付部2,リップ部3よりも厚みが薄い硬質補強材料10で被着されている。この硬質補強材料10の前面は、リップ部3の背面に加硫接着等で被着しているので、リップ部3によって完全に被覆されている。さらに、リップ部3の先端部、すなわち掻き取り面9は、摺動面60に対して略垂直である垂直面によって切断された形状を有する。これにより、ワイパー1と摺動面60との接触は、硬質補強材料10を介して行われるので、ワイパー1を摺動させた際には、先端尖り部6周辺が磨耗するのを抑制することができる。
硬質補強材料10としては、特に限定されるものではなく、例えばバネ材、金属鋼板、真鍮材等の金属板、ポリエーテルイミド、ジュラコン(登録商標)等の耐磨耗性に優れた樹脂材等が挙げられ、特に金属板であるのが、先端尖り部6周辺が磨耗するのを確実に抑制できる上で好ましい。硬質補強材料10の硬度は、摺動面60を損傷させない上で、摺動面60の硬度よりも小さいのが好ましい。前記硬度とは、JISZ2244に準拠して測定されるビッカース硬さのことを意味する。また、硬質補強材料10の厚みは、取付部2,リップ部3よりも薄い厚みであればよいが、通常、1.0〜3.2mm程度である。
リップ部3は、弾性部材からなるのが好ましく、該弾性部材としては、例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、シリコーンゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、水素添加ニトリルブタジエンゴム(H−NBR)等が挙げられる。これらの弾性部材は単独でまたは2種以上をブレンドして用いてもよい。
特に、本発明では、上記で例示したもののうち、ニトリルゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、水素添加ニトリルブタジエンゴム(H−NBR)から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。また、上記で例示した弾性部材のうち、耐油性を有するものが好ましく選定される。
前記弾性部材の硬度は40〜95度、好ましくは50〜90度であるのがよい。これにより、リップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けた際に、先端尖り部6が摺動面60から浮き上がることがなく、切り粉、切削油等を確実に除去することができ、優れた掻き取り性を示すことができる。これに対し、前記硬度が40度より小さいと、先端尖り部6が摺動面60から浮き上がるおそれがあり、95度より大きいと、硬度が高すぎて切り粉、切削油等を除去できないおそれがある。前記硬度はJIS K 6253に準拠した値である。
取付部2とリップ部3との境界付近には、境界線に沿ってリップ部3が略くの字状の内側に屈曲可能なように凹溝11(通常、半径0.5mm程度の円弧状)が設けられている。これにより、取付部2とリップ部3との境界部の肉厚が他の部分より薄くなるので、リップ部3は凹溝11が存在する側に屈曲しやすく、反対側には屈曲しにくくなる。なお、この凹溝11の形状は、円弧状に限られることはなく、他の任意の形状が採用可能である。
ワイパー1は、リップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けた状態で使用される。具体的には、図1に示す矢印Aの方向にリップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付け、ついで、矢印Bの方向(摺動方向)にワイパー1を摺動させることで、摺動面60に付着した切り粉、切削油等を掻き取り面9で除去することができる。
前記摺動方向とは、図1に示す矢印Bの方向を意味し、より具体的には、取付部2の一端から傾斜して延設されるリップ部3の傾斜した方向を意味する。したがって、ワイパー1が摺動せずに、摺動面60が図1に示す矢印C方向に摺動する場合であっても、前記摺動方向とは、図1に示す矢印B方向を意味する。
ここで、取付部2およびリップ部3の前記摺動方向に対して背面側は、2つの屈曲点7,8を介して連続して形成されている。屈曲点をこのように、少なくとも2つで構成することにより、所定の状態でワイパー1を摺動させた際において、屈曲点に集中する応力を低減することができ、その結果、先端尖り部6や掻き取り面9等の損傷が低減され、ワイパー1がより長寿命になる。
より具体的には、ワイパー1は屈曲点7,8を有することにより、図1に示すように、屈曲点8から摺動面60に対して投影した垂線L2と、屈曲点7および8を結ぶ線とのなす角度βを有するようになる。このような角度βを有することにより、屈曲点7,8に集中する前記応力を低減することができる。角度βは、特に限定されるものではなく、通常、5〜45°程度である。また、屈曲点の数が3つ以上である場合には、前記垂線L2と、屈曲点のうち最もリップ部3に近い屈曲点と、最も取付部2に近い屈曲点とを結ぶ線とのなす角度が角度βとなる。
本実施形態にかかる屈曲点7,8との間は直線で構成されているが、これに限定されるものではなく、屈曲点7,8との間が、例えば図2(a)に示すような背面側に突出する曲線R1や、図2(b)に示すような凹溝を形成する曲線R2で構成されていてもよい。すなわち、取付部2およびリップ部3の摺動方向に対して背面側が、少なくとも2つの屈曲点を介して連続して形成されているかぎり、屈曲点7,8との間の構成が、図1に示すような直線であっても、図2に示すような曲線R1,R2であっても、同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態にかかる屈曲点の数は2つで構成されているが、前記屈曲点の数は少なくとも2つであればよく、好ましくは2〜4つ、より好ましくは2〜3つの範囲から用途に応じて任意に選定するのがよい。
さらに、屈曲点7,8のうち最も摺動面60に近い屈曲点7とリップ部3の先端尖り部6とを結ぶ直線L1と、摺動面60とのなす角度αが、リップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けない状態(無荷重状態)で20〜60°、好ましくは30〜40°、より好ましくは31〜38°であるのがよい。これにより、先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けた際には、先端尖り部6と摺動面60との接触面圧が高くなり、その結果、摺動面60との密着性および摺動面60への形状追従性が向上し、摺動面60に付着した切り粉、切削油等を確実に除去することができる。また、先端尖り部6を摺動面60に対して強い力で押し付けなくても、所定の接触面圧が得られる。これに対して、前記角度αが上記した範囲外であると、前記接触面圧が低くなるおそれがある。
前記角度αを上記所定の範囲内にすると、接触面圧が高くなる理由としては、リップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付けた際に、押し付け量に対するリップ部3の剛性が大きくなるので、先端尖り部6が摺動面60に対して加える荷重が大きくなり、その結果、前記接触面圧が高くなるものと推察される。
前記角度αを所定範囲に調整する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば摺動面60から、該摺動面60に最も近い屈曲点7までの高さを調整し、前記角度αを所定範囲に調整する方法が挙げられる。
ついで、上記で説明したワイパー1による摺動面60に付着した切り粉、切削油等の除去方法について説明する。まず、図1に示す矢印Aの方向にリップ部3の先端尖り部6を摺動面60に対して押し付ける。この際、屈曲点7と先端尖り部6とを結ぶ前記直線L1と、摺動面60とのなす角度αが、無荷重状態で所定の角度であるので、先端尖り部6と摺動面60との接触面圧が高くなる。
ついで、矢印Bの方向(摺動方向)にワイパー1を摺動させ、摺動面60に付着した切り粉、切削油等を掻き取り面9で除去する。この際、ワイパー1は、摺動方向に対して背面側の先端尖り部6周辺が硬質補強材料10で被着されているので、ワイパー1と摺動面60との接触は、硬質補強材料10を介して行われ、これにより先端尖り部6周辺が磨耗するのを抑制することができる。したがって、先端尖り部6と摺動面60とが高い接触面圧で接触していても、ワイパー1を高速に摺動させることができる。
さらに、ワイパー1の取付部2およびリップ部3の前記背面側は2つの屈曲点7,8を介して連続して形成されているので、屈曲点にかかる応力を低減することができ、その結果、ワイパー1はより長寿命になり、長期にわたり優れた掻き取り能力を示すことができる。
以上、本発明の一実施形態について示したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更や改良したものにも適用できることは言うまでもない。例えばリップ部については、図1に示すリップ部3の構成に限定されるものではなく、図3に示すようなリップ部3aの構成であってもよい。
すなわち、同図に示すように、リップ部3aは、取付部2から先端尖り部6に向かって厚さが順次薄くなるように構成されている。これにより、上記で説明したリップ部3と同様の効果が得られると共に、先端尖り部6と摺動面60との接触面圧がより高くなり、摺動面60との密着性および摺動面60への形状追従性がより向上する。
また、上記で説明した実施形態では、リップ部3の先端部、すなわち掻き取り面9が、摺動面60に対して略垂直である垂直面によって切断された形状を有する場合について説明したが、前記先端部が例えば図4に示すような形状を有していてもよい。すなわち、同図に示すように、硬質補強材料10の先端部10aが、摺動面60に対してリップ部3の傾く方向と反対方向に傾く傾斜面Pによって切断された形状を有していてもよい。このような構成であっても、上記で説明した実施形態と同様の効果を奏することができる。
以下、実施例を挙げて本発明のワイパーについてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1〜5および比較例1]
(ワイパーの作製)
表1に示す屈曲点の数を有し、リップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けない状態で、最も摺動面に近い屈曲点とリップ部の先端尖り部とを結ぶ直線と、摺動面とがなす角度αとして、表1示す角度αを有するワイパーをそれぞれ作製した(表1中の実施例1〜5および比較例1)。
なお、前記角度αの調整は、摺動面から、該摺動面に最も近い屈曲点までの高さを調整して行った。また、リップ部の摺動方向に対する背面側において、先端尖り部から摺動面に最も近い屈曲点までを硬質補強材料で被着した。前記硬質補強材料には、厚さ1.6mmのバネ材を用い、加硫接着で被着した。さらに、リップ部および取付部における背部には、ニトリルブタジエンゴム(NBR)を用いた。
上記で作製した各ワイパーについて、屈曲点に生じる応力および接触面圧を評価した。各評価方法を以下に示すと共に、その結果を表1に示す。
(屈曲点に生じる応力の評価方法)
各ワイパーに摺動面に対して5mmの変位を付与した際の、摺動面に最も近い屈曲点に生じる応力(該屈曲点における帆布とNBRとの継ぎ目に生じる応力)を有限要素法に基づくシミュレーション結果より測定した(単位:N/mm2)。得られた測定結果は、比較例1の測定結果を100としたときの相対値で示した。
(接触面圧の評価方法)
各ワイパーに摺動面に対して5mmの変位を付与した際の先端尖り部と摺動面との接触面圧を測定した(単位:N/mm2)。この測定には島津製作所社製のオートグラフAGS500を用いた。また、得られた測定結果は、比較例1の測定結果を100としたときの相対値で示した。
Figure 2008080453
表1から明らかなように、屈曲点の数が2つである実施例1〜5の各ワイパーは、屈曲点の数が1つである比較例1のワイパーに対して、屈曲点に生じる応力が小さいのがわかる。また、角度αが32〜37°の範囲内にある実施例1〜3のワイパーは、特に高い接触面圧を示した。
一方、比較例1のワイパーは、接触面圧には優れるものの、屈曲点に生じる応力が実施例1〜5のワイパーよりも高い結果を示した。
[試験例1]
リップ部を構成する弾性部材の硬度が掻き取り性に及ぼす影響について評価した。具体的には、上記実施例1のリップ部および取付部における背部において、ニトリルブタジエンゴム(NBR)に代えて表2に示す硬度を有するニトリルゴムを用いた以外は、上記実施例1と同様にして各ワイパーを作製した(表2中の試料No.1〜7)。前記硬度はJIS K 6253に準拠した値である。
上記で作製した各ワイパーについて、掻き取り性を評価した。評価方法を以下に示すと共に、その結果を表2に示す。
(掻き取り性の評価方法)
ワイパーの掻き取り面を、常に、鉄、銅、アルミニウムからなる切り粉が衝突する状態にした後、ワイパーを30km/時で往復摺動させた。そして、100km摺動させた後、先端尖り部と摺動面との間から切り粉が漏れているか否かを目視観察した。なお、判定基準は以下のものを用いた。
◎:全く漏れない
○:殆ど漏れない
△:若干漏れるが、実用上問題なし
Figure 2008080453
表2から明らかなように、リップ部を構成する弾性部材の硬度が40〜95度である試料No.2〜6の各ワイパーは、掻き取り性に優れているのがわかる。特に、硬度が60〜80度である試料No.3〜5のワイパーにおいて、優れた結果を示した。
本発明の一実施形態にかかる工業用ワイパーを示す側面図である。 屈曲点の間を説明するための拡大概略説明図である。 他の実施形態にかかる工業用ワイパーを示す側面図である。 さらに他の実施形態にかかる工業用ワイパー示す部分拡大側面図である。 従来の工業用ワイパーを示す側面図である。
符号の説明
1 工業用ワイパー
2 取付部
3,3a リップ部
4 芯金部
5 背部
6 先端尖り部
7,8 屈曲点
9 掻き取り面
10 硬質補強材料
60 摺動面

Claims (5)

  1. 工作機械に取り付けられる取付部と、この取付部の一端に、該取付部に対して傾斜して延設され少なくとも摺動方向に対して背面側の先端尖り部周辺が硬質補強材料で被着されたリップ部とを備え、このリップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けた状態で使用する工業用ワイパーであって、
    前記取付部およびリップ部の前記背面側が、少なくとも2つの屈曲点を介して連続して形成されていることを特徴とする工業用ワイパー。
  2. 前記硬質補強材料が金属板である請求項1記載の工業用ワイパー。
  3. 前記リップ部が弾性部材からなる請求項1または2記載の工業用ワイパー。
  4. 前記弾性部材の硬度が40〜95度である請求項3記載の工業用ワイパー。
  5. 前記屈曲点のうち最も摺動面に近い屈曲点とリップ部の先端尖り部とを結ぶ直線と、前記摺動面とのなす角度αが、リップ部の先端尖り部を摺動面に対して押し付けない状態で30〜40°である請求項1〜4のいずれかに記載の工業用ワイパー。
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