JP2008080299A - 鉄系廃棄物原料の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
鉄系廃棄物原料を重金属類を多く含む成分と鉄分を多く含む成分とに簡便な手段により分離し、更にセメント原料として再利用可能な重金属が低減された成分を得て、鉄系廃棄物原料を有効にリサイクル活用することができる、鉄系廃棄物原料の処理方法を提供する。
【解決手段】
鉄系廃棄物原料を粉砕し分級して、得られた粉砕分級物から粒径10μm以下の粒子を除去して重金属類を低減させ、かかる粉砕・分級処理して粒径10μm以下の粒子を除去した残りの10μmを超える鉄系廃棄物原料粒子をセメント原料として再利用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄系廃棄物原料の処理方法に関し、特に、からみ類、滓、スラグ等の鉄系廃棄物原料から重金属を有効に除去してセメント用原料として適用することができる、鉄系廃棄物原料の処理方法に関する。
近年、環境的見地からセメント中に含まれる重金属の管理が厳しくなり、従って、重金属類を含む、例えば都市ごみ等を焼却した飛灰等の廃棄物を再利用してセメントを製造する際に、その使用量が制限されたり、その用途が制限されたりして、有効な再利用が図れない状況となっている。
また、セメントキルンでの廃棄物のリサイクルがすすめられる中、セメント原料として用いる材料に重金属が多く含まれていると、セメントプラントの各部に付着して、セメント製造の安定操業の障害になることも知られているところでもある。
従って、このような廃棄物は、前処理を行って埋め立てられているのが現状であるが、最近、埋立地が不足し、かかる廃棄物からの有害成分の溶出による埋立地の周辺の土壌の汚染等が問題となっている。
このため、廃棄物をセメント材料として再利用するには、当該廃棄物から重金属を除去する必要があり、その方法のひとつとして、水洗処理等の処理が行われている。
また、セメントの重金属含有量を低減するための方法としては、脱塩素バイパスダスト(脱塩ダストなどダスト類)をセメントプロセスから系外排出する方法が主流となっている。
一方、原料段階での除去は、重金属類が微量かつ拡散しているため、除塩処理など限定的なものとなっているのが現状である。
特開2002−338312号公報(特許文献1)には、ごみ焼却により排出される飛灰を水に添加してスラリー化し、飛灰に含まれている塩素を溶出させ、これを濾過することにより得られた脱塩ケークをセメント原料に用いるとともに、排出される濾液中に重金属が含まれることになるので、この重金属を沈殿させて濾過することにより重金属類を除去する方法が記載されている。
また、特許平04−300663号公報(特許文献2)には、石炭灰を粉砕して、シリカ分と未燃カーボンとに分離するため、静電選別装置を用いて磁力を発生させて、磁力により導電性粒子であるカーボンと絶縁性粒子であるシリカ分に分別して、未燃カーボンを除去したものをセメント原料として再利用することが記載されている。
更に、特許第3667346号公報(特許文献3)には、鉄を含む鋼スラグの鉄含有量を低減させる方法であって、細かく砕かれた鋼スラグを、還元剤及び還元作用の間に放出される酸化カルシウムと高融点化合物を形成する珪質物質とともに、サイクロン型の懸濁床式熱交換器により800〜1050℃の温度まで加熱して、磁性を有する形態の鉄を生成し、次いで、該磁性を有する形態の鉄を磁気的に除去する方法が開示されている。
しかし、これらの方法では、鉄を回収する場合でも、廃棄物から重金属を除去する場合であっても、そのための特別な設備が必要となり、大掛かりなものとなり、コストが高くなってしまう。
また、これらの従来の方法では、廃棄物中の対象金属元素の濃縮率や含有率が低いと、その低減効果が限定的であるといった課題を有している。
特に、廃棄物をリサイクルするために廃棄物のセメント原料化が望まれる中、原料段階での重金属除去の重要性が高まっている。
特開2002−338312号公報 特許平04−300663号公報 特許第3667346号公報
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、鉄系廃棄物原料を、重金属類を多く含む成分と鉄分を多く含む成分とに簡便な手段により分離する鉄系廃棄物原料の処理方法を提供することである。
更に本発明の目的は、セメント原料として再利用可能な重金属が低減された成分を得て、鉄系廃棄物原料を有効にリサイクル活用することができる、鉄系廃棄物原料の処理方法を提供することである。
本発明者らは、鉄系廃棄物原料に含まれる重金属類が、合金や固溶状態ではなく、包有物の形態で存在することを見出し、鉄系廃棄物原料を粉砕・分級することで、重金属類をばらばらに分離することができ、当該有害重金属元素を鉄系廃棄物原料から簡便に除去できることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明の請求項1記載の鉄系廃棄物原料の処理方法は、鉄系廃棄物原料を粉砕し分級して、得られた粉砕分級物から粒径10μm以下の粒子を除去して重金属類を低減させることを特徴とする処理方法である。
好適には、請求項2記載の鉄系廃棄物原料の処理方法は、請求項1記載の処理方法において、粉砕・分級処理して粒径10μm以下の粒子を除去し、残りの10μmを超える鉄系廃棄物原料粒子をセメント原料として再利用することを特徴とする、鉄系廃棄物原料の処理方法。
更に好適には、請求項3記載の鉄系廃棄物原料処理方法は、請求項1または2記載の処理方法において、鉄系廃棄物原料の粉砕を、2段階で行うことを特徴とするもので、特に、鉄系廃棄物原料を粗粉砕し、粗粉砕物中の粒度の大きいものを更に粉砕する2段階粉砕とすることが望ましい。
また更に好適には、請求項4記載の鉄系廃棄物原料の処理方法は、請求項1〜3いずれかの項記載の鉄系廃棄物原料の処理方法において、鉄系廃棄物は、からみ類、滓、鋼スラグ及び高炉粉からなる群より選ばれることを特徴とする処理方法である。
本発明の鉄系廃棄物原料の処理方法は、鉄系廃棄物原料を原料段階で効率よく重金属を分離・除去することができる。
従って、重金属を除去した鉄系廃棄物をセメント製造用プロセスに有効に再利用することができ、またセメント製造プロセス(キルン)での濃縮・揮発に伴うトラブルを防止し、操業の長期安定化実現および得られるセメントの品質の安定化が可能となる。
また、本発明の鉄系廃棄物原料の処理方法は、セメント組成に影響を与えることなく、比較的安価で低コストの処理方法であって、特殊な設備を必要としない、重金属が低減されたセメント原料を得ることができる。
本発明を最良の形態に基づき以下に説明するがこれらに限定されるものではない。
本発明の鉄系廃棄物原料の処理方法は、鉄系廃棄物原料を粉砕し分級して、得られた粉砕分級物から粒径10μm以下の粒子を除去して重金属類を低減させるものである。
このように、廃棄物のセメント原料化が望まれる中、原料段階での重金属除去を可能とし、鉄原料のからみ類などから重金属を除去することにより、セメント組成に影響を与えることなく、比較的安価で特殊な設備を必要としないセメントの重金属含有量の低減方法が実現できることとなる。
このようにして鉄系廃棄物原料を粉砕して、分級することにより、当該鉄系廃棄物原料中に含まれるクロムや銅、そして鉛等の重金属は粒度範囲が10μm以下の小さい粒子に多く含まれるようになり、従って、これらの10μm以下の小さい粒子を分離除去すれば、重金属を効率よく除去することができるようになるのである。
特に重金属は粒径が5μm以下の粒子に多く含まれるものである。
本発明の処理方法を適用できる鉄系廃棄物としては、特に限定されないが、からみ類、滓、鋼スラグ、高炉粉等が含まれる。
これらの鉄系廃棄物にはクロム等の重金属がかなりの量で含有されている場合が多いことが知られている。
鉄系廃棄物原料を粉砕する方法は、任意の公知の方法を用いることができ、例えば、ブラウンミル(ディスクミル)、ジェットミル、ロッドミル(カッティングミル)、ボールミル、遊星ボールミル及び振動ミル等の装置を用いて粉砕することが可能である。
また、これらの粉砕機の圧力、ロータの回転数、投入量、粉砕時間等を制御することにより、粉砕する程度、粉砕する粒子の大きさ分布、すなわち粒度分布をコントロールすることが可能である。
かかる粉砕は、好ましくは、2段階で実施するものである。
具体的には、まず、鉄系廃棄物原料を、たとえばブラウンミルを用いて粗粉砕し、粗粉砕した鉄系廃棄物原料中の粒度が一定の範囲以上のものを、更に、ジェットミル等を用いて微粉砕することが好ましい。
このように2段階で鉄系廃棄物を粉砕処理することで、微粉砕側により多くの粒子が得られることになる。
重金属は、10μm以下の粉砕物に多く含まれているので、鉄系廃棄物原料塊を粉砕して、粒径が10μm以下の粉砕物とそれ以上の粉砕物とに分離することで、10μmを超える粉砕物中の重金属含量が低減されることとなる。
これは、鉄系廃棄物原料中に含まれる重金属は、合金体や固溶体を形成しているのではなく、包有物の形態で存在することに基づく知見から、鉄系廃棄物原料を粉砕して分級処理することで、重金属をばらばらに分離することができ、有害元素を鉄系廃棄物原料から除去することが可能となるのである。
具体的には、鉄系廃棄物原料粒子中では、鉄元素と銅及び/又は亜鉛元素はそれぞれ異なる粒子として存在する。そして、銅及び/又は亜鉛を含有する粒子にはクロムや鉛等の重金属類が同時に存在する。
従って、鉄は粒径10μmを超える粒子に多く存在し、銅及び/又は亜鉛は粒径5〜10μmの粒子に多く存在し、更には鉛、クロム、カドミウム等の重金属類は粒径1μm程度の粒子に多く存在するのである。
このことを模式的に表したものが図1である。
図1(a)は粒径が大きい状態の粒子中に含まれる成分を模式的に表したものであり、図1(b)は、粒径を細かくした範囲の粒子に含まれる成分を模式的に表したものであり、図1(c)は、更により粒径を細かくした範囲、例えば粒径が5μm以下の範囲の粒子に含まれる成分を模式的に表したものである。
また粉砕した鉄系廃棄物原料物を分級処理するには、特にその方法等について限定されず、公知の方法を用いることができ、重力分級、慣性分級、遠心分級、比重分離及び篩分け法等を用いることができる。
特に遠心分級法の一種である強制渦流式の空気分級機が適しており、効率的な分級が可能であり、極めてシャープに効率よく粗粉と微粉とに分級することができる。
また、これらの分級機のロータの回転数、処理量及び空気量を制御することにより、分級する粒子の大きさ、すなわち粒度をコントロールすることが可能である。
本発明の鉄系廃棄物原料の処理方法を具体的な好適例を挙げて、より詳細に以下に説明する。
なお、本明細書において粒径とは、JIS篩分け法及びレーザー回折散乱法(マイクロトラック法)で測定した粒径をいう。
また平均径とは、体積平均径をいい、マイクロトラック法において体積で重み付けされた平均径を表す。
また粒子径D50とは、累積中位径(メディアン径)として、一般的に粒度分布を評価するパラメータの一つであり、粉体の集団の全体積を100%として累積カーブを求めたときに、その累積カーブが50%となる点の粒子径を表す。
下記表1に示す成分分布(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を有する、粒径が2〜5mmのからみ類を、水分を含む場合は150℃で24時間乾燥した。
Figure 2008080299
次いで、乾燥したからみ類をブラウンミル(製品番号1025−HC;株式会社吉田製作所製)を用いて、粗粉砕した。
当該粗粉砕したからみ類材料の平均径は26.42μmで、D50は74.5μmであった。
粗粉砕したからみ類をターボクラシファイア(空気分級機;製品番号TC−15NS;日清エンジニアリング株式会社製)を用いて粒度区間ごとに分別した。
当該ターボクラシファイアでの分級条件は、回転数2000〜11000rpmで、風量2.5m/分、投入量は2kg/時とした。
それぞれの粒度区間に占める粉砕物の割合(質量%)と、各粒度区間ごとの成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)をからみ類全体に占める割合で表した成分割合とを表2に示す。
また表3は、表2の各粒度区間ごとを100%として、各成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表した結果を示す。
Figure 2008080299
Figure 2008080299
表2より、粗粉砕した鉄からは、粒度区分が25μmを超えるものが71.9質量%であり、この場合には、粒度区分が大きいものがからみ類全体中に占める鉄含有量も高く、重金属類の含有量も高いことがわかる。
一方、表3より、粗粉砕したからみ類は、粒度分布が10μm以下のものに鉄が多く含まれ、重金属は特に10〜25μmの粒度分布のものに多く含まれることがわかった。
次いで、上記粗粉砕したからみ類のうち粒度分布が25μmを超えるものを、篩目が75μmのJIS篩を用いて篩分けし、当該篩を通過しなかったからみ類(篩目75μm残分)を、ジェットミル(気流粉砕機;製品番号コジェットシステムα−mkII;株式会社セイシン企業製)を用いて更に粉砕した。
当該ジェットミルでの粉砕条件は、JIS篩目75μm残分を、0.1〜0.5g/秒で投入するとともに、圧力0.8MPaであった。
このようにして粉砕して得られたからみ類粉砕物を、上記粗粉砕したJIS篩目が75μm通過分のからみ類とともに、ターボクラシファイア(空気分級機;製品番号TC−15NS;日清エンジニアリング株式会社製)を用いて分級した。
当該ターボクラシファイアでの分級条件は、回転数2000〜11000rpmで、風量2.8m/分、投入量は3kg/時とした。
このようにして分級して得られた粉砕分級物の平均径は8.06μmで、D50は15.62μmであった。
粉砕分級したからみ類を粒度区間ごとに分別し、それぞれの粒度区間に占める粉砕物の割合(質量%)と、各粒度区間ごとの成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)をからみ類全体に占める割合で表した成分割合とを表4に示す。
また表5は、表4の各粒度区間ごとを100%として、各成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表した結果を示す。
Figure 2008080299
Figure 2008080299
表4及び表5より、粒径が10μm以下のものは、鉄含有量が少なく、重金属含有量が多いことがわかる。
表5より、粒径が5μm以下の粒子に特に重金属類が多く含まれることがわかる。
次いで、上記表2及び表3に示す、粗粉砕したからみ類原料の粒度10μm以下のからみ類を除去した後の10μmを超える部分の粒度分布を有するからみ類の成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表6に、また上記表4及び表5に示す、粉砕分級したからみ類原料の粒度10μm以下のからみ類を除去した後の10μmを超える部分の粒度分布を有するからみ類の成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表7に示す。
Figure 2008080299
Figure 2008080299
上記表6及び表7より、粒度分布が10μm以下のからみ類を除去することで、当初のからみ類原料と比較して、含有される鉄含量割合が多くなり、一方、重金属類の含有割合が少なくなっており、重金属類を有効に除去できたことがわかる。
また、上記表2及び表3に示す、粗粉砕したからみ類原料の粒度5μm未満のからみ類を除去した後の5μm以上の粒度分布を有するからみ類の成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表8に、また上記表4及び表5に示す、粉砕分級したからみ類原料の粒度5μm未満のからみ類を除去した後の5μm以上の粒度分布を有するからみ類の成分割合(鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛)を表9に示す。
Figure 2008080299
Figure 2008080299
表8及び表9より、粒度分布が5μm以下のからみ類を除去することで、当初のからみ類原料と比較して、含有される鉄含有割合が多くなり、一方、重金属類の含有割合が少なくなっており、重金属類を有効に除去できたことがわかる。
上記表1及び表6〜9に示す、からみ類原料及び特定の粒度分布範囲のからみ類粒子中の鉄、銅、亜鉛、クロム、鉛成分の含有割合を表10にまとめて示す。
Figure 2008080299
また、図2は、粉砕・分級処理したからみ類のマイクロトラック法による粒度分布を示す。線1は、本好適実施例に用いた粗粉砕後のからみ類の粒径と頻度との関係を示し、線2は、5μm以下を分級点としたときの粒度分布、線3は、10μm以下を分級点としたときの粒度分布、線4は、10μmを超えて25μm以下を分級点としたときの粒度分布、線5は、バグフィルタ回収物における粒度分布の一例として示す。
このように、本発明の処理方法では、鉄系廃棄物原料を粉砕・分級することで、粒径10μm以下の微粒側粒子を回収するとともに、残りの鉄系廃棄物原料粒子、すなわち粒径が10μmを超える粗粒側粒子には、セメント原料として好ましくない重金属成分の割合が極めて少なく、セメント原料として再利用することが可能となる。
これにより得られたセメントは、品質が安定し、重金属含量が少ないため、環境的にも極めて有効である。
また、鉄成分を多く含む粒径10μmを超える粒子を、製鋼プロセスに戻して用いることも可能となる。
具体的には、粒径10μm以下の微粒側粒子は、重金属が含まれる割合が多く、粒径1μmを超える粗粒側粒子においては、セメントの原料に使用できる鉄成分が多く含まれ、回収された10μm以下の微粉側の粒子は稀少金属類として有用となる重金属の回収に貢献することができるものである。
このように、鉄系廃棄物の再利用が有効に実施できるようになる。
本発明は、極めて簡便な方法で重金属を有効に回収することができるので、鉄系廃棄物等をセメント原料に有効に適用することができるとともに、都市ごみ焼却灰や飛灰などの有効なリサイクル技術となることが期待される。
図1は、鉄系廃棄物粒子中に含まれる組成分布を模式的に表した図である。 図2は、粉砕・分級処理したからみ類のマイクロトラック法による粒度分布を表した図である。

Claims (4)

  1. 鉄系廃棄物原料を粉砕し分級して、得られた粉砕分級物から粒径10μm以下の粒子を除去して重金属類を低減させることを特徴とする、鉄系廃棄物原料の処理方法。
  2. 請求項1記載の処理方法において、粉砕・分級処理して粒径10μm以下の粒子を除去し、残りの10μmを超える鉄系廃棄物原料粒子をセメント原料として再利用することを特徴とする、鉄系廃棄物原料の処理方法。
  3. 請求項1または2記載の処理方法において、鉄系廃棄物原料の粉砕を、2段階で行うことを特徴とする、鉄系廃棄物原料の処理方法。
  4. 請求項1〜3いずれかの項記載の鉄系廃棄物原料の処理方法において、鉄系廃棄物は、からみ類、滓、鋼スラグ及び高炉粉からなる群より選ばれることを特徴とする、鉄系廃棄物原料の処理方法。
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