JP2008079001A - 固体撮像装置 - Google Patents

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功 井原
Kunihiko Hara
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Abstract

【課題】画素部の構造の複雑化及び開口率の低下を招かずに変換ゲインを切り替える。
【解決手段】受光量に応じた電荷を蓄積するFD部と、第1の端子及び第2の端子を有するとともにFD部に接続されている第3の端子を有する増幅トランジスタ22と、第1のモードでは、増幅トランジスタ22の第2の端子に電源を接続して増幅トランジスタの第1の端子からFD部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出し、第2のモードでは、増幅トランジスタ22の第1の端子に電源を接続して増幅トランジスタの第2の端子からFD部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出す読み出し手段(29−33)とを備え、増幅トランジスタ22の第1の端子と第3の端子とが容量27により結合され、増幅トランジスタ22の第2の端子と第3の端子とが容量28により結合されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、デジタルカメラ等に用いられる固体撮像装置に関し、特に、固体撮像装置の回路構成に関する。
近年、消費電力の低減、製造工程の簡略化、スミア不具合の防止策等の理由からMOS型の固体撮像素子が家庭用ビデオカメラやデジタルスチルカメラに採用される事例が多くなりつつある。
MOS型固体撮像素子では、画素部を4個のトランジスタで構成するのが一般的であるが、近年、画素部を3個のトランジスタで構成する例が提案されている(例えば、特許文献1参照)。画素部を構成するトランジスタの個数を減らすことで、画素部におけるフォトダイオードの相対的な面積(開口率)を増やすことができる。また、MOS型固体撮像素子では、各画素部にフォトダイオードで生成された電荷を電圧に変換する増幅回路を備えている。この増幅回路は主にソースフォロア方式が採用されている例が多い。
図11は、従来技術1に係る固体撮像装置の基本的な構成を示す図である。
固体撮像装置50は、画素部52、垂直シフトレジスタ53、ノイズキャンセル回路55、マルチプレクサ56及び水平シフトレジスタ57を備える。画素部52は行列状に配列されて画素アレイ51を構成している。垂直シフトレジスタ53は、トリガパルスを起点として画素アレイ51に含まれる画素部52を1行ずつ順番に選択する。ノイズキャンセル回路55は、FPN(Fixed Pattern Noise)の原因であるトランジスタ容量の画素部毎のバラツキを低減させる。ただし、トランジスタ容量のバラツキがノイズとして問題にならない場合、ノイズキャンセル回路55は必ずしも必要な構成ではない。マルチプレクサ56は、選択された1列毎に画素信号を、出力アンプを介して出力する。水平シフトレジスタ57は、トリガパルスを起点として画素アレイ51に含まれる画素部52を1列ずつ順番に選択する。
図12は、従来技術1に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。
画素部52は、フォトダイオード60、転送トランジスタ61、増幅トランジスタ62、リセットトランジスタ63を備える。画素部52では、転送トランジスタ61のドレイン、増幅トランジスタ62のゲート及びリセットトランジスタ63のソースがFD(Floating Diffusion)部になる。FD部は、容量Cfdを有しており、図12では容量素子66を用いて等価的に表されている。
図13は、従来技術1に係る固体撮像装置の駆動信号を示す図である。
図13には、垂直シフトレジスタ53により選択された画素部52に供給される駆動信号が示されている。最初に、リセット信号SrがHighレベルになることでリセットトランジスタ63が導通する(時刻t2から時刻t3まで)。これによりFD部の電圧V52がVresetになり、出力信号線59の出力電圧V53がVreset-Vthになる。次に、転送信号StがHighレベルになることで転送トランジスタ61が導通する(時刻t4から時刻t5まで)。これによりFD部の電圧V52がVreset-ΔVになり、出力信号線59の出力電圧V53がVreset-Vth-ΔVになる。ΔVは、フォトダイオード60で生成された電荷量QpdとFD部の容量Cfdとを用いて、Qpd/Cfdで表される。図外の検出回路は、出力信号線59の出力電圧V53をFD部に蓄積されている電荷量に相当する信号として検出する。リセット時の出力電圧V53(Vreset-Vth)と転送時の出力電圧V53(Vreset-Vth-ΔV)とを検出すれば、それらの差分からΔVを得ることができる。
FD部の容量CfdはFD部の形態により固定的に決まるため、電圧ΔVと電荷量Qpdとの比ΔV/Qpd(=1/Cfd)は固定的に決まる。この比は一般にFD部の変換ゲインと呼ばれている。
図14は、従来技術2に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。
従来技術2の画素部52は、従来技術1の構成に加えて、さらに容量制御トランジスタ71、容量素子72を備える。FD部の容量は、容量制御トランジスタ71が非導通状態であればCfdになり、容量制御トランジスタ71が導通状態であれば(Cfd+Cd)になる。したがって、容量制御トランジスタ71の導通状態を切り替えることにより、FD部の変換ゲインを1/Cfdと1/(Cfd+Cd)とのいずれかに切り替えることができる。
特開2003−46864号公報 特開2005−328493号公報
従来技術1の画素部の構成では、FD部の変換ゲインが固定的である。したがって、高輝度撮影時における電荷量を想定してFD部の容量Cfdを大きめに設定すれば、低輝度撮影時における電圧ΔVが極めて小さくなるので、低輝度撮影時に電圧ΔVを正確に検出することが困難になる。
一方、従来技術2の画素部の構成では、FD部の変換ゲインが切り替え可能である。高輝度撮影時と低輝度撮影時とでFD部の変換ゲインを切り替えることにより、いずれの場合でも電圧ΔVを正確に検出することができる。しかしながら、容量制御トランジスタ71を増設しなければならないので、画素部52の構成の複雑化を招くことに加え、画素部52におけるフォトダイオード60の占める割合(開口率)の低下を招くという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、画素部の構造の複雑化及び開口率の低下を招かずに変換ゲインを切り替えることができる固体撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る固体撮像装置は、受光量に応じた電荷を蓄積する浮遊拡散部と、第1の端子及び第2の端子を有するとともに前記浮遊拡散部に接続されている第3の端子を有する増幅素子と、第1のモードでは、前記増幅素子の第2の端子に電源を接続して前記増幅素子の第1の端子から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出し、第2のモードでは、前記増幅素子の第1の端子に電源を接続して前記増幅素子の第2の端子から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出す読み出し手段とを備え、前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とが第1の容量により結合され、前記増幅素子の第2の端子と第3の端子とが前記第1の容量と異なる第2の容量により結合されている。なお、増幅素子の第1の端子及び第2の端子に電源を接続する場合、これらの端子に直接的に電源を接続することとしてもよいし、VDDCELL等を介して間接的に電源を接続することとしてもよい。
上記構成によれば、第1の容量と第2の容量とを異ならせ、第1のモードでは第1の端子から信号電圧を読み出し、第2のモードでは第2の端子から信号電圧を読み出している。第1の端子から信号電圧を読み出す場合、第2の容量が浮遊拡散部の変換ゲインに寄与し、第2の端子から信号電圧を読み出す場合、第1の容量が浮遊拡散部の変換ゲインに寄与する。したがって第1のモードと第2のモードとで変換ゲインを異ならせることができる。このように、信号電圧の読み出す端子を切り替えるだけで浮遊拡散部の変換ゲインを切り替えるので、画素部の構造の複雑化及び開口率の低下を招くことがない。
また、前記増幅素子は、MOSトランジスタであり、前記第1の容量及び前記第2の容量は、いずれも前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量であることとしてもよい。
上記構成によれば、画素部に容量素子を設けることなく、変換ゲインを切り替えることができる。したがって、画素部の構造の複雑化及び開口率の低下を最も効果的に抑制することができる。
また、前記固体撮像装置は、さらに、前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とを接続する配線に挿設された容量素子を備え、前記増幅素子は、MOSトランジスタであり、前記第1の容量は、前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量と前記容量素子が有する容量とを合成した合成容量であり、前記第2の容量は、前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量であることとしてもよい。
上記構成によれば、寄生容量の差を大きくすることができない場合でも、容量素子を用いることにより、第1の容量と第2の容量との差を大きくすることができる。したがって、第1のモードと第2のモードとで変換ゲインの差を大きくすることができ、その結果、ダイナミックレンジの拡大効果を高めることができる。
また、前記読み出し手段は、第1のモードでは、前記増幅素子の第2の端子に電源を接続するとともに前記第1の端子に負荷を接続し、第2のモードでは、前記増幅素子の第1の端子に電源を接続するとともに前記第2の端子に負荷を接続するスイッチ回路と、前記スイッチ回路により前記増幅素子に接続された負荷に印加される信号電圧を出力する出力回路とを備えることとしてもよい。
上記構成によれば、スイッチ回路という簡易な構成で、第1のモードと第2のモードとで増幅素子に流す電流の向きを反転させることができる。
本発明に係る固体撮像装置は、複数の画素を備える固体撮像装置であって、各画素は、受光量に応じた電荷を蓄積する浮遊拡散部と、第1の端子及び第2の端子を有するとともに前記浮遊拡散部に接続されている第3の端子を有する増幅素子とを備え、前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とが第1の容量により結合され、前記増幅素子の第2の端子と第3の端子とが前記第1の容量と異なる第2の容量により結合されており、前記固体撮像装置は、さらに、複数の画素のうちの全部又は一部の画素で共通に、前記増幅素子の第1の端子を接続している第1の信号線と、複数の画素のうちの全部又は一部の画素で共通に、前記増幅素子の第2の端子を接続している第2の信号線と、前記第1の信号線及び前記第2の信号線により共通に接続されている増幅素子を、1つずつ順番に導通状態にさせる駆動手段と、第1のモードでは、前記第2の信号線に電源を接続して前記第1の信号線から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出し、第2のモードでは、前記第1の信号線に電源を接続して前記第2の信号線から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出す読み出し手段とを備える。
上記構成によれば、読み出し手段は、画素部の外部に設けられる。したがって、画素部の構造の複雑化及び開口率の低下を抑制することができる。さらに、読み出し手段は複数の画素のうちの全部又は一部の画素で共通に用いられる。したがって、固体撮像装置の構造の複雑化も抑制することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の固体撮像装置の基本的な構成を示す図である。
固体撮像装置10は、画素部12、垂直シフトレジスタ13、スイッチ14、ノイズキャンセル回路15、マルチプレクサ16及び水平シフトレジスタ17を備える。本発明の基本的構成は、スイッチ14を備える点で従来の基本的構成と異なる。スイッチ14の詳細については後述する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。
画素部12は、フォトダイオード20、転送トランジスタ21、増幅トランジスタ22、リセットトランジスタ23を備える。増幅トランジスタ22の第1の端子は垂直信号線19に接続され、増幅トランジスタ22の第2の端子は垂直信号線18に接続されている。転送トランジスタ21のゲートは転送信号線24に接続されている。リセットトランジスタ23のゲートはリセット信号線25に接続されている。
画素部12では、転送トランジスタ21のドレイン、増幅トランジスタ22の第3の端子及びリセットトランジスタ23のソースがFD(Floating Diffusion)部になる。FD部は、容量Ca、Cb、Ccを有し、図2では容量素子26、27、28を用いて等価的に表されている。容量Cbは、増幅トランジスタ22の第1の端子と第3の端子とを結合する寄生容量である。容量Ccは、増幅トランジスタ22の第2の端子と第3の端子とを結合する寄生容量である。容量Cbと容量Ccとはそれぞれ異なるように設計されている。
本発明の実施の形態1では、固体撮像装置10の動作モードが2種類存在する。以下、2種類の動作モードについて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第1のモードにおける駆動信号を示す図である。
図3には、垂直シフトレジスタ13により選択された画素部12に供給される駆動信号が示されている。第1のモードでは、垂直信号線18に電源が接続され、垂直信号線19に読み出し回路が接続される。
垂直信号線18の印加電圧V11は、時刻t1から時刻t8までの期間にVddレベルになり、これ以外の期間にLowレベルになる。
最初に、リセット信号SrがHighレベルになることでリセットトランジスタ23が導通する(時刻t2から時刻t3まで)。これによりFD部の電圧V12がVresetになり、垂直信号線19の出力電圧V13がVreset-Vthになる。次に、転送信号StがHighレベルになることで転送トランジスタ21が導通する(時刻t4から時刻t5まで)。これによりFD部の電圧V12がVreset-ΔV1になり、垂直信号線19の出力電圧V13がVreset-Vth-ΔV1になる。ΔV1は、フォトダイオード20で生成された電荷量QpdとFD部の容量Ca、Ccとを用いて、Qpd/(Ca+Cc)で表される。図外の検出回路は、垂直信号線19の出力電圧V13をFD部に蓄積されている電荷量に相当する信号として検出する。リセット時の出力電圧V13(Vreset-Vth)と転送時の出力電圧V13(Vreset-Vth-ΔV1)とを検出すれば、それらの差分からΔV1を得ることができる。
図4は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第2のモードにおける駆動信号を示す図である。
図4には、垂直シフトレジスタ13により選択された画素部12に供給される駆動信号が示されている。第2のモードでは、原則、垂直信号線19に電源が接続され、垂直信号線18に読み出し回路が接続される。ただし、FD部の電圧V23をリセットするときだけ、垂直信号線18に電源が接続される。
垂直信号線19の印加電圧V21は、時刻t0から時刻t1までの期間、時刻t3-1から時刻t5-1までの期間、及び時刻t8から時刻t9までの期間にVddレベルになる。これ以外の期間には、垂直信号線19に電圧は印加されない。
垂直信号線18の印加電圧V22は、時刻t1から時刻t3-1までの期間、及び時刻t5-1から時刻t7までの期間にVddレベルになり、時刻t7から時刻t8までの期間にLowレベルになる。これ以外の期間には、垂直信号線18に電圧は印加されない。
最初に、リセット信号SrがHighレベルになることでリセットトランジスタ23が導通する(時刻t2から時刻t3まで)。これによりFD部の電圧V23がVresetになる。次に、転送信号StがHighレベルになることで転送トランジスタ21が導通する(時刻t4から時刻t5まで)。これによりFD部の電圧V23がVreset-ΔV2になり、垂直信号線18の出力電圧V24がVreset-Vth-ΔV2になる。ΔV2は、フォトダイオード20で生成された電荷量QpdとFD部の容量Ca、Cbとを用いて、Qpd/(Ca+Cb)で表される。図外の検出回路は、垂直信号線18の出力電圧V24をFD部に蓄積されている電荷量に相当する信号として検出する。リセット時の出力電圧V24(Vreset-Vth)と転送時の出力電圧V24(Vreset-Vth-ΔV2)とを検出すれば、それらの差分からΔV2を得ることができる。
このように、増幅トランジスタ22がソースフォロワを構成していれば、第1のモードでの電圧ΔV1はQpd/(Ca+Cc)となり、第2のモードの電圧ΔV2はQpd/(Ca+Cb)となる。容量Cb及び容量Ccはそれぞれ異なるように設計されているので、固体撮像装置10の動作モードを第1のモードと第2のモードとで切り替えることにより変換ゲインを切り替えることができる。したがって、電荷量Qpdが一定であっても、出力電圧の信号振幅を異ならせることができる。
例えば、Cb>Ccとなるように設定すれば、ΔV1>ΔV2となる。したがって低輝度撮影時に第1のモードを適用することで、電荷量Qpdが少なくても大きな信号電圧に変換することができる。逆に高輝度撮影時に第2のモードを適用することで、電荷量Qpdが多くても信号電圧が飽和することを防止することができる。
図5は、本発明の固体撮像装置の詳細な構成を示す図である。
固体撮像装置10は、画素部12、垂直シフトレジスタ13、水平シフトレジスタ17、スイッチ回路29、電流源30、容量素子31、クランプトランジスタ32、サンプルホールドトランジスタ33を備える。
スイッチ回路29は、図1に示されたスイッチ14の一部である。スイッチ14は、画素アレイ11の列毎にスイッチ回路29を備えている。電流源30は、ソースフォロワの負荷回路として機能する。容量素子31、クランプトランジスタ32、サンプルホールドトランジスタ33は、図1に示されたノイズキャンセル回路15の一部である。固体撮像装置10を駆動する各種信号は、タイミング生成部34により生成される。
図6は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第1のモードにおける駆動信号を示す図である。
垂直信号線18の電圧V14は、スイッチ信号Sswが常時Highレベルなので、画素駆動信号Sdと同じレベルを示す。ここで電圧V14は、図2で示した電圧V11と同じである。
垂直信号線19の電圧V15は、スイッチ信号Sswが常時Highレベルなので、画素部12の出力電圧と同じレベルを示す。ここで電圧V15は、図2で示した電圧V13と同じである。
リセット信号Sr、転送信号St、FD部の電圧V12は、図2に示したとおりである。
スイッチ出力電圧Vswは、スイッチ信号Sswが常時Highレベルなので、垂直信号線19の電圧V15と同じレベルを示す。
信号出力電圧Voutは、Vclamp-ΔV1を示す。このように、信号出力電圧には増幅トランジスタ22の閾電圧Vthが含まれていない。これは、増幅トランジスタ22の閾電圧Vthのばらつきに基づくFPNが除去されることを意味する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第2のモードにおける駆動信号を示す図である。
垂直信号線18の電圧V25は、スイッチ信号SswがHighレベルのとき画素駆動信号Sdと同じレベルを示し、スイッチ信号SswがLowレベルのとき画素部12の出力電圧と同じレベルを示す。
垂直信号線19の電圧V26は、スイッチ信号SswがLowレベルのとき画素駆動信号Sdと同じレベルを示し、スイッチ信号SswがHighレベルのとき画素部12の出力電圧と同じレベルを示す。
リセット信号Sr、転送信号St、FD部の電圧V23は、図3に示したとおりである。
スイッチ出力電圧Vswは、スイッチ信号SswがHighレベルのとき垂直信号線18の電圧V25と同じレベルを示し、スイッチ信号SswがLowレベルのとき垂直信号線19の電圧V26と同じレベルを示す。
信号出力電圧Voutは、Vclamp-ΔV2を示す。
このようにスイッチ信号Sswのみを第1のモードと第2のモードとで異ならせることにより、固体撮像装置の動作モードを切り替えることができる。
図8は、増幅トランジスタの構造を示す図である。
図8(a)は増幅トランジスタ22の上面図であり、素子形成領域36上にポリシリコンゲート35が形成されている様子を示している。この例では、素子形成領域36の第1領域の幅Wbと第2領域の幅Wcとに差異を設けている。このようにすることで、第1領域と第2領域とで寄生容量を異ならせることができる。
図8(b)は増幅トランジスタ22の断面図であり、シリコン基板37に第1領域38と第2領域39とが形成され、シリコン基板37上に絶縁酸化膜を介してポリシリコンゲート35が形成されている様子を示している。この例では、第1領域とポリシリコンゲート35とのオーバラップ量Lbと、第2領域とポリシリコンゲート35とのオーバラップ量Lcとに差異を設けている。このようにすることで、第1領域と第2領域とで寄生容量を異ならせることができる。
図8(c)は増幅トランジスタ22の断面図であり、シリコン基板37に第1領域38と第2領域39とが形成され、シリコン基板37上にポリシリコンゲート35が形成されている様子を示している。この例では、第1領域の不純物濃度nbと第2領域の不純物濃度ncとに差異を設けている。このようにすることで、第1領域と第2領域とで寄生容量を異ならせることができる。
なお、上記の方法以外の方法で容量Cbと容量Ccとを異ならせることとしても構わない。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の画素部の構成に加えて、増幅トランジスタ22の第1の端子と第3の端子とを接続する配線に挿設された容量素子を備えることとしている。これ以外の点については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。
画素部12は、フォトダイオード20、転送トランジスタ21、増幅トランジスタ22、リセットトランジスタ23、容量素子40を備える。容量素子40は、容量Cb2を有し、増幅トランジスタ22の第1の端子と第3の端子とを接続する配線に挿設されている。
画素部12では、転送トランジスタ21のドレイン、増幅トランジスタ22の第3の端子及びリセットトランジスタ23のソースがFD(Floating Diffusion)部になる。FD部は、容量Ca、Cb1、Cb2、Ccを有し、図9では容量素子26、27、35、28を用いて等価的に表されている。これにより、増幅トランジスタ22の第1の端子と第3の端子とを結合する容量は、容量Cb1と容量Cb2との合成容量となる。
したがって、第1のモードでの電圧ΔV1はQpd/(Ca+Cc)となり、第2のモードの電圧ΔV2はQpd/(Ca+Cb1+Cb2)となる。仮にCb2>>Ca,Cb,Ccとなるように設定すれば、ΔV1>>ΔV2となり、FD部の変換ゲインに大きな差異を与えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態2は、画素部を4個のトランジスタで構成する点で、実施の形態1と異なる。これ以外の点については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。
画素部12は、フォトダイオード20、転送トランジスタ21、増幅トランジスタ22、リセットトランジスタ23、選択トランジスタ41を備える。選択トランジスタ41は、増幅トランジスタ22と垂直信号線19とを接続する配線に挿設されている。選択トランジスタ41のゲートは選択信号線42に接続されている。このように選択トランジスタ41を設けたとしても、変換ゲインの切り替えが可能である。
また、選択トランジスタ41を設けることで、画素駆動信号Sdを常時Highレベルにしたまま画素の選択をすることができる。したがって、固体撮像装置の駆動が容易になる。
(実施の形態4)
本発明の固体撮像装置を監視カメラやデジタルスチルカメラ等に組み込んだ際の応用例を説明する。
図15は、本発明の固体撮像装置を備えるカメラを示す図である。
カメラは、レンズ80、固体撮像装置81、タイミング生成部82、信号処理回路83、スイッチ84を備え、映像信号88を出力する。
本発明の固体撮像装置を備えるカメラは、レンズ80を通じて固体撮像装置81にて結像、光電変換して電気信号として映像情報を出力する。固体撮像装置81はタイミング生成部82により駆動され、駆動並びに蓄積時間が制御される。固体撮像装置81からの出力信号は信号処理回路83によりデジタル化やガンマ補正、ゲインその他ノイズ除去、NTSCやPAL、HDTV等映像信号規格化に代表されるような処理をされ、映像信号88として出力される。
スイッチ84は、機械式もしくは電気式の手動スイッチ85、タイマーを備え定刻に切り替わる自動スイッチ86、光センサを備え所定光量で切り替わる自動スイッチ87などである。いずれのスイッチを備えるかはカメラの用途に応じて適宜選択される。第1のモードと第2のモードとの切り替えは、スイッチ84により行われる。
ビデオカメラやスチルカメラの場合は、スイッチ84は手動スイッチ85を用い、ボタン操作にてゲイン切替させて高感度側を重視するか飽和を重視するかを時と場合に応じて自由に切替させる。車載カメラの前方監視等でもライトスイッチと共通化し、ライトを点灯させると同時に手動スイッチ85を切り替えて高感度側にゲインを設定させる。
日射光量に影響される屋外等の定点監視カメラの場合、タイマーを備えた自動スイッチ86を用いて時間制御にてゲインを切り替える。例えば昼間時間帯は飽和側重視の設定にし、朝晩の光量が少ない時間帯は感度を重視させる。その場合、季節等による日照量や時間推移、場所依存、特に日陰の影響を考慮してゲインの切り替わる時間を選択する。
最後に、監視カメラでも交通量の多い道路や太陽以外の移動する点光源があるような状況下では、タイマーではなく光センサを備えた自動スイッチ87を用い、被写体内に一定光量が入射された場合に大きな光量でもセンサが飽和しないようにスイッチを切り替えてゲインを低くする。逆に一定量以下の光量になった場合のみ高感度側にスイッチを切り替える。
本発明の固体撮像装置を監視カメラやデジタルスチルカメラ等に組み込んだ際の応用例を説明したが、説明したスイッチを単独ではなく、複数種組み合わせて使用しても同様の効果を得られる。また、その他の手段を用いても条件に応じて本発明の固体撮像装置のゲイン設定を切り替える方法であれば、その効果は変わらない。
本発明は、例えば、デジタルカメラに利用することができる。
本発明の固体撮像装置の基本的な構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第1のモードにおける駆動信号を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第2のモードにおける駆動信号を示す図である。 本発明の固体撮像装置の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第1のモードにおける駆動信号を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の第2のモードにおける駆動信号を示す図である。 増幅トランジスタの構造を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。 本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。 従来技術1に係る固体撮像装置の基本的な構成を示す図である。 従来技術1に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。 従来技術1に係る固体撮像装置の駆動信号を示す図である。 従来技術2に係る固体撮像装置の画素部の構成を示す図である。 本発明の固体撮像装置を備えるカメラを示す図である。
符号の説明
10、50 固体撮像装置
11、51 画素アレイ
12、52 画素部
13、53 垂直シフトレジスタ
14 スイッチ
15、55 ノイズキャンセル回路
16、56 マルチプレクサ
17、57 水平シフトレジスタ
18 垂直信号線
19 垂直信号線
20、60 フォトダイオード
21、61 転送トランジスタ
22、62 増幅トランジスタ
23、63 リセットトランジスタ
24、64 転送信号線
25、65 リセット信号線
26、27、28、66 寄生容量を等価的に示す容量素子
29 スイッチ回路
30 電流源
31 容量素子
32 クランプトランジスタ
33 サンプルホールドトランジスタ
34 タイミング生成部
35 ポリシリコンゲート
36 素子形成領域
37 シリコン基板
38 第1領域
39 第2領域
40 容量素子
41 選択トランジスタ
42 選択信号線
58 画素駆動信号線
59 出力信号線
71 容量制御トランジスタ
72 容量素子
80 レンズ
81 固体撮像装置
82 タイミング生成部
83 信号処理回路
84 スイッチ
85 機械式もしくは電気式の手動スイッチ
86 タイマーを備え定刻に切り替わる自動スイッチ
87 光センサを備え所定光量で切り替わる自動スイッチ

Claims (5)

  1. 受光量に応じた電荷を蓄積する浮遊拡散部と、
    第1の端子及び第2の端子を有するとともに前記浮遊拡散部に接続されている第3の端子を有する増幅素子と、
    第1のモードでは、前記増幅素子の第2の端子に電源を接続して前記増幅素子の第1の端子から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出し、第2のモードでは、前記増幅素子の第1の端子に電源を接続して前記増幅素子の第2の端子から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出す読み出し手段とを備え、
    前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とが第1の容量により結合され、前記増幅素子の第2の端子と第3の端子とが前記第1の容量と異なる第2の容量により結合されていること
    を特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記増幅素子は、MOSトランジスタであり、
    前記第1の容量及び前記第2の容量は、いずれも前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量であること
    を特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記固体撮像装置は、さらに、前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とを接続する配線に挿設された容量素子を備え、
    前記増幅素子は、MOSトランジスタであり、
    前記第1の容量は、前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量と前記容量素子が有する容量とを合成した合成容量であり、前記第2の容量は、前記MOSトランジスタに寄生する寄生容量であること
    を特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記読み出し手段は、
    第1のモードでは、前記増幅素子の第2の端子に電源を接続するとともに前記第1の端子に負荷を接続し、第2のモードでは、前記増幅素子の第1の端子に電源を接続するとともに前記第2の端子に負荷を接続するスイッチ回路と、
    前記スイッチ回路により前記増幅素子に接続された負荷に印加される信号電圧を出力する出力回路と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 複数の画素を備える固体撮像装置であって、
    各画素は、受光量に応じた電荷を蓄積する浮遊拡散部と、第1の端子及び第2の端子を有するとともに前記浮遊拡散部に接続されている第3の端子を有する増幅素子とを備え、前記増幅素子の第1の端子と第3の端子とが第1の容量により結合され、前記増幅素子の第2の端子と第3の端子とが前記第1の容量と異なる第2の容量により結合されており、
    前記固体撮像装置は、さらに、
    複数の画素のうちの全部又は一部の画素で共通に、前記増幅素子の第1の端子を接続している第1の信号線と、
    複数の画素のうちの全部又は一部の画素で共通に、前記増幅素子の第2の端子を接続している第2の信号線と、
    前記第1の信号線及び前記第2の信号線により共通に接続されている増幅素子を、1つずつ順番に導通状態にさせる駆動手段と、
    第1のモードでは、前記第2の信号線に電源を接続して前記第1の信号線から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出し、第2のモードでは、前記第1の信号線に電源を接続して前記第2の信号線から前記浮遊拡散部に蓄積されている電荷に相当する信号電圧を読み出す読み出し手段と
    を備えることを特徴とする固体撮像装置。
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