JP2008077973A - 燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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彰成 中村
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正高 尾関
Yuichiro Yasuda
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Abstract

【課題】バイパスラインとして構成されたエアブリージング経路内に生成した結露水を経路外に排出し、経路の閉塞が抑制可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システム100は、改質器115と、CO除去器117と、CO除去器に酸化ガスを供給するための酸化ガス供給器130と、燃料電池101と、酸化ガス供給器から供給される酸化ガスがCO除去器に流れる第1の酸化ガス流路131と、第1の酸化ガス流路から分岐しCO除去器から燃料電池へ供給される水素含有ガスに酸化ガスを混入するための第2の酸化ガス流路132と、分岐部140より下流の第1の酸化ガス流路131aに設けられた第1の流量調整器134と、制御器160とを備え、制御器は、分岐部より下流の第1の酸化ガス流路の流路抵抗が第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくなるように第1の流量調整器を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に供給される水素含有ガスに少量の酸化ガスを混入させる燃料電池システム及びその運転方法に関する。
燃料電池は、そのアノードに水素含有ガスとして供給される水素リッチな水素含有ガスと、そのカソードに酸化剤ガスとして供給される空気とを反応させて、発熱を伴った発電を行う。アノード及びカソードには、白金触媒が担持されている。水素含有ガスである水素含有ガスは、通常、改質器を用いて都市ガス等の原料ガスと水蒸気とを水蒸気改質反応させることにより生成される。しかし、このように生成された水素含有ガスには、微量の一酸化炭素が含まれている。一酸化炭素が含まれた水素含有ガスが燃料電池のアノードに供給されると、アノードに担持された白金触媒の被毒を引き起こす。したがって、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低下させる必要がある。従来においては、改質器で生成された水素含有ガスを水性ガスシフト反応及び酸化反応させて、一酸化炭素の濃度を低減させる変成器及びCO除去器が用いられている。しかし、変成器及びCO除去器を用いて、水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を低減させることには限界がある。
そこで、白金触媒が被毒された場合において、アノードに供給される水素含有ガスに、燃料電池へ酸化剤ガスを供給する酸化剤供給ラインからのバイパスライン(エアブリージング経路)を介して少量の酸化ガス(空気)を混入させる技術(以下、エアブリージングという)が行われている(特許文献1及び特許文献2参照)。この技術によれば、混入された空気中の酸素により、白金触媒に吸着した一酸化炭素が酸化されて二酸化炭素となり、白金触媒から離脱する。その結果、白金触媒が被毒された状態から回復する。
特開平6−260197号公報 特開2004−241239号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の構成においては、以下のような問題がある。
燃料電池システムの改質器には、水(水蒸気)と原料ガスとが投入され、これらの改質反応により水素含有ガスが発生する。この際、改質器には、水蒸気が改質反応に必要な量よりも過剰に供給されるため(例えば、水蒸気:原料ガス=3:1)、生成された水素含有ガス中には、水蒸気が含まれる。そのため、改質器が配設された部位よりも下流の燃料電池システムの領域では、水蒸気の露点よりも温度が低い部位に結露水が生成する場合があり、特に、燃料電池システムの温度が低くなる停止動作時もしくは起動動作時において結露水が生成しやすくなる。結露水が生成しやすい部位としては、配管等の放熱の大きい部位が挙げられる。特に、エアブリージング経路を構成する配管は、バイパス元となっている別の酸化ガス供給配管に比べてその配管内を流れる酸化ガスの流量が通常極めて少ないため、このエアブリージング経路内に結露水が生成され、経路が閉塞(又は縮小)すると、これを解消するのは困難となる。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、バイパスラインとして構成されたエアブリージング経路内に生成した結露水を経路外に排出し、経路の閉塞を抑制可能な燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の燃料電池システムは、原料ガスと水蒸気とから水素含有ガスを生成する改質器と、前記生成された水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素の濃度を酸化反応により低減させるためのCO除去器と、該CO除去器に前記酸化反応に用いる酸化ガスを供給するための酸化ガス供給器と、前記CO除去器から送出される前記水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、前記酸化ガス供給器から供給される前記酸化ガスが前記CO除去器に流れる第1の酸化ガス流路と、前記第1の酸化ガス流路から分岐し前記CO除去器から前記燃料電池へ供給される前記水素含有ガスに前記酸化ガスを混入するための第2の酸化ガス流路と、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路に設けられた第1の流量調整器と、制御器と、を備え、該制御器は、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗が前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくなるように前記第1の流量調整器を制御する。
このように、分岐部より下流の第1の酸化ガス流路の流路抵抗を第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくすることで、第2の酸化ガス流路に酸化ガスが流れやすくなり、第2の酸化ガス流路内に生成した結露水が排出され、経路の閉塞(又は縮小)が抑制される。
前記第1の流量調整器が可変オリフィスであり、前記制御器は、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記可変オリフィスを制御して、前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗が前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくしてもよい。
前記第1の流量調整器が弁であり、前記制御器は、前記酸化ガス供給路より酸化ガスを供給すると共に、前記弁を閉止させてもよい。
これにより、分岐部より下流の第1の酸化ガス流路の流路抵抗が大幅に大きくなり、第1の酸化ガス経路内の圧力損失ひいては第2の酸化ガス経路内の圧力損失が大幅に増加するため第2の酸化ガス経路内が閉塞(又は縮小)しても、これが解消される可能性が高くなる。
前記制御器は、前記CO除去器から前記燃料電池に前記水素含有ガスが供給される前に前記制御を行ってもよい。
燃料電池に水素含有ガスを供給し始めてから、第1の流量制御器により第1の酸化ガス流路の流路抵抗を大きくすると、CO除去器への酸化ガス供給量が減少し、一酸化炭素濃度の高い水素含有ガスが供給されて燃料電池に供給され、燃料電池の劣化要因となるため、このように燃料電池に水素含有ガスを供給する前に、第1の流量制御器により、第1の流量制御器により第1の酸化ガス流路の流路抵抗を大きくすることが好ましい。
また、これにより燃料電池に水素含有ガスを供給する前に、第2の酸化ガス流路内の結露水が排出されているため、燃料電池発電時においてエアブリード不良による燃料電池の劣化が抑制される。
前記改質器と前記CO除去器との間に銅含有変成触媒を有する変成器を備え、前記制御器は、前記改質器に原料ガスが供給されている時に前記第1の流量調整器に対する制御を行ってもよい。
このような構成とすると、第2の酸化ガス流路の閉塞を解消する際に、原料ガスの流れが変成器への酸化ガスの逆流を防止する。これにより、変成器が有する銅含有変成触媒に酸素が拡散することが防止されて、触媒劣化が抑制される。
また、本発明の燃料電池システムの運転方法は、原料ガスと水蒸気とから水素含有ガスを生成する改質器と、前記生成された水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素の濃度を酸化反応により低減させるためのCO除去器と、該CO除去器に前記酸化反応に用いる酸化ガスを供給するための酸化ガス供給器と、前記CO除去器から送出される前記水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、前記酸化ガス供給器から供給される前記酸化ガスが前記CO除去器に流れる第1の酸化ガス流路と、前記第1の酸化ガス流路から分岐し前記CO除去器から前記燃料電池へ供給される前記水素含有ガスに前記酸化ガスを混入するための第2の酸化ガス流路と、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路に設けられた第1の流量調整器とを備える燃料電池システムの運転方法であって、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記第1の流量調整器により前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗を前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくするステップを有する。
本発明は上記のように構成され、燃料電池システム及びその運転方法において、バイパスラインとして構成されたエアブリージング経路内に生成した結露水を経路外に排出し、経路の閉塞が抑制するという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図である。図2は、図1の燃料電池システムのうちの一部の構成を示す概略図である。図3は、図1の燃料電池システムを制御する制御プログラムを示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム100は、主な構成要素として、燃料電池101と、水素生成装置110と、酸化剤ガス供給器120と、酸化ガス供給器130と、制御器160と、燃料電池101を冷却する冷却システム(図示せず)と、インバータ(図示せず)と、バーナー180とを備えている。なお、図1には、燃料電池システム100の本発明と関連する部分を示していて、そうでない部分は図示を省略している。
燃料電池システム100は、燃料電池101を備えている。燃料電池101は、高分子電解質形燃料電池で構成されている。燃料電池101は、その内部に、水素含有ガスが通流するアノード経路101a、酸化剤ガスが通流するカソード経路101b、及び冷却水が通流する冷却水経路(図示せず)が形成されている。そして、アノード経路101aに接触するようにアノードが形成され、カソード経路101bに接触するようにカソードが形成されている。アノード及びカソードは触媒を備えている。アノード及びカソードに用いる触媒としては、例えば、アセチレンブラック系カーボン粉末(電気化学工業社製:DENKA BLACK FX−35)に、白金−ルテニウム合金を25%担持した触媒粉末が挙げられる。酸化剤ガスとして、本実施形態では、空気が用いられる。もちろん、これ以外の酸化剤ガスを用いても構わない。水素含有ガスとして、本実施形態では、水素含有ガスが用いられる。ここで、本明細書において、「水素含有ガス」とは、少なくとも炭素及び水素から構成される有機化合物を含む原料(例えば、都市ガス等)を改質して生成される水素リッチなガスをいう。
水素生成装置110は、ここでは、周知の水素生成装置で構成されている。したがって、詳しい説明は省略し、本発明と関連する事項のみを説明する。
水素生成装置110は、原料ガスと水蒸気とから水素含有ガスを生成する改質器115と、生成された水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を変成反応により低減させるための変成器116と、変成された水素含有ガスに含まれる一酸化炭素の濃度を酸化反応により低減させるためのCO除去器117と、を備えている。変成器116からCO除去器117に水素含有ガスを流すための水素含有ガス流路113には、第1の酸化ガス流路131aを介して、酸化ガス供給器130が接続されている。酸化ガス供給器130は、水素含有ガス流路113を通ってCO除去器117に流れる水素含有ガスに酸化ガスを混入させる。これにより、CO除去器117は、後述する化3の酸化反応により、水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を酸化して、その濃度を低減させる。
次に、水素生成装置110の構成を詳しく説明する。
改質器115は、都市ガス等を原料として、以下の改質反応により水素リッチな水素含有ガスを生成する。改質器115は、改質反応を促進させる改質触媒(図示せず)を備えている。
[化1]
mn+mH2O→mCO+(m+n/2)H2

この水素含有ガスは水素を主として含むが、副生物として一酸化炭素を含む。変成器116は、この水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素を以下の変成反応により、二酸化炭素に転化する。変成器116は、変成反応を促進させる変成触媒(図示せず)を備えている。変成触媒としては、例えば、Cu/ZnO触媒等の銅含有変成触媒が挙げられる。
[化2]
CO+H2O→CO2+H2

しかし、変成反応により得られた水素含有ガスは、水素、CO、CO2、未反応の原料ガス、及び水蒸気を含んでおり、まだ一酸化炭素が残存している。CO除去器117は、この残存する一酸化炭素を以下の酸化反応により酸化し、一酸化炭素濃度を所定のレベルにまで低減させる。ここで、所定のレベルとは、例えば、10ppm以下のレベルをいう。すなわち、水素含有ガスは、その濃度が低減されていても、その生成反応に由来する一酸化炭素を含んでいる。CO除去器117は、酸化反応を促進させる酸化触媒(図示せず)を備えている。
[化3]
CO+1/2O2→CO2

水素生成装置110は、このように一酸化炭素の濃度を所定のレベルにまで低減された水素含有ガスを、水素含有ガス供給流路102を通じて燃料電池101のアノード経路101aに供給する。アノード経路101aに供給された水素含有ガスはアノードに導かれ、酸化反応により消費される。消費されなかった余剰の水素含有ガスは、アノード経路101aから水素含有ガス排出流路104に流出する。この流出した水素含有ガスは、後述するバーナー180で燃焼された後、大気に放出される。
水素含有ガス排出流路104には、この水素含有ガス排出流路104から排出された余剰水素含有ガスから水分を除去する水分除去器(図示せず)と、この水分除去器により除去された水を貯める水タンク(図示せず)とが配設されている。水分除去器により水分が除去された水素含有ガスは、バーナー180に供給される。バーナー180は水素生成装置110に熱を供給可能なように配設されている。バーナー180は、水分が除去された水素含有ガスを燃焼させて、水素含有ガスを生成する際の熱源とする。
本実施形態の燃料電池システム100では、水素含有ガス供給流路102と水素含有ガス排出流路104とを接続するようにして、バイパス流路108が配設されている。バイパス流路108は、水素含有ガス供給流路102における後述する合流部141よりも下流の部位と、水素含有ガス排出流路104における水分除去器が配設された部位よりも上流の部位とを接続するように配設されている。
バイパス流路108は、燃料電池システム100の起動動作時(以下、暖機時という)に使用される。燃料電池システム100の暖機時においては、あらかじめ水素含有ガスが生成されるが、この水素含有ガスは燃料電池101には供給されず、バイパス流路108を介して、バーナー180へと供給される。この水素含有ガスは、上述のようにバーナー180により燃焼されて、改質器115で水素含有ガスを生成する際の熱源とされる。一方、暖機が完了した場合には、水素含有ガスは、水素生成装置110から水素含有ガス供給流路102を介して燃料電池101に供給される。ここで、暖機が完了した場合とは、例えば、水素生成装置110内の各反応器の温度が最適な温度にまで上昇し、CO除去器117より排出される水素含有ガス中の一酸化炭素濃度が十分低減された状態をいう。
酸化剤ガス供給器120は、例えば、ブロアで構成される。酸化剤ガス供給器120は、酸化剤ガスとしての空気を、酸化剤ガス供給流路103を通じて燃料電池101のカソード経路101bに供給する。カソード経路101bに供給された酸化剤ガスはカソードに導かれ、そこで還元反応により消費される。この酸化反応及び上述の還元反応により、電気及び熱が発生する。消費されなかった余剰の酸化剤ガスは、カソード経路101bから酸化剤ガス排出流路105に流出し、適宜処理された後、大気に放出される。
酸化ガス供給器130は、例えば、空気ポンプで構成される。酸化ガス供給器130は、水素含有ガス流路113に酸化ガスを混入させる第1の酸化ガス流路131に接続されている。第1の酸化ガス流路131の途中には分岐部140が設けられており、この分岐部140から、水素含有ガス供給流路102に設けられた合流部141に至るように酸化ガス(ブリージングエア)を水素含有ガスに混入させる第2の酸化ガス流路(以下、エアブリージング経路という)132が設けられている。第1の酸化ガス流路131の分岐部140よりも下流の部分(以下、分岐部下流経路という)131aには、流量計133と、可変オリフィス(第1の流量調整器)134とが配設されている。可変オリフィスとしては、ステッピングモータ等のモータ駆動機構や比例ソレノイド等を利用した可変オリフィスを用いることができる。可変オリフィスは、開度を調整することで、分岐部下流経路131aの流路抵抗を変化させ、分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの流量を調整する。
一方、エアブリージング経路132には、オリフィス135と、FC前弁136とが配設されている。オリフィス135は、エアブリージング経路132を流れる酸化ガスの量を調整する。FC前弁136は、エアブリージング経路132を閉じることにより、水素含有ガス供給流路102からエアブリージング経路132に水素含有ガスが逆流してリークするのを防止する。水素含有ガス供給流路102には、上述の合流部141が設けられていて、この合流部141においてエアブリージング経路132が水素含有ガス流路102に合流している。
冷却システム(図示せず)は、燃料電池101の内部を通る冷却水循環経路(図示せず)に循環ポンプ(図示せず)と放熱器(図示せず)とが配設されていて、循環ポンプにより冷却水が冷却水循環経路を循環されて燃料電池101が冷却されるように構成されている。
本発明の燃料電池システム100は、制御器160を備えている。制御器160には、流量計133の検出出力が入力されている。また、制御器160は、水素生成装置110、酸化剤ガス供給器120、酸化ガス供給器130、可変オリフィス134、及びFC前弁136のほか、燃料電池システム100の所要の構成要素を制御して、燃料電池システム100の動作を制御する。制御器160は、記憶部161と、演算部162とを備えている。演算部162は、記憶部161に格納された制御プログラムを読み込み、その内容を実行する。制御器160は、マイコン等の演算装置で構成され、燃料電池システム100の上記の構成要素を制御して、燃料電池システム100の動作を制御する。ここで、本明細書においては、制御器160とは、単独の制御器だけでなく、複数の制御器が協働して制御を実行する制御器群をも意味する。よって、制御器160は、必ずしも単独の制御器で構成される必要はなく、複数の制御器が分散配置されていて、それらが協働して燃料電池システム100の動作を制御するよう構成されていてもよい。
インバータ(図示せず)は、燃料電池101の電気出力端子(図示せず)に接続されている。インバータは、燃料電池101の発電により生じた直流電力を交流電力に変換する。
次に、以上のように構成された燃料電池システム100の動作について説明する。この燃料電池システム100の動作は、既述のように制御器160の制御により遂行される。
まず、発電動作について説明する。
図1において、水素含有ガスが水素生成装置110から水素含有ガス供給流路102に送出される。一方、酸化ガス供給器130からエアブリージング経路132を介して酸化ガスが水素含有ガスに混入され、この酸化ガスを混入された水素含有ガスが燃料電池101に供給される。この供給された水素含有ガスは、アノード経路101aに流入し、燃料電池101のアノードと接触する。これにより、アノードの触媒の作用によって水素がイオン化され、水素イオンは高分子電解質膜(図示せず)を通って燃料電池101のカソードに輸送される。また、水素から電離した電子は、アノードのガス拡散電極層(図示せず)から燃料電池101及び外部負荷により形成される電気回路を通って、カソードのガス拡散電極層(図示せず)に移動する。また、上記反応に用いられなかった水素含有ガスは、水素含有ガス排出流路104に流出する。
一方、酸化剤ガスが、酸化剤ガス供給器120から酸化ガス供給流路103を介して燃料電池101に供給される。この供給された酸化剤ガスは、カソード経路101bに流入する。そして、燃料電池101のカソードと接触する。そして、この過程で、燃料電池101のカソードでは、このカソードに輸送されてきた水素イオンが、カソードのガス拡散電極層に移動してきた電子及び酸素とカソードの触媒の作用のもとで反応して水が生成される。この反応により、電気が発生すると共に熱が発生する。この発生した電気は、燃料電池101の電気出力端子からインバータを介して出力されて、負荷で消費される。一方、発生した熱は、図示しない冷却水流路を流れる冷却水に伝達され、それにより、燃料電池101が冷却されて適宜な温度に維持される。また、上記反応に用いられなかった酸化剤ガスは、酸化剤ガス排出流路105に流出する。
次に、酸化ガスの供給系統の動作について説明する。なお、燃料電池101に供給される水素含有ガス及び酸化剤ガスの供給系統については周知であるので、その説明を省略する。
酸化ガス供給器130は、第1の酸化ガス流路131を介して酸化ガスを供給する。酸化ガス供給器130から供給された酸化ガスは、分岐部140に到達すると、分岐部下流経路131aと、エアブリージング経路132とに分かれて流れる。
分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスは、水素含有ガス流路113に混入される。この酸化ガスは、CO除去器117に導入され、前記化3の酸化反応に利用される。分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの流量は、流量計133によって検知される。この検知された流量が、制御器160に入力される。制御器160には、分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの目標流量があらかじめ入力されており、流量計133により検知された流量が目標流量と比較される。流量計133により検知された流量と目標流量とに差がある場合には、制御器160は、酸化ガス供給器130の出力(供給圧力P)を制御したり、可変オリフィス134の開度を調整したりする。これにより、分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの流量が制御器160によって目標流量になるようフィードバック制御される。
一方、エアブリージング経路132を流れる酸化ガスは、合流部141で水素含有ガス供給流路102に混入される。エアブリージング経路132を流れる酸化ガスの流量は、オリフィス135により所定量に規制される。水素含有ガス供給流路102に混入された酸化ガスは、燃料電池101のアノードに到達し、そこでアノードの白金触媒に吸着している一酸化炭素と反応する。これにより、白金触媒に吸着している一酸化炭素が二酸化炭素となって離脱するため、白金触媒の触媒性能が回復する。また、制御器160は、燃料電池システム100の運転時にはFC前弁136を開放し、燃料電池システム100の停止時にはFC前弁136を閉止する。これにより、水素含有ガス供給流路102から水素含有ガスがエアブリージング経路132に逆流して、リークするのが防止される。
通常の発電運転時では、分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの流量は、エアブリージング経路132を流れる酸化ガスの流量よりも多くなるよう、分岐部下流経路131aの流路抵抗は、エアブリージング経路132の流路抵抗よりも小さく設定されている。本実施形態では、分岐部下流経路131aを流れる酸化ガスの流量と、エアブリージング経路132を流れる酸化ガスの流量との比率が5:1になるよう、可変オリフィス134、オリフィス135が構成されている。
ここで、エアブリージング経路132内に結露水が生成し、溜まってきていると想定される所定のタイミングで、分岐部下流経路131aの流路抵抗がエアブリージング経路132の流路抵抗よりも大きくなるよう可変オリフィス134の開度を絞る。これにより、エアブリージング経路132の方が分岐部下流経路131aよりも酸化ガスが流れやすくなり、エアブリージング経路132の流量が増加する。このように、エアブリージング経路132の流量が増加することで、エアブリージング経路132内の結露水が経路外に排出され、エアブリージング経路132内の閉塞もしくは縮小の可能性が低減される。
さらに、上記制御の際に、可変オリフィス134の開度の絞りを調整することで、エアブリージング経路132内の閉塞を解消可能なレベルまでエアブリージング経路132の圧力損失を増加させることも可能になる。以下、これについて説明する。
まず、酸化ガスの供給系統における流路抵抗と圧力損失との関係について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すように、分岐部140と合流部141との間の合成流路抵抗rは、分岐部下流経路131aの流路抵抗とCO除去器117の流路抵抗との和(以下、分岐部下流経路側流路抵抗という。)r1と、エアブリージング経路132の流路抵抗r2とを用いることにより、以下の式(1)で表わされる。
Figure 2008077973
ここで、式(1)の右辺から明らかなように、分岐部下流経路側流路抵抗r1が大きくなると、合成流路抵抗rの値が大きくなる。分岐部下流経路側流路抵抗r1は、可変オリフィス134の開度を絞ると大きくなる。
次に、酸化ガス供給器の供給圧力をP、合流部141以下の経路の流路抵抗をr0とすると、分岐部140と合流部141との間の圧力損失ΔPは、以下の式(2)で表わされる。なお、合流部141以下の経路の流路抵抗r0は、燃料電池101の起動時においてはバイパス経路108からバーナー180までを含む流路の流路抵抗であり、燃料電池101の発電時においては燃料電池101、水素含有ガス排出経路104、及びバーナー180を含む流路の流路抵抗である。
Figure 2008077973
式(2)の右辺から明らかなように、合成流路抵抗rの値が大きくなると、分岐部140と合流部141との間の圧力損失ΔPも大きくなる。つまり、可変オリフィス134の開度を絞ると分岐部下流経路側流路抵抗r1が大きくなり、ひいては分岐部140と合流部141との間の合成流路抵抗rも大きくなって、分岐部140と合流部141との間の圧力損失ΔPが大きくなる。
次に、酸化ガスの供給系統における圧力損失がエアブリージング経路132の閉塞を解消するための条件について説明する。
図2に示すように、分岐部140と合流部141との間の圧力損失ΔPは、分岐部下流経路131aの圧力損失ΔP1とCO除去器117の圧力損失ΔPPROXとの和となる(以下の式(3))。
[数3]
ΔP=ΔP1+ΔPPROX (3)

一方、分岐部140と合流部141との間の圧力損失ΔPは、エアブリージング経路132の圧力損失ΔP2となる(以下の式(4))。
[数4]
ΔP=ΔP2 (4)

よって、以下の式(5)が成立する。
[数5]
ΔP1+ΔPPROX=ΔP2 (5)

エアブリージング経路132が結露水等により閉塞している場合に、これを解消するのに必要な圧力(以下、閉塞解消可能圧力という)をΔPH2Oとする。そうすると、分岐部下流経路131aの圧力損失とCO除去器117の圧力損失との和(ΔP=ΔP1+ΔPPROX)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きい場合、エアブリージング経路132に加わる圧力(圧力損失ΔP2)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きくなって、閉塞の解消が見込まれる。換言すると、分岐部下流経路131aの圧力損失ΔP1が、閉塞解消可能圧力(圧力損失)ΔPH2OからCO除去器117の圧力損失ΔPPROXを減じた圧力損失の値(所定値)よりも大きい場合には、エアブリージング経路132の閉塞の解消が見込まれる。
ここで、本実施形態では、所定のタイミングで、制御器160が可変オリフィス134の開度を一時的に十分に絞り、分岐部下流経路131aの流路抵抗を十分に大きくすることで、分岐部下流経路131aの圧力損失ΔP1が前記所定値より大きくなると、分岐部下流経路131aの圧力損失とCO除去器117の圧力損失との和(ΔP=ΔP1+ΔPPROX)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きくなり、エアブリージング経路132に加わる圧力(圧力損失ΔP2)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きくなる。これにより、エアブリージング経路132の閉塞が解消されることが見込まれる。
次に、本発明を特徴付けるエアブリージング経路132の閉塞解消動作を行うタイミングを、図3を参照しながら説明する。この動作は、制御器160の制御により実現される。
図3に示すように、制御器160は、燃料電池システム100を起動する(ステップS1)。次に、制御器160は、燃料電池システム100の暖機を行う(ステップS2)。具体的には、水素生成装置110に原料ガスと水蒸気とを供給し、水素含有ガスを生成する。生成された水素含有ガスは、CO除去器117からバイパス流路108を介してバーナー180に送出され(換言すると、燃料電池システム100の暖機時においては、生成された水素含有ガスは燃料電池101に供給されていない。)、このバーナー180で燃焼される。この燃焼により発生した熱は、水素生成装置110によって水素含有ガスを生成する際の熱源とされる。
次に、制御器160は、燃料電池システム100の暖機が完了したかどうかを判断する(ステップS3)。燃料電池システム100の暖機が完了していない場合には、暖機が完了するまで、上記のステップS2〜ステップS3を繰り返す。
燃料電池システム100の暖機が完了した場合には、制御器160は、可変オリフィス134の開度を、エアブリージング経路132の圧力損失ΔP2がΔPH2Oよりも一時的に大きくなるレベルまでしぼる(ステップS4)。次に、制御器160は、所定時間、燃料電池システム100を待機させる(ステップS5)。ここで、所定時間は、CO除去器117への酸化ガスの供給量が低下することによる悪影響が生じない時間、例えば、1秒以上30秒以下の範囲内の時間である。これにより、エアブリージング経路132に閉塞解消可能圧力ΔPH2Oが加わり、エアブリージング経路132が閉塞していた場合でも、閉塞の原因となった結露水等を押し出し、エアブリージング経路132の閉塞が解消されることが見込まれる。
次に、制御器160は、可変オリフィス134の開度をもとの開度に戻す(ステップS6)。これにより、エアブリージング経路132に通常の流量で酸化ガスが流された状態で、分岐部下流経路131aにも通常時の流量で酸化ガスが流れるようになる。その後、水素生成装置110から送出される水素含有ガスをバイパス流路108から燃料電池101へ供給するよう流路を切換え、燃料電池101に水素含有ガスの供給を開始し(ステップ7)、制御器160は、図示しないインバータを介して燃料電池101から電流を取り出し、発電を開始する(ステップS8)。
次に、本実施形態の効果を、比較例と比較して説明する。
可変オリフィス134の開度を絞り、分岐部下流経路131aの流路抵抗がエアブリージング経路132の流路抵抗よりも大きくなるよう制御しない場合(比較例)には、エアブリージング経路132に結露水が溜まりやすく、経路内が縮小し、エアブリージング経路132より供給される酸化ガス量が極めて少なくなる。したがって、燃料電池101のアノード電極上でエアブリージングが十分に行われず、水素含有ガス中に含まれる微量の一酸化炭素によるアノードの触媒劣化が解消されず、燃料電池101の電圧低下や発電効率の低下を招く可能性が高い。
一方、上記の本実施形態のように可変オリフィス134の開度を絞り、分岐部下流経路131aの流路抵抗がエアブリージング経路132の流路抵抗よりも大きくなるよう所定時間維持した場合は、上記のような燃料電池101の電圧低下も起こりにくく、さらに、エアブリージング経路132に結露水による閉塞が生じても、エアブリージング経路132の圧力損失ΔP2がΔPH2Oよりも一時的に大きくなるレベルまでさらに可変オリフィス134の開度を絞ることで、エアブリージング経路132の閉塞を解消し、燃料電池101の性能を維持することが可能になる。
また、結露水によるエアブリージング経路132の閉塞は、燃料電池システム100の停止動作中、待機中、低温起動中において発生しやすい。燃料電池システム100の停止動作中、待機中、低温起動中においては、一旦、エアブリージング経路132の閉塞が解消した後、再度、エアブリージング経路132内に結露水が生成して閉塞する場合がある。したがって、上記の動作は、結露水の粘性の低下により閉塞解消可能圧力ΔPH2Oの低下も見込める暖機後に行うことが好ましい。これにより、効果的にエアブリージング経路132内に結露水による閉塞が生じても、上述の可変オリフィス134の制御により、これを解消することができる。具体的には、燃料電池101の水素含有ガス入口よりも上流の温度が、水素含有ガスに含まれる水蒸気の露点よりも高く、かつ、燃料電池101から電流を取り出す前に行うことが効果的である。
[変形例]
上記第1実施形態の燃料電池システム100では、変成器116に用いる変成触媒として、Cu/ZnO触媒等の銅含有変成触媒を用いている。銅含有変成触媒は、空気に触れると酸化し、触媒性能が劣化する。
そこで、本変形例においては、原料ガスを改質器115に通流させながら、制御器160が、可変オリフィス(第1の流量調整器)134の上記制御を行う。具体的には、原料ガスを改質器115に通流させながら、可変オリフィス134の開度を絞り、分岐部下流経路131aの流路抵抗がエアブリージング経路132の流路抵抗よりも大きくなるよう変化させる。これにより、導入した酸化ガスは原料ガスにより下流に押し流されるので、導入した酸化ガスが変成器116に逆流することが防止される。したがって、銅含有変成触媒が酸化ガスにより酸化されることが抑制され、銅含有変成触媒の触媒性能を維持することができる。あわせて、エアブリージング経路132に結露水が生成している場合でも、エアブリージング経路132に流れる酸化ガス流量が増加して、結露水を経路外に排出し、経路の閉塞が抑制されることが可能になる。
なお、上述の本実施形態及びその変形例の燃料電池システムにおいてエアブリージング経路132内に生成した結露水を経路外に排出するため、可変オリフィス134の開度を絞り分岐部下流経路131aの流路抵抗がエアブリージング経路132の流路抵抗よりも大きくなるよう変化させたが、これは、CO除去器117の流路抵抗が装置の構成によってはかなり小さくなる可能性もあるため、確実に分岐部下流経路側流路抵抗r1をエアブリージング経路132の流路抵抗r2よりも大きくし、エアブリージング経路132側に酸化ガスが流れやすくなるようにするためである。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図である。図5は、図4の燃料電池システムを制御する制御プログラムを示すフローチャートである。
図4に示すように、本実施形態の燃料電池システム200は、第1の流量調整器134として、可変オリフィスの代わりに、弁を用いている。弁は、例えば、流量調整弁で構成される。それ以外の構成については、第1実施形態の燃料電池システム100と同じである。
次に、酸化ガスの供給系統の動作について簡単に説明する。
制御器160が弁134を所要の開度に制御すると、目標流量の酸化ガスが分岐部下流経路131aを流れる。一方、制御器160が弁134を閉じると、分岐部下流経路131aの流路抵抗が極めて大きくなって、酸化ガスが分岐部下流経路131aを流れなくなる。これにより、エアブリージング経路132に流れる酸化ガス流量が増加し、経路内の結露水が外部に排出される。また、分岐部下流経路131aの圧力損失とCO除去器117の圧力損失との和(ΔP=ΔP1+ΔPPROX)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きくなり、エアブリージング経路132に加わる圧力(圧力損失ΔP2)が閉塞解消可能圧力ΔPH2Oよりも大きくなって、エアブリージング経路132内に閉塞が生じても、これが解消されることが見込まれる。
次に、本発明を特徴付けるエアブリージング経路132の閉塞解消動作を行うタイミングを、図5を参照しながら説明する。
図5に示すように、ステップS21〜ステップS23までは、図3に示すステップS1〜ステップS3までと同じである。
ステップS23において、燃料電池システム100の暖機が完了した場合には、制御器160は、弁134を閉じる(ステップS24)。次に、制御器160は、所定時間、燃料電池システム100を待機させる(ステップS25)。ここで、所定時間は、CO除去器117に酸化ガスが供給されないことによる悪影響が生じない時間、例えば、1秒以上15秒以下の範囲内の時間であることが好ましい。これにより、分岐部下流経路131aに酸化ガスが流れなくなり、エアブリージング経路132内の結露水が外部に排出される。さらに、エアブリージング経路132に閉塞が生じても、閉塞の原因となった結露水等を押し出し、エアブリージング経路132の閉塞が解消されることが見込まれる。
次に、制御器160は、弁134を開く(ステップS26)。これにより、エアブリージング経路132に通常時の流量で酸化ガスが流された状態で、分岐部下流経路131aにも通常時の流量で酸化ガスが流れるようになる。その後、制御器160は、水素生成装置110から送出される水素含有ガスをバイパス流路108から燃料電池101へ供給するよう流路を切換え、燃料電池101に水素含有ガスの供給を開始し(ステップ27)、図示しないインバータを介して燃料電池101から電流を取り出し、発電を開始する(ステップS28)。
本実施形態の燃料電池システム200は、制御器160により、上記のように制御することで、エアブリージング経路132内に生成した結露水を外部に排出できるだけでなく、エアブリージング経路132に閉塞が生じた場合においても、既存のシステム構成要素を用いて解消することが見込まれる。
本発明の燃料電池システム及びその運転方法は、バイパスラインとして構成されたエアブリージング経路の閉塞経路内に生成した結露水を経路外に排出し、経路の閉塞を抑制することが可能になるもので、家庭用の燃料電池システム及びその運転方法として有用である。
本発明の第1実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図。 図1の燃料電池システムのうちの一部の構成を示す概略図。 図1の燃料電池システムを制御する制御プログラムを示すフローチャート。 本発明の第2実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示すブロック図。 図4の燃料電池システムを制御する制御プログラムを示すフローチャート。
符号の説明
100,200 燃料電池システム
101 燃料電池
101a アノード経路
101b カソード経路
102 水素含有ガス供給流路
103 酸化剤ガス供給流路
104 水素含有ガス排出流路
105 酸化剤ガス排出流路
108 バイパス流路
110 水素生成装置
113 水素含有ガス流路
115 改質器
116 変成器
117 CO除去器
120 酸化剤ガス供給器
130 酸化ガス供給器
131 第1の酸化ガス流路
131a 分岐部下流経路
132 第2の酸化ガス流路(エアブリージング経路)
133 流量計
134 可変オリフィス、弁(第1の流量調整器)
135 オリフィス
136 FC前弁
140 分岐部
141 合流部
160 制御器
161 記憶部
162 演算部
180 燃焼バーナー

Claims (6)

  1. 原料ガスと水蒸気とから水素含有ガスを生成する改質器と、前記生成された水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素の濃度を酸化反応により低減させるためのCO除去器と、該CO除去器に前記酸化反応に用いる酸化ガスを供給するための酸化ガス供給器と、前記CO除去器から送出される前記水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、前記酸化ガス供給器から供給される前記酸化ガスが前記CO除去器に流れる第1の酸化ガス流路と、前記第1の酸化ガス流路から分岐し前記CO除去器から前記燃料電池へ供給される前記水素含有ガスに前記酸化ガスを混入するための第2の酸化ガス流路と、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路に設けられた第1の流量調整器と、制御器と、を備え、
    該制御器は、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗が前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくなるように前記第1の流量調整器を制御する、燃料電池システム。
  2. 前記第1の流量調整器が可変オリフィスであり、前記制御器は、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記可変オリフィスを制御して、前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗を前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくする、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記第1の流量調整器が弁であり、前記制御器は、前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記弁を閉止させる、請求項1に記載の燃料電池システム。
  4. 前記制御器は、前記CO除去器から前記燃料電池に前記水素含有ガスが供給される前に前記制御を行う、請求項1に記載の燃料電池システム。
  5. 前記改質器と前記CO除去器との間に銅含有変成触媒を有する変成器を備え、
    前記制御器は、前記改質器に原料ガスが供給されている時に前記制御を行う、請求項1に記載の燃料電池システム。
  6. 原料ガスと水蒸気とから水素含有ガスを生成する改質器と、前記生成された水素含有ガス中に含まれる一酸化炭素の濃度を酸化反応により低減させるためのCO除去器と、該CO除去器に前記酸化反応に用いる酸化ガスを供給するための酸化ガス供給器と、前記CO除去器から送出される前記水素含有ガスを用いて発電する燃料電池と、前記酸化ガス供給器から供給される前記酸化ガスが前記CO除去器に流れる第1の酸化ガス流路と、前記第1の酸化ガス流路から分岐し前記CO除去器から前記燃料電池へ供給される前記水素含有ガスに前記酸化ガスを混入するための第2の酸化ガス流路と、前記分岐部より下流の前記第1の酸化ガス流路に設けられた第1の流量調整器とを備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記酸化ガス供給器より酸化ガスを供給するとともに、前記第1の流量調整器により前記第1の酸化ガス流路の流路抵抗を前記第2の酸化ガス流路の流路抵抗よりも大きくするステップを有する、燃料電池システムの運転方法。
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