JP2008077908A - ショートアーク形水銀ランプ装置および紫外線照射装置 - Google Patents

ショートアーク形水銀ランプ装置および紫外線照射装置 Download PDF

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義貴 藤田
Kazuhiro Shiraishi
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Abstract

【課題】
フラッシュアップ点灯時に電極物質のスパッタによる黒化を抑制して寿命低下を低減したショートアーク形水銀ランプ装置およびこれを備えた紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】
ショートアーク形水銀ランプ装置SLAは、紫外線透過性の気密容器、表面積S(mm)の陰極、表面積S(mm)の陽極、水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプと、このランプを通常点灯時に第1のランプ電力Wa(W)で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力Wb(W)を第1のランプ電力に追加したランプ電力で点灯させる点灯回路とを具備し、以下の数式1〜4をともに満足する。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線照射装置の光源装置として好適なショートアーク形水銀ランプ装置およびこれを備えた紫外線照射装置に関する。
放電空間を包囲する包囲部およびこの包囲部の両端から延在する一対の封止部を有する紫外線透過性の気密容器と、前記気密容器に封装され管軸方向に沿って前記包囲部内に突出して小間隔で離間対向する陰極および陽極と、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体とを具備したショートアーク形水銀ランプは既知である(例えば、特許文献1参照。)。この種のショートアーク形水銀ランプは、主として紫外線照射装置の光源として使用される。紫外線照射装置の性能向上のためには、この種の光源のランプ特性および信頼性を向上させる必要がある。
特開平07−226187号公報
上記のショートアーク形水銀ランプを通常点灯時には相対的に小さいランプ電力で点灯し、間欠的に第1のランプ電力に第2のランプ電力を追加して相対的に大きなランプ電力で点灯させると、瞬時的に紫外線照度が増大する増光点灯(以下、便宜上「フラッシュアップ点灯」という。)を行うことができ、連続して一定のランプ電力で点灯する場合より紫外線照射能力が増大する。
そうして、フラッシュアップ点灯時には紫外線照度が高くなるので、このときにワークに対して紫外線照射を行うようにワークのインデックスを同期させるか、またはワークのインデックスに同期させてフラッシュアップ点灯に切り換えることにより、高い紫外線照度での照射を行うことができる。このため、ショートアーク形水銀ランプおよび点灯回路の大型化を抑制できるため、コストダウンを図ることができる。
ところが、従来のショートアーク形水銀ランプは、フラッシュアップ点灯を行うのに適した構造を備えていないことが分かった。すなわち、一般に第1のランプ電力は、アーク放電を維持できる程度に小さくするので、連続して一定の定格ランプ電力の場合より小さな値にする。また、フラッシュアップ時の第2のランプ電力は、上記定格ランプ電力より大きな値にする。このため、フラッシュアップ点灯時の電極温度が上昇するため、電極物質のスパッタによる石英ガラスからなる紫外線透過性の気密容器の黒化が生じやすく、その結果寿命短縮を来たしやすい。
本発明者が従来のショートアーク形水銀ランプを調査したところ、電極の表面積がフラッシュアップ点灯に適した構成ではないことが分かった。そこで、フラッシュアップ点灯に適した電極表面積を種々研究した結果、本発明をなすに至った。
本発明は、フラッシュアップ点灯時に電極物質のスパッタによる黒化を抑制して寿命低下を低減したショートアーク形水銀ランプ装置およびこれを備えた紫外線照射装置を提供することを目的とする。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置は、内部に放電空間が形成される包囲部およびこの包囲部の両端から一体的に延在した紫外線透過性の気密容器、基端部が前記気密容器の封止部に支持されて先端部が包囲部内に突出する表面積S(mm)の陰極、基端部が前記気密容器の封止部に支持され先端部が包囲部内に突出して前記陰極に小間隔で離間対向する表面積S(mm)の陽極、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプと;上記ショートアーク形水銀ランプを通常点灯時に相対的に小さな第1のランプ電力Wa(W)で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力Wb(W)を第1のランプ電力に追加した相対的に大きなランプ電力で点灯させる点灯回路と;を具備し、以下の数式をともに満足することを特徴としている。
数式1:0.5<Wa/S
数式2:(Wa+Wb)/S<16
数式3:0.08<Wa/S
数式4:(Wa+Wb)/S<10
本発明によれば、陰極および陽極の表面積が数式1ないし4に規定する条件をともに満足することにより、フラッシュアップ点灯時における電極物質のスパッタによる黒化を抑制して寿命低下を低減したショートアーク形水銀ランプ装置およびこれを備えた紫外線照射装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1ないし図3は、本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための一形態を示し、図1はショートアーク形水銀ランプ装置全体の正面図、図2はショートアーク形水銀ランプの陰極部近傍を拡大して示す概略的要部正面図、図3は同じく陽極部近傍を拡大して示す概略的要部正面図である。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置SLAは、ショートアーク形水銀ランプSHLおよび点灯回路OCを具備している。
まず、ショートアーク形水銀ランプSHLについて説明する。ショートアーク形水銀ランプSHLは、気密容器1、陰極2K、陽極2A、放電媒体、外部リード導体3、4および保温膜5、6を具備した直流点灯形式のものである。
気密容器1は、少なくとも主要部が紫外線透過性であり、例えば石英ガラスなどから形成されている。そして、包囲部1aおよび一対の封止部1b、1bを備えている。包囲部1aの内部には放電空間が形成されている。
上記包囲部1aは、適宜の形状であることが許容されるが、例えば管軸方向に長い紡錘形状をなしている。さらに、包囲部1aの側面の一部に排気チップオフ部Exが形成されている。この排気チップオフ部Exは、包囲部1aから外部へ臍状に突出していて、包囲部1aの内部を排気し、かつ放電媒体を封入するのに供するために、予めショートアーク形水銀ランプSHLの製造時に溶着しておいた排気管を封じ切った後に形成される。
一対の封止部1b、1bは、包囲部1aの管軸方向の両端から管軸方向へ延在しており、気密容器1を気密に封止するとともに、後述する陰極2Kおよび陽極2Aをその内部において支持して、放電空間内に封装するのに寄与している。
さらに詳述すれば、気密容器1が石英ガラスからなる場合、封止部1bは、その内部に例えば封着金属箔1cを気密に埋設している。なお、封着金属箔1cは、好ましくはモリブデン箔からなり、所要の電流容量を得るために、1枚または離間並列状態で複数枚、例えば2枚が電極の基端部に溶接される。
陰極2Kおよび陽極2Aは、耐火性で導電性の金属、例えばタングステン(W)、レニウム(Re)またはタングステン−レニウム合金などを主成分として形成されている。また、上記陰極2Kおよび陽極2Aは、ショートアーク形式の放電がそれら電極間に生起するように包囲部1aの内径より小さい電極間距離、例えば2mmとなるようにそれぞれ先端が管軸上において離間対向して配置されている。
陰極2Kは、図2に示すように本形態の場合、陰極主部K1、中間部K2、基端部K3およびコイル部Ckを備えて構成されている。陰極主部K1は、ランプ点灯中に流入するイオン電流が小さいので、既知のように相対的に小径である。そして、安定点灯中における陰極スポット位置の安定を図るために、既知のように先端部が先細に成形されている。中間部K2は軸部であり、先端に陰極主部K1を一体に支持している。基端部K3は端部側が扁平に研削されていて、封着金属箔1cに溶接しやすくなっている。
コイル部Ckは、所望により付加される手段であり、陰極主部K1の先端から適当な距離だけ後退した位置において中間部K2に巻装されている。そして、電子放射性物質をドープするなどして電子放射性を有する耐火性金属、例えばトリウムタングステンの細線により形成されている。このコイル部Ckを備えることにより、始動時にのみ陰極スポットが上記コイル部Ckに形成され、適当な時間遅れの後に陰極スポットが陰極主部K1端部へ転移するように構成することが可能になる。これによって陰極2Kの損耗を低減することができる。なお、陰極主部K1およびコイル部Ckの構成金属としては、例えばトリア、アルミナ、マグネシア、ジルコニアなどの電子放射性物質をドープした前記耐火性金属を用いることができる。
そうして、陰極2Kは、その表面積S(mm)が後述するように数式1および数式2を満足するような値に設定されている。なお、表面積Sは、図2の点線で囲んだ範囲Sが示すように、包囲部1a内に突出する部分における表面積をいう。
これに対して、陽極2Aは、図3に示すように本形態の場合、陽極主部A1、中間部A2および基端部A3を備えて構成されている。陽極主部A1はランプ点灯中に流入する電子電流が大きいので、放熱を促進するために既知のように大径にして表面積が大きくなるように構成されている。中間部A2は軸部であり、先端に陽極主部A1を一体に支持している。基端部A3の端部側は扁平に研削されていて、封着金属箔1cに溶接しやすくなっている。
そうして、陽極2Aは、その表面積S(mm)が後述するように数式3および数式4を満足するような値に設定されている。なお、表面積Sは、図3の点線で囲んだ範囲Sが示すように、包囲部1a内に突出する部分における表面積をいう。
また、本発明のショートアーク形水銀放電ランプSHLは、その陰極2Kが上側に位置し、陽極2Aが陰極2Bの下側に位置する垂直状態で点灯される。本形態の場合、上記構成に加えて、気密容器1の温度分布のバランスを向上させるために、電極間距離Gの中心Pが包囲部1aの管軸方向における長さの中心位置より陽極2A側へ所定距離の範囲内で変位して位置するように構成されている。
放電媒体は、水銀および希ガスを主体として構成されている。なお、水銀は、点灯時に蒸発して例えば数十気圧となるような超高圧水銀蒸気状態を呈する。希ガスは、例えばアルゴンガスからなり、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用する。
外部リード導体3、4は、陰極2Kおよび陽極2Aを点灯回路OCに接続して受電するための接続手段であり、それらの先端部が封止部1b内に進入して支持されているとともに、封着金属箔1cを介して陰極2Kおよび陽極2Aに接続している。また、ショートアーク形水銀ランプSHLを紫外線照射装置の内部に装着する際に、取付手段として外部リード構体3、4を利用することができる。この場合、外部リード構体3、4は、図示を省略しているが、口金構造を採用することができる。この口金構造部分を所定の位置に定置されたランプソケット(図示しない。)に装着することでショートアーク形水銀ランプSHLを紫外線照射装置などの組込み機器の内部に取り付けることができる。
保温膜5は白金や金などの塗布膜などからなり、図1に示すように陽極2Aが配置される気密容器1の下部が低温にならないように気密容器1の外面に形成されている。さらに詳述すれば、保温膜5は図1に示すように陽極2Aの先端部よりいくらか下の部位に対向する位置から下側の封止部1bの上部に至る気密容器1の外面に形成されている。
保温膜6は排気チップオフ部Exの外面に形成される。排気チップオフ部Exは、包囲部1aから外部へ臍状に突出している。そのため、排気チップオフ部は、冷却されやすくて包囲部1aの温度低下をもたらすので、保温膜6により排気チップオフ部Exを保温する。なお、上記保温膜6を白金、金などの塗付膜などによって形成することができる。
ショートアーク形水銀ランプSHLは、上述した基幹的な構造に加えて、所望により陰極保温膜(図示しない。)を配設することができる。陰極保温膜は、陰極2Kに水銀が付着するのを防止するために陰極2Kを保温する手段である。そして、例えば主として陰極2K側の封止部の外面に形成された白金などの塗付膜からなる。なお、陰極2Kに水銀が付着すると、始動電圧過昇や点灯不良を生じやすくなる。
また、所望により、トリガーワイヤを配設することができる。トリガーワイヤは、始動時に電極近傍の電位傾度を大きくしてショートアーク形水銀ランプSHLの始動性を良好にするための手段である。そして、例えば基端が陰極2K側の外部リード構体3に接続し、中間が包囲部1aの外面に近接して延在し、先端が陽極2A側の封止部1bの包囲部1aに隣接する部位に巻き付けられる。
次に、点灯回路OCについて説明する。点灯回路OCは、ショートアーク形水銀ランプSHLの陰極2Kと陽極2Aとに対して、図4に示すように第1のランプ電力Waおよび第2のランプ電力Wbを交互に、かつ間欠的に供給する。
第1のランプ電力Waは、通常点灯時T1に供給され、相対的に小さな値である。一例で説明すれば、700Wとする。なお、通常点灯時T1は一般的には待機時間帯であり、紫外線照射を行うまでの待機時間中にアーク放電を維持するための期間である。本発明おいて、第1のランプ電力Waは、200〜10000Wの範囲内で設定することが可能である。
第2のランプ電力Wbは、フラッシュアップ点灯時T2に第1のランプ電力Waに追加して供給され、したがって第1および第2のランプ電力の和(Wa+Wb)は相対的に大きな値になる。一例で説明すれば、第2のランプ電力Wbを300Wとすると、第1および第2のランプ電力の和(Wa+Wb)は1000Wになる。すなわち、フラッシュアップ点灯時T2は一般的には紫外線照射時間帯であり、紫外線照射作業を行う時間中の紫外線出力を高めるために、高出力点灯を行うための期間である。本発明おいて、第2のランプ電力Wbは、第1のランプ電力Waより小さな値とされ、100〜5000Wの範囲内で設定することが可能である。
また、第1のランプ電力Waと第2のランプ電力Wbの比率Wa/Wb、通常点灯時T1とフラッシュアップ点灯時T2の時間間隔比T1/T2および通常点灯時間T1とフラッシュアップ点灯時間T2は、紫外線照射の用途および作業の態様により異なるが、以下に一応の目安を示す。
すなわち、第1のランプ電力Waと第2のランプ電力Wbの比率Wa/Wbは、一般的には1.8〜4.0の範囲であり、好ましくは2.0〜3.0の範囲である。
また、通常点灯時間T1とフラッシュアップ点灯時間T2の時間比T1/T2は、本発明において特段限定されないが、一般的には0.1〜10であり、好ましくは0.15〜7.0である。
さらに、フラッシュアップ点灯時間T2は、一般的には0.1秒〜2分であり、好ましくは0.1〜10秒である。一実施例としては、通常点灯時間T1が2秒で、フラッシュアップ点灯時間T2が10秒である。
さらに、点灯回路OCの回路構成については、例えば定電力制御形など既知の回路構成を適宜採用することができる。
次に、本発明における陰極2Kおよび陽極2Aの表面積S(mm)、S(mm)と通常点灯時T1のランプ電力Wa(W)およびフラッシュアップ点灯時T2のランプ電力Wb(W)との関係を規定する数式1ないし数式4の限定理由について図5および図6をも参照しながら説明する。
(1)数式1について
数式1は、0.5<Wa/Sであり、Wa/Sが0.5以下になると、アークの立ち消えが発生しやすくなるので不可である。
(2)数式2について
数式2は、(Wa+Wb)/S<16であり、(Wa+Wb)/Sが16以上になると、図5に示すように紫外線照度規定値到達時間(光束維持率に近い概念である。)が悪化してショートアーク形水銀ランプSHLの寿命短縮が顕著になるので、不可である。なお、図5において、横軸は(Wa+Wb)/Sを、縦軸は紫外線照度規定値到達時間(h)を、それぞれ示す。図5に示すグラフは、(Wa+Wb)/Sを0.9に設定した場合におけるデータである。
本発明において、紫外線照度規定値到達時間とは、紫外線照度が初期値の70%になるまでの点灯経過時間を意味する。
また、本発明において、紫外線照度規定値到達時間は、(Wa+Wb)/Sが大きくなるにしたがって低減する傾向があり、(Wa+Wb)/Sが16までは低減の程度が比較的少ない。さらに、(Wa+Wb)/Sが5以下であれば、紫外線照度規定値到達時間が十分に長くなる。
(3)数式3について
数式3は、0.08<Wa/Sであり、Wa/Sが0.08以下になると、アークの立ち消えが発生しやすくなるので不可である。
(4)数式4について
数式4は、(Wa+Wb)/S<10であり、(Wa+Wb)/Sが10以上になると、図6に示すように光束維持率が悪化してショートアーク形水銀ランプSHLの寿命短縮が顕著になるので、不可である。なお、図6において、横軸は(Wa+Wb)/Sを、縦軸は紫外線照度規定値到達時間(h)を、それぞれ示す。図6に示すグラフは、(Wa+Wb)/Sを4に設定した場合におけるデータである。紫外線照度規定値到達時間は、図5におけるのと意味は同じである。
また、紫外線照度規定値到達時間は、(Wa+Wb)/Sが大きくなるにしたがって低減する傾向があり、(Wa+Wb)/Sが10までは低減の程度が比較的少ない。さらに、(Wa+Wb)/Sが2以下であれば、紫外線照度規定値到達時間が十分に長くなる。
次に、本発明のショートアーク形水銀ランプ装置の動作について説明する。以上説明したショートアーク形水銀ランプSHLは、点灯すると透光性気密容器1の内部に超高圧水銀蒸気放電が生起して主として波長365nmの紫外線を発生する。
また、ショートアーク形水銀ランプSHLは、点灯回路OCにより図4に示すように間欠的にフラッシュアップ点灯が行われる。すなわち、点灯回路OCから第1のランプ電力Waが供給されている通常点灯時T1において、ショートアーク形水銀ランプSHLは第1のランプ電力が投入されてアーク放電が持続しているが、その光出力は小さい。しかし、このときには光照射作業を行わないで待機状態とすれば、何ら差し支えない。次に、フラッシュアップ点灯時T2になって点灯回路OCから供給されるランプ電力が切り換わり、第1のランプ電力Waに第2のランプ電力Wbが追加されて増加したランプ電力Wa+Wbが供給されと、ショートアーク形水銀ランプSHLは瞬時に増光点灯に移行する。その結果、紫外線出力が増大するので、光照射作業を行うのに都合がよくなる。
本発明においては、ショートアーク形水銀ランプSHLの陰極2Kおよび陽極2Aの表面積SK、SAを数式1ないし数式4をともに満足することにより、フラッシュアップ点灯によりショートアーク形水銀ランプSHLおよび点灯回路OCの小形化を図りながら紫外線出力を増大させ、かつ始動の容易で紫外線照度規定値到達時間が長く、したがって光束維持率が良好になって、寿命特性が良好なショートアーク形水銀ランプを得ることができる。
図6は、本発明の紫外線照射装置を実施するための一形態を示す正面断面図である。
本形態の紫外線照射装置は、ショートアーク形水銀ランプSHL、楕円反射鏡ERおよび導光装置LGを具備している。また、所望によりその他の構造としてハウジングH、ミラーM1および紫外線通過量制御機構UVCなどを具備することができる。
ショートアーク形水銀ランプSHLは、石英ガラスなどからなる透光性気密容器1の内部に陰極および陽極を比較的狭い電極間距離となるように封装するとともに、水銀および希ガスからなる放電媒体を封入してなり、例えば図示のように垂直点灯されるように配置されている。
楕円反射鏡ERは、第1焦点f1および第2焦点f2を有し、例えば反射面が椀形の回転楕円体形状をなしている。また、その第1焦点f1にショートアーク形水銀ランプSHLの発光中心が位置するように配置されることによって、ショートアーク形水銀ランプSHLから放射される紫外線を反射して楕円反射鏡ERの前方に位置する第2焦点f2に集光する。
また、楕円反射鏡ERは、好適には椀形のガラス基体の内面に紫外線反射・赤外線透過性被膜を被着させてなされる構成のものを採用することができる。そして、ショートアーク形水銀ランプSHLの発光部が内部に収納される。
ミラーM1は、楕円反射鏡ERから出射した反射紫外線の進行方向をほぼ90°の角度で変更させる場合に用いられる光学手段であり、紫外線照射装置をコンパクトに構成するなどの理由で採用される。この反射手段には平面反射鏡を用いることができる。なお、所望によりミラーM1の傾斜角を微調整する角度調整手段を付加することができる。
また、ミラーM1を用いる場合には、楕円反射鏡ERの開口と第2焦点f2との間に位置して、好ましくは第2焦点f2になるべく接近した位置になるように、ミラーM1が配設される。
導光装置LGは、第2焦点f2に集光した紫外線を照射位置など所望の位置まで光を整えながら導光する手段である。
円盤状紫外線通過量制御機構UVCは、図示しないワークに照射される紫外線を制御するための手段であり、本形態においては回転中心の周りに節動回転可能な紫外線制御用の調光板P1および/またはシャッター板P2を備えている。なお、節動回転とは、複数ステップのうち1ステップごとに節動し得る1回転以下のいわゆる回動を含む意味である。
また、円盤状紫外線通過量制御機構UVCは、楕円反射鏡ERとミラーM1とを結ぶ第1の光軸LX1に対して直角で、かつミラーM1と導光体LGとを結ぶ第2の光軸LX2を含む平面Pを挟んで反射鏡ERの反対側に回転中心が位置する。そして、円盤部P1またはP2の作用部がミラーM1と導光体LGとの間に介在して紫外線の通過量を制御する光学制御機構である。
したがって、本形態の円盤状紫外線通過量制御機構UVCによれば、導光体LGの他端から出射する紫外線量を制御することができる。紫外線量の制御は、調光および通過・遮断の切り換え(シャッター動作)のいずれか一方または両方が可能なように構成することができる。調光を行うときには調光機構DPが、また通過・遮断の切り換え(シャッター動作)を行うときにはシャッター機構SPが、それぞれ配設される。両方を行う際には、調光機構DPの調光板P1とシャッター機構SPのシャッター板P2の作用部が近接するように配設される。
調光機構DPは、例えば回転中心の周りに回転する調光板P1およびこの調光板P1を所定角度だけ節動回転させるための駆動回転を行う節動回転駆動手段(図示しない。)、例えばステッピングモータを備えている。そして、調光板P1には複数ステップの節動回転位置がディジタル的に設定され、そのステップごとに節動させて所定のステップ位置に到達するように構成するとともに、各ステップ位置には1個または複数個の透孔からなり、開口面積がステップ数に応じて順次変化して、通過紫外線量が0〜100%を規定している開口OP1が環状に配置されている。
シャッター機構SPは、回転中心の周りに回転するシャッター板P2およびこのシャッター板P2を所定角度だけ節動回転駆動を行う節動回転駆動手段SM2、例えばステッピングモータを備えている。そして、シャッター板P2には第1の節動回転位置において無開口になっていて紫外線を遮断(オフ)し、第2の節動回転位置においてシャッター開口OP2が形成されていて紫外線を通過(オン)させるように構成されている。
本形態においては、ショートアーク形水銀ランプSHLから放射された紫外線は、楕円反射鏡ER内において、第1焦点f1から出射して楕円反射鏡ERの反射面で反射して楕円反射鏡ERから下方へ集光しながら出射する。そして、ミラーM1に入射し、反射して、第1の光軸LX1に対してほぼ90°方向に向きが変更され、さらに集光しながら第2焦点f2に収斂する。
第2焦点f2に収斂した紫外線は、円盤状紫外線通過量制御機構UVCすなわち調光機構DPまたは/およびシャッター機構SPを通過して導光装置LG内にその一端から入射する。そして、導光体LG内を、内面全反射を繰り返しながら導光されて他端から均一に整えられた紫外線を出射する。
〔その他の構成について〕 本形態の紫外線照射装置においては、さらに以下の構成を具備している。
1.(光学系について) 以上説明した光学系に加えて紫外線を図示しないワークに照射しやすくするために、導光装置LGの他端に集光レンズLUおよびミラーM2を配設することができる。これにより、ワークに向けて照射口IROから出射する紫外線の向きを下方へ変更することができる。
2.(排気機構ASについて) 紫外線照射装置から外部へ塵埃などが放散されないように排気機構ASを具備することができる。排気機構ASを排気ダクト(図示しない。)に接続すれば、紫外線照射装置内が低圧になり、内部から塵埃などの不純物が放散しなくなる。
3.(光源位置微調整機構LXRについて) 光源位置微調整機構LXRは、ショートアーク形水銀ランプSHLの管軸位置を微調整する機構である。なお、ショートアーク形水銀ランプSHLは、後述するハウジングHの天井から吊持されている。
4.(ハウジングHについて) ハウジングHは、以上の各手段を内部の所定位置に収納している。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための一形態の全体を示す正面図 同じくショートアーク形水銀ランプの陰極部近傍を拡大して示す概略的要部正面図 同じく陽極部近傍を拡大して示す概略的要部正面図 同じくフラッシュアップ点灯を説明するランプ電力の波形図 本発明における(Wa+Wb)/Sと紫外線照度規定値到達時間の関係を示すグラフ 本発明における(Wa+Wb)/Sと紫外線照度規定値到達時間の関係を示すグラフ 本発明の紫外線照射装置を実施するための一形態を示す正面断面図
符号の説明
1…気密容器、1a…包囲部、1b…封止部、1c…封着金属箔、2K…陰極、2A…陽極、3、4…外部リード構体、5、6…保温膜、Ck…コイル部、Ex…排気チップオフ部、OC…点灯回路、SHL…ショートアーク形水銀ランプ、SLA…ショートアーク形水銀ランプ装置

Claims (2)

  1. 内部に放電空間が形成される包囲部およびこの包囲部の両端から一体的に延在した一対の封止部を備えた紫外線透過性の気密容器、基端部が前記気密容器の封止部に支持されて先端部が包囲部内に突出する表面積S(mm)の陰極、基端部が前記気密容器の封止部に支持され先端部が包囲部内に突出して前記陰極に小間隔で離間対向する表面積S(mm)の陽極、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプと;
    上記ショートアーク形水銀ランプを通常点灯時に相対的に小さな第1のランプ電力Wa(W)で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力Wb(W)を第1のランプ電力に追加した相対的に大きなランプ電力で点灯させる点灯回路と;
    を具備し、以下の数式をともに満足することを特徴とするショートアーク形水銀ランプ装置。
    数式1:0.5<Wa/S
    数式2:(Wa+Wb)/S<16
    数式3:0.08<Wa/S
    数式4:(Wa+Wb)/S<10
  2. 紫外線照射装置本体と;
    紫外線照射装置本体に配設された請求項1記載のショートアーク形水銀ランプ装置と;
    を具備していることを特徴とする紫外線照射装置。
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JP2012160319A (ja) * 2011-01-31 2012-08-23 Iwasaki Electric Co Ltd セラミックメタルハライドランプ

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