JP2008076801A - 駆動電圧設定方法、及び液晶装置、並びにプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、ライトバルブとして用いられる液晶装置の輝度ムラを低減する。
【解決手段】液晶層50は、液晶装置1の動作時に、各画素におけるTFT30のオンオフに応じて液晶層50に駆動電圧Vbが印加され、青色光を変調する。液晶装置1は、青色光について視野角特性図の中央領域Rcを含む広範囲の領域に照度のピーク、言い換えれば透過率のピークを有している。このように、透過率が高く、且つ、広範囲に渡って高い透過率を有するような電圧を液晶装置1の駆動電圧として設定する。そして、このような液晶装置1によれば、変調すべき青色光について、位相差板等の光学補償用の光学系を設けることなく、画像表示領域10aの輝度ムラが低減され、且つ液晶装置1の製造及び部品コストを低減可能である。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、赤色光、緑色光及び青色光の夫々を変調する3枚の液晶ライトバルブに応用される液晶装置、及びそのような液晶装置を備えたプロジェクタ、並びに上述した3枚の液晶ライトバルブの夫々が備える液晶層を駆動する駆動電圧を設定するための駆動電圧設定方法の技術分野に関する。
この種のプロジェクタの一例である液晶プロジェクタでは、例えば赤色光、緑色光、及び青色光の夫々を変調する3枚の液晶ライトバルブを備えており、各ライトバルブで変調された光を光学系で合成することによって、カラー画像がスクリーン等の投射面に投影される。このような液晶プロジェクタでは、3枚のライトバルブの夫々が互いに同種の液晶分子を含む液晶層を備えており、各液晶層が互いに同一の駆動モード(例えば、TN(Twist Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード)によって駆動される。このような液晶プロジェクタが備える液晶装置は、例えば、アクティブマトリクス方式を用いて、各画素に設けられたスイッチング素子のオンオフに応じて液晶に印加される駆動電圧によって駆動される。このような駆動電圧は、液晶に印加する電圧及びチルト角の関係(より具体的には、例えば、V−T曲線)に基づいて、透過率が高くなるように設定されている。この種のプロジェクタでは、ライトバルブとして用いられる液晶装置の輝度ムラを低減するために、特許文献1及び2に開示されているような、位相差板を用いる技術が知られている。
特開平6−51305号公報 特開2001−42314号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された技術によれば、位相差板を設けることによってプロジェクタの製造及び部品に要するコストが増大してしまう問題点がある。加えて、同一の駆動電圧によって駆動される液晶層によって、互いに異なる波長を有する光を変調した場合、各ライトバルブにおいて光の波長毎に輝度ムラの発生状況は異なる。したがって、互いに異なる波長を有する光を変調するライトバルブ毎に位相差板の各種設定及び構成を変更することによって輝度ムラを低減することになり、プロジェクタの製造及び部品に要するコストは更に増大する。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、ライトバルブに用いられる液晶装置の輝度ムラを低減可能な駆動電圧設定方法、製造及び部品に要するコストを低減できると共に輝度ムラが低減された液晶装置、並びにそのような液晶装置を具備することによって上述したコストを増大させることなく投影画像の品位を高めることが可能なプロジェクタを提供することを課題とする。
本発明に係る駆動電圧設定方法は上記課題を解決するために、所定の波長を有する光を変調するための液晶装置において、当該液晶装置が備える液晶層に印加する駆動電圧を設定するための駆動電圧設定方法であって、前記液晶層に印加する電圧を変動させながら、前記液晶装置の視野角特性を測定する第1ステップと、前記測定された視野角特性に基づいて、前記所定の波長の光について高透過率を有する領域の位置又は広さによって前記駆動電圧を設定する第2ステップとを備える。
本発明に係る駆動電圧設定方法によれば、「所定の波長を有する光」とは、例えば、カラー画像を表示可能な液晶プロジェクタにおいて、ライトバルブとして用いられる液晶装置によって変調される赤色光、緑色光或いは青色光等の各種色光を意味する。「液晶層に印加する駆動電圧」とは、液晶装置の動作時に、例えば画素電極及び当該画素電極に対向する対向電極の夫々の電位の差に応じて、これら電極間に介在する液晶層に印加される電圧である。
このような駆動電圧によって液晶層は駆動され、所定の波長の有する光を変調する。第1ステップでは、液晶層に印加する電圧を変動させながら、液晶装置の視野角特性を測定する。ここで、「視野角特性」とは、所定の駆動電圧を液晶層に印加した場合において、液晶装置に入射する光の角度分布に対応する液晶装置の透過率から導出される特性である。尚、本明細書では、このような特性を平面図として図示し、液晶装置の透過率、即ち輝度をマッピングした図を視野角特性図と称していることに留意されたい。
また、「視野角」は、液晶装置の表示領域に平行な面の面内方向である方位角と、当該平面の法線に対して傾いた視角とによって規定される観測方向を意味する。視野角特性図は、例えば方位角及び視角によって規定された平面における照度の分布を示している。このような視野角特性図は、実験的に、液晶装置の液晶層に印加する電圧を変動させながら、液晶装置の表示領域における照度を実際に測定して得られたデータをマッピングした図であってもよいし、液晶層に印加される電圧に応じた照度をシミュレーションすることによって算出された照度のデータをマッピングした図であってもよい。なお、本明細書では、白表示をさせた場合の、表示領域における輝度で表示している。
第2ステップでは、測定された視野角特性に基づいて、所定の波長の光について最も広範囲に高透過率の領域を有する電圧を駆動電圧として設定する。つまり、透過率が高いだけでなく、広範囲に渡ってその高い透過率を維持する電圧を駆動電圧として設定する。また、液晶装置の中央領域が、高透過率の領域に含まれるような電圧を駆動電圧として設定する。より具体的には、例えば、視野角特性図において、所定の波長の光(例えば、赤色光、青色光、或いは緑色光等の色光)について、他の領域より透過率が高い領域、特に、視野角特性図内における方位角及び視角で規定される平面内において、透過率のピークを含む高透過率の領域が各電圧のなかで最も広くなる電圧を、所定の波長を有する光を変調する液晶層を駆動するための駆動電圧として設定する。
ここで、「透過率が高い領域が広くなる」とは、他の電圧を液晶層に印加した場合に比べて、当該任意の電圧を印加した場合のほうが、高透過率となる領域が広いことを意味する。より具体的には、液晶層に印加する電圧の夫々に応じた液晶装置の透過率を互いに異なる電圧で比較した場合に、例えば液晶層に4Vを印加する場合に比べて、液晶層に5Vを印加するほうが、透過率の最大値(ピーク)は大きくなるとする。この場合に、透過率で比較すると最高透過率は5Vよりも4Vの方が低くとも、液晶層に4Vを印加する方がより広い範囲で高透過率の領域を有するならば、4Vを駆動電圧とした方がプロジェクタとして使用する場合には、輝度ムラを低減する効果をより発揮できる。言い換えれば、本発明に係る駆動電圧設定方法では、視野角特性図において透過率の高い領域が広くなるように、即ち、表示領域の照度における視野角依存性が最も小さくなる電圧を駆動電圧として設定する。
したがって、本発明に係る駆動電圧設定方法によって駆動電圧が設定された液晶装置では、表示領域における輝度ムラが、位相差板を設けなくても低減される。このような駆動電圧は、液晶層が変調する光の波長に応じて異なるため、例えば同じ構成を有する液晶装置によって赤色光、緑色光及び青色光の夫々を変調する場合、各色光を変調する液晶装置毎に設定される。
よって、本発明に係る駆動電圧設定方法によれば、所定の波長を有する光の波長毎に、視野角に応じて異なる輝度ムラを低減できる駆動電圧を設定可能であり、液晶装置の表示性能を高めることが可能である。
本発明に係る液晶装置は上記課題を解決するために、所定の波長を有する光を変調するための液晶装置であって、互いに対向するように配置された一対の基板と、前記一対の基板に挟持された液晶層とを備え、前記液晶層に印加される電圧は、前記所定の波長の光について高透過率を有する領域の位置又は広さによって設定されている。
本発明に係る液晶装置によれば、位相差板等の光学補償用の光学系を設けることなく、上述した駆動電圧設定方法と同様に液晶装置の表示領域における輝度ムラを低減できる。したがって、本発明に係る液晶装置によれば、液晶装置の製造及び部品コストの低減と、表示性能の向上とが可能になる。
本発明に係る液晶装置の一の態様では、前記液晶層は、誘電率異方性が負の液晶分子を含んでいてもよい。
この態様によれば、他の駆動モードに比べて高いコントラストで画像を表示可能である。
本発明に係るプロジェクタは上記課題を解決するために、上述した本発明の液晶装置を具備してなる。
本発明に係るーによれば、上述した本発明に係る液晶装置を具備してなるので、例えば液晶装置の輝度ムラを低減する光学補償用の光学系を設けることによって増大する製造コスト及び部品コストを低減でき、且つ高品位で画像を投影可能な液晶プロジェクタ等のプロジェクタを実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る駆動電圧設定方法、液晶装置及びプロジェクタの各実施形態を説明する。
<1:液晶装置>
先ず、図1及び図6を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置の構成を説明する。図1は、液晶装置を対向基板側から見た平面図である。図2は、図1のH−H´断面図である。図3は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。図4は、明視方向が矢印で示された液晶装置の図式的平面図である。ここでは、液晶装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例に挙げ、負の誘電率異方性を有する液晶分子を用いている。したがって、本実施形態に係る液晶装置1は、液晶分子が垂直配向(VA)モードで駆動される液晶装置である。図5は、液晶装置1の視野角特性を示した視野角特性図である。図6は、方位角及び視角によって規定される観測方向(視野角)を示した図式的斜視図である。
図1及び図2において、液晶装置1では、TFTアレイ基板10と、対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材56が散布されている。したがって、液晶装置1は、ギャップが均一であり、プロジェクタのライトバルブ用として小型で拡大表示を行うのに適している。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺のいずれかに沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。尚、走査線駆動回路104を、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿って設けるようにしてもよい。この場合、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿って設けられた複数の配線によって、二つの走査線駆動回路104は互いに接続されるようにする。
対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
尚、図4に示すように、液晶装置1の明視方向は、1:30方向である。液晶層50に含まれる液晶分子は、液晶装置1の動作時に、当該液晶層50に印加される駆動電圧に応じて明視方向に向かって傾く。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor;以下適宜、“TFT”と称する)や走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜16が形成されている。他方、液晶装置1において、対向基板20に形成された不図示の対向電極は、画素電極9aと対向するように配置されており、この対向電極上に配向膜22が形成されている。TFTアレイ基板10及び対向基板20には、例えば、石英やプラスチック等の透明基板が用いられる。
TFTアレイ基板10又は対向基板20上において、配向膜16又は22は、例えばポリイミド等の有機材料により形成される。本実施形態では、TFTアレイ基板10及び対向基板20のいずれか一方上にのみ配向膜を形成するか、或いはこれらのいずれか一方上に形成される配向膜を無機材料により形成するようにしてもよい。
液晶層50は、負の誘電率異方性を有する液晶分子を含んでおり、VAモードで駆動される。液晶装置1は、その使用時に、液晶層50の両側で偏光軸が互いに直交するように偏光板が配置され、ノーマリーブラックモード(黒表示)で画像を表示する。
次に、図3を参照しながら、液晶装置1の画像表示領域10aにおける回路構成を説明する。
図3において、液晶装置1の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素には、それぞれ、画素電極9aと当該画素電極9aをスイッチング制御するためのTFT30とが形成されており、画像信号が供給されるデータ線6aが当該TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートはゲート電極3aに電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線11a及びゲート電極3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように液晶装置1は構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snを所定のタイミングで書き込む。
画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、画素電極9aと、対向基板20に形成された対向電極との間で一定期間保持される。これにより、画素電極9a及び対向電極21の夫々の電位の差に応じて各画素において、液晶に駆動電圧が印加される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。本実施形態では、液晶装置1の表示方式がノーマリーブラックモードであるため、各画素の単位で液晶に印加された駆動電圧に応じて、光源側から画素に入射する入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶装置1からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射する。
また、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、液晶装置1では、画素電極9aと対向電極21との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、走査線11aに並んで設けられ、固定電位側容量電極を含むとともに定電位に固定された容量電極300を含んでいる。このような回路構成により液晶装置1は画像を表示する。
次に、図5を参照しながら、液晶装置1の視野角特性を説明する。図5では、画像表示領域10aにおける等しい照度を同種の線で結んでおり、本発明の「変調されるべき光」の一例として青色光を挙げる。
図5に示すように、液晶層50は、液晶装置1の動作時に、各画素におけるTFT30のオンオフに応じて液晶層50に駆動電圧Vbが印加され、青色光を変調する。液晶装置1は、青色光について視野角特性図の中央領域Rc内に照度のピーク、言い換えれば透過率のピークを有しており、照度のピークを含む図中斜線でハッチングした領域は、駆動電圧Vbにおける高透過率領域Rbである。後述するように、中央領域Rc(具体的には中心を含み、視角が±12°程度の領域)と重なる広範囲な領域が高透過率の領域となる場合に、位相差板が不要となる。なお、その状況は、視野角特性図にて確認可能である。
このような高透過率領域Rbは、駆動電圧Vbと異なる電圧によって液晶層50を駆動した場合に測定された視野角特性における高透過率領域より広い。したがって、液晶装置1によれば、変調すべき青色光について透過率の視野角依存性が低減され、位相差板等の光学補償用の光学系を設けることなく、画像表示領域10aの輝度ムラを低減することができる。したがって、液晶装置1によれば、液晶装置1の製造及び部品コストを低減できると共に、高品位の画像を表示可能である。加えて、液晶装置50が、垂直配向(VA)モードで駆動される液晶分子を含んでいるため、液晶装置1は、他の駆動モードに比べて高いコントラストで画像を表示可能である。
尚、本発明に係る液晶装置は、VAモードで駆動される液晶装置に限定されるものではなく、TNモード等の他の駆動モードで駆動される液晶装置であってもよい。TNモードの駆動モードで駆動される液晶装置の場合は、液晶層が誘電率異方性が正の液晶分子を含むことになる。
また、本実施形態では、「視野角」とは、図6に示すように、画像表示領域10aにおける方位角φ及び視角ψによって規定される方位を意味する。方位角φは、画像表示領域10aの中心点C0及び観測者を結ぶ線を画像表示領域10aの平行な面Sに投影した投影線が面S内の基準線(図中、面S内に示した一点鎖線)となす角である。視角ψは、画像表示領域10aの中心点C0及び観測者を結ぶ線が面Sの法線Lnとなす角である。
図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等が形成されていてもよい。
<2:駆動電圧設定方法>
次に、図7乃至図11を参照しながら、上述した液晶層50を駆動する駆動電圧Vbを設定するための駆動電圧設定方法を説明する。図7は、本実施形態に係る駆動電圧設定方法のフローチャートである。本実施形態では、先ず、本発明に係る「所定の波長を有する光」の一例として青色光を挙げる。図8は、液晶装置1が青色光を変調した場合に取得される視野角特性をシミュレーションして得られた視野角特性図であって、液晶層50に印加される電圧(0、1、2、3、4,5V)毎に得られた視野角特性図の一覧である。図8における各電圧に対応する視野角特性図では、画像表示領域10aにおける等しい照度を同種の線で結んで示している。したがって、互いに異なる電圧に対応した視野角特性図の夫々において、同種の線で示された照度の実測値、若しくはシミュレーションによって得られた具体的な照度の値は、各電圧で互いに異なる。
尚、図8において、各電圧に対応した視野角特性図の中心点Cでは視角ψが0°である。したがって、図8において、中心点Cにおける照度は、画像表示領域10aを真上から見た際の照度を意味する。図9は、図8に示した明視方向から観察した場合における、液晶層50に印加される電圧毎に視角に対する照度を示したグラフである。
図7において、液晶装置1の視野角特性を取得する(ステップS10)。より具体的には、液晶層50に印加する電圧(0、1、2、3、4、5V)毎に液晶装置1の視野角特性をシミュレーションすることによって、各電圧に対応した視野角特性図(図8参照)を算出する。
図8に示すように、液晶層50に印加する電圧を増大させることによって、照度が高い領域、言い換えれば、画像表示領域10aにおける透過率が高い高透過率領域Rbは、中心点Cを基準として、図中左下側から右上側に徐々にシフトし、且つその面積も増大する傾向にある。そして、図8において、中心点Cを含む中央領域Rcと、高透過率領域Rbとが重なるのは、液晶層50に3乃至4Vの電圧を印加した場合である。加えて、高透過率領域Rbも、他の電圧に比べて広くなる。但し、液晶層50に印加する電圧が5Vの場合の方が、電圧が3乃至4Vの場合に比べて高透過率領域Rbは増大する。しかし、電圧が5Vの場合、高透過率領域が中心点Cとは重ならず中心領域Rcとの重なりも小さくなる。つまり、電圧が3乃至4Vの場合に比べて視野角依存性が低減されていることにはならない。よって、駆動電圧としては、3乃至4Vが設定されることが好ましい。
尚、図8においては、各電圧(0、1、2、3、4、5V)における高透過率領域Rbの透過率(照度)は各電圧で異なるため、各電圧(0、1、2、3、4、5V)の図の中で輝度を相対比較している。
再び、図7において、図8に示した視野角特性図に基づいて、青色光について最も広範囲に透過率のピークを有する電圧を駆動電圧Vbとして設定する(ステップS20)。より具体的には、駆動電圧Vbを3乃至4Vの範囲の電圧に設定する。このような駆動電圧Vbによれば、視野角特性図において高透過率領域Rbが中央領域Rcに重なる面積が他の電圧に比べて相対的に大きく、且つ高透過率領域Rbの面積も大きくなる。したがって、視野角特性図において、中央領域Rcが同じ照度で覆われて範囲が広いほど液晶装置の視野角特性に応じた輝度ムラが低減されることになり、位相差板等の光学補償手段を設けなくても、視野角毎に観測される画像表示領域10aの輝度ムラが低減される。
このように、本実施形態に係る駆動電圧設定方法によれば、従来の、液晶のV−T曲線に基づいて駆動電圧を設定する場合に比べて、液晶装置の輝度ムラを低減できる駆動電圧Vbを設定可能である。
尚、図9に示すように、電圧が3乃至4Vの範囲において、電圧が3Vのほうが、高照度の領域が中心点Cにより近い位置となることから、画像表示領域10aの輝度ムラを抑制するためには、駆動電圧Vbを約3Vに設定するほうがより好ましい。このような駆動電圧Vbによれば、液晶装置1の輝度ムラを低減でき、液晶装置1によって表示される画像の表示品位を高めることが可能である。
尚、本実施形態では、シミュレーションによって液晶装置1の視野角特性を取得したが、画像表示領域10aの照度を実際に測定して得られた視野角特性を示した視野角特性図を参照して、駆動電圧Vbを設定することも可能である。また、中央領域Rcとして、視角ψが±12°程度の範囲で規定された範囲を規定することによって、実践的に液晶装置の輝度を効果的に低減できる。
次に、図10及び図11を参照しながら、液晶装置1によって変調される光が赤色光又は緑色光である場合を説明する。図10は、赤色光について取得された液晶装置1の視野角特性図であり、図11は、緑色光について取得された液晶装置1の視野角特性図である。尚、図10及び図11の夫々は、図8と同様に、液晶層50に印加される互いに異なる電圧(0、1、2、3、4、5V)毎にシミュレーションされた視野角特性を示す視野角特性図の一覧である。
図10において、変調された赤色光について、照度が高い領域、即ち高透過率領域Rrは、青色光同様に、液晶層50に印加される電圧を増大させるにつれて、図中左下側から図中右上側にシフトする傾向にある。しかしながら、図10に示すように、青色光と異なり、赤色光については、液晶装置1を駆動する駆動電圧を5V以上に設定しないと、中心領域Rcに高照度の領域、即ち高透過率の領域が重ならない。したがって、図10に示した視野角特性図によれば、上述した駆動電圧設定方法と同様の手順で画像表示領域10aの高照度の領域が中心点Cにより近くなる電圧(本実施形態では5Vの電圧)を駆動電圧として設定することによって、変調された赤色光について画像表示領域10aの輝度ムラを低減できる。加えて、このような駆動電圧によって駆動される液晶装置1によって赤色光を変調することによって、青色光と同様に輝度ムラを低減できると共に、液晶装置1の製造及び部品コストを低減できる。
図11において、変調された緑色光について、高透過率領域Rgは、青色光及び赤色光と同様に、液晶層50に印加される電圧を増大させるにつれて、図中左下側から図中右上側にシフトする傾向にある。しかしながら、図11に示すように、緑色光についての視野角特性は、赤色光の視野角特性から若干ずれる傾向にある。したがって、緑色光についても、上述した駆動電圧設定方法と同様の手順で、図11に示した視野角特性図を参照し、画像表示領域10aの高透過率の領域、即ち高照度の領域が中心点Cにより近くなる電圧を駆動電圧として設定することによって、変調された緑色光について画像表示領域10aの輝度ムラを低減できると共に、液晶装置1の製造及び部品コストを低減できる。
ところで、緑色光に対応する液晶装置1について、液晶層50に印加される電圧を4Vにした場合と5Vにした場合とで比較すると、最大透過率は、電圧を4Vにした場合の方が5Vにした場合よりも大きくなる。しかし、視野角特性でみると、中央領域を高透過率領域によって覆うことができるので、電圧を5Vにした場合の方が4Vにした場合よりも好ましい。この場合、緑色光に対応する液晶装置1の駆動電圧としては、4Vが設定される。
<3:プロジェクタ>
次に、図12を参照しながら、上述した液晶装置をプロジェクタに適用した場合を説明する。上述した液晶装置は、プロジェクタのライトバルブとして用いられている。図12は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。図12に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等の構成を有しており、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gは、位相差板等の光学補償手段を設けることなく、各光の波長に応じて生じる輝度ムラが低減されている。これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等に高品位のカラー画像が投写される。
尚、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転される。
また、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
プロジェクタ1100によれば、上述した液晶装置1と同様に位相差板等の光学補償手段を設けなくてもよいため、液晶装置の輝度ムラを低減する光学補償用の光学系を設けることによって増大する製造コスト及び部品コストを低減できると共に、高品位の画像を表示できる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駆動電圧設定方法、及び液晶装置、並びにプロジェクタもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本実施形態に係る液晶装置を対向基板側から見た平面図である。 図1のH−H´断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の画像表示領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 明視方向が矢印で示された液晶装置の図式的平面図である。 本実施形態に係る液晶装置の視野角特性を示した視野角特性図である。 方位角及び視角の関係を示した図式的斜視図である。 本実施形態に係る駆動電圧設定方法のフローチャートである。 本実施形態に係る液晶装置が青色光を変調した場合に取得される視野角特性をシミュレーションして得られた視野角特性図である。 図8に示した明視方向に沿って、液晶層に印加される電圧毎に視角に対する照度を示したグラフである。 本実施形態に係る液晶装置が赤色光を変調した場合に取得される視野角特性をシミュレーションして得られた視野角特性図である。 本実施形態に係る液晶装置が緑色光を変調した場合に取得される視野角特性をシミュレーションして得られた視野角特性図である。 本実施形態に係るプロジェクタの図式的断面図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、Rc・・・中央領域

Claims (6)

  1. 所定の波長を有する光を変調するための液晶装置において、当該液晶装置が備える液晶層に印加する駆動電圧を設定するための駆動電圧設定方法であって、
    前記液晶層に印加する電圧を変動させながら、前記液晶装置の視野角特性を測定する第1ステップと、
    前記測定された視野角特性に基づいて、前記所定の波長の光について高透過率を有する領域の、位置又は広さによって前記駆動電圧を設定する第2ステップと
    を備えたことを特徴する駆動電圧設定方法。
  2. 前記第2ステップでは、前記測定された視野角特性に基づいて、前記所定の波長の光について最も広範囲に透過率のピークを有するような電圧を前記駆動電圧として設定することを特徴する請求項1に記載の駆動電圧設定方法。
  3. 前記第1ステップでは、変動させた電圧毎に、前記液晶装置に入射する光の角度に対応した透過率を測定し、
    前記第2ステップでは、前記高透過率の領域内に前記液晶装置の中央領域を含むような電圧のうち、前記液晶装置の中央領域と重なる範囲が広い電圧を、前記駆動電圧として設定することを特徴する請求項1又は2に記載の駆動電圧設定方法。
  4. 所定の波長を有する光を変調するための液晶装置であって、
    互いに対向するように配置された一対の基板と、
    前記一対の基板に挟持された液晶層とを備え、
    前記液晶層に印加される電圧は、前記所定の波長の光について高透過率を有する領域の位置又は広さによって設定されていること
    を特徴とする液晶装置。
  5. 前記液晶層は、誘電率異方性が負の液晶分子を含んでいること
    を特徴とする請求項4に記載の液晶装置。
  6. 請求項4又は5に記載の液晶装置を具備してなること
    を特徴とするプロジェクタ。
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