JP2008076592A - 液晶装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶装置において、入射光の光学補償を行い、コントラストの高い画像を提供できるようにする。
【解決手段】液晶装置は、光が入射する側に設けられた第1基板(20)と、光が出射する側に設けられた第2基板(10)と、第1基板(20)及び第2基板(10)間に挟持された液晶層(50)とを備える。液晶装置は、第1基板(20)に対応して設けられ、無機材料で構成された第1光学補償膜(201)と、前記第2基板(10)に対応して設けられ、無機材料で構成された第2光学補償膜(202)とを更に備える。
【選択図】図3
【解決手段】液晶装置は、光が入射する側に設けられた第1基板(20)と、光が出射する側に設けられた第2基板(10)と、第1基板(20)及び第2基板(10)間に挟持された液晶層(50)とを備える。液晶装置は、第1基板(20)に対応して設けられ、無機材料で構成された第1光学補償膜(201)と、前記第2基板(10)に対応して設けられ、無機材料で構成された第2光学補償膜(202)とを更に備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、例えば液晶ライトバルブ等の液晶装置、及び該液晶装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の液晶装置では、入射光の利用効率を高めるために、マイクロレンズアレイ或いはマイクロレンズアレイ板を組み合わせて使用することがある。この場合、液晶層に対し垂直に入射された光は、マイクロレンズアレイによる集光のため、角度を変えて斜めに液晶層に入射される。光が液晶層に斜めから入射すると、位相がずれてコントラストの低下、及び視野角の狭小化を招く。
こうした背景から、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置には、光学位相差補償素子が使用されている。例えば特許文献1における液晶プロジェクタでは、光学位相差補償素子として、有機材料からなるフィルムを用いたものが記載されている。また、特許文献2には、ディスコティック液晶を用いたものが記載されている。更に、特許文献3には、無機材料からなる構造性複屈折体が記載されている。これらのような光学位相差補償素子により、光に生じた位相差を補償することで、コントラストの低下防止と、視野角の拡大とを実現するものとされている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示された、ディスコティック液晶をはじめとした有機材料を用いたフィルムは、紫外線等による劣化が起こりやすく品質が低下してしまうという問題点がある。また、特許文献3のような技術においては、無機材料で構成された光学補償素子を透過した光が直接液晶層に入射するため、効果的に液晶分子の位相差を補償できるものの、構造上それを実現させるためのプロセスが煩雑になってしまい実用化が難しいという問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、例えば、液晶層で生じる位相差を補償可能であり且つ耐久性に優れ、更に省スペース化及び低コスト化を実現しつつ製造が容易な液晶装置を提供することを課題とする。
本発明の第1の液晶装置は上記課題を解決するために、一対の第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板間に挟持された液晶層と、前記第1基板に対応して設けられ、無機材料で構成された第1光学補償膜と、前記第2基板に対応して設けられ、無機材料で構成された第2光学補償膜とを備える。
本発明に係る第1の液晶装置によれば、第1基板は、例えば対向基板であり、例えば液晶装置に光が入射する側に配置される。他方、第2基板は、例えば素子基板或いはTFTアレイ基板であり、例えば液晶装置から光が出射する側に配置される。また、第1光学補償膜は、例えば液晶装置に光が入射する側において第1基板に対向配置される。他方、第2光学補償膜は、例えば液晶装置から光が出射する側において第1基板に対向配置される。よって、第1光学補償膜と第2光学補償膜とを用いて、二段階の光学的補償を行うことが可能である。即ち液晶装置の動作時には、例えば液晶ライトバルブとして機能する当該液晶装置に対して、投射光等の光が入射すると、先ず、第1光学補償膜により、第1基板に対応する補償が行われる。次に、第2光学補償膜により、第2基板に対応する補償が行われる。このような補償を行うことで、光が液晶層に位相がずれた状態で入射するのと、液晶層を通過した光が、出射側の偏光板に対し、位相がずれた状態で入射するのとを同時に防止することができる。つまり、液晶装置の入射側に存在する、例えばマイクロレンズアレイなどの光学素子を通過することで発生する光の位相のずれを、第1光学補償膜により補償することが可能となる。これと共に、液晶層の界面付近に存在している、或いは中間調表示の際に立ち上がりきらない液晶分子を通過することで、発生する光の位相のずれを、第2光学補償膜により補償することが可能となる。このように位相の補償を2回行うため、液晶層の他に位相ずれを発生させる光学素子が存在する場合に特に、1回だけ保証する場合と比べて位相のずれは小さくなる。
更に、第1光学補償膜と第2光学補償膜とは夫々、無機材料で構成されているため、紫外線等による劣化が起こらない。従って、光学補償膜の耐久性は向上し、経時的な品質の低下を防止することができる。
以上のように、例えばマイクロレンズアレイで生じる位相差と、液晶層で生じる位相差とのような、2箇所で発生する位相差を同時に補償可能となる。従って、例えば出射側の偏光板において、本来通過させないはずの光が漏れる可能性は非常に小さくなり、コントラストの低下や視野角の縮小を効果的に防止することも可能となる。
本発明の第1の液晶装置の一態様では、前記第1光学補償膜は、前記第1光学補償膜に対して入射する光を補償する補償方向が、前記第1基板の配向方向に対応するように配置されており、前記第2光学補償膜は、前記第2光学補償膜に対して入射する光を補償する補償方向が、前記第2基板の配向方向に対応するように配置されている。
この態様によれば、第1光学補償膜の補償方向が、第1基板の配向方向に対応しているため、液晶層に入射する光に対して適切な補償が行える。更に、第2光学補償膜の補償方向が、第2基板の配向方向に対応しているため、液晶層から出射する光に対して適切な補償が行える。従って、例えば出射側の偏光板において、本来通過させないはずの光が漏れる可能性は非常に小さくなり、コントラストの低下や視野角の縮小を効果的に防止することができる。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1光学補償膜と、前記第2光学補償膜とは、前記補償方向が相互に80°以上100°以下の角度をなすように配置されている。
この態様によれば、第1光学補償膜と、第2光学補償膜とが、相互に90°付近の角度をなしているので、入射側の偏光板と出射側の偏光板とが夫々90°で配向されているTN(Twisted nematic)方式の液晶装置において、光のねじれる方向に合わせた適切な補償を行うことができる。仮に第1及び第2光学補償膜がなす角度が80°未満であると小さ過ぎて、偏光板における偏光と第1及び第2光学補償膜による補償が効率的に或いは適切に行われなくなってしまう。逆に、仮に第1及び第2光学補償膜がなす角度が100°より大きいと大き過ぎて、偏光板における偏光と第1及び第2光学補償膜による補償が、やはり効率的に或いは適切に行われなくなってしまう。しかるに本態様では、第1及び第2光学補償膜がなす角度が80°以上であり且つ100°以下であるので、TN方式の液晶装置において、コントラストの低下、及び視野角の縮小を防止することができる。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1光学補償膜は、前記第1基板に対して光が入射する側に設けられており、前記第2光学補償膜は、前記第2基板に対して光が出射する側に設けられている。
この態様によれば、第1光学補償膜と第2光学補償膜とを用いて、第1基板の入射側と、第2基板の出射側との二段階の光学的補償を行うことが可能である。即ち、液晶装置に対して、投射光等の光が入射すると、先ず、第1基板に入射する前の光に対して第1光学補償膜による補償が行われる。即ち、第1基板に入射する光は、直線偏光となる。次に、第2基板から出射される光に対して第2光学補償膜による補償が行われる。即ち、第2基板から出射される光は直線偏光となる。このような補償を行うことで、光が液晶パネルに位相がずれた状態で入射するのと、液晶パネルを通過した光が、出射側の偏光板に対し、位相がずれた状態で入射するのとを同時に防止することができる。つまり、液晶装置の入射側に存在する、例えばマイクロレンズアレイなどの光学素子を通過することで発生する光の位相のずれを、第1光学補償膜により補償することが可能となる。これと共に、液晶層の界面付近に存在している、或いは中間調表示の際に立ち上がりきらない液晶分子を通過することで、発生する光の位相のずれを、第2光学補償膜により補償することが可能となる。このように位相の補償を2回行うため、液晶層の他に位相ずれを発生させる光学素子が存在する場合に特に、1回だけ補償する場合と比べて位相のずれは小さくなる。
以上のように、例えばマイクロレンズアレイで生じる位相差と、液晶層で生じる位相差とのような、2箇所で発生する位相差を同時に補償可能となる。従って、例えば出射側の偏光板において、本来通過させないはずの光が漏れる可能性は非常に小さくなり、コントラストの低下や視野角の縮小を効果的に防止することも可能となる。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1基板に対して光が入射する側に配置された第1防塵ガラスと、前記第2基板に対して光が出射する側に配置された第2防塵ガラスとを更に備え、前記第1光学補償膜は前記第1防塵ガラス上に設けられており、前記第2光学補償膜は前記第2防塵ガラス上に設けられている。
この態様によれば、防塵ガラスにより、液晶パネルを保護できることに加え、光学補償膜を防塵ガラスの表面に配置することで、配置のための基材や固定材等を用いなくともよい。この際、第1光学補償膜は、第1防塵ガラスの液晶層に近い側の表面に設けられてもよいし、第1防塵ガラスの液晶層から遠い側の表面に設けられてもよい。或いは、両側の表面に設けられてもよい。他方、第2光学補償膜は、第2防塵ガラスの液晶層に近い側の表面に設けられてもよいし、第2防塵ガラスの液晶層から遠い側の表面に設けられてもよい。或いは、両側の表面に設けられてもよい。従って、省スペース化及び低コスト化を実現しつつ、光学的補償が行える。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1基板に対して光が入射する側にマイクロレンズアレイを更に備える。
この態様によれば、マイクロレンズアレイにより曲げられた光を、第1光学補償膜によって補償し、液晶層で位相のずれた光を、第2光学補償膜で補償することができる。マイクロレンズは、集光するために光を曲げる作用を持つ。光が液晶層に対し斜めに入射すると、位相がずれて、コントラスト低下等の原因となるため、マイクロレンズを通過した後に光学的補償を行う。また、光は液晶層において位相がずれ、同様にコントラスト低下の原因となる。つまり、液晶層に入射する前だけでなく、通過した後にも光学的補償を行った方がよい。尚、このようなマイクロレンズは、第1光学補償膜より液晶層に近い側に配置されてもよいし、液晶層から遠い側に配置されてもよい。従って、マイクロレンズ及び液晶層の出射側に夫々光学補償膜を設け、入射光に対し二段階の補償を行うことにより、マイクロレンズを備えた液晶装置において、コントラストの低下を効果的に防止し、視野角も拡大することができる。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1光学補償膜及び前記第2光学補償膜は、前記第2基板に対して光が出射する側に設けられ、前記第1光学補償膜は、前記第2光学補償膜に対して光が入射する側に配置されている。
この態様によれば、液晶パネルを通過した光に対して、液晶パネルの出射側に設けられた、第1及び第2光学補償膜により位相差を補償することができる。この際、第1光学補償膜では、第1基板の配向方向に合わせた補償が行われる。第2光学補償膜では、第2基板の配向方向に合わせた補償が行われる。つまり、液晶装置の入射側に存在する、例えばマイクロレンズアレイなどの光学素子を通過することで発生する光の位相のずれや、液晶層の界面付近に存在している、或いは中間調表示の際に立ち上がりきらない液晶分子を通過することで、発生する光の位相のずれ等を、液晶パネルの出射側に設けられた第1及び第2光学補償膜により補償することが可能となる。従って、液晶パネルの出射側に2つの光学補償膜を設け、入射光に対し二段階の補償を行うことにより、マイクロレンズを備えた液晶装置において、コントラストの低下を効果的に防止し、視野角も拡大することができる。
本発明の第1の液晶装置の他の態様では、前記第1光学補償膜及び前記第2光学補償膜は夫々、前記無機材料を塗布することにより設けられる。
この態様によれば、蒸着等の方法を用いて、無機材料を直接配置したい場所に塗布することにより、光学補償膜を設けることができる。この方法を用いることで、配置場所の形状等の都合により、配置できないという事態は起こり難くなる。即ち、配置位置の確保等に労力を費やすことなく、配置したい場所に簡単に配置することができる。
また、予め膜状に成型されていなくともよいので、製造工程における工程数が削減される。つまり、コストを低減する効果も有している。
本発明の第2の液晶装置は上記課題を解決するために、一対の第1基板及び第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板間に挟持された液晶層と、前記液晶層に対し光が入射する側に配置されたマイクロレンズアレイと、前記液晶層から光が出射する側に設けられた無機材料の第1光学補償膜とを備える。
本発明の第2の液晶装置によれば、第1基板は、例えば対向基板であり、例えば液晶装置に光が入射する側に配置される。他方、第2基板は、例えば素子基板或いはTFTアレイ基板であり、例えば液晶装置から光が出射する側に配置される。また、第1光学補償膜は、例えば液晶装置から光が出射する側において第2基板に対向配置される。よって、第1光学補償膜を用いて、マイクロレンズアレイによって曲げられた光が、液晶層等で生じる位相差の光学的補償を行うことが可能である。即ち液晶装置の動作時には、例えば液晶ライトバルブとして機能する当該液晶装置に対して、投射光等の光が入射すると、先ず、液晶層に入射する前の光に対してマイクロレンズアレイによる集光が行われる。次に、光は液晶層を通過し、液晶層から出射される光に対して第1光学補償膜による補償が行われる。このような補償を行うことで、液晶層を通過した光が、出射側の偏光板に対し、位相がずれた状態で入射することを防止することができる。つまり、液晶装置の入射側に存在する、マイクロレンズアレイを通過することで発生する光の位相のずれ、及び液晶層の界面付近に存在している、或いは中間調表示の際に立ち上がりきらない液晶分子を通過することで、発生する光の位相のずれを、第1光学補償膜により同時に補償することが可能となる。
更に、第1光学補償膜は、無機材料で構成されているため、紫外線等による劣化が起こらない。従って、光学補償膜の耐久性は向上し、経時的な品質の低下を防止することができる。
以上のように、液晶層の出射側に光学補償膜を設けて補償を行うことで、マイクロレンズアレイで生じる位相差と、液晶層で生じる位相差とのような、2箇所で発生する位相差を1つの光学補償膜で同時に補償可能となる。従って、例えば出射側の偏光板において、本来通過させないはずの光が漏れる可能性は非常に小さくなり、コントラストの低下や視野角の縮小を効果的に防止することも可能となる。
本発明の第2の液晶装置の一態様では、前記液晶層に対し光が入射する側に設けられた無機材料の第2光学補償膜を更に備える。
この態様によれば、例えば液晶装置から光が出射する側において第2基板に対向配置される第1光学補償膜に加え、例えば液晶装置に光が入射する側において第1基板に対向配置される第2光学補償膜を設けることにより、入射光の位相のずれに対する二段階の補償を可能にしている。第2光学補償膜の配置位置は、液晶層の入射側及び出射側のどちらでもよく、液晶装置の構造、及び補償効果等を勘案して適宜決定される。
二段階の補償を行うことで、出射側の偏光板に入射する光の位相のずれは、第1光学補償膜のみの場合と比べて減少する。従って、コントラスト低下の防止効果や視野角拡大効果を高めることができる。
本発明の第2の液晶装置の他の態様では、前記第1及び第2光学補償膜のうち一方は、視野角拡大用フィルムである。
この態様によれば、設けられた光学補償膜のうち、一方は無機材料で構成された光学補償膜、他方は視野角拡大用フィルムという異なる種類の光学補償膜で構成されている。そのため、夫々の長所を生かせるように配置することで、耐久性の向上や、コストの削減といった効果を実現しつつ、入射光に対する効果的な光学的補償が行える。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の液晶装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る液晶装置を具備してなるので、コントラストが高く、視野角の広い、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の液晶装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネル100について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶パネル100の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。なお、図1及び図2には、後に詳述する光学補償膜は配置されておらず、液晶パネル100のみが示されている。
先ず、本発明の第1実施形態に係る液晶装置を構成する液晶パネル100について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶パネル100の構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。なお、図1及び図2には、後に詳述する光学補償膜は配置されておらず、液晶パネル100のみが示されている。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回路接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aがマトリクス状に設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば遮光性金属膜等から形成されており、対向基板20上の画像表示領域10a内で、例えば格子状等にパターニングされている。そして、遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向してベタ状に形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の他に、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
次に、本実施形態の光学補償膜について図3から図5を参照して説明する。ここに図3は、液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。先ず、図3を用いて光学補償膜の配置位置について説明する。尚、以降の図においては、図1及び図2で示した、液晶パネル100の詳細な部材については適宜省略し、直接関連のある部材のみを示す。
本実施形態の液晶装置においては、液晶パネル100はTN方式の液晶で構成されている。偏光板300aと、300bとは、液晶パネル100を挟み込むように夫々配置されている。そして、入射側の偏光板300aと液晶パネル100との間に、第1光学補償膜201が設けられており、出射側の偏光板300bと
液晶パネル100との間に、第2光学補償膜202が設けられている。第1光学補償膜201、及び第2光学補償膜202は、図3のように対向基板20、又はTFTアレイ基板10等の部材と一体に構成されていてもよいし、それらとは別に支持体を設けて、その支持体と一体に構成されていてもよい。或いは、例えば、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202を夫々、シール状に構成して、いずれかの基板に貼り付けてもよい。
液晶パネル100との間に、第2光学補償膜202が設けられている。第1光学補償膜201、及び第2光学補償膜202は、図3のように対向基板20、又はTFTアレイ基板10等の部材と一体に構成されていてもよいし、それらとは別に支持体を設けて、その支持体と一体に構成されていてもよい。或いは、例えば、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202を夫々、シール状に構成して、いずれかの基板に貼り付けてもよい。
第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202は、無機材料を蒸着等の方法を用いて配置したい場所に塗布することにより設けられていてもよい。この方法を用いることで、複雑な形状をした部材等への配置も可能となる。また、予め膜状に成型されていなくともよいのでコストの削減も行える。尚、第1光学補償膜201と、第2光学補償膜202とは、無機材料で構成されているため、紫外線等の強い光による劣化が起こらない。光学補償膜は基本的に、使用中は常時強い光に照らされることになるため、耐久性を向上させるにあたって非常に有効である。
図4は、光学補償膜の補償方向を示す斜視図である。第1光学補償膜201と、第2光学補償膜202とは、補償方向が相互に90°をなすように配置されている。このように配置するためには、蒸着による配置の場合、蒸着時の蒸着方向を相互に90°ずらして行えばよい。第1光学補償膜201では図4におけるX方向、第2光学補償膜202ではY方向に光が補償される。これは本実施形態における液晶がTN方式で構成されているためである。TN方式では液晶層50において光が90°ねじれるため、液晶層50の入射側と出射側とでは、補償された光が、夫々90°の角度をなすように補償されるのがよい。尚、液晶がTN方式以外、例えばVA(Vertical Alignment)方式や、IPS(In-Place-Switching)方式等の別の方式で構成されている場合、光学補償膜はその液晶の方式に合わせて適宜選択されて配置される。
ここで、液晶パネル100に対して光が入射する側に設けられた第1光学補償膜201は、その光学的な補償方向が、液晶パネル100に対して光が入射する側に設けられた対向基板20(図3参照)の配向方向に対応するように配置されている。例えば、第1光学補償膜201の補償方向は、対向基板20のラビング方向と対応するように、設定されている。
他方、液晶パネル100に対して光が出射する側に設けられた第2光学補償膜202は、その光学的な補償方向が、液晶パネル100に対して光が出射する側に設けられたTFTアレイ基板10(図3参照)の配向方向に対応するように配置されている。例えば、第2光学補償膜202の補償方向は、TFTアレイ基板10のラビング方向と対応するように、設定されている。
一例としては、第1光学補償膜201の光学的な補償方向が、対向基板20の配向方向に沿うように配置されると共に、第2光学補償膜202の光学的な補償方向が、TFTアレイ基板10の配向方向に沿うように配置される。
図3に戻り、入射光の経路に従って動作を説明する。入射光はまず入射側の偏光板300aに入射する。偏光板300aでは、所定の方向に振動する光のみが通過できる。即ち、入射光は直線偏光となる。偏光板300aを通過した入射光は、第1光学補償膜201において補償されることにより、位相差が調整される。第1光学補償膜201を通過した光は、対向基板20を通して、液晶層50に入射する。このとき、液晶層の界面付近には電圧をかけても完全に立ち上がらない液晶分子が存在する。以下に液晶分子の配列に関して詳述する。
図5は、液晶層における液晶分子の配列を示す断面図である。液晶層50における液晶分子501は、電圧をかけない状態では、90°ねじれて配列されている。そこに電圧を印可すると、液晶分子501は電界に沿って並ぶため、ねじれがとけて垂直になる(501d、501e)。しかしながら、液晶層50の界面付近の液晶分子501a、501b、501c、501f、501g、501hは完全に垂直にはならず、液晶層50の中心領域に向かうに従い、徐々に分子長軸が立ち上がった状態となる。或いは、中間調表示の場合にも、完全に垂直にはなっていない液晶分子が多数存在することになる。このような状態で液晶層50に直線偏光の光が入射すると、光は位相差を生じ楕円偏光となって出射される。即ち、仮にこのまま補償が行われない状態であると、コントラスト低下等の原因となる。
液晶層50を通過した光は、図3に示すようにTFTアレイ基板10を通して液晶パネル100から出射し、第2光学補償膜202に入射する。第2光学補償膜202では、液晶層50においてずれた位相差が補償される。
補償された光は出射側の偏光板300bに入射し、液晶層50によって90°ねじられた光だけが偏光板300bを通過する。
以上のように、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202の2箇所において入射光の位相差を補償し直線偏光とすることにより、液晶装置において表示される画像のコントラスト低下の防止や視野角の拡大を効果的に行うことができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る液晶装置について、図6を用いて説明する。尚、第2実施形態は上述の第1実施形態と比べて、防塵ガラス150、及び光学補償膜の構成が異なり、その他の構成については同様である。このため第2実施形態では、防塵ガラス150、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図6は、防塵ガラスを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
次に、第2実施形態に係る液晶装置について、図6を用いて説明する。尚、第2実施形態は上述の第1実施形態と比べて、防塵ガラス150、及び光学補償膜の構成が異なり、その他の構成については同様である。このため第2実施形態では、防塵ガラス150、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図6は、防塵ガラスを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
図6の構成では、入射側の偏光板300aと液晶パネル100との間に、第1防塵ガラス150aが設けられており、出射側の偏光板300bと液晶パネル100との間に、第2防塵ガラス150bが設けられている。尚、第1防塵ガラス150aには表裏両面に第1光学補償膜201aと201bとが夫々設けられており、第2防塵ガラス150bには表裏両面に第2光学補償膜202aと、202bとが夫々設けられている。この際、第1光学補償膜201と、第2光学補償膜202とは、夫々が設けられる防塵ガラス150の表裏両面に設けられているのではなく、表裏いずれか片面だけに設けられていてもよい。
防塵ガラス150を設けることにより、液晶パネル100の内部に埃等が混入し、故障の原因となることを防止することができる。更に、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202を配置する際に、防塵ガラス150の表面に配置することで、配置のための基材や固定材等を新たに用いなくともよいので、省スペース化及び低コスト化を実現しつつ、入射光の光学的補償によるコントラスト低下の防止や視野角の拡大が行える。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態に係る液晶装置について、図7を参照して説明する。尚、第3実施形態は上述の第1実施形態と比べて、マイクロレンズアレイ400、及び光学補償膜の構成が異なり、その他の構成については同様である。このため第3実施形態では、マイクロレンズレアレイ400、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。ここに図7は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
次に、第3実施形態に係る液晶装置について、図7を参照して説明する。尚、第3実施形態は上述の第1実施形態と比べて、マイクロレンズアレイ400、及び光学補償膜の構成が異なり、その他の構成については同様である。このため第3実施形態では、マイクロレンズレアレイ400、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。ここに図7は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
本実施形態の液晶装置においては、入射側の偏光板300aと液晶パネル100との間に、マイクロレンズアレイ400が設けられており、出射側の偏光板300bと液晶パネル100との間に、第1光学補償膜201が設けられている。
液晶パネル100には、液晶層50の入射側の領域に、実質的な開口効率の向上、即ち光の利用効率の向上及び明るさの向上や、色純度の向上のために、マイクロレンズアレイ400が配置されている。マイクロレンズアレイ400では、備えられたマイクロレンズにより入射した光が集光されるため、光は曲げられる。曲げられた光は、液晶層50に対し垂直に入射しなくなるため、液晶層50に入射する際に、位相のずれが発生しやすくなる。そこで、第1光学補償膜201を設け、発生した位相差を補償し、光を直線偏光にする。これにより、出射側の偏光板300bに補償された光を入射させることができるため、コントラストの低下が防止でき、視野角の拡大等も可能となる。
尚、マイクロレンズアレイ400を、液晶パネル100に内蔵させる形で設けてもよい。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態に係る液晶装置について、図8を用いて説明する。尚、第4実施形態は上述の第3実施形態の構成に加えて、第1光学補償膜201の光が出射する側に設けられた第2光学補償膜202を備える。このため第4実施形態では、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図8は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
次に、第4実施形態に係る液晶装置について、図8を用いて説明する。尚、第4実施形態は上述の第3実施形態の構成に加えて、第1光学補償膜201の光が出射する側に設けられた第2光学補償膜202を備える。このため第4実施形態では、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図8は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
ここで、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202のうち、一方の光学補償膜の光学的な補償方向は、液晶層50に対して光が出射する側に設けられたTFTアレイ基板10の配向方向に対応するように配置されている。更に、他方の光学補償膜の光学的な補償方向は、液晶パネル100に対して光が入射する側に設けられた対向基板20の配向方向に対応するように配置されている。
具体的には、第1光学補償膜201がTFTアレイ基板10に対応し、第2光学補償膜202が対向基板20に対応する。このように対応させることで、コントラストを向上させることができる。
本実施形態の液晶装置においては、第1光学補償膜201に加え、第2光学補償膜202が設けられている。尚、第2光学補償膜202の配置位置は、図8に示すように第1光学補償膜201と一体に構成されていてもよいし、別に支持体を設けて、それと一体に構成されていてもよい。
液晶パネル100に対して光の出射側に、第1光学補償膜201と、第2光学補償膜202との2つの光学補償膜が設けられているため、液晶層50を通過した後の光に対して二段階の補償が行える。これにより、出射側の偏光板300bに入射する光は、光学補償膜が1つだけしか設けられていない場合と比べて、より完全な直線偏光となる。従って、出射側の偏光板300bにおける光の漏れ等が減少し、コントラストの低下が防止され、視野角も拡大される。
また、第1光学補償膜201及び第2光学補償膜202のうち一方は、例えば視野角拡大用フィルムで構成されていてもよい。これは、TAC(Tri-Acetyl Cellulose)フィルムの上に、ポリマー配向膜を塗布して、ラビング処理を施した後、更にディスコティック液晶を塗布、配向、構造固定化して製造された光学補償素子である。この光学補償素子は構造上、80°から100°の範囲であれば配置される角度によらず効果的な補償が行われるという特徴を有しているため、配置角度のずれによるコントラストの低下率は小さくて済む。また、成型された品であるため、配置には貼り付け等を行うだけでよく、製造工程でのコスト削減、作業時間の短縮等が可能となる。
従って、無機材料の光学補償膜と光学補償素子とを1つずつ用いて構成することで、夫々の特性を生かした光学的補償が行える。例えば、構造的に紫外線の影響を受けやすい方の光学補償膜を無機材料で構成し、もう一方を光学補償素子で構成することにより、耐久性を高めつつ、コスト削減も行える。このように、無機材料の光学補償膜と光学補償素子との、夫々の配置位置や役割等を考慮し、それらを上手く組み合わせて構成することにより、複数の有益な効果が得られる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態に係る液晶装置について、図9を用いて説明する。尚、第5実施形態は上述の第4実施形態と比べて、防塵ガラス150、及び光学補償膜の構成が異なる。このため第5実施形態では、防塵ガラス150、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図9は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
次に、第5実施形態に係る液晶装置について、図9を用いて説明する。尚、第5実施形態は上述の第4実施形態と比べて、防塵ガラス150、及び光学補償膜の構成が異なる。このため第5実施形態では、防塵ガラス150、及び光学補償膜について説明し、その他の構成については適宜説明を省略する。図9は、マイクロレンズアレイを備えた液晶装置の構成と入射光の進路とを示す断面図である。
本実施形態の液晶装置においては、防塵ガラス150aが、入射側の偏光板300aと、マイクロレンズアレイ400との間に配置されており、防塵ガラス150bが、液晶パネル100と、出射側の偏光板300bとの間に配置されている。また、防塵ガラス150bの液晶パネル側の面に第1光学補償膜201が、偏光板300b側の面に第2光学補償膜202が設けられている。第1光学補償膜201の光学的な補償方向は、液晶層50に対して光が入射する側に配置された対向基板20の配向方向に対応するように設けられており、第2光学補償膜202の光学的な補償方向は、液晶パネル100に対して光が出射する側に配置されたTFTアレイ基板10の配向方向に対応するように設けられている。尚、第1及び第2光学補償膜は夫々、図9に示すように防塵ガラス150と一体に構成されてもよいし、別に支持体を設けて、それと一体に構成されていてもよい。
図9に示すように、液晶パネル100に対して光の出射側に、第1光学補償膜201と、第2光学補償膜202との2つの光学補償膜が設けられているため、液晶層50を通過した後の光に対して二段階の補償が行える。これにより、出射側の偏光板300bに入射する光は、光学補償膜が1つだけしか設けられていない場合と比べて、より完全な直線偏光となる。従って、出射側の偏光板300bにおける光の漏れ等が減少し、コントラストの低下が防止され、視野角も拡大される。
<電子機器>
次に、上述した液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図10は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
次に、上述した液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図10は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。
図10に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90°に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図10を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、上述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液晶装置及び該液晶装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
9a…画素電極、2…走査線、3…データ線、6…画像信号線、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、20…対向基板、50…液晶層、100…液晶パネル、102…外部回路接続端子、104…走査線駆動回路、150…防塵ガラス、201…第1光学補償膜、202…第2光学補償膜、300…偏光板、400…マイクロレンズアレイ、501…液晶分子
Claims (12)
- 一対の第1基板及び第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板間に挟持された液晶層と、
前記第1基板に対応して設けられ、無機材料で構成された第1光学補償膜と、
前記第2基板に対応して設けられ、無機材料で構成された第2光学補償膜と
を備えたことを特徴とする液晶装置。 - 前記第1光学補償膜は、前記第1光学補償膜に対して入射する光を補償する補償方向が、前記第1基板の配向方向に対応するように配置されており、
前記第2光学補償膜は、前記第2光学補償膜に対して入射する光を補償する補償方向が、前記第2基板の配向方向に対応するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。 - 前記第1光学補償膜と、前記第2光学補償膜とは、前記補償方向が相互に80°以上100°以下の角度をなすように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶装置。
- 前記第1光学補償膜は、前記第1基板に対して光が入射する側に設けられており、
前記第2光学補償膜は、前記第2基板に対して光が出射する側に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶装置。 - 前記第1基板に対して光が入射する側に配置された第1防塵ガラスと、
前記第2基板に対して光が出射する側に配置された第2防塵ガラスとを更に備え、
前記第1光学補償膜は前記第1防塵ガラス上に設けられており、
前記第2光学補償膜は前記第2防塵ガラス上に設けられている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶装置。 - 前記第1基板に対して光が入射する側にマイクロレンズアレイを更に備えたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶装置。
- 前記第1光学補償膜及び前記第2光学補償膜は夫々、前記第2基板に対して光が出射する側に設けられ、
前記第1光学補償膜は、前記第2光学補償膜に対して光が入射する側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液晶装置。 - 前記第1光学補償膜及び前記第2光学補償膜は夫々、前記無機材料を塗布することにより設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の液晶装置。
- 一対の第1基板及び第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板間に挟持された液晶層と、
前記液晶層に対し光が入射する側に配置されたマイクロレンズアレイと、
前記液晶層から光が出射する側に設けられた無機材料の第1光学補償膜と
を備えることを特徴とする液晶装置。 - 前記液晶層に対し光が入射する側に設けられた無機材料の第2光学補償膜を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の液晶装置。
- 前記第1及び第2光学補償膜のうち一方は、視野角拡大用フィルムであることを特徴とする請求項10に記載の液晶装置。
- 請求項1から11のいずれか一項に記載の液晶装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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