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遠心圧縮機
本発明は、ターボチャージャ等の遠心圧縮機に関する。
従来、たとえば自動車用の内燃機関に使用されるターボチャージャ等の遠心圧縮機が知られている。
図5は、従来の遠心圧縮機の要部を示す断面図である。図示の遠心圧縮機10は、ハウジング11内で多数のブレード12を備えたインペラ13が回転することにより、ハウジング11の外部から導入したガスや空気等の流体を圧縮する。こうして形成された流体の流れ(気流)は、インペラ13の外周端となるインペラ出口(以下では、「ディフューザ入口」とも呼ぶ)14、ディフューザ通路15及びスクロール16を通って外部へ送出される。なお、図中の符号17は、インペラ13が回転する軸中心線である。
上述したディフューザ通路15は、インペラ出口14とスクロール16との間に設けられており、インペラ出口14から吐出される気流を減速させることで静圧を回復させるための通路である。このディフューザ通路15は、通常一対の対向した壁面で形成されており、以下の説明では、対向する一対の壁面の一方をシュラウド側壁面15aと呼び、他方をハブ側壁面15bと呼ぶ。
なお、内燃機関と組み合わせて使用される自動車用のターボチャージャでは、広い圧縮機作動範囲が要求されることから、通常ベーンを持たないタイプのディフューザ(ベーンレスディフューザ)が採用されている。
ところで、近年においては、遠心圧縮機10の流量増大と高圧力比化に伴い、ディフューザ通路15へ流入する気流の歪みは大きくなっている。歪みの大きな流れがディフューザ通路15に入ることにより、ディフューザ通路15内で小流量側作動限界を決定するサージングと呼ばれる現象が起きると考えられている。
サージングが発生するメカニズムは、気流の逆流領域がディフューザ通路15の出口側端部に到達した時に発生すると考えられている。また、上述した逆流領域の発生は、ディフューザ通路15内における圧縮機シュラウド側の流れ、すなわち、シュラウド側壁面15aに沿う流れの歪みに原因があると考えられているので、このような流れの歪みを低減するためのディフューザ構造が提案されている。
上述した流れの歪みは、流速分布や圧力分布が不均一な状態のことであり、これを均一化するための従来技術として、ディフューザ通路15の流路断面積を変更したり、あるいは、循環通路を利用するなどした構造及び手法が採用されている。このような従来技術の場合、いずれもディフューザ通路15の入口側(インペラ出口14側)に生じる歪みを低減することに重点をおいたものである。
上述した歪み低減の従来技術としては、たとえばディフューザ通路15の壁面に流路断面積を変化させるための凸部または凹部を設けることが提案されている。このような凸部及び凹部は、周方向に通路形状を変更して周方向に沿う空気の流れを一様化するので、これによって圧縮効率の向上が可能になるとされる。(たとえば、特許文献1参照)
特開平10−176699号公報
しかしながら、特に自動車用ターボチャージャのような小型の遠心圧縮機では、ディフューザ通路内を流れる気流など内部流動の計測が困難である。従って、実際の内部流動の歪みは未だ十分に把握されておらず、さらに、サージングに至るまでの現象についても解明されていないため、これらを解明して効果的なサージング防止手段を開発し、遠心圧縮機の作動範囲を拡大すること(ワイドレンジ化)が必要となっている。
従来のディフューザ通路15は、一般的には図5(b)に示すように、対向する一対の壁面であるシュラウド側壁面15a及びハブ側壁面15bが平行な形状とされ、ディフューザ通路15の軸方向流路幅Wは周方向に一定である。このように構成された従来のディフューザ通路15について、モデルによる内部流動計測を実施してサージングに至るまで流動パターンを確認したところ、逆流領域(図中に矢印Aで表示)がディフューザ通路15のディフューザ出口18側端部に到達するような流れ場となるより前に、ディフューザ出口18の近傍でハブ側壁面15bから流れが剥離して逆流域(図中に矢印Bで表示)を形成しているとの知見を得た。すなわち、シュラウド側逆流領域Aではなく逆流域Bが起因となってサージングを引き起こすと考えられる。
このようにディフューザ出口18の近傍で発生するハブ側壁面15bからの流れの剥離は、たとえば特許文献1に記載されているように、周方向に通路形状を変更して周方向に沿う空気の流れを一様化するような従来技術では、これを抑制することはできないと考えられる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ディフューザ通路内のハブ側壁面下流側(ディフューザ出口の近傍)において、ハブ側壁面から流れが剥離しにくいディフューザ構造を備えた遠心圧縮機を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る遠心圧縮機は、ハウジング内で回転するインペラの外周端から吐出される気流を減速させることで静圧を回復させるディフューザ通路が設けられている遠心圧縮機において、前記ディフューザ通路の中心が、インペラ出口断面の法線方向に対し、インペラ出口直後にハブ側へ傾斜する領域を備え、かつその下流側でディフューザ通路中心がインペラ出口断面の法線方向に対しシュラウド側へ接近する傾斜領域を備えていることを特徴とするものである。
このような遠心圧縮機によれば、ディフューザ通路の中心が、インペラ出口断面の法線方向に対し、インペラ出口直後にハブ側へ傾斜する領域を備え、かつその下流側でディフューザ通路中心がインペラ出口断面の法線方向に対しシュラウド側へ接近する傾斜領域を備えているので、傾斜領域ではハブ側壁面に発生する低速領域の半径方向速度が増大し、ディフューザ通路内の半径方向速度分布が均一化する。
上記の発明において、傾斜領域を設けるディフューザ通路長さ方向の好適な位置は、ディフューザ入口を基点(0)にしたディフューザ出口(1)までのディフューザ通路のうち、比率で0.3〜0.7よりも下流側(出口側)の範囲となる。
また、上記の発明において、ディフューザ通路に設ける傾斜領域は、ハブ側壁面からシュラウド側壁面へ向けた突出量の最大値が計測による逆流領域の大きさ同等となる通路幅の1/3〜1/5程度となるように設定することが好ましい。
また、上記の発明において、傾斜領域を平面とした場合の好適な傾斜角度は、インペラ出口断面の法線を基準として20度以下であるが、より好適な傾斜角度は、インペラ出口断面の法線を基準として2度以上10度以下である。傾斜角度が過大であると通路面積縮小により気流が再度加速されてしまうため好ましくない。
上述した本発明によれば、ディフューザ通路の中心は、インペラ出口断面の法線方向に対し、インペラ出口直後にハブ側へ傾斜する領域を備え、かつその下流側でディフューザ通路中心がインペラ出口断面の法線方向に対しシュラウド側へ接近する傾斜領域が設けられているので、この傾斜領域においては、ハブ側壁面に発生する低速領域の半径方向速度が増大する。このため、ディフューザ通路内の半径方向速度分布が均一化し、局所的な剥離を生じにくくなるので、サージ流量の低減が可能になって圧縮機作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成できる。
また、上述した本発明は、特に広い圧縮機動作範囲が要求される自動車用ターボチャージャのように、ベーンレスディフューザを備えた小型の遠心圧縮機をワイドレンジ化する場合に適している。
以下、本発明に係る遠心圧縮機の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図5に示すように、遠心圧縮機10は、ハウジング11内で回転するインペラ13の外周端から吐出される気流を減速させることで静圧を回復させるディフューザ通路15を備えている。このディフューザ通路15は、インペラ出口(ディフューザ入口)14とスクロール16との間を連結するように設けられており、シュラウド側壁面15a及びハブ側壁面15bよりなる対向する一対の壁面間に形成されている。
図1は、本発明の参考例を示すディフューザ通路15の断面図である。このディフューザ通路15は、インペラ13の外周端から吐出された気流(図中に白抜き矢印で示す)をディフューザ入口14から導入し、シュラウド側壁面15a及びハブ側壁面15bの壁面間に形成された流路に導かれた気流をディフューザ出口18からスクロール16へ流出させる。
図示の参考例では、ディフューザ通路15のハブ側壁面15bが、インペラ出口断面の法線方向に平行な部分の下流側となる位置に、シュラウド側壁面15aの方向へ接近する傾斜平面20を備えている。この傾斜平面20は、ディフューザ通路15のハブ側壁面15bに形成した傾斜領域であり、ディフューザ入口14から離間してディフューザ出口18に近づくほどシュラウド側壁面15aに接近し、対向する壁面間距離である軸方向流路幅WをWaまで狭めている。
すなわち、傾斜壁面20により形成された傾斜領域は、法線方向の流路長さをLとしたディフューザ通路15において、法線方向に平行で流路長さをLaとした通路上流側からシュラウド側壁面15aの方向へ向けて傾斜し、流路長さをLbとした下流部分に設けられている。ここで、流路長さLを1とすれば、傾斜領域となる下流部分Lbの好適な長さは、法線方向と平行な上流部分の長さLaを0.3〜0.7とした下流側の残りの部分となる。換言すれば、ディフューザ通路15の長さ方向において傾斜領域を設ける好適な位置は、ディフューザ入口14を基点(0)にして終点(1)となるディフューザ出口18までの流路長さをL(L=1)とすれば、上流部分の長さLaを0.3〜0.7の比率に設定し、かつ、下流部分の長さLbを0.7〜0.3の比率に設定すればよい。従って、流路長さLは上流部分の長さLaと下流側の長さLbとの合計値(L=La+Lb)であるから、上流部分の長さLaと下流側の長さLbとの合計値Lは常に「1」となる。
また、ディフューザ通路15に設ける傾斜領域は、ハブ側壁面15bからシュラウド側壁面15aへ向けた傾斜壁面20の突出量が、最大値Wbとなるディフューザ出口18において通路幅の1/3〜1/5程度となるように設定することが好ましい。すなわち、突出量の最大値Wbは1/3〜1/5W程度(Wb≒1/3〜1/5W)となるので、傾斜壁面20により狭められた軸方向流路幅Waは、軸方向流路幅Wの2/3〜4/5程度(Wa≒2/3〜4/5W)となるように設定される。
また、上述した傾斜壁面20のように、傾斜領域を平面とした場合の傾斜角度θは、インペラ出口断面の法線を基準として20度以下に設定することが好ましい。しかし、より好適な傾斜角度θは、インペラ出口断面の法線を基準として2度以上10度以下である。
なお、上述したインペラ出口断面の法線及び法線方向は、インペラ13が回転する軸中心線17からインペラ出口断面を通過して外側へ放射状に延びる直線及びその方向を意味するものであり、実質的には気流の流れ方向と近似している。
上述したように、傾斜壁面20により形成された傾斜領域を備えているディフューザ通路15は、シュラウド側壁面15a及びハブ側壁面15bがともに法線方向と平行で軸方向流路幅Wが一定となる上流側の領域と、ハブ側壁面15bがシュラウド側壁面15aへ向けて傾斜する傾斜壁面20により軸方向流路幅Wがディフューザ出口18側へ狭められていく下流側の傾斜領域とを備えている。
このため、ディフューザ入口14から導入した気流は、ディフューザ通路15を流れることにより減速されて静圧を回復するが、このとき、ディフューザ出口18に近づいた下流側では、壁面近傍に発生してハブ側壁面15bから剥離する原因になると考えられる低速領域の気流が、傾斜壁面20に導かれることで徐々にシュラウド側壁面15aの方向へ流れていく。
この場合の低速領域は、ディフューザ入口14からディフューザ出口18へ向かう半径方向の速度成分が低い領域である。なお、図示の例においては、半径方向と上述した法線方向とが一致している。
この結果、ハブ側壁面15bの壁面近傍に発生した低速領域の気流は、半径方向の速度成分が増大する。このため、ディフューザ通路15内においては、半径方向の速度分布が均一化するので、局所的な剥離は発生しにくくなる。
このように、ディフューザ通路15内に局所的な剥離が生じにくくなると、サージ流量の低減が可能になるため、遠心圧縮機の作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成できる。特に、自動車用ターボチャージャのように、ベーンレスディフューザを備えている小型の遠心圧縮機に広い圧縮機動作範囲が要求される場合に適用すれば、ワイドレンジ化の達成が容易になる。
ところで、シュラウド側壁面15aに同様の傾斜領域を設けた場合を考えると、軸方向流路幅Wは反対にディフューザ出口18側へ狭められる。しかし、シュラウド側壁面15aのディフューザ出口18付近では、剥離の原因と考えられる低速領域が壁面近傍に存在しないため、傾斜壁面20に導かれた気流が徐々にハブ側壁面15bの方向へ流れていくことにより加速される。このため、半径方向の速度分布は、加速したシュラウド側壁面15aと低速領域が存在するハブ側壁面15bとの速度差を増すことになるので、不均一がさらに増大することになる。
次に、上述した傾斜領域の参考例について、第1変形例を図2に基づいて説明する。なお、上述した参考例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第1変形例では、図1の傾斜平面20に代えて、傾斜曲面21により傾斜領域を形成している。この傾斜曲面21は、傾斜領域を設けるディフューザ通路長さ方向の好適な位置(長さLbの比率)及びハブ側壁面15bからシュラウド側壁面15aへ向けた突出量の最大値Wbについては傾斜平面20と同じであり、この条件を満足するように適宜曲率等を設定すればよい。なお、この場合の曲面は、ディフューザ通路15内から見て凹曲面及び凸曲面のいずれでもよい。
このような傾斜曲面21による傾斜領域を設けても、ハブ側壁面15bの壁面近傍に発生した低速領域の気流は半径方向の速度成分が増大するので、ディフューザ通路15内においては、半径方向の速度分布が均一化して局所的な剥離を発生しにくくなる。
従って、サージ流量の低減が可能になるため遠心圧縮機の作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成でき、特に、ベーンレスディフューザを備えている小型の遠心圧縮機に広い圧縮機動作範囲が要求される場合に適用すれば、ワイドレンジ化を容易に達成できる。
次に、上述した傾斜領域の参考例について、第2変形例を図3に基づいて説明する。なお、上述した参考例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この第2変形例では、図1の傾斜平面20に代えて、傾斜折線22により傾斜領域を形成している。この傾斜折線22は、平面の傾斜部22aとディフューザ出口18側の平行部22bとにより構成されており、この場合の平行部22bは、シュラウド側壁面15a及びハブ側壁面15bと平行とされる。
また、傾斜折線22は、傾斜領域を設けるディフューザ通路長さ方向の好適な位置(長さLbの比率)及びハブ側壁面15bからシュラウド側壁面15aへ向けた突出量の最大値Wbについては傾斜平面20と同じである。
このような傾斜折線22による傾斜領域を設けても、ハブ側壁面15bの壁面近傍に発生した低速領域の気流は半径方向の速度成分が増大するので、ディフューザ通路15内においては、半径方向の速度分布が均一化して局所的な剥離を発生しにくくなる。
従って、サージ流量の低減が可能になるため遠心圧縮機の作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成でき、特に、ベーンレスディフューザを備えている小型の遠心圧縮機に広い圧縮機動作範囲が要求される場合に適用すれば、ワイドレンジ化を容易に達成できる。
なお、図示の傾斜折線22は傾斜部22aと平行部22bとの組み合わせとしたが、2段階以上の傾斜部22aを組み合わせてもよいし、さらに、曲面を組み合わせることも可能である。
図4は、本発明に係る遠心圧縮機の一実施形態を示す断面図である。なお、上述した参考例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この実施形態では、ディフューザ通路30が三つの領域に分割される。すなわち、上流側から順に、ハブ側傾斜部31と、インペラ出口断面の法線方向に平行な平行部32と、シュラウド側傾斜部33とが一体に連結されている。このため、図1に示す参考例に対し、最も上流側にハブ側傾斜部31を追加するとともに、シュラウド側傾斜部33では、シュラウド側壁面30aとハブ側壁面30bとが平行に配置され、同じ傾斜角度でシュラウド側へ向けて傾斜したものとなる。すなわち、ディフューザ通路30の中心が、インペラ出口14の断面における法線方向に対し、インペラ出口14の直後にハブ側へ傾斜する領域となるハブ側傾斜部31を備え、さらに、その下流側には、ディフューザ通路30の中心が、インペラ出口14の断面における法線方向に対し、シュラウド側へ接近する傾斜領域のシュラウド側傾斜部33を備えている。
このような構成を採用しても、ディフューザ通路30のシュラウド側傾斜部33においては、ハブ側壁面30bが、インペラ出口断面の法線方向に平行な部分となる平行部32の下流側となる位置に、シュラウド側へ接近する傾斜領域を備えている。すなわち、シュラウド側傾斜部33のハブ側壁面30bがシュラウド側へ接近することにより、上述した参考例の傾斜平面20と略同様の作用を有する傾斜領域が形成されている。
このため、傾斜平面20と同様の傾斜平面となるハブ側壁面30bにより、ハブ側壁面30bの壁面近傍に発生した低速領域の気流は半径方向の速度成分が増大するので、ディフューザ通路30内においては、半径方向の速度分布が均一化して局所的な剥離を発生しにくくなる。
従って、サージ流量の低減が可能になるため遠心圧縮機の作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成でき、特に、ベーンレスディフューザを備えている小型の遠心圧縮機に広い圧縮機動作範囲が要求される場合に適用すれば、ワイドレンジ化を容易に達成できる。
このように、ディフューザ通路15,30のハブ側壁面15b,30bには、インペラ出口断面の法線方向と平行な部分の下流側となる位置に、上述したシュラウド側傾斜部33のようにシュラウド側へ接近する傾斜領域が設けられているので、ハブ側壁面15b,30bに発生する低速領域の半径方向速度が増大し、ディフューザ通路15,30内の半径方向速度分布が均一化する。従って、ディフューザ通路15,30のディフューザ出口付近では、壁面からの局所的な気流の剥離を生じにくくなるので、サージ流量の低減が可能になって圧縮機作動範囲を広げるワイドレンジ化を達成できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る遠心圧縮機の参考例を示すディフューザ通路の断面図である。 図1の第1変形例を示す断面図である。 図1の第2変形例を示す断面図である。 本発明に係る遠心圧縮機の一実施形態を示すディフューザ通路の断面図である。 (a)は遠心圧縮機の要部を示す断面図、(b)はディフューザ通路の従来構造を示す断面図である。
符号の説明
10 遠心圧縮機
11 ハウジング
12 インペラ
14 インペラ出口(ディフューザ入口)
15,30 ディフューザ通路
15a,30a シュラウド側壁面
15b,30b ハブ側壁面
16 スクロール
18 ディフューザ出口
20 傾斜平面(傾斜領域)
21 傾斜曲面(傾斜領域)
22 傾斜折線(傾斜領域)
33 シュラウド側傾斜部(傾斜領域)

Claims (1)

  1. ハウジング内で回転するインペラの外周端から吐出される気流を減速させることで静圧を回復させるディフューザ通路が設けられている遠心圧縮機において、
    前記ディフューザ通路の中心が、インペラ出口断面の法線方向に対し、インペラ出口直後にハブ側へ傾斜する領域を備え、かつその下流側でディフューザ通路中心がインペラ出口断面の法線方向に対しシュラウド側へ接近する傾斜領域を備えていることを特徴とする遠心圧縮機。
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