JP2008074341A - 落下体の衝撃吸収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】落下体が着地時に受ける衝撃を吸収する機能を有するとともに、落下体をその着地点に安定して固定させる機能をも有する衝撃吸収装置を提供する。
【解決手段】空中から落下され地表に着地する落下体3の衝撃吸収装置10aであって、落下体に固定されたシリンダ5と、シリンダに対して移動可能なピストン7と、を備える。ピストンは、その後端側がシリンダ内に位置しており、その先端側がシリンダの外部に位置するとともに落下体から下方に向けて延びている。シリンダは、シリンダの内壁とピストンにより区画される圧縮空間12を内部に有し、落下後、ピストンの先端部7aが地表に衝突してピストンがシリンダ内へ押し込まれることで、圧縮空間が圧縮される。ピストンの先端部は尖った形状を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空中から落下させる落下体が地表に着地する時に、落下体が受ける衝撃を吸収する落下体の衝撃吸収装置に関する。
落下体は、ロケットやヘリコプターなどの飛行体から落下される。この落下体は、例えば、戦闘が行われている敵地へ落下させる発射装置や振動検出装置などである。この場合、図8に示すように、発射装置3を所定の位置に着地させ、複数の振動検出装置6a〜6dを分散させて着地させる。敵(人や戦車など)が例えば振動検出装置6aへ接近すると、振動検出装置6aは、この接近によって起こる地面の振動を検知する。この検知信号が発射装置3により受信され、発射装置3はこの検知信号の発信元である振動検出装置6aへ向けてロケット弾等を発射するようになっている。なお、図8において、破線は、対応する振動検出装置6が振動を検知できる範囲を示している。
上述のような落下体を空中から落下させた場合に、地表への着地時に落下体が受ける衝撃を吸収することが必要である。このような衝撃吸収装置は、例えば、図9や図10に記載したものがある。
図9に示す衝撃吸収装置は、ペーパーハニカム構造体によるものである。図9において、2段のペーパーハニカム構造体31a,31bが落下体の下面に配置される。このように構成された衝撃吸収装置により、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収する。なお、符号3は発射装置を示し、符号3aは発射装置3の台座3aを示している。
図10に示す衝撃吸収装置は、特許文献1に記載されたものであり、上パレット35と、下パレット37と、これらパレット35、37の間に折り畳んで収納されたエアバック39とを備える。エアバック39は、物資などの落下体41の空中投下時後に下パレット37の自重により伸展する。さらに、下パレット37が着地した時には直ちにガスジェネレータを作動させてエアバック39を膨張させる。このように膨張したエアバッグ39により、着地時の衝撃を吸収するようになっている。なお、符号43は落下傘を示している。
特開平5−254494号公報 「落下傘投下物の衝撃吸収装置」
しかし、図9や図10に示す衝撃吸収装置は衝撃を吸収する機能を果たすが、次のように不都合を生じる可能性がある。
すなわち、図9のペーパーハニカム構造体31a,31bによる衝撃吸収装置においては、次の不都合を生じる可能性がある。落下体が発射装置である場合に、発射装置が地面に固定されていないため、ロケット弾などの飛翔体の発射方向が定まらない可能性がある。
さらに、落下体が発射装置である場合に、発射の反力で台座であるペーパーハニカムが変形するので、一層、発射方向が定まらない可能性がある。
また、落下体が振動検出装置である場合に、落下体下部に残ったペーパーハニカムにより、振動検出装置の感度が低下する可能性がある。
図10に示す特許文献1の衝撃吸収装置においても、次の不都合が生じる可能性がある。落下体が発射装置である場合に、図9の場合と同様に、発射装置が地面に固定されていないため、ロケット弾などの飛翔体の発射方向が定まらない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収する機能を有するとともに、落下体をその着地点に安定して固定させる機能をも有する衝撃吸収装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、前記落下体に固定されたシリンダと、該シリンダに対して移動可能なピストンと、を備え、該ピストンは、その後端側がシリンダ内に位置しており、その先端側がシリンダの外部に位置するとともに落下体から下方に向けて延びており、前記シリンダは、該シリンダの内壁と前記ピストンにより区画される圧縮空間を内部に有し、落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突してピストンがシリンダ内へ押し込まれることで、前記圧縮空間が圧縮される、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置が提供される。本発明の好ましい実施形態によると、前記ピストンの先端部は尖った形状を有する。
上記構成では、落下体の着地時に、ピストン内の圧縮空間が空気バネとして機能することが可能なので、着地時の衝撃をこの空気バネで吸収することができる。
また、ピストンの先端部は尖った形状をしているので、着地時にピストンを地面に食い込ませることができる。これにより、着地時に、落下体を地面に固定することができる。
よって、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、落下体をその着地点に安定して固定させることができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記シリンダには、前記圧縮空間とシリンダの外部とを連通する排気孔が設けられている。
これにより、ピストンの先端が地面に衝突した時に、圧縮空間内の空気が、排気孔を通して外部へ抜け出ることで、衝撃荷重が圧縮空間に急激に作用することを抑制できる。
また、排気孔から圧縮空間内の空気を外部に抜け出させることができるので、着地後、最終的に、ピストンの上端部をシリンダに底付きさせるか、又は、シリンダの下面を地面に接触させることができる。これにより、着地後の落下体の高さを最小限とすることができるので、着地後の落下体の姿勢をより安定させることができる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記排気孔は、ピストンの移動可能方向に間隔をおいて複数形成されており、これら排気孔のうち少なくとも1つは、ピストンがシリンダ内に押し込まれることで圧縮空間の外部に位置することになる。
これによりピストンの先端が地面に衝突した後の初期の段階では、すべての排気孔から圧縮空間内の空気が外部へ抜け出るが、その後の段階では、一部の排気孔から圧縮空間内の空気が外部へ抜け出るようになる。これにより、地面との衝突時直後は、ピストンのシリンダに対する相対移動の減速率を低減させ、上記その後の段階では、徐々にピストンをシリンダ内へ押し込ませることができる。言い換えると、着地時に受ける衝撃の最大値を低減させ、上記その後の段階で、より静かに落下体を地面に対して静止させることができる。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前前記ピストンには、第2衝撃吸収装置が取り付けられており、この第2衝撃吸収装置は前記シリンダに固定部材を介して固定されており、前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると、第2衝撃吸収装置の前記シリンダへの固定を解除するようになっており、落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突した時に、ピストンがシリンダ内へ押し込まれる方向に作用する着地衝撃が第2衝撃吸収装置に吸収される。
上記構成では、落下体の着地時にピストン先端が地面に衝突すると、まず第2衝撃吸収装置により着地衝撃を吸収できる。この第2衝撃吸収装置がその衝撃吸収能力を発揮しきると、固定部材に大きな力が作用し、固定部材が第2衝撃吸収装置のシリンダへの固定を解除する。そうすると、ピストンがシリンダに押し込まれて、シリンダ内の圧縮空間が圧縮されるので、圧縮空間により着地時の衝撃が吸収される。
このように、着地時の初期に受ける大きな衝撃荷重を第2衝撃吸収装置によって吸収することができるので、ピストンの全長(ピストンの作動距離)を小さくできる。よって、衝撃吸収装置の高さを低くすることができる。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると破断する。この破断により、第2衝撃吸収装置の前記シリンダへの固定が解除される。
また、上記目的を達成するため、本発明によると、空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、前記落下体に固定されたブレーキ部材と、該ブレーキ部材に嵌合され、先端側が落下体から下方に向けて延びる杭部材と、を備え、落下後、杭部材の先端部が地表に衝突して、杭部材が前記ブレーキ部材に対して上方に相対移動することで、前記杭部材と前記ブレーキ部材との間で摩擦力が発生する、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置が提供される。本発明の好ましい実施形態によると、前記杭部材の先端部は尖った形状を有する。
上記構成では、落下体の着地時に、杭部材とブレーキ部材との間で発生する摩擦力により、着地時の衝撃を吸収することができる。
また、杭部材の先端部は尖った形状をしているので、着地時に杭部材を地面に食い込ませることができる。これにより、着地時に、落下体を地面に固定することができる。
よって、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、落下体をその着地点に安定して固定させることができる。
上述した本発明によると、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収できるとともに、落下体をその着地点に安定して固定させることができる。
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態による落下体の衝撃吸収装置10aの構成を示す図である。図2は、図1の衝撃吸収装置10aの拡大図である。
本実施形態では、落下体はロケットやヘリコプターなどの飛行体から落下され地表に着地させる発射装置3である。この発射装置3は、例えば、ロケットを発射するランチャーや、機関銃を搭載した装置である。なお、発射装置3は、落下傘を用いて落下させてもよいし、落下傘を用いずに落下させてもよい。
図1と図2に示すように、衝撃吸収装置10aは、発射装置3の台座3aの側面に固定されるシリンダ5と、シリンダ5内を移動可能であり、その先端側が発射装置3から下方に向けて延びるピストン7と、を備える。
シリンダ5は、図2に示すように、シリンダ5の内壁と、ピストン7の他端部に形成された第1の抵抗板7bと、により区画される圧縮空間12を内部に有する。この圧縮空間12は、発射装置3の着地時に、ピストン7が地表と衝突してシリンダ5内へ押し込まれることで圧縮される。
また、シリンダ5には、圧縮空間12とシリンダ5の外部とを連通する排気孔15a,15bが設けられている。図2の例では、排気孔15a,15bは、シリンダ5の上端面と側面にそれぞれ1つずつ設けられているが、本発明によると、排気孔15a,15bの設ける箇所や、排気孔15a,15bの数は図2の例に限定されない。なお、符号16は、シリンダ5内の、第1の抵抗板より下方にある空間と、シリンダ外部とを連通させる孔を示している。
ピストン7は、尖った形状の先端部7aを有する。これにより、着地時にピストン7の先端部7aが地面と衝突することで、ピストン7の先端部7aを地中に食い込ませることができる。
上述の衝撃吸収装置10aは、発射装置3に複数設けられることが好ましい。すなわち、安定した着地のため、又は、着地点に発射装置3を安定して固定するためには、複数の衝撃吸収装置10aを発射装置3に設けることが好ましい。特に、発射装置3の下方から見て、設置箇所を線分で結ぶと3角形又は4角形を形成するように3つ又は4つの衝撃吸収装置10aを発射装置3に設けることが好ましい。
次に、上述の構成を有する衝撃吸収装置10aの作用について図3を参照して説明する。図3(A)は、ピストン7の先端部が地面に衝突する直前の状態を示し、図3(B)は、発射装置3が、着地後、地面に固定された状態を示している。
(1)飛行体から発射装置3が投下されると、図3(A)に示すように、発射装置3から下方に延びているピストン7の先端部7aが地面と衝突する。この時、減速荷重によりピストン7が地面に食い込む一方、シリンダ5の圧縮空間12はピストン7の第1の抵抗板7bから衝撃荷重を受けて加圧され衝撃を吸収しつつ、圧縮空間12内の空気が排気孔15a,15bから外部へ排出される。
(2)続いて、ピストン7の地面への食い込みが終了しピストン7が停止しても、発射装置3およびシリンダ5はその運動エネルギーと自重により下方へ移動するので、圧縮空間12内の空気が排気孔15a,15b又は排気孔15aから外部へ排出され、シリンダ5が徐々に下方へ移動してシリンダ5の下端面が地面に衝突する(図3(B)の状態)。
このように作用させたい場合には、例えば、地表に衝突後、ピストン7がシリンダ5内を移動できる距離を十分大きくしておく。
上記(2)の代わりに、次の(3)のように作用させることもできる。
(3)ピストン7の地面への食い込みが終了しても、発射装置3およびシリンダ5はその運動エネルギーと自重により下方へ移動するので、引き続き圧縮空間12内の空気が排気孔15a,15b又は排気孔15aから外部へ排出される。これにより、ピストン7は、シリンダ5に対して相対的に徐々に上方へ移動し、シリンダ5内の上端面に底付きして停止する。
また、次の作用も得られる。ピストン7の先端が地面に衝突した後の初期の段階では、すべての排気孔15a,15bから圧縮空間12内の空気が外部へ抜け出るが、その後の段階では、一部の排気孔15aから圧縮空間12内の空気が外部へ抜け出るようになる。これにより、地面との衝突時直後は、ピストン7のシリンダ5に対する相対移動の減速率を低減させ、その後の段階では、徐々にピストン7をシリンダ5内へ押し込ませることができる。言い換えると、着地時に受ける衝撃の最大値を低減させ、その後の段階で、より静かに発射装置3を地面に対して静止させることができる。
さらに別の作用を図4に基づいて説明する。図4(A)は、ピストン7の先端部が地面に衝突する直前の状態を示し、図4(B)は、発射装置3が、着地後、地面に固定された状態を示している。
図4に示すように、着地点の地中に石などが存在する場合には、ピストン7の先端部7aがこの石に衝突する。従って、複数の衝撃吸収装置10aを発射装置3に設けた場合に、複数のピストン7の間で、地中への食い込み量が異なってしまう。しかし、本実施形態では、図4(B)に示すように、複数のピストン7の間で食い込み量が異なっていても、最終的に、すべてのシリンダ5の下面が地表に接触するようにできる。これにより、食い込み量が異なっても、着地後に発射装置3を水平に固定させることができる。
上述した第1実施形態によると、次の効果が得られる。発射装置3の着地時に、ピストン7内の圧縮空間12が空気バネとして機能するので、着地時の衝撃をこの空気バネで吸収することができる。また、ピストン7の先端部7aは尖った形状をしているので、着地時にピストン7を地面に食い込ませることができる。これにより、着地時に、発射装置3を地面に固定することができる。よって、発射装置3が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、発射装置3をその着地点に安定して固定させることができる。
[第2実施形態]
図5は、本発明の第2実施形態による発射装置3の衝撃吸収装置10bの構成を示している。
第2実施形態の構成は、以下で説明する構成が第1実施形態の場合と異なる。その他の構成は、第1実施形態と同じであってよい。
第2実施形態では、図5に示すように、ピストン7には第2衝撃吸収装置19が取り付けられている。第2衝撃吸収装置19は、ピストン7と、固定ピン17を介してシリンダ5に固定されたシリンダ容器23と、により構成される。この第2衝撃吸収装置19は、落下後、ピストン7の先端部7aが地表に衝突した時に、ピストン7がシリンダ5内へ押し込まれる方向に作用する着地衝撃を吸収する。
ピストン7は、その後端部に固定された第2の抵抗板7cを有している。上述した第1の抵抗板7bは、第2の抵抗板7cよりも先端側においてピストン7に固定されている。
シリンダ容器23内には、上部空間25aと下部空間25bを含む内部空間25が形成されている。上部空間25aは、シリンダ容器23の内壁と、第2の抵抗板7cの上面とにより区画される。下部空間25bは、シリンダ容器23の内壁と、第2の抵抗板7cの下面とにより区画される。また、上部空間25aおよび下部空間25bには、オイルなどの流体が充填されている。このオイルが、上部空間25aから下部空間25bへ移動できるように、第2の抵抗板7cには、上部空間25aと下部空間25bとを連通させる貫通孔26が形成されている。
固定ピン17を介して、第2衝撃吸収装置19がシリンダ5に固定されている。この固定ピン17は、例えば、アルミで形成されたピンである。また、固定ピン17は、第2衝撃吸収装置19の上端部を貫通してその両端部がシリンダ5に固定されている。この固定ピン17は、所定値以上の力が作用すると、切断(破断)され第2衝撃吸収装置19のシリンダ5への固定を解除する。
なお、固定ピン17は固定部材を構成するが、他の適切なもので、所定値以上の力が作用すると、第2衝撃吸収装置19のシリンダ5への固定を解除する固定部材を構成してもよい。
上述の構成を有する衝撃吸収装置10bの作用について説明する。図6に基づいて説明する。図6の(1)〜(6)は下記の(1)〜(6)に対応する。
(1)発射装置3が飛行体から投下され、ピストン7の先端部7aが地面に衝突する直前の状態を示している。この衝突の直前では、第1の抵抗板7bは、シリンダ5内の圧縮空間12のほぼ下端部に位置しており、第2の抵抗板7cもシリンダ容器23の内部空間25のほぼ下端部に位置している。
(2)ピストン7の先端が地面と衝突すると、ピストン7と第2の抵抗板7cは、一体となっているため、第2の抵抗板7cは、内部空間25においてシリンダ5に対し上方へ相対移動する。この時、上部空間25a内のオイルは、貫通孔26を通って下部空間25bへ流れるが、流量が制限されるため、着地初期における、第2の抵抗板7cの相対的な高速移動時には、大きな抵抗を生じる。従って、第2衝撃吸収装置19により、比較的大きな衝撃吸収効果を得ることができる。
これと同時に、第1の抵抗板7bもピストン7と一体的にシリンダ5に対し上方へ相対移動するため、シリンダ5の排気孔15a,15bを通して圧縮空間12から空気が外部へ抜け出しつつも、圧縮空間12が加圧される。従って、圧縮空間12によっても、衝撃吸収効果を得ることができる。
(3)その後、第2の抵抗板7cがシリンダ容器23内の上端面に底付きすると、地面から受ける荷重が、ピストン7を通して固定ピン17に、直接、伝わり、固定ピン17がこの荷重で切断される。固定ピン17が切断された後は、ピストン7とシリンダ容器23が、一体的に、シリンダ5に対して上方へ相対移動する。
(4)この時までは、圧縮空間12内の空気が2箇所の排気孔15a,15bを通して外部へ抜け出す一方、ピストン7及び第1の抵抗板7bがシリンダ5に対して上方へ相対移動することで圧縮空間12を圧縮するので、第1の抵抗板7bの上下の圧力差により減速荷重をピストン7に作用させる。
(5)その後、排気孔15bが第1の抵抗板7bよりも下方に位置することになるので、一部の排気孔15aのみを通して圧縮空間12内の空気が外部へ排出される。これにより、シリンダ5及び発射装置3を徐々に下方へ移動させることが可能になる。
(6)このようにシリンダ5が下方へ徐々に移動し、シリンダ5の下面が地面に接触する。
上述した第2実施形態によると、第1実施形態の効果に加えて次の効果が得られる。着地時の初期に受ける大きな衝撃荷重を第2衝撃吸収装置19によって吸収することができる。これにより、ピストン7の全長(ピストン7の作動距離)を小さくできるので、衝撃吸収装置10bの高さを低くすることができる。
[第3実施形態]
図7は本発明の第3実施形態による衝撃吸収装置10cの構成図である。この衝撃吸収装置10cは、上述した衝撃吸収装置10a又は10bの代わりに、発射装置3に取り付けられる。第3実施形態の構成は、以下で説明する以外は第1実施形態の構成と同じであってよい。
図7に示すように、第3実施形態の衝撃吸収装置10cは、杭部材27とブレーキ部材29とを有する。
杭部材27は、ブレーキ部材29に嵌合され、発射装置3から下方に向かって延び、その先端部27aが尖った形状となっている。
ブレーキ部材29は、発射装置3の台座3aに固定される。また。ブレーキ部材29は、例えば、2分割された分割部材からなり、これら分割部材で杭部材27を挟み込んだ状態で、これら分割部材をボルトで連結させる。このボルトの締付けにより、ブレーキ部材29で杭部材27の外周面を締め付ける。このボルトの締付け程度により、着地時に杭部材27とブレーキ部材29との間で発生する摩擦抵抗の度合いを調節できる。
上述の構成により、落下後、杭部材27の先端部27aが地面に衝突し、杭部材27がブレーキ部材29に対して上方に相対移動する時に、ブレーキ部材29と杭部材27との間に摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗により衝撃を吸収することができる。また、着地時に杭部材27の先端部27aが地面と衝突して、地中に食い込むことで、発射装置3を地面に固定することができる。よって、発射装置3が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、発射装置3をその着地点に安定して固定させることもできる。
なお、上記ボルトの内部に火薬などを設けておき、着地後、爆発させるようにしてもよい。この場合、地表より上方に位置した状態で発射装置3が固定されても、火薬の爆発により、ブレーキ部材29の杭部材27に対する締付けを解除させることができ、発射装置3の台座3aを地面に接地させることが可能になる。上記火薬は、ブレーキ部材29の杭部材27に対する締付けを解除するブレーキ解除手段を構成するが、他の適切なものでブレーキ解除手段を構成してもよい。
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、第1実施形態〜第3実施形態では、落下体は発射装置3であったが、落下体は他のものであってもよい。落下体が振動検出装置である場合には、着地後、地面に食い込んだピストン7を通して、人や戦車の接近による振動を確実に検出することができる。この場合、単一の衝撃吸収装置10a,10b又は10cの上端部に振動検出装置を設置することができる。
また、第1実施形態、第2実施形態又は第3実施形態による衝撃吸収装置10a,10b又は10cと、図9又は図10の衝撃吸収装置を組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態による衝撃吸収装置の構成図である。 図1の衝撃吸収装置の拡大図である。 第1実施形態による衝撃吸収装置の作用を説明するための図である。 第1実施形態による衝撃吸収装置の別の作用を説明するための図である。 本発明の第2実施形態による衝撃吸収装置の構成図である。 第2実施形態による衝撃吸収装置の作用を説明するための図である。 本発明の第3実施形態による衝撃吸収装置の構成図である。 発射装置と振動検出装置の機能を説明するための図である。 従来において想定できる衝撃吸収装置の構成図である。 特許文献1の衝撃吸収装置の構成図である。
符号の説明
3 発射装置
3a 台座
5 シリンダ
7 ピストン
7a ピストンの先端部
7b 第1の抵抗板
7c 第2の抵抗板
10a,10b,10c 衝撃吸収装置
12 圧縮空間
15a,15b 排気孔
17 固定ピン(固定部材)
19 第2衝撃吸収装置
23 シリンダ容器
25 内部空間
25a 上部空間
25b 下部空間
26 貫通孔
27 杭部材
27a 杭部材の先端部
29 ブレーキ部材

Claims (7)

  1. 空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、
    前記落下体に固定されたシリンダと、
    該シリンダに対して移動可能なピストンと、を備え、
    該ピストンは、その後端側がシリンダ内に位置しており、その先端側がシリンダの外部に位置するとともに落下体から下方に向けて延びており、
    前記シリンダは、該シリンダの内壁と前記ピストンにより区画される圧縮空間を内部に有し、
    落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突してピストンがシリンダ内へ押し込まれることで、前記圧縮空間が圧縮される、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置。
  2. 前記ピストンの先端部は尖った形状を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
  3. 前記シリンダには、前記圧縮空間とシリンダの外部とを連通する排気孔が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
  4. 前記排気孔は、ピストンの移動可能方向に間隔をおいて複数形成されており、これら排気孔のうち少なくとも1つは、ピストンがシリンダ内に押し込まれることで圧縮空間の外部に位置することになる、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
  5. 前記ピストンには、第2衝撃吸収装置が取り付けられており、この第2衝撃吸収装置は前記シリンダに固定部材を介して固定されており、
    前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると、第2衝撃吸収装置の前記シリンダへの固定を解除するようになっており、
    落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突した時に、ピストンがシリンダ内へ押し込まれる方向に作用する着地衝撃が第2衝撃吸収装置に吸収される、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
  6. 前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると破断する、ことを特徴とする請求項5に記載の落下体の衝撃吸収装置。
  7. 空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、
    前記落下体に固定されたブレーキ部材と、
    該ブレーキ部材に嵌合され、先端側が落下体から下方に向けて延びる杭部材と、を備え、
    落下後、杭部材の先端部が地表に衝突して、杭部材が前記ブレーキ部材に対して上方に相対移動することで、前記杭部材と前記ブレーキ部材との間で摩擦力が発生する、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置。
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