JP2008074341A - 落下体の衝撃吸収装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空中から落下され地表に着地する落下体3の衝撃吸収装置10aであって、落下体に固定されたシリンダ5と、シリンダに対して移動可能なピストン7と、を備える。ピストンは、その後端側がシリンダ内に位置しており、その先端側がシリンダの外部に位置するとともに落下体から下方に向けて延びている。シリンダは、シリンダの内壁とピストンにより区画される圧縮空間12を内部に有し、落下後、ピストンの先端部7aが地表に衝突してピストンがシリンダ内へ押し込まれることで、圧縮空間が圧縮される。ピストンの先端部は尖った形状を有する。
【選択図】図2
Description
さらに、落下体が発射装置である場合に、発射の反力で台座であるペーパーハニカムが変形するので、一層、発射方向が定まらない可能性がある。
また、落下体が振動検出装置である場合に、落下体下部に残ったペーパーハニカムにより、振動検出装置の感度が低下する可能性がある。
また、ピストンの先端部は尖った形状をしているので、着地時にピストンを地面に食い込ませることができる。これにより、着地時に、落下体を地面に固定することができる。
よって、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、落下体をその着地点に安定して固定させることができる。
また、排気孔から圧縮空間内の空気を外部に抜け出させることができるので、着地後、最終的に、ピストンの上端部をシリンダに底付きさせるか、又は、シリンダの下面を地面に接触させることができる。これにより、着地後の落下体の高さを最小限とすることができるので、着地後の落下体の姿勢をより安定させることができる。
このように、着地時の初期に受ける大きな衝撃荷重を第2衝撃吸収装置によって吸収することができるので、ピストンの全長(ピストンの作動距離)を小さくできる。よって、衝撃吸収装置の高さを低くすることができる。
また、本発明の好ましい実施形態によると、前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると破断する。この破断により、第2衝撃吸収装置の前記シリンダへの固定が解除される。
また、杭部材の先端部は尖った形状をしているので、着地時に杭部材を地面に食い込ませることができる。これにより、着地時に、落下体を地面に固定することができる。
よって、落下体が着地時に受ける衝撃を吸収することができるとともに、落下体をその着地点に安定して固定させることができる。
図1は、本発明の実施形態による落下体の衝撃吸収装置10aの構成を示す図である。図2は、図1の衝撃吸収装置10aの拡大図である。
(2)続いて、ピストン7の地面への食い込みが終了しピストン7が停止しても、発射装置3およびシリンダ5はその運動エネルギーと自重により下方へ移動するので、圧縮空間12内の空気が排気孔15a,15b又は排気孔15aから外部へ排出され、シリンダ5が徐々に下方へ移動してシリンダ5の下端面が地面に衝突する(図3(B)の状態)。
このように作用させたい場合には、例えば、地表に衝突後、ピストン7がシリンダ5内を移動できる距離を十分大きくしておく。
(3)ピストン7の地面への食い込みが終了しても、発射装置3およびシリンダ5はその運動エネルギーと自重により下方へ移動するので、引き続き圧縮空間12内の空気が排気孔15a,15b又は排気孔15aから外部へ排出される。これにより、ピストン7は、シリンダ5に対して相対的に徐々に上方へ移動し、シリンダ5内の上端面に底付きして停止する。
図4に示すように、着地点の地中に石などが存在する場合には、ピストン7の先端部7aがこの石に衝突する。従って、複数の衝撃吸収装置10aを発射装置3に設けた場合に、複数のピストン7の間で、地中への食い込み量が異なってしまう。しかし、本実施形態では、図4(B)に示すように、複数のピストン7の間で食い込み量が異なっていても、最終的に、すべてのシリンダ5の下面が地表に接触するようにできる。これにより、食い込み量が異なっても、着地後に発射装置3を水平に固定させることができる。
図5は、本発明の第2実施形態による発射装置3の衝撃吸収装置10bの構成を示している。
なお、固定ピン17は固定部材を構成するが、他の適切なもので、所定値以上の力が作用すると、第2衝撃吸収装置19のシリンダ5への固定を解除する固定部材を構成してもよい。
(2)ピストン7の先端が地面と衝突すると、ピストン7と第2の抵抗板7cは、一体となっているため、第2の抵抗板7cは、内部空間25においてシリンダ5に対し上方へ相対移動する。この時、上部空間25a内のオイルは、貫通孔26を通って下部空間25bへ流れるが、流量が制限されるため、着地初期における、第2の抵抗板7cの相対的な高速移動時には、大きな抵抗を生じる。従って、第2衝撃吸収装置19により、比較的大きな衝撃吸収効果を得ることができる。
これと同時に、第1の抵抗板7bもピストン7と一体的にシリンダ5に対し上方へ相対移動するため、シリンダ5の排気孔15a,15bを通して圧縮空間12から空気が外部へ抜け出しつつも、圧縮空間12が加圧される。従って、圧縮空間12によっても、衝撃吸収効果を得ることができる。
(3)その後、第2の抵抗板7cがシリンダ容器23内の上端面に底付きすると、地面から受ける荷重が、ピストン7を通して固定ピン17に、直接、伝わり、固定ピン17がこの荷重で切断される。固定ピン17が切断された後は、ピストン7とシリンダ容器23が、一体的に、シリンダ5に対して上方へ相対移動する。
(4)この時までは、圧縮空間12内の空気が2箇所の排気孔15a,15bを通して外部へ抜け出す一方、ピストン7及び第1の抵抗板7bがシリンダ5に対して上方へ相対移動することで圧縮空間12を圧縮するので、第1の抵抗板7bの上下の圧力差により減速荷重をピストン7に作用させる。
(5)その後、排気孔15bが第1の抵抗板7bよりも下方に位置することになるので、一部の排気孔15aのみを通して圧縮空間12内の空気が外部へ排出される。これにより、シリンダ5及び発射装置3を徐々に下方へ移動させることが可能になる。
(6)このようにシリンダ5が下方へ徐々に移動し、シリンダ5の下面が地面に接触する。
図7は本発明の第3実施形態による衝撃吸収装置10cの構成図である。この衝撃吸収装置10cは、上述した衝撃吸収装置10a又は10bの代わりに、発射装置3に取り付けられる。第3実施形態の構成は、以下で説明する以外は第1実施形態の構成と同じであってよい。
図7に示すように、第3実施形態の衝撃吸収装置10cは、杭部材27とブレーキ部材29とを有する。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
3a 台座
5 シリンダ
7 ピストン
7a ピストンの先端部
7b 第1の抵抗板
7c 第2の抵抗板
10a,10b,10c 衝撃吸収装置
12 圧縮空間
15a,15b 排気孔
17 固定ピン(固定部材)
19 第2衝撃吸収装置
23 シリンダ容器
25 内部空間
25a 上部空間
25b 下部空間
26 貫通孔
27 杭部材
27a 杭部材の先端部
29 ブレーキ部材
Claims (7)
- 空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、
前記落下体に固定されたシリンダと、
該シリンダに対して移動可能なピストンと、を備え、
該ピストンは、その後端側がシリンダ内に位置しており、その先端側がシリンダの外部に位置するとともに落下体から下方に向けて延びており、
前記シリンダは、該シリンダの内壁と前記ピストンにより区画される圧縮空間を内部に有し、
落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突してピストンがシリンダ内へ押し込まれることで、前記圧縮空間が圧縮される、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置。 - 前記ピストンの先端部は尖った形状を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
- 前記シリンダには、前記圧縮空間とシリンダの外部とを連通する排気孔が設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
- 前記排気孔は、ピストンの移動可能方向に間隔をおいて複数形成されており、これら排気孔のうち少なくとも1つは、ピストンがシリンダ内に押し込まれることで圧縮空間の外部に位置することになる、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。
- 前記ピストンには、第2衝撃吸収装置が取り付けられており、この第2衝撃吸収装置は前記シリンダに固定部材を介して固定されており、
前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると、第2衝撃吸収装置の前記シリンダへの固定を解除するようになっており、
落下後、前記ピストンの先端部が地表に衝突した時に、ピストンがシリンダ内へ押し込まれる方向に作用する着地衝撃が第2衝撃吸収装置に吸収される、ことを特徴とする請求項1に記載の落下体の衝撃吸収装置。 - 前記固定部材は、所定値以上の力が作用すると破断する、ことを特徴とする請求項5に記載の落下体の衝撃吸収装置。
- 空中から落下され地表に着地する落下体の衝撃吸収装置であって、
前記落下体に固定されたブレーキ部材と、
該ブレーキ部材に嵌合され、先端側が落下体から下方に向けて延びる杭部材と、を備え、
落下後、杭部材の先端部が地表に衝突して、杭部材が前記ブレーキ部材に対して上方に相対移動することで、前記杭部材と前記ブレーキ部材との間で摩擦力が発生する、ことを特徴とする落下体の衝撃吸収装置。
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