JP2008074268A - 安全タイヤ用空気のう - Google Patents
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Abstract
【課題】空気のうコストおよび重量の低減を実現してなお、空気のうに、それ本来の機能を所期した通りに発揮させることができる安全タイヤ用空気のうを提供する。
【解決手段】タイヤに収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に基づいて拡張変形して荷重の支持をタイヤから肩代わりするものであって、中空円環状をなす内圧保持部7のクラウン域の外周側に、一層の張力支持層12からなり、空気のう3の拡張変形に当って破断する径成長抑制部材8を配設し、この径成長抑制部材8が、タイヤ内圧(P1)と空気のう内圧(P2)との差圧(P2−P1)との関連の下で、以下の要件を満たすものとし、
50kPa≦3%伸長時の差圧
130kPa≦破断時の差圧≦500kPa
併せて、径成長抑制部材の破断時伸長率を5%以上60%以下としてなる。
【選択図】図2
【解決手段】タイヤに収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に基づいて拡張変形して荷重の支持をタイヤから肩代わりするものであって、中空円環状をなす内圧保持部7のクラウン域の外周側に、一層の張力支持層12からなり、空気のう3の拡張変形に当って破断する径成長抑制部材8を配設し、この径成長抑制部材8が、タイヤ内圧(P1)と空気のう内圧(P2)との差圧(P2−P1)との関連の下で、以下の要件を満たすものとし、
50kPa≦3%伸長時の差圧
130kPa≦破断時の差圧≦500kPa
併せて、径成長抑制部材の破断時伸長率を5%以上60%以下としてなる。
【選択図】図2
Description
この発明は、タイヤのパンク等によってタイヤ内圧が低下もしくは消失しても、所定の距離にわたる安全な走行を継続することができる安全タイヤに適用されて、タイヤ内圧の低下に基づいて拡張変形して、タイヤ内面への密着下で、荷重の支持をタイヤから肩代わりする安全タイヤ用空気のうに関するものであり、とくには、空気のうの低廉化および軽量化を図ってなお、空気のうを所期した通りに機能させることができる技術を提案するものである。
従来のこの種の安全タイヤ用空気のうとしては、たとえば特許文献1に記載されたものがある。
これは、タイヤ内圧の低下に伴う空気のうの拡張変形に当り、タイヤ内面の全体にわたって十分均等に接触させることができる安全タイヤ用空気のうを提案するものであり、全体として中空円環状をなす空気のうの、少なくとも拡張変形部分を張力支持部材により構成し、その拡張変形部分に、その拡張変形による伸びの増加につれて、単位幅当りの引張力が実質的に漸増する伸張率−引張力特性を示す物性を付与したものである。
国際公開第02/43975号パンフレット
これは、タイヤ内圧の低下に伴う空気のうの拡張変形に当り、タイヤ内面の全体にわたって十分均等に接触させることができる安全タイヤ用空気のうを提案するものであり、全体として中空円環状をなす空気のうの、少なくとも拡張変形部分を張力支持部材により構成し、その拡張変形部分に、その拡張変形による伸びの増加につれて、単位幅当りの引張力が実質的に漸増する伸張率−引張力特性を示す物性を付与したものである。
ところで、この従来技術は、具体的には、空気のうの拡張変形部分の張力支持部材を、繊維部材とゴムとの複合体の少なくとも一層によって構成し、なかでも、空気のうのクラウン域は四〜五層の不織布複合体にてその張力支持部材を構成するものであるので、とくには、空気のうのクラウン域におけるその張力支持部材が空気のうコストの増加をもたらし、また、重量の増加を余儀なくするという不都合があった。
この発明は、ゴム等の使用量を大きく低減させて安全タイヤ用空気のうのスリム化を図ることで、空気のうコストおよび重量の低減を実現してなお、空気のうに、それ本来の機能を所期した通りに発揮させることができる安全タイヤ用の空気のうを提供するにある。
この発明は、ゴム等の使用量を大きく低減させて安全タイヤ用空気のうのスリム化を図ることで、空気のうコストおよび重量の低減を実現してなお、空気のうに、それ本来の機能を所期した通りに発揮させることができる安全タイヤ用の空気のうを提供するにある。
この発明に係る安全タイヤ用空気のうは、タイヤに収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に基づいて拡張変形して、タイヤ内面への密着下で、荷重の支持をタイヤから肩代わりするものであって、中空円環状をなす内圧保持部のクラウン域の外周側に、一層以上の張力支持層からなり、空気のうの拡張変形に当って破断する径成長抑制部材を配設し、この径成長抑制部材が、タイヤ内圧(P1)と空気のう内圧(P2)との差圧(P2−P1)との関連の下で、以下の要件を満たすものとし、
50kPa≦3%伸長時の差圧
130kPa≦破断時の差圧≦500kPa
併せて、径成長抑制部材の破断時伸張率を5%以上、60%以下としてなるものである。
50kPa≦3%伸長時の差圧
130kPa≦破断時の差圧≦500kPa
併せて、径成長抑制部材の破断時伸張率を5%以上、60%以下としてなるものである。
ここで、内圧保持部は、ゴム、プラスチックフィルム等からなるガスバリア性の内層と、この内層をそれ全体にわたって囲繞する、ゴム、プラスチック等を含浸することもある外層不織布との積層構造体にて構成することができる他、芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレンテフタレート繊維等の不織布に、ガスバリア性のゴムを含浸させてなる単層構造体によって構成することができる。
このような安全タイヤ用空気のうにおいて好ましくは、径成長抑制部材を、内圧保持部の円周方向に延びるゴム被覆した有機繊維コード、たとえばポリエチレンテフタレート繊維コードからなる張力支持層の一層以上で構成してなる。
なおこの場合、張力支持層は、ゴム被覆を施した一本もしくは複数本の有機繊維コードの、内圧保持部のクラウン域の幅方向への螺旋巻回構造を有するものとすること、または、所要の領域の全てを覆う、複数本のゴム被覆有機繊維コードの、全周にわたる一回の巻回構造を有するものとすることができる。
また、張力支持層は、樹脂シートにより、または、所要の樹脂で被覆したこれも所要の各種の有機繊維コードによって構成することもできる。
そして、これらのいずれの場合にあっても、径成長抑制部材と内圧保持部材との間に離型層を配設することが好ましい。
この場合、径成長抑制部材の外周側に、他の離型層を介して外皮ゴムを設けることもできる。
この場合、径成長抑制部材の外周側に、他の離型層を介して外皮ゴムを設けることもできる。
この発明の安全タイヤ用空気のうでは、タイヤの正常時にはその空気のうを大きな拘束力をもって偏平状態に維持するべく機能する一方で、タイヤ内圧の低下時には、適当なタイミングで破断して空気のうの速やかな拡張変形を許容するべく機能する径成長抑制部材につき、それが破断する前の3%伸長時の差圧を50kPa以上とすることで、タイヤの正常状態の下での、空気のうの偏平状態を十分に保持させることができる。
また、径成長抑制部材の破断時の差圧を130kPa以上に設定することで、タイヤ内圧の異常な低下を検知した後、タイヤに内圧を補充する等の処置を施すために要する時間を確保して、空気のうが拡張変形を開始するまでの間に、対策等を講じるための十分な時間的猶予をもたらすことができる。これに対し、その破断時の差圧を500kPa以下とすることにより、タイヤ内圧が急激に低下した場合等の、空気のうの拡張遅れ、ひいては、その拡張遅れに起因する、車両の走行安全性の低下を有効に防止することができる。
しかもここでは、径成長抑制部材の破断時の伸長率を5%以上とすることにより、未加硫の空気のうを加硫するに当って、それをモールドの内面に押圧させるに必要な伸長量を確保することができる。この一方で、伸長率を60%以下とすることで、タイヤ内の製品空気のうにおいて、タイヤ内圧の低下時に、速やかに破断して、空気のうの迅速なる拡張変形、ひいては、安全な停止等を十分に担保することができる。いいかえれば、伸長率が60%を超えると、空気のうに迅速な拡張変形を行わせることが難しく、空気のうがタイヤ内面に密着するに先だって、タイヤのリム外れ等の故障が生じるおそれが高い。
加えて、このような径成長抑制部材は、汎用されている一般的な有機繊維コードを主体として構成できることから、特殊な不織布等を用いる場合に比して、空気のうのコストおよび重量をともに有効に低減させることができる。
加えて、このような径成長抑制部材は、汎用されている一般的な有機繊維コードを主体として構成できることから、特殊な不織布等を用いる場合に比して、空気のうのコストおよび重量をともに有効に低減させることができる。
かかる空気のうにおいて、内圧保持部を、ガスバリア性の内層と、外層不織布との積層構造体により構成したときは、径成長抑制部材が破断することによって、空気のうの内外差圧が内圧保持部に直接的に作用した場合の内圧保持部の耐圧性および大きな伸長性を外層不織布をもって有効に担保することができる。
この一方で、内圧保持部を、不織布にガスバリア性のゴムを含浸させてなる単層構造体により構成したときは、上述したような、内圧保持部の耐圧性および大きな伸長性はそのままに、空気のうのコストおよび重量の一層の低減を図ることができる。
ここにおいて、径成長抑制部材を、内圧保持部の円周方向に延びるゴム被覆有機繊維コードからなる張力支持層にて構成した場合には、径成長抑制部材の所要の特性を、不織布複合体を用いる従来技術に比し、より低コストで、また低重量の下に実現することができる。
そして、この場合の張力支持層は、ゴム被覆を施した一本もしくは複数本の有機繊維コードの螺旋巻回構造を有するものとすることができる他、所要の領域の全てを覆う、複数本のゴム被覆有機繊維コードの一回の巻回構造を有するものとすることもできるが、とくに前者によれば、ゴム被覆有機繊維コードの、周上の一個所でのオーバーラップ接合部の発生を防止して、各張力支持層に、全周にわたって十分均一な張力支持機能を発揮させることができ、円周方向での均等性を高めることができる。
ところで、このような空気のうにおいて、径成長抑制部材と内圧保持部との間に離型層を配設した場合には、ゴム被覆層を有する径成長抑制部が破断した後のその内圧保持部の拡張変形、すなわち、破断後の径成長抑制部材に対する内圧保持部の相対変位を、離型層の作用による小さい摩擦力の下で、制約なしに十分に円滑に行わせることができる。
そしてこのことは、径成長抑制部材の外側に、他の離型層を介して外皮ゴムを配設して、径成長抑制部材がそれの破断後においてなお、内圧保持部の拡張変形に共連れされて拡張変位されるよう構成した場合にも同様であり、内圧保持部および外皮ゴムを、それぞれの離型層の作用下で、破断した径成長抑制部材に対して、ともに十分滑らかに相対変位させることができる。
さらに、張力支持層を、樹脂シートまたは、樹脂被覆有機繊維コードによって構成した場合には、空気のうコストおよび重量の一層の低減が可能となる。
しかも、ゴム被覆材を使用しないことで、張力支持層の、内圧保持部への加硫接着を防止して、径成長抑制部材の破断時等に、張力支持層を、内圧保持部に対して滑らせることができる。
しかも、ゴム被覆材を使用しないことで、張力支持層の、内圧保持部への加硫接着を防止して、径成長抑制部材の破断時等に、張力支持層を、内圧保持部に対して滑らせることができる。
図1は、この発明に係る空気のうの、安全タイヤへの適用状態を示すタイヤ幅方向断面図であり、1は安全タイヤの全体を示し、この安全タイヤ1は、リムRに組み付けた空気入りタイヤ2とそこに収納した空気のう3との組み合わせになる。
ここで、空気入りタイヤ2およびリムRは、下記の規格に規定される一般的なものであり、タイヤ2は、トレッド部4、それの両側に連なる一対のサイドウォール部5、各サイドウォール部5の内周側に設けたビード部6を具える。
なお、規格とは、タイヤが生産または使用される地域に有効な産業規格であり、たとえば、アメリカ合衆国では、“THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC. のYEAR BOOK”であり、欧州では、“The European Tyre and Rim Technical Organization のSTANDARDS MANUAL”であり、日本では日本自動車タイヤ協会の“JATMA YEAR BOOK”である。
このような安全タイヤ1では、空気のう3内に、空気、不活性ガス等の気体が、タイヤ内圧P1より高い内圧P2で充填されており、その空気のう3は、タイヤ2の正常状態においては、後述する径成長抑制部材の作用下で、タイヤ内圧P1等との関連の下で、図示のように、タイヤトレッド部4およびサイドウォール部5の内表面から隔離して位置する偏平な形態をとることになるも、タイヤ2のパンク等によってタイヤ内圧が低下することにより、径成長抑制部材の破断に基づいて次第に拡張変形して、タイヤ2の内面に、それ全体にわたって十分均等に密着して荷重の支持をタイヤから肩代わりするべく機能する。
ところで、図示のこの空気のう3は、全体として空中円環状をなして、充填内圧P2を長期間にわたって漏れなく封じ込める内圧保持部7と、この内圧保持部7のクラウン域の外周側に配設されて、空気のう3の意図しない拡張変形を防止する径成長抑制部材8とを具えてなる。
ここにおける内圧保持部7は、図2(a)、(b)に、空気のうの実施形態を、一部破断除去した断面斜視図で示すように、ゴム、プラスチックフィルム等からなるガスバリア性の内層としてのインナーライナ層9と、このインナーライナ層9をそれ全体にわたって所定の厚みで囲繞する、たとえばゴムを含浸させた外層不織布10、これもたとえば、ポリエチレンテレフタレート繊維不織布との積層構造体によって構成することができる。
また、このような内圧保持部7のクラウン域の外周側に配設される、一層以上の張力支持層からなる径成長抑制部材8は、たとえば図2(a)に示すように、内圧保持部7の円周方向に延びるゴム被覆有機繊維コード11からなる張力支持層12の一層以上、図では、一層だけで構成することができる。
なお、このような張力支持層12は、クラウン域の所要幅の全体にわたって引き揃えた、複数本のゴム被覆有機繊維コード11をクラウン域の全周にわたって一回巻付けて、両端部を周上の一個所でオーバーラップ接合させてなる巻回構造を有するものとすることができる他、ゴム被覆を施した一本もしくは複数本の有機繊維コード、たとえば、複数本の引揃えコードを一体的にゴム被覆してなる5〜30mm幅のリボン状ストリップをクラウン域の幅方向へ螺旋状に巻回して形成してなる螺旋巻回構造を有するものとすることもできる。
そして、これらのいずれの場合にあっても、構成される径成長抑制部材8は、タイヤ内圧P1と空気のう内圧P2との差圧P2−P1との関連において、3%伸長時の差圧が50kPa以上であることに加え、破断時の差圧が130kPa以上500kPa以下であり、また、破断時の伸長率が5%以上60%以下であるという要件を満たすものとする。
ところで、径成長抑制部材8が、上述したようにゴム被覆を有するものであるときは、図2(a)に示すように、その径成長抑制部材8と内圧保持部7との間に、プラスチックシート、紙、アルミニウム箔等にて形成することができる離型層13を介装することが好ましい。
またこの場合、より好ましくは、これも図2(a)に示すように、径成長抑制部材8の外周側に、他の離型層14を介して外皮ゴム15を配設し、たとえば、この外皮ゴム15により、径成長抑制部材8および内圧保持部7の全体を被覆する。
この一方で、径成長抑制部材8は、内圧保持部材7のクラウン域を拘束する樹脂シートもしくは樹脂ストリップからなる張力支持層にて構成することもできる。
図2(b)は、樹脂ストリップからなる張力支持層の一層で径成長抑制部材8を構成する場合を示し、ここでは、内圧保持部7の全体をゴム16によって被覆した状態で、樹脂ストリップ17を、内圧保持部7のクラウン域の所要幅にわたって、内圧保持部7の円周方向に延在させて張力支持層12を形成する。
図2(b)は、樹脂ストリップからなる張力支持層の一層で径成長抑制部材8を構成する場合を示し、ここでは、内圧保持部7の全体をゴム16によって被覆した状態で、樹脂ストリップ17を、内圧保持部7のクラウン域の所要幅にわたって、内圧保持部7の円周方向に延在させて張力支持層12を形成する。
図に示すところでは、接着剤層18によってゴム16に接着されるこの張力支持層12は、クラウン域の所要幅の全体にわたって引き揃えた複数本の樹脂ストリップ17を、そのクラウン域の全周にわたって一回巻付けて、両端部を周上の一個所でオーバーラップ接合させてなる巻回構造を有するものとすることができる他、一本の樹脂ストリップ17を、クラウン域の幅方向へ螺旋状に巻回して形成してなる螺旋巻回構造を有するものとすることもできる。
そして、このようにして構成される径成長抑制部材8もまた、前述した数値要件、すなわち、3%伸長時の差圧が50kPa以上であるとともに、破断時の差圧が130kPa以上500kPa以下であり、また破断時の伸長率が10%以上60%以下であるという要件を満たすものとする。図3は、径成長抑制部材8のこのような数値要件を概念的に示すグラフである。
以上、内圧保持部材7を、インナーライナ層7と、ゴムを含浸させた外層不織布10との積層構造体にて構成する場合について説明したが、内圧保持部7は、図4に幅方向の断面図で模式的に例示するように、不織布19にガスバリア性のゴム20を含浸させてなる単層構造体によって構成することもでき、これによれば、内圧保持部7を積層構造体によって構成する場合に比して、空気のう3のコストおよび重量をともに有利に低減させることができる。
空気のうの、径成長抑制部材の構造等を表1に示すように変化させた場合の、サイズが495/45 R22.5のタイヤに適用される空気のうそれ自体のコストおよび重量を求めるとともに、
その空気のうを適用した安全タイヤを、タイヤ内圧を900kPa、空気のう内圧を970kPaとして、85kNの荷重の作用下で、60km/hの速度で走行させたときの、空気のうとタイヤ内面との接触の有無を、タイヤ内面に感圧紙を配設し、走行後に、タイヤ内面の感圧紙の色の変化の有無を調べることによって検査し、
また、それぞれの充填内圧を上述の場合と同様にして、55kNの荷重を作用させた安全タイヤを、R=80mのライン上を60km/hの速度で走行中に、タイヤ内圧を急速に低下させて、走行ラインをトレースできるか否かを確認した。
トレースできない場合は、安全に停止させることができない。
その結果を表2に示す。
なお表2中の従来例空気のう1をコントロールとして示す指数値は、小さいほどすぐれた結果を示すものとした。
その空気のうを適用した安全タイヤを、タイヤ内圧を900kPa、空気のう内圧を970kPaとして、85kNの荷重の作用下で、60km/hの速度で走行させたときの、空気のうとタイヤ内面との接触の有無を、タイヤ内面に感圧紙を配設し、走行後に、タイヤ内面の感圧紙の色の変化の有無を調べることによって検査し、
また、それぞれの充填内圧を上述の場合と同様にして、55kNの荷重を作用させた安全タイヤを、R=80mのライン上を60km/hの速度で走行中に、タイヤ内圧を急速に低下させて、走行ラインをトレースできるか否かを確認した。
トレースできない場合は、安全に停止させることができない。
その結果を表2に示す。
なお表2中の従来例空気のう1をコントロールとして示す指数値は、小さいほどすぐれた結果を示すものとした。
表2によれば、実施例空気のうはいずれも、コストを大きく低減させるとともに、重量も低減させてなお、従来例空気のうに比し、径成長抑制部材の3%伸長時の差圧を大きくして、内圧充填時の空気のう外径を小さく維持することで、空気のうの、タイヤ内面への不測の接触を十分に防止することができ、またそれの、破断時伸長率を5〜60%の範囲とすることで、空気のうの、適正なる加硫成形を可能にするとともに、タイヤ内圧の急速低下時の、空気のうの迅速なる拡張変形を可能として、安全タイヤの機能を所期した通りに発揮させ得ることが解かる。
1 安全タイヤ
2 空気入りタイヤ
3 空気のう
4 トレッド部
5 サイドウォール部
6 ビード部
7 内圧保持部
8 径成長抑制部材
9 インナーライナ層
10 外層不織布
11 ゴム被覆有機繊維コード
12 張力支持層
13 離型層
14 他の離型層
15 外皮ゴム
16 ゴム
17 樹脂ストリップ
18 接着剤
19 不織布
20 ガスバリア性ゴム
R リム
P1 タイヤ内圧
P2 空気のう内圧
P2−P1 差圧
2 空気入りタイヤ
3 空気のう
4 トレッド部
5 サイドウォール部
6 ビード部
7 内圧保持部
8 径成長抑制部材
9 インナーライナ層
10 外層不織布
11 ゴム被覆有機繊維コード
12 張力支持層
13 離型層
14 他の離型層
15 外皮ゴム
16 ゴム
17 樹脂ストリップ
18 接着剤
19 不織布
20 ガスバリア性ゴム
R リム
P1 タイヤ内圧
P2 空気のう内圧
P2−P1 差圧
Claims (8)
- タイヤに収納されて内圧を充填され、タイヤ内圧の低下に基づいて拡張変形して荷重の支持をタイヤから肩代わりする安全タイヤ用空気のうであって、
中空円環状をなす内圧保持部のクラウン域の外周側に、一層以上の張力支持層からなり、空気のうの拡張変形に当って破断する径成長抑制部材を配設し、この径成長抑制部材が、タイヤ内圧(P1)と空気のう内圧(P2)との差圧(P2−P1)との関連の下で、以下の要件を満たすものとし、
50kPa≦3%伸長時の差圧
130kPa≦破断時の差圧≦500kPa
併せて、径成長抑制部材の破断時伸長率を5%以上60%以下としてなる安全タイヤ用空気のう。 - 内圧保持部を、ガスバリア性の内層と、この内層をそれ全体のわたって囲繞する外層不織布との積層構造体により構成してなる請求項1に記載の安全タイヤ用空気のう。
- 内圧保持部を、不織布にガスバリア性のゴムを含浸させてなる単層構造体により構成してなる請求項1に記載の安全タイヤ用空気のう。
- 径成長抑制部材を、内圧保持部の円周方向に延びるゴム被覆有機繊維コードからなる張力支持層の一層以上で構成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の安全タイヤ用空気のう。
- 張力支持層を、ゴム被覆を施した一本もしくは複数本の有機繊維コードの、内圧保持部の幅方向への螺旋巻回構造を有するもの、または、所要の領域の全てを覆う、複数本のゴム被覆有機繊維コードの、全周にわたる一回の巻回構造を有するものとしてなる請求項4に記載の安全タイヤ用空気のう。
- 張力支持層を、樹脂シートまたは樹脂被覆有機繊維コードにて構成してなる請求項1〜3のいずれかに記載の安全タイヤ用空気のう。
- 径成長抑制部材と内圧保持部材との間に離型層を配設してなる請求項1〜6のいずれかに記載の安全タイヤ用空気のう。
- 径成長抑制部材の外周側に、他の離型層を介して外皮ゴムを配設してなる請求項7に記載の安全タイヤ用空気のう。
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