JP2008074186A - 車両運動の安定化制御装置 - Google Patents

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Shinichiro Jo
新一郎 城
Yoshitaka Deguchi
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Abstract

【課題】 安定限界速度付近における制御性悪化の抑制し、旋回時の違和感を防止する車両運動の安定化制御装置を提供する。
【解決手段】 統合コントローラ30は、現在の車両状態と車両運動操作量の限界値(後輪駆動力差範囲)とに基づいて、安定限界速度Vcの変更可能な車速域である安定限界速度範囲を演算し、車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度Vcと一致しないように前後輪のコーナリングパワーKf,Krをそれぞれ変化させ、安定限界速度Vcを変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両運動の安定化制御装置の技術分野に属する。
従来の車両運動の安定化制御装置としては、緊急回避時に最大限の回避能力を発揮することを目的とし、4輪操舵機構により4輪の転舵角を変更して車両の旋回性能を向上させる技術が知られている。また、旋回中のヨーレートなどを制御する操作量として、左右輪の駆動力差を用いるものも知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平5−238403号公報 特開平10−210604号公報
しかしながら、上記従来技術を含む一般的な車両では、車両の旋回特性を安定にするため、アンダーステア特性から弱オーバーステア特性に設定されているので、例えば後方重心化などよる強いオーバーステア特性の車両に比べヨー運動性能が低い。すなわち、旋回性能や回避性能に改善の余地がある。
そこで、車両の最大速度以下に安定限界速度を有するような強いオーバーステアの車両とし、安定限界速度以上の車速で運動特性が不安定となる車両とする。このような車両では、強いオーバーステア特性による車両のヨー運動性能の高さを利用し、緊急回避時などで旋回性能を向上させることできる。また、車速が安定限界速度を超える高車速域では、安定化制御により従来同様に所望の定常旋回特性または直進安定性を得ることが可能である。
ところが、安定限界速度付近では車両運動の操作量からヨーレートへの定常ゲインが無限大となるため、安定限界速度付近の車速で走行している場合には、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能が粗くなり、操作量に応じた所望のヨーレートが得られないなど、制御性の悪化による旋回の違和感が懸念される。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、安定限界速度付近における制御性悪化の抑制し、旋回時の違和感を防止する車両運動の安定化制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
現在の車両状態と車両運動操作量の限界値とに基づいて、安定限界速度の変更可能な車速域である安定限界速度範囲を演算する安定限界速度範囲演算手段と、
車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度と一致しないように前後輪少なくとも一方のコーナリングパワーを変化させ、安定限界速度を変更する安定限界速度変更手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、「安定限界速度」とは、この車速以上で車両の横方向運動特性が不安定となる車速をいう。また、「コーナリングパワー」とは、タイヤ横すべり角1度におけるコーナリングフォース、すなわち、単位タイヤ横すべり角当たりのタイヤ横力の変化率をいう。
本発明にあっては、車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度に一致しないように、前後輪少なくとも一方のコーナリングパワーを変化させ、安定限界速度を変更する。すなわち、前輪コーナリングパワーが大きいほど安定限界速度は低くなり、後輪コーナリングパワーが大きいほど安定限界速度は高くなる、というように、安定限界速度はコーナリングパワーに依存しているため、コーナリングパワーを変更することで、車速が安定限界速度と一致するのを回避しようとするものである。
この結果、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜5に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[全体構成]
図1は、実施例1の車両運動の安定化制御装置を適用した電気自動車の構成図である。
実施例1の電気自動車は、左右後輪(駆動輪)2RL,2RRをそれぞれ別々の電気モータで独立駆動するための駆動力発生源として、電気モータ3RL,3RRを備えており、各々のモータ3RL,3RRの回転軸は、減速機4RL,4RRを介して、電気自動車の後輪2RL,2RRに連結されている。2つのモータ3RL,3RRの出力特性、2つの減速機の減速比および2つの車輪の半径は、いずれも同一である。
モータ3RL,3RRは、いずれも永久磁石をロータに埋め込んだ三相同期モータである。リチウムイオンバッテリ6との電力授受を制御する駆動回路5RL,5RRが、それらのモータ3RL,3RRの力行および回生トルクを、統合コントローラ30から受信するトルク指令値tTRL(左後輪),tTRR(右後輪)とそれぞれ一致するように調整する。そして、駆動回路5RL,5RRは、各々のモータ3RL,3RRの出力トルクと、モータ回転軸に取り付けられた回転位置センサ(不図示)により検出したモータ回転速度を各々統合コントローラ30へ送信する。
左右前輪(操向輪)2FL,2FRは、運転者が操作するステアリングホイール11の回転運動によりステアリングギヤ14を介して機械的に主操舵される他に、補助操舵用モータ12によりステアリングギヤ14を全体的に車幅方向へ変位させることで補助操舵される。すなわち、前輪2FL,2FRの舵角はステアリングホイール11による主舵角と補助操舵用モータ12による補助舵角との和となる。前輪舵角は、制御回路13が補助操舵用モータ12の出力を調整することで、統合コントローラ30が送信する目標前輪舵角と一致するように制御される。前輪2FL,2FRには回転数を検出する回転センサ25,26が取り付けられており、各々の回転数を検出して統合コントローラ30へ送信する。
この他に、統合コントローラ30には、アクセルペダルセンサ23によって検出するアクセル開度信号APOと、ステアリングホイール11の回転軸に取り付けられた操舵角センサ21によって検出するステアリングホイール11の回転角信号STRと、ヨーレートセンサ8によって検出するヨーレート信号γと、前輪軸中央に取り付けられた加速度センサ27によって検出される前後方向加速度信号axf,ayfと、後輪軸中央に取り付けられた加速度センサ28によって検出される前後方向加速度信号axr,ayrと、重心位置に取り付けられた車体横すべり角センサ29から出力される車体横すべり角信号βと、が入力される。
[安定限界速度の変更]
実施例1の電気自動車は、強いオーバーステア特性を有し、車両の限界速度以下に安定限界速度Vcを有するように、車両パラメータ(車重m、前輪コーナリングパワーKf、後輪コーナリングパワーKr、ホイールベース長L、重心点から前輪軸までの距離Lf、重心点から前輪軸までの距離Lr、後輪トレッド幅Lt)を設定した車両である。
ここで、「安定限界速度Vc」とは、この車速以上で車両の横方向運動特性が不安定となる車速であり、「自動車の運動と制御」(安部正人著、山海堂)に記載された線形解析を前提とすると、次式で表される。
Figure 2008074186
安定限界速度Vcは、車速を上げていったときに、車両運動を記述する状態方程式の固有値の実部が負荷ら正になる車速である。式(1)から、Lf・Kf-Lr・Krが負ならば、Vcは存在せず、車速によらず制御なしの車両の特性は安定となる。一方、Lf・Kf-Lr・Krが正ならば、安定限界速度Vcが存在し、安定限界速度Vc以上の車速では制御なしの車両の特性は不安定となる。
図2に示すように、前輪コーナリングパワーKfのみを変化させた場合には、前輪コーナリングパワーKfが大きいほど安定限界速度Vcは低くなる。また、図3に示すように、後輪コーナリングパワーKrのみを変化させた場合には、後輪コーナリングパワーKrが大きいほど安定限界速度Vcは高くなる。
また、コーナリングパワーは、図4に示す(a)タイヤ横力と(b)タイヤ横すべり角との関係を、タイヤ横すべり角で偏微分したものであり、あるタイヤ横すべり角での横力変化率と考えられる。そして、コーナリングパワーは、図5(a),(b)に示すタイヤ横すべり角と等価コーナリングパワーとの関係から明らかなように、輪荷重、スリップ率、タイヤ縦力に応じて変化するため、安定限界速度Vcは、車両運動状態に応じて変化する。
したがって、安定限界速度Vcを車両最大速度以下に有する車両では、この不安定な車速域近くのハイゲインを利用して旋回性能の高い車両を実現することができる。ただし、早い旋回を必要としない場面において、不安定な車両で所望の旋回を行うために、例えばヨーレートフィードバック制御により、不安定車速域での車両運動特性を安定化する。
ところが、後輪左右駆動力差からヨーレートへの定常ゲインは、図6に示すように、安定限界速度Vcに近づくほど絶対値が大きく、安定限界速度Vcで無限大となる。さらに、安定限界速度Vcを境に、定常ゲインの正負が逆転する。この特性は、ヨーレートに対する他の操作量でも同じである。よって、図7に示されるように、所望のヨーレートを実現するような駆動力差は安定限界速度Vcに近づくほど小さく、安定限界速度Vcではゼロとなる。
すなわち、安定限界速度Vc付近では、操作量の分解能によりヨーレートの制御分解能が大きくなってしまい、制御性が悪化して、運転者に旋回の違和感を与える可能性がある。そこで、実施例1では、以下に示す制御を実施することにより、現時刻の車速が安定限界速度Vcに一致することによる制御性の悪化を抑制する。
[車両運動安定化制御処理]
図8は、実施例1の統合コントローラ30で演算される車両運動安定化制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップを説明する。なお、統合コントローラ30は、マイクロコンピュータのほかにRAM/ROMなどの周辺部品を備えており、図8の制御処理を一定時間毎、例えば5ms毎に実行する。
まずステップS100では、センサ信号や、駆動回路5RL,5RRからの受信信号をRAM変数に格納し、ステップS101へ移行する。具体的には、アクセル開度信号を変数APS(単位は%。全開時を100%とする)に格納し、ステアリングホイール11の回転角信号を変数STR(反時計回りを正とする)に格納し、車体ヨーレート信号を変数γ(左旋回時の向きを正にとる)に格納し、車体前部縦加速度信号をaxf(前方を正とする)に格納し、車体前部横加速度信号をayf(左方向を正とする)に格納し、車体後部縦加速度信号をaxr(前方を正とする)に格納し、車体後部横加速度信号をayr(左方向を正とする)に格納し、車体横すべり角信号をβ(反時計回りを正とする)に格納し、各々の前輪の回転数をNFL,NFR(車両が前進する向きを正とする)に格納する。また、駆動回路5RL,5RRから受信する信号についても、モータ3RL,3RRの出力トルクをそれぞれ変数TRL,TRR(車両を加速させる向きを正とする)に格納し、それぞれのモータの回転速度を変数NRL,NRR(車両が前進する向きを正とする)に格納する。
ステップS101では、車両の速度V(単位はm/sで、車両が前進する向きを正とする。)を次式で演算し、ステップS102へ移行する。
V = (NFL + NFR) ×R / GG / 2
ここで、Rは車輪の半径、GGは減速機の減速比である。
ステップS102では、4輪の輪荷重Zfl,Zfr,Zrl,Zrrを次式から求め、ステップS103へ移行する。
Zfl=Zf-ΔZd-2ΔZc・(Zf-ΔZd) / (Zf+Zr)
Zfr=Zf-ΔZd+2ΔZc・(Zf-ΔZd) / (Zf+Zr)
Zrl=Zr+ΔZd-2ΔZc・(Zr+ΔZd) / (Zf+Zr)
Zrr=Zr+ΔZd+2ΔZc・(Zr+ΔZd) / (Zf+Zr)
Zf=mgLr / L
Zr=mgLf / L
ΔZd=m・hcg・
ΔZd = m・ax・hcg / 2L
ΔZc=m・ay・hcg / 2Lt
ax=(axf+axr) / 2
ay= (Lr・ayf+Lf・ayr) / L
ここで、Ltはトレッド距離の半分、hcgは重心高さである。
ステップS103では、後述する車両運動操作量演算処理(図9)を行い、ステップS104へ移行する。この車両運動操作量演算処理では、車両運動を安定化しつつ、運転者の所望の加減速と旋回とを実現するための前輪舵角と後輪左右駆動力差とを演算する。
ステップS104では、ステップS103で演算された前輪舵角と後輪左右駆動力差とに応じて安定限界速度Vcを変更し、処理を終了する。
[車両運動操作量演算処理]
図9は、図8のステップS103で実行される車両運動操作量演算処理のブロック図である。
目標値演算部100では、車速Vとステアリング操作量STRとアクセル開度APSとから、図10に示すフローチャートに従い目標駆動力tFdと目標横力tYと目標ヨーモーメントtMと目標ヨーレートtγとを演算する。
図10において、ステップS200では、車速Vとアクセル開度APSとから、例えば図11に示す目標駆動力マップを用いて静的目標駆動力tFd0を演算し、ステップS201へ移行する。
ステップS201では、ステップS200で算出した静的目標駆動力tFd0を、駆動力の目標応答を示すフィルタ(不図示)へ入力することにより、フィルタの出力を目標駆動力tFdとして演算し、ステップS202へ移行する。
ステップS202では、図12に示す目標横力マップを用いて、車速Vとステアリング操作量STRとから静的目標横力tY0を演算し、ステップS203へ移行する。
ステップS203では、ステップS202で算出した静的目標横力tY0を、横力の目標応答を示すフィルタ(不図示)へ入力することにより、フィルタの出力を目標横力tYとして演算し、ステップS204へ移行する。
ステップS204では、ステップS203で算出した目標横力tYから、次式を用いて目標ヨーレートtγを演算し、処理を終了する。
tγ=tY / (m・V)
F/F(フィードフォワード)指令部101では、目標駆動力tFdと目標ヨーレートtγを達成すると共に、車速が安定限界速度と一致しないように、フィードフォワード前輪舵角δfと左右各々のフィードフォワード後輪駆動力uFFrl,uFFrrを算出するフィードフォワード操作量演算処理(図13)を実行する。フィードフォワード操作量演算処理については後述する。
F/B(フィードバック)指令部102では、車両運動が不安定なことによる目標ヨーレートtγからのヨーレートγの発散を補償するように、安定化フィードバック操作量uFBを演算する。例えば、次式に示すようなP制御器を用いて演算するとよい。
uFB = kP(tγ-γ)
ここで、kPはP制御の比例ゲインである。
そして、次式に示すように、安定化フィードフォワード操作量uFFrl,uFFrrと安定化フィードバック操作量uFBとから、左右各々の後輪駆動力指令値url,urrを演算する。
url = uFFrl - uFB
urr = uFFrr + uFB
ここでは、安定化フィードバック操作量は後輪左右駆動力差に負荷するとしたが、これに限定されず、前輪舵角など車両運動を制御可能な操作量なら何でもよい。
[フィードフォワード操作量演算処理]
図13は、実施例1のF/F指令部101で演算されるフィードフォワード操作量演算処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS300では、図14に示す安定限界速度演算サブルーチンを実行し、基準安定限界速度を算出し、ステップS301へ移行する。
(安定限界速度演算サブルーチン)
図14は、実施例1のF/F指令部101で実行される安定限界速度演算サブルーチンの流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS400では、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγを、例えばゼロと設定し、ステップS401へ移行する。
ステップS401では、前後左右輪の縦横力の基準力関係を設定し、ステップS402へ移行する。以下に基準力関係の設定を説明する。
車両運動の運動方程式は次式で表される。
Figure 2008074186
ここで、Iγは重心軸周りの車両ヨー慣性モーメント、Xrlは左後輪駆動力、Xrrは右後輪駆動力、Yflは左前輪横力、Yfrは右前輪横力、Yrlは左後輪横力、Yrrは右後輪横力、Xγは後輪左右駆動力差である。
式(3),(4)より、横運動の静的な力の関係は次式で表される。
Figure 2008074186
よって、目標ヨーレートtγを実現し、Xγ=uFFXγとなるように、式(6),(7)とから、次のように基準力関係を設定する。
Figure 2008074186
ステップS402では、輪荷重と目標ヨーレートtγとステップS400で算出したフィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγから、以下に示すように前後輪の基準タイヤ横すべり角を演算し、ステップS403へ移行する。
式(8),(9)は、次のように書き直すことができる。
Figure 2008074186
また、図4に示したタイヤ横すべり角とタイヤ縦力とタイヤ横力と輪荷重との関係は次式で表される。
Figure 2008074186
式(10)と式(12)を用いて、目標ヨーレートtγとフィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγにおいて、次式を満たす前輪横すべり角βfを算出し、基準前輪横すべり角βf0とする。
Figure 2008074186
例えば、繰り返し演算で、この式を満たす前輪横すべり角βfの探索を行えばよい。
また、式(11)と式(12)を用いて、目標ヨーレートtγとフィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγにおいて、次式を満たすβrを算出し、基準後輪横すべり角βr0とする。
Figure 2008074186
ここで、Xdは目標駆動力tFdの半分の値である。例えば、繰り返し演算で、この式を満たすβrの探索を行えばよい。
ステップS403では、ステップS402で算出した基準前輪横すべり角βf0と基準後輪横すべり角βr0とから、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγにおける基準安定限界速度Vc0を演算し、処理を終了する。
図5に示すタイヤ縦力と輪荷重とタイヤ横すべり角とコーナリングパワーとの関係は、次式で表される。
Figure 2008074186
仮定したXγにおいて、式(13)を用いて、基準タイヤ横すべり角βf0、βr0から、次のように各輪のコーナリングパワーを算出する。
Figure 2008074186
これら各々のタイヤのコーナリングパワーから、次式のように、前後輪のコーナリングパワーKf、Krは得られる。
Kf=(Kfl+Kfr) / 2
Kr=(Krl+Krr) / 2
そして、これら前後輪の等価コーナリングパワーKf,Krから、式(1)を用いて基準安定限界速度Vc0を算出して、安定限界速度算出サブルーチンを終了する。
図13に戻り、ステップS301では、安定限界速度近傍で、車速が操作量からヨーレートへの定常ゲインが非常に大きくなる範囲となるのを避けるために、基準安定限界速度Vc0を含む所定の車速幅の安定限界速度近傍車速域を設定し、ステップS302へ移行する(安定限界速度近傍車速域設定手段)。
例えば、ヨーレートセンサ8の分解能が操作量分解能で実現できるヨーレート分解能以下になるような定常ゲイン絶対値となる車速域とすれば、操作量分解能によるヨーレートのがたつきをヨーレートセンサ分解能以下に下げることができ、運転者の違和感を抑制できる。もしくは、安定限界速度近傍車速域は十分広い固定値でもよい。
ステップS302では、車速が安定限界速度近傍車速域の中か外かを判断し、中ならばステップS303へと移行して安定限界速度Vcを基準安定限界速度から変更するための安定限界速度変更サブルーチン(図15)を実行し(安定限界速度変更手段)、外ならば安定限界速度Vcを基準安定限界速度として、ステップS304へ移行する。
(安定限界速度変更サブルーチン)
図15は、実施例1のF/F指令部101で実行される安定限界速度変更サブルーチンの流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS600では、輪荷重と目標ヨーレートtγと目標駆動力tFdを実現可能な後輪左右駆動力差Xγの静的な範囲(後輪駆動力差範囲)を求め、ステップS601へ移行する。以下、後輪左右駆動力差Xγの算出方法を説明する。
式(6),(7)は、γ=tγとして、次のように書き直すことができる。
Figure 2008074186
また、図17に示すタイヤ縦力と横力の最大値の関係は次式で表される。
Figure 2008074186
よって、式(14),(15),(16)から、次式に示す範囲で後輪左右駆動力差Xγは実現可能である。
Figure 2008074186
ステップS601では、ステップS600で算出した後輪駆動力差範囲で、各々の後輪左右駆動力差Xγに対して安定限界速度範囲算出サブルーチン(図16)を実行し、ステップS602へ移行する。この安定限界速度範囲算出サブルーチンでは、後輪左右駆動力差Xγの1次元探索演算で、安定限界速度最大値Vcmaxとそのときの前後輪横すべり角および後輪左右駆動力差と、安定限界速度最小値Vcminとそのときの前後輪横すべり角および後輪左右駆動力差を算出する。
以下、図16のフローチャートに基づいて、安定限界速度範囲算出サブルーチンを説明する。後輪左右駆動力差Xγの1次元探索は、後輪左右駆動力差Xγの最小値から開始する。
ステップS701では、仮定した後輪左右駆動力差Xγにおいて、式(14),(15)の関係を満たす前輪横すべり角βfと後輪横すべり角βrを演算し、ステップS702へ移行する。ここでは、式(14)と式(12)から、仮定した後輪左右駆動力差Xγにおいて、目標ヨーレートtγを満たす前輪横滑り角βfを、次式用いて算出する。
Figure 2008074186
例えば、繰り返し演算で、この式を満たす前輪横滑り角βfの探索を行えばよい。
また、式(15)と式(12)から、仮定した後輪左右駆動力差Xγにおいて、目標ヨーレートtγを満たす前輪横すべり角βrを、次式用いて算出する。
Figure 2008074186
例えば、繰り返し演算で、この式を満たすβrの探索を行えばよい。
ステップS702では、式(13)を用いて、仮定した1次Xγにおいて、タイヤ横すべり角βf,βrから求まる各々のタイヤのコーナリングパワーから、前後輪の等価コーナリングパワーKf,Krを次のように算出し、ステップS703へ移行する。
Figure 2008074186
これら各々のタイヤのコーナリングパワーから、次式のように、前後輪の等価コーナリングパワーKf、Krは得られる。
Kf=(Kfl+Kfr) / 2
Kr=(Krl+Krr) / 2
ステップS703では、ステップS702で求めた前後輪の等価コーナリングパワーKf,Krから、式(1)を用いて安定限界速度Vcを算出し、ステップS704へ移行する。
ステップS704では、ステップS703で算出した安定限界速度Vcが、これまでの探索演算で最大か否かを判断し、最大ならばステップS705に進み、そうでなければ、ステップS706に進む。
ステップS705では、ステップS703で算出した安定限界速度Vcを、安定限界速度最大値Vcmaxとしてメモリに格納し、この安定限界速度における前後タイヤ横すべり角βf,βrと後輪左右駆動力差Xγを、安定限界速度最大値Vcmaxの動作点としてメモリにストックし、ステップS706へ移行する。
ステップS706では、ステップS703で算出した安定限界速度Vcが、これまでの探索演算で最小か否かを判断し、最小ならばステップS707に進み、そうでなければ、ステップS708に進む。
ステップS707では、ステップS703で算出した安定限界速度Vcを、この安定限界速度を安定限界速度最小値Vcminとしてメモリに格納し、この安定限界速度における前後タイヤ横すべり角βf,βrと後輪左右駆動力差Xγを、安定限界速度最小値Vcminの動作点としてメモリにストックし、ステップS708へ移行する。
ステップS708では、後輪左右駆動力差Xγが実現可能な最大値ならば安定限界速度範囲算出サブルーチンを終了し、そうでなければ後輪左右駆動力差Xγを増加更新してステップS700へ戻る。
図15に戻り、ステップS602では、変更後の安定限界速度を演算し、安定限界速度変更サブルーチンを終了する。このステップでは、例えば、安定限界速度最大値Vcmaxと安定限界速度最小値Vcminの中間速度(安定限界速度中間値)に応じて、以下に示すように変更すればよい。
i) 車速が安定限界速度中間値以上の場合
この場合は、安定限界速度Vcを最小値にし、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγを安定限界速度最小値Vcminでの後輪左右駆動力差Xγに変更し、基準前輪横すべり角βf0を安定限界速度最小値Vcminでの前輪横すべり角βfに変更する。
ii) 車速が安定限界速度中間値より小さい場合
この場合は、安定限界速度Vcを最大値にし、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγを安定限界速度最大値Vcmaxでの後輪左右駆動力差Xγに変更し、基準前輪横すべり角βf0を安定限界速度最大値Vcmaxでの前輪横すべり角βfに変更する。
図13に戻り、ステップS304では、以下に示すようにフィードフォワード操作量を演算し、処理を終了する。
前輪横すべり角βfと車体横すべり角βとヨーレートγと車速Vと前輪舵角δfとの関係は、次式で表される。
βf=β+Lf・γ/V-δf …(17)
式(17)を用いて、車体横すべり角βと目標ヨーレートtγと車速Vと基準前輪横すべり角βf0とから、次のように前輪舵各指令値tδfを設定する。
tδf=β+Lf・tγ/V-βf0
また、フィードフォワード左後輪駆動力uFFrlと、フィードフォワード右後輪駆動力uFFrrは、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγとXdとから次のように設定する。
Figure 2008074186
次に、作用を説明する。
[安定限界速度変更制御作用]
図13のフィードフォワード操作量演算処理において、ステップS300では、フィードフォワード後輪左右駆動力差uFFXγにおける基準安定限界速度Vc0が演算され、ステップS301では、基準安定限界速度Vc0を含む所定の車速幅の安定限界速度近傍車速域が設定される。
続いて、ステップS302において、車速が安定限界速度近傍車速域の中にあると判断された場合には、ステップS303へと進み、目標駆動力tFdと目標ヨーレートtγを達成すると共に、車速が安定限界速度Vcと一致しないように、フィードフォワード前輪舵角δfと左右各々のフィードフォワード後輪駆動力uFFrl,uFFrrが設定される。
よって、車速が安定限界速度Vcと一致するのを回避することができるため、ステアリングホイール11の操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能が粗くなるのを抑えることができる。このため、操作量の分解能で目標駆動力tFdと目標ヨーレートtγを達成することができ、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
[安定限界速度範囲算出制御作用]
図15の安定限界速度変更サブルーチンにおいて、ステップS600では、輪荷重と目標ヨーレートtγと目標駆動力tFdを実現可能な前後輪駆動力差Xγの静的な範囲である後輪駆動力差範囲が算出され、ステップS601では、ステップS600で算出したXγの範囲で、各々のXγに対して安定限界速度範囲算出サブルーチン(図16)が実行され、Xγの1次探索演算で、安定限界速度最大値Vcmaxとそのときの前後輪すべり角βf,βγおよび後輪左右駆動力差Xγと、安定限界速度最小値Vcminとそのときの前後輪すべり角βf,βγおよび後輪駆動力差Xγと、が算出される。
すなわち、図16の安定限界速度範囲算出サブルーチンにおいて、ステップS701では、輪荷重と目標ヨーレートtγと目標駆動力tFdを実現可能な後輪左右駆動力差Xγから、前輪横すべり角βfと後輪横すべり角βrが演算され、ステップS702では、前後輪のタイヤ横すべり角βf,βrから求まる各々のタイヤのコーナリングパワーKfl,Kfr,Krl,Krrから、前後輪の等価コーナリングパワーKf,Krが算出され、ステップS703では、等価コーナリングパワーKf,Krから安定限界速度Vcが算出される。
次に、ステップS704において、ステップS703で算出された安定限界速度Vcがこれまでの後輪左右駆動力差Xγの探索演算で最大である場合には、ステップS705へと進み、安定限界速度Vcが安定限界速度最大値Vcmaxとしてメモリに格納され、この安定限界速度Vcにおける前後タイヤ横すべり角βf,βrと後輪左右駆動力差Xγが、安定限界速度最大値Vcmaxの動作点としてメモリにストックされる。
続いて、ステップS706において、ステップS703で算出された安定限界速度Vcがこれまでの後輪左右駆動力差Xγの探索演算で最小である場合には、ステップS707へと進み、安定限界速度Vcが安定限界速度最小値Vcminとしてメモリに格納され、この安定限界速度Vcにおける前後タイヤ横すべり角βf,βrと後輪左右駆動力差Xγが、安定限界速度最小値Vcminの動作点としてメモリにストックされる。
ステップS602では、変更後の安定限界速度Vcを演算する。このとき、車速が安定限界速度中間値(VcminとVcmaxの中間値)以上の場合には、安定限界速度最小値Vcminを安定限界速度Vcとし、車速が安定限界速度中間値よりも小さい場合には、安定限界速度最大値Vcmaxを安定限界速度Vcとする。
以上の安定限界速度範囲の算出およびこの安定限界速度範囲と現在の車速とに応じた変更後の安定限界速度Vcの設定により、変更後の安定限界速度Vcは、車速に対し安定限界速度中間値以上離れた値に設定される。このため、車速を確実に安定限界速度近傍から外すことができ、制御性悪化を確実に防止することができる。
[安定限界速度変更作用]
実施例1の安定限界速度Vcの変化による動作点の変化を以下に示す。
1.安定限界速度Vcを上げる場合(図2,3に示したように、前輪コーナリングパワーKfが上がる、もしくは後輪コーナリングパワーKrが下がると、安定限界速度Vcは上昇する。)
図18(a)に示すように、前輪横すべり角βf0、前輪横力Yf0、後輪横すべり角βr0、後輪横力Yr0で走行している場面を設定する。安定限界速度Vcを上げる場合の前後横力と後輪左右駆動力差の変化を図19(a),(b)に示し、このときのコーナリングパワーの変化を図18(a),(b)に示す。
図18,19に示される、前輪横すべり角、前輪横力、前輪コーナリングパワー、後輪横すべり角、後輪横力、後輪コーナリングパワー、後輪左右駆動力差の変化を次にまとめる。
前輪横すべり角 :βf0からβf1に減少
前輪横力 :Yf0からYf1に減少
前輪コーナリングパワー:増加
後輪横すべり角 :βr0からβr1に増加
後輪横力 :Yr0からYr1に増加
後輪コーナリングパワー:減少
後輪左右駆動力差 :増加
この変化が起こる操作を以下に示す。
1-1 前輪横すべり角の変化(βf0→βf1)を起点とした場合
(a) 安定限界速度Vcを上げるために、図18(a)に示すように前輪横すべり角をβf0からβf1に小さくして前輪コーナリングパワーKfを上げる。前輪コーナリングパワーKfが上がると、前輪横力はYf0からYf1に下がる。
(b) すると、図18(b)と図19(b)に示すように、横力の低下を補償するために後輪横力がYr0からYr1に上がり、後輪横すべり角はβr0からβr1に下がるため、後輪コーナリングパワーKrが下がる。
(c) さらに、図19(b)に示すように、前輪横力に対して後輪横力が増加することによるヨー復元モーメントの上昇を打ち消すために、後輪左右駆動力差Xγが大きくなる。この後輪左右駆動力差Xγの上昇で、図18(b)に示すように、さらに後輪コーナリングパワーKrは下がる。以上のように、前輪コーナリングパワーKfが上がり、後輪コーナリングパワーKrが下がるため、安定限界速度Vcは上昇する。このとき、ヨー復元モーメントの補償により、旋回状態は安定限界速度変更前と同じ状態を保つことができるため、運転者に違和感を与えることはない。
1-2 後輪左右駆動力差Xγの変化を起点とした場合
(a) 図19と図18(b)に示すように、後輪コーナリングパワーKrを下げるために後輪左右駆動力差Xγを増加する。
(b) 横力は変化せず、後輪左右駆動力差Xγの増加によるヨーモーメントの増加を補償するために、前輪舵角を減らすことで、前輪横力が減少し後輪横力が上昇する(式(14),(15)からも明らか)。
(c) すると、前輪は横力の減少により横すべり角が減り、前輪コーナリングパワーKfは増加する。
(d) 一方、後輪は横力の増加により横すべり角が増え、後輪コーナリングパワーKrはさらに減少する。以上のように、前輪コーナリングパワーKfが上がり、後輪コーナリングパワーKrが下がるので、安定限界速度Vcは上昇する。また、以上のように、後輪左右駆動力差Xγの増加によるヨーモーメントの増加を前輪舵角で補償するため、旋回状態は安定限界速度変更前と同じ状態を保つことができ、運転者に違和感を与えることはない。
2.安定限界速度を下げる場合
上述した安定限界速度を上げる場合とは逆の操作を行うことで、安定限界速度Vcは下がるため、説明を省略する。
図20は、実施例1の安定限界速度変更作用を示すヨーレート目標値追従の計算機シミュレーション結果である。図20において、一点鎖線がヨーレート目標値であり、点線は車速が安定限界速度付近の場合、実線は車速が安定限界速度から遠い場合をそれぞれ示している。
図20に示すように、車速が安定限界速度付近では、操作量の分解能による目標値と実際の値との偏差が大きいが、車速が安定限界速度から遠い場合には、操作量の分解能による目標値と実際の値の偏差は小さくなり、所望の旋回の実現精度が向上しているのがわかる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両運動の安定化制御装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(1) 現在の車両状態と車両運動操作量の限界値(後輪駆動力差範囲)とに基づいて、安定限界速度Vcの変更可能な車速域である安定限界速度範囲を演算する安定限界速度範囲演算手段(ステップS600)と、車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度Vcと一致しないように前後輪のコーナリングパワーKf,Krをそれぞれ変化させ、安定限界速度Vcを変更する安定限界速度変更手段(ステップS303)と、を備える。これにより、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
(2) 基準安定限界速度Vc0を含む所定の車速幅の安定限界速度近傍車速域を設定する安定限界速度近傍車速域設定手段(ステップS301)を設け、安定限界速度変更手段は、車速が安定限界速度近傍車速域から外れるよう、前後輪のコーナリングパワーKf,Krをそれぞれ変化させる。これにより、車速を確実に安定限界速度近傍から外すことができ、制御性悪化を確実に防止することができる。
(3) 安定限界速度変更手段は、後輪コーナリングパワーKrを増加させる場合には後輪左右駆動力差Xγを減少させ、後輪コーナリングパワーKrを減少させる場合には後輪左右駆動力差Xγを増加させる。これにより、後輪2RL,2RRの駆動力を変えることで安定限界速度Vcを変更することができる。
(4) 安定限界速度変更手段は、後輪左右駆動力差Xγによるヨーモーメントの変化を、前輪2FL,2FRの舵角変更により打ち消す。これにより、旋回状態は安定限界速度変更前と同じ状態を保つことができるため、運転者に旋回の違和感を与えることがない。
(5) 安定限界速度変更手段は、前輪コーナリングパワーKfを増加させる場合には前輪舵角を減少させ、前輪コーナリングパワーKfを減少させる場合には前輪舵角を増加させる。これにより、前輪2FL,2FRの舵角を変えることで安定限界速度Vcを変更することができる。
(6) 安定限界速度変更手段は、前輪2FL,2FRの舵角変更によるヨーモーメントの変化を、後輪左右駆動力差Xγで打ち消す。これにより、旋回状態は安定限界速度変更前と同じ状態を保つことができるため、運転者に旋回の違和感を与えることがない。
実施例2は、トー角増加により安定限界速度を上方変更する例である。
まず、構成を説明する。
図21は、実施例2の車両運動の安定化制御装置を適用した電気自動車の構成図であり、図1に示した実施例1の構成と異なる部分についてのみ説明する。
前輪2FL,2FRには、サーボモータ15L,15Rがそれぞれ取り付けられている。制御回路13L,13Rは、統合コントローラ30が送信するそれぞれの目標舵角と一致するように、サーボモータ15L,15Rをそれぞれ独立に駆動制御する。
[車両運動安定化制御処理]
実施例2の統合コントローラ30で演算される車両運動安定化制御処理について、実施例1と異なる部分を説明する。
実施例2のF/F指令部101では、目標駆動力tFdと目標ヨーレートtγを達成すると共に、車速が安定限界速度Vcと一致しないように、左右各々のフィードフォワード前輪舵角δfl,δfrと左右各々のフィードフォワード後輪駆動力uFFrl,uFFrrを算出するフィードフォワード操作量演算処理(図22)を実行する。
[フィードフォワード操作量演算処理]
図22は、実施例2のF/F指令部101で実行されるフィードフォワード操作量演算処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS800では、安定限界速度演算サブルーチンを実行して基準安定限界速度Vc0を算出し、ステップS801へ移行する。ここで、実施例2の安定限界速度演算サブルーチンは、図13に示したフローチャートにおいて、前輪左右舵角を等しくδfとすることで、実施例1と同じになるため、説明を省略する。
ステップS801,S802は、実施例1のステップS301,S302と同じであるので、説明を省略する。
ステップS803では、トーイン角度Δδを増やすことで安定限界速度Vcを上方変更し、ステップS804へ移行する。
ステップS804では、以下に示すようにフィードフォワード操作量δfl,δfr,uFFrl,uFFrrを演算し、処理を終了する。
δfl=δf0-Δδ
δfr=δf0+Δδ
uFFrl=uFFrr=tFd/2+ΔFd/2
ここで、ΔFdは、トー角をつけたことによる前輪2FL,2FRの負荷増加に相当する値であり、このΔFdは、図23に示す前輪横すべり角と前輪縦力との関係を用い、左右前輪2FL,2FRのすべり角から求められる左右前輪の縦力の和とすればよい。
次に、作用を説明する。
[安定限界速度変更作用]
図24は、実施例2のトーインによる動作点変更作用を示す図である。
トーインなしの状態では、前輪の状態は、前輪横すべり角δf0、横力Yf0、コーナリングパワーKf0である。そして、左右輪ともに等しいトーイン舵角を与えると、左輪の横すべり角はδflに、横力はYflに、コーナリングパワーはKflになり、右輪の横すべり角はδfrに、横力はYfrに、コーナリングパワーはKfrになる。横すべり角が大きいほど単位横すべり角あたりのコーナリングパワー減少率は大きいので、(Kfl+Kfr)/2はKf0より小さくなる。すなわち、トーイン角度をつけると、前輪のコーナリングパワーが減少して、安定限界速度が上昇する。
よって、実施例2では、車速が安定限界速度Vcと一致するのを回避することができるため、ステアリングホイール11の操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能が粗くなるのを抑えることができる。
また、実施例2では、トーイン角度Δδの増加に伴う車両前後方向負荷の増加を、後輪駆動力に対し前輪2FL,2FRの負荷増加相当値ΔFdを加えて補償しているため、トー角変化に伴う加速度の減少を抑えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例2の車両運動の安定化制御装置にあっては、以下に列挙する効果を奏する。
(7) 安定限界速度変更手段は、トーイン角度Δδの増加により前輪コーナリングパワーKfを減少させ、安定限界速度Vcを上方変更する。これにより、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
(8) 安定限界速度変更手段は、トーイン角度Δδの増加による車両前後方向負荷の増加を、後輪駆動力に対し前輪2FL,2FRの負荷増加相当値ΔFdを加えて補償する。これにより、トー角変化に伴う加速度の減少が抑制され、運転者の予期せぬ減速による違和感の発生を防止することができる。
実施例3は、前輪をキャスタ状態とすることで安定限界速度をなくす例である。
実施例3の車両およびコントローラのハード構成は、実施例2と同一であり、実施例2では、安定限界速度Vcを変更する際には、前輪舵角を制御するサーボモータ15L,15Rをフリーにして、前輪2FL,2FRをキャスタ状態にする。
次に、作用を説明すると、実施例3では、安定限界速度Vcを変更する際、前輪2FL,2FRをキャスタ状態にすることにより、前輪2FL,2FRは横力を発生しないため、前輪2FL,2FRの等価コーナリングパワーKfはゼロとなり、実施例1に示したように、式(1)のLf・Kf-Lr・Krが負となるため、安定限界速度は存在しなくなる。
次に、効果を説明する。
実施例3の車両運動の安定化制御装置にあっては、前輪2FL,2FRをキャスタ状態として安定限界速度Vcをなくす。これにより、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
実施例4は、キャンバ角変化により安定限界速度を変更する例である。
実施例4では、例えば、特開平5−96925号公報に記載の車両のキャンバ角制御装置のように、タイヤのアッパーアームの長さを油圧ピストンで変更可能とする等で、キャンバ角を変更可能とした車両において、安定限界速度Vcを変更する際には、キャンバ角を変更し、タイヤの接地面積を変えることにより、等価コーナリングパワーを変化させ、安定限界速度Vcを変更する。
タイヤの接地面積を減らした場合、等価コーナリングパワーは減るので、安定限界速度Vcを上げるときには、前輪2FL,2FRの接地面積が減少する、もしくは後輪2RL,2RRの接地面積が増加するように、前後輪2FL,2FR,2RL,2RRのキャンバ角を変更し、安定限界速度Vcを下げるときには、前輪2FL,2FRの接地面積が増加する、もしくは後輪2RL,2RRの接地面積が減少するように、前後輪2FL,2FR,2RL,2RRのキャンバ角を変更する。
実施例4の作用は、実施例1の車両挙動の安定化制御装置と同様であるため、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4の車両運動の安定化制御装置にあっては、以下の効果を奏する。
(9) 安定限界速度変更手段は、キャンバ角の変更によりコーナリングパワーを変更する。これにより、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
実施例5は、ホイールベースを変化させることで、安定限界速度を変更する例である。
実施例5では、例えば、実開平6−39682号公報に記載のホイールベース可変車両のように、前後輪間でシャシーが折れることで、ホイールベースの長さを変更可能とした車両において、式(1)に示したように、安定限界速度Vcを上げるときにはホイールベース長さを長くし、安定限界速度Vcを下げるときにはホイールベース長さを短くする。
実施例5の作用は、実施例1の車両挙動の安定化制御装置と同様であるため、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例5の車両挙動の安定化制御装置にあっては、以下の効果を奏する。
(10) 安定限界速度変更手段は、ホイールベース長さの変更によりコーナリングパワーを変更する。これにより、操作量の分解能毎に実現できるヨーレートの分解能の粗さを低減でき、操作量の分解能で所望のヨーレートが得られるため、安定限界速度付近における制御性悪化が抑制され、旋回時の違和感を防止することができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜5に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜5に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
タイヤのコーナリングパワーを変更する方法およびその手段としては、実施例1〜5に示した構成に限らず、後輪操舵機構、後輪左右独立操舵機構、前輪左右駆動力発生機構、4輪独立操舵機構等を用いてもよい。
また、実施例1〜5では、安定化フィードバック操作量を後輪左右駆動力差とし、制御量をヨーレートとして説明したが、安定化フィードバック操作量は前輪舵角でもよく、制御量はヨーモーメントや横力など車両運動の物理量であればよい。また、後輪操舵機構や前輪左右駆動力差発生機構など、実施例1〜5以外の車両運動操作量を有する車両において、安定化フィードバック操作量は、これら後輪操舵角や前輪左右駆動力差としてもよい。
さらに、実施例1〜5では、車体横すべり角をセンサで検出する例を示したが、例えば、特開平5−185942号公報に記載の車体横すべり角推定装置のように、車両の2個所の横加速度とヨーレートとから、車両運動特性の数式モデルに基づくオブザーバ等を用いて推定してもよい。
実施例1の車両運動の安定化制御装置を適用した電気自動車の構成図である。 前輪コーナリングパワーと安定限界速度の関係を示す図である。 後輪コーナリングパワーと安定限界速度の関係を示す図である。 タイヤ縦力と輪荷重とタイヤ横すべり角とタイヤ横力の関係を示す図である。 タイヤ縦力と輪荷重とタイヤ横すべり角とタイヤコーナリングパワーの関係を示す図である。 後輪左右駆動力差からヨーレートへの定常ゲインを示す図である。 所定のヨーレート相当の駆動力差を示す図である。 実施例1の統合コントローラ30で演算される車両運動安定化制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の車両運動操作量演算処理のブロック図である。 実施例1の目標値演算部100で演算される目標駆動力tFd、目標横力tY、目標ヨーモーメントtMおよび目標ヨーレートtγ演算処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の目標駆動力マップである。 実施例1の目標横力マップである。 実施例1のF/F指令部101で演算されるフィードフォワード操作量演算処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のF/F指令部101で実行される安定限界速度演算サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 実施例1のF/F指令部101で実行される安定限界速度変更サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 実施例1の安定限界速度範囲算出サブルーチンの流れを示すフローチャートである。 摩擦円特性マップである。 実施例1の安定限界速度変更時の動作点変化の説明図である。 実施例1の安定限界速度変更時の力変化の説明図である。 実施例1の安定限界速度変更作用を示すヨーレート目標値追従の計算機シミュレーション結果である。 実施例2の車両運動の安定化制御装置を適用した電気自動車の構成図である。 実施例2のF/F指令部101で実行されるフィードフォワード操作量演算処理の流れを示すフローチャートである。 前輪横すべり角と輪荷重と前輪縦力との関係を示す図である。 実施例2のトーインによる動作点変更作用を示す図である。
符号の説明
2FL,2FR 前輪
2RL,2RR 後輪
3RL,3RR 電気モータ
4RL,4RR 減速機
5RL,5RR 駆動回路
6 リチウムイオンバッテリ
8 ヨーレートセンサ
11 ステアリングホイール
12 補助操舵用モータ
13 制御回路
14 ステアリングギヤ
21 操舵角センサ
23 アクセルペダルセンサ
25 回転センサ
27,28 加速度センサ
29 車体横すべり角センサ
30 統合コントローラ
100 目標値演算部
101 F/F指令部
102 F/B指令部

Claims (11)

  1. 現在の車両状態と車両運動操作量の限界値とに基づいて、安定限界速度の変更可能な車速域である安定限界速度範囲を演算する安定限界速度範囲演算手段と、
    車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度と一致しないように前後輪少なくとも一方のコーナリングパワーを変化させ、安定限界速度を変更する安定限界速度変更手段と、
    を備えることを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    安定限界速度を含む所定の安定限界速度近傍車速域を設定する安定限界速度近傍車速域設定手段を設け、
    前記安定限界速度変更手段は、車速が安定限界速度近傍車速域から外れるよう、コーナリングパワーを変化させることを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、駆動輪のコーナリングパワーを増加させる場合には駆動輪の左右駆動力差を減少させ、駆動輪のコーナリングパワーを減少させる場合には駆動輪の左右駆動力差を増加させることを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、駆動輪の左右駆動力差によるヨーモーメントの変化を、操向輪の舵角変更により打ち消すことを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、操向輪のコーナリングパワーを増加させる場合には操向輪の舵角を減少させ、操向輪のコーナリングパワーを減少させる場合には操向輪の舵角を増加させることを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、操向輪の舵角変更によるヨーモーメントの変化を、左右駆動力差で打ち消すことを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  7. 請求項1に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、トー角絶対値の増加によりコーナリングパワーを減少させることを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  8. 請求項7に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、トー角絶対値の増加による車両前後方向負荷の増加を、制駆動力で補償することを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  9. 請求項1に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、キャンバ角の変更によりコーナリングパワーを変更することを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  10. 請求項1に記載の車両運動の安定化制御装置において、
    前記安定限界速度変更手段は、ホイールベース長さの変更によりコーナリングパワーを変更することを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
  11. 現在の車両状態と車両運動操作量の限界値とに基づいて、安定限界速度の変更可能な車速域である安定限界速度範囲を演算し、車速が安定限界速度範囲内にある場合、車速が安定限界速度と一致しないように前後輪少なくとも一方のコーナリングパワーを変化させ、安定限界速度を変更することを特徴とする車両運動の安定化制御装置。
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