JP2008072589A - カラーイメージセンサ - Google Patents

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貴司 北田
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雅博 井上
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Abstract

【課題】駆動回路に対し、光電変換素子をその感度特性のばらつきの影響を考慮して配置したカラーイメージセンサを提供することを目的とする。
【解決手段】有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極の間に狭持され、光電変換する所定の色ごとに列状に配置される光電変換素子3と、光電変換素子3が生成する信号電流による出力を検知し、その信号電荷を読み出すICチップ4と、光電変換素子3とICチップ4とを結ぶ配線5と、を基板上に備えるカラーイメージセンサであって、光電変換素子3は、各色の光電変換素子3に入射される光の最大照度をI(ルクス)とし、感度をα[ボルト/(ルクス・時間)]としたときに、各色の光電変換素子3の内、Iとαとの積が小さいものほど、ICチップ4から離れた位置に光電変換領域を大きくして設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、物体の形状や画像などの各種情報を電気信号として取り出すカラーイメージセンサに関するものである。
ファクシミリやスキャナなどにおけるイメージセンサとして、光学系がロッドレンズだけで済み、小型化が容易な密着型リニアセンサが用いられている。この密着型リニアセンサは原稿と同等サイズのセンサ長を持つものであり、単結晶シリコンで形成されるCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)センサチップやCCD(Charge−Coupled Device)センサチップを複数個並べて構成される。
また、近年、イメージセンサに用いられる光電変換素子に関して、有機材料を用いた非常に簡便な方法で光電変換素子を形成できる技術が開発されている(たとえば、特許文献1参照)。
特表2002−502120号公報
しかしながら、上記従来の技術では、以下のような課題を有していた。
(1)単結晶シリコンで形成されるCMOSセンサチップやCCDセンサチップを用いた従来の密着型リニアセンサの場合、複数のチップを精度良く配置する必要があり、またチップ間のつなぎ目に相当する箇所の情報を正確に読み取れないという課題を有していた。
(2)(特許文献1)に記載の有機半導体製画像センサのように有機材料を用いて光電変換素子を形成すれば、非常に簡便な方法にて所定のサイズと、所定の解像度を有する光電変換素子アレイを形成できるため、上記(1)の課題を解決することはできる。しかしながら、有機材料を用いた光電変換素子には、各色の感度特性に偏りがあるという課題を有していた。
また、光電変換素子からの信号電荷を検知しこれを読みだす駆動回路は、通常、シリコントランジスタで形成されるが、その製造プロセスは光電変換素子とは異なるため、光電変換素子から所定の距離だけ離れた位置に配置されることになる。その結果、各色毎に同一ライン上に配列した場合、色によって画素サイズや駆動回路との距離が異なることになり、これが性能に影響を及ぼすという課題も有していた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、トランジスタで形成される駆動回路に対し、光電変換素子をその感度特性のばらつきの影響を考慮して配置することで、高SN比(Signal to Noise ratio)で情報を読み取ることができる信頼性に優れたカラーイメージセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極の間に狭持され、光電変換する所定の色ごとに列状に配置される光電変換素子と、前記光電変換素子が生成する信号電流による出力を検知し、その信号電荷を読み出す駆動回路と、前記光電変換素子と前記駆動回路とを結ぶ配線と、を基板上に備えるカラーイメージセンサであって、前記光電変換素子は、各色の前記光電変換素子に入射される光の最大照度をI(ルクス)とし、感度をα[ボルト/(ルクス・時間)]としたときに、各色の前記光電変換素子の内、Iとαとの積が小さいものほど、前記駆動回路から離れた位置に光電変換領域を大きくして設けられるようにしたものである。
本発明によれば、各色の光電変換素子において、入射される最大照度I(ルクス)と、感度α[ボルト/(ルクス・時間)]との積が小さいもの程、駆動回路との配線距離が遠くなるように配置するようにしたので、感度特性の悪い色の光電変換素子に対する画素サイズを大きくすることができ、各色の光電変換素子からの信号を高SN比で確実に検知できる信頼性に優れたカラーイメージセンサを提供することができるという効果を有する。また、各色の光電変換素子において、入射される最大照度Iと感度αとの積が小さいもの程、駆動回路との配線距離が遠くなるように配置するようにしたので、配置位置の違いによる画素サイズの違いで各色の光電変換素子間の感度特性のばらつきを吸収することができる。その結果、各色の光電変換素子からの信号電流を短時間で検知できる高品質で高速動作が可能な実用性に優れたカラーイメージセンサを提供することができるという効果も有する。
本発明の第1の発明のカラーイメージセンサは、有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極の間に狭持され、光電変換する所定の色ごとに列状に配置される光電変換素子と、光電変換素子が生成する信号電流による出力を検知し、その信号電荷を読み出す駆動回路と、光電変換素子と駆動回路とを結ぶ配線と、を基板上に備えるカラーイメージセンサであって、光電変換素子は、各色の光電変換素子に入射される光の最大照度をI(ルクス)とし、感度をα[ボルト/(ルクス・時間)]としたときに、各色の光電変換素子の内、Iとαとの積が小さいものほど、駆動回路から離れた位置に光電変換領域を大きくして設けられるようにしたものであり、感度特性の悪い色の光電変換素子に対する画素サイズを大きくして、各色の光電変換素子からの信号を高SN比で確実に検知できるとともに、画素サイズの違いで各色の光電変換素子間の感度特性のばらつきを吸収することができ、各色の光電変換素子からの信号を短時間で検知できるという作用を有する。
第2の発明のカラーイメージセンサは、第1の発明において、所定の色は、赤、緑、青の3色であり、この3色の光を光電変換する光電変換素子の内、赤色の光を光電変換する光電変換素子が、駆動回路から最も離れた位置に、光電変換領域を他の色の光電変換素子の領域よりも大きくして設けられるようにしたものであり、一般的に感度の悪い赤色の光電変換素子と駆動回路との配線距離が最も遠くなるように配置して、画素サイズを大きくし、駆動回路において高いSN比で確実に信号電荷を検知できるという作用を有する。
第3の発明のカラーイメージセンサは、第1または第2の発明において、駆動回路は、単結晶シリコントランジスタによって構成されるICチップ、または基板上に形成される多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタとしたものであり、単結晶シリコンで作製したトランジスタを駆動回路として用いた場合には、移動度を高くし、閾値のばらつきを低減することができ、多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタを駆動回路として用いた場合には、駆動回路をチップ実装する必要がなく、安価に量産できるという作用を有する。
第4の発明のカラーイメージセンサは、第1の発明において、駆動回路は、基板上に、列状の光電変換素子を挟むように配置される、2つの多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタからなり、各色の光電変換素子の内、Iとαの積が最も小さいものを、2つの薄膜トランジスタに挟まれる領域中の2つの薄膜トランジスタから最も離れた位置に設けるようにしたものであり、感度特性の悪い色の光電変換素子に対する画素サイズを大きくして、各色の光電変換素子からの信号を高SN比で確実に検知できるとともに、画素サイズの違いで各色の光電変換素子間の感度特性のばらつきを吸収することができ、各色の光電変換素子からの信号を短時間で検知できるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの平面図であり、図2は本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの光電変換素子と駆動回路の配置を示す平面図であり、図3は本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの光電変換素子の構成を示す断面図である。
図1において、1は本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサ、2はカラーイメージセンサ1の基板としてのガラス基板、3は有機材料で形成されたカラーイメージセンサ1の光電変換素子、4は単結晶シリコンで形成された駆動回路を搭載したIC(Integrated Circuit)チップ、5は各光電変換素子3とICチップ4とを接続する配線である。なお、図示しないが、ICチップ4は、光電変換素子3で生成された信号電荷を検知する検知手段と、検知手段で検知した信号電荷を読み出す信号電荷読出手段と、を有する。
また、図2において、赤1、赤2、赤3、・・・、緑1、緑2、緑3、・・・、青1、青2、青3、・・・は各光電変換素子3が、それぞれ赤色光、緑色光、青色光を光電変換することを示しており、赤、緑、青の各色毎に光電変換素子3が一列ずつ配置されている。
ここでは、光電変換素子3のICチップ4の駆動回路の入力端子(図示せず)からの距離を各色毎に変化させるように、光電変換素子3を配置している。図2に示される例では、赤色光を光電変換する光電変換素子3(赤1、赤2、赤3、・・・)とICチップ4の駆動回路の入力端子との間の距離が最も遠く、青色光を光電変換する光電変換素子3(B1、B2、B3、・・・)とICチップ4の駆動回路の入力端子との間の距離が最も近くなっている。このため青色光を光電変換する光電変換素子3は、赤色および緑色の光電変換素子3とICチップ4とを接続する配線5の配置位置の影響により光電変換素子3のサイズが小さくなる。一方、赤色光を光電変換する光電変換素子3は、緑および青色の光電変換素子3とICチップ4とを接続する配線5の影響を受けないので光電変換素子3のサイズを大きくとることができる。
この配置に関しては、光電変換素子3に入射される最大照度をI、感度をαとし、赤、緑、青の各色の光電変換素子3が光電変換する光の色をそれぞれ添字R,G,Bで表した場合に、各色の最大照度IR,IG,IBと感度αR,αG,αBとの積の大小関係につき、次(数1)の関係が成り立つために、このように配置している。
R×αR≦IG×αG≦IB×αB ・・・(数1)
このように、感度の高いものほど面積を小さくし、感度の低いものほど面積を大きくすることで、有機材料で形成された光電変換素子3の感度特性のばらつきを低減できる。また、この(数1)では、最大照度IR,IG,IBが各色とも一定とした場合に、感度αR,αG,αBの悪いもほどICチップ4の駆動回路の入力端子から離れて、感度が良いものほどICチップ4の駆動回路の入力端子の近くに配置することも意味している。
なお、有機材料で形成された光電変換素子3は、一般的には赤色光に対する感度が悪いため、各色の最大照度IR,IG,IBと感度αR,αG,αBが分からない場合でも、図2に示すように赤色光を光電変換する光電変換素子3(赤1、赤2、赤3、・・・)をICチップ4の最も近傍に配置することが望ましい。
つぎに、光電変換素子の構成について説明する。図3において、6はガラス基板2上に形成された光電変換素子3のカラーフィルタ、7は光電変換素子3の第1電極としてのITO(Indium Tin Oxide)陽極、8は電子供与性材料からなる電子供与性層および電子受容性材料からなる電子受容性層とで形成された光電変換素子3の有機光電変換層、9は光電変換素子3の第2電極としてのアルミニウム陰極(以下、アルミ陰極という)である。この図3に示されるように、ガラス基板2上に、カラーフィルタ6、ITO陽極7、有機光電変換層8、アルミ陰極9が順に積層された構成を有する。
以上のように構成されたカラーイメージセンサの製造方法について説明する。まず、ガラス基板2上に顔料を分散した顔料レジストを塗布し、プレベークを行った後、フォトマスクを介して露光を行い、つぎにアルカリ現像液による現像を行って着色パターンを得る。この工程をR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に対応して3回繰り返して、R,G,Bのカラーフィルタ6を各列毎に形成する。
つぎに、スパッタリング法によりガラス基板2に形成したカラーフィルタ6上に、膜厚150nmのITO膜を成膜し、このITO膜の上部にレジスト材(たとえば、東京応化製、OFPR−800)をスピンコート法により塗布して厚さ5μmのレジスト膜を形成する。そして、マスキング、露光、現像を行って、レジストをITO陽極7およびその配線5の形状に(図2に示される形状に)パターニングする。
その後、このガラス基板2を60℃、18Nの塩酸水溶液中に浸潰し、レジスト膜が形成されていない部分のITO膜をエッチングした後に水洗し、最後にレジスト膜を除去して、所定のパターン形状のITO膜からなるITO陽極7および配線5を形成する。これによって、図2に示されるように、ICチップ4の配置位置から離れた場所に配置される有機光電変換層7のITO陽極7ほど、その面積が大きくなるように形成される。また、ICチップ4に近くに配置されるITO陽極7ほど、このITO陽極7よりもICチップ4から離れて配置されるITO陽極7に接続する配線5の配置位置を確保しなければならないために、その面積が小さくなるように形成される。このようにITO陽極7および配線5は、多層配線の場合に比べて1回の製膜、露光、現像でよいため、工程数の少ないまた信頼性の高いITO陽極7および配線5を形成することができる。
ついで、このガラス基板2を洗剤(たとえば、フルウチ化学社製、セミコクリーン)による5分間の超音波洗浄、純水による10分間の超音波洗浄、アンモニア水(体積比)に対して過酸化水素水と水を1:5で混合した溶液による5分間の超音波洗浄、70℃の純水による5分間の超音波洗浄の順に洗浄処理する。その後、窒素ブロアでガラス基板2に付着した水分を除去し、さらに250℃で加熱して乾燥させる。
続いて、このITO陽極7が形成されたガラス基板2上に、ポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフオネート(PEDT/PSS)を0.45μmのフィルタを通して滴下し、スピンコート法によって均一に塗布する。その後、これを200℃のクリーンオーブン中で10分間加熱することで厚さ60nmの電荷輸送層(図示せず)を形成する。
ついで、電子供与性有機材料として機能するポリ(2−メトキシ−5−(2’一エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)および電子受容性材料として機能する[5,6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル([5,6]−PCBM)とが重量比1:4からなるクロロベンゼン溶液をスピンコートした後、100℃のクリーンオーブン中で30分間加熱処理し、約100nmの有機光電変換層8を形成する。ここで、有機光電変換層8の製造方法としては、均質で平滑性の高い薄膜を安定して形成できるものであればどのようなものであってもよく、真空蒸着法、スパッタリング法などの各種真空プロセスや、スピンコート、ディッピング法、インクジェット法などのウェットプロセスなどを好適に用いることができる。使用する材料や構成などに応じて任意のプロセスを選択することが可能であるが、特に大掛かりな製造装置が不要なウェットプロセスで有機光電変換層8を形成した場合、量産性、低コスト性に優れ好ましい。
最後に、この有機光電変換層8の上部に0.27mPa(=2×10-6Torr)以下の真空度まで減圧した抵抗加熱蒸着装置内にて、LiFを約1nm、続いてアルミニウムを約10nmの膜厚で成膜してアルミ陰極9を形成する。このようにして、各色に対応した光電変換素子3を各列毎に形成することができる。
なお、MEH−PPVはp型有機半導体であり、[5,6]−PCBMはn型有機半導体で、光吸収により発生した励起子の電子はコンダクションバンドを拡散して[5,6]−PCBMに、またホールはバレンスバンドを拡散してMEH−PPVに供与されて、これらのバンドを伝導して、それぞれアルミ陰極9およびITO陽極7に伝導する。
この[5,6]−PCBMは、修飾されたフラーレン類であり、電子移動度が非常に大きく、加えて電子供与材料であるMEH−PPVとの混合物が利用できることから、電子−ホール対の分離搬送を効率的に行うことができ、光電効率が高くなると共に低コストの作製が可能となるという利点がある。
以上のように構成されたカラーイメージセンサの動作について図4を用いて説明する。
図4は、本実施の形態1におけるカラーイメージセンサの一画素の構成を示す回路図である。図4において、10はオペアンプ、11は蓄積コンデンサ、12は蓄積コンデンサ11に蓄積された電荷をリセットするリセットスイッチ、13は蓄積した電圧値を読み出すための読み出し用スイッチである。ここで、蓄積コンデンサ11は、オペアンプ10の反転入力端子と出力端子との間に配置され、積分回路を構成している。また、光電変換素子3のアルミ陰極9の電位がVref1レベルとなるように、そしてオペアンプ10の非反転力入力端子の電位がVrefレベル(ただし、Vref1>Vref)となるように接続される。また、光電変換素子3のITO陽極7はオペアンプ10の反転入力端子と配線5を介して接続される。なお、この図4では、ICチップ4の駆動回路の検知手段の部分のみを示しており、信号電荷読出手段の部分は、従来公知の回路を使用することができるので、その図示を省略している。
図4において、まずリセットスイッチ12を制御して、ON状態にすることで蓄積コンデンサ11をリセットする。このとき、オペアンプ10の出力電圧はVrefレベルとなる。
ついで、リセットスイッチ12を制御してOFF状態にする。このとき、有機材料で形成された光電変換素子3に入射光が入ると、光電流に光電変換され、この光電流はITO陽極7および配線5を介して駆動回路を搭載したICチップ4に流れ込む。ICチップ4では、オペアンプ10の作用により、その2つの入力端子の両端の電位差が0になるように蓄積コンデンサ11を介してフィードバックがかかり、蓄積コンデンサ11にはこの光電流が蓄積される。これにより、オペアンプ10の出力レベルは流れ込んだ光電流量および蓄積コンデンサ11の容量、およびその蓄積時間に応じてVrefレベルから変化する。
その後、所定時間に達すると、読み出し用スイッチ13を制御して、ICチップ4の信号電荷検出手段によって、このオペアンプ10の出力が順次読み出される。これらの動作は、図示しないシフトレジスタなどでタイミング制御される。
以上のようなリセット、蓄積、読み出し動作を繰り返すことで、各画素(画素内の各色)の情報を取り込むことができる。この方式によれば、常に光電流の流れる配線5のラインは、オペアンプ10の作用によってVre fに保たれるため、配線5に伴う容量が増えたとしても、その出力電位は影響を受けない。
ここで、オペアンプ10の出力電位の変化量は、蓄積コンデンサ11の容量と蓄積時間を一定とすると、光電流量で決定されることになる。そのため、最大照度Iと感度αとの積が小さな光電変換素子3は、元々、光電変換されて流れる光電流が小さいため、配線5の配置の影響を受けないようにICチップ4の駆動回路の入力端子から遠く離れた位置に配置することで、光電変領域を大きくしている。その結果、出力電位の変化量を大きくすることができる。そして、このように配置することにより、蓄積時間が短くても信号電荷による変化量を確保できるので、高速動作にも有利となる。
本実施の形態1では、この画素の光電流を検出する回路を単結晶シリコン上に形成してチップを作製し、さらにベアチップICに金バンプを付け、ワイヤ接続をしないで、ガラス基板2と直接接合する実装方法で光電変換素子3と接続するようにしている。
このように、光電変換されて発生する光電流の小さいものほど、駆動回路の入力端子から遠く離れた位置に配置するようにしたので、変化量の小さい光電変換素子3の変化量の減少を抑えることができ、カラーイメージセンサ1全体として高いSN比で検知できる。
なお、本実施の形態1においては、リニアセンサに適用した場合について説明したが、本発明のカラーイメージセンサ1はリニアセンサへ適用するものに限定されるものではなく、エリアセンサにも同様に適用し得るものである。この場合には、信号の読出しを2個のスイッチング用トランジスタによるX−Yアドレス型とすればよい。
さらに、本実施の形態1では、基板としてガラス基板2を用いていたが、第1電極(ITO陽極7)、有機光電変換層8および第2電極(アルミ陰極9)を支持できるものであればどのようなものであってもよく、上記ガラス基板2のほかに、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂などの各種高分子材料、さらにはシリコンウエハをはじめとする各種金属材料などを用いることができる。
また、有機光電変換層8を形成する電子供与性材料としては、フェニレンビニレンおよびその誘導体、フルオレンおよびその誘導体、特に骨格にキノリン基またはピリジン基を有するフルオレン系コポリマー(P0F66、P1F66、PFPV)、フルオレン含有アリールアミンポリマー、カルバゾールおよびその誘導体、インドールおよびその誘導体、ピレンおよびその誘導体、ピロールおよびその誘導体、ピコリンおよびその誘導体、チオフェンおよびその誘導体、アセチレンおよびその誘導体、ジアセチレンおよびその誘導体を繰り返し単位として有する重合体および他のモノマーとの共重合体、またデンドリマーとして総称される一群の高分子材料が用いられる。
また、高分子材料以外にも、たとえばポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイドなどのポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−2−2’−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノビフェニル、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ−m−トリル−4,4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾールなどの芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベンなどのスチルベン化合物や、トリアゾールおよびその誘導体、オキサジザゾールおよびその誘導体、イミダゾールおよびその誘導体、ポリアリールアルカンおよびその誘導体、ピラゾリンおよびその誘導体、ピラゾロンおよびその誘導体、フェニレンジアミンおよびその誘導体、アニールアミンおよびその誘導体、アミノ置換カルコンおよびその誘導体、オキサゾールおよびその誘導体、スチリルアントラセンおよびその誘導体、フルオレノンおよびその誘導体、ヒドラゾンおよびその誘導体、シラザンおよびその誘導体、ポリシラン系アニリン系共重合体、高分子オリゴマー、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポリ3−メチルチオフェンなども用いることができる。
また、有機光電変換層8を形成する電子受容性材料としては1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)などのオキサジアゾールおよびその誘導体、アントラキノジメタンおよびその誘導体、ジフェニルキノンおよびその誘導体、フラーレンおよびその誘導体、特にPCBM([6,6]−phenyl C61 butyric acid methyl ester)カーボンナノチューブおよびその誘導体などが用いられる。
有機光電変換層8の下に設けられる第1電極(陽極)として、本実施の形態1で用いたITOのほかに、ATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)などの透明電極を用いることができる。さらには、Al,Ag,Auなどの金属薄膜といった光透過性の材料で構成することによって、光透過性を付与することも可能となる。これによって、光透過性の受光部を提供することもできる。
また、有機光電変換層8の上に設ける第2電極(陰極)として、本実施の形態1で用いたAlのほかに、Ag,Au,Cr,Cu,In,Mg,Ni,Si,Tiなどの金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金などのMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金などのAl合金などの薄膜を用いることができる。さらに、短絡電流の改善を図るために、有機光電変換層8と第2電極との間に金属酸化物、LiFをはじめとする金属弗化物などの薄膜を導入する手法も好適に用いられる。さらには、第2電極(陰極)としてITO、ATO、AZOなどを使用することも可能である。
また、必要に応じて第1電極(陽極)または第2電極(陰極)と有機光電変換層8との間に、PEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸の混合物)などの高分子材料をバッファ層として導入する素子構成、あるいはシリコン、チタニア、アルミナ、カーボン、ジルコニアなどの無機物を漏れ電流のブロック層として導入する素子構成も好適に用いることができる。
さらに、本実施の形態1では、各色を色分解する手段としてカラーフィルタ6を用いた例を示したが、カラーフィルタ6を用いずに、有機材料の分光特性を利用してもよい。
本発明の実施の形態1によれば、各色の光電変換素子3において、入射される最大照度I(ルクス)と、感度α[ボルト/(ルクス・時間)]との積が小さいもの程、駆動回路の入力端子から遠くに離れて配置するようにしたので、感度特性の悪い色の光電変換素子3に対する光電変換領域を大きくすることができる。その結果、所期の信号電流の変化量を確保することができるので、各色の光電変換素子3からの信号電荷を高SN比で確実に検知することができるという効果を有する。
また、感度の悪い色のものほど光電変換領域を大きくし、感度の良い色のものほど光電変換領域を小さくすることで、光電変換領域の違いで各色の光電変換素子3間の感度特性のばらつきが吸収される。その結果、各色の光電変換素子3からの信号電荷を短時間で検知することができるという効果を有する。さらに、駆動回路を単結晶シリコンのトランジスタで形成するようにしているので、移動度が高く高速動作が可能であるとともに、閾値のばらつきを低減することができる。その結果、感度特性の均一性に優れたカラーイメージセンサ1を得ることができるという効果を有する。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるカラーイメージセンサの光電変換素子と駆動回路の配置を示す平面図である。図5において、4aは、青色光を光電変換する光電変換素子3の駆動回路であり、4bは、緑色光と赤色光を光電変換する光電変換素子3の駆動回路である。なお、その他の構成は、実施の形態1の図2と基本的に同一であるので、その説明を省略する。
本実施の形態2のカラーイメージセンサ1aが実施の形態1と異なるのは、駆動回路4a,4bを、ガラス基板2上に多結晶シリコンやアモルファスシリコンからなる薄膜トランジスタによって一括して形成した点である。
このような構成によれば、実施の形態1のように、単結晶シリコンで形成された駆動回路4a,4bを搭載したICチップ4をベア実装する必要がないので、信頼性が高いカラーイメージセンサ1aをさらに安価に生産することができる。
また、光電変換素子3を挟むようにその両側に駆動回路4a,4bを配置することができるので、最大照度Iと感度αとの積の最も大きい色に対応した光電変換素子3を上下のいずれかの端の列(駆動回路4a,4bに近い位置)に配置し、最大照度Iと感度αとの積の最も小さい色に対応した光電変換素子3を中央の列(駆動回路4a,4bからともに離れた位置)に配置すればよい。
本実施の形態2によれば、実施の形態1の効果に加え、駆動回路4a,4bを構成するシリコントランジスタを、多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタで形成するようにしたので、ガラス基板2上にチップ実装する必要がなく、安価で量産性に優れるカラーイメージセンサ1aを得ることができるという効果を有する。
また、光電変換素子3を挟むようにその両側に駆動回路4a,4bを配置した場合に、光電変換素子3の配線5を両側に引出すことができるので、配線距離を短くして外部からのノイズの影響を抑えることが可能となり、高SN比での信号電荷の検知、蓄積時間の短縮を行うことができるという効果を有する。
以上のように、本発明にかかるカラーイメージセンサは、物体の形状や画像などの各種情報を電気信号として取り出すスキャナ、ファックスなどに有用である。
本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの平面図 本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの光電変換素子と駆動回路の配置を示す平面図 本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの光電変換素子の構成を模式的に示す断面図 本発明の実施の形態1におけるカラーイメージセンサの一画素の構成を示す回路図 本発明の実施の形態2におけるカラーイメージセンサの光電変換素子と駆動回路の配置を示す平面図
符号の説明
1,1a カラーイメージセンサ
2 ガラス基板
3 光電変換素子
4 ICチップ
4a,4b 駆動回路
5 配線
6 カラーフィルタ
7 ITO陽極
8 有機光電変換層
9 アルミ陰極
10 オペアンプ
11 蓄積コンデンサ
12 リセットスイッチ
13 読み出し用スイッチ

Claims (4)

  1. 有機化合物層で形成された光電変換層が陽極と陰極の間に狭持され、光電変換する所定の色ごとに列状に配置される光電変換素子と、
    前記光電変換素子が生成する信号電流による出力を検知し、その信号電荷を読み出す駆動回路と、
    前記光電変換素子と前記駆動回路とを結ぶ配線と、
    を基板上に備えるカラーイメージセンサであって、
    前記光電変換素子は、各色の前記光電変換素子に入射される光の最大照度をI(ルクス)とし、感度をα[ボルト/(ルクス・時間)]としたときに、各色の前記光電変換素子の内、Iとαとの積が小さいものほど、前記駆動回路から離れた位置に光電変換領域を大きくして設けられることを特徴とするカラーイメージセンサ。
  2. 前記所定の色は、赤、緑、青の3色であり、
    この3色の光を光電変換する光電変換素子の内、赤色の光を光電変換する光電変換素子が、前記駆動回路から最も離れた位置に、光電変換領域を他の色の光電変換素子の領域よりも大きくして設けられることを特徴とする請求項1に記載のカラーイメージセンサ。
  3. 前記駆動回路は、単結晶シリコントランジスタによって構成されるICチップ、または前記基板上に形成される多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタであることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーイメージセンサ。
  4. 前記駆動回路は、前記基板上に、列状の前記光電変換素子を挟むように配置される、2つの多結晶シリコンまたはアモルファスシリコンの薄膜トランジスタからなり、
    各色の前記光電変換素子の内、Iとαの積が最も小さいものを、前記2つの薄膜トランジスタに挟まれる領域中の前記2つの薄膜トランジスタから最も離れた位置に設けることを特徴とする請求項1に記載のカラーイメージセンサ。
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