JP2008072463A - 水晶振動子片の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水晶基板の表裏に振動子パターンを精度良く形成すること。
【解決手段】水晶基板の表裏面に形成した金属耐食膜を備えるウェハ上にフォトレジストを形成し、フォトマスクを用いて金属耐食膜パターンを形成し、水晶振動子片を形成する水晶振動子片の製造方法において、表面用フォトマスクの目盛パターンとウェハの表面稜線部との距離を測定する目盛記憶工程と、目盛記憶工程の後に、ウェハの表面を露光する表面露光工程と、測定量に基づいて裏面稜線部を裏面用フォトマスクに位置合わせする位置合わせ工程と、ウェハの裏面を露光する裏面露光工程と、表裏面露光工程の後に、表裏面に形成されたフォトレジストを同時に現像する現像工程と、表裏面に形成された金属耐食膜を同時にエッチングするエッチング工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水晶振動子片の製造方法に関し、特に水晶エッチング用のマスクとなる金属耐食膜の振動子パターンを水晶基板の表裏両面に精度良くアライメントして形成する方法に関するものである。
水晶発振器やジャイロセンサーに利用される水晶振動子は、水晶基板から所望の形状の水晶振動子片を切り出す工程、水晶振動子片を発振させるための電極を形成する工程、および電極が形成された水晶振動子片を容器に実装する工程などによって製造される。水晶振動子片の外形が振動を決定するため、水晶基板から水晶振動子片を切り出す工程は、水晶振動子の性能を決定する重要な工程である。
水晶基板から水晶振動子片を切り出す工程には、切削加工法またはエッチング法が用いられてきた。特に、エッチング法は、水晶基板を化学的に溶解させて加工することから微細で高精度な加工が可能であり、小型の水晶振動子片を製造する場合に多く用いられている。シリコン等に比べてエッチングレートの遅い水晶の場合、短時間で済み、一度に大量に生産でき、装置も簡便なウェットエッチングが工業的には望ましい。
図11は音さ型の水晶振動子片70を正面から見た概略図である。音さ型の水晶振動子片70は、例えば水晶のZ軸に垂直な面で加工されたZ板と呼ばれる水晶基板などから加工され、水晶振動子基部71と水晶振動子脚部72から構成されている。
ここでエッチングによる一般的な水晶振動子片の作製法を図12に示した断面工程図を用いて説明する。実際には1枚の水晶基板から多数の振動子片が作製されるが、簡単のために工程図には1つの振動子片を示す。まず、水晶基板51の両面に、フッ酸系の水晶用エッチング液に耐性のある金属耐食膜121をスパッタや蒸着などで形成する。金属耐食膜121は通常2層で構成され、上部層122にはエッチング液に耐性のある金(Au)膜など、下地層123には水晶基板51と上部層122との密着性を確保するためのCr膜などが用いられる(図12(a))。
振動子片形状が多数形成されたフォトマスクを用い、金属耐食膜121をフォトリソグラフィーの手法でパターニングし、表裏両面に金属耐食膜の振動子パターン130を形成する(図12(b))。
ウェハ58をフッ酸系のエッチング液に浸すと、得られた金属耐食膜の振動子パターン130がマスクとなり、金属耐食膜の振動子パターン130に覆われていない部分の水晶がエッチングされ、図12(c)に示すような水晶振動子片70の形状が得られる。水晶の結晶軸の+X側には水晶のエッチング異方性による残渣73が見られる。
金属耐食膜の振動子パターン130を剥離すると水晶振動子片70が得られる。図12(d)は、図11のA−A断面を示し、水晶振動子脚部72の断面を示す。
ここで、図12の(a)から(b)へ至る過程では、図13(a)のように金属耐食膜の振動子パターン130を水晶基板51の表裏両面で重なるように位置合わせして形成する必要がある。図13(c)のように、金属耐食膜の振動子パターン130の表裏にずれが生じてはならない。その方法はいくつかある。
一つの方法には、図14に示すような方法がある。図14(a)のように金属耐食膜124,125を水晶基板51の両面に形成し、その上にスピンコートなどの方法でフォトレジスト102、103を塗布する。これをウェハ58とする。位置合わせのためのアライメントマーク32が振動子パターンと共に形成された表面用フォトマスク30を用いてウェハ58の表面を露光する。フォトレジスト102を現像し(図14(b))、金属耐食膜124をエッチングすると表面のみに金属耐食膜の振動子パターン126と金属耐食膜のアライメントマーク131が得られる(図14(c))。
表裏のフォトレジスト102、103を剥離し、再び表裏両面に新たにフォトレジスト107、108を形成しなおす。図14(d)のように裏面用フォトマスク31とウェハ58の裏面とを重ね、専用の両面アライナーを用いて、表面に形成された金属耐食膜のアライメントマーク131と裏面用マスク31上のアライメントマーク33の画像を顕微鏡141で観察しながら重ねることによってアライメントを行う。
そのまま裏面の露光、フォトレジスト108の現像、金属耐食膜125のエッチング、レジスト107、108の剥離を行うと図14(e)のように両面に金属耐食膜の振動子パターン126、127が表裏で位置合わせされて形成される。
一方で、両面露光装置を用いる方法も一般的によく使われている(例えば特許文献1)。金属耐食膜124、125の上部にフォトレジスト102、103を塗布し、図15(a)に示すように表面用のフォトマスク30および裏面用フォトマスク31を顕微鏡141を見ながら位置合わせをし、表裏両面から同時に露光する。
次に図15(b)に示すようにフォトレジスト102、103を現像し、次に、図15(c)に示すように得られたフォトレジストの振動子パターンをマスクとして金属耐食膜124、125をエッチングし、フォトレジスト102、103を剥離すると金属耐食膜の振動子パターン130、132が表裏両面に形成される。
特開平10−270967号公報(第5頁、図3)
ウェットエッチングで水晶をエッチングする場合、金属耐食膜のマスクに覆われていない部分の表裏両面から同時にエッチングが進行し水晶振動子片が形成される。このとき、図11に示されるように+X方向には必ず水晶エッチング異方性による残渣73ができてしまう。
金属耐食膜の振動子パターンの表裏の位置が精度よくアライメントされていれば水晶エッチング後の水晶振動子片70の断面は図13(b)のように上下で対称な形になるが、精度よくアライメントされていない水晶振動子片74の断面は図13(d)のように断面の形が上下非対称となってしまう。
このように上下が非対称になると、振動にゆがみが生じ特性が悪化する。特にジャイロセンサーの場合は、面内の振動を駆動信号、面外の振動を角速度が印加された場合の検出信号として用いているため、角速度が印加されていないのに面外振動が引き起こされ、正しく角速度を検出できない。
また、残渣のできない−X側は垂直にエッチングされるため、金属耐食膜の振動子パターンに表裏ズレがあると水晶振動子の脚幅がその分細くなり、共振周波数にバラツキが生じ歩留まりが悪くなる。金属耐食膜の振動子パターンの僅かな表裏のずれが形状、ひいて
は特性に影響してしまうため、サブミクロンレベルの位置合わせ精度が要求される。
しかしながら、図14に示される片面ずつ露光、現像、金属耐食膜をエッチングする方法では、表面と裏面の現像、金属耐食膜のエッチングを別々に行うために、それらの条件が異なり振動子パターンの誤差が生じてしまう。
また、表面の金属耐食膜のみ先にパターン形成し、裏面はパターン形成されていない状態のままで表裏のアライメントおよび裏面露光を行う場合、ウェハに応力がかかり反りが発生してしまう。このように反った状態で裏面の露光を行うと表裏面の振動子パターンにズレが生じてしまう(図16)。また、表裏両面から異なる顕微鏡で観察するため、二つのレンズの光軸ずれがあり誤差を生じる。
図15に示された表裏両面を同時に露光する方法においては、上述した現像、エッチング条件の誤差とウェハの反りの問題は回避できる。しかし、上下レンズの光軸がずれること、露光時の投影レンズが異なるための露光誤差が大きいことから表裏面の振動子パターンにズレが生じてしまう。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解決するためになされたものであり、水晶エッチング用のマスクとなる金属耐食膜の振動子パターンを水晶基板の表裏両面に精度良くアライメントして形成することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の水晶振動子片の製造方法は、水晶基板の表裏面に形成した金属耐食膜を備えるウェハ上にフォトレジストを形成し、振動子パターンを有するフォトマスクを用いてフォトリソグラフィー法で金属耐食膜パターンを形成し、ウェットエッチングにより前記水晶基板から水晶振動子片を形成する水晶振動子片の製造方法において、前記フォトマスクは、それぞれに目盛パターンを形成した表面用フォトマスクと裏面用フォトマスクとを備え、前記表面用フォトマスクを前記ウェハに対向させ、前記表面用フォトマスクの前記目盛パターンと前記ウェハの周縁部に設けた表面稜線部との距離を測定した測定量を記憶する目盛記憶工程と、前記目盛記憶工程の後に、前記表面用フォトマスクを対向させた前記ウェハの表面を露光する表面露光工程と、前記測定量に基づいて前記周縁部に設けた裏面稜線部を前記裏面用フォトマスクに位置合わせする位置合わせ工程と、前記位置合わせ工程の後に前記裏面用フォトマスクを対向させた前記ウェハの裏面を露光する裏面露光工程と、前記表面及び裏面露光工程の後に、前記ウェハの表裏面に形成された前記フォトレジストを同時に現像する現像工程と、前記ウェハの表裏面に形成された前記金属耐食膜を同時にエッチングするエッチング工程と、を有することを特徴とするものである。
この構成によれば、表裏同時にフォトレジストの現像工程と金属耐食膜のエッチング工程を行うことができるので、これらの工程条件の誤差による表裏誤差が生じることはなく、裏面露光時のウェハのそりの影響もうけない。また、ウェハを片面ずつ露光できるのでレンズの誤差の影響を受けることも無い。
また、ウェハの周縁部に設けた表面稜線部(裏面稜線部)を基準にして位置合わせを行うが、フォトマスクに目盛を設けたこの目盛と表面稜線部(裏面稜線部)との距離を測定することによって位置関係を特定しているので、ウェハがどのような形に加工されていても、またレジストの液だまりなど種々の要因によってウェハの形状が変わった場合にも、容易に位置合わせをすることができる。その結果、水晶基板の表面と裏面に、表裏面の位置ズレが無く、精度良く振動子パターンを形成することができる。
また、前記表面用フォトマスクの前記目盛パターンは、第1方向の位置を位置決めする少なくとも1つの第1方向目盛パターンと、前記第1方向に直交する第2方向の位置を位置決めする少なくとも1つの第2方向目盛パターンとが設けられ、前記裏面用フォトマスクの前記目盛パターンは、前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンに対する鏡像パターンが形成されており、前記目盛記憶工程において、前記測定量は前記表面稜線部と前記第1方向目盛パターンとの距離を測定した第1方向測定量と、前記表面稜線部と前記第2方向目盛パターンとの距離を測定した第2方向測定量であり、前記位置合わせ工程は、前記第1方向測定量と前記第2方向測定量に基づいて、前記裏面稜線部を前記裏面用フォトマスクに形成された第1方向目盛パターンと第2方向目盛パターンに位置合わせすることを特徴とするものである。
この構成によれば、直交する二方向に目盛パターンを形成することにより、フォトマスクとウェハの二次元的な位置関係を特定することができるので、水晶振動子の両面に、より精度良く振動子パターンを形成することができる。
また、前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンは、前記表面用フォトマスクおよび前記裏面用フォトマスクの中心を挟んで前記第1方向と第2方向に等間隔にそれぞれ2つの目盛パターンを設けたことを特徴とするものである。
この構成によれば、振動子形状が形成されているフォトマスクの主要部の四方が目盛パターンで囲まれていることにより、ウェハを多くの方向で位置合わせできるため精度がよい。
また、前記表面用フォトマスクは、対称軸に対して線対称になるように、前記振動子パターンと前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンとをそれぞれ配置したことを特徴とするものである。
この構成によれば、線対称に配置された振動子パターンの場合には、その対称軸に対して対称な位置に目盛パターンを設けることによって、表面用フォトマスクと裏面用フォトマスクを兼用できる。フォトマスクが一枚となることでコストダウンになり、更に、フォトマスクを交換する手間が不要となる。
また、前記周縁部に、ウェットエッチングにより形成した貫通溝を有し、前記第1方向測定量は、前記第1方向目盛パターンと前記貫通溝の表面稜線部との距離を測定し、前記第2方向測定量は、前記第2方向目盛パターンと前記貫通溝の表面稜線部との距離を測定したことを特徴とするものである。
この構成によれば、水晶基板面に対する断面角度が正確に得られるエッチングによる貫通溝の表面稜線部を基準とするため、たとえば切断面が垂直とは限らず表裏の稜線部の位置が異なる可能性のある機械加工によるウェハ外周の表面および裏面稜線部を基準とする場合よりも、より一層正確にアライメントできる。
また、機械加工によるウェハの周縁部に設けた表面稜線部よりも貫通溝の表面稜線部は明瞭であるため、アライメントのしやすさも向上する。この貫通溝は、水晶のエッチング異方性による残渣を考慮して水晶基板を貫通できるように溝の向きが決められる。
また、前記貫通溝は、前記水晶基板の四隅に形成されることを特徴とするものである。
この構成によれば、貫通溝を水晶基板の四隅に設けることで、アライメント精度に十分の効果があり、更に、水晶基板の強度を損なわない。
水晶振動子片をフォトリソグラフィーとエッチングで製造する際に、水晶エッチング用の金属耐食膜の振動子パターンに表裏のズレがあると水晶振動子片の形がゆがみ振動子の特性が悪化するが、本発明によれば、金属耐食膜の振動子パターンを水晶基板の表裏両面に精度よくアライメントして形成できるので、所望の形状及び振動特性の良好な水晶振動子片を製造することができる。
以下、本発明の水晶振動子の製造方法における最適な実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図2および図3は本発明における金属耐食膜の振動子パターン形成を示す断面工程図である。水晶基板51及び水晶振動子片を断面図として表してある。Z板の水晶基板51の表裏両面にフッ酸系のエッチングに耐えられる金属耐食膜124(表面)および125(裏面)をスパッタまたは蒸着などによって形成する。金属耐食膜124,125は通常2層で構成され、上部層122にはエッチング液に耐性のある金(Au)膜など、下地層123には水晶基板51と上部層122との密着性を確保するためのCr膜などが用いられる。その上にスピンコートなどでフォトレジスト102(表面)、103(裏面)を形成する。ここではポジ型レジストを使用した場合を記述する。これをウェハ58とする。
図1は、表面用フォトマスク1と裏面用フォトマスク2とウェハ58とを重ねた状態を説明するための平面図である。図1(a)は、表面用フォトマスク1と裏面用フォトマスク2に形成されるパターンが対称軸に対して鏡像になることを示した図である。図1(b)は、図1(a)の表面用フォトマスク1とウェハ58との一部分を拡大した部分拡大図とその部分断面図を示した図である。
図1(a)に示されるように、表面用フォトマスク1には、複数の水晶振動子の形状が形成されたマスク主要部3と、このマスク主要部3を囲むようにして第1方向目盛パターン6とこれに垂直な方向の第2方向目盛パターン7が形成される。表面用フォトマスク1を、ウェハ58の表面に露光するために重ね合わせ、このとき、ウェハ58の周縁部に設けた表面稜線部52は、表面用フォトマスク1の第1方向目盛パターン6および第2方向目盛パターン7と重なるようにする。(図1(b))。
次に、ウェハ58の周縁部に設けた表面稜線部52と第1方向目盛パターン6、表面稜線部52と第2方向目盛パターン7との距離を測定し、その第1方向測定量および第2方向測定量を記憶手段に記憶する(目盛記憶工程)。例えば、第1方向目盛パターン6がある辺の中点および第2方向目盛パターン7のある辺を三等分した点の計3点において、ウェハ58の表面稜線部52が、複数ある目盛パターンのうち何本目にあるかを観察することによって距離を測定できる。
これを画像によって記憶する、メモに書き留めておく、など適当な記憶手段によって記憶させておくことができる。測定点は、ウェハ58とフォトマスクとの位置関係が一意的に決定されるものでなければならず、第1方向に1つと第2方向に2つ、または第1方向に2つと第2方向に1つが最低でも必要とされる。また、目盛パターンは細かいほど正確に距離を測定できる。
図2(a)に示すように、測定時のウェハ58と表面用フォトマスク1の位置関係を維持したまま、表面を露光すると表面のフォトレジスト102が露光される(表面露光工程
)。
次に、ウェハ58を裏返し、同様に裏面用フォトマスク2を重ねる。裏面用フォトマスク2には、表面用フォトマスク1の第1方向目盛パターン6および第2方向目盛パターン7の鏡像となる、第1方向目盛パターン8と第2方向目盛パターン9が形成されており、表面稜線部52と裏面稜線部53の対応する部分に同じ目盛パターンが来るようになっている。
表面露光時に記憶しておいた第1方向測定量と第2方向測定量に基づいて、裏面用フォトマスク2の第1方向目盛パターン8および第2方向目盛パターン9とウェハ58の周縁部に設けた裏面稜線部53とをアライメントする(位置合わせ工程)。
図2(b)に示すように、ウェハ58と裏面用フォトマスク2の位置関係を維持したまま、裏面を露光すると裏面のフォトレジスト103が露光される(裏面露光工程)。
図2(c)に示すように、表裏両面が露光されたウェハ58の表面と裏面を同時にフォトレジスト専用の現像液で現像すると、露光時にフォトマスクで覆われていた部分のフォトレジストは残存し、露光された部分のフォトレジストは現像液中に溶解する。そのため、表裏両面に振動子のレジストパターン101、104を得る(現像工程)。
図3(d)に示すように、レジストパターン101、104をマスクとしてウェハ58の表面と裏面の金属耐食膜124、125を同時にエッチングするとフォトレジストに覆われていない部分の金属耐食膜が溶解する。その後フォトレジストを除去すると水晶基板51の表裏両面に精度よくアライメントされた金属耐食膜の振動子パターン126,127が形成される(エッチング工程)。
これをフッ酸系の水晶エッチング液に浸すと金属耐食膜の振動子パターン126,127に覆われていない部分の水晶が表裏両面から同時にエッチングされ、水晶振動子片が得られる(図3(f))。最後に、フォトレジスト、金属耐食膜を剥離することで水晶の異方性によって形成される残渣が、上下で対称であり、漏れ振動が大幅に軽減された水晶振動子片ができあがる(図3(d))。
また、図4に示すように、第1方向目盛パターン6および第2方向目盛パターン7をそれぞれ2つずつ設けることにより、マスク主要部3を目盛パターンで取り囲むと、四方で位置合わせすることができるので、さらに精度がよくなる。
通常の振動子は表面と裏面のマスクを対向させたときに、重なるようになっているが、設計上の必要な場合は表裏でわざと異なる形状の振動子のマスクを使用してもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では表用フォトマスクと裏用フォトマスクを別々のものを使用していたが、振動子の形状が線対称である場合には、表用フォトマスクで裏用フォトマスクを兼用することができる。
例えば、左右対称の音さ型振動子である場合、図5に示した表面用フォトマスク1のように、フォトマスク内での振動子の配列も左右対称に、第1方向目盛パターン6、第2方向目盛パターン7も左右対称にすると、フォトマスク全体が左右対称になり、表面用フォトマスク1と裏面用フォトマスク2は全く同一のパターンとなる。
このような場合は、上記第1の実施形態において表面用フォトマスク1で裏面用フォト
マスク2を兼用することができるためフォトマスクは1枚で済み、経済的である。
(第3の実施形態)
第1及び第2の実施形態では、ウェハの表面及び裏面稜線部と表裏のフォトマスクの目盛パターンとをあわせてアライメントを行っていたが、たとえば水晶基板の外形の稜線部を基準として用いる場合、これは機械加工によって加工されたもので、図9の水晶基板51aに見られるように水晶基板面に対して垂直に加工されているとは限らない。もし垂直からのずれがあるとすると、基準となるウェハの表面及び裏面稜線部の位置もずれており、そのままアライメントのずれへと反映されてしまう。
そこで、本実施形態は、振動子形成の水晶エッチングに先立って、あらかじめ水晶のエッチング異方性を用いて水晶基板面に対して正確に垂直な貫通溝を形成して垂直面を得ておくことで表面稜線部と裏面稜線部のずれをなくし、正確なアライメントを可能にしたものである。
図7および図8は水晶振動子片を製造する工程図であり、ウェハ及び水晶振動子片を断面図として表してある。Z板の水晶基板55の表裏両面にフッ酸のエッチングに耐えられる金属耐食膜124、125をスパッタまたは蒸着法などによって形成する。金属耐食膜124,125には、下地層にCr膜、上部層にAu膜などを用いることができる。その上にスピンコート法などの方法でフォトレジスト105、106を表裏両面に塗布形成する。ここではポジ型レジストを使用した場合を記述する。これをウェハ58とする。
図6(b)に示されるような、ウェハ58と重ねたときに、ウェハ58の周縁部に、溝用線13が露光されるような溝用フォトマスク12を用意する。
この溝用フォトマスク12用いてウェハ58を表面から露光する(図7(a))。なお、ウェハ58の裏面に溝用フォトマスク12を重ねて裏面から露光してもよい。フォトレジスト105を所定の現像液で現像すると、表面で露光された溝用線13の部分のフォトレジストが溶解して溝用線13に即したフォトレジストのパターンができる。
このフォトレジストのパターンをマスクとして金属耐食膜124のエッチングを行うと、図7(b)に示されたように、溝用線13の部分の水晶が露出した金属耐食膜のパターンが表面のみに形成される。
このウェハ58を、フッ酸を含むエッチング液に浸し、溝用線13の部分が裏面に貫通するまで水晶エッチングを行うと、ウェハ58の周縁部に貫通溝54が形成され(図7(c))、フォトレジスト105,106、金属耐食膜124、125を剥離、洗浄すると貫通溝54が形成された水晶基板55を得ることができる。
貫通溝54が形成された水晶基板55上に再び金属耐食膜128、129を表裏両面に形成する。その上に、フォトレジスト107、108をスピンコートなどで塗布形成する(図8(e))。これをウェハ59とする。
マスク主要部3には振動子形状が複数個形成されており、その周縁部には図6(a)に示したようにウェハ59の貫通溝54の形状に即した目盛パターン16が形成されている表面用フォトマスク14を用いて表面を露光する。このとき、貫通溝の表面稜線部56と目盛パターン16の距離を測定し、その測定量を記憶しておく(図8(e))。
ウェハ59を裏返し、同様に貫通溝54に即した目盛パターン17が形成されている裏面用のフォトマスク15とウェハ59の裏面とを重ね合わせる。貫通溝の裏面稜線部57
と目盛パターン17を、表面露光時に記憶した測定量に対応するようにアライメントし、裏面を露光する(図8(f))。
フォトレジスト107、108を現像、金属耐食膜128、129をエッチングし、フォトレジスト107、108を剥離すると、水晶基板55両面に金属耐食膜の振動子パターン126、127が精度よくアライメントされて形成される。
貫通溝54は水晶基板55の周縁部に形成すればよいが、図6(b)に示されるように水晶基板55の四隅に貫通溝54を形成してもよい。その場合、四方向でアライメントできるため精度がいいだけではなく、水晶基板55の強度も損なわないので好ましい。溝用フォトマスクに形成する溝用線は、水晶のエッチング残渣を考慮し、エッチング時に垂直に貫通する方向の線とする必要がある。
Z板の水晶基板を用いた場合、貫通溝の断面は垂直となるが、カット角を変えると貫通溝もカット角に応じて正確に斜めに形成される。その場合、あらかじめそのズレを見積もり、位置合わせ工程のときに考慮しておく。
(第4の実施形態)
第1の実施形態では図1(a)、(b)に示されるような目盛パターンを形成したが、本実施形態では図10(a)〜(c)のような目盛パターンを示す。図1(a)、(b)では目盛として線状の目盛パターンを使用していたが、目盛パターンと水晶基板の表面稜線部52とが丁度重なってしまった場合にはアライメントしづらいという欠点がある。
図10(a)に示した目盛パターンはこの欠点を改善したもので、目盛をドットにすることで目盛間に2次元的に空間を設け、どこに表面稜線部52がきてもアライメントできるようにしたものである。
また、図10(b)は、ドットの位置をずらすことにより図10(a)でドット間隔の微細度に限界があったものをさらに細かいところまで見られるようにしたものである。図10(c)では、目盛パターンをマスク主要部の各辺に対して垂直に配置した。これにより表面稜線部52と目盛パターンの重なりという問題を回避しながら、目盛パターンにうねりを持たせることで位置の記憶も可能にしたものである。
なお、上記した実施形態の構成例は一例であり、本発明はこれらの構成例に限定されるものではなく、各種変更を含むものである。
本発明の第1の実施形態における目盛パターンの形成された表面用及び裏面用フォトマスクとウェハを示した図である。 本発明の第1の実施形態における水晶振動子片の製造工程を示した断面工程図である。 本発明の第1の実施形態における水晶振動子片の製造工程を示した断面工程図である。 本発明の第1の実施形態におけるフォトマスクの目盛パターン示した図である。 本発明の第2の実施形態におけるフォトマスクを示した図である。 本発明の第3の実施形態におけるフォトマスクおよび貫通溝を示した図である。 本発明の第3の実施形態における水晶振動子片の製造工程を示した断面工程図である。 本発明の第3の実施形態における水晶振動子片の製造工程を示した断面工程図である。 水晶基板を示した断面図である 本発明の第4の実施形態におけるフォトマスクの目盛パターンを示した図である。 水晶振動子片を示す説明図である。 従来技術における水晶振動子片の製造工程を示す断面工程図である。 従来技術における水晶振動子片の製造工程を示す断面工程図である。 従来技術における金属耐食膜の振動子パターン形成を示す断面工程図である。 従来技術における金属耐食膜の振動子パターン形成を示す断面工程図である。 従来技術におけるウェハに反りが発生した状態を示す断面図である。
符号の説明
1、14、30 表面用フォトマスク
2、15、31 裏面用フォトマスク
3 マスク主要部
6、8 第1方向目盛パターン
7、9 第2方向目盛パターン
10 ドット目盛
11 波型目盛
12 溝用フォトマスク
13 溝用線
16、17 目盛パターン
32、33 アライメントマーク
51、51a、55 水晶基板
52、56 表面稜線部
53、57 裏面稜線部
54 貫通溝
58、59ウェハ
70、74 水晶振動子片
71 水晶振動子基部
72 水晶振動子脚部
73 残渣
101、102、103、105、106、107、108 フォトレジスト
104 レジストパターン
121、124、125、128、129 金属耐食膜
122 上部層
123 下地層
126、127、130、132 金属耐食膜の振動子パターン
131 金属耐食膜のアライメントマーク
141 顕微鏡

Claims (6)

  1. 水晶基板の表裏面に形成した金属耐食膜を備えるウェハ上にフォトレジストを形成し、振動子パターンを有するフォトマスクを用いてフォトリソグラフィー法で金属耐食膜パターンを形成し、ウェットエッチングにより前記水晶基板から水晶振動子片を形成する水晶振動子片の製造方法において、
    前記フォトマスクは、それぞれに目盛パターンを形成した表面用フォトマスクと裏面用フォトマスクとを備え、前記表面用フォトマスクを前記ウェハに対向させ、前記表面用フォトマスクの前記目盛パターンと前記ウェハの周縁部に設けた表面稜線部との距離を測定した測定量を記憶する目盛記憶工程と、
    前記目盛記憶工程の後に、前記表面用フォトマスクを対向させた前記ウェハの表面を露光する表面露光工程と、
    前記測定量に基づいて前記周縁部に設けた裏面稜線部を前記裏面用フォトマスクに位置合わせする位置合わせ工程と、
    前記位置合わせ工程の後に前記裏面用フォトマスクを対向させた前記ウェハの裏面を露光する裏面露光工程と、
    前記表面及び裏面露光工程の後に、前記ウェハの表裏面に形成された前記フォトレジストを同時に現像する現像工程と、
    前記ウェハの表裏面に形成された前記金属耐食膜を同時にエッチングするエッチング工程と、
    を有することを特徴とする水晶振動子片の製造方法。
  2. 前記表面用フォトマスクの前記目盛パターンは、第1方向の位置を位置決めする少なくとも1つの第1方向目盛パターンと、前記第1方向に直交する第2方向の位置を位置決めする少なくとも1つの第2方向目盛パターンとが設けられ、
    前記裏面用フォトマスクの前記目盛パターンは、前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンに対する鏡像パターンが形成されており、
    前記目盛記憶工程において、前記測定量は前記表面稜線部と前記第1方向目盛パターンとの距離を測定した第1方向測定量と、前記表面稜線部と前記第2方向目盛パターンとの距離を測定した第2方向測定量であり、
    前記位置合わせ工程は、前記第1方向測定量と前記第2方向測定量に基づいて、前記裏面稜線部を前記裏面用フォトマスクに形成された第1方向目盛パターンと第2方向目盛パターンに位置合わせすることを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子片の製造方法。
  3. 前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンは、前記表面用フォトマスクおよび前記裏面用フォトマスクの中心を挟んで前記第1方向と第2方向に等間隔にそれぞれ2つの目盛パターンを設けたことを特徴とする請求項2に記載の水晶振動子片の製造方法。
  4. 前記表面用フォトマスクは、対称軸に対して線対称になるように前記振動子パターンと前記第1方向目盛パターンと前記第2方向目盛パターンとをそれぞれ配置したことを特徴とする請求項2または3に記載の水晶振動子片の製造方法。
  5. 前記周縁部に、ウェットエッチングにより形成した貫通溝を有し、
    前記第1方向測定量は、前記第1方向目盛パターンと前記貫通溝の表面稜線部との距離を測定し、
    前記第2方向測定量は、前記第2方向目盛パターンと前記貫通溝の表面稜線部との距離を測定したことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の水晶振動子片の製造方法。
  6. 前記貫通溝は、前記水晶基板の四隅に形成されることを特徴とする請求項5に記載の水晶振動子片の製造方法。
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JP2012165303A (ja) * 2011-02-09 2012-08-30 Citizen Finetech Miyota Co Ltd 水晶振動子の製造方法

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