JP2008071985A - プリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】加圧用緩衝材の不要な流動、変形を抑制して製品ワークの面内変形、歪曲を防止することができるプリント基板製造方法およびこのような製造方法に適用可能なプリント基板製造用治具を提供する。
【解決手段】下側から、加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41、製品ワーク11、離型用緩衝材41、枠体31、加圧用緩衝材42をこの順に重畳して配置する。つまり、製品ワーク11に対して上下対称に加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41を配置した状態としてある。製品ワーク11は、フレキシブル配線基板および薄膜層を重畳した形態としてあり、加圧処理により接着される。
【選択図】図1
【解決手段】下側から、加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41、製品ワーク11、離型用緩衝材41、枠体31、加圧用緩衝材42をこの順に重畳して配置する。つまり、製品ワーク11に対して上下対称に加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41を配置した状態としてある。製品ワーク11は、フレキシブル配線基板および薄膜層を重畳した形態としてあり、加圧処理により接着される。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレキシブル配線基板に薄膜層を密着させてプリント基板を製造するプリント基板製造方法およびこのようなプリント基板製造方法に適用するプリント基板製造用治具に関する。
フレキシブル配線基板を用いたプリント基板が電子機器に多く利用されている。フレキシブル配線基板は可撓性を有することから、小型の電子機器への適用が可能であり、電子機器の小型化に伴い用途がさらに拡大している。しかし、フレキシブル配線基板は厚さが薄く、強度的な問題などがあることから、表面を保護することなどを目的としてカバーレイフィルムを積層(接着)する場合がある。また、フレキシブル配線基板を多層構成とする場合もある。
図7および図8に基づいて、従来例に係るプリント基板製造方法を説明する。
図7は、従来例に係るプリント基板製造方法に適用する各構成部材の配置関係を説明する説明図であり、(A)は各構成部材を重畳させた状態での平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た重畳関係を分解して示す分解側面図である。図8は、加圧処理をした直後の状態を図7(A)の矢符X−Xでの断面として示す断面図である。
フレキシブル配線基板に対してカバーレイフィルム(薄膜層)を重畳して仮止めした製品ワーク111に対して加圧処理を施しフレキシブル配線基板とカバーレイフィルムとを接着させる場合、加圧処理(接着処理)を行なう前に、製品ワーク111と、製品ワーク111に加える圧力を均等化する加圧用緩衝材142と、製品ワーク111に対する加圧用緩衝材142の離型性を確保するための離型用緩衝材141とを重畳して配置する。
垂直方向で下側から、加圧用緩衝材142、離型用緩衝材141、製品ワーク111、離型用緩衝材141、加圧用緩衝材142をこの順に重畳して配置する。つまり、製品ワーク111に対して上下対称に加圧用緩衝材142、離型用緩衝材141を配置した状態とする。
位置合わせをして重畳した後、加圧機(不図示)により上下から加圧処理を施すことにより製品ワーク111でのフレキシブル配線基板および薄膜層の接着が行なわれる(図8)。その後、適宜の処理を行なうことにより、プリント基板が製造される。
フレキシブル配線基板に薄膜層(カバーレイフィルム)を積層(接着)するとき、温度や圧力が加えられる。また、加圧用緩衝材142は、製品ワーク111でのフレキシブル配線基板と薄膜層との接着性(密着性)を向上させるために、加圧時の加熱により溶融軟化しやすい素材で構成される。しかし、加圧用緩衝材142の終端は解放端となっていることから圧力が加わらなくなる。
つまり、加圧用緩衝材142の終端での圧力は、中央部より低くなり、中央部から周囲に向かって加圧用緩衝材142の不要な流動や変形が生じる。加圧用緩衝材142の不要な流動や変形に影響されてフレキシブル配線基板など製品ワーク111の形状が面内変形を生じ、また、歪曲することとなり、高精度のプリント基板を製造することができなくなる。
なお、面内変形に対する対策を施した技術として、例えば特許文献1が知られている。
特開平4−45902号公報
従来のプリント基板製造方法によれば、フレキシブル配線基板と薄膜層とを接着させるとき、加圧用緩衝材の外周端部での不要な流動や変形が大きくなることから、均等な圧力を製品ワークとしてのフレキシブル配線基板と薄膜層とに加えることが困難であり、面内変形が小さく、歪曲の小さい高精度のプリント基板を製造することができないという問題があった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体を配置して加圧処理を施すことにより、加圧用緩衝材の不要な流動、変形を抑制して製品ワークの面内変形、歪曲を防止することができるプリント基板製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、加圧処理を施して製品ワークとしてのフレキシブル配線基板と薄膜層を接着するプリント基板製造方法に適用して加圧用緩衝材の不要な流動、変形を抑制することが可能であり、製品ワークの面内変形、歪曲を防止することが可能なプリント基板製造用治具を提供することを他の目的とする。
本発明に係るプリント基板製造方法は、フレキシブル配線基板に薄膜層を重畳した製品ワークと、該製品ワークに圧力を加える加圧用緩衝材と、前記製品ワークに対する前記加圧用緩衝材の離型性を確保する離型用緩衝材とを重畳させて加圧処理を施すことにより前記フレキシブル配線基板と前記薄膜層とを密着させてプリント基板を製造するプリント基板製造方法であって、前記製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体を配置して前記加圧処理を施すことを特徴とする。
この構成により、加圧用緩衝材の外周端部での不要な流動、変形を抑制できることから、製品ワークの外周端部での面内変形を防止して変形、歪曲の少ないプリント基板を製造することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記加圧用緩衝材、前記枠体、前記離型用緩衝材、前記製品ワーク、前記離型用緩衝材、前記枠体、前記加圧用緩衝材をこの順に重畳して前記加圧処理を施すことを特徴とする。
この構成により、製品ワークに対する重畳方向で均等な重畳状態とすることができるので、製品ワークの両面に対して均等な加圧状態を実現することが可能となり、変形、歪曲の少ないプリント基板を製造することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記加圧用緩衝材、前記離型用緩衝材、前記製品ワーク、前記枠体、前記離型用緩衝材、前記加圧用緩衝材をこの順に重畳して前記加圧処理を施すことを特徴とする。
この構成により、枠体を減らすことができることから、重畳処理が簡単となり重畳処理工程を簡略化することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記枠体は、一体物として形成してあることを特徴とする。
この構成により、枠体の扱いが簡単になり、重畳処理を簡略化することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記枠体は、2個の枠材を相互に結合させて構成してあることを特徴とする。
この構成により、枠体の大きさを適宜調整することが可能となり、多様な大きさの製品ワークに適用可能な枠体とすることができるので、重畳処理工程での部材点数を削減することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記枠材は、対称的に構成されたL字型枠材であることを特徴とする。
この構成により、枠材を精度良く、簡単に形成することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造方法では、前記L字型枠材は、L字の1辺の少なくとも2箇所に嵌合部を有することを特徴とする。
この構成により、少なくとも2種類の大きさの枠体を容易に構成することが可能となる。
また、本発明に係るプリント基板製造用治具は、フレキシブル配線基板に薄膜層を重畳した製品ワークと、該製品ワークに加える圧力を均等化する加圧用緩衝材と、前記製品ワークに対する加圧用緩衝材の離型性を確保するための離型用緩衝材とを重畳させて加圧処理を施すことにより前記フレキシブル配線基板と前記薄膜層とを密着させてプリント基板を製造するプリント基板製造方法に適用するプリント基板製造用治具であって、前記加圧用緩衝材に重畳させて前記製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体としてあることを特徴とする。
この構成により、加圧用緩衝材の外周端部での不要な流動、変形を抑制できることから、製品ワークの外周端部での面内変形を防止して変形、歪曲の少ないプリント基板を製造することが可能となる。
本発明に係るプリント基板製造方法によれば、加圧用緩衝材、離型用緩衝材に加えて製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体を配置して加圧処理を施すことから、加圧用緩衝材の不要な流動、変形を抑制することが可能となり、製品ワークの面内変形、歪曲を防止することができるという効果を奏する。つまり、フレキシブルな材料を含むプリント基板の積層による歪曲を小さくして高精度なプリント基板を製造することができる。
また、本発明に係るプリント基板製造用治具によれば、製品ワークとしてのフレキシブル配線基板と薄膜層を接着するプリント基板製造方法に適用して加圧用緩衝材の不要な流動、変形を抑制し、製品ワークの面内変形、歪曲を防止することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1および図2に基づいて、本発明の実施の形態1に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図1および図2に基づいて、本発明の実施の形態1に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るプリント基板製造方法に適用する各構成部材の配置関係を説明する説明図であり、(A)は各構成部材を重畳させた状態での平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た重畳関係を分解して示す分解側面図である。図2は、加圧処理をした直後の状態を図1(A)の矢符X−Xでの断面として示す断面図である。
本実施の形態に係るプリント基板製造方法は、プリント基板を製造するときの加圧処理の工程に係り、特に、適宜のパターンが形成されたフレキシブル配線基板に例えばカバーレイフィルムなどの薄膜層を重畳して、加圧処理することによりフレキシブル配線基板と薄膜層とを密着させる工程に係る。なお、一般的には加圧処理と共に適宜の加熱処理が施され、フレキシブル配線基板と薄膜層との接着を確実に行なう形態としてある。
また、フレキシブル配線基板に接着する薄膜層として、カバーレイフィルムを例示するが、フレキシブル配線基板に対してさらにフレキシブル配線基板を接着する場合での積層するフレキシブル配線基板なども薄膜層として含めることが可能である。
フレキシブル配線基板および薄膜層を重畳した状態を製品ワーク11として示す。つまり、製品ワーク11は、本実施の形態に係るプリント基板製造方法の処理対象であり、いわゆる中間製品である。なお、通常、製品ワーク11には、最終的に複数の単位配線部品として分割されるプリント基板が複数配置してある。例えば、縦500mm、横400mmの大きさの製品ワーク11に、80mm×80mmの単位配線部品(最終的にプリント基板となる。)を縦5個、横4個(合計20個)配置したものとすることができる。
加圧処理を行なう前に、製品ワーク11と、製品ワーク11に加える圧力を均等化する加圧用緩衝材42と、製品ワーク11に対する加圧用緩衝材42の離型性を確保するための離型用緩衝材41とを重畳させる。
本実施の形態では、垂直方向で下側から、加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41、製品ワーク11、離型用緩衝材41、枠体31、加圧用緩衝材42をこの順に重畳して配置する。つまり、製品ワーク11に対して上下対称に加圧用緩衝材42、枠体31、離型用緩衝材41を配置した状態としてある。
位置合わせをして重畳した後、加圧機(不図示)により上下から加圧処理を施すことにより製品ワーク11でのフレキシブル配線基板および薄膜層の接着が行なわれる(図2)。つまり、本実施の形態は、枠体31を製品ワーク11と異なる層に重畳、配置した場合となる。
この際、さらに上下に適宜の緩衝材を組み込むことも可能である。また、枠体31の材料は加圧用緩衝材42の材料より融点が高いものが好ましく、合成樹脂に限らず金属とすることも可能である。この構成により、確実に加圧用緩衝材42の不要な流動、変形を抑制することが可能となる。
加圧用緩衝材42は、例えばポリエチレンフィルムで構成され、厚さは例えば200μm程度、平面形状は枠体31に重畳して確実に製品ワーク11に対する加圧が均一に行なわれる程度に構成される。加圧用緩衝材42は、ポリエチレンフィルムで構成されることから、加圧時の加熱により容易に溶融軟化し、製品ワーク11でのフレキシブル配線基板と薄膜層との接着性(密着性)を向上させることができる。
枠体31は、例えばポリエステルフィルムで構成され、厚さは例えば250μm程度とされ、平面形状は製品ワーク11の外周端部を額縁状に囲む形状とされる。本実施の形態では、枠体31は、分離しない一体物として形成してある。この構成により、枠体31の取り扱いが簡単になり、重畳処理を簡略化することが可能となる。
離型用緩衝材41は、例えばポリプロピレンフィルムで構成され、厚さは例えば25μm程度、平面形状は製品ワーク11に対する加圧用緩衝材42の離型作業の容易性を確保するために枠体31、加圧用緩衝材42より大きく形成される。
製品ワーク11は、上述したとおり適宜のパターンが形成されたフレキシブル配線基板(例えば、ポリイミドフィルムで構成され、厚さは例えば25μm程度)に、例えばカバーレイフィルム(例えば、ポリイミドフィルム25μmに35μmの接着剤を塗布した材料に、金型で開口を打ち抜き加工したもの)を仮止めした状態としてある。
加圧機で、加圧(および加熱)することにより、フレキシブル配線基板と薄膜層(カバーレイフィルム)は接着され、図2で示す状態とされる。
本実施の形態によれば、加圧用緩衝材42の外周端部に対応させて枠体31を配置してあることから、枠体31が加圧用緩衝材42の外周端部に対して加圧する状態となる。つまり、枠体31に対応する部分の加圧用緩衝材42が、外周端部から中央に向けて作用することとなり、加圧用緩衝材42が外部に向けて不要な流動や変形を生じようとする応力を相殺することができる。したがって、加圧用緩衝材42が外部に向けて流動することを抑制することが可能となり、加圧用緩衝材42の外周端部での不要な流動、変形を抑制することができる。
枠体31の形状は、製品ワーク11の形状に対応させて、適宜の形状を実験的に求めることにより、さらに確実に加圧用緩衝材42の外周端部での不要な流動、変形を抑制することが可能となる。
上述したとおり、本実施の形態によれば、加圧用緩衝材42の外周端部での不要な流動、変形を抑制することにより、製品ワーク11の全面に均等に圧力を印加することができる。したがって、製品ワーク11の外周端部での面内変形を防止して面内変形、歪曲の少ない、高精度に寸法を制御したプリント基板を製造することが可能となる。つまり、フレキシブル配線基板を含むプリント基板の積層による歪曲を小さくすることができる。その結果、フレキシブル配線基板を含む高精度なプリント基板を製造することができる。
<実施の形態2>
図3および図4に基づいて、本発明の実施の形態2に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図3および図4に基づいて、本発明の実施の形態2に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図3は、本発明の実施の形態2に係るプリント基板製造方法に適用する各構成部材の配置関係を説明する説明図であり、(A)は各構成部材を重畳させた状態での平面図、(B)は(A)の矢符B方向から見た重畳関係を分解して示す分解側面図である。図4は、加圧処理をした直後の状態を図3(A)の矢符X−Xでの断面として示す断面図である。
本実施の形態に係るプリント基板製造方法は、基本的には実施の形態1と同様であり、主に異なる点について説明する。
本実施の形態では、垂直方向で下側から、加圧用緩衝材42、離型用緩衝材41、製品ワーク11、枠体31、離型用緩衝材41、加圧用緩衝材42をこの順に重畳する。つまり、上下対称的に配置された加圧用緩衝材42、離型用緩衝材41に対して、製品ワーク11および枠体31が内層に位置するように配置した状態としてある。
位置合わせをして重畳した後、加圧機(不図示)により上下から加圧処理を施すことにより製品ワーク11でのフレキシブル配線基板および薄膜層の接着が行なわれる(図4)。つまり、本実施の形態は、枠体31を製品ワーク11と同じ層に重畳、配置した場合となる。
本実施の形態でも、枠体31は、実施の形態1での枠体31と同様に作用することから、加圧用緩衝材42の不要な流動、変形を抑制することにより、製品ワーク11の外周端部での面内変形を防止して面内変形、歪曲の少ない、高精度に寸法を制御したプリント基板を製造することが可能となる。
本実施の形態では、枠体31を減らした構成とすることから、重畳処理を簡略化することが可能となる。
<実施の形態3>
図5に基づいて、本発明の実施の形態3に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図5に基づいて、本発明の実施の形態3に係るプリント基板製造方法およびプリント基板製造用治具を説明する。
図5は、本発明の実施の形態3に係るプリント基板製造方法に適用する各構成部材を重畳させた状態を示し、枠体をL字型枠材で構成した平面図であり、(A)は枠体を最大状態とした場合の平面図、(B)は枠体を最小状態とした場合の平面図である。
実施の形態1、実施の形態2では、枠体31は、分離しない一体物として構成してあることから、大きさを変更することはできないものとしてある。したがって、処理対象とすることができる製品ワーク11の形状(大きさ)に限界があり、精度を考慮すれば一種類の製品ワーク11にしか対応できない形態としてある。
本実施の形態では、分離して形成された2個の枠材を相互に結合させて枠体31を構成してある。2個の分離した枠材を結合して枠体31を構成することから、枠体31の大きさを必要に応じて適宜調整することが可能となり、多様な大きさの製品ワーク11に適用可能な枠体31とすることができる。つまり、重畳処理工程での部材点数を削減することが可能となる。
枠材は、例えば、対称的に構成された一対のL字型枠材32としてある。L字型とすることにより、枠材を精度良く、簡単な形状として形成することが可能となり、また、結合が容易になる。つまり、2個のL字型枠材32を嵌合部33で相互に嵌合させて枠体31を構成してある。
L字型枠材32のL字1辺の先端に凸部を、他のL字1辺の内側に少なくとも2箇所(図5では、嵌合部33a(大)、33b(中)、33c(小)として3箇所を例示してある。なお、嵌合部33a、33b、33cを区別する必要がない場合は、嵌合部33とする。)の凹部を設け、凸部と凹部とが相互に嵌合する嵌合部33を構成してある。一方のL字型枠材32の凸部を他方のL字型枠材32の凹部に嵌合させることにより、額縁状の枠体31を構成する。なお、結合の方式は、凹部と凸部の組み合わせに限らず、適宜の手段(例えば、ネジ止め式、スライド式など)を適用することが可能である。
L字の1辺の少なくとも2箇所に凹部(嵌合部33)を形成することにより、少なくとも2種類の大きさの枠体31を構成することが可能となる。したがって、大きさの異なる製品ワーク11への適用が可能となる。つまり、重畳処理工程で用いる枠体31の部材点数を削減することが可能となる。
同図(A)では、最外側の嵌合部33cによりL字型枠材32を結合して枠体31を最大状態とした場合を示してある。この構成により、製品ワーク11の大きさは同図(B)で示す場合よりも大きな形状のものとすることが可能である。
また、同図(B)では、最内側の嵌合部33によりL字型枠材32を結合して枠体31を最小状態とした場合を示してある。この構成により、製品ワーク11の大きさは同図(A)で示す場合よりも小さな形状のものとすることが可能である。
なお、本実施の形態での重畳方向の構成は、実施の形態1、実施の形態2と同様とすることが可能であるので説明は省略する。また、本実施の形態によれば、実施の形態1、実施の形態2と同様の作用効果を得ることが可能となる。
また、上述したとおり、実施の形態1ないし実施の形態3に係るプリント基板製造方法に適用する枠体31(L字型枠材32)は、実施の形態1ないし実施の形態3に係るプリント基板製造方法に適用するプリント基板製造用治具であり、上述したプリント基板製造方法の作用効果を奏する。
図6は、本発明の実施の形態1ないし実施の形態3に係るプリント基板製造方法による効果を説明する説明図である。
同図は、例えば、縦500mm、横400mmの製品ワーク11の中央、外周端部に対応させて3×3に区分した合計9個の観測位置に対する座標位置(PaないしPi)を設定し、それぞれの座標位置での面内変形の観察結果を4×4の升型座標での変位として表示している。なお、4×4の升型座標での1升は、絶対値の0.1mmに対応させてある。
破線は、設計値であり、加圧処理をする前(温度、圧力を加える前)の状態を基準値として示す。つまり、4×4の升の中央に位置する状態となっている。実線は、従来例による面内変形の状態を示している。つまり、温度、圧力を加えられた製品ワーク11は、4×4の升の中央に対して9個のいずれの座標位置(PaないしPi。中央のPeは除く。)でも塗りつぶした菱形で示すように外側へ移動する形態での面内変形を生じている。
本発明に係るプリント基板製造方法による結果を、2点鎖線で示す。9個の座標位置(PaないしPi。中央のPeは除く。)に対応させた白抜きの丸印で示すように、従来例での菱形に対して、設計値に近い値を示している。また、多少の変形はしているが、変形の度合いがいずれの座標位置でも比較的均等となっており、歪曲をほとんど生じない状態となっていることが示される。
例えば、座標位置Pb、Phで、従来例では外側へ0.13mm変形したのに対して、本発明では外側へ0.08mm変形となっている。つまり、(0.13−0.08)×100/0.13=38%変形量が低減したこととなる。また、座標位置Pd、Pfでは、従来例では外側へ0.16mm変形したのに対して、本発明では外側へ0.12mm変形となっている。つまり、(0.16−0.12)×100/0.16=25%変形量が低減したこととなる。
また、従来例では、変形量の最大値は0.16mm(例えば、座標位置Pd、Pf)、変形量の最小値は0.09mm(例えば、各コーナー座標位置Pa、Pc、Pg、Pi)であり、最大値と最小値の差は、0.07mmである。つまり、歪曲率は(0.16−0.09)×100/0.09=78%である。本発明では、変形量の最大値は0.12mm(例えば、座標位置Pd、Pf)、変形量の最小値は0.08mm(例えば、各コーナー座標位置Pa、Pc、Pg、Pi)であり、最大値と最小値の差は、0.04mmである。つまり、歪曲率は、(0.12−0.08)×100/0.08=50%である。したがって、歪曲率は78%から50%へ向上したこととなる。
上述したとおり、本発明に係るプリント基板製造方法によれば、単に面内変形を低減するだけでなく、製品ワーク11の歪曲(歪曲率)を低減することが可能であり、高精度が要求されるプリント基板を製造する工程歩留まりを大きく改善することができる。
11 製品ワーク(フレキシブル配線基板、薄膜層)
31 枠体(プリント基板製造用治具)
32 L字型枠材(枠体)
33、33a、33b、33c 嵌合部
41 離型用緩衝材
42 加圧用緩衝材
31 枠体(プリント基板製造用治具)
32 L字型枠材(枠体)
33、33a、33b、33c 嵌合部
41 離型用緩衝材
42 加圧用緩衝材
Claims (8)
- フレキシブル配線基板に薄膜層を重畳した製品ワークと、該製品ワークに圧力を加える加圧用緩衝材と、前記製品ワークに対する前記加圧用緩衝材の離型性を確保する離型用緩衝材とを重畳させて加圧処理を施すことにより前記フレキシブル配線基板と前記薄膜層とを密着させてプリント基板を製造するプリント基板製造方法であって、
前記製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体を配置して前記加圧処理を施すことを特徴とするプリント基板製造方法。 - 前記加圧用緩衝材、前記枠体、前記離型用緩衝材、前記製品ワーク、前記離型用緩衝材、前記枠体、前記加圧用緩衝材をこの順に重畳して前記加圧処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のプリント基板製造方法。
- 前記加圧用緩衝材、前記離型用緩衝材、前記製品ワーク、前記枠体、前記離型用緩衝材、前記加圧用緩衝材をこの順に重畳して前記加圧処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のプリント基板製造方法。
- 前記枠体は、一体物として形成してあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のプリント基板製造方法。
- 前記枠体は、2個の枠材を相互に結合させて構成してあることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載のプリント基板製造方法。
- 前記枠材は、対称的に構成されたL字型枠材であることを特徴とする請求項5に記載のプリント基板製造方法。
- 前記L字型枠材は、L字の1辺の少なくとも2箇所に嵌合部を有することを特徴とする請求項6に記載のプリント基板製造方法。
- フレキシブル配線基板に薄膜層を重畳した製品ワークと、該製品ワークに加える圧力を均等化する加圧用緩衝材と、前記製品ワークに対する加圧用緩衝材の離型性を確保するための離型用緩衝材とを重畳させて加圧処理を施すことにより前記フレキシブル配線基板と前記薄膜層とを密着させてプリント基板を製造するプリント基板製造方法に適用するプリント基板製造用治具であって、
前記加圧用緩衝材に重畳させて前記製品ワークの外周端部を額縁状に囲む枠体としてあることを特徴とするプリント基板製造用治具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113141714A (zh) * | 2021-04-20 | 2021-07-20 | 吉安诺惠诚莘科技有限公司 | 一种柔性电路板生产方法 |
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2006
- 2006-09-15 JP JP2006250311A patent/JP2008071985A/ja active Pending
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