JP2008071631A - 燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池 - Google Patents

燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】発電出力の更なる向上を図るのに有利な燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池用触媒構造体は、カーボンの表面に触媒が担持された触媒担持カーボンが凝集したアグロメレートが集合するアグロメレート構造と、プロトン伝導性をもつポリマーとを共存するように備える、ポリマーは、アグロメレート構造におけるアグロメレート間の細孔に進入しており、平均厚みが3〜50ナノメートルに設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は固体高分子形の燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池に関する。
特許文献1には、白金触媒、カーボンブラックからなる電子伝導体およびプロトン伝導性ポリマーからなる燃料電池触媒層が開示されている。このものによれば、カーボンブラックが形成するアグロメレート内およびアグロメレート間の細孔に、プロトン伝導性ポリマーが配置されている。
特許文献2,3には、触媒金属を担持した炭素粒子と、プロトン伝導性をもつポリマーとを有する触媒層が開示されている。このものによれば、炭素粒子のアグロメレート構造の細孔内にポリマーが進入している。
特許文献4には、触媒金属を担持した導電性をもつ炭素粒子と、プロトン伝導性ポリマーとを有する触媒層を備える電極が開示されている。このものによれば、炭素粒子の比表面積は200〜1300m/gであり、プロトン伝導性ポリマーは、単位素片のサイズが5〜100ナノメートルの第1のプロトン伝導性ポリマーと、100〜1000ナノメートルの第2のプロトン伝導性ポリマーとからなる。サイズが大きな第2のプロトン伝導性ポリマーは、分子鎖が長く結晶性が高いため、液状物による膨潤しにくい性質をもち、サイズが小さな第1のプロトン伝導性ポリマーの溶出を抑えることが期待されている。
特開2005−32668号公報 特開2002−25560号公報 特開2002−63912号公報 特開2004−281305号公報
燃料電池では、発電出力の更なる向上が期待されている。本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、発電出力の更なる向上を図るのに有利な燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池を提供することを課題とする。
様相1に係る燃料電池用触媒構造体は、(i)触媒がカーボン担体の表面に担持された触媒担持カーボンが凝集したアグロメレートが細孔を形成するように集合するアグロメレート構造と、(ii)アグロメレートと共に共存しプロトン伝導性をもつポリマーとを有する燃料電池用触媒構造体において、ポリマーは、アグロメレート構造におけるアグロメレート間の細孔に進入しており、平均厚みが3〜50ナノメートルに設定されていることを特徴とする。
様相2に係る膜電極接合体は、燃料拡散要素と、燃料用触媒層と、プロトン伝導性をもつポリマーで形成された膜と、酸化剤用触媒層と、酸化剤拡散要素とが厚み方向に順に積層されて形成される膜電極接合体において、
燃料用触媒層および酸化剤拡散層のうちの少なくとも一方は、上記した様相に係る燃料電池用触媒構造体を具備していることを特徴とする。
様相3に係る燃料電池は、燃料拡散要素と、燃料用触媒層と、プロトン伝導性をもつポリマーで形成された膜と、酸化剤用触媒層と、酸化剤拡散要素とを平均厚み方向に順に積層して形成される膜電極接合体と、
膜電極接合体の燃料拡散要素に対面するように配置された燃料配流要素と、
膜電極接合体の酸化剤拡散要素に対面するように配置された酸化剤配流要素とを具備する燃料電池において、
燃料用触媒層および酸化剤用触媒層のうちの少なくとも一方は、上記した様相に係る燃料電池用触媒構造体を具備していることを特徴とする。
各様相によれば、アグロメレート間の細孔に、プロトン伝導性をもつポリマー(電解質)が進入し、アグロメレートに付着している。プロトン伝導性をもつポリマーの平均厚みが過剰であると、細孔の空間が小さくなり、発電反応を行う反応流体(燃料または酸化剤流体)の通過性が低下したり、水の水排出性が低下したりする不具合が発生し易くなるため、燃料電池の発電出力が低下するおそれがある。また、ポリマーの平均厚みが過少であると、ポリマーの断裂が発生するおそれがあり、良好なプロトン伝導性が得られない不具合が発生し易くなり、燃料電池の発電出力が低下するおそれがある。ポリマーの平均厚みが上記した範囲内であれば、上記した不具合が抑制され、燃料電池の発電出力が維持される。
本発明によれば、発電出力の更なる向上を図るのに有利な燃料電池用触媒構造体、膜電極接合体、燃料電池を提供することができる。
燃料電池用触媒構造体は、(i)微粒子状をなすカーボン担体(微小導電物質)の表面に触媒が担持された触媒担持カーボンが凝集したアグロメレートが集合するアグロメレート構造と、(ii)プロトン伝導性をもつポリマーとを共存して有する。カーボン担体は導電性および耐食性に優れている。カーボン担体としては、カーボンブラック、カーボンナノチューブ(カーボンナノホーンを含む)が例示される。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、ヴァルカンが例示される。
触媒は、白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウムなどのうちの少なくとも1種が例示される。
アグロメレートは、複数の触媒担持カーボンが凝集して形成されている集団である。複数のアグロメレートが集合するアグロメレート構造が形成される。触媒担持カーボンは、粒子または繊維状のカーボン担体の表面に触媒を担持して形成されている。カーボン担体の比表面積(触媒なしの状態)としては、特に限定されるものではないが、10〜2500m/g、10〜2000m/g、殊に120〜600m/g、30〜100m/gが例示される。
プロトン伝導性をもつポリマー(電解質)としては、プロトン伝導基をもつ高分子材料で形成できる。プロトン伝導基としてはスルホン酸基、ホスホン酸基、リン酸基が例示される。ポリマー(電解質)としては、炭化フッ素系でも良いし、炭化水素系でも良い。炭化フッ素系としては、ポリテトラフロオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロ−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等などを主鎖とするポリマーが例示される。炭化水素系としては、ポリオレフィン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリベンズイミダゾールなどを主鎖とするポリマーが例示される。側鎖としては、アルキル基、アルキルエーテル基、スチレン基が例示される。ポリマーとしては具体的にはパーフルオロスルホン酸樹脂(ナフィオン)を例示できる。プロトン伝導性をもつポリマーによれば、分子量としては1万以上で80万以下が例示される。
上記ポリマーは、アグロメレート(触媒担持カーボン粒子が凝集した集団)に付着していると共に、アグロメレート構造における細孔内に進入しており、平均厚みが3〜50ナノメートルに設定されている。このため細孔におけるプロトン伝導性が良好に確保される。なお本明細書では、『細孔径』は、平均と明記していなくても、平均細孔径を意味する。『厚み』は、平均と明記していなくても、平均厚みを意味する。
ここで、細孔を区画する壁に付着するポリマーの厚みが薄いと、プロトン伝導性をもつポリマーの連続膜性が低下するおそれがあり、プロトン伝導性が低下するおそれがある。細孔を区画する壁に付着するポリマーの厚みが厚いと、細孔の空間が小さくなるため、反応流体(燃料または酸化剤流体)の通過性、水排出性が低下するおそれがある。この事情等を考慮し、アグロメレートのサイズ、細孔のサイズ等によっても相違するが、ポリマーの厚みとしては、4〜40ナノメートル、4〜20ナノメートル、5〜11ナノメートル、6〜10ナノメートルが挙げられる。
更に説明を加える。細孔径が小さい場合に比較して細孔径が大きい場合には、細孔における反応流体の通過性が確保される。このため、細孔を区画する壁に付着するポリマーの厚みを厚くしても、反応流体の通過性、水排出性が確保され、発電出力の低下は少なくなる。これに対して、細孔径が小さい場合には、細孔における反応流体の通過性が低下し、酸化剤極の場合には、生成水の排出性が低下し、フラッディングが誘発され、発電出力の低下を引き起こすおそれがある。フラッディングは水詰まりによる反応流体の流れ性の低下を意味する。この事情等を考慮し、アグロメレート間に配置されているポリマーの厚みの上限値としては、細孔のサイズによっても相違するが、30ナノメートル、20ナノメートル、15ナノメートル、10ナノメートル、更には8ナノメートル、6ナノメートルが例示される。この上限値と組み合わせ得る下限値としては、3ナノメートル、4ナノメートル、更には5ナノメートル、6ナノメートルが例示される。但し、上限値および下限値は上記した値に限定されるものではない。
アグロメレートのサイズ大きくてアグロメレート構造の平均細孔径が大きすぎると、アグロメレートを構成するカーボン担体に担持されている全ての触媒のうち、発電反応に寄与しにくくなる触媒が増加する確率が高くなる。故に、触媒利用率が低下するおそれがある。上記した事情等を考慮し、アグロメレートのアグロメレート構造の細孔径(ポリマー付着状態)は40〜350ナノメートル程度に設定されている形態が例示される。
ここで、アグロメレート構造の平均細孔径としては、50〜300ナノメートル、50〜250ナノメートル、50〜220ナノメートル、更には60〜150ナノメートル、80〜120ナノメートルが挙げられる。従って、アグロメート構造の細孔径については、上限値としては300ナノメートル、250ナノメートル、200ナノメートル、100ナノメートルが例示される。この上限値と組み合わせ得る下限値としては50ナノメートル、60ナノメートルが例示され、更に70ナノメートル、85ナノメートル、120ナノメートルが例示される。なお、アグロメレートのサイズはアグロメレート構造の細孔径に影響を与える。アグロメレートのサイズが大きいと、細孔径が大きくなる。アグロメレートのサイズが小さいと、細孔径が小さくなる。
本発明に係る燃料電池用触媒構造体は、(i)触媒がカーボンの表面に担持された触媒担持カーボンと、高分子材料で形成されたポリマーと、液状物とを主要成分とする混合物を形成した状態において、(ii)混合物に対して超音波振動を加える超音波操作と、混合物を冷却する冷却操作と、混合物に対して攪拌を加える攪拌操作とを少なくとも1回ずつ実行することにより形成される形態が例示される。液状物としては、水系および/または有機系が挙げられる。有機系としてはアルコール類、ケトン類、エステル類が例示される。アルコール類としては、エタノール、メタノール、プロパノール(1−プロパノール等)、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールが例示される。必要に応じて、撥水剤、細孔を形成するための造孔剤、混合物の粘性を調整する増粘剤を混合物に添加しても良い。
上記した超音波操作により、過剰サイズのアグロメレートが粉砕される。超音波操作における超音波の周波数としては適宜選択され、5kHz〜200kHz程度、殊に5kHz〜68kHz、15kHz〜48kHz程度が例示される。但しこれらに限定されるものではない。混合物に対して超音波振動を加える超音波操作が実行されると、混合物の温度が上昇し、ポリマーまたは触媒の劣化を促進させるおそれがある。この場合、混合物に対して超音波振動を加える操作を超音波実行した後、混合物を冷却させる冷却操作を実行することが好ましい。混合物を攪拌させる攪拌手段としては、スターラ、ミキサーが例示される。攪拌操作の回転数としては、高いほど攪拌性が高まり、均一に分散できるが、混合物が容器から飛び出すおそれがある。上記した事情を考慮し、攪拌操作の回転数としては、20〜2000rpm程度、殊に150〜800rpm程度が例示される。但しこれらに限定されるものではない。
冷却操作では、混合物を収容する容器を冷媒で冷却させることが好ましい。冷媒としては、氷、ドライアイス等、あるいは、これらを入れた水が例示される。冷却温度としては、0℃以上、5℃以上を採用できる。0℃未満では、混合物が氷結して固相化が過剰に進行するおそれがある。超音波操作、冷却操作、攪拌操作の順に実施しても良い。超音波操作、攪拌操作、冷却操作の順に実施しても良い。攪拌操作、超音波操作、冷却操作の順に実施しても良い。
超音波操作の操作時間をTsとし、冷却操作の操作時間をTcとし、攪拌操作の操作時間をTrとすると、Ts<Tc,Ts<Trの関係、Ts>Tc,Ts>Trの関係が例示される。但し、これらに限定されるものではない。ここで、Tsは30秒間〜3分間程度、40秒間〜2分間程度にできる。Tcは1〜10分間、2〜7分間程度にできる。Trは1分間〜10分間程度、2分間〜7分間程度が例示される。但し、Ts,Tc,Trはこれらに限定されるものではない。
超音波操作、冷却操作、攪拌操作の実行を1サイクル(各操作の前後は問わない)とすると、例えば2〜70サイクル実行することができる。2〜50サイクル、10〜3サイクル実行することができる。サイクル数が少ないと、アグロメレート構造における細孔径が大きくなる。サイクル数が多いと、アグロメレート構造における細孔径が小さくなる。例えば、サイクル数が25〜35回程度であれば、細孔径が60〜140ナノメートル、80〜120ナノメートル程度となり易い。サイクル数が2〜7回程度であれば、細孔径が150〜250ナノメートル、180〜220ナノメートルとなり易い。
上記した混合物において、目標とする細孔サイズなどによっても相違するが、混合比率としては、質量比で次のように設定できる。
触媒:0.1〜0.7、殊に0.3〜0.6
カーボン担体:0.3〜0.9、殊に0.4〜0.8
ポリマー:0.1〜0.8、殊に0.4〜0.7
水:5〜15、殊に6〜11
アルコール類:1〜12、殊に2〜7
上記したように超音波操作、冷却操作、攪拌操作の各操作を実行すると、アグロメレート間に細孔を形成できる。しかも、ポリマーをアグロメレートに付着させつつも、アグロメレート構造における細孔の内部にポリマーを良好に進入させることができる。なお、アグロメレート間に形成される細孔の細孔径(細孔を区画する壁にポリマーが付着した状態の細孔径)をDとし、ポリマーの厚みをtとするとき、カーボンの種類、サイズ等にもよるが、超音波操作、冷却操作、攪拌操作といった各操作の実行時間および実行回数は、細孔径D、ポリマーの厚みtに影響を与える。
膜電極接合体は、燃料を拡散させる燃料拡散要素と、触媒を含有する燃料用触媒層と、ポリマーで形成された膜と、触媒を含有する酸化剤用触媒層と、酸化剤を拡散させる酸化剤拡散要素とを厚み方向に順に積層して形成される。ここで、燃料用触媒層および酸化剤様触媒層のうちの少なくとも一方は、上記した触媒構造体を備えている。ポリマーで形成された膜は、プロトン伝導性をもつ高分子材料で形成できる。ポリマーとしては炭化フッ素系の高分子材料でも良いし、炭化液状物素系の高分子材料でも良い。具体的には、パーフルオロスルホン酸樹脂(ナフィオン)を例示できる。
上記した触媒構造体を含むインクを形成し、そのインクを塗布手段により酸化剤拡散要素(またはポリマーで形成された膜)の表面に塗布手段により塗布することにより、燃料用触媒層は形成できる。酸化剤用触媒層も、同様に、上記した触媒構造体を含むインクを、燃料拡散要素(またはポリマーで形成された膜)に塗布手段により塗布することにより形成できる。塗布手段としては、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、グラビアコート法、スプレーコート法等の公知の方法が例示される。塗布した後に、乾燥処理することが好ましい。
燃料拡散要素は流体通過性、ガス拡散性、多孔性および導電性を有する。酸化剤拡散層は流体通過性、多孔性および導電性を有する。燃料拡散要素および酸化剤拡散層は、多孔質性をもつカーボン系または金属系で形成できる。カーボン系としてはカーボン繊維集積体であるカーボンペーパ、カーボンクロスが例示される。燃料としてはガス状でも液体状でも良く、水素ガス、水素含有ガス、メタノール、エタノール。ジメチルエーテルなどが例示される。酸化剤としては空気、酸素含有ガス、酸素ガスが例示される。
燃料電池は、(i)燃料拡散要素と、燃料用触媒層と、プロトン伝導性をもつポリマーで形成された膜と、酸化剤用触媒層と、酸化剤拡散要素とを厚み方向に順に積層して形成される膜電極接合体と、(ii)膜電極接合体の燃料拡散要素に対面するように配置された燃料配流要素と、(iii)膜電極接合体の酸化剤拡散要素に対面するように配置された酸化剤配流要素とを備える。
ここで、燃料用触媒層および酸化剤用触媒層のうちの少なくとも一方は、上記した触媒構造体を備えている。燃料配流要素は、膜電極接合体の燃料拡散要素の外側に配置されており、燃料拡散要素に燃料を供給するものであり、セパレータと呼ばれることもある。酸化剤配流要素は、膜電極接合体の酸化剤拡散要素の外側に配置されており、酸化剤拡散要素に酸化剤流体を供給するものであり、セパレータと呼ばれることもある。燃料拡散要素および酸化剤拡散要素は、炭素系、耐食性が良好な金属系(例えば、ステンレス等の合金鋼、メッキ被膜をもつ金属)で形成できる。
上記した膜電極接合体および燃料電池において、燃料用触媒層における触媒構造体の細孔径をDaとし、酸化剤用触媒層における触媒構造体の細孔径をDcとすると、Da=Dc、Da≒Dc(Da/Dc=0.9〜1.1)、Da<Dcのいずれでも良い。Da=Dc、Da≒Dcの関係であれば、燃料用触媒層および酸化剤用触媒層を共通化できるため、製造コストの低減に有利となる。発電反応により酸化剤用触媒層では水が生成される。Da<Dcの関係であれば、酸化剤用触媒層における生成水の排出性を高めることができる。細孔におけるポリマーの厚みとしては、燃料用触媒層におけるポリマーの厚みをtaとし、酸化剤用触媒層におけるポリマーの厚みをtcとすると、ta=tc、ta≒tc(ta/tc=0.9〜1.1)とすることができる。また、Da<Dcに対応させてta<tcとすることができる。
以下、本発明の実施例1について図1〜図10を参照して説明する。本実施例は触媒量を低減させつつ燃料電池の発電出力を確保することを意図する。図1は燃料電池の触媒層で使用される触媒構造体の概念を模式的に示す。図1に示すように、触媒構造体は、アグロメレートが集合するアグロメレート構造と、高分子材料で形成されたポリマー(電解質)とを共存して有する。図1はアグロメレート構造の一部を模式的に示す概念図である。実際的には、図1に示すアグロメレート構造が三次元的に集合している触媒構造体が形成されている。
アグロメレートは、多数の触媒担持カーボンが凝集した集団(2次粒子)である。触媒担持カーボンは、カーボン粒子の1次粒子の表面に触媒を担持して形成されている。カーボン粒子の比表面積は、10〜2000m/gである。カーボン粒子の1次粒子のサイズとしては、5〜150ナノメートルとされている。触媒は白金の粒子(平均粒径:0.5〜50ナノメートル)とされている。なお、図1は概念図であるため、アグロメレートは、カーボン粒子の1次粒子を球状に凝集させた状態で描かれている。しかしアグロメレートは実際的には異形状をなすこともある。
プロトン伝導性をもつポリマーはパーフルオロスルホン酸樹脂(ナフィオン)で形成されている。ポリマーは、アグロメレート構造において、アグロメレートの周囲に付着しており、且つ、アグロメレート構造の細孔の内部にも進入している。アグロメレート構造の細孔にポリマーが進入した状態において、アグロメレート構造の細孔径は40〜350ナノメートルの範囲内に設定されている。アグロメレート構造の細孔に存在する厚みは3〜50ナノメートルの範囲内に設定されている。
カーボン粒子はその表面にカルボキシル基、水酸基等の官能基を有することが多いため、ポリマーがアグロメレートに付着し易くなる。しかしアグロメレート構造の細孔は微細であるため、ポリマーがアグロメレート構造の細孔内に必ずしも進入して良好な膜を形成しているとは限らない。
そこで本実施例によれば、次の操作により、ポリマーをアグロメレートの周辺ばかりか、アグロメレート構造の細孔内にも良好に進入させる度合を高めている。図1はあくまでも概念図であるため、アグロメレート構造の細孔内に存在するポリマーの膜を模式的に示す。但し実際的には、アグロメレートの外周にもポリマーの膜が存在している。
製造にあたり、先ず、触媒がカーボン粒子の表面に担持された触媒担持カーボンと、ポリマーと、液状物とを用意する。そして触媒担持カーボン、ポリマーと、液状物とを主要成分として含む流動性をもつ混合物を容器(ビーカ)内で形成する。液状物としては、水、アルコールが採用されている。アルコールとしては、プロパノール(1−プロパノール等)が採用されている。
上記した混合物において、混合比率としては、質量比で次のように設定されている。
触媒(白金):0.4
カーボン粒子:0.6
ポリマー(ナフィオン):0.66
水:8
アルコール類(1−プロパノール):4
その後、超音波ホモジナイザ−(SONIC株式会社,型式:viracell)を用い、混合物に対して超音波振動を加える超音波操作と、混合物を冷却する冷却操作と、混合物に対して攪拌を加える攪拌操作とをこの順序で適数回実行する。上記した超音波操作を実行することにより、過剰サイズのアグロメレートが存在したとしても、良好に粉砕される。超音波操作における超音波の周波数としては適宜選択されるが、15kHz〜48kHz程度が採用されている。但しこれに限定されない。
混合物に対して超音波振動を加える超音波操作が実行されると、混合物の温度が上昇し、ポリマーまたは触媒の劣化を促進させるおそれがある。このため、混合物に対して超音波振動を加える操作を超音波実行した後、混合物を冷却させる冷却操作を実行する。混合物を攪拌させる攪拌操作の回転数としては50〜1000rpm、殊に150〜800rpm程度が採用されている。冷却操作では、混合物を収容する容器を冷媒に接触させることにより容器(ビーカ)を冷却温度(0〜40℃の範囲内)まで冷却させる。冷媒としては、氷を有する水が採用されている。0℃未満に混合物を冷却すると、混合物の水が氷結して固相化が過剰に進行するおそれがあるので、好ましくない。
ここで、超音波操作の操作時間をTsとし、冷却操作の操作時間をTcとし、攪拌操作の操作時間をTrとすると、本実施例ではTs<Tc,Ts<Trの関係が採用されている。ここで、Tsは1分間程度とされている。Tcは5分間程度とされている。Trは5分間程度とされている。
本実施例によれば、超音波操作→冷却操作→攪拌操作を1サイクル(各操作の前後は問わない)とすると、2〜100サイクル、殊に2〜50サイクル実行されている。ここで、サイクル数が少ないと、超音波操作および攪拌操作の回数が少なくなり、アグロメレートのサイズが大きくなり、アグロメレート構造における細孔径が大きくなる傾向がある。これに対して、サイクル数が多いと、超音波操作および攪拌操作の回数が多くなり、アグロメレートの粉砕度合が増加するため、アグロメレートのサイズが小さくなり、アグロメレート構造における細孔径が小さくなる傾向がある。例えば、サイクル数が25〜35回程度であれば、細孔径が60〜140ナノメートル、80〜120ナノメートル程度となり易い。サイクル数が2〜7回程度であれば、細孔径が150〜250ナノメートル、180〜220ナノメートル程度となり易い。
前述したように、細孔径が大きいことは、アグロメレートのサイズが大きいことに対応する。細孔径が小さいことは、アグロメレートのサイズが小さいことに対応する。アグロメレートのサイズが大きい(細孔径が大きい)と、アグロメレートの内側の触媒が発電反応に利用されにくくなり(反応ガスが透過しにくいため)、触媒利用率が低下する。これに対して、アグロメレートのサイズが小さい(細孔径が小さい)と、アグロメレートを構成するカーボン粒子に担持されている触媒利用率が高くなる。計算によれば、細孔径が65ナノメートルのときには、触媒利用率は26%である。しかし細孔径が240ナノメートルのときには、触媒利用率は20%と低下する。ここで、実際に発電反応に使用されている触媒の表面積をSrとし、触媒担持カーボンの触媒表面積をSaとすると、触媒利用率はSr/Saで示される。触媒の表面積Srは次のように求めることができる。即ち、サイクリックボルタンメトリート法等の方法によって測定することができる。この場合、燃料極側に水素を、酸化剤極側に窒素を流したときに、酸化剤極側の触媒層に水素イオンの吸着脱着波を発生し、それを検出することによって、触媒の反応活性面積Srを測定する。
ところで、上記したように超音波操作、冷却操作、攪拌操作の各操作を繰り返して実行すると、アグロメレートが細かくなると共に、アグロメレート間に細孔が形成される。しかも、細孔の内部にもポリマーを良好に進入させることができる。ここで、アグロメレート間に形成される細孔の細孔径をDとし、ポリマーの厚みをtとするとき、カーボン粒子の種類、サイズ等にもよるが、超音波操作、冷却操作、攪拌操作といった各操作の実行時間および実行回数は、細孔径D、ポリマーの厚みtに影響を与える。
本実施例によれば、質量%で、触媒がカーボン粒子に担持された触媒担持カーボンを100%とするとき、触媒担持密度は18〜80%の範囲内に設定されている。また、触媒層の単位面積(cm)あたりにおける触媒量は0.1〜0.4mg/cmの範囲内に設定されている。
図2は本実施例に係る膜電極接合体3(以下、MEAともいう)の概念を模式的に示す。MEA3は、燃料拡散要素30(厚み:250マイクロメートル程度)と、燃料用触媒層31(厚み:15マイクロメートル程度)と、ポリマーで形成された膜32(厚み:50マイクロメートル程度)と、酸化剤用触媒層33(厚み:15マイクロメートル程度)と、酸化剤拡散要素34(厚み:250マイクロメートル程度)とを厚み方向に順に積層して形成されている。
燃料用触媒層31および酸化剤用触媒層33は、次のように形成されている。即ち、上記した触媒構造体を含むインク(流動性をもつ塗布物)を形成する。そのインクを酸化剤拡散要素34の表面に塗布手段(ドクターブレード法)により厚み15マイクロメートル程度に塗布して塗布層を形成する。その後、大気雰囲気において、塗布層を70〜90℃で5〜15分間乾燥させる。このようにして燃料用触媒層31および酸化剤用触媒層33が形成されている。
燃料拡散要素30はシート状をなしており、流体通過性、多孔性および導電性を有する。酸化剤拡散要素34はシート状をなしており、流体通過性、多孔性および導電性を有する。燃料拡散要素30および酸化剤拡散要素34はカーボン系とされており、具体的にはシート状のカーボンクロス(カーボン繊維の集合体)が採用されている。
図2は燃料電池の分解図を示す。図2に示すように、燃料電池は、MEA3と、MEA3の燃料拡散要素30に対面するように配置された燃料配流要素40と、MEA3の酸化剤拡散要素34に対面するように配置された酸化剤配流要素42とを備える。燃料配流要素40は、MEA3の燃料拡散要素30の外側に配置されており、燃料拡散要素30に燃料を供給するものであり、燃料用セパレータと呼ばれることもある。酸化剤配流要素42は、MEA3の酸化剤拡散要素34の外側に配置されており、酸化剤拡散要素34に酸化剤流体を供給するものであり、酸化剤用セパレータと呼ばれることもある。
(試験例)
上記した燃料電池を用い、様々な発電条件で発電試験を実行した。発電試験は、燃料として純水素ガスを用い、酸化剤流体として空気を用いた。この場合、セルの発電面積は20cmであり、ストイキ(酸素/水素のモル比)は5/5であり、バブラー温度は燃料側で90℃、酸化剤側で80℃、セル温度は80℃であった。燃料用触媒層31における細孔径および酸化剤用触媒層33における細孔径は基本的には同程度とした。上記した発電試験により、図5,図6、図9,図10に示す試験結果が得られた。この場合、電流密度は0.5アンペア/cmに設定されていた。
図5は、アグロメレート構造の細孔径を変更した場合において、細孔径と燃料電池の発電電圧との関係を示す。この場合、細孔径と発電電圧との関係において臨界的意義が現れている。ポリマーの厚みは6.5ナノメートルに設定されている。触媒担持密度は30質量%に設定されている。単位面積あたりの触媒量は0.18mg/cmに設定されている。ここで、アグロメレート構造の細孔径は、細孔径の平均値を示し、バブルポイント法(ASTM F316,JIS k3832)に基づいて、細孔径計測装置であるパームポロメータ(PMI株式会社)を用い、触媒層の細孔径分布の測定を行い、その最頻度ピーク値を細孔径の平均径とする。この細孔径は、細孔を区画する壁にポリマーが付着している状態の細孔径を意味する。
図5に示すように、アグロメレート構造の細孔径が30〜300ナノメートルにおいて発電電圧は良好である。殊に細孔径が50〜200ナノメートル、100〜200ナノメートル、65〜120ナノメートルにおいて、発電電圧は良好である。図5の試験結果を考慮すると、細孔径が40〜65ナノメートルの領域、300〜350ナノメートルの領域も良好であると推察される。結果として、30〜350ナノメートルにおいても発電電圧は充分に良好であると推察される。
図3は、アグロメレートのサイズが小さく、細孔径が小さい形態の概念図を示す。この場合には、アグロメレートを構成するカーボン粒子に担持されている触媒が反応ガスに接触する頻度が高くなり、触媒利用率が高くなるものの、細孔径が小さいため、反応ガスの通過性が低下するおそれがある。また、酸化剤極の場合には、細孔径が小さいため、水の排出性が低下し、フラッディングが発生する確率が高くなる。このため細孔径が小さい場合には、触媒利用率が高いものの、発電出力が低下する傾向がある。
図4は、アグロメレートのサイズが大きくなり、アグロメレート構造の細孔径が大きい形態の概念図を示す。この場合、細孔径が大きいため、反応ガスの通過性が高くなると共に、酸化剤極の場合には水の排出性が高まる利点が期待される。しかしアグロメレートのサイズが大きいために、カーボン粒子に担持されている触媒のうち発電反応に寄与しにくい触媒が増加する傾向がある。この場合、触媒利用率が低下し、発電出力が低下する傾向がある。この点本実施例によれば、細孔径が適切であるため、反応ガスの通過性、水の排出性、触媒利用率がバランスよく得られ、発電出力の向上に有利となる。
図6は、ポリマーの厚みを変更した場合において、ポリマーの厚みと発電電圧との関係を示す。この場合、細孔径は65ナノメートルに設定されている。触媒担持密度は30質量%に設定されている。単位面積あたりの触媒量は0.18mg/cmに設定されている。図6によれば、ポリマーの厚みと発電電圧との関係において臨界的効果が現れている。ポリマーの厚みが適切であれば、発電出力は良好であるが、ポリマーの厚みが過剰に厚くなると、発電出力は低下する傾向がある。その理由としては、細孔における反応ガスの通過性が低下するためと推察される。更に酸化剤極の場合には水の排出性が低下するためと推察される。これに対して、ポリマーの厚みが過剰に薄くなると、プロトン伝導性が低下し、発電出力は低下する傾向がある。このようにアグロメレート構造の細孔径が65ナノメートルに設定されているときには、3〜13ナノメートルの範囲内、3〜12ナノメートルの範囲内において発電出力は良好である。殊に、5〜10ナノメートルの範囲内、更には5〜8ナノメートルの範囲内において発電出力は良好である。
ここで、アグロメレート構造の細孔径が240ナノメートルまたは300ナノメートルと増加させる場合には、ポリマーで包囲される空間の容積がそれだけ大きくなり、反応ガスの通過性、水排出性が確保される。このため、ポリマーの厚みが仮に20〜50ナノメートルと厚くなったとしても、高い発電出力が得られる。これは試験で確認されている。なおポリマーの厚みをt、アグロメレート構造の細孔径をDとすると、t=D/2βの関係とすることができる。βは1〜12の範囲内の数値とすることができる。特にβは2〜9の範囲内とすることができ、また、カーボン粒子の全表面積が極めて大きいときには、10〜30の範囲内とすることができる。
ここで、アグロメレート構造の細孔に存在するポリマーの厚みtは、電子顕微鏡では測定が必ずしも容易ではない。そこで本実施例によれば、次のように求めている。触媒層31,33の単位面積において、ポリマーの厚みt(演算値,m)=ポリマーの体積(m)/ポリマーの面積(m)≒ポリマーの体積(m)/(カーボン粒子の全表面積(m)×α)で示される。ここで、αは、カーボン粒子の全表面積にポリマーが付着する比率を示す付着係数を意味する。αは経験的には0.2〜0.7の範囲内に納まる。αが0.3の場合には、ポリマーの厚みt=183×10−10m=18.3×10−9m=18.3ナノメートルとなる。
上記したN/Cの比(質量比)を複数種類変更した触媒層を形成した(N/C=0.45,1.25)。その触媒層の断面で透過型電子顕微鏡(SEM)で観察した結果、上記した演算値および実側値はほぼ整合していることが確認されている。
図7および図8は触媒担持カーボンの概念を模式的に示す。図7に示すように、触媒担持密度が低いとき(30質量%)には、触媒の粒子同士が接触しておらず、触媒が凝集しにくい。ここで、触媒担持密度が高いと、触媒効果が高まるため、発電出力が高くなるが、コストが高くなる。故に触媒担持密度が低いと、コストが低減されるものの、触媒効果が低減され、発電出力が低下すると予想される。これに対して、図8に示すように、触媒担持密度が高いとき(70質量%)には、発電反応に寄与する触媒が多くなるため、発電出力の増加が予想される。
図9は、触媒担持カーボン(カーボン粒子+触媒)を100質量%とするとき、触媒担持密度を変更した場合において、触媒担持密度と発電電圧との関係を示す。この場合、アグロメレート構造における細孔径は65ナノメールに設定されている。ポリマーの厚みは6.5ナノメールに設定されている。触媒量は0.18mg/cmに設定されている。図9に示すように、触媒担持密度が18〜72質量%に設定されていれば、良好な発電電圧が得られることが理解できる。
図9に示すように、触媒担持密度が過剰に低いとき(8質量%未満)には、発電出力が低下する。しかし、触媒担持密度が低めのとき(例えば18〜50質量%,18〜40質量%)であっても、発電電圧の低下は少なく、触媒担持密度が高い場合とほぼ同様に、高い発電電圧を良好に維持することができることが知見される。即ち、本実施例によれば、触媒量を低減させても発電出力が低下しにくい効果が得られる。これは、ポリマーの厚みt、細孔径のサイズが適切な値であるため、触媒担持密度の低下による影響が低減されているものと推察される。そこで、発電出力を確保しつつ、触媒利用率の低下の抑制、触媒の耐久性の確保を考慮すると、触媒担持密度を低くする方が好ましい。
図9に示す結果を考慮すると、本実施例によれば、高い発電出力を確保しつつ、触媒担持密度を上限値を低下させることができ、コスト低減に有利となる。更に、触媒担持カーボンにおける触媒担持密度が高い場合には、触媒の粒子が多いだけに、触媒の同士が接触し易くなり、発電運転が長くなるにつれて触媒の粒子同士が凝集してサイズが増大し、触媒の利用率の低下、触媒の耐久性の低下が誘発されるおそれがある。この点本実施例によれば、触媒担持密度を上限値を低下させることができるため、触媒の粒子の凝集が抑制され、触媒の粗大化が抑制され、触媒の耐久性および長寿命の向上に有利である。かかる事情等を考慮し、触媒担持密度を18〜60質量%、18〜50質量%、18〜40質量%、18〜32質量%の範囲内に設定することができる。
なお、触媒担持密度が低いと、触媒に比較してカーボン粒子の比率が高くなるため、混合物の粘性が高くなり、アグロメレート構造の細孔径が増加する傾向がある。そこで触媒担持密度を低く設定する場合には、混合物に配合する水、溶媒、分散媒などの液状物の量を調整することにより、アグロメレート構造の細孔径の増加を抑制できる。
一般的には、触媒の使用量が増加すると、発電出力が高くなる傾向が認められるが、コストが高くなる。図10は、触媒層(燃料用触媒層31、酸化剤用触媒層33)の単位面積(1cm)当たりにおける触媒使用量(カーボン粒子の質量を含まず)を変更した場合において、触媒使用量と発電電圧との関係を示す。この場合、触媒担持密度は30質量%とした。アグロメレート構造における細孔径は100ナノメールに設定されている。ポリマーの厚みは6.5ナノメールに設定されている。
図10に示すように、当然のことながら、発電反応を促進させる触媒の使用量が減少すると、発電電圧が低くなる傾向が認められる。しかしながら本実施例によれば、触媒量を低減させても発電出力が低下しにくい効果が得られるため、触媒の使用量をかなり低め(0.25mg/cm以下)に設定したとしても、発電出力の低下量は少なく、高い発電出力が得られる。これは、ポリマーの厚みtが適切な値となり、細孔径が適切な値となり、発電出力の低下が抑制されているものと推察される。
そこで、高い発電出力を実現させつつ、コストを低減させることを考慮すると、触媒層における触媒の使用量を低めに設定することができる。即ち、触媒層の単位面積(1cm)当たりにおける触媒の使用量を0.04〜0.36mg/cm、0.04〜0.25mg/cm、更には0.08〜0.18mg/cmに設定できる。ここで触媒の使用量の上限値としては、例えば、0.36mg/cm、0.25mg/cm、0.20mg/cm、0.18mg/cm、0.15mg/cmに設定することができる。
図10に示すように、0.08〜0.18mg/cmの触媒量においては、0.30mg/cmの触媒量におけるI−V特性に比較して、発電出力がそれほど低下していないという結果が得られている。具体的には0.26mg/cmの触媒量を0.13mg/cmの触媒量に半減させたとしても、30ミリボルト程度の電圧低下に抑えることができるという結果が得られている。従って、発電出力を高めに維持しつつ、コストを低減させるためには、0.08〜0.18mg/cmの触媒量に設定することができる。
実施例2は実施例1と基本的には同様の製造過程、構成、作用効果を有し、触媒の使用量を低減させつつ、発電出力を高めている。但し、燃料用触媒層31における触媒構造体の細孔径をDaとし、酸化剤用触媒層33における触媒構造体の細孔径をDcとすると、Da<Dcに設定されている。Daは65〜120ナノメートルの範囲内に設定されている。Dc=Da×(1.05〜1.5)の範囲内に設定されている。Da<Dcの関係であるため、酸化剤用触媒層33における生成水の排出性を高めることができ、耐フラッディング性を高めることができる。細孔におけるポリマーの厚みとしては、燃料用触媒層31におけるポリマーの厚みをtaとし、酸化剤用触媒層33におけるポリマーの厚みをtcとすると、Da<Dcに対応させてta<tcされている。なお、DaおよびDcは上記した値に限定されるものではない。
実施例3は実施例1,2と基本的には同様の製造過程、構成、作用効果を有する。但し、燃料用触媒層31における触媒構造体の細孔径をDaとし、酸化剤用触媒層33における触媒構造体の細孔径をDcとすると、Da<Dcに設定されている。Da<Dcの関係を維持しつつ、Daは50〜100ナノメートルの範囲内に設定され、Dcは120〜240ナノメートルの範囲内に設定されている。Da<Dcの関係であるため、酸化剤用触媒層33における生成水の排出性を高めることができる。細孔におけるポリマーの厚みとしては、燃料用触媒層31におけるポリマーの厚みをtaとし、酸化剤用触媒層33におけるポリマーの厚みをtcとすると、ta≒tcとされている。本実施例においても、実施例1,2と同様に、触媒を低減させつつ発電出力を確保することができる。なお、DaおよびDcは上記した値に限定されるものではない。
(その他)
上記した実施例1によれば、超音波操作、冷却操作、攪拌操作の順に実行するが、これに限らず、冷却操作、超音波操作、攪拌操作の順に実行しても良い。攪拌操作、超音波操作、冷却操作の順に実行しても良い。攪拌操作、冷却操作、超音波操作の順に実行しても良い。実施例1によれば、燃料用触媒層31および酸化剤拡散要素34の双方が本発明にかかる触媒構造体で形成されているが、これに限らず、いずれか一方としても良い。本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施可能である。上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
・付記項1 触媒がカーボンの表面に担持された触媒担持カーボンと、高分子材料で形成されたポリマーと、液状物とを主要成分とする混合物を形成する混合物形成工程と、混合物に対して超音波振動を加える超音波操作と、混合物を冷却する冷却操作と、混合物に対して攪拌を加える攪拌操作とを少なくとも1回ずつ実行する超音波攪拌工程とを実施することを特徴とする燃料電池用触媒構造体の製造方法。この場合、アグロメレートの粉砕性が良好であるため、アグロメレート構造における細孔のサイズ、細孔に存在するポリマーの厚みを良好な値に設定し易い。超音波攪拌工程において、超音波操作、冷却操作、攪拌操作の前後は問わない。
・付記項2 付記項1に記載の触媒構造体を含む塗布物を形成する工程と、膜または拡散要素(燃料拡散要素または酸化剤拡散要素)の表面に塗布物を塗布して塗布層を形成する工程と、塗布層を乾燥させる工程とを含むことを特徴とする燃料電池用触媒層の製造方法。触媒利用率を高め得るため、触媒層の単位面積(1cm)当たりの触媒量を0.01〜0.45mg/cm、殊に0.04〜0.36mg/cmと低めに設定できる。
・付記項3 触媒層の単位面積において、ポリマーの厚みt=ポリマーの体積/(カーボン担体の全表面積×α)で求められることを特徴とする各請求項にかかる燃料電池用触媒構造体。αはカーボン粒体の全体表面積のうちポリマーが付着するかの付着係数を意味する。αが1であれば、カーボン粒体の全体表面積にポリマーが付着していることを意味する。付着係数αは0.2〜0.7の範囲内の値、0.3〜0.6の範囲内の値にできる。
・付記項4 (i)触媒がカーボン担体の表面に担持された触媒担持カーボンが凝集したアグロメレートが細孔を形成するように集合するアグロメレート構造と、(ii)プロトン伝導性をもつポリマー(電解質)とを共存させて有する燃料電池用触媒構造体において、ポリマー(電解質)は、アグロメレート構造におけるアグロメレート間の細孔に進入していることを特徴とする燃料電池用触媒構造体。
本発明は車両用、定置用、電気機器用、電子機器用、携帯用の燃料電池システムに利用できる。
燃料電池用触媒構造体の概念を示す図である。 燃料電池の概念を示す図である。 アグロメレートのサイズが小さいときにおける燃料電池用触媒構造体の概念を示す図である。 アグロメレートのサイズが大きいときにおける燃料電池用触媒構造体の概念を示す図である。 アグロメレート構造の細孔径と電圧との関係を示すグラフである。 ポリマーの厚さと電圧との関係を示すグラフである。 触媒担持濃度が低いときにおける触媒担持カーボンの概念を示す図である。 触媒担持濃度が高いときにおける触媒担持カーボンの概念を示す図である。 触媒担持密度と電圧との関係を示すグラフである。 単位面積当たりの触媒量と電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
3は膜電極接合体、30は燃料拡散要素、31は燃料用触媒層、32はポリマーで形成された膜、33は酸化剤用触媒層、34は酸化剤拡散要素、40は燃料配流要素、42は酸化剤配流要素を示す。

Claims (9)

  1. (i)触媒がカーボン担体の表面に担持された触媒担持カーボンが凝集したアグロメレートが細孔を形成するように集合するアグロメレート構造と、
    (ii)プロトン伝導性をもつポリマーとを共存させて有する燃料電池用触媒構造体において、
    前記ポリマーは、前記アグロメレート構造における前記アグロメレート間の細孔に進入しており、平均厚みが3〜50ナノメートルに設定されていることを特徴とする燃料電池用触媒構造体。
  2. 請求項1において、前記細孔の平均細孔径(ポリマー付着状態)は40〜350ナノメートルに設定されていることを特徴とする燃料電池用触媒構造体。
  3. 請求項1または2において、前記ポリマーの平均厚みをtナノメートル、平均細孔径をDナノメートルとすると、t=D/2βの関係に設定されていることを特徴とする燃料電池用触媒構造体。ここで、βは1〜12の範囲内の数値。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、質量%で、前記触媒担持カーボンを100%とするとき、前記触媒担持カーボンにおいて、触媒担持密度は18〜72%に設定されていることを特徴とする燃料電池用触媒構造体。
  5. 請求項1〜4のうちの一項において、(i)触媒がカーボン担体の表面に担持された触媒担持カーボンと、プロトン伝導性をもつポリマーと、液状物とを主要成分とする混合物を形成した状態において、(ii)前記混合物に対して超音波振動を加える超音波操作と、前記混合物を冷却する冷却操作と、前記混合物に対して攪拌を加える攪拌操作とを少なくとも1回ずつ実行することを特徴とする燃料電池用触媒構造体。
  6. 燃料拡散要素と、燃料用触媒層と、プロトン伝導性をもつポリマーで形成された膜と、酸化剤用触媒層と、酸化剤拡散要素とが厚み方向に順に積層されて形成される膜電極接合体において、
    前記燃料用触媒層および前記酸化剤用触媒層のうちの少なくとも一方は、請求項1〜5のうちの一項に記載の燃料電池用触媒構造体を具備していることを特徴とする膜電極接合体。
  7. 請求項6において、前記燃料用触媒層および前記酸化剤用触媒層のうちの少なくともいずれか一方において、当該触媒層の単位面積(1cm)当たりの触媒量は0.01〜0.45mg/cmに設定されていることを特徴とする膜電極接合体。
  8. 請求項7において、前記燃料用触媒層における触媒構造体の平均細孔径をDaとし、前記酸化剤用触媒層における触媒構造体の平均細孔径をDcとすると、Da<Dcに設定されていることを特徴とする膜電極接合体。
  9. (i)燃料拡散要素と、燃料用触媒層と、プロトン伝導性をもつポリマーで形成された膜と、酸化剤用触媒層と、酸化剤拡散要素とを平均厚み方向に順に積層して形成される膜電極接合体と、
    (ii)前記膜電極接合体の前記燃料拡散要素に対面するように配置された燃料配流要素と、
    (iii)前記膜電極接合体の前記酸化剤拡散要素に対面するように配置された酸化剤配流要素とを具備する燃料電池において、
    前記燃料用触媒層および前記酸化剤用触媒層のうちの少なくとも一方は、請求項1〜5のうちの一項に記載の燃料電池用触媒構造体を具備していることを特徴とする燃料電池。
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