JP2008069814A - 対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造 - Google Patents

対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、コスト低減と、車両への取り付け作業の容易化と、車両における部品レイアウト性の向上とを図ることである。
【解決手段】作業機上下位置を調節するための上下位置調節用バルブ44を構成する上下位置調節用バルブボディ80と、作業機傾斜角度を調節するための傾斜用電磁弁42を構成する傾斜調節用バルブボディ78とを、両バルブボディ80,78の間に設けた中間バルブボディ82の内部の油路に両バルブボディ80,78の内部に設けた油路を直接接続する状態で一体的に結合固定する。これにより、両バルブボディ80,78を中間バルブボディ82とともに一体化させ、上記の課題の解決を図る。
【選択図】図4

Description

本発明は、油圧ポンプからの圧油を、対地作業車両の作業機を昇降させるための作業機昇降用油圧シリンダと、作業機を傾斜させるための作業機傾斜用油圧シリンダとに供給するために使用する対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造に関する。
対地作業車両であるトラクタは、車体の前部に搭載したエンジンにより、車体の後部に設けた作業機の耕転爪を回転駆動可能としている。作業機は、アッパリンク、ロアリンク等により上下変位(昇降)可能に車体の後部に連結している。作業機は、作業機傾斜用油圧シリンダにより左右の傾斜の調節を可能とするとともに、作業機昇降用油圧シリンダにより昇降を可能としている。すなわち、作業機を車体の下側に支持するための2本のロアアームと、車体の上部に設けた2本のリンクアームとを連結アームにより連結するとともに、1本のロアアームと1本のリンクアームとを連結する連結アームの中間部に作業機傾斜用油圧シリンダを設けている。そして、作業機傾斜用油圧シリンダへの作動油の給排により、連結アームを伸縮可能としている。また、2本のリンクアームの基端部に回動軸を固定して、作業機昇降用油圧シリンダに対する作動油の給排により回動軸を回動させることで、2本のリンクアームを揺動可能としている。
例えば、作業機傾斜用油圧シリンダに圧油を給排することにより、作業機の左右の上下位置を異ならせ、作業機を車両に対して傾斜可能としている。このため、車両の車輪が地面の凹凸により左右のいずれかが下がるように傾斜した場合でも、車両に対し作業機を傾斜させて、作業機を水平方向等、作業機が対向する地面に対し平行に維持しやすくする。このため、作業機による対地作業を良好に行えるようになる。また、作業機昇降用油圧シリンダに圧油を給排することにより、作業機の上下の位置を変えることができる。このような作業機昇降用油圧シリンダまたは作業機傾斜用油圧シリンダへの作動油の給排は、運転席側に設けた作業機昇降レバーまたは作業機傾斜操作部の操作により行わせる。
作業機昇降用油圧シリンダまたは作業機傾斜用油圧シリンダに作動油を供給するために、エンジンにより駆動する油圧ポンプを設けている。また、油圧ポンプの吐出側を、作業機傾斜調節用のバルブ装置に接続するとともに、作業機傾斜調節用のバルブ装置の油路に配管を介して作業機昇降調節用のバルブ装置の油路を接続している。作業機傾斜調節用のバルブ装置は、作業機傾斜用油圧シリンダに対し圧油を給排することにより作業機を傾斜させ、作業機昇降調節用のバルブ装置は、作業機昇降用油圧シリンダに対し圧油を給排することにより作業機を昇降させる。
なお、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献1から特許文献4がある。
特開2004−352058号公報 特開昭56−117705号公報 特公平6−68338号公報 特開昭63−32409号公報
上記のように、トラクタに設けた作業機昇降調節用のバルブ装置と作業機傾斜調節用のバルブ装置との、2個のバルブ装置は、バルブボディが別体のものとして別々に車両に取り付けている。このため、車両の複数個所に複数のバルブ装置を取り付ける必要があり、取り付け作業に要する時間が長くなり、また、複数のバルブ装置同士を配管により接続する必要もあり、配管の設置作業にも時間を要する。また、配管や、それぞれのバルブボディ取り付け用のボルトが必要になるため、部品点数が多くなり、コストが上昇する原因となる。また、車両の離れた位置に複数のバルブ装置を設置する場合には、車両においてバルブ装置および配管以外の部品を設置する空間が狭くなり、部品レイアウト性である、部品の配置の自由度を向上させる面から改良の余地がある。また、接続する配管が多くなる分、油漏れを有効に防止する面から改良の余地がある。
これに対して、特許文献1および特許文献2には、作業機昇降用の油圧回路と作業機傾斜用の油圧回路とが記載されている。ただし、上記の複数のバルブ装置を設けることによりコストが上昇したり、車両における部品レイアウト性の向上を図る面から改良の余地があるという不都合を解消する手段については、これを示唆するものも含めて何ら開示されていない。
本発明の目的は、対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、コスト低減と、車両への取り付け作業の容易化と、車両における部品レイアウト性の向上とを図ることを目的とする。
本発明に係る対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造は、油圧ポンプからの圧油を、対地作業車両の作業機を昇降させるための作業機昇降用油圧シリンダと、作業機を傾斜させるための作業機傾斜用油圧シリンダとに供給するために使用する対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造であって、対地作業車両の作業機上下位置を調節するための上下位置調節用バルブを構成する上下位置調節用バルブボディと、作業機傾斜角度を調節するための傾斜調節用バルブを構成する傾斜調節用バルブボディとを、両バルブボディの間に設けた中間体の内部の油路に両バルブボディの内部に設けた油路を直接接続するか、または両バルブボディの内部に設けた油路同士を直接接続する状態で一体化させたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造である。
また、好ましくは、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、締結部材により一体的に結合する。
また、より好ましくは、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、第1の仮想平面の面方向に連結し、上下位置調節用バルブは、上昇位置調節用スプールを含む上昇位置調節用バルブと、下降位置調節用スプールを含む下降位置調節用バルブとを備え、上昇位置調節用バルブと下降位置調節用バルブとを第1の仮想平面上に配置する。
また、より好ましくは、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、両バルブボディの間に設けた中間体を介して一体的に結合し、中間体に、油圧ポンプから吐出された油量を分割してその調整油を、傾斜調節用バルブを構成するシリンダに送り、その余剰油を上下位置調節用バルブを構成するシリンダに送る流量制御弁と、傾斜調節用バルブのシリンダおよび作業機傾斜用油圧シリンダの間をつなぐ油圧経路の途中に設けた逆止弁とを設ける。
また、本発明に係る対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、好ましくは、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、両バルブボディの内部に設けた油路同士を直接接続する状態で一体的に結合し、上下位置調節用バルブボディの一部に、油圧ポンプから吐出された油量を分割してその調整油を、傾斜調節用バルブを構成するシリンダに送り、その余剰油を上下位置調節用バルブを構成するシリンダに送る流量制御弁と、傾斜調節用バルブのシリンダおよび作業機傾斜用油圧シリンダの間をつなぐ油圧経路の途中に設けた逆止弁とを設ける。
また、より好ましくは、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、第1の仮想平面の面方向に連結し、上下位置調節用バルブは、上昇位置調節用スプールを含む上昇位置調節用バルブと、下降位置調節用スプールを含む下降位置調節用バルブとを備え、上昇位置調節用バルブと下降位置調節用バルブとを第1の仮想平面上に配置し、下降位置調節用バルブは、第1の仮想平面に対し直交する第2の仮想平面上に下降用電磁式流量調整弁とともに配置されて、下降用電磁式流量調整弁によりパイロット油圧が導入されるかまたは手動の切り替えにより作業機昇降用油圧シリンダと油タンクとを通じさせる下降用油圧切替弁とし、上昇位置調節用バルブは、第2の仮想平面に対し平行な第3の仮想平面上に上昇用電磁式流量調整弁とともに配置されて、上昇用電磁式流量調整弁によりパイロット油圧が導入されるかまたは手動の切り替えによる上昇用油圧切替弁とする。好ましくは、上昇位置調節用バルブは、上昇用電磁式流量調整弁によりパイロット油圧が導入されるかまたは手動の切り替えにより作動する上昇用油圧切替弁とする。
また、より好ましくは、中間体または上下位置調節用バルブボディの一部に設けた流量制御弁と逆止弁とを、第2の仮想平面および第3の仮想平面に平行な第4の仮想平面上に配置する。
また、本発明に係る対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造の別の構成は、油圧ポンプからの圧油を、対地作業車両の作業機を昇降させるための作業機昇降用油圧シリンダと、作業機を傾斜させるための作業機傾斜用油圧シリンダとに供給するために使用する対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造であって、対地作業車両の作業機上下位置を調節するための上下位置調節用バルブを構成する上下位置調節用バルブボディと、作業機傾斜角度を調節するための傾斜調節用バルブを構成する傾斜調節用バルブボディとを、一体成形した1個のバルブボディのそれぞれ一部とすることにより、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを一体化させたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造である。
本発明に係る対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造によれば、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを、両バルブボディの間に設けた中間体の内部の油路に両バルブボディの内部に設けた油路を直接接続するか、または両バルブボディの内部に設けた油路同士を直接接続する状態で一体化させているため、バルブボディの油路同士を接続する配管を省略できるとともに、取り付け用のボルトを少なくできる。このため、部品点数の削減を図れることにより、コスト低減を図れる。また、バルブ構造の取り付けの際には、1個のバルブボディを車両に取り付けて1個の一体化したバルブボディに配管を接続するだけでよく、車両への取り付け作業の容易化を図れる。また、バルブ構造全体の小型化を図れるため、車両における部品レイアウト性の向上を図れる。さらに、配管を少なくできるため、油漏れをより有効に防止できる。
また、本発明に係る対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造の別の構成によれば、上記の効果に加えて、さらにバルブ構造の部品点数を少なくできるため、組み立て作業の工数を少なくできることと相まって、更なるコスト低減を図れる。
[第1の発明の実施の形態]
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図14は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1は、本実施の形態の作業機位置姿勢制御用バルブ構造である作業機位置姿勢制御用バルブ装置10を含む対地作業車両であるトラクタを略示しており、図2は、作業機位置姿勢制御用バルブ装置10を含む作業機制御系の油圧回路の全体図を示している。図1に示すように、トラクタは、車体11の前部に搭載したエンジン12により、トランスミッション13を介して後輪14を駆動可能とするとともに、車体11の後部に設けた作業機16の耕転爪を、動力取り出し軸18を介して回転駆動可能としている。
作業機16は、アッパリンク20と2本のロアリンク22等により上下変位(昇降)可能に車体11の後部に連結している。アッパリンク20は伸縮可能である。また、2本のロアリンク22の中間部に2本のリフトアーム26を連結アーム23により連結するとともに、1本のロアリンク22と1本のリフトアーム26との間の連結アーム23に、図示のような作業機傾斜用油圧シリンダ24を設けている。2本のリフトアーム26の基端部に、水平方向の回動軸29を固定している。車体11後部内に設けた作業機昇降用油圧シリンダ28のピストンを変位させることにより、ピストンにリンクを介して連結した回動軸29を回動させ、2本のリフトアーム26を揺動させることにより、ロアリンク22の先端部(図1の右端部)に支持した作業機16の昇降を可能としている。
また、作業機傾斜用油圧シリンダ24に圧油を給排することにより、作業機16の左右方向(図1の表裏方向)両側の上下位置を異ならせ、作業機16を車両に対して傾斜可能としている。作業機16の昇降は、運転席側に設けた作業機昇降レバー30の操作により行い、作業機16の傾斜は、運転席側に設けた図示しない作業機傾斜スイッチの「入り」等の操作部の操作により行う。作業機16の傾斜姿勢は、例えば、図示しないセンサにより検出し、その検出信号を、作業機16を制御するための制御部に入力する。制御部は、車両の傾斜状態にかかわらず、作業機16を自動的に水平に制御する。
特に、本実施の形態の場合、エンジン12により駆動する油圧ポンプ32の吐出側を、フィルタ34を介して作業機位置姿勢制御用バルブ装置10に接続している。作業機位置姿勢制御用バルブ装置10は、上記の背景技術の欄で説明した、作業機傾斜調節用のバルブ装置と作業機昇降調節用のバルブ装置との両方の機能を有する。
次に、このような作業機位置姿勢制御用バルブ装置10を含む油圧回路の全体構成を、図2を用いて説明する。図2に示すように、トラクタの作業機制御系の油圧回路を作動させるため、作動油をミッションケース内部等の第1の油タンク38に貯留している。また、第1の油タンク38から作動油を油圧ポンプ32によりフィルタ34を介して各種の油圧装置に圧送可能としている。油圧ポンプ32は、エンジン12(図1)により駆動する。油圧ポンプ32からの作動油は、作業機位置姿勢制御用バルブ装置10を介して、リフトアーム26の昇降を行わせるための作業機昇降用油圧シリンダ28と、作業機16を傾斜変位させるための作業機傾斜用油圧シリンダ24との一方または両方に供給する。
このために、油圧ポンプ32の吐出側を、作業機位置姿勢制御用バルブ装置10を構成する流量制御弁であるフローデバイダ40に接続するとともに、フローデバイダ40の一方に傾斜調節用バルブである傾斜用電磁弁42を接続し、他方に上下位置調節用バルブ44を接続している。傾斜用電磁弁42は、内部に設けたスプールの軸方向の変位を制御することで、油圧ポンプ32からの作動油を作業機傾斜用油圧シリンダ24内部のロッド短縮用空間46とロッド伸長用空間48とのいずれに供給するかを選択し、作業機16(図1)の傾斜角度を調節可能としている。作動油をロッド短縮用空間46に供給する場合、ロッド伸長用空間48内の作動油は第1の油タンク38に排出される。逆に、作動油をロッド伸長用空間48に供給する場合には、ロッド短縮用空間46内の作動油は第1の油タンク38に排出される。また、傾斜用電磁弁42とロッド短縮用空間46およびロッド伸長用空間48とをそれぞれ接続する2本の油圧経路50,52の途中に、逆止弁54,56を設けている。それぞれの逆止弁54,56は、別の逆止弁56(または54)側からのパイロット油圧の導入により開放可能としている。ロッドの移動速度を均一化するために、ロッド存在側の空間(実施の形態ではロッド短縮用空間46)につながる逆止弁54は開放する量を絞りで制限している。
フローデバイダ40は、油圧ポンプ32から吐出された油量を分割してその調整油を、傾斜用電磁弁42を構成するシリンダに送り、その余剰油を上下位置調節用バルブ44に送る機能を有する。
一方、上下位置調節用バルブ44は、上昇用電磁式制御弁である上昇用比例電磁弁58または下降用電磁式制御弁である下降用比例電磁弁60を作動させ、作動油の圧力を制御することにより、リフトアーム26の昇降動作を緩急制御可能としている。エンジン12(図1)を駆動し油圧ポンプ32を作動させている状態で、上昇用比例電磁弁58が作動し(開放し)、制御されたパイロット油圧が上昇弁62の切換室に導入されると、上昇弁62のスプールが変位して、作業機昇降用油圧シリンダ28に油圧ポンプ32から圧送された作動油が導入される。これにより、リフトアーム26が上昇する。
これに対して、エンジン12を駆動し油圧ポンプ32を作動させている状態で、下降用比例電磁弁60が作動し(開放し)、パイロット油圧が下降弁64の切換室に導入されると、下降弁64のスプールが変位して作業機昇降用油圧シリンダ28内の作動油が第2の油タンク66に排出される。パイロット油圧は比例電磁弁58,60に対する印加電流の大きさに比例して制御される。
また、下降用比例電磁弁60のスプールと逆止弁68の弁体とを対向させることにより複合制御弁70を構成している。エンジン12を停止してから作業機16(図1)を下降させるのを忘れたことに気が付いた場合には、エンジン12を停止したまま、イグニッションキーをオン(アクセサリ位置)にして下降用比例電磁弁60を作動させると、下降用比例電磁弁60のスプールが逆止弁68を開放して、作業機昇降用油圧シリンダ28内の作動油が逆止弁68を介して第2の油タンク66に戻され、作業機16が下降する。なお、図2では、複合制御弁70を構成するソレノイド72を、下降用比例電磁弁60と逆止弁68とのそれぞれに1個ずつ図示しているが、実際の構造では、ソレノイド72は下降用比例電磁弁60と逆止弁68とで共通に1個存在する。
また、フローデバイダ40の余剰油排出側と上昇弁62とを接続する油路から分岐させた部分に、アンロード弁74を接続している。上昇弁62が作動する場合には、上昇弁62の入口出口間の差圧がアンロード弁74に加わるようにしている。アンロード弁74からの余剰油は第3の油タンク76に送られる。また、下降弁64が下降用比例電磁弁60からのパイロット油圧により作動して作業機16が下降する場合には、下降用比例電磁弁60からのパイロット油圧がアンロード弁74に加わるようにしている。
このように作業機制御系の油圧回路は、傾斜用電磁弁42と上下位置調節用バルブ44とを含んで構成しているが、傾斜用電磁弁42は傾斜調節用バルブボディ78(図3等)を、上下位置調節用バルブ44は上下位置調節用バルブボディ80(図3等)を、それぞれ備え、これら各バルブボディ78,80の内部にシリンダ、スプール等をそれぞれ設けている。
特に、図3から図14に示すように、本実施の形態の作業機位置姿勢制御用バルブ構造の場合には、上下位置調節用バルブボディ80と傾斜調節用バルブボディ78を、中間体である中間バルブボディ82を介して一体的に結合して、作業機位置姿勢制御用バルブ装置10としている。先ず、傾斜用電磁弁42を構成する傾斜調節用バルブボディ78は、作業機位置姿勢制御用バルブ装置10の一端部(図3、図4、図6等の下端部)に設けている。傾斜調節用バルブボディ78の内部構造の詳しい図示は省略するが、図3、図4の上側の側面に、油圧ポンプ32吐出側のポートP1(図2)と、第1の油タンク38側のポートP2(図2)と、ロッド伸長用空間48側の逆止弁56側のポートP3(図2)と、ロッド短縮用空間46側の逆止弁54側のポートP4(図2)とを、それぞれ開口させている。
そして、傾斜調節用バルブボディ78の両側に設けたソレノイド84への通電状態を制御することにより、内側に設けたスプールを軸方向に変位させ、第1の状態と第2の状態と第3の状態とを切り替え可能としている。ここで、第1の状態は、ポートP1,P2,P3,P4同士をすべて通じさせる中立状態(図2に示す状態)であり、第2の状態は、ポートP1とポートP3とを通じさせ、ポートP2とポートP4とを通じさせる状態であり、第3の状態は、ポートP1とポートP4とを通じさせ、ポートP2とポートP3とを通じさせる状態である。
また、傾斜調節用バルブボディ78と中間バルブボディ82とに、図示しない複数本の通孔を、上下位置調節用バルブボディ80に図示しない複数本のねじ孔を、それぞれ形成している。そして、これらの通孔に挿入しねじ穴に螺合したボルトにより、傾斜調節用バルブボディ78に中間バルブボディ82を、それぞれの内部の油路同士を直接接続する状態で一体的に結合固定するとともに、中間バルブボディ82に上下位置調節用バルブボディ80を、それぞれの内部の油路同士を直接接続する状態で一体的に結合固定している。そして、傾斜調節用バルブボディ78と中間バルブボディ82と上下位置調節用バルブボディ80とを、第1の仮想平面α(図3)の面方向に連結している。
図4、図5、図7に示すように、中間バルブボディ82の内部に、フローデバイダ40と2個の逆止弁54,56とを、中間バルブボディ82の幅方向(図4、図7の表裏方向、図5の上下方向)両側に離れた状態で配置している。2個の逆止弁54,56は、中間バルブボディ82の長さ方向(図5、図7の左右方向)両側に離れて配置している。フローデバイダ40は、図5に示すように、中間バルブボディ82の幅方向片側(図5の上側)において、長さ方向に貫通した孔部86を有し、孔部86の一端(図5の左端)を塞ぎ部材88により塞いでいる。また、孔部86の他端(図4の右端)に、油圧ポンプ32(図2)吐出側に接続した配管90の端部を接続している。
孔部86の内側にスプール92を、軸方向の摺動可能に配置しており、スプール92をばねにより配管90側に付勢している。配管90から送られた作動油は、スプール92の一端部(図4の右端部)の中央部に形成した絞り92aを通過した調整流として、スプール92の内側を通じて傾斜調節用バルブボディ78のポートP1(図2)に送り込み可能としている。図6に示すように、中間バルブボディ82の厚さ方向一端(図6の表端)に開口させた、スプール92内側と通じる油孔96の開口を、傾斜調節用バルブボディ78のポートP1に直接接続している。
また、図5、図7に示すように、2個の逆止弁54,56は、中間バルブボディ82の幅方向他側(図5の下側)の長さ方向(図5の左右方向)両側に離れて配置しており、孔部98の中央部に軸方向の摺動可能に配置した中間軸体100の両端部により、2個の逆止弁54,56のいずれか一方のみを開放できるようにしている。孔部98の中央部の内周面において、軸方向に離れた位置に、2本の油路102(図11、図12)の一端をそれぞれ開口させるとともに、2本の油路102の他端(図11、図12の下端)を中間バルブボディ82の厚さ方向一端にそれぞれ開口させ、それぞれの開口を傾斜調節用バルブボディ78のポートP3、P4(図2)に直接に接続している。また、図5、図7に戻り、孔部98の両端にプラグ104a、104bを接続しており、プラグ104a、104bに形成したポートPa、Pb(図2、図5等)に、作業機傾斜用油圧シリンダ24(図2)に通じる図示しない配管を接続可能としている。
また、図8に示すように、中間バルブボディ82の内部に、両端を中間バルブボディ82の厚さ方向(図8の上下方向)両端に開口させた中間連通用油路106を形成しており、中間バルブボディ82の厚さ方向一端(図8の下端)に開口させた中間連通用油路106の一端を、傾斜調節用バルブボディ78のポートP2(図2)に直接接続している。また、中間バルブボディ82の厚さ方向他端(図8の上端)に開口させた中間連通用油路106の他端を、上下位置調節用バルブボディ80の内部に形成した油タンク送り込み用油路107の一端に直接接続している。
なお、中間連通用油路106の他端開口周辺部にOリングを設けて、油タンク送り込み用油路107と中間連通用油路106との接続部をシールしている。油タンク送り込み用油路107の他端PT1には、第1の油タンク38(図2)と通じる図示しない配管の端部を接続可能としている。
ここで、図4、図7に戻って、上下位置調節用バルブボディ80の構造をさらに説明する。上下位置調節用バルブボディ80内には、上昇弁62と下降弁64とを備える上下位置調節用バルブ44を設けている。上昇位置調節用バルブである上昇弁62は、上下位置調節用バルブボディ80の厚さ方向片側(図4、図7の下側)に、下降位置調節用バルブである下降弁64は、上下位置調節用バルブボディ80の厚さ方向他側(図4、図7の上側)に配置している。このうち、上昇弁62は上昇用油圧切替弁であり、図7の上下位置調節用バルブボディ80下側に配置した上昇用比例電磁弁58とともに、上下位置調節用バルブボディ80の厚さ方向片側にほぼ並んで配置している。
上昇弁62は、上昇用比例電磁弁58(図7)によりパイロット油圧が導入されるか、または手動の切り替えにより、フローデバイダ40(図4)の余剰油排出側と、下降弁64の圧油導入側とを連通可能としている。このために、上昇弁62は、図4と図9の上側とに示すように、上下位置調節用バルブボディ80の図4の上部を長さ方向(図4、図9の左右方向)に貫通するシリンダ部を備え、シリンダ部の一端(図4、図9の左端)をプラグ108で塞いでいる。プラグ108の内側にスタッド110を螺合しており、電気系の故障時には、手動により、スタッド110をシリンダ内へ(プラグ108の先端から)突出可能としている。また、上昇弁62のシリンダ部の内側に主スプール112を軸方向の摺動可能に配置している。主スプール112のプラグ108と反対側の端部側にばねを設けて、主スプール112にスタッド110側に向かう弾力を付与している。主スプール112の内側に前記アンロード弁74を構成する弁スプール116と制御ピストン114とを配置し、弁スプール116と制御ピストン114との間に設けたばねによりアンロード弁74の初期圧を設定している。
上昇弁62のシリンダ部の内側の長さ方向に離れた複数個所に、図4の左側から右側に向かって順に、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7の空間部分118,120,122,124,126,128,130を設けている。第1の空間部分118は、プラグ108と対向する部分に設けている。また、制御ピストン114の一端部(図4の左端部)内側の圧力室を、第2の空間部分120と通じさせている。また、主スプール112内部において弁スプール116と制御ピストン114との間の圧力室を、第4の空間部分124に通じさせている。また、弁スプール116中間部周囲の圧力室を、第6の空間部分128に通じさせている。
また、第5の空間部分126は、中間バルブボディ82に配置したフローデバイダ40を構成するスプール92の周囲に存在する空間部分132に通じさせている。空間部分132は、スプール92の変位により、スプール92に径方向に形成した通孔を通じて油圧ポンプ32(図2)の吐出側と連通するようにしている。すなわち、油圧ポンプ32吐出側の油量の上昇により、スプール92内の絞り92aの前後に差圧が生じて該スプール92が図4の左方に変位して、スプール92内側と空間部分132内とが連通するようになる。すなわち、余剰油が空間部分132に流れるのである。
また、上昇弁62の主スプール112が、プラグ108に螺合したスタッド110の突出により押されるか、または第1の空間部分118の圧力が前記ばねの付勢力相当圧力以上に上昇することにより、主スプール112が図4の右方に変位すると、第4の空間部分124と第5の空間部分126とが主スプール112の外周面に設けた小径部を介して連通するようになる。
一方、上下位置調節用バルブボディ80において、図8の左端部に一端PT3を開口させた油タンク送り込み用油路134を形成しており、油タンク送り込み用油路134に接続した図示しない配管を介して、第6の空間部分128内を第3の油タンク76(図2)に通じさせるようにしている。
また、上昇弁62にほぼ並んで配置した上昇用比例電磁弁58は、図7、図9の下側に示すように、シリンダ部の内側に固定したスリーブの内側に、軸方向に変位可能なスプール136を設けている。スプール136は、ソレノイド138への通電により軸方向に変位可能としている。スプール136外周面とスリーブ内周面との間にスプール136軸方向に離れた3個の圧力室を設けており、スプール136の軸方向の変位により、中間の圧力室と、残りの両側の圧力室のいずれかとが、連通するようになっている。図9に示すように、中間の圧力室は、上昇弁62の第1の空間部分118と連通している。
次に、下降弁64は、図4の上下位置調節用バルブボディ80上側に配置した下降用油圧切替弁であり、図7の上下位置調節用バルブボディ80上側に配置した下降用電磁式流量調整弁である下降用比例電磁弁60とともに、上下位置調節用バルブボディ80の厚さ方向他側にほぼ並んで配置している。
下降弁64は、下降用比例電磁弁60(図7、図10)によりパイロット油圧が導入されるか、または手動の切り替えにより、作業機昇降用油圧シリンダ28と第2の油タンク66(図2)とを連通可能としている。このために、下降弁64は、図4、図10の上側に示すように、上下位置調節用バルブボディ80を長さ方向(図4、図10の左右方向)に貫通するシリンダ部を備え、シリンダ部の一端(図4、図10の左端)をプラグ140で塞いでいる。プラグ140の内側にスタッド142を螺合しており、電気系の故障時には、手動により、スタッド142をシリンダ内へ(プラグ140の先端から)突出可能としている。また、下降弁64のシリンダ部の内側にスプール144を軸方向の摺動可能に配置している。スプール144のプラグ140と反対側の端部にボルトを螺合させて、上下位置調節用バルブボディ80の長さ方向端部で第2プラグと反対側の端部がわにばねを設けて、スプール144にスタッド142側に向かう方向の弾力を付与している。スプール144の一端部(図4、図10の右端部)内側に弁体を設けており、弁体にばねの弾力を付勢することにより、逆止弁146を構成している。
下降弁64のシリンダ部の内側の長さ方向に離れた複数個所に、図4の左側から右側に向かって順に、第1、第2、第3、第4、第5、第6の空間部分148,150,152,154,156,158を設けている。第1の空間部分148は、プラグ140と対向する部分に設け、上昇弁62の第2の空間部分120と連通させている。また、第2の空間部分150は、第5の空間部分156および第6の空間部分158と、上昇弁62の第3の空間部分122および第7の空間部分130とに連通させている。
また、下降弁64の第3の空間部分152は、上昇弁62の第4の空間部分124と連通させている。この第3の空間部分152は、スプール144の内部に形成した油路と通じさせており、スプール144内の油路内と第4の空間部分154内との間に逆止弁146を設けている。また、第4の空間部分154内は、図12に示すように、上下位置調節用バルブボディ80の幅方向一端(図12の左端)に一端Pcを開口させた昇降用シリンダ側油路160と通じさせ、昇降用シリンダ側油路160を介して、第4の空間部分154内と作業機昇降用油圧シリンダ28(図2)に接続した図示しない配管とを通じさせるようにしている。
このような下降弁64は、図4に示すスプール144が、プラグ140に螺合したスタッド142の突出により押されるか、または第1の空間部分148の圧力が前記ばねの付勢力相当圧力以上に上昇することにより図4の右方に変位すると、第3の空間部分152と第4の空間部分154とがスプール144の外周面に設けた小径部を介して連通するようになる。
一方、図13に示すように、下降弁64の第6の空間部分158と、上昇弁62の第7の空間部分130とを、上下位置調節用バルブボディ80の幅方向一端(図13の左端)に一端PT2を開口させた油タンク送り込み用油路162に通じさせている。下降弁64の第6の空間部分158と上昇弁62の第7の空間部分130とは、油タンク送り込み用油路162を介して、第2の油タンク66(図2)に接続した図示しない配管と通じさせるようにしている。
また、下降弁64にほぼ並んで配置した下降用比例電磁弁60は、図7の上側、図10の下側に示すように、上下位置調節用バルブボディ80を長さ方向(図7、図10の左右方向)に貫通するシリンダ部の内側片半部に固定したスリーブの内側に、軸方向に変位可能なスプール164を設けている。スプール164は、ソレノイド72への通電により軸方向に変位可能としている。スプール164外周面とスリーブ内周面との間にスプール164軸方向に離れた3個の圧力室を設けており、スプール164の軸方向の変位により、中間の圧力室と、残りの両側の圧力室のいずれかとが、連通するようになっている。図10に示すように、中間の圧力室は、下降弁64の第1の空間部分148と連通している。
また、図7に戻って、下降用比例電磁弁60のソレノイド72側(図7の左側)の圧力室は、上昇用比例電磁弁58のソレノイド138側(図7の左側)の圧力室、および、スプール164内に形成した油路に通じさせている。スプール164内の油路は、スプール164の一端に開口させて、逆止弁68を構成する弁体の基端に空間を介して対向させている。
さらに、下降用比例電磁弁60のソレノイド72と反対側(図7の右側)の圧力室は、上昇用比例電磁弁58のソレノイド138と反対側(図7の右側)の圧力室に通じさせている。ソレノイド72,138と反対側の2個の圧力室は、図11に示すように上下位置調節用バルブボディ80の内部の油路166を介して、図4に示す上昇弁62の第5の空間部分126に通じさせている。第5の空間部分126は、上記のようにフローデバイダ40のスプール92内の油圧が上昇した場合に油圧ポンプ32(図2)の吐出側の余剰油が流れるようになるため、この場合に、この余剰油は、上昇用比例電磁弁58および下降用比例電磁弁60のソレノイド72,138と反対側の圧力室にも通じアンロード弁74にて調圧されるようになる。そして、上昇用比例電磁弁58および下降用比例電磁弁60のソレノイド72,138のいずれかが駆動することにより、ソレノイド72,138と反対側の圧力室と上昇用比例電磁弁58および下降用比例電磁弁60の中間の圧力室とが通じると、油圧ポンプ32の吐出側の圧力が、図9、図10に示す、上昇弁62および下降弁64の第1の空間部分118,148のいずれかにパイロット油圧として導入されて、上昇弁62の主スプール112または下降弁64のスプール144がスタッド110,142から離れる方向に変位する。
例えば、上昇弁62の主スプール112がスタッド110から離れる方向に変位した場合には、図4、図9に示す第5の空間部分126が第4の空間部分124と通じるようになり、下降弁64のスプール144内の油路を通じて逆止弁146を開放する。この結果、第4の空間部分154に油圧ポンプ32吐出側の油圧が導入される。この第4の空間部分154内は、図12に示すように、上下位置調節用バルブボディ80のシリンダ側油路160を通じて、作業機昇降用油圧シリンダ28(図2)と通じるため、作業機昇降用油圧シリンダ28に油圧ポンプ32吐出側の油圧が導入されることにより、作業機16(図1)が上昇する。また、上昇弁62が図4、図9に示す状態で、上昇弁62の第5の空間部分126に油圧が流れた場合には、弁スプール116が図4、図9の左方に変位して第5の空間部分126と第6の空間部分128とを通じさせ、図9に示す油タンク送り込み用油路134を通じて、油圧ポンプ32(図2)吐出側からの作動油の余剰油が第3の油タンク76(図2)に送られる。上昇弁62の主スプール112が上記のように変位すると空間部分124に流れた油は弁スプール116と制御ピストン114との間のばね収容室に流れるため、弁スプール116はばねによる付勢で図4,9の左方へは変位しない。すなわち、アンロード弁74は閉じる。
これに対して、下降用比例電磁弁60からのパイロット油圧を受けて下降弁64のスプール144がスタッド142から離れる方向に変位した場合には、作業機昇降用油圧シリンダ28(図2)と連通する下降弁64の第4の空間部分154と第5の空間部分156および第6の空間部分158とが連通するようになり、図12に示す昇降用シリンダ側油路160を通じて、作業機昇降用油圧シリンダ28の作動油が油タンク送り込み用油路162(図13)を通じて第2の油タンク66に排出され、作業機16(図1)が下降する。また、下降用比例電磁弁60からのパイロット油圧は上昇弁62の第2空間部分120を経て制御ピストン114のばね室に流入するため、弁スプール116を右方へ付勢する付勢力が上昇し、パイロット油圧に応じてアンロード弁74の作動設定圧が変化(上昇)する。
さらに、本実施の形態の場合、図7、図10に示す、下降用比例電磁弁60のスプール164の外周面において、中間の圧力室の両側に位置し、スリーブの内周面と摺動接触する2個の仕切壁の断面積を異ならせる、すなわち、ソレノイド72側の仕切壁の断面積をソレノイド72と反対側の仕切壁の断面積よりも大きくしている。そしてこれにより、油圧ポンプ32が駆動した状態でスプール164が所定量以上は図7の右側に変位しないようにし、逆止弁68の弁体の基端に突き当たらないようにしている。
また、図10に示すように逆止弁68の弁体が摺動するスリーブの周囲に空間部分167を設けるとともに、空間部分167を下降弁64の第4の空間部分154と連通させている。また、逆止弁68が開放された場合に、空間部分167と通じる空間部分169を、下降弁64の第6の空間部分158に通じさせている。第6の空間部分158は、上記の図13に示したように第2の油タンク66(図2)と通じるようになっている。そして、油圧ポンプ32が停止した状態では、スプール164がソレノイド72への通電により所定量以上に図7の右側に変位できるようになり、スプール164が逆止弁68を開放すると、作業機昇降用油圧シリンダ28(図2)からの作動油が、空間部分167,169(図10)を介して、第2の油タンク66に排出され、作業機16(図2)が下降する。
このような本実施の形態の場合、図3等に示す、上下位置調節用バルブボディ80と傾斜調節用バルブボディ78とを、第1の仮想平面αの面方向(図3の上下方向)に連結しており、上下位置調節用バルブ44(図4)を、上昇弁62と下降弁64とを、第1の仮想平面α(図3)上に配置している。また、下降弁64を、第1の仮想平面αに対し直交する第2の仮想平面β(図3)上に下降用比例電磁弁60とともに配置している。さらに、上昇弁62を、第2の仮想平面βに対し平行な第3の仮想平面γ(図3)上に上昇用比例電磁弁58とともに配置している。また、中間バルブボディ82に設けたフローデバイダ40と逆止弁54,56とを、第2の仮想平面βおよび第3の仮想平面γに平行な第4の仮想平面δ(図3)上に配置している。
また、上下位置調節用バルブボディ80の4個所位置にボルト孔168を形成している。上下位置調節用バルブボディ80は、ボルト孔168に挿通した図示しないボルトにより、トラクタの車体11(図1)に取り付ける。
このような本実施の形態の場合、上下位置調節用バルブ44を構成する上下位置調節用バルブボディ80と、傾斜用電磁弁42を構成する傾斜調節用バルブボディ78とを、両バルブボディ80,78の間に設けた中間バルブボディ82の内部の油路に両バルブボディ80,78の内部に設けた油路を直接接続する状態で一体化させている。このため、バルブボディ78,80,82の油路同士を接続する配管を省略できるとともに、取り付け用のボルトを少なくできて、部品点数の削減を図れることによるコスト低減を図れる。また、バルブ構造の取り付けの際には、1個のバルブボディを車両に取り付けて1個の一体化したバルブボディ78,80,82に配管を接続するだけでよく、車両への取り付け作業の容易化を図れる。また、バルブ構造全体の小型化を図れるため、車両における部品レイアウト性の向上を図れる。さらに、配管を少なくできるため、油漏れをより有効に防止できる。
また、上下位置調節用バルブボディ80と傾斜調節用バルブボディ78とを、第1の仮想平面α(図3)の面方向に連結しており、上下位置調節用バルブ44を、上昇弁62と下降弁64とを備え、上昇弁62と下降弁64とを、第1の仮想平面α上に配置している。このため、バルブ装置の更なる小型化を図れる。また、下降弁64を、第1の仮想平面αに対し直交する第2の仮想平面β(図3)上に下降用比例電磁弁60とともに配置するとともに、上昇弁62を、第2の仮想平面βに対し平行な第3の仮想平面γ(図3)上に上昇用比例電磁弁58とともに配置している。このため、複数のバルブ構造を3次元的に最適組み合わせとして、バルブ装置の更なる小型化を図れる。また、中間バルブボディ82に設けたフローデバイダ40と逆止弁54,56とを、第2の仮想平面βおよび第3の仮想平面γに平行な第4の仮想平面δ上に配置しているため、バルブ装置の更なる小型化を図れる。
[第2の発明の実施の形態]
次に、図15から図18は、本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の場合、上記の第1の実施の形態において、上下位置調節用バルブボディ80と中間バルブボディ82とを一体化させ、1個の共通の一体化バルブボディ170としている。そして一体化バルブボディ170に傾斜調節用バルブボディ78を、複数本のボルト172(図16から図18)により一体に結合固定している。このために、一体化バルブボディ170の厚さ方向一端(図15から図18の下端)にねじ孔を形成し、傾斜調節用バルブボディ78に形成した通孔に挿通したボルト172をねじ孔に結合している。
また、一体化バルブボディ170の厚さ方向一端部に2個の逆止弁54,56とフローデバイダ40を配置し、一体化バルブボディ170の厚さ方向中間部から他端部(図15から図18の上端部)に亘る部分に上昇弁62、上昇用比例電磁弁58、下降弁64、下降用比例電磁弁60を配置している。
このような本実施の形態の場合、上昇弁62の第4の空間部分126とフローデバイダ40の空間部分132とを、2本の油路を突き合わせることなく、1本の油路により構成できるため、2本の油路の接続部の周囲にOリング等のシール部材を設ける必要がなくなる。また、傾斜用電磁弁42の内部の油路を第1の油タンク38(図2参照)に通じさせるために、図18に示すように、一体化バルブボディ170の内部に形成した1本の油路174を、傾斜用電磁弁42内の油路に直接接続することができる。さらに、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを一体化した一体化バルブボディ170としているため、部品点数の削減を図れることにより、組み立て作業の工数を削減できることと相まって、コストの低減を図れる。
その他の構成および作用は、上記の第1の実施の形態と同様であるため、同等部分には同一符号を付して重複する説明および図示は省略する。
[第3の発明の実施の形態]
なお、図示は省略するが、本発明の第3の実施の形態として、上記の図15から図18に示した第2の実施の形態において、一体化バルブボディ170と傾斜調節用バルブボディ78とを、一体成形した1個の共通のバルブボディのそれぞれ一部とすることにより、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディ78とを一体化させることもできる。この場合には、バルブ構造の部品点数をさらに少なくできるため、組み立て作業の工数をさらに少なくできることと相まって、更なるコスト低減を図れる。
本発明の第1の実施の形態の作業機位置姿勢制御用バルブ構造である作業機位置姿勢制御用バルブ装置を含むトラクタの略図である。 作業機位置姿勢制御用バルブ装置を含む作業機制御系の油圧回路の全体図である。 第1の実施の形態の作業機位置姿勢制御用バルブ装置を示す図である。 図3のA−A断面図である。 同B−B断面図である。 図3において、中間バルブボディのみを取り出して図3の下側から見た図である。 図3のC−C断面図である。 図4のD−D断面図である。 図3のE−E断面図である。 同F−F断面図である。 図4のG−G断面図である。 同H−H断面図である。 同I−I断面図である。 同J−J断面図である。 本発明の第2の実施の形態の作業機位置姿勢制御用バルブ構造である作業機位置姿勢制御用バルブ装置を示す図である。 図15のK−K断面図である。 同L−L断面図である。 図16のM−M断面図である。
符号の説明
10 作業機位置姿勢制御用バルブ装置、11 車体、12 エンジン、13 トランスミッション、14 後輪、16 作業機、18 動力取り出し軸、20 アッパリンク 、22 ロアリンク、23 連結アーム、24 作業機傾斜用油圧シリンダ、26 リフトアーム、28 作業機昇降用油圧シリンダ、29 回動軸、30 作業機昇降レバー、32 油圧ポンプ、34 フィルタ、38 第1の油タンク、40 フローデバイダ、42 傾斜用電磁弁、44 上下位置調節用バルブ、46 ロッド短縮用空間、48 ロッド伸長用空間、50 油圧経路、52 油圧経路、54 逆止弁、56 逆止弁、58 上昇用比例電磁弁、60 下降用比例電磁弁、62 上昇弁、64 下降弁、66 第2の油タンク、68 逆止弁、70 複合制御弁、72 ソレノイド、74 アンロード弁、76 第3の油タンク、78 傾斜調節用バルブボディ、80 上下位置調節用バルブボディ、82 中間バルブボディ、84 ソレノイド、86 孔部、88 塞ぎ部材、90 配管、92 スプール、92a 絞り、96 油孔、98 孔部、100 中間軸体、102 油路、104a プラグ、104b プラグ、106 中間連通用油路、107 油タンク送り込み用油路、108 プラグ、110 スタッド、112 主スプール、114 制御ピストン、116 弁スプール、118 第1の空間部分、120 第2の空間部分、122 第3の空間部分、124 第4の空間部分、126 第5の空間部分、128 第6の空間部分、130 第7の空間部分、132 空間部分、134 油タンク送り込み用油路、136 スプール、138 ソレノイド、140 プラグ、142 スタッド、144 スプール、146 逆止弁、148 第1の空間部分、150 第2の空間部分、152 第3の空間部分、154 第4の空間部分、156 第5の空間部分、158 第6の空間部分、160 昇降用シリンダ側油路、162 油タンク送り込み用油路、164 スプール、166 油路、167 空間部分、168 ボルト孔、169 空間部分、170 一体化バルブボディ、172 ボルト、174 油路。

Claims (8)

  1. 油圧ポンプからの圧油を、対地作業車両の作業機を昇降させるための作業機昇降用油圧シリンダと、作業機を傾斜させるための作業機傾斜用油圧シリンダとに供給するために使用する対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造であって、
    対地作業車両の作業機上下位置を調節するための上下位置調節用バルブを構成する上下位置調節用バルブボディと、作業機傾斜角度を調節するための傾斜調節用バルブを構成する傾斜調節用バルブボディとを、両バルブボディの間に設けた中間体の内部の油路に両バルブボディの内部に設けた油路を直接接続するか、または両バルブボディの内部に設けた油路同士を直接接続する状態で一体化させたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  2. 請求項1に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとが、締結部材により一体的に結合されていることを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとが、第1の仮想平面の面方向に連結されており、
    上下位置調節用バルブは、上昇位置調節用スプールを含む上昇位置調節用バルブと、下降位置調節用スプールを含む下降位置調節用バルブとを備え、上昇位置調節用バルブと下降位置調節用バルブとが第1の仮想平面上に配置されていることを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとが、両バルブボディの間に設けた中間体を介して一体的に結合されており、
    中間体に、油圧ポンプから吐出された油量を分割してその調整油を、傾斜調節用バルブを構成するシリンダに送り、その余剰油を上下位置調節用バルブを構成するシリンダに送る流量制御弁と、傾斜調節用バルブのシリンダおよび作業機傾斜用油圧シリンダの間をつなぐ油圧経路の途中に設けた逆止弁とを設けたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとが、両バルブボディの内部に設けた油路同士を直接接続する状態で一体的に結合されており、
    上下位置調節用バルブボディの一部に、油圧ポンプから吐出された油量を分割してその調整油を、傾斜調節用バルブを構成するシリンダに送り、その余剰油を上下位置調節用バルブを構成するシリンダに送る流量制御弁と、傾斜調節用バルブのシリンダおよび作業機傾斜用油圧シリンダの間をつなぐ油圧経路の途中に設けた逆止弁とを設けたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  6. 請求項4または請求項5に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとが、第1の仮想平面の面方向に連結されており、
    上下位置調節用バルブは、上昇位置調節用スプールを含む上昇位置調節用バルブと、下降位置調節用スプールを含む下降位置調節用バルブとを備え、上昇位置調節用バルブと下降位置調節用バルブとが第1の仮想平面上に配置されており、
    下降位置調節用バルブは、第1の仮想平面に対し直交する第2の仮想平面上に下降用電磁式制御弁とともに配置されて、下降用電磁式制御弁によりパイロット油圧が導入されるかまたは手動の切り替えにより作業機昇降用油圧シリンダと油タンクとを通じさせる下降用油圧切替弁であり、
    上昇位置調節用バルブは、第2の仮想平面に対し平行な第3の仮想平面上に上昇用電磁式制御弁とともに配置されて、上昇用電磁式制御弁によりパイロット油圧が導入されるかまたは手動の切り替えによる上昇用油圧切替弁であることを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  7. 請求項6に記載の対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造において、
    中間体または上下位置調節用バルブボディの一部に設けた流量制御弁と逆止弁とが、第2の仮想平面および第3の仮想平面に平行な第4の仮想平面上に配置されていることを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
  8. 油圧ポンプからの圧油を、対地作業車両の作業機を昇降させるための作業機昇降用油圧シリンダと、作業機を傾斜させるための作業機傾斜用油圧シリンダとに供給するために使用する対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造であって、
    対地作業車両の作業機上下位置を調節するための上下位置調節用バルブを構成する上下位置調節用バルブボディと、作業機傾斜角度を調節するための傾斜調節用バルブを構成する傾斜調節用バルブボディとを、一体成形した1個のバルブボディのそれぞれ一部とすることにより、上下位置調節用バルブボディと傾斜調節用バルブボディとを一体化させたことを特徴とする対地作業車両の作業機位置姿勢制御用バルブ構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104756880A (zh) * 2015-02-02 2015-07-08 蒙羊种源科技有限公司 一种可调节升降高度的畜牧养殖设备的牵引设备
CN106523451A (zh) * 2016-09-13 2017-03-22 范广志 一种手液两用阀

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