JP2008069144A - ピラゾロン誘導体及びそれらを有効成分とするpde阻害剤 - Google Patents

ピラゾロン誘導体及びそれらを有効成分とするpde阻害剤 Download PDF

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Yasushi Kono
靖志 河野
Tetsushi Takita
哲志 瀧田
Koji Ochiai
貢司 落合
Tomohiko Eiraku
智彦 永楽
Akihiko Kojima
昭彦 小島
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Abstract

【課題】 ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する医薬品として有用な新規ピラゾロン誘導体を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)

で表されるピラゾロン誘導体(具体例:3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン)。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤として有用なピラゾロン誘導体、その塩又はその水和物に関する。
ホスホジエステラーゼ(PDE)は生体内のセカンドメッセンジャーであるcyclic AMP(cAMP)、及びcyclic GMP(cGMP)を分解する酵素である。現在までに、PDEは1〜11までのタイプが見つかっており、タイプ毎にcAMPを特異的に分解するか、cGMPを特異的に分解するかあるいは両方を分解するかが決まっている。各タイプのPDE組織分布には差がみられ、臓器の種類により、様々なタイプのPDEにより細胞反応がコントロールされていると考えられている。
PDE阻害剤の開発はこれまでに数多く行われており、例えばPDE3阻害剤は狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは抗喘息薬として、またPDE4阻害剤は気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病などの治療薬として期待されている。PDE5阻害剤は男性性機能障害治療薬としてすでに臨床において利用されている。さらに最近ではPDE10Amodulatorとして、minocyclineをハンチントン病患者に試用して有効であったという報告があり(特許文献1)、PDE10阻害剤がハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、統合失調症などの各種精神障害治療薬として有効であることを示した公開特許公報も開示されてきている(特許文献2)。また、肥満やメタボリックシンドロームに対しても有効であることを示す公開特許公報もごく最近開示された(特許文献3)。
PDE阻害作用を有するピラゾロン誘導体が(特許文献4、非特許文献1,2)に報告されているが、本出願化合物とは全く構造を異にするものである。
WO01024781号パンフレット 特開2002−363103号公報 WO05120514号パンフレット 特開2006−169138号公報 Sircar I et al., J. Med. Chem., 30, 1724 (1987) Scott D. Edmonson et al., Bio. Med. Chem. Lett., 13, 3983 (2003)
本発明は、優れたホスホジエステラーゼ阻害作用を有し、かつ副作用の少ないピラゾロン誘導体を提供することにある。
本発明者らは、ホスホジエステラーゼ阻害活性を有し、かつ安全性の高い化合物を創製すべく鋭意研究を重ねた結果、これまでに知られているPDE阻害剤とは構造を異にした新規なピラゾロン誘導体がPDE阻害作用を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は
1) 一般式(1)
[式中、R1及びR2は同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基を示し、Heterocycleは下記一般式(2)
(式中R3は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を、R4は炭素数1〜6のアルコキシ基を示す)を示す]
で表されるピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
2) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)
[式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
3)前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)
[式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
4) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1c)
[式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
5) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1d)
[式中、R1、R及びRは前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
6) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1e)
[式中、R1、R及びRは前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
7) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1f)
[式中、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、R1、R及びRは前記定義に同じ]
で表される化合物であることを特徴とする上記1)記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
8) 前記一般式(1)で示される化合物が、
3−(8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(2−イソプロピル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン又は
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オンである上記1)記載のピラゾロン誘導体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物、
9)1)〜8)のいずれかに記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物を有効成分とするホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤、
10)1)〜8)のいずれかに記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物を有効成分とする医薬、
に関するものである。
本発明は、新規なピラゾロン誘導体とその付加塩が優れたPDE阻害作用を有することを見出したものである。このようなPDE阻害剤作用を有する化合物は、狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、ハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病、統合失調症などの各種精神障害、肥満、メタボリックシンドローム等の予防又は治療薬ならびに男性性機能障害治療薬として有用である。
本発明において炭素数1〜6のアルキル基とは、直鎖又は分岐鎖を有する炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などを挙げることができる。
炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基とは、全水素をフッ素原子で置換した直鎖又は分岐鎖を有する炭素数1〜4のアルキル基であり、好ましくはトリフルオロメチル基である。
炭素数1〜6のアルコキシ基とは、直鎖又は分岐鎖を有する炭素数1〜6のアルコキシ基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などを挙げることができる。
本発明における薬理学的に許容される塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、クエン酸塩又は酒石酸塩のような酸付加塩が挙げられる。
本発明によれば、一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがキノリン環である化合物、即ち一般式(1a)
[式中、R、R2、及びRは前述の通り]
で表される化合物は、例えば以下に示す合成経路Aにより製造することができる。
<合成経路A>
合成経路Aで一般式(3a−1)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2a−1)
[式中、Xはハロゲン原子を示し、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(8)
[式中、Zはハロゲン原子、アミノ基、ジメチルアミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(9)
[式中Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程A−1−1)。
反応は一般式(2a−1)で表される化合物をテトラヒドロフラン(THF)、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬又はn―ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(8)又は一般式(9)で表される化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(3a−1)で表される化合物は一般式(2a−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を用いて一般式(10)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程A−1−2)。
反応はジクロロベンゼン、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ニトロメタン、ベンゼン、クロロベンゼンなどの溶媒、好ましくはジクロロベンゼンを用い、塩化アルミニウム、塩化鉄、四塩化チタン、塩化スズなどのルイス酸、好ましくは塩化アルミニウムを加え、常温〜120℃までに加温して反応させることができる。
さらに一般式(3a−1)で表される化合物は、一般式(2a−3)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を用いて一般式(11)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程A−1−3)。
反応は、70%硫酸もしくは6mol/L塩酸を溶媒兼用として用いるか、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、好ましくはブタノールを溶媒として用い、50%硫酸又は濃塩酸を加え50℃〜100℃にて反応させることができる。また反応系にヨウ化ナトリウムを加えることもできる。
合成経路Aで一般式(4a)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2a−1)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、DMF又は蟻酸エステルと反応させることによって製造することができる(工程A−1−4)。
反応は一般式(2a−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグメシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、n-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い−78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Aで一般式(5a−1)
[式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はベンジル基を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3a−1)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程A−2−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Aで一般式(6a)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4a)で表される化合物に一般式(13)
[式中、TMSはトリメチルシリル基を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程A−3)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路Aで一般式(7a)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5a−1)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程A−4−1)。
反応は、一般式(5a−1)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(7a)で表される化合物は、一般式(6a)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程A−5)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、2−ヨードキシ安息香酸(IBX)、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
合成経路Aで一般式(1a)で表される化合物は、一般式(7a)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程A−6)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは加熱還流下、好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
また、合成経路Aで一般式(7a)で表される化合物は、下記合成経路A’に示す方法によっても製造することができる。
<合成経路A’>
合成経路A’で一般式(3a−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2a−1)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(15)
[式中、Zは前述の通り]
で表される化合物又は無水酢酸と反応させることによって製造することができる(工程A−1−4)。
反応は一般式(2a−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬又はn―ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(15)で表される化合物又は無水酢酸を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(3a−2)で表される化合物は一般式(2a−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物と一般式(16)
[式中、Xは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによっても製造することができる(工程A−1−5)。
反応はジクロロベンゼン、塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ニトロメタン、ベンゼン、クロロベンゼンなどの溶媒、好ましくはジクロロベンゼンを用い、塩化アルミニウム、塩化鉄、四塩化チタン、塩化スズなどのルイス酸、好ましくは塩化アルミニウムを加え、常温〜120℃までに加温して反応させることができる。
さらに一般式(3a−2)で表される化合物は、一般式(2a−4)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を用いて一般式(11)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程A−1−6)。
反応は、70%硫酸もしくは6mol/L塩酸を溶媒兼用として用いるか、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、好ましくはブタノールを溶媒として用い、50%硫酸又は濃塩酸を加え50℃〜100℃にて反応させることができる。また反応系にヨウ化ナトリウムを加えることもできる。合成経路A’で一般式(5a−2)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3a−2)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程A−2−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路A’で、一般式(7a)で表される化合物は、一般式(5a−2)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程A−4−2)。
反応は、一般式(5a−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがトリアゾロピリジン環である化合物、即ち一般式(1b)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Bにより製造することができる。
<合成経路B>
合成経路Bで一般式(3b−1)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2b−1)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をO−メシチレンスルホニルヒドロキシアミン(以下、MSHとする)と作用させることによって製造することができる(工程B−1−1)。
反応は一般式(2b−1)で表される化合物を塩化メチレンに溶解し、0℃〜常温下にてMSHの塩化メチレン溶液を作用させることが好ましい。
合成経路Bで一般式(4b−1)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3b−1)で表される化合物に一般式(18)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−2−1)。
反応はベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノールなどを溶媒として用い、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基、好ましくはトリエチルアミンを用い、常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Bで一般式(5b−1)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b−1)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程B−3−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Bで一般式(3b−2)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2b−2)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を、MSHと作用させることによって製造することができる(工程B−1−2)。
反応は一般式(2b−2)で表される化合物を塩化メチレンに溶解し、0℃〜常温下にてMSHの塩化メチレン溶液を作用させることが好ましい。合成経路Bで一般式(4b−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3b−2)で表される化合物に一般式(18)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−2−2)。
反応はベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノールなどを溶媒として用い、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基、好ましくはトリエチルアミンを用い、常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Bで一般式(5b−2)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b−2)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程B−3−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Bで一般式(6b)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5b−1)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−4−1)。
反応は、一般式(5b−1)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(6b)で表される化合物は、一般式(5b−2)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程B−4−2)。
反応は、一般式(5b−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Bで一般式(1b)で表される化合物は、一般式(6b)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程B−5)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは加熱還流下、好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
合成経路Bで一般式(4b-1)及び(6b)で表される化合物は下記合成経路B’によっても製造することができる。
<合成経路B’>
合成経路B’で一般式(3b−3)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物及び一般式(3b−4)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は各々一般式(2b−3)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(2b−4)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をMSHと作用させることによって製造することができる(工程B−1−3及びB−1−4)。
反応は一般式(2b−3)又は(2b−4)で表される化合物を塩化メチレンに溶解し、0℃〜常温下にてMSHの塩化メチレン溶液を作用させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(4b−3)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(4b−4)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は各々、一般式(3b−3)又は(3b−4)で表される化合物と一般式(18)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−2−3及びB−2−4)。
反応はベンゼン、トルエン、キシレンなどを溶媒として用い、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基、好ましくはトリエチルアミンを用い、100℃〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路B’で一般式(7b−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b−4)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程B−7−2)。
反応は、ボラン(BH3)や9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン(9-BBN)のようなアルキルボラン誘導体又は、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NABH4)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)等の金属水素錯化合物、好ましくはLiBH4を用い、反応溶媒としてはTHF、エタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加温下、好ましくは常温下にて行うことができる。
合成経路B’で一般式(7b−1)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(7b−2)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−8)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCC、などの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
また、一般式(7b−1)で表される化合物は一般式(4b−3)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、DMF又は蟻酸エステルと反応させることによって製造することもできる(工程B−6−2)。
反応は一般式(4b−3)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬又はn-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
さらに、一般式(7b−1)で表される化合物は一般式(4b−4)で表される化合物を還元することによっても製造することができる(工程B−7−1)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、−78℃〜0℃にてDIBAL又はRedAlを還元剤として使用することが好ましい。
合成経路B’で一般式(8b)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(7b−1)で表される化合物と一般式(19)
[式中、Mはリチウム原子、MgCl、MgBr又はMgIを示し、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−9)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、−78℃〜0℃にて両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(4b−1)で表される化合物は一般式(8b)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−10)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や、酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
また、一般式(4b−1)で表される化合物は一般式(4b−3)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(8)
[式中、R及びZは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(9)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程B−6−1)。
反応は一般式(4b−3)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(8)又は一般式(9)で表される化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(5b−3)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7b−1)で表される化合物に一般式(13)
[式中、R、R、R及びTMSは前述の通り]
で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−3−3)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(6b)で表される化合物は一般式(5b−3)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程B−4−3)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や、酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化や、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
合成経路B及びB’で一般式(4b−1)で表される化合物中、Rが炭素数1〜6のアルコキシ基である化合物、即ち一般式(9b)
[式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路B”に示すような2種類の方法によっても製造することができる。
<合成経路B”>
合成経路B”で一般式(10b)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b−1)のRが水素原子である化合物、即ち一般式(4b−5)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をエチレングリコールと反応させることによって製造することができる(工程B−11)。
反応は、パラトルエンスルホン酸又はピリジニウムパラトルエンスルホネートを触媒量用い、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶媒中、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(11b)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(10b)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程B−12)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、−78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン又は1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(12b)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(11b)で表される化合物を脱保護することによって製造することができる(工程B−13)。
反応はアセトン溶媒中、パラトルエンスルホン酸を常温〜加熱還流下に作用させるか、あるいは塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(13b)
[式中、Proはメトキシメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、テトラヒドロピラニル基又はアセチル基などのアルコール保護基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7b−2)のRが水素原子である化合物、即ち一般式(7b−3)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を各種アルコール保護基導入反応に付すことによって製造することができる(工程B−15)。
メトキシメチル基を導入する場合、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミンなどの存在下、メトキシメチルクロリド又はメトキシメチルブロミドをTHF、ジクロロメタン、アセトニトリルなどの溶媒、好ましくはジクロロメタン中で0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基又はトリイソプロピルシリル基を導入する場合、反応はトリエチルアミン又はイミダゾールなどの存在下、対応するシリルクロリド、シリルブロミド又はシリルトリフルオロメタンスルホナートをTHF、DMF、アセトニトリル、塩化メチレンなどの溶媒中、0℃〜常温下で行うことが好ましい。テトラヒドロピラニル基を導入するにはジヒドロピランの存在下、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒を加え、塩化メチレン中作用させることが好ましい。さらにアセチル基を導入する場合には、アセチルクロリド、アセチルブロミド又は無水酢酸をトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレンを溶媒として用いて0℃〜常温下に行うか、あるいはピリジンを溶媒兼用として用いて0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路B”で一般式(14b)
[式中、R、X及びProは前述の通り]
で表される化合物は一般式(13b)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程B−16)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、−78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン又は1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(15b)で表される化合物は
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(17b)で表される化合物を脱保護し、酸化することによって製造することができる(工程B−17)。
脱保護反応はメトキシメチル基又はテトラヒドロピラニル基の場合、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。シリル保護基の場合、フッ化カリウム、フッ化セシウム又はテトラブチルアンモニウムフルオリドを用い、アセトニトリル又はTHF溶媒中0℃〜常温下に行うことが好ましい。またアセチル基の場合、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液又は水酸化リチウム水溶液を用い、THF、メタノール、エタノール又は1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い0℃〜常温下に行うことが好ましい。酸化反応はクロロクロム酸ピリジニウム又は二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化や、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
合成経路B”で、一般式(16b)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(15b)で表される化合物と一般式(20)
[式中、Qはナトリウム原子、カリウム原子又はリチウム原子を示し、Rは前述の通り]で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程B−18)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
合成経路B”で、一般式(17b)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(16b)で表される化合物と一般式(19)
[式中、R及びMは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程B−19)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、−78℃〜0℃にて両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B”で、一般式(9b)で表される化合物は、一般式(17b)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−20)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や、酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化や、IBX及びデスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
また、一般式(9b)で表される化合物は、一般式(12b)で表される化合物を一般式(20)
[式中、Q及びRは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−14)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがイミダゾピリジン環である化合
物、即ち一般式(1c)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Cにより製造することができる。
<合成経路C>
合成経路Cで一般式(3c)
[式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2c)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物をBoc化することによって製造することができる(工程C−1)。
反応はアセトニトリル、t−ブタノールなどの溶媒、好ましくはアセトニトリルを用い、Boc2O、トリエチルアミン及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を加え常温下に反応させることができる。
合成経路Cで一般式(4c)
[式中、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3c)で表される化合物をハロゲン化した後にN−メチルモリホン−N−オキシド(NMO)と反応させることによって製造することができる(工程C−2)。
反応は、NCS、NBS又はNISを用い過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリルなどのラジカルイニシエーターを触媒量加え、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの溶媒、好ましくは四塩化炭素中、加熱還流下に行うことが好ましい。また、加熱還流するかわりに、光を照射することによっても反応を効率的に完結させることができる。
上記反応によって得られたハロゲノ体にモレキュラシーブス4A、NMOを加え、不活性ガス雰囲気下、アセトニトリルを溶媒として用い、常温下に反応させることによってアルデヒドへの変換が達成できる。
合成経路Cで一般式(5c)
[式中、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4c)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程C−3)。
反応はt−ブタノールを溶媒として用い、亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、2−メチル−2−ブテン及び水を加え、常温下に反応させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(6c−1)
[式中、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5c)で表される化合物をN,O-ジメチルヒドロキシアミンと縮合した後に、一般式(19)
[式中、R及びMは前述の通り]
と反応させることによって製造することができる(工程C−4−1)。
N,O-ジメチルヒドロキシアミンとの縮合反応はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、DCC、ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、ジエチルホスホリルシアニド(DEPC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(WSC)などの縮合剤を用い、場合によってはDMAPを触媒量加え、反応溶媒としてTHF、DMF、DMSO、塩化メチレンなどを用い、0℃〜常温下に行うことが好ましい。このようにして得られたアミド体をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどの溶媒に溶解し、−78℃〜0℃で一般式(19)で表される化合物を加え、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(6c−2)
[式中、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5c)で表される化合物をN,O-ジメチルヒドロキシアミンと縮合した後に、一般式(21)
[式中、Mは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−4−2)。
N,O-ジメチルヒドロキシアミンとの縮合反応はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、DCC、DIPC、DPPA、DEPC、WSCなどの縮合剤を用い、場合によってはDMAPを触媒量加え、反応溶媒としてTHF、DMF、DMSO、塩化メチレンなどを用い、0℃〜常温下に行うことが好ましい。このようにして得られたアミド体をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどの溶媒に溶解し、−78℃〜0℃で一般式(21)で表される化合物を加え、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(7c)
[式中、R、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4c)で表される化合物に一般式(13)
[式中、R、R、R及びTMSは前述の通り]
で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程C−5)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることができる。
合成経路Cで一般式(8c−1)
[式中、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6c−1)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程C−6−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Cで一般式(8c−2)
[式中、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6c−2)で表される化合物に一般式(12)で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程C−6−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Cで一般式(9c)
[式中、R、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7c)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程C−7)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
また、一般式(9c)で表される化合物は、一般式(8c−1)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−8−1)。
反応は、一般式(8c−1)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(9c)で表される化合物は、一般式(8c−2)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程C−8−2)。
反応は、一般式(8c−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(10c)
[式中、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(9c)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程C−9)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
合成経路Cで一般式(1c)で表される化合物は、一般式(10c)で表される化合物を脱保護後、一般式(22)

[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−10)。
脱保護反応は、塩酸含有メタノール、エタノール、エーテル、1,4−ジオキサン、酢酸エチル又はトリフルオロ酢酸を加え常温下に反応させることができる。引き続き一般式(22)で表される化合物との反応はメタノール、エタノールなどの溶媒、好ましくはエタノールを用い、70℃〜加熱還流下に行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがベンゾチアゾール環でその7位で連結した化合物、即ち一般式(1d)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Dにより製造することができる。
<合成経路D>
合成経路Dで、一般式(3d)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2d)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と一般式(23)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程D−1)。
反応は、一般式(23)で表される化合物を溶媒兼反応剤として用い、トリメチルシリルポリホスフェートを加え、90℃で行うことが好ましい。
合成経路Dで一般式(4d)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3d)で表される化合物をハロゲン化することで製造することができる(工程D−2)。
反応はジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、DMFなどの溶媒、好ましくはアセトニトリル中、NCS、NBS又はNISを加え、常温〜加熱還流下、好ましくは70℃にて行うことができる。
合成経路Dで一般式(5d−1)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3d)で表される化合物と一般式(10)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程D−3−1)。
反応は塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ニトロメタン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンを溶媒として用い、ルイス酸として塩化鉄、四塩化チタン、塩化スズ、好ましくは塩化アルミニウムを加え、常温〜120℃までに加温して反応させることができる。
また、一般式(5d−1)で表される化合物は一般式(4d)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(8)
[式中、R及びZは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(9)
[式中Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程D−4−1)。
反応は一般式(4d)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(8)又は一般式(9)で表される化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Dで一般式(5d−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3d)で表される化合物と一般式(16)
[式中、Xは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程D−3−2)。
反応は塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ニトロメタン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンを溶媒として用い、ルイス酸として塩化鉄、四塩化チタン、塩化スズ、好ましくは塩化アルミニウムを加え、常温〜120℃までに加温して反応させることができる。
また、一般式(5d−2)で表される化合物は一般式(4d)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(15)
[式中、Zは前述の通り]
で表される化合物又は無水酢酸と反応させることによっても製造することができる(工程D−4−2)。
反応は一般式(4d)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(15)で表される化合物又は無水酢酸を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Dで一般式(6d)
[式中、R及びRは、前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4d)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後に、DMF又は蟻酸エステルと反応させることによって製造することができる(工程D−5)。
反応は一般式(4d)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、n-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い−78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Dで一般式(7d)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6d)で表される化合物に一般式(13)
[式中、R、R、R及びTMSは前述の通り]
で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程D−6)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路Dで一般式(8d−1)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5d−1)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程D−7−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Dで一般式(8d−2)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5d−2)で表される化合物に一般式(12)で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程D−7−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Dで一般式(9d)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7d)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程D−8)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
また、一般式(9d)で表される化合物は,一般式(8d−1)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程D−9−1)。
反応は、一般式(8d−1)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表せる化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(9d)で表される化合物は,一般式(8d−2)を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程D−9−2)。
反応は、一般式(8d−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Dで一般式(1d)で表される化合物は、一般式(9d)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程D−10)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジ
ルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは加熱還流下、好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがベンズイミダゾール環である化合物、即ち一般式(1e)
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Eにより製造することができる。
<合成経路E>
合成経路Eで、一般式(3e)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2e)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を一般式(23)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程E−1)。
反応は、一般式(23)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(4e)
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3e)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程E−2)。
反応はNCS、NBS、NISなどをハロゲン化剤として用い、溶媒は塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などを用い常温下に行うことができる。
合成経路Eで一般式(5e−1)
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4e)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(8)
[式中、R及びZは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(9)
[式中Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程E−3−1)。
反応は一般式(4e)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウム又はLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(8)又は一般式(9)で表される化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(5e−2)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(4e)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(15)
[式中、Zは前述の通り]
で表される化合物又は無水酢酸と反応させることによって製造することができる(工程E−3−2)。
反応は一般式(4e)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウム又はLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(15)で表される化合物又は無水酢酸を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(6e−1)
[式中、MOMはメトキシメチル基を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(5e−1)で表される化合物をMOM基で保護することによって製造することができる(工程E−4−1)。
反応は一般式(5e−1)で表される化合物をトリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジンなどの塩基存在下、メトキシメチルクロリド又はメトキシメチルブロミドをTHF、アセトニトリル、DMF、ジクロロメタンなどの溶媒、好ましくはDMF中0℃〜常温下で反応させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(6e−2)
[式中、R、R及びMOMは前述の通り]
で表される化合物は一般式(5e−2)で表される化合物をMOM基で保護することによって製造することができる(工程E−4−2)。
反応は一般式(5e−2)で表される化合物をトリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジンなどの塩基存在下、メトキシメチルクロリド又はメトキシメチルブロミドをTHF、アセトニトリル、DMF、ジクロロメタンなどの溶媒、好ましくはDMF中0℃〜常温下で反応させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(7e−1)
[式中、R、R、R、R及びMOMは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6e−1)で表される化合物を一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程E−5−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Eで一般式(7e−2)
[式中、R、R、R及びMOMは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6e−2)で表される化合物を一般式(12)で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程E−5−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Eで一般式(8e)
[式中、R、R、R、R、R及びMOMは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7e)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程E−6−1)。
反応は、一般式(8e)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(8e)で表される化合物は、一般式(7e−2)を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程E−6−2)。
反応は、一般式(7e−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(9e)
[式中、R、R、R、R及びMOMは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(8e)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程E−7)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは加熱還流下、好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
合成経路Eで一般式(10e)
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4e)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後に、DMF又は蟻酸エステルと反応させることによって製造することができる(工程E−8)。
反応は一般式(4e)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、n-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い−78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Eで一般式(11e)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(10e)で表される化合物に一般式(13)
[式中、R、R、R及びTMSは前述の通り]
で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程E−9)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることができる。
合成経路Eで一般式(12e)
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(11e)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程E−10)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
合成経路Eで一般式(1e)で表される化合物は、一般式(9e)で表される化合物を脱保護することによって製造することができる。(工程E−11)。
反応はメタノール、エタノール、エーテル、THF、1,4−ジオキサンなどの溶媒中、塩酸を加え、常温下にて行うことが好ましい。
また、一般式(1e)で表される化合物は、一般式(12e)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程E−12)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジ
ルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがベンゾフラン環またはベンゾチオフェン環である化合物、即ち一般式(1f)
[式中、R,R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Fにより製造することができる。
<合成経路F>
合成経路Hで、一般式(3f)
[式中、R、R、X及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2f)
[式中、R、X及びYは前述の通り]
で表される化合物をトリフェニルホスフィンヒドロブロミドと反応させた後に、一般式(18)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物とを反応させることによって製造することができる(工程F−1)。
反応は、アセトニトリル、THF、1、4−ジオキサン、酢酸エチルなどの溶媒、好ましくはアセトニトリルを用い、トリフェニルホスフィンヒドロブロミドを加え加熱還流下反応させた後、反応溶媒をトルエン、ベンゼン又はキシレン、好ましくはトルエンにかえ、トリエチルアミンと一般式(18)で表される化合物を加え、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路Fで一般式(4f−1)
[式中、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3f)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(8)
[式中、R及びZは前述の通り]
で表される化合物又は一般式(9)
[式中Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程F−2−1)。
反応は一般式(3f)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムも又はLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(8)又は一般式(9)で表される化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Fで一般式(4f−2)
[式中、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3f)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(15)
[式中、Zは前述の通り]
で表される化合物又は無水酢酸と反応させることによって製造することができる(工程F−2−2)。
反応は一般式(3f)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムも又はLDAを用い、−78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(15)で表される化合物又は無水酢酸を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Fで一般式(5f−1)
[式中、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4f−1)で表される化合物に一般式(12)
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程F−3−1)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Fで一般式(5f−2)
[式中、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4f−2)で表される化合物に一般式(12)で表される化合物と塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程F−3−2)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在化、一般式(12)で表される化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Fで一般式(6f)
[式中、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3f)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後に、DMF又は蟻酸エステルを反応させることによって製造することができる(工程F−5)。
反応は一般式(3f)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、n-ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い−78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Fで一般式(7f)
[式中、R、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6f)で表される化合物に一般式(13)
[式中、R、R、R及びTMSは前述の通り]で表される化合物とルイス酸の存在下に作用させることによって製造することができる(工程F−6)。
反応はジエチルエーテル、THF、1,4−ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを溶媒として用い、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体、塩化鉄、四塩化チタン、塩化アルミニウムなどのルイス酸、好ましくは三フッ化ホウ素・ジエチルエーテル錯体を加え、常温下にて反応させることができる。
合成経路Fで一般式(8f)
[式中、R、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5f−1)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(14)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程F−4−1)。
反応は、一般式(5f−1)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(14)で表せる化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい
また、一般式(8f)で表される化合物は、一般式(5f−2)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(17)
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させた後に、更に塩基で処理し、一般式(14)で表される化合物を作用させることによって製造することができる(工程F−4−2)。
反応は、一般式(5f−2)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い−78℃〜0℃にて処理した後、一般式(17)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させた後、−78℃から0℃にて水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基とて処理し、一般式(14)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(8f)で表される化合物は,一般式(7f)で表される化合物を酸化することによって製造することができる。(工程F−7)
反応は、一般に用いられるアルコールのケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や、三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化、IBX、デスマーチンペルヨージナンなどの超原子化ヨード酸化が挙げられる。
合成経路Fで一般式(1f)で表される化合物は、一般式(8f)で表される化合物にヒドラジン誘導体を作用させることによって製造することができる(工程F−8)。
ヒドラジン誘導体としては、ヒドラジンやヒドラジン酢酸塩、ヒドラジン塩酸塩などのヒドラジンの塩又はカルバジン酸t−ブチル、カルバジン酸メチル、カルバジン酸ベンジルなどのカルバジン酸エステルを用いることができる。
反応は、ヒドラジン又はその塩を用いる場合では、ベンゼン、トルエン、酢酸、エタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは好ましくは加熱還流下に反応させることができる。
また、カルバジン酸エステルを用いる場合では、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを反応溶媒として用い、パラトルエンスルホン酸やピリジニウムパラトルエンスルホネートなどを酸触媒として用い、好ましくはDean-Starkトラップを用いた脱水条件下にて、加熱還流下に反応させることができ、必要であれば反応後得られた化合物をトリフルオロ酢酸、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル、ジエチルエーテルなどの酸性条件下にて脱保護を行うことが好ましい。
実施例
次に本発明を具体例によって説明するが、これらの例によって本発明が限定されるものではない。
<実施例1>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−メチルキノリン
市販の8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.92 g)をメタノール(80 mL)に溶解し、氷冷下にて臭素(2.37 mL)を滴下し、常温にて1.5時間攪拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、メタノールを減圧留去した。この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、目的物(47.6g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.83 (3H, s), 4.07 (3H, s),6.92 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz),8.38 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例2>
2−エチル−8−メトキシキノリン
市販の8−ヒドロキシ−2−メチルキノリン(7.00g)をTHF(100 mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムブロミド(700 mg)、ヨードメタン(8.20mL)及び50%水酸化ナトリウム水溶液(8.8 mL)を順次加え、常温にて6時間攪拌した。減圧下THFを留去後、残渣を酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.29g)を無色粉末として得た。
アルゴン雰囲気下、得られた8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.29 g)をTHF(210mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71mol/L,17.1 mL)を加え、0℃にて30分攪拌した。-78℃にてヨードメタン(2.88 mL)を加え、常温にて3.5時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(7.36g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.08(2H, q, J = 7.3 Hz), 4.08 (3H, s), 7.03 (1H, dd , J = 7.3, 1.2 Hz), 7.34-7.40(3H, m), 8.05 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例3>
5−ブロモ−2−エチル−8−メトキシキノリン
実施例2の化合物(7.36 g)をメタノール(80 mL)に溶解し、臭素(2.10 mL)を加え、常温にて45分間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(9.55g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.41 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.12(2H, q, J = 7.3 Hz), 4.08 (3H, s), 6.92 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.42 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例4>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン
8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン(J. Org. Chem., 1965, 30, 4311-4313.)(4.09 g)をメタノール(35.2mL)に溶解し、氷冷下にて臭素(1.15 mL)を滴下し、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、メタノールを減圧留去した。この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 2 : 1)にて精製し、目的物(5.00g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39 (6H, d, J = 8.0 Hz),3.36-3.46 (1H, m), 4.06 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.6Hz), 7.64 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.43 (1H, d, J = 8.6 Hz).
実施例5>
8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−4−オン
市販の2−メトキシアニリン(5.00 mL)をジフェニルエーテル(100 mL)に溶解し、3−トリフルオロメチルプロピオール酸エチル(8.10 g)を加え、100℃にて1時間、250℃にて1時間攪拌した。放冷後ヘキサンを加え析出した結晶を濾取し、目的物(9.78g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.05 (3H, s), 6.63 (1H, s),7.13 (1H, dd, J = 8.2, 1.2 Hz), 7.34 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.90 (1H, dd, J =8.2, 1.2 Hz), 8.71(1H, brs).
<実施例6>
4−クロロ−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
アルゴン雰囲気下実施例5の化合物(5.0 g)をオキシ塩化リン(100 mL)に溶解し、加熱還流下2時間攪拌した。減圧下オキシ塩化リンを留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(5.17g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.12 (3H, s), 7.20 (1H, d, J =7.9 Hz), 7.70 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.85-7.87 (2H, m).
<実施例7>
8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
実施例6の化合物(5.17 g)をエタノール(100 mL)に溶解し、10%パラジウム-炭素(500 mg)を加え、水素置換後、常温にて2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液の溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、テトラヒドロ体(3.60g)を黄色油状物として、目的物(814 mg)を無色粉末として得た。テトラヒドロ体(3.60 g)を酢酸(70 mL)に溶解し、重クロム酸カリウム(2.75g)を加え、常温にて1時間、90℃にて3時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和後、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、目的物(2.24g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.11 (3H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.6Hz), 7.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.6Hz), 8.33 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例8>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
実施例7の化合物(3.05 g)をメタノール(30 mL)に溶解し、臭素(0.763 mL)を加え、常温にて50分攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、目的物(3.86g)を赤色粉末として得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 4.10 (3H, s), 7.03 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.86 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.87 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.71 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例9>
N−t−ブトキシカルボニル−3−メトキシ−2−ニトロアニリン
市販の3−メトキシ−2−ニトロ安息香酸 (10.0 g)をt‐ブタノール(50.0 mL)に溶解し、ジフェニルホスホリルアジド(11.5 mL)及びトリエチルアミン(7.40mL)を加え、加熱還流下にて10時間攪拌した。減圧下溶媒留去後、残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、生じた固形物をヘキサンに懸濁し、濾取することで目的物(13.3g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.50 (9H, s), 3.90 (3H, s),6.71 (1H, dd, J = 8.6, 1.2 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.6, Hz), 7.55 (1H, brs), 7.77(1H, dd, J = 8.6, 1.2 Hz).
<実施例10>
3−メトキシ−2−ニトロアニリン
実施例9の化合物(13.3 g)を塩化メチレン(100 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(20.0 mL)を加え、常温にて4時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注いだ。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、生じた固形物をヘキサンに懸濁し、濾取することで目的物(7.55g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.88 (3H, s), 6.31 (1H, dd, J= 8.6, 1.2 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 8.6, 1.2 Hz), 7.16 (1H, t, J = 8.6, Hz).
<実施例11>
2−アミノ−3メトキシアニリン
実施例10の化合物(7.75 g)を酢酸エチル(100 mL)、エタノール(100 mL)に溶解し、酢酸を数滴加え、10%パラジウム‐炭素(775 mg)を加え、水素雰囲気下、常温にて11時間攪拌した。不溶物をセライトを用いて濾去後、濾液の溶媒を減圧下留去し、目的物(6.49g)を茶褐色油状物として得た。これを精製せずそのまま次の反応に用いた。
<実施例12>
4−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1H−ベンズイミダゾール
氷冷下にて実施例11の化合物 (6.49 g)を トリフルオロ酢酸 (75.0 mL)に溶解し、加熱還流下にて5時間攪拌した。減圧下溶媒留去後、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液中に注いだ。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、生じた固体をヘキサンに懸濁し、濾取することで目的物(8.69g)を茶褐色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.01 (3H, s), 6.89 (1H, d, J =8.0 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.32 (1H, t, J = 8.0Hz).
<実施例13>
7−ブロモ−4−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1H−ベンズイミダゾール
実施例12の化合物(5.54 g)をクロロホルム(130 mL)に溶解し、NBS(5.02 g)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、有機層を分離後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 4 : 1)にて精製し、目的物(47.2 mg)を淡褐色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.00 (3H, s), 6.71 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 10.1 (1H, brs).
<実施例14>
3−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−6−メトキシフェノール
市販の6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(1.00g)をメタノール(30mL)に溶解し、氷冷撹拌下、水素化ホウ素ナトリウム(164mg)を加えた。常温にて4時間撹拌後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、目的物(911mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ 3.39(3H, s), 4.91(2H, s),6.27(1H, s), 6.70(1H, d, -J=8.6Hz), 7.07(1H, d, J=8.6Hz).
<実施例15>
(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチルトリフェニルホスホニウムブロミド
実施例14の化合物(910mg)をアセトニトリル(10mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン臭化水素塩(1.47g)を加え、5時間加熱還流した。減圧下溶媒を半分留去し、酢酸エチル(50mL)を加え、析出晶を濾取後、乾燥し、目的物(2.20g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz, DMSO-d6) δ 3.63(3H, s), 4.81(2H, d,J=14.1Hz), 6.81(1H, dd, J=8.6, 1.8Hz), 6.90(1H, dd, J=8.6, 0.6Hz),7.52-7.72(12H, m), 7.80-7.84(3H, m), 9.80(1H, s).
<実施例16>
4−ブロモ−7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン
アルゴン雰囲気下、実施例15の化合物(2.20g)をトルエン(20mL)に懸濁し、無水トリフルオロ酢酸(0.612mL)及びトリエチルアミン(1.64mL)を加え、5時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(1.01g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ 4.01(3H, s), 6.82(1H, d,J=8.6Hz), 7.20-7.21(1H, m), 7.38(1H, d, J=8.6Hz).
<実施例17>
O−(3−ブロモ−2−ホルミル−6−メトキシ)フェニル ジメチルチオカーバメート
6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(231 mg)のDMF(4.0 mL)溶液に、トリエチレンジアミン(224 mg)及びジメチルチオカルバモイルクロリド(247mg)を加えて常温で12時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去した後、残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した後、残渣をイソプロピルエーテルで洗浄して、目的物(258mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 317 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ3.40 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.86(3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 10.20 (1H, s).
<実施例18>
S−(3−ブロモ−2−ホルミル−6−メトキシ)フェニル ジメチルチオカーバメート
実施例17の化合物(5.78 g)のジフェニルエーテル(57 mL)溶液を200℃で30分間攪拌した。反応液を冷却後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(3.28g)を淡褐色粉末として得た。
LRMS (EI+): 317 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ3.00 (3H, brs), 3.16 (3H, brs), 3.89(3H, s), 6.97 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.64 (1H, d, J = 9.2 Hz), 10.25 (1H, s).
<実施例19>
(6−ブロモ−2−メルカプト−3−メトキシ)フェニルメタノール
実施例18の化合物(2.44 g)をイソプロピルアルコール(60 mL)に懸濁し、1 mol/L水酸化ナトリウム(15.3 mL)を加えて60℃で30分間攪拌した。溶媒を減圧下に濃縮後、5%塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をメタノール(60mL)に溶解し、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム(580 mg)を加えて、常温で30分間攪拌した。溶媒を減圧下に濃縮後、5 %塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、目的物(1.95g)を淡紫色油状物として得た。
LRMS (EI+): 248 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ1.99 (1H, brs), 3.90 (3H, s), 4.46(1H, s), 4.93 (2H, s), 6.71 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例20>
4−ブロモ−7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン
実施例19の化合物(1.95 g)をアセトニトリル(15 mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン臭化水素塩(2.90g)を加えて17時間加熱還流した。溶媒を減圧下に濃縮後、酢酸エチルで洗浄して無色粉末(4.39 g)を得た。得られた固体(4.35 g)にトルエン(60mL)、無水トリフルオロ酢酸(1.18mL)及びトリエチルアミン(3.17 mL)を加えて3時間還流した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(2.00g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 310 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ4.00 (3H, s), 6.75 (1H, d, J = 8.6Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.79 (1H, q, J = 1.2 Hz).
<実施例21>
2−アミノニコチン酸エチル
市販の2−アミノニコチン酸(24.8 g)をアセトン(540 mL)に溶解し、ヨードエタン(43.1 mL)、炭酸カリウム(124 g)を加え、加熱還流下16時間攪拌し、ヨードエタン(29.0mL)を加え、更に15時間攪拌した。不溶物を濾去した後、濾液の溶媒を減圧下留去し、得られた残渣に酢酸エチルを加え再結晶し、目的物(17.3 g)を得た。母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、目的物(1.60g)を得、合わせて(18.9 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.38 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.34(2H, q, J = 7.3 Hz), 6.62 (1H, dd, J = 7.9, 4.9 Hz), 8.13 (1H, dd, J = 7.9, 1.8Hz), 8.21 (1H, dd, J = 4.9, 1.8 Hz).
<実施例22>
N−アミノ−2−アミノ−3−エトキシカルボニルピリジニウムメシチレンスルホネート
メシチルスルフォニルアセトヒドロキサム酸エチルエステル(28.3g)を1,4-ジオキサン(40 mL)に溶解し、0℃にて70%過塩素酸(14 mL)を加え、30分攪拌した。反応液に冷水を加えた後、析出した固体を濾取して、塩化メチレンに溶解した。分液操作により水層を除いた後、塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。0℃にて濾液を実施例21の化合物(13.8g)の塩化メチレン(50 mL)溶液に加え、常温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルを加え析出した結晶を、濾取し、目的物(29.0 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.34 (3H, t, J= 7.3 Hz), 2.17(3H, s), 2.50 (6H, s), 4.37 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.74 (2H, s), 6.96 (2H, brs),7.00 (1H, t, J = 6.7 Hz), 8.41 (1H, dd, J = 6.7, 1.2 Hz), 8.53 (1H, d, J = 6.7Hz), 8.75 (2H, brs).
<実施例23>
2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルボン酸エチル
実施例22の化合物(10.0 g)をトルエン(75 mL)に溶解し、トリエチルアミン(12.5 mL)、トリフルオロ酢酸無水物(5.60 mL)を加え、加熱還流下13時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、目的物(5.34g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.54(2H, q, J = 7.3 Hz), 7.30 (1H, t, J = 7.3 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 7.3, 1.2 Hz),8.81 (1H, dd, J = 7.3, 1.2 Hz).
<実施例24>
8−t−ブチルジメチルシロキシメチル−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
アルゴン雰囲気下、実施例23の化合物(5.03 g)をTHF(150 mL)に溶解し、−10℃にて水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95mol/L, 40.9 mL)をゆっくり加えた。1 mol/L 塩酸を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、アルゴン雰囲気下DMF(100mL)に溶解し、0℃にてイミダゾール(3.30 g)、クロロt-ブチルジメチルシラン(3.51 g)を加え、常温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的物(5.90g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.17 (6H, s), 0.99 (9H, s),5.17 (2H, s), 7.22 (1H, t, J = 6.7 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 6.7, 1.2 Hz), 8.53(1H, dd, J = 6.7, 1.2 Hz).
<実施例25>
8−t−ブチルジメチルシロキシメチル−5−ヨード−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
アルゴン雰囲気下、実施例24の化合物(5.90 g)をTHF(120 mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L,7.23 mL)を加え、30分攪拌した。1,2-ジヨードエタン(5.52 g)を加え、-78℃にて2.5時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的物(7.64g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.17 (6H, s), 0.96 (9H, s),5.14 (2H, d, J = 1.2 Hz),
7.55 (1H, dt, J= 7.9, 1.2 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例26>
N−アミノ−2−アミノ−3−ブロモ−6−メトキシピリジニウムメシチレンスルホネート
メシチルスルフォニルアセトヒドロキサム酸エチルエステル(25.3g)を1,4-ジオキサン(35 mL)に溶解し、0℃にて70%過塩素酸(13 mL)を加え、30分攪拌した。反応液に冷水を加えた後、析出した固体を濾取して塩化メチレンに溶解した。分液操作により水層を除いた後、塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。0℃
にて濾液を2−アミノ−3−ブロモ−6−メトキシピリジン(WO03/031445パンフレット)(15.0 g)の塩化メチレン(100 mL)溶液に加え、常温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルを加え析出した結晶を濾取し目的物(27.3g)を黄色粉末として得た。
LRMS(ESI+): 203 [(M-NH3)+H+]
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.14 (3H, s), 2.47 (6H, s),4.06 (3H, s), 5.73 (1H, s), 6.28 (2H, s), 6.45 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.71 (2H,s), 8.20 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.40 (2H, s).
<実施例27>
8−ブロモ−5−メトキシ−2−トリフルオロメチル− [1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
実施例26の化合物(13.0 g)をメタノール(100 mL)に溶解し、0℃にてトリエチルアミン(13.0 mL), トリフルオロ酢酸無水物(6.6 mL)とメタノール(20mL)の混合物を加え、常温にて17.5時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(6.73g)を褐色粉末として得た。
LRMS(EI+): 295 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.23 (3H, s), 6.41 (1H, d, J =7.9 Hz), 7.87 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例28>
5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルバルデヒド
アルゴン雰囲気下、実施例25の化合物(7.64 g)をTHF(100 mL)に溶解し、0℃にてテトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF溶液(1.0mol/L, 33.4 mL)を加え、常温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、塩化メチレン(150mL)及び活性二酸化マンガン(14.5 g)を加え、60℃にて5時間攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾去し、減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をアルゴン雰囲気下メタノール(100mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(3.61 g)を加え、加熱還流下2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→2:3)で精製し、目的物(1.43g)を黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 245 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.34 (3H, s), 6.66 (1H, d, J =7.9 Hz), 8.36 (1H, d, J = 7.9 Hz), 10.59 (1H, s).
<実施例29>
5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルバルデヒド
アルゴン雰囲気下、実施例27の化合物(6.49 g)をTHF(200 mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.55 mol/L,9.02 mL)を加え、15分攪拌した。DMF(5.09 mL)を加え、1.5時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ(カニュレーション)、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(2.43g)を黄色粉末として得た。
<実施例30>
6−アミノ−5−メトキシ−2−ピコリン
市販の3−ヒドロキシ−6−メチル−2−ニトロピリジン(9.76 g)のDMF(120 mL)溶液に炭酸カリウム(14.0 g,)とヨードメタン(5.91mL)を加え、常温で2時間攪拌した。水(700 mL)を加え、酢酸エチル(1.50 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4 : 1 )により精製しメチルエーテル体(10.1 g)を得た。メチルエーテル体の酢酸エチル(300 mL)溶液に10 % パラジウム−炭素(1.00 g)を加え、水素雰囲気下、常温で4時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧下濃縮後、目的物(8.28g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 2.33 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.59(2H, br s), 6.45 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.82 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例31>
2−ジ(t−ブトキシカルボニル)アミノ−5−メトキシ−2−ピコリン
実施例30の化合物(3.00 g)のアセトニトリル(100 mL)にジ−t−ブチルジカルボネート(28.4 g)とトリエチルアミン(4.39 g,)、N,N-ジメチルアミノピリジン(100mg)を加え、常温で8時間攪拌した。減圧下反応液を濃縮し、酢酸エチル(500 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧下濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3 : 1 )により精製し、目的物(5.80 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.41 (18H, s),2.48 (3H, s), 3.81 (3H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例32>
6−ブロモメチル−2−ジ(t−ブトキシカルボニル)アミノ−3−メトキシピリジン
実施例31の化合物(6.34 g)の四塩化炭素(50 mL)溶液にNBS(3.67g)と過酸化ベンゾイル(20 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、4時間還流した。不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、目的物(6.33g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (18H, s), 3.86 (3H, s),4.53 (2H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例33>
2−ジ(t−ブトキシカルボニル)アミノ−6−ホルミル−3−メトキシピリジン
N−メチルモルホリン−N−オキシド(3.55 g)とモレキュラーシーブ4Aパウダー(5.00 g)のアセトニトリル(80 mL)溶液にアルゴン雰囲気下、常温で実施例32の化合物(6.33g)のアセトニトリル(20 mL)溶液を加え、4時間攪拌した。反応液をシリカゲル濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5 : 1 → 3 : 1 )により精製し、目的物(3.70 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3,) δ 1.42 (18H, s), 3.96 (3H, s),7.35 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.5 Hz), 9.94 (1H, s).
<実施例34>
8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
市販の8−ヒドロキシキノリン(30.0 g)の1,2−ジクロロエタン(207 mL)溶液に、塩化アルミニウム(68.9 g)及びプロピオニルクロリド(19.9mL)を加えて70℃で3時間攪拌した。反応液を5%塩酸(1 L)に注ぎ、30分攪拌後、酢酸ナトリウムでpH4として有機層を分取した。水層をクロロホルムで抽出し、先の有機層と合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、粗製の8−ヒドロキシ−5−プロピオニルキノリンを淡黄色アモルファス粉末として得た。このアモルファス粉末にTHF(500mL)、50% 水酸化ナトリウム水溶液、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(3.00 g)およびヨウ化メチル(38.6 mL)を加えて常温で29時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮後、残渣に氷水(1L)を加えて析出した固体を濾取した。この固体を酢酸エチルに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル(1 L)を加えて加温し、不溶物を濾去し、濾液を減圧下濃縮して析出した固体を濾取し、目的物(23.2g)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 215 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ1.28 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.10 (2H,q, J = 7.3 Hz), 4.10 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 8.6,4.3 Hz), 8.11 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.96 (1H, dd, J = 4.3, 1.8 Hz), 9.39 (1H,dd, J = 8.6, 1.8 Hz).
<実施例35>
8−メトキシ−2−メチル−5−プロピオニルキノリン
アルゴン雰囲気下にて、実施例1の化合物(5.55 g)をTHF(220 mL)に溶解し、−78℃にて1.58 mol/L n‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(15.3mL)を滴下し、同温度にて5分間攪拌した。その後、−78℃にてプロピオン酸無水物(4.86 mL)を加え、−78℃にて10 分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1: 1 → 1 : 2)にて精製し、目的物 (2.39 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.80(3H, s), 3.08 (2H, q, J = 7.4 Hz), 4.14 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.44(1H, d, J = 9.2 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.26 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例36>
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
アルゴン雰囲気下、実施例3の化合物(4.00g)をTHF(150 mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 6.1mL)を加え、1時間攪拌した。同温でプロピオン酸無水物(1.53 mL)を加え、2.5時間攪拌した後、常温に昇温し、更に1.5時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(2.08g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.40(3H, t, J = 7.3 Hz), 3.05-3.11 (4H, m), 4.14 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz),7.48 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.28 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例37>
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
塩化アルミニウム(214 mg)及び1,2,4-トリクロロベンゼン(1.0 mL)を混合し、塩化プロピオニル(0.163mL)を加えた。実施例2の化合物(100mg)を加え、外温70℃で1時間撹拌した。1 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで洗浄した。有機層を1 mol/L塩酸で抽出した。水層を合わせ、酢酸ナトリウムで中和後、酢酸エチルで2回抽出した。すべての有機層を合わせ、飽和食塩水洗浄、無水硫酸ナトリウム乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的物(70.9 mg)を淡黄色粉末として得た。
<実施例38 >
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
市販の2−アミノ−4−プロピオニルアニソール(24.6 g)、ヨウ化ナトリウム(20.6 g)、1-ブタノール(246 mL)、濃塩酸(246 mL)を混合し、140℃に加熱しながらトランス-1-ヘプテナール(57.8g)を50分間で滴下し、140℃で3時間加熱還流した。反応液を減圧下留去した残渣に酢酸エチル(500 mL)、水(250 mL)を加え分液した。有機層を水(250mL)で抽出し、先の水層とあわせ、1 mol/L水酸化ナトリウム溶液でpH 8とした。析出した固体を濾取し、水(75.0 mL)で洗浄した。得られた固体を酢酸エチル(100mL)に溶解し、シリカゲル(1.23 g)を加え、濾別後、減圧濃縮した。残渣にエタノール(98.5 mL)を加え50℃に加熱して溶解した後、水(98.5 mL)を加え、常温で放冷した。析出固体を濾取し、エタノール:水=1:5(98.5 mL)で洗浄した。60℃で減圧乾燥し、目的物(14.1 g)を茶色粉末として得た。
<実施例39>
8−メトキシ−5−プロピオニル−2−イソプロピルキノリン
アルゴン雰囲気下、実施例4の化合物(3.57 g)をTHF(120 mL)に溶解し、−78℃にて1.60 mol/L n‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(8.06mL)を滴下し、同温度にて5
分間攪拌した。その後、−78℃にてプロピオン酸無水物(2.61 mL)を加え、−78℃にて25 分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3: 1)にて精製し、目的物(1.20 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.39(6H, d, J = 7.3 Hz), 3.08 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.31〜3.41(1H, m), 4.14 (3H, s),7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.52 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz),9.29 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例40>
8−メトキシ−5−プロピオニル−2−トルフルオロメチルキノリン
アルゴン雰囲気下、実施例8の化合物(3.86 g)をTHF(100 mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L,5.2 mL,)を加え、1時間攪拌した。同温にてプロピオン酸無水物(3.5 mL)を加え、3時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、目的物(1.21g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.11(2H, q, J = 7.3 Hz), 4.18 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.88 (1H, d, J =8.6 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.65 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例41>
4−メトキシ−7−プロピオニル−2−トリフルオロメチル−1H−ベンズイミダゾール
アルゴン雰囲気下にて、実施例13の化合物(800 mg)をTHF(20.0 mL)に溶解し、
−78℃にて1.58 mol/L n‐ブチルリチウム/ヘキサン溶液(3.90 mL)を滴下し、そのまま1時間攪拌した。その後、同温度にてN, N‐ジメチルプロピオンアミド(890μL)を加え、常温まで昇温させながら3時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製し、目的物(342mg)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+) : 272 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.08(2H, q, J = 7.3 Hz), 4.15 (3H, s), 6.80 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.96 (1H, d, J =8.6 Hz), 11.4 (1H, brs).
<実施例42>
4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾチアゾール
市販の2−アミノ−4−メトキシベンゾチアゾール(26.2 g)と60%水酸化ナトリウム水溶液を150℃にて22時間、加熱撹拌した。冷後、氷を加え、濃塩酸にてpH5とし、沈殿物を濾去後、水層をトルエンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し粘性油状物(2.68g)を得た。一方、先の沈殿物を飽和重曹水とトルエンで洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシムで乾燥後、減圧濃縮し同様に粘性油状物を得た。得られた油状物を合わせ、トリフルオロ酢酸(96mL)、ポリリン酸トリメチルシリルエステル(53 mL)に溶解し6時間、95℃にて反応させた。冷後、水を加え水酸化ナトリウム水溶液にてpH8とし、塩化メチレンで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシムで乾燥後、減圧濃縮しシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製し、目的物(3.46g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (200 MHz, acetone-d6) δ 3.86 (3H, s), 7.05 (1H,dd, J = 8.0, 1.4 Hz), 7.25 (1H, dd, J = 8.1, 1.4 Hz), 7.36 (1H, t, J = 8.1 Hz).
<実施例43>
4−メトキシ−7−プロピオニル−2−トリフルオロメチルベンゾチアゾール
アルゴン雰囲気下、塩化チタン(7.46 mL)をニトロメタン(40 mL)に溶解し、プロピオニルクロリド(5.91 ml)を加えた後、ニトロメタン(30mL)に溶解した実施例42の化合物(3.93 g)を加え、常温にて30分、75℃にて6時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1→4:1)で精製し、目的物(2.19g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.14(2H, q, J = 7.3 Hz), 4.18 (3H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.20 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例44>
7−メトキシ−4−プロピオニル−2−トリフルオロメチルベンゾフラン
アルゴン気流下、実施例16の化合物(500mg)をTHF(10mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムヘキサン溶液(1.21mL,1.54mol/L)を滴下し、5分撹拌した。これにN,N-ジメチルプロピオン酸アミド(513mg)を加え、ゆっくりと常温まで戻した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、目的物(162mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ 1.26(3H, t, J=7.3Hz), 3.05(2H, q,J=7.3Hz), 4.10(3H, s), 6.93(1H, d, 8.6Hz), 7.90(1H, d, J=8.6Hz), 8.01(1H, d,J=1.2Hz).
<実施例45>
7−メトキシ−4−プロピオニル−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン
実施例20の化合物(1.70 g)のTHF(27 mL)溶液に、−78 ℃でn-ブチルリチウム(1.58 mol/L ヘキサン溶液、3.80 mL)を加えて同温で30分間攪拌した後、N,N−ジメチルプロピオンアミド(1.20mL)を加えて常温で30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的物(243mg)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 288 [M+]
1H-NMR(400MHz、CDCl3) δ1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.07 (2H,q, J = 7.3 Hz), 4.09 (3H, s), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.05 (1H, d, J = 8.6Hz), 8.80 (1H, q, J = 1.2 Hz).
<実施例46>
3−ヒドロキシ−3−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−2,2−ジメチル−プロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例28の化合物 (2.43 g)をテトラヒドロフラン(90 mL)に溶解し、ジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール(3.03mL)及びトリフルオロボランジエチルエーテル錯体(1.89 mL)を加え、常温にて35分攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒留去することで目的物(3.41g)を黄色粉末として得た。
LRMS (CI+): 348 [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3,) δ : 1.21 (3H, s), 1.23 (3H, s),3.72 (3H, s), 4.21 (3H, s), 4.33 (1H, d, J = 7.9 Hz), 5.37 (1H, d, J = 7.9 Hz),6.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.62 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例47>
3−(2−ジ(t−ブトキシカルボニル)アミノ−3−メトキシピリジン−6−イル)−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン酸メチル
実施例33の化合物(8.43 g)とジメチルケテンメチルトリメチルシリルアセタール(6.25 g)のテトラヒドロフラン(200 mL)溶液に、アルゴン雰囲気下、0℃で三フッ化ホウ素−ジエチルエーテル錯体(4.55mL)を滴下し、0℃で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル(500 mL)で抽出した。水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5 : 1 → 1 : 1)により精製し、目的物(8.63 g)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3,) δ:1.08 (3H, s), 1.14 (3H, s),1.37 (18H, s), 3.71 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.08 (1H, d, J = 7.3 Hz), 4.90 (1H,d, J = 7.3 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.21 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例48>
3−(8−メトキシキノリン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
実施例34の化合物(700 mg)に炭酸ジメチル(15 mL)及び60% 水素化ナトリウム(390 mg)を加えて120℃で9時間加熱した。反応液を放冷後、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=15:1)で精製し、目的物(890mg)を淡黄色油状物として得た。
LRMS (EI+): 273 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.55 (3H, d, J = 7.3 Hz), 3.67(3H, s), 4.17 (3H, s), 4.51 (1H, q, J = 7.3 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.57(1H, dd, J = 8.6, 4.3 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.98 (1H, dd, J = 4.3, 1.8Hz), 9.29 (1H, dd, J = 8.6, 1.8 Hz).
<実施例49>
3−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例35の化合物(519 mg)を炭酸ジメチル(10 mL)に溶解し、常温にて60%水素化ナトリウム (272 mg)を加え、加熱還流下にて9時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル: メタノール = 10 : 1)にて精製し、目的物(465 mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 1.54 (3H, d, J = 6.8 Hz), 2.80(3H, s), 3.67 (3H, s), 4.15 (3H, s), 4.50 (1H, q, J = 6.8 Hz), 7.03 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.16 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例50>
3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例36の化合物(1.07 g)を炭酸ジメチル(20 mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(528 mg)、メタノール(数滴)を加え、加熱還流下11時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(1.04g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.54(3H, d, J = 7.3 Hz), 3.07 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.68 (3H, s), 4.15 (3H, s), 4.50(1H, q, J = 7.3 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.05(1H, d, J = 8.6 Hz), 9.18 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例51>
3−(2−イソプロピル−8−メトキシキノリン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例39の化合物(294 mg)を炭酸ジメチル(5 mL)に溶解し、常温にて60%水素化ナトリウム (137 mg)を加え、加熱還流下にて10時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: アセトン = 3 : 1)にて精製し、目的物(257 mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.39 (6H, d, J = 7.3 Hz), 1.54(3H, d, J = 6.7 Hz), 3.31-3.40 (1H, m) 3.67 (3H, s), 4.15 (3H, s), 4.50 (1H, q,J = 6.7 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.05 (1H, d, J= 8.6 Hz), 9.20 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例52>
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例40の化合物(380 mg) を炭酸ジメチル(15 mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(161 mg)、メタノール(数滴)を加え、加熱還流下5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1→3:1)で精製し、目的物(269mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.55 (3H, d, J = 6.7 Hz), 3.68(3H, s), 4.18 (3H, s), 4.50 (1H, q, J = 6.7 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.89(1H, d, J = 9.2 Hz), 8.24 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.52 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例53>
1−(7−メトキシ−1−メトキシメチル−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)プロパン−1−オン
アルゴン雰囲気下にて、実施例41の化合物(1.00 g)をDMF(30.0 mL)に溶解し、氷冷下にてトリエチルアミン (610 μL)及びクロロメチルメチルエーテル(310μL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をアミノ化シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 4 : 1)にて精製し、目的物(1.01 g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 316 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.26 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.37(3H, s), 3.50 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.07 (3H, s), 5.91 (2H, s), 6.94 (1H, d, J =8.6 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例54>
3−(7−メトキシ−1−メトキシメチル−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例53の化合物 (1.00 g)を炭酸ジメチル(15 mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(379 mg)を加え、加熱還流下にて30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 2 : 1)にて精製し、目的物(900 mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 374 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.53 (3H, d, J = 7.3 Hz), 3.38(3H, s), 3.69 (3H, s), 4.08 (3H, s), 5.32 (1H, q, J = 7.3 Hz), 5.88 (1H, d, J =11.0 Hz), 5.92 (1H, d, J = 11.0 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.12 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例55>
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例43の化合物(730 mg)を炭酸ジメチル(20 mL)に溶解し60%水素化ナトリウム(303 mg)を加え、加熱還流下40分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=4:1)、で精製し、目的物(364mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz) δ : 1.60 (3H, d, J = 7.3 Hz),3.72 (3H, s), 4.21 (3H, s), 4.55 (1H, q, J = 7.3 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.6 Hz),8.26 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例56>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例44の化合物 (1.76 g)を炭酸ジメチル(30.0 mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(776 mg)を加え、加熱還流下にて30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 3 : 1)にて精製し、目的物(2.07 g)を淡黄色粉末として得た。
LRMS(EI+): 330 [M +]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.54 (3H, d, J = 7.3 Hz), 3.70(3H, s), 4.11 (3H, s), 4.46 (1H, q, J = 7.3 Hz), 6.95 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.93(1H, d, J = 8.6 Hz), 8.01 (1H, d, J = 1.2 Hz).
<実施例57>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−2−メチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例45の化合物 (573 mg)を炭酸ジメチル(15.0 mL)に溶解し、60%水素化ナトリウム(239 mg)を加え、加熱還流下にて30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン: 酢酸エチル = 3: 1)にて精製し、目的物(625 mg)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 346 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.54 (3H, d, J = 7.3 Hz), 3.69(3H, s), 4.10 (3H, s), 4.50 (1H, q, J = 7.3 Hz), 6.91 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.09(1H, d, J = 8.0 Hz), 8.78 (1H, q, J = 1.2 Hz).
<実施例58>
3−(8−メトキシキノリン−5−イル)−2、2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
実施例48の化合物(890 mg)のDMF(30 mL)溶液に、60% 水素化ナトリウム(159mg)を加えて常温で1時間攪拌した。反応液にヨウ化メチル(0.223mL)を加えて常温で3時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(615mg)を無色油状物として得た。
LRMS (EI+): 287 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.56 (3H, s), 1.61 (3H, s),3.61 (3H, s), 4.14 (3H, s), 6.98 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.54 (1H, dd, J = 9.2,4.3 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.90 (1H, dd, J = 9.2, 1.8 Hz), 8.96 (1H,dd, J = 4.3, 1.8 Hz).
<実施例59>
3−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例49の化合物(465 mg)をDMF(16 mL)に溶解し、氷冷下にて60%水素化ナトリウム(84.2 mg)を加え、常温にて30分間攪拌した。その後、氷冷下にてヨードメタン(0.131mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1 : 2)にて精製し、目的物(395 mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.60 (6H, s), 2.80 (3H, s),3.60 (3H, s), 4.12 (3H, s), 6.95 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz),7.67 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.77 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例60>
3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例50の化合物(1.04 g)をDMF(30 mL)に溶解し、0℃にて60%水素化ナトリウム(180 mg)を加え、常温にて30分攪拌した。0℃にてヨードメタン(0.280mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1.5:1)で精製し、目的物(893mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.40 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.60(6H, s), 3.07 (2H, q, J = 7.6 Hz), 3.60 (3H, s), 4.12 (3H, s), 6.94 (1H, d, J =8.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.79 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例61>
3−(2−イソプロピル−8−メトキシキノリン−5−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例51の化合物(254 mg)をDMF(8 mL)に溶解し、氷冷下にて60%水素化ナトリウム(42 mg)を加え、常温にて30分間攪拌した。その後、氷冷下にてヨードメタン(0.065mL)を加え、常温にて45分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1 : 1)にて精製し、目的物(254 mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.39 (6H, d, J = 6.7 Hz), 1.60(6H, s), 3.31-3.41 (1H, m), 3.60 (3H, s), 4.13 (3H, s), 6.95 (1H, d, J = 8.6Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.81 (1H, d, J = 8.6Hz).
<実施例62>
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例52の化合物(269 mg) をDMF(8 mL)に溶解し、0℃にて60%水素化ナトリウム(38.0 mg)を加え、常温にて30分攪拌した。0℃にてヨードメタン(0.591mL)を加え、常温にて4時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的物(269mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.61 (6H, s), 3.60 (3H, s),4.15 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.85 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.87 (1H, d,J = 9.2 Hz), 9.14 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例63>
3−(7−メトキシ−1−メトキシメチル−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例54の化合物 (900 mg)をDMF(20.0 mL)に溶解し、氷冷下にて60%水素化ナトリウム(106 mg)を加えた後、常温にて30分間攪拌した。その後、氷冷下にてヨードメタン(10.179mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、さらに水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(893mg)を無色油状物として得た。
LRMS (EI+): 388 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.58 (6H, s), 3.38 (3H, s),3.64 (3H, s), 4.07 (3H, s), 5.88 (2H, s), 6.94 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.04 (1H,d, J = 8.6 Hz).
<実施例64>
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下実施例55の化合物(363 mg)をDMF(10 mL)に溶解し、0℃にて60%水素化ナトリウム(46.0 mg)を加え、常温にて30分攪拌した。0℃にてヨードメタン(0.716mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=3:1)、で精製し、目的物(379mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 400 MHz) δ : 1.64 (6H,s), 3.66 (3H, s),4.17 (3H, s, J = 3.7 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例65>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例56の化合物 (2.07 g)をDMF(30.0 mL)に溶解し、氷冷下にて60%水素化ナトリウム(276 mg)を加えた後、常温にて30分間攪拌した。その後、氷冷下にてヨードメタン(0.470mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、さらに水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、目的物(2.11g)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 344 [M +]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.59 (6H, s), 3.64 (3H, s),4.09 (3H, s), 6.87 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.02 (1H, d,J = 1.2 Hz).
<実施例66>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
アルゴン雰囲気下にて、実施例57の化合物 (624 mg)をDMF(15.0 mL)に溶解し、氷冷下にて60%水素化ナトリウム(79.3 mg)を加えた後、常温にて30分間攪拌した。その後、氷冷下にてヨードメタン(0.150mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、さらに水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=2:1)、で精製し、目的物(568mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 360 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.60 (6H, s), 3.64 (3H, s),4.08 (3H, s), 6.83 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.79 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.72 (1H, q,J = 1.2 Hz).
<実施例67>
3−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
実施例46の化合物 (3.41 g)をジクロロメタン(90 mL)に溶解し、0℃にてデスマーチン試薬(4.99 g)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(3.26g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ : 1.61 (6H, s), 3.67 (3H, s),4.30 (3H, s), 6.62 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.54 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例68>
3−(2−ジ(t-ブトキシカルボニル)アミノ−3−メトキシピリジン−6−イル)−2,2−ジメチル−3−オキソプロピオン酸メチル
実施例47の化合物(8.63 g)のジクロロメタン(150 mL)溶液に0℃で、デスマーチン試薬(9.66 g)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチル(500mL)で抽出した。水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3: 1 → 2 : 1)により精製し、目的物(9.66 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3,) δ:1.41 (18H, s), 1.48 (6H, s),3.57 (3H, s), 3.91 (3H, s), 7.30 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.10 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例69>
5−(8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例58の化合物(520 mg)のn-プロパノール(18 mL)溶液にヒドラジン一水和物(0.439 mL)を加えて120℃で9時間攪拌した。反応液を氷冷し、析出した固体を濾取して目的物(290mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 269 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (3H, s), 1.59 (3H, s),4.15 (3H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 8.6, 4.3 Hz), 7.64(1H, d, J = 8.6 Hz), 8.85 (1H, brs), 8.86 (1H, dd, J = 8.6, 1.8 Hz), 8.79 (1H,dd, J = 4.3, 1.8 Hz).
<実施例70>
3−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例59の化合物(294 mg)をエタノール(10 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.473 mL)を加え、加熱還流下にて24時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、目的物(197mg)を無色粉末として得た。
元素分析:C16H17N3O2として 計算値 C 67.83 H6.05 N 14.83 実測値 C 67.73 H 6.06 N 14.75
LRMS (EI+): 283 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.44 (6H, s), 2.81 (3H, s),4.13 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.39 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.56 (1H, d,J = 8.6 Hz), 8.61 (1H, brs), 8.70 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例71>
3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例60の化合物(890 mg)をエタノール(20 mL)に溶解し、酢酸(3.55 mL)、ヒドラジン一水和物(1.37 mL)を加え、加熱還流条件下10時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無色硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、目的物(108mg)を黄色粉末として得た。
HRMS (EI+): 297.1482 (+0.5 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.41 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.44(6H, s), 3.09 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.13 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.43(1H, d, J = 8.6 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.64 (1H, brs), 8.72 (1H, d, J =8.6 Hz).
<実施例72>
3−(2−イソプロピル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例61の化合物(251 mg)をエタノール(8 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.111 mL)を加え、加熱還流下にて48時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1 : 1→2 : 3)にて精製し、目的物 (187 mg)を淡黄色粉末として得た。
元素分析: C18H21N3O2として 計算値 C 69.43 H6.80 N 13.49 実測値 C 69.22 H 6.77 N 13.39
LRMS (EI+): 311[M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.39 (6H, d, J = 7.3 Hz), 1.45(6H, s), 3.34-3.45 (1H, m), 4.13 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.46 (1H,d, J = 9.2 Hz), 7.56 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.74 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例73>
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例62の化合物(269 mg)をエタノール(4.00 mL)に溶解し、酢酸(0.380 mL)、ヒドラジン一水和物(0.147 mL)を加え、加熱還流下10時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無色硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、アミノ化シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(45mg)を淡黄色アモルファスとして得た。
HRMS (EI+): 337.1022 (-1.6 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.48 (6H, s), 4.16 (3H, s),7.17 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.78 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.83 (1H, d, J = 9.2 Hz),8.66 (1H, brs), 9.16 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例74>
3−(7−メトキシ−1−メトキシメチル−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例63の化合物(892 mg)をエタノール(10.0mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.335 mL)を加え、加熱還流下にて5時間攪拌した。その後、反応液にヒドラジン一水和物(0.112mL)を追加し、加熱還流下にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル =1 : 1)にて精製し、目的物(740mg)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 370 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.61 (6H, s), 3.38 (3H, s),4.07 (3H, s), 5.92 (2H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.74 (1H, d, J = 8.6 Hz),8.80 (1H, brs).
<実施例75>
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例74の化合物(100 mg)をTHF (2.00 mL)に溶解し、3.00 mol/L塩酸(1.00 mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1 : 2)にて精製し、目的物(60.7 mg)を無色粉末として得た。
HRMS (EI+): 326.0961 (-2.9 mmu) [M+]
(tautomeric mixture として)
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.62 (9H, s, tautomer), 3.30(1H, t, J = 8.0 Hz, tautomer), 4.12 (6H, s), 5.38 (2H, d, J = 8.0 Hz,tautomer), 6.81 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.62 and 7.63 (2H, d, J = 8.6 Hz,tautomer), 8.81 (2H, brs), 11.27 (2H, brs).
<実施例76>
3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例64の化合物(326 mg)をエタノール(9.0 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.175 mL)を加え、加熱還流下4.5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)、で精製し、目的物(250mg)を黄色粉末として得た。
元素分析:C14H12F3N3O2Sとして 計算値C 48.98 H 3.52 N 12.24 実測値 C 48.79 H 3.35 N 12.07
LRMS (EI+): 343 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ : 1.62 (6H,s), 4.15 (3H ,s), 7.07(1H, d, J = 8.6 Hz), 7.82 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.62 (1H, s).
<実施例77>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例65の化合物(2.11 g)をエタノール(30.0 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.890 mL)を加え、加熱還流下にて4.5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣に水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、固体をヘキサンに懸濁し、濾取することで、目的物(1.61g)を無色粉末として得た。
元素分析:C15H13F3N2O3として 計算値C 55.22 H 4.02 N 8.59 実測値 C 54.96 H 3.84 N 8.58
LRMS(EI+): 326 [M +]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.58 (6H, s), 4.08 (3H, s),6.93 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.97-7.98 (1H, m), 8.73(1H, brs).
<実施例78>
3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例66の化合物(568 mg)をエタノール(10.0 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.230 mL)を加え、加熱還流下にて3時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣に水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体を酢酸エチルに溶解後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、固体をジイソプロピルエーテルに懸濁し、濾取することで、目的物(410mg)を無色粉末として得た。
HRMS (EI+): 342.0628 (-2.2 mmu)[M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ:1.57 (6H, s), 4.07 (3H, s),6.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.64 (1H, brs), 8.70 (1H,d, J = 1.2 Hz).
<実施例79>
3−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例67の化合物(1.50 g)をキシレン(40 mL)に溶解し、カルバジン酸t-ブチル(1.72g)、ピリジニウムp-トルエンスルホネート(109mg)を加え、加熱還流下(Dean-stark)1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)で精製し、目的物(214mg)とその中間体(495 mg)を得た。中間体をキシレン(10 mL)に溶解し、ピリジニウムp-トルエンスルホネート(40 mg)を加え、加熱還流条件下(Dean-strak)1.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精製し目的物(82.8mg)を得た。合わせて目的物(297 mg)を無色粉末として得た。
元素分析:C13H12F3N5O2・1/5H2Oとして 計算値C 47.19 H 3.78 N 21.27 実測値 C 47.56 H 3.63 N 20.89
HRMS (EI+): 327.0924 (-1.9 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ : 1.64 (6H, s), 4.29 (3H, s),6.58 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.75 (1H, s).
<実施例80>
3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン
実施例68の化合物(8.03 g)のエタノール(120 mL)溶液にヒドラジン一水和物(4.30 mL)を加え、16時間還流した。一部減圧濃縮後、水を加え、析出晶を濾取した。得られた結晶のジクロロメタン(80mL)溶液にトリフルオロ酢酸(30 mL)加え、室温で12時間放置した。減圧濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル(500 mL)で抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮後、得られた結晶をエタノール(30mL)に溶かし、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロアセトン(8.82 g)を加え、15時間還流した。一部減圧濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウムと水で中和後、析出晶を濾取し、目的物(2.33g)を無色粉末として得た。
元素分析:C14H13F3N4O2・1/8H2Oとして 計算値C 51.18 H 4.07 N 17.05 実測値 C 51.33 H 3.91 N 16.79
LRMS (EI+): 326 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3,) δ:1.62 (6H, s), 4.11 (3H, s),6.68 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.96 (1H, br s), 9.41 (1H,s).
<実験例1> ホスホジエステラーゼ阻害活性
PDE3A触媒領域(以下Catと略す)及び PDE4Bcatの cDNAはヒト由来のRNAよりそれぞれRT-PCRを行い単離した。各単離したcDNA断片をGatewaysystem (Invitrogen社製)及びBac-to-Bac(登録商標) Baculovirus Expression system(Invitrogen社製)で昆虫細胞Sf9に導入し、目的の各PDEタンパクを発現させた。これら組み換えPDE3Acat、PDE4Bcat、PDE5Acat及びPDE10A1はこれらPDEタンパクを高発現したSf9細胞の培養上清もしくは細胞抽出液からそれぞれイオン交換クロマトグラフィーで精製し、以下に示す実験に用いた。
被験化合物は4 mmol/L溶液を段階的に15%DMSO溶液で4倍希釈し、15 nmol/Lから4 mmol/Lまでの濃度の溶液を用意した(実験での最終濃度は1.5nmol/Lから400μmol/L)。これら被験化合物溶液 10μL、緩衝液[40 mmol/L Tris-HCl (pH7.4), 10 mmol/LMgCl2 ]で希釈した[3H] cAMP及び2×10-6unit量(1unitはpH7.5、30℃の条件下で1μmol/LのcAMPを1分間に分解するPDE量を示す)の各ヒト由来組み換えPDEタンパク40μLを96穴プレートに添加し、30℃で20分間反応した。その後65℃で2分間反応させた後、1 mg/mL 5'nucleotidase(Crotalusatrox venom, Sigma社製) 25 μLを添加し、30℃で10分間反応した。反応終了後、Dowex溶液[300 mg/mL Dowex1x8-400 (Sigma Aldrich社製), 33% Ethanol] 200μLを添加し、4℃で20分間振動混合した後MicroScint 20(Packard社製)200μLを添加し、シンチレーションカウンター(Topcount、Packard社製)を用いて測定した。IC50値の算出はGraphPadPrism v3.03 (GraphPad Software社製)を用いて行った。
なお、IC50値≧10μmol/L(−)、10μmol/L>IC50値≧1μmol/L (+)、1μmol/L>IC50値≧0.1μmol/L(++)、0.1μmol/L>IC50値 (+++)として表記した。
結果を表1に示す。
<実験例2>モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮反応
モルモットをペントバルビタール(30mg/kg,i.p.)で麻酔し、 左外頚静脈に静脈投与用カニューレ、右内頚動脈に採血及び血圧測定用カニューレ、 気管に気管カニューレを挿入した。60times/min、10 mL/kg/strokeの条件で人工呼吸し、気管カニューレの側枝からオーバフローする空気 (エアフロー)をbronchospasmtransducer(Ugo-Basile)にて測定し、Power Lab (ADInstruments Japan)を介してコンピューターに記録した。ガラミン(10mg/kg,i.v.)にて不動化した後、10分おきにヒスタミン(12.5μg/kg,i.v.)を投与した。
ヒスタミンによる気道収縮が安定した後、化合物(0.1mg/kg,i.v.)を投与し、投与30秒後のヒスタミンによる気道収縮反応を測定し、 化合物の気道収縮抑制作用を調べた。気道収縮をエアフロー値で記録し、結果は投与30秒後のヒスタミンによるエアフローの最大値を投与前の最大値に対する割合で表した。なお被検化合物はDMSOで溶解し使用した。
なお、抑制率≧90% (+++)、90%>抑制率≧80% (++)、80%>抑制率≧60% (+)として表記した。
結果を表2に示す。
以上のように、一般式(1)で表される本発明化合物はPDE阻害活性を有し、各種動物実験モデルにおいてその有効性が確認された。
上述のように、本発明は、新規なピリダジノン誘導体とその付加塩が優れたPDE阻害作用を有することを見出したものである。このようなPDE阻害作用を有する化合物は、狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、ハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病、統合失調症などの各種精神障害、肥満、メタボリックシンドローム等の予防又は治療薬、ならびに男性性機能障害治療薬として有用である。

Claims (10)

  1. 一般式(1)
    [式中、R及びRは同一又は異なって炭素数1〜6のアルキル基を示し、Heterocycleは下記一般式(2)
    (式中R3は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基を、R4は炭素数1〜6のアルコキシ基を示す)を示す]
    で表されるピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)
    [式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  3. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)
    [式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1c)
    [式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  5. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1d)
    [式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  6. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1e)
    [式中、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  7. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1f)
    [式中、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、R1、R2及びR3は前記定義に同じ]
    で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  8. 前記一般式(1)で示される化合物が、
    3−(8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(2−イソプロピル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[d]チアゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(4−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−7−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン、
    3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン又は
    3−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,4−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オンである請求項1記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物を有効成分とするホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のピラゾロン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容し得るその塩又はその水和物を有効成分として含有する医薬。
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