JP2008024599A - ピリダジノン誘導体、それらを有効成分とするpde阻害剤及び医薬 - Google Patents

ピリダジノン誘導体、それらを有効成分とするpde阻害剤及び医薬 Download PDF

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Yasushi Kono
靖志 河野
Tetsushi Takita
哲志 瀧田
Tomohiko Eiraku
智彦 永楽
Koji Ochiai
貢司 落合
Akihiko Kojima
昭彦 小島
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Abstract

【課題】 ホスホジエステラーゼ阻害作用を有する医薬品として有用な新規ピリダジノン誘導体を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)
Figure 2008024599

で表されるピリダジノン誘導体(具体例:6−(2−エチル−8メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン)。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤として有用なピリダジノン誘導体、その塩及びそれらの水和物に関する。
ホスホジエステラーゼ(PDE)は生体内のセカンドメッセンジャーであるcyclic AMP(cAMP)、及びcyclic GMP(cGMP)を分解する酵素である。現在までに、PDEは1〜11までのタイプが見つかっており、タイプ毎にcAMPを特異的に分解するか、cGMPを特異的に分解するかあるいは両方を分解するかが決まっている。各タイプのPDE組織分布には差がみられ、臓器の種類により、様々なタイプのPDEにより細胞反応がコントロールされていると考えられている。
PDE阻害剤の開発はこれまでに数多く行われており、例えばPDE3阻害剤は狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは抗喘息薬として、またPDE4阻害剤は気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病などの治療薬として期待されている。PDE5阻害剤は男性性機能障害治療薬としてすでに臨床において利用されている。さらに最近ではPDE10A modulatorとして、minocyclineをハンチントン病患者に試用して有効であったという報告があり(特許文献1)、PDE10阻害剤がハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、統合失調症などの各種精神障害治療薬として有効であることを示した公開特許公報も開示されてきている(特許文献2)。また、肥満やメタボリックシンドロームに対しても有効であることを示す国際公開パンフレットもごく最近開示された(特許文献3)。
PDE阻害剤としてはピリダジノン環を保有する化合物がいくつか報告されており(非特許文献1〜3)、中でもピリダジノンの6位にヘテロ環を連結させた化合物がPDE3阻害剤として数多く報告されている(非特許文献4)。ベンゾチアゾール環と連結させたピリダジノン誘導体は(非特許文献5、特許文献4)に、またベンゾオキサゾール環との連結化合物は(非特許文献6、特許文献5、6)に報告例がある。ベンゾフラン環やベンゾチオフェン環との連結体は(非特許文献7、特許文献7−9)に、イミダゾピリジン環については(非特許文献8、特許文献10)に報告例がある。さらにベンズイミダゾール環との連結体は非特許文献4に記載されているmeribendan、pimobendanやUD-CG-212(CAS-108381-22-2)がある。上述したこれら既知報告化合物はいずれもピリダジノン環やジヒドロピリダジノン環部分とヘテロ環部分の連結部位が本出願化合物と異なっており、また置換基も本特許出願化合物とは異なるものである。本特許化合物の一部に最も構造的に類似した化合物が(非特許文献9)に報告されているが、イミダゾール環の2位の置換基はすべて芳香環であり本発明の請求化合物は含まれていない。
WO01024781号パンフレット 特開2002−363103号公報 WO05120514号パンフレット 特開平2−193994号公報 DE 3511110号 DE 3006671号 WO04078751号パンフレット WO04058729号パンフレット 特開昭58−183687号公報 WO03097062号パンフレット Joshua O Odingo, Expert Opin. Ther. Patents, 15 773 (2005) Peter Norman, Expert Opin. Ther. Patents, 12 93 (2002) Miles D Houslay et al., Drug Discovery Today, 10 1503 (2005) Pasola Fossa et al., Quant. Struct.-Act. Relat., 21 267 (2002) Nomoto Yuji et al., Chem, Pharm. Bull., 39 352 (1991) Abou-Zeid K.A.M. et al., Egyptian J. Pharm. Sci., 38 303 (1997) Hishmat, Orchidee H et al., Pharmazie 40 460 (1985) Colletti Steven L et al., J. Med. Chem., 46 349 (2003) Jonas R et al., Eur. J. Med. Chem., 28 141 (1993)
本発明は、優れたホスホジエステラーゼ阻害作用を有し、かつ副作用の軽減されたピリダジノン誘導体を提供することにある。
本発明者らは、ホスホジエステラーゼ阻害活性を有し、かつ安全性の高い化合物を創製すべく鋭意研究を重ねた結果、公知のPDE阻害剤とは構造を異にした新規なピリダジノン誘導体がPDE阻害作用を有することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は
1) 一般式(1)
Figure 2008024599
[式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を、
Heterocycleは下記一般式(2)
Figure 2008024599
(式中Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基を、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルコキシ基を、
Figure 2008024599
は単結合又は二重結合を示す)で表される複素環化合物を、
Figure 2008024599
は単結合又は二重結合を示す]で表されるピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
2) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)
Figure 2008024599
[式中、R、R及び
Figure 2008024599
は前記定義に同じ]で表される1)記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
3) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及び
Figure 2008024599
は前記定義に同じ]で表される1)記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
4) 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1c)
Figure 2008024599
[式中、R、R及び
Figure 2008024599
は前記定義に同じ]で表される1)記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
5) 前記一般式(1)で示される化合物が、
6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
(+)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
(−)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン又は
6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノンである1)に記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物、
6) 1)〜5)のいずれかに記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物を有効成分とするPDE阻害剤。
7) 1)〜5)のいずれかに記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物を有効成分とする医薬、
に関するものである。
本発明は、新規なピリダジノン誘導体が優れたPDE阻害作用を有することを見出したものである。このようなPDE阻害作用を有する化合物は、狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、ハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病、統合失調症などの各種精神障害、肥満、メタボリックシンドローム等の予防又は治療薬、男性性機能障害治療薬などとして有用である。
本発明の一般式(2)、(1a)、(1b)及び(1c)中のR、Rにおいて炭素数1〜6のアルキル基とは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などを挙げることができる。
本発明の一般式(2)、(1a)、(1b)及び(1c)中のRにおいて炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基とは、全水素をフッ素原子で置換した炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、好ましくはトリフルオロメチル基である。
本発明の一般式(2)中のRにおいて炭素数1〜6のアルコキシ基とは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基であり、好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基である。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基などを挙げることができる。
本発明における薬理学的に許容される塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩などの酸付加塩が挙げることができる。
本発明によれば、一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがキノリン環で
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1a−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、例えば以下に示す合成経路により製造することができる。
<合成経路A>
Figure 2008024599
合成経路Aで一般式(3a)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2a−1)
Figure 2008024599
[式中、Xはハロゲン原子を示し、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(9)
Figure 2008024599
[式中、Zはハロゲン原子、アミノ基、ジメチルアミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(10)
Figure 2008024599
[式中Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程A−1−1)。
反応は一般式(2a−1)で表される化合物をテトラヒドロフラン(THF)、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(9)又は(10)の化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
また、一般式(3a)で表される化合物は、一般式(2a−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を用いて一般式(11)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程A−1−2)。
反応はジクロロベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、ニトロメタン、ベンゼン、クロロベンゼンなどの溶媒、好ましくはジクロロベンゼンを用い、塩化アルミニウム、塩化鉄、四塩化チタン、塩化スズなどのルイス酸、好ましくは塩化アルミニウムを加え、常温〜120℃までに加温して反応させることができる。
さらに、一般式(3a)で表される化合物は、一般式(2a−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を用いて一般式(12)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程A−1−3)。
反応は、70%硫酸もしくは6mol/L塩酸を溶媒兼用として用いるか、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、好ましくはブタノールを溶媒として用い、50%硫酸、又は濃塩酸を加え50℃〜100℃にて反応させることができる。また反応系にヨウ化ナトリウムを加えることもできる。
合成経路Aで一般式(4a)
Figure 2008024599
[式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はベンジル基を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3a)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(13)
Figure 2008024599
[式中、X及びRは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程A−2−1)。
反応は一般式(3a)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い-78℃〜0℃にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Aで一般式(5a)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3a)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程A−2−2)。
反応は、塩化スルフリル、臭素、ヨウ素、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−ヨウドコハク酸イミド(NIS)、塩化第二銅、臭化第二銅、又はヨウ化第二銅、好ましくは塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅を用い、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレンクロロホルムなどの溶媒、好ましくは酢酸エチルを用い、加熱還流下に行うことができる。
合成経路Aで一般式(6a)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5a)で表される化合物に一般式(14)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程A−3)。
反応溶媒としてTHF、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド(DMSO)などを用い、一般式(14)の化合物をナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムと0℃〜常温下に処理した後、一般式(5a)の化合物を作用させ常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Aで一般式(7a)
Figure 2008024599
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3a)で表される化合物と一般式(15)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程A−2−3)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下、一般式(15)の化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Aで一般式(8a)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7a)で表される化合物に一般式(13)で表される化合物を塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程A−4)。
反応は一般式(7a)の化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させることが好ましい。
合成経路Aで前述一般式(1a−1)で表される化合物は、一般式(4a)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させるか、直接ヒドラジンと作用させることによって製造することができる(工程A−5)。
反応は加水分解を経由する場合、エタノール、メタノール、THF、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を、0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、Rがt−ブチル基の場合、トリフルオロ酢酸を用いて無溶媒下もしくは塩化メチレン溶媒下に加水分解することが好ましい。得られた加水分解体はエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。また一般式(4a)で表される化合物を直接ヒドラジンと反応させる場合には、メタノールやエタノールなどの溶媒中、酢酸を触媒量添加し常温〜加熱下に行うか、酢酸溶媒中、常温〜加熱下に行うことが好ましい。
また、一般式(1a−1)で表される化合物は、一般式(6a)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程A−6)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。また、脱炭酸が不十分な場合は得られたジカルボン酸をメタノールやエタノールに溶解させ加熱還流することによって脱炭酸を完了させることができる。引き続く環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
さらに、一般式(1a−1)で表される化合物は、一般式(8a)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程A−7)。
反応は、酸性条件の場合、塩酸又は臭化水素酸中にて80℃〜100℃に加熱して反応を行うことができる。アルカリ性条件の場合、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。その後、環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleが1,2,3,4-テトラヒドロキノリン環で
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1a−2)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(1a−1)で表される化合物を還元することによって製造することができる。
反応は、DMF、メタノール、エタノールを溶媒として用い、5〜10%パラジウム炭素を触媒として加え、常温下〜加温下、好適には50℃、水素充填下にて接触還元を行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがトリアゾロピリジン環で
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1b−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Bにより製造することができる。
<合成経路B>
Figure 2008024599
合成経路Bで一般式(3b−1)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2b−1)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をO−メシチレンスルホニルヒドロキシアミン(以下、MSHとする)と作用させることによって製造することができる(工程B−1)。
反応は一般式(2b−1)で表される化合物を塩化メチレンに溶解し、0℃〜常温下にてMSHの塩化メチレン溶液を作用させることが好ましい。
合成経路Bで一般式(4b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3b−1)で表される化合物に一般式(16)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−2)。
反応はベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノールなどを溶媒として用い、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基、好ましくはトリエチルアミンを用い、常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Bで一般式(5b)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(13)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−3−1)。
反応は一般式(4b)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い-78℃〜0℃にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Bで一般式(6b)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程B−3−2)。
反応は、塩化スルフリル、臭素、ヨウ素、NCS、NBS、NIS、塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅、好ましくは塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅を用い、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒、好ましくは酢酸エチルを用い、加熱還流下に行うことができる。
合成経路Bで一般式(7b)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6b)で表される化合物に一般式(14)で表される化合物と塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−4)。
反応溶媒としてTHF、DMF、1,4−ジオキサン、DMSOなどを用い、一般式(14)の化合物をナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムと0℃〜常温下に処理した後、一般式(6b)の化合物を常温〜加熱還流下に作用させることにより製造できる。
合成経路Bで一般式(8b)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b)で表される化合物と一般式(15)で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−3−3)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下、一般式(15)の化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Bで一般式(9b)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(8b)で表される化合物に一般式(13)で表される化合物を塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程B−5)。
反応は一般式(8b)の化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させることが好ましい。
合成経路Bで一般式(1b−1)で表される化合物は、一般式(5b)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させるか、直接ヒドラジンと作用させることによって製造することができる(工程B−6)。
反応は加水分解を経由する場合、エタノール、メタノール、THF、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を、0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、Rがt−ブチル基の場合、トリフルオロ酢酸を用いて無溶媒下もしくは塩化メチレン溶媒下に加水分解することが好ましい。得られた加水分解体はエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。また一般式(5b)で表される化合物を直接ヒドラジンと反応させる場合には、メタノールやエタノールなどの溶媒中、酢酸を触媒量添加し常温〜加熱下に行うか、酢酸溶媒中、常温〜加熱下に行うことが好ましい。
また、一般式(1b−1)で表される化合物は、一般式(7b)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程B−7)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。また、脱炭酸が不十分な場合は得られたジカルボン酸をメタノールやエタノールに溶解させ加熱還流することによって脱炭酸を完了させることができる。引き続く環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
さらに、一般式(1b−1)で表される化合物は、一般式(9b)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程B−8)。
反応は、酸性条件の場合、塩酸又は臭化水素酸中にて80℃〜100℃に加熱して反応を行うことができる。アルカリ性条件の場合、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。その後、環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
合成経路Bで一般式(4b)で表される化合物は下記合成経路B’によっても製造することができる。
<合成経路B’>
Figure 2008024599
合成経路B’で一般式(3b−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(3b−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は各々、一般式(2b−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(2b−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をMSHと作用させることによって製造することができる(工程B−1−1及びB−1−2)。
反応は一般式(2b−2)又は(2b−3)で表される化合物を塩化メチレンに溶解し、0℃〜常温下にてMSHの塩化メチレン溶液を作用させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(4b−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(4b−2)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は各々、一般式(3b−2)又は(3b−3)で表される化合物と一般式(16)で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程B−2−1及びB−2−2)。
反応はベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノールなどを溶媒として用い、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどの塩基、好ましくはトリエチルアミンを用い、常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路B’で一般式(10b−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b−2)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程B−10−2)。
反応は、ボラン(BH3)や9−ボラビシクロ[3,3,1]ノナン(9-BBN)のようなアルキルボラン誘導体又は、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)などの金属水素錯化合物、好ましくは水素化ホウ素リチウムを用い、反応溶媒としてはTHF、エタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加温下、好ましくは常温下、にて行うことができる。
合成経路B’で一般式(10b−1)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(10b−2)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−11)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤、三酸化硫黄−ピリジン錯体や、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)などのDMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(10b−1)で表される化合物は一般式(4b−1)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、DMF、蟻酸エステルと反応させることによって製造することもできる(工程B−9−2)。
反応は一般式(4b−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
さらに、一般式(10b−1)で表される化合物は一般式(4b−2)で表される化合物を還元することによっても製造することができる(工程B−10−1)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、-78℃〜0℃にてDIBAL又はRedAlを還元剤として使用することが好ましい。
合成経路B’で一般式(11b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(10b−1)で表される化合物と一般式(17)
Figure 2008024599
[式中、Mはリチウム原子、MgCl、MgBr又はMgIを示し、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−12)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、-78℃〜0℃にて両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B’で一般式(4b)で表される化合物は、一般式(11b)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−13)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や、酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(4b)で表される化合物は、一般式(4b−1)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(9)で表される化合物、又は一般式(10)で表される化合物と反応させることによっても製造することができる(工程B−9−1)。
反応は一般式(4b−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウムもしくはLDAを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(9)又は(10)の化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B及びB’で一般式(4b)で表される化合物の中、Rが炭素数1〜6のアルコキシ基である化合物、即ち一般式(12b)
Figure 2008024599
[式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路B”に示すような2種類の方法によっても製造することができる。
<合成経路B”>
Figure 2008024599
合成経路B”で一般式(13b)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4b)のRが水素原子である化合物、即ち一般式(4b−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をエチレングリコールと反応させることによって製造することができる(工程B−14)。
反応は、パラトルエンスルホン酸又はピリジニウムパラトルエンスルホネートを触媒量用い、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの溶媒中、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(14b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(13b)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程B−15)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、-78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン又は1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(15b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(14b)で表される化合物を脱保護することによって製造することができる(工程B−16)。
反応はアセトン溶媒中、パラトルエンスルホン酸を常温〜加熱還流下に作用させるか、あるいは塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(16b)
Figure 2008024599
[式中、Proはメトキシメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、テトラヒドロピラニル基又はアセチル基などのアルコール保護基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(10b−2)のRが水素原子である化合物、即ち一般式(10b−3)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を各種アルコール保護基導入反応に付すことによって製造することができる(工程B−18)。
メトキシメチル基を導入する場合、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミンなどの存在下、メトキシメチルクロリド又はメトキシメチルブロミドをTHF、塩化メチレン、アセトニトリルなどの溶媒、好ましくは塩化メチレン中で0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基又はトリイソプロピルシリル基を導入する場合、反応はトリエチルアミン又はイミダゾールなどの存在下、対応するシリルクロリド、シリルブロミド又はシリルトリフルオロメタンスルホナートをTHF、DMF、アセトニトリル、塩化メチレンなどの溶媒中、0℃〜常温下で行うことが好ましい。テトラヒドロピラニル基を導入するにはジヒドロピランの存在下、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒を加え、塩化メチレン中作用させることが好ましい。さらにアセチル基を導入する場合には、アセチルクロリド、アセチルブロミド又は無水酢酸をトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレンを溶媒として0℃〜常温下に行うか、あるいはピリジンを溶媒兼用として用いて0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路B”で一般式(17b)
Figure 2008024599
[式中、R、X及びProは前述の通り]
で表される化合物は一般式(16b)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程B−19)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、-78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン又は1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路B”で一般式(18b)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(17b)で表される化合物を脱保護し、酸化することによって製造することができる(工程B−20)。
脱保護反応はメトキシメチル基又はテトラヒドロピラニル基の場合、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。シリル保護基の場合、フッ化カリウム、フッ化セシウム又はテトラブチルアンモニウムフルオリドを用い、アセトニトリル又はTHF溶媒中0℃〜常温下に行うことが好ましい。またアセチル基の場合、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液又は水酸化リチウム水溶液を用い、THF、メタノール、エタノール又は1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い0℃〜常温下に行うことが好ましい。酸化反応はクロロクロム酸ピリジニウム又は二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
合成経路B”で、一般式(19b)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(18b)で表される化合物と一般式(21)
Figure 2008024599
[式中、Qはナトリウム原子、カリウム原子又はリチウム原子を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程B−21)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
合成経路B”で、一般式(20b)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(19b)で表される化合物と一般式(17)で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程B−22)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、-78℃〜0℃にて両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路B”で、一般式(12b)で表される化合物は、一般式(20b)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程B−23)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(12b)で表される化合物は、一般式(15b)で表される化合物を一般式(21)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程B−17)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがイミダゾピリジン環で
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1c−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Cにより製造することができる。
<合成経路C>
Figure 2008024599
合成経路Cで一般式(3c)
Figure 2008024599
[式中、Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2c)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物をBoc化することによって製造することができる(工程C−1)。
反応はアセトニトリル、t−ブタノールなどの溶媒、好ましくはアセトニトリルを用い、ジ−t−ブチルジカーボネート(Boc2O)、トリエチルアミン及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を加え常温下に反応させることができる。
合成経路Cで一般式(4c)
Figure 2008024599
[式中、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3c)で表される化合物をハロゲン化した後にN−メチルモリホン−N−オキシド(NMO)と反応させることによって製造することができる(工程C−2)。
反応は、NCS、NBS又はNISを用い、過酸化ベンゾイル、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリルなどのラジカルイニシエーターを触媒量加え、四塩化炭素、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒中、好ましくは四塩化炭素中、加熱還流下に行うことが好ましい。また、加熱還流する代わりに光を照射することによっても反応を効率的に完結させることができる。
上記反応によって得られたハロゲノ体にモレキュラシーブス4A、NMOを加え、不活性ガス雰囲気下、アセトニトリルを溶媒として用い、常温下に反応させることによってアルデヒドへの変換が達成できる。
合成経路Cで一般式(5c)
Figure 2008024599
[式中、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4c)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程C−3)。
反応はt−ブタノールを溶媒として用い、亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、2−メチル−2−ブテン及び水を加え、常温下に反応させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(6c)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5c)で表される化合物をN,O-ジメチルヒドロキシアミンと縮合した後に、一般式(17)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−4)。
N,O-ジメチルヒドロキシアミンとの縮合反応はトリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、DCC、N,N−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPC)、ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)、ジエチルホスホリルシアニド(DEPC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(WSC)などの縮合剤を用い、場合によってはDMAPを触媒量加え、反応溶媒としてTHF,DMF、DMSO、塩化メチレンなどを用い、0℃〜常温下に行うことが好ましい。このようにして得られたアミド体をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどの溶媒に溶解し、-78℃〜0℃で一般式(17)で表される化合物を加え、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(7c)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6c)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(13)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−5−1)。
反応は一般式(6c)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い-78℃〜0℃にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(9c)
Figure 2008024599
[式中、R、R、X及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6c)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程C−5−2)。
反応は、塩化スルフリル、臭素、ヨウ素、NCS、NBS、NIS、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅など、好ましくは塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅を用い、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレンクロロホルムなどの溶媒、好ましくは酢酸エチルを用い、加熱還流下に行うことができる。
合成経路Cで一般式(10c)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(9c)で表される化合物に一般式(14)で表される化合物と塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程C−7)。
反応溶媒としてTHF、DMF、1,4−ジオキサン、DMSOなどを用い、一般式(14)の化合物をナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムと0℃〜常温下に処理した後、一般式(9c)の化合物を常温〜加熱還流下に作用させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(11c)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6c)で表される化合物と一般式(15)で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程C−5−3)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下、一般式(15)の化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Cで一般式(12c)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(11c)で表される化合物に一般式(13)で表される化合物を塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程C−9)。
反応は一般式(11c)の化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路Cで一般式(8c)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びBocは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7c)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させるか、直接ヒドラジンと作用させることによって製造することができる(工程C−6)。
反応は加水分解を経由する場合、エタノール、メタノール、THF、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を、0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、Rがt−ブチル基の場合、トリフルオロ酢酸を用いて無溶媒下もしくは塩化メチレン溶媒下に加水分解することが好ましい。得られた加水分解体はエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。また一般式(7c)で表される化合物を直接ヒドラジンと反応させる場合には、メタノールやエタノールなどの溶媒中、酢酸を触媒量添加し常温〜加熱下に行うか、酢酸溶媒中、常温〜加熱下に行うことが好ましい。
また、一般式(8c)で表される化合物は、一般式(10c)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程C−8)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。また、脱炭酸が不十分な場合は得られたジカルボン酸をメタノールやエタノールに溶解させ加熱還流することによって脱炭酸を完了させることができる。引き続く環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
さらに、一般式(8c)で表される化合物は、一般式(12c)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程C−10)。
反応は、酸性条件の場合、塩酸又は臭化水素酸中にて80℃〜100℃に加熱して反応を行うことができる。アルカリ性条件の場合、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF又はDMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。その後、環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
合成経路Cで一般式(1c)で表される化合物は、一般式(8c)で表される化合物を脱保護後、一般式(18)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程C−11及び工程C−12)。
脱保護反応は、塩酸含有メタノール、エタノール、エーテル、1,4−ジオキサン、酢酸エチル又はトリフルオロ酢酸を加え常温下に反応させることができる。引き続き一般式(18)で表される化合物との反応はメタノール、エタノールなどの溶媒、好ましくはエタノールを用い、70℃〜加熱還流下に行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがインドリジン環で、
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1g−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Gにより製造することができる。
<合成経路G>
Figure 2008024599
合成経路Gで、一般式(3g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2g−1)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物と一般式(18)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程G−1)。
反応は、酢酸エチルを溶媒として用い、60℃〜80℃にて両者を反応させた後に、溶媒をベンゼン、トルエン又はキシレン、好ましくはトルエンにかえ、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ−7−エンを加えて、加熱還流することが好ましい。
合成経路Gで一般式(4g)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3g)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(13)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程G−2−1)。
反応は一般式(3g)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い-78℃〜0℃にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Gで一般式(5g)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3g)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程G−2−2)。
反応は、塩化スルフリル、臭素、ヨウ素、NCS、NBS、NIS、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅など、好ましくは塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅を用い、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒、好ましくは酢酸エチルを用い、加熱還流下に行うことができる。
合成経路Gで一般式(6g)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(5g)で表される化合物に一般式(14)で表される化合物と塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程G−3)。
反応溶媒としてTHF、DMF、1,4−ジオキサン、DMSOなどを用い、一般式(14)の化合物をナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムと0℃〜常温下に処理した後、一般式(5g)の化合物を作用させ常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Gで一般式(7g)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3g)で表される化合物と一般式(15)で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程G−2−3)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下、一般式(15)の化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Gで一般式(8g)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(7g)で表される化合物に一般式(13)で表される化合物を塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程G−4)。
反応は一般式(7g)の化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させることが好ましい。
合成経路Gで一般式(1g−1)で表される化合物は、一般式(4g)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させるか、直接ヒドラジンと作用させることによって製造することができる(工程G−5)。
反応は加水分解を経由する場合、エタノール、メタノール、THF、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を、0℃〜常温下に作用させることができる。また、Rがt−ブチル基の場合、トリフルオロ酢酸を用いて無溶媒下もしくは塩化メチレン溶媒下に加水分解することが好ましい。得られた加水分解体はエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。また一般式(4g)で表される化合物を直接ヒドラジンと反応させる場合には、メタノール、エタノールなどの溶媒中、酢酸を触媒量添加し常温〜加熱下に行うか、酢酸溶媒中、常温〜加熱下に行うことが好ましい。
また、一般式(1g−1)で表される化合物は、一般式(6g)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程G−6)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。また、脱炭酸が不十分な場合は得られたジカルボン酸をメタノールやエタノールに溶解させ加熱還流することによって脱炭酸を完了させることができる。引き続く環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
さらに、一般式(1g−1)で表される化合物は、一般式(8g)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程G−7)。
反応は、酸性条件の場合、塩酸又は臭化水素酸中にて80℃〜100℃に加熱して反応を行うことができる。アルカリ性条件の場合、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。その後、環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
合成経路Gで一般式(3g)で表される化合物は下記合成経路G’によっても製造することができる。
<合成経路G’>
Figure 2008024599
合成経路G’で一般式(3g−1)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(3g−2)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は各々、一般式(2g−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物、又は一般式(2g−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物を一般式(16)で表される化合物とを反応させることによって製造することができる(工程G−1−1及びG−1−2)。
反応は、酢酸エチルを溶媒として用い、60℃〜80℃にて両者を反応させた後に、溶媒をトルエン、ベンゼン又はキシレン、好ましくはトルエンにかえ、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセ−7−エンを加えて、加熱還流することが好ましい。
合成経路G’で一般式(9g−2)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3g−2)で表される化合物を還元することによって製造することができる(工程G−9−2)。
反応は、BH3や9-BBNなどのようなアルキルボラン誘導体、又はLiBH4、DIBAL、NaBH4、LiAlH4などの金属水素錯化合物、好ましくはLiBH4を用い、反応溶媒としてはTHF、エタノール、メタノールなどを用い、反応温度は0℃〜加熱下、好ましくは常温下にて行うことができる。
合成経路G’で一般式(9g−1)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(9g−2)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程G−10)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(9g−1)で表される化合物は、一般式(3g−1)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、DMF、蟻酸エステルと反応させることによって製造することができる(工程G−8−2)。
反応は一般式(3g−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウム又はLDAを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、DMF又は蟻酸エステルを作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
さらに、一般式(9g−1)で表される化合物は、一般式(3g−2)で表される化合物を還元することによっても製造することができる(工程G−9−1)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、-78℃〜0℃にてDIBAL又はRedAlを還元剤として使用することが好ましい。
合成経路G’で一般式(10g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は一般式(9g−1)で表される化合物と一般式(17)で表される化合物とを反応させることによって製造することができる(工程G−11)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、-78℃〜0℃両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路G’で一般式(3g)で表される化合物は一般式(10g)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程G−12)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(3g)で表される化合物は、一般式(3g−1)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(9)で表される化合物、又は一般式(10)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程G−8−1)。
反応は一般式(3g−1)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウム又はLDAを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(9)又は(10)の化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路G及びG’で一般式(3g)で表される化合物の中、Rが炭素数1〜6のアルコキシ基である化合物、即ち一般式(11g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路G”に示すような2種類の方法によっても製造することができる。
<合成経路G”>
Figure 2008024599
合成経路G”で一般式(12g)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3g)で表される化合物のRが水素原子である化合物、即ち一般式(3g−3)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物をエチレングリコールと反応させることによって製造することができる(工程G−13)。
反応は、パラトルエンスルホン酸又はピリジニウムパラトルエンスルホネートを触媒量用い、ベンゼン、トルエン又はキシレン中、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路G”で一般式(13g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(12g)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程G−14)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、-78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタンあるいは1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路G”で一般式(14g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(13g)で表される化合物を脱保護することによって製造することができる(工程G−15)。
反応はアセトン溶媒中、パラトルエンスルホン酸を常温〜加熱還流下に作用させるか、あるいは塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路G”で一般式(15g)
Figure 2008024599
[式中、Proはメトキシメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、テトラヒドロピラニル基又はアセチル基などのアルコール保護基を示し、Rは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(9g−2)のRが水素原子である化合物、即ち一般式(9g−3)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物を各種アルコール保護基導入反応に付すことによって製造することができる(工程G−17)。
メトキシメチル基を導入する場合、水素化ナトリウム、トリエチルアミン又はエチルジイソプロピルアミンなどの存在下、メトキシメチルクロリド又はメトキシメチルブロミドを塩化メチレン、THF又はアセトニトリル、好ましくは塩化メチレン中で0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基又はトリイソプロピルシリル基を導入する場合、反応はトリエチルアミン又はイミダゾールなどの存在下、対応するシリルクロリド、シリルブロミド又はシリルトリフルオロメタンスルホナートをTHF、DMF、アセトニトリル、塩化メチレンなどの溶媒中、0℃〜常温下で行うことができる。テトラヒドロピラニル基を導入するにはジヒドロピランの存在下、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒を加え、塩化メチレン中作用させることが好ましい。さらにアセチル基を導入する場合には、アセチルクロリド、アセチルブロミド又は無水酢酸をトリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジンなどの有機塩基の存在下、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレンを溶媒として0℃〜常温下に行うか、あるいはピリジンを溶媒兼用として用いて0℃〜常温下に行うことができる。
合成経路G”で一般式(16g)
Figure 2008024599
[式中、R、X及びProは前述の通り]
で表される化合物は一般式(15g)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程G−18)。
反応は、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチルジシラジド、LDAなどの塩基、好ましくはLDAを用い、THF溶媒中、-78℃〜0℃にて反応させた後、NCS、NBS、NIS、臭素、ヨウ素、1,2−ジブロモエタン又は1,2−ジヨードエタンを作用させることが好ましい。
合成経路G”で一般式(17g)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物は一般式(16g)で表される化合物を脱保護し、酸化することによって製造することができる(工程G−19)。
脱保護反応はメトキシメチル基又はテトラヒドロピラニル基の場合、塩化水素含有メタノール、エタノール、酢酸エチル又はジエチルエーテルを用い0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。シリル保護基の場合、フッ化カリウム、フッ化セシウム又はテトラブチルアンモニウムフルオリドを用い、アセトニトリル又はTHF溶媒中0℃〜常温下に行うことが好ましい。またアセチル基の場合、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液又は水酸化リチウム水溶液を用い、THF、メタノール、エタノール、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い0℃〜常温下に行うことが好ましい。酸化反応はクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
合成経路G”で、一般式(18g)
Figure 2008024599
[式中、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(17g)で表される化合物と一般式(21)で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程G−20)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール又はブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
合成経路G”で、一般式(19g)
Figure 2008024599
[式中、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(18g)で表される化合物と一般式(17)で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程G−21)。
反応はTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、-78℃〜0℃にて両者を混ぜ合わせ、必要に応じ常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路G”で、一般式(11g)で表される化合物は、一般式(19g)で表される化合物を酸化することによって製造することができる(工程G−22)。
反応は、一般に用いられるアルコールのアルデヒド及びケトンへの酸化的手法を用いることができ、例えばクロロクロム酸ピリジニウム、二クロム酸ピリジニウムなどの酸化クロム−ピリジン錯体や酸化クロム、炭酸銀、二酸化マンガンなどの金属酸化剤や三酸化硫黄−ピリジン錯体、塩化オキザリル、無水トリフルオロ酢酸、無水酢酸、DCCなどの各種DMSO活性化剤を用いたDMSO酸化が挙げられる。
また、一般式(11g)で表される化合物は、一般式(14g)で表される化合物を一般式(21)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程G−16)。
反応はメタノール、エタノール、プロパノール又はブタノールを用い、常温〜加熱還流下にて行うことができる。
一般式(1)で表される化合物のうち、Heterocycleがベンゾフラン環又はベンゾチオフェン環で、
Figure 2008024599
が単結合である化合物、即ち一般式(1h−1)
Figure 2008024599
[式中、Yは酸素原子又は硫黄原子を示し、R、R及びRは前述の通り]
で表される化合物は、下記合成経路Hにより製造することができる。
<合成経路H>
Figure 2008024599
合成経路Hで、一般式(3h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、X及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(2h)
Figure 2008024599
[式中、R、X及びYは前述の通り]
で表される化合物をトリフェニルホスホニウムブロミドと反応させた後に、一般式(16)で表される化合物とを反応させることによって製造することができる(工程H−1)。
反応は、アセトニトリル、THF、1、4−ジオキサン、酢酸エチルなどの溶媒、好ましくはアセトニトリルを用い、トリフェニルホスフィンヒドロブロミドを加え加熱還流下反応させた後、反応溶媒をトルエン、ベンゼン又はキシレン、好ましくはトルエンにかえ、トリエチルアミンと一般式(16)で表される化合物を加え、加熱還流下に反応させることが好ましい。
合成経路Hで一般式(4h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3h)で表される化合物を有機金属試薬と処理した後、一般式(9)で表される化合物、又は一般式(10)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程H−2)。
反応は一般式(3h)で表される化合物をTHF、エーテル、1,4−ジオキサンなどに溶解し、有機金属試薬として、メチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシウムブロミド、イソプロピルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムヨージド、イソプロピルマグネシウムヨージドなどの有機マグネシウム試薬、又はn−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、LDAなどの有機リチウム試薬、好ましくはn−ブチルリチウム又はLDAを用い、-78℃〜0℃にて反応させた後、一般式(9)又は(10)の化合物を作用させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Hで一般式(5h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、Rは及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4h)で表される化合物を塩基で処理した後に、一般式(13)で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程H−3−1)。
反応は一般式(4h)で表される化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い-78℃〜0℃にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を反応させ徐々に常温下にまで昇温させることが好ましい。
合成経路Hで一般式(6h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、X及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4h)で表される化合物をハロゲン化することによって製造することができる(工程H−3−2)。
反応は、塩化スルフリル、臭素、ヨウ素、NCS、NBS、NIS、塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅、好ましくは塩化第二銅、臭化第二銅又はヨウ化第二銅を用い、酢酸エチル、THF、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルムなどの溶媒、好ましくは酢酸エチルを用い、加熱還流下に行うことができる。
合成経路Hで一般式(7h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(6h)で表される化合物に一般式(14)で表される化合物と塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程H−4)。
反応溶媒としてTHF、DMF、1,4−ジオキサン、DMSOなどを用い、一般式(14)の化合物をナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムと0℃〜常温下に処理した後、一般式(6h)の化合物を作用させ常温〜加熱還流下に行うことができる。
合成経路Hで一般式(8h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(4h)で表される化合物と一般式(15)で表される化合物を塩基の存在下に作用させることによって製造することができる(工程H−3−3)。
反応は、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの無機塩基、好ましくは水素化ナトリウムの存在下、一般式(15)の化合物を溶媒量用い、加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Hで一般式(9h)
Figure 2008024599
[式中、R、R、R、R、R及びYは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(8h)で表される化合物に一般式(13)で表される化合物を塩基の存在下に反応させることによって製造することができる(工程H−5)。
反応は一般式(8h)の化合物を水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、LDA、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジド、リチウムビストリメチルシリルアミド、ナトリウムビストリメチルシリルアミド、カリウムビストリメチルシリルアミドなどを塩基として用い、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどを反応溶媒として用い0℃〜常温下にて処理した後、一般式(13)で表される化合物を0℃〜常温下にて反応させることが好ましい。
合成経路Hで一般式(1h−1)で表される化合物は、一般式(5h)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させるか、直接ヒドラジンと作用させることによって製造することができる(工程H−6)。
反応は加水分解を経由する場合、エタノール、メタノール、THF、1,4−ジオキサンなどを溶媒として用い、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を、0℃〜常温下に作用させることが好ましい。また、Rがt−ブチル基の場合トリフルオロ酢酸を用いて無溶媒下もしくは塩化メチレン溶媒下に加水分解することが好ましい。得られた加水分解体はエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。また一般式(5h)で表される化合物をヒドラジンと反応させる場合には、メタノール、エタノールなどの溶媒中、酢酸を触媒量添加し常温〜加熱下に行うか、酢酸溶媒中、常温〜加熱下に行うことが好ましい。
また、一般式(1h−1)で表される化合物は、一般式(7h)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程H−7)。
反応は水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。また、脱炭酸が不十分な場合は得られたジカルボン酸をメタノールやエタノールに溶解させ加熱還流することによって脱炭酸を完了させることができる。引き続く環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
さらに、一般式(1h−1)で表される化合物は、一般式(9h)で表される化合物を加水分解後にヒドラジンと作用させることによっても製造することができる(工程H−8)。
反応は、酸性条件の場合、塩酸又は臭化水素酸中にて80℃〜100℃に加熱して反応を行うことができる。アルカリ性条件の場合、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用い、メタノール、エタノール、THF、DMF、DMSOなどの反応溶媒を用い、常温下に加水分解を行った後、酸性にすることによって脱炭酸させることができる。その後、環化反応は上述したようにエタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸などの反応溶媒、好ましくはエタノールを用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることにより行うことができる。
一般式(1)で表される化合物の中、
Figure 2008024599
が2重結合である化合物、即ち一般式(1j)
Figure 2008024599
[式中、R、Heterocycleは前述の通り]
で表される化合物は一般式(1a−1〜1h−1)の化合物、即ち一般式(1k)
Figure 2008024599
[式中、R、Heterocycleは前述の通り]
で表される化合物を酸化することによって製造することができる。
反応は酢酸溶媒中、臭素を作用させ50℃〜60℃にて反応させるか、アセトニトリル中、塩化銅(II)を常温〜加熱下に反応させることができる。また、m−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを水酸化ナトリウム水溶液中にて常温〜加熱還流下に作用させることによっても合成することができる。
また、下記合成経路Jによっても製造することができる。
<合成経路J>
Figure 2008024599
合成経路Jで一般式(3j)
Figure 2008024599
[式中、Heterocycleは前述の通り]
で表される化合物は一般式(2j)
Figure 2008024599
[式中、X及びHeterocycleは前述の通り]
で表される化合物をメタル化後、一般式(19)
Figure 2008024599
[式中、Rは前述の通り]
で表される化合物と反応させることによって製造することができる(工程J−1)。
反応はTHF中、一般式(2j)で表される化合物をLDA、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム又はt−ブチルリチウムと-78℃にて作用させるか、あるいはマグネシウムを加えて加熱還流させた後、一般式(19)で表される化合物と-78℃〜常温にて反応させることが好ましい。
合成経路Jで一般式(4j)
Figure 2008024599
[式中、R及びHeterocycleは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3j)で表される化合物と一般式(20)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程J−2)。
反応はテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウムなどのパラジウム触媒存在下、炭酸ナトリウム又は炭酸セシウムを塩基として用いTHF、ベンゼン、トルエン、キシレン、1、4−ジオキサンなどの溶媒中、80℃〜加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Jで一般式(5j)
Figure 2008024599
[式中、R、X及びHeterocycleは前述の通り]
で表される化合物は、一般式(3j)で表される化合物と一般式(22)
Figure 2008024599
[式中、R及びXは前述の通り]
で表される化合物を反応させることによって製造することができる(工程J−3)。
反応はテトラキストリフェニルフォスフィンパラジウムなどのパラジウム触媒存在下、炭酸ナトリウム又は炭酸セシウムを塩基として用いTHF、ベンゼン、トルエン、キシレン、1、4−ジオキサンなどの溶媒中、80℃〜加熱還流下に行うことが好ましい。
合成経路Jで一般式(1j)で表される化合物は一般式(5j)で表される化合物を加水分解することによって製造することができる(工程J−5)。
反応は、酢酸中80℃〜90℃に加熱して行うことが好ましい。
また、一般式(1j)で表される化合物は、一般式(4j)で表される化合物を加水分解することによっても製造することができる(工程J−4)。
反応は、メタノール、エタノール、THFなどの溶媒中アンモニア水を作用させることによって合成することがきる。
一般式(1k)で表される化合物は一般式(1j)で表される化合物を還元することによっても製造することができる。
反応は、酢酸溶媒中、亜鉛を加え80℃〜90℃にて行うことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の中、
Figure 2008024599
が2重結合で、Rが水素原子である化合物、即ち一般式(1m)
Figure 2008024599
[式中、Heterocycleは前述の通り]
で表される化合物は一般式(2m)
Figure 2008024599
[式中、Heterocycleは前述の通り]
で表される化合物をグリオキザロ酸と反応させた後、ヒドラジンと処理することによって製造することができる。
反応はメタノール又はエタノールを溶媒として用い、グリオキザロ酸と水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を加え常温、好適には50℃〜80℃にて行うことが望ましい。引き続く環化反応はベンゼン、トルエン、エタノール又は酢酸、好ましくはエタノールを反応溶媒として用い、常温もしくは加熱還流下にヒドラジン、ヒドラジン塩酸塩又はヒドラジン酢酸塩と反応させることができる。
実施例
次に本発明を具体例によって説明するが、これらの例によって本発明が限定されるものではない。
<実施例1>
6−アミノ−5−メトキシ−2−ピコリン
Figure 2008024599
3−ヒドロキシ−6−メチル−2−ニトロピリジン(9.76 g)のDMF(120 mL)溶液に炭酸カリウム(14.0 g)とヨードメタン(5.91 mL)を加え、常温で2時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 4 : 1 )により精製しメチルエーテル体(10.1 g)を得た。これの酢酸エチル(300 mL)溶液に10 % パラジウム−炭素(1.00 g)を加え、水素雰囲気下、常温で4時間攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾去し、濾液を濃縮後、目的物(8.28 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 2.33 (3H, s), 3.81 (3H, s), 4.59 (2H, brs), 6.45 (1H, d, J = 7.9 Hz), 6.82 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例2>
N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−6−アミノ−5−メトキシ−2−ピコリン
Figure 2008024599
実施例1の化合物(3.00 g)のアセトニトリル(100 mL)溶液にジ−t−ブチルジカルボネート(28.4 g)とトリエチルアミン(4.39 g)、4−ジメチルアミノピリジン(100 mg)を加え、常温で8時間攪拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(500 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3 : 1 )により精製し、目的物(5.80 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.41 (18H, s), 2.48 (3H, s), 3.81 (3H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例3>
N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−2−アミノ−6−ブロモメチル−3−メトキシピリジン
Figure 2008024599
実施例2の化合物(6.34 g)の四塩化炭素(50 mL)溶液にNBS(3.67 g)と過酸化ベンゾイル(20 mg)を加え、アルゴン雰囲気下、4時間加熱還流した。不溶物を濾去し、濾液を濃縮した。残渣を再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、目的物(6.33 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (18H, s), 3.86 (3H, s), 4.53 (2H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例4>
N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−2−アミノ−6−ホルミル−3−メトキシピリジン
Figure 2008024599
N−メチルモルホリン−N−オキシド(3.55 g)とモレキュラーシーブ4Aパウダー(5.00 g)にアセトニトリル(80 mL)を加えてアルゴン雰囲気下、常温で実施例3の化合物(6.33 g)のアセトニトリル(20 mL)溶液を加え、4時間攪拌した。シリカゲルパッドを通して反応液を濾過し、濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 5 : 1 → 3 : 1 )により精製し、目的物(3.70 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.42 (18H, s), 3.96 (3H, s), 7.35 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.5 Hz), 9.94 (1H, s).
<実施例5>
N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−6−アミノ−5−メトキシ−2−ピコリン酸
Figure 2008024599
実施例4の化合物 (2.76 g)のt−ブタノール(80 mL)溶液に亜塩素酸ナトリウム(2.48 g)とリン酸ニ水素ナトリウムニ水和物(1.22 g)、2−メチル−2−ブテン(3.7 mL)、水(25 mL)を加え、常温で4時間攪拌した。0.5 mol/L 塩酸で弱酸性にし、酢酸エチル(500 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、目的物(2.95 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.41 (18H, s), 3.97 (3H, s), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.6 Hz), 10.24 (1H, brs).
<実施例6>
6−ジ−t−ブトキシカルボニルアミノ−5−メトキシ−2−ピコリン酸メトキシメチルアミド
Figure 2008024599
実施例5の化合物(1.62 g)のDMF(50 mL)溶液にN-(3−ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.27 g)とN, O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.644 g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.01 g)、ジイソプロピルエチルアミン(3.45 mL)を加え、常温で2時間攪拌した。水(300 mL)を加え、酢酸エチル(500 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 1 : 1 → 酢酸エチルのみ)により精製し、目的物(1.60 g)を無色アモルファスとして得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.40 (18H, s), 3.42 (3H, brs), 3.81 (3H, s), 3.90 (3H, s), 7.29 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.82 (1H, brs).
<実施例7>
3−アミノ−4−メトキシアセトフェノン
Figure 2008024599
パラメトキシアセトフェノン(15.0 g)を濃硫酸(100 mL)に溶解し、0℃にて亜硝酸ナトリウム(9.34 g)の50%硫酸(50 mL)溶液を加え、0℃にて10分攪拌した。氷水を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体をエタノール(500 mL)に懸濁し、25%パラジウム-炭素(2.00 g)を加え、水素雰囲気下常温にて1時間攪拌した。酢酸(20 mL)を加えた後、更に7時間攪拌した。セライトを用い不溶物を濾過した後、濾液の溶媒を減圧下留去した。残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、炭酸カリウムを用いて中和した後、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 2:1→1:1)で精製し、目的物(6.58 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.56 (3H, s), 3.95 (3H, s), 3.95 (2H, brs), 6.82 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.37 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.42 (1H, dd ,J = 2.4, 7.9 Hz).
<実施例8>
2−エチル−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
8−ヒドロキシ−2−メチルキノリン(7.00 g)をTHF(100 mL)に溶解し、テトラブチルアンモニウムブロミド(700 mg)、ヨードメタン(8.20 mL)及び50%水酸化ナトリウム水溶液(8.8 mL)を順次加え、常温にて6時間攪拌した。減圧下THFを留去後、残渣を酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.29 g)を無色粉末として得た。
アルゴン雰囲気下、得られた8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.29 g)をTHF(210 mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 17.1 mL)を加え、0℃にて30分攪拌した。-78℃にてヨードメタン(2.88 mL)を加えた後、常温にて3.5時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(7.36 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.08 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.08 (3H, s), 7.03 (1H, dd , J = 1.2, 7.3 Hz), 7.34-7.40 (3H, m), 8.05 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例9>
8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
8−ヒドロキシキノリン(4.00 g)のDMF(60 mL)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(60% 含有、1.21 g)を加えて常温で1時間攪拌した。反応液にヨウ化メチル(2.57 mL)を加えて18時間攪拌した後、溶媒を減圧下に留去した。残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3)で精製し、目的物(3.50 g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 159 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ4.10 (3H, s), 7.06 (1H, dd, J = 1.2, 7.9 Hz), (7.39-7.49 (3H, m), 8.14 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 8.93 (1H, dd, J = 1.8, 4.3 Hz).
<実施例10>
8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−4−オン
Figure 2008024599
2−メトキシアニリン(5.00 mL)をジフェニルエーテル(100 mL)に溶解し、3−トリフルオロメチルプロピオール酸エチル(8.10 g)を加え、100℃にて1時間、250℃にて1時間攪拌した。放冷後ヘキサンを加え析出した結晶を濾取し、目的物(9.78 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.05 (3H, s), 6.63 (1H, s), 7.13 (1H, dd, J = 1.2, 8.2 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.2, 8.2 Hz), 7.90 (1H, dd, J = 1.2, 8.2 Hz), 8.71(1H, brs).
<実施例11>
4−クロロ−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下実施例10の化合物(5.0 g)をオキシ塩化リン(100 mL)に溶解し、加熱還流条件下2時間攪拌した。減圧下オキシ塩化リンを留去し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(5.17 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.12 (3H, s), 7.20 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.70 (1H, dd, J = 7.9, 7.9 Hz), 7.85-7.87 (2H, m).
<実施例12>
8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
実施例11の化合物(5.17 g)をエタノール(100 mL)に溶解し、25%パラジウム-炭素(500 mg)を加え、水素置換後、常温にて2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液の溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、8−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(3.60 g)を黄色油状物として、目的物(814 mg)を無色粉末として得た。8−メトキシ−2−トリフルオロメチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(3.60 g)を酢酸(70 mL)に溶解し、重クロム酸カリウム(2.75 g)を加え、常温にて1時間、90℃にて3時間攪拌した。水酸化ナトリウム水溶液で中和後、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、目的物(2.24 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.11 (3H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.33 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例13>
5−ブロモ−2−エチル−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
実施例8の化合物(7.36 g)をメタノール(80 mL)に溶解し、臭素(2.10 mL)を加え、常温にて45分攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(9.55 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.41 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.12 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.08 (3H, s), 6.92 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.42 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例14>
5−ブロモ−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
実施例9の化合物(1.22 g)のメタノール(60 mL)溶液に、0℃で臭素(0.425 mL)を加えて常温で2時間攪拌した。反応液を5%チオ硫酸ナトリウム水溶液と5%炭酸水素ナトリウム水溶液の混合液に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、目的物(1.64 g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 237 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ4.10 (3H, s), 6.95 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 4.3, 8.6 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.51 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 8.96 (1H, dd, J = 1.8, 4.3 Hz).
<実施例15>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
実施例12の化合物(3.05 g)をメタノール(30 mL)に溶解し、臭素(0.763 mL)を加え、常温にて50分攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=15:1)で精製し、目的物(3.86 g)を赤色粉末として得た。
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ 4.10 (3H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.86 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.87 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.71 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例16>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−メチルキノリン
Figure 2008024599
8−メトキシ−2−メチルキノリン(7.92 g)をメタノール(80 mL)に溶解し、氷冷下にて臭素(2.37 mL)を滴下し、常温にて1.5時間攪拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、メタノールを減圧留去した。この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後、目的物(47.6 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.83 (3H, s), 4.07 (3H, s), 6.92 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.38 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例17>
5−ブロモ−8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン
Figure 2008024599
8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン(4.09 g)をメタノール(35.2 mL)に溶解し、氷冷下にて臭素(1.15 mL)を滴下し、常温にて2時間攪拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、メタノールを減圧留去した。この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1)にて精製し、目的物(5.00 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39 (6H, d, J = 8.0 Hz), 3.36-3.46 (1H, m), 4.06 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.64 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.43 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例18>
2−エチル−5−ヨード−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
実施例8の化合物(3.00 g)の塩化メチレン(50 mL)溶液に遮光下、トリフルオロメタンスルホン酸銀(4.94 g)とヨウ素(4.88 g)を加え、常温で1時間攪拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、不溶物を濾去後、濾液を酢酸エチル(300 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮し、目的物(5.01g)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.11 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.07 (3H, s), 6.82 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例19>
2−エチルインドリジン−8−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008024599
2−メチルニコチン酸エチル(3.77 mL)を酢酸エチル(2.5 mL)に溶解し、ブロモメチルエチルケトン(2.5 mL)を加え、70℃にて7時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、トルエン(25 mL)に溶解し、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ-7-エン(8.06 mL)を加え、加熱還流条件下1時間攪拌した。冷水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製し、目的物(3.00 g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.31 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.44 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.75 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.42 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.46 (1H, dd, J = 7.3, 7.3 Hz), 6.96 (1H, s), 7.21 (1H, s), 7.54 (1H, d, J = 7.3 Hz), 8.00 (1H, d, J = 7.3 Hz).
<実施例20>
2−エチルインドリジン−8−カルボン酸メトキシメチルアミド
Figure 2008024599
実施例19の化合物(3.00 g)をエタノール(100 mL)に溶解し、水(50 mL)、水酸化カリウム(2.31 g)を加え、加熱還流条件下2.5時間攪拌した。1 mol/L 塩酸を加えてpH 4-5とし酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去してカルボン酸 (2.52 g)を黄色粉末として得た。得られたカルボン酸(2.52 g)をDMF(130 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(10.4 mL)、N-(3−ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(3.83 g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.70 g)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.95 g)を加え、常温にて5時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、目的物(2.76 g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.28 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.71 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.35 (3H, s), 3.66 (3H, s), 6.39 (1H, s), 6.42 (1H, dd, J = 6.7, 6.7 Hz), 6.80 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.18 (1H, s), 7.86 (1H, d, J = 6.7 Hz).
<実施例21>
2−アミノニコチン酸エチルエステル
Figure 2008024599
2−アミノニコチン酸(24.8 g)をアセトン(540 mL)に溶解し、ヨードエタン(43.1 mL)、炭酸カリウム(124 g)を加え、加熱還流条件下16時間攪拌し、ヨードエタン(29.0 mL)を加え、更に15時間攪拌した。不溶物を濾去した後、濾液の溶媒を減圧下留去し得られた残渣を酢酸エチルから再結晶して目的物(17.3 g)を得た。母液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:1)で精製し、目的物(1.60 g)を得、合わせて(18.9 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.38 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.34 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.62 (1H, dd, J = 4.9, 7.9 Hz), 8.13 (1H, dd, J = 1.8, 7.9 Hz), 8.21 (1H, dd, J = 1.8, 4.9 Hz).
<実施例22>
N−アミノ−2−アミノ−3−エトキシカルボニルピリジニウムメシチレンスルホネート
Figure 2008024599
メシチルスルフォニルアセトヒドロキサム酸エチルエステル(28.3 g)を1,4-ジオキサン(40 mL)に溶解し、0℃にて70%過塩素酸(14 mL)を加え、30分攪拌した。反応液に冷水を加えた後、析出した固体を濾取して塩化メチレンに溶解した。分液操作により水層を除いた後、塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。0℃にて濾液を実施例21の化合物(13.8 g)の塩化メチレン(50 mL)溶液に加え、常温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルを加え析出した結晶を、濾取し目的物(29.0 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 1.34 (3H, t, J= 7.3 Hz), 2.17 (3H, s), 2.50 (6H, s), 4.37 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.74 (2H, s), 6.96 (2H, brs), 7.00 (1H, t, J = 6.7 Hz), 8.41 (1H, dd, J = 1.2, 6.7 Hz), 8.53 (1H, d, J = 6.7 Hz), 8.75 (2H, brs).
<実施例23>
2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008024599
実施例22の化合物(10.0 g)をトルエン(75 mL)に溶解し、トリエチルアミン(12.5 mL)、トリフルオロ酢酸無水物(5.60 mL)を加え、加熱還流条件下13時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、目的物(5.34 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.47 (3H, t, J = 7.3 Hz), 4.54 (2H, q, J = 7.3 Hz), 7.30 (1H, dd, J = 7.3, 7.3 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz), 8.81 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz).
<実施例24>
8−t−ブチルジメチルシロキシメチル−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例23の化合物(5.03 g)をTHF(150 mL)に溶解し、-10℃にて水素化ジイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.95 mol/L, 40.9 mL)をゆっくり加えた。1 mol/L 塩酸を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、アルゴン雰囲気下DMF(100 mL)に溶解し、0℃にてイミダゾール(3.30 g)、クロロt-ブチルジメチルシラン(3.51 g)を加え、常温にて1時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸にて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的物(5.90 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.17 (6H, s), 0.99 (9H, s), 5.17 (2H, s), 7.22 (1H, dd, J = 6.7, 6.7 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 1.2, 6.7 Hz), 8.53 (1H, dd, J = 1.2, 6.7 Hz).
<実施例25>
5−ヨード−8−t−ブチルジメチルシロキシメチル−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例24の化合物(5.90 g)をTHF(120 mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 7.23 mL)を加え、30分攪拌した。1,2-ジヨードエタン(5.52 g)を加え、-78℃で2.5時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、目的物(7.64 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.17 (6H, s), 0.96 (9H, s), 5.14 (2H, d, J = 1.2 Hz), 7.55 (1H, dt, J= 1.2, 7.9 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例26>
5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルボアルデヒド
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例25の化合物(7.64 g)をTHF(100 mL)に溶解し、0℃にてテトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF溶液(1.0 mol/L, 33.4 mL)を加え、常温にて1時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸にて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、残渣に塩化メチレン(150 mL)及び活性二酸化マンガン(14.5 g)を加え、60℃にて5時間攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾去し、濾液の溶媒を減圧下留去した後、残渣をアルゴン雰囲気下メタノール(100 mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(3.61 g)を加え、加熱還流条件下2時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→2:3)で精製し、目的物(1.43 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.34 (3H, s), 6.66 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.36 (1H, d, J = 7.9 Hz), 10.59 (1H, s).
<実施例27>
2−エチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008024599
実施例22の化合物(10.0 g)をトルエン(75 mL)に溶解し、プロピオン酸無水物(5.0 mL)、トリエチルアミン(12.5 mL)を加え、加熱還流条件下14時間攪拌した。減圧下溶媒留去した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2→1:1→1:3)で精製し、目的物(4.57 g)を黄色粉末として得た。
LRMS (EI) : 219 [M]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.45 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.45 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.04 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.51 (2H, q, J = 7.3 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 7.3, 7.3 Hz), 8.21 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz), 8.68 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz).
<実施例28>
2−エチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−カルボン酸メトキシメチルアミド
Figure 2008024599
実施例27の化合物(5.55 g)をエタノール(200 mL)、水(100 mL)に溶解し、水酸化カリウム(4.26 g)を加え、加熱還流条件下4時間攪拌した。1 mol/L 塩酸を加えpH 4とした後、クロロホルムにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、DMF (250 mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(19.8 mL)、N-(3−ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(7.28 g)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(5.13 g)、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(3.71 g)を加え、常温にて5時間攪拌した。塩化メチレン(150 mL), 4-ジメチルアミノピリジン(600 mg)を加え更に常温で10時間攪拌した。1 mol/L 塩酸を加えpH 4とした後、クロロホルムにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、DMF(250 mL)に溶解し、ジフェニルホスホリルアジド(6.00 mL)、トリエチルアミン(11.6 mL)、4-ジメチルアミノピリジン(600 mg)を加え常温にて25時間攪拌した。1 mol/L 塩酸を加えpH 4とした後、クロロホルムにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=20:1)を行った後、さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(1.37 g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.42 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.98 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.42 (3H, s), 3.64 (3H, s), 7.00 (1H, dd, J = 6.7, 6.7 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 1.2, 6.7 Hz), 8.56 (1H, dd, J = 1.2, 6.7 Hz).
<実施例29>
N−アミノ−2−アミノ−3−ブロモ−6−メトキシピリジニウムメシチレンスルホネート
Figure 2008024599
メシチルスルフォニルアセトヒドロキサム酸エチルエステル(25.3 g)を1,4-ジオキサン(35 mL)に溶解し、0℃にて70%過塩素酸(13 mL)を加え、30分攪拌した。反応液に冷水を加えた後、析出した固体を濾取して塩化メチレンに溶解した。分液操作により水層を除いた後、塩化メチレン層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。0℃にて濾液を2−アミノ−3−ブロモ−6−メトキシピリジン(15.0 g)の塩化メチレン(100 mL)溶液に加え、常温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、ジエチルエーテルを加え析出した結晶を濾取し目的物(27.3 g)を黄色粉末として得た。
LRMS(ESI) m/z 203, 205 [(M-NH3)+H]+
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 2.14 (3H, s), 2.47 (6H, s), 4.06 (3H, s), 5.73 (1H, s), 6.28 (2H, s), 6.45 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.71 (2H, s), 8.20 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.40 (2H, s).
<実施例30>
8−ブロモ−5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
実施例29の化合物(13.0 g)をメタノール(100 mL)に溶解し、0℃にてトリエチルアミン(13.0 mL), トリフルオロ酢酸無水物(6.6 mL)とメタノール(20 mL)の混合物を加え、常温にて17.5時間攪拌した。反応液に水を加えて酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(6.73 g)を褐色粉末として得た。
LRMS(EI+) m/z 295, 297 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.23 (3H, s), 6.41 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.87 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例31>
3−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−6−メトキシフェノール
Figure 2008024599
6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(1.00 g)をメタノール(30 mL)に溶解し、氷冷撹拌下、水素化ホウ素ナトリウム(164 mg)を加えた。常温にて4時間撹拌後、希塩酸を加え、酢酸エチルで抽出した。水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、目的物(911 mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.39 (3H, s), 4.91 (2H, s), 6.27 (1H, s), 6.70 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.07 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例32>
(6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メチルトリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2008024599
実施例31の化合物(910 mg)をアセトニトリル(10 mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン臭化水素塩(1.47 g)を加え、5時間加熱還流した。溶媒を減圧下半分留去し、酢酸エチル(50 mL)を加え、析出晶を濾取後、乾燥し、目的物(2.20 g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 3.63 (3H, s), 4.81 (2H, d, J = 14.1 Hz), 6.81 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 6.90 (1H, dd, J = 0.6, 8.6 Hz), 7.52-7.72 (12H, m), 7.80-7.84 (3H, m), 9.80 (1H, s).
<実施例33>
4−ブロモ−2−トリフルオロメチル−7−メトキシベンゾフラン
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下、実施例32の化合物(2.20 g)をトルエン(20 mL)に懸濁し、無水トリフルオロ酢酸(0.612 mL)及びトリエチルアミン(1.64 mL)を加え、5時間加熱還流した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(1.01 g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.01 (3H, s), 6.82 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.20-7.21 (1H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例34>
O−(3−ブロモ−2−ホルミル−6−メトキシ)フェニル ジメチルチオカーバメート
Figure 2008024599
6−ブロモ−2−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(231 mg)のDMF(4.0 mL)溶液に、トリエチレンジアミン(224 mg)及びジメチルチオカルバモイルクロリド(247 mg)を加えて常温で12時間攪拌した。溶媒を減圧下に留去した後、残渣に水を加えて酢酸エチルで抽出した。抽出層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した残渣をイソプロピルエーテルで洗浄して、目的物(258 mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 317 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ3.40 (3H, s), 3.45 (3H, s), 3.86 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 10.20 (1H, s).
<実施例35>
S−(3−ブロモ−2−ホルミル−6−メトキシ)フェニル ジメチルチオカーバメート
Figure 2008024599
実施例34の化合物(5.78 g)のジフェニルエーテル(57 mL)溶液を200℃で30分間攪拌した。反応液を冷却後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(3.28 g)を淡褐色粉末として得た。
LRMS (EI+): 317 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ3.00 (3H, brs), 3.16 (3H, brs), 3.89 (3H, s), 6.97 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.64 (1H, d, J = 9.2 Hz), 10.25 (1H, s).
<実施例36>
(6−ブロモ−2−メルカプト−3−メトキシ)フェニルメタノール
Figure 2008024599
実施例35の化合物(2.44 g)をイソプロピルアルコール(60 mL)に懸濁し、1 mol/L水酸化ナトリウム(15.3 mL)を加えて60℃で30分間攪拌した。溶媒を減圧下に濃縮後、5 %塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣をメタノール(60 mL)に溶解し、氷冷下に水素化ホウ素ナトリウム(580 mg)を加えて、常温で30分間攪拌した。溶媒を減圧下に濃縮後、5 %塩酸を加えて酸性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去し、目的物(1.95 g)を淡紫色油状物として得た。
LRMS (EI+): 248 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ1.99 (1H, brs), 3.90 (3H, s), 4.46 (1H, s), 4.93 (2H, s), 6.71 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例37>
4−ブロモ−7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン
Figure 2008024599
実施例36の化合物(1.95 g)をアセトニトリル(15 mL)に溶解し、トリフェニルホスフィン ハイドロブロミド(2.90 g)を加えて17時間還流した。溶媒を減圧下に濃縮後、酢酸エチルで洗浄して無色粉末(4.39 g)を得た。得られた固体(4.35 g)にトルエン(60 mL)、無水トリフルオロ酢酸(1.18 mL)及びトリエチルアミン(3.17 mL)を加えて3時間還流した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(2.00 g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 310 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ4.00 (3H, s), 6.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.53 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.79 (1H, q, J = 1.2 Hz).
<実施例38>
2−ジ−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシ−6−プロピオニルピリジン
Figure 2008024599
実施例6の化合物(1.60 g)のTHF(25 mL)溶液にアルゴン雰囲気下、−78℃で0.97 mol/L 臭化エチルマグネシウム−THF溶液(12.0 mL)を滴下し、−78℃で30分間攪拌後、徐々に常温に戻した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル(150 mL)で抽出した。抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をアセトニトリル(50 mL)に溶解し、ジ−t−ブチルジカルボネート(3.39 g)、トリエチルアミン(787 mg)及び4-ジメチルアミノピリジン(20 mg)を加え、常温で2時間攪拌した。反応液を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3 : 1 → 酢酸エチル)により精製し、目的物(1.26 g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.19 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.41 (18H, s), 3.14 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.92 (3H, s), 7.29 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.06 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例39>
5−アセチル−4−クロロ−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
実施例7の化合物(6.58 g)、3−トリフルオロメチルプロピオール酸エチル(7.94 g)をジフェニルエーテル(80 mL)に溶解し、100℃にて1.5時間、250℃にて1時間攪拌した。ヘキサンを加え、析出した固体を濾取した。得られた固体をオキシ塩化リン(40 mL)に溶解し、加熱還流条件下1時間攪拌した。減圧下オキシ塩化リンを留去後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 4:1→2:1)で精製し、目的物(3.98 g)を褐色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.67 (3H, s), 4.13 (3H, s), 7.14 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.91 (1H, s).
<実施例40>
5−アセチル−8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
実施例39の化合物(3.98 g)をエタノール(75 mL)、THF(50 mL)に溶解し、トリエチルアミン(9.10 mL)、5%パラジウム炭素(400 mg)を加え、水素雰囲気下常温にて3.5時間攪拌した。セライトを用いて不溶物を濾去後、濾液の溶媒を減圧下留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 4:1→1:1)で精製し、目的物(1.83 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.75 (3H, s), 4.18 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.89 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.25 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.73 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例41>
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例13の化合物(4.00 g)をTHF(150 mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 6.1 mL)を加え、1時間攪拌した。同温でプロピオン酸無水物(1.53 mL)を加え、2.5時間攪拌した後、常温に昇温し、更に1.5時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(2.08 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.05-3.11 (4H, m), 4.14 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.28 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例42>
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
Figure 2008024599
塩化アルミニウム(214 mg), 1,2,4-トリクロロベンゼン(1.0 mL)を混合し、塩化プロピオニル(0.163 mL)を常温で加えた。実施例8の化合物(100 mg)を加え、外温70℃で1時間撹拌した。1 mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで洗浄した。有機層を1 mol/L塩酸で抽出した。水層をあわせ、酢酸ナトリウムで中和後、酢酸エチルで2回抽出した。抽出層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、目的物(70.9 mg)を淡黄色粉末として得た。
<実施例43 >
2−エチル−8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
Figure 2008024599
2−アミノ−4−プロピオニルアニソール(24.6 g)、ヨウ化ナトリウム(20.6 g)、1-ブタノール(246 mL)、濃塩酸(246 mL)を混合し、140℃に加熱しながらトランス-1-ヘプテナール(57.8 g)を50分間で滴下し、140℃で3時間加熱還流した。反応液を減圧下留去した残渣に酢酸エチル(500 mL)、水(250 mL)を加え分液した。有機層を水(250 mL)で抽出し、先の水層とあわせ、1 mol/L水酸化ナトリウム溶液でpH 8とした。析出した固体を濾取し、水(75.0 mL)で洗浄した。得られた固体を酢酸エチル(100 mL)に溶解し、シリカゲル(1.23 g)を加え、濾別後、減圧濃縮した。残渣にエタノール(98.5 mL)を加え50℃に加熱して溶解した後、水(98.5 mL)を加え、常温で放冷した。析出固体を濾取し、エタノール:水=1:5 (98.5 mL)で洗浄した。60℃で減圧乾燥し、目的物(14.1 g)を茶色粉末として得た。
<実施例44>
5−アセチル−2−エチル−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
実施例18の化合物(4.07 g)のTHF(50 mL)溶液にアルゴン雰囲気下、0℃で2.0 mol/L イソプロピルマグネシウムクロライド−THF溶液(7.76 mL)を滴加し、0℃で30分間攪拌した。0℃で無水酢酸(1.83 mL)を加え、徐々に常温まで昇温した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチル(100 mL)で抽出した。抽出液を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮後、再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により精製し、目的物(2.12 g)を橙色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (3H, t, J = 7.9 Hz), 2.71 (3H, s), 3.08 (2H, q, J = 7.9 Hz), 4.15 (3H, s), 7.02 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.07 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.37 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例45>
8−メトキシ−5−プロピオニル−2−トリフルオロメチルキノリン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例15の化合物(3.86 g)をTHF(100 mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 5.2 mL)を加え、1時間攪拌した。同温でプロピオン酸無水物(3.5 mL)を加え、3時間攪拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、目的物(1.21 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.29 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.11 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.18 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.88 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.65 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例46>
8−メトキシ−5−プロピオニルキノリン
Figure 2008024599
8−ヒドロキシキノリン(30.0 g)の1,2-ジクロロエタン(207 mL)溶液に、塩化アルミニウム(68.9 g)及びプロピオニルクロリド(19.9 mL)を加えて70℃で3時間攪拌した。反応液を5%塩酸(1.0 L)に注ぎ、30分攪拌後、酢酸ナトリウムでpH4として有機層を分取した。水層をクロロホルムで抽出し、先の有機層と合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、粗製の8−ヒドロキシ−5−プロピオニルキノリンを淡黄色アモルファス粉末として得た。このアモルファス粉末にTHF(500 mL)、50% 水酸化ナトリウム水溶液、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド(3.00 g)及びヨウ化メチル(38.6 mL)を加えて常温で29時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮後、残渣に氷水(1.0 L)を加えて析出した固体を濾取した。この固体を酢酸エチルに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣に酢酸エチル(1.0 L)を加えて加温し、不溶物を濾去し、濾液を濃縮して析出した固体を濾取し、目的物(23.2 g)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 215 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ1.28 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.10 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.10 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 4.3, 8.6 Hz), 8.11 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.96 (1H, dd, J = 1.8, 4.3 Hz), 9.39 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz).
<実施例47>
8−メトキシ−2−メチル−5−プロピオニルキノリン
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例16の化合物(5.55 g)をTHF(220 mL)に溶解し、−78℃にてn‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(1.58 mol/L, 15.3 mL)を滴下し、同温度にて5分間攪拌した。その後、−78℃にてプロピオン酸無水物(4.86 mL)を加え、−78℃にて10 分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 1: 1 → 1 : 2)にて精製し、目的物 (2.39 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.80 (3H, s), 3.08 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.14 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.44 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.04 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.26 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例48>
8−メトキシ−5−プロピオニル−2−イソプロピルキノリン
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下、実施例17の化合物(3.57 g)をTHF(120 mL)に溶解し、−78℃にてn‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(1.60 mol/L, 8.06 mL)を滴下し、同温度にて5分間攪拌した。その後、−78℃にてプロピオン酸無水物(2.61 mL)を加え、−78℃にて25 分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水の順に洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 3: 1)にて精製し、目的物(1.20 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.39 (6H, d, J = 7.3 Hz), 3.08 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.31-3.41 (1H, m), 4.14 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.52 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.29 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例49>
2−エチル−8−プロピオニルインドリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例20の化合物(2.76 g)をTHF(60 mL)に溶解し、0℃にてエチルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.97 mol/L, 36.7 mL)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(1.76 g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.28 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.33 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.77 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.04 (2H, q, J = 7.3 Hz), 6.50 (1H, dd, J = 6.7, 6.7 Hz), 7.19 (1H, s), 7.21 (1H, s), 7.43 (1H, d, J = 6.7 Hz), 8.04 (1H, d, J = 6.7 Hz).
<実施例50>
2−エチル−8−(2−エチル−[1,3]ジオキソラン−2−イル)インドリジン
Figure 2008024599
実施例49の化合物(1.98 g)をベンゼン(100 mL)に溶解し、エチレングリコール(10 mL)、パラトルエンスルホン酸一水和物(187 mg)を加え、加熱還流下、ディーンスターク装置を装着して9時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、目的物(2.02 g)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.89 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.12 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.72 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.83-3.87 (2H, m), 4.02-4.06 (2H, m), 6.36 (1H, dd, J = 6.7, 6.7 Hz), 6.54 (1H, s), 6.72 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.13 (1H, s), 7.77 (1H, d, J = 6.7 Hz).
<実施例51>
2−エチル−8−(2−エチル−[1,3]ジオキソラン−2−イル)−5−ヨードインドリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例50の化合物(2.02 g)、N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン(6.21 mL)をTHF(80 mL)に溶解し、-40℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 3.34 mL)を加え、-40℃にて2時間攪拌した。-40℃にて1,2-ジヨードエタン(2.55 g)を加え、徐々に常温まで昇温し16時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1→15:1)で精製し、目的物(787 mg)を黄色油状物として得た。
LRMS (EI) : 371 [M]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.89 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.32 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.11 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.75 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.81-3.85 (2H, m), 4.02-4.04 (2H, m), 6.51 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.85 (1H, s), 6.96 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.42 (1H, s).
<実施例52>
2−エチル−5−メトキシ−8−プロピオニルインドリジン
Figure 2008024599
実施例51の化合物(787 mg)をアセトン(10 mL)、水(5.0 mL)に溶解し、パラトルエンスルホン酸一水和物(40.0 mg)を加え、80℃にて2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=30:1)で精製し、2−エチル−5−ヨード−8−プロピオニルインドリジン(578 mg)を黄色油状物として得た。
アルゴン雰囲気下、得られた2−エチル−5−ヨード−8−プロピオニルインドリジン(577 mg)をメタノール(17 mL)に溶解し、ナトリウムメトキシト゛(381 mg)を加え、加熱還流下6時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2)で精製し、目的物(392 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.24 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.31 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.75 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.98 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.11 (3H, s), 5.80 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.22 (1H, s), 7.29 (1H, s), 7.57 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例53>
2−エチル−8−プロピオニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例28の化合物(1.37 g)をTHF(50 mL)に溶解し、0℃にてエチルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.97 mol/L, 12.0 mL)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去し目的物(1.06 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.00 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.53 (2H, q, J = 7.3 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 7.3, 7.3 Hz), 8.16 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz), 8.67 (1H, dd, J = 1.2, 7.3 Hz).
<実施例54>
2−エチル−8−(2−エチル−[1,3]ジオキソラン−2−イル)−5−ヨード−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
実施例53の化合物(1.06 g)をベンゼン(50 mL)に溶解し、エチレングリコール(10 mL)、 パラトルエンスルホン酸一水和物(105 mg)を加え、加熱還流下ディーンスターク装置を装着して11時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、2−エチル−8−(2−エチル−[1,3]ジオキソラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(772 mg)を黄色油状物として得た。
アルゴン雰囲気下、得られた2−エチル−8−(2−エチル−[1,3]ジオキソラン−2−イル)−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン(772 mg)をTHF(20 mL)に溶解し、-78℃にてn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.71 mol/L, 1.50 mL)を加え、30分攪拌した後、同温度で1,2-ジヨードエタン(1.14 g)を加え、2時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、目的物(961 mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.88 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.42 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.35 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.02 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.90-3.92 (2H, m), 4.10-4.13 (2H, m), 7.32 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.40 (1H, d, J = 7.3 Hz).
<実施例55>
2−エチル−5−メトキシ−8−プロピオニル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
実施例54の化合物(960 mg)をアセトン(20 mL)、水(10 mL)に溶解し、パラトルエンスルホン酸一水和物(48.9 mg)を加え、60℃から80℃にて6時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をアルゴン雰囲気下メタノール(25 mL)に溶解し、ナトリウムメトキシド(544 mg)を加え、加熱還流下2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:2→1:2)で精製し、目的物(83.7 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.46 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.01 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.49 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.25 (3H, s), 6.39 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.29 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例56>
8−(1−ヒドロキシプロピル)−5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例26の化合物(682 mg)をTHF(25 mL)に溶解し、-78℃にてエチルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.97 mol/L, 3.44 mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去することで目的物(492 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.00 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.96-2.03 (2H, m), 3.02 (1H, brs), 4.21 (3H, s), 5.05 (1H, brs), 6.44 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例57>
5−メトキシ−8−プロピオニル−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例56の化合物(492 mg)をDMSO(9.0 mL)に溶解し、トリエチルアミン(2.50 mL)、三酸化硫黄ピリジン錯体(1.42 g)を加え、常温にて1時間攪拌した。水を加え、不溶物を濾取することで目的物(276 mg)を得た。一方、濾液を酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル:=3:2)で精製し、目的物(66.9 mg)を得た。合わせて(343 mg)を白色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.50 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.30 (3H, s), 6.60 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.47 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例58>
7−メトキシ−4−プロピオニル−2−トリフルオロメチルベンゾフラン
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下、実施例33の化合物(500 mg)をTHF(10 mL)に溶解し、−78℃にてn-ブチルリチウムヘキサン溶液(1.54 mol/L, 1.21 mL)を滴下し、5分撹拌した。これにN,N-ジメチルプロピオン酸アミド(513 mg)を加え、常温で30分攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→10:1)で精製し、目的物(162 mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, t, J = 7.3Hz), 3.05 (2H, q, J = 7.3Hz), 4.10 (3H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.01 (1H, d, J = 1.2 Hz).
<実施例59>
7−メトキシ−4−プロピオニル−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン
Figure 2008024599
実施例37の化合物(1.70 g)のTHF(27 mL)溶液に、-78 ℃でn-ブチルリチウム(1.58 mol/L ヘキサン溶液、3.80 mL)を加えて同温で30分間攪拌した後、N,N−ジメチルプロピオンアミド(1.20 mL)を加えて常温で30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的物(243 mg)を白色粉末として得た。
LRMS (EI+): 288 [M+]
1H-NMR(400 MHz, CDCl3) δ1.27 (3H, t, J = 7.3 Hz), 3.07 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.09 (3H, s), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.80 (1H, q, J = 1.2 Hz).
<実施例60>
4−(2−ジ−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−メトキシピリジン−6−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸エチルエステル
Figure 2008024599
実施例38の化合物(108 mg)のTHF(5 mL)溶液にアルゴン雰囲気下、0℃でリチウムヘキサメチルジシラザン−THF溶液(1.0 mol/L, 0.312 mL)を滴下し、0℃で30分間攪拌した。−78℃でブロモ酢酸エチル(0.394 mL)を滴下し、常温で30分攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル(50 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3 : 1 → 酢酸エチル)により精製し、目的物(84.0 mg)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.20 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.23 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.40 (18H, s), 2.48 (1H, dd, J = 6.1, 16.5 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 8.6, 16.5 Hz), 3.93 (3H, s), 4.03−4.16 (2H, m), 4.25−4.37 (1H, m), 7.30 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.07 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例61>
4−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下実施例41の化合物(1.00 g)をTHF(40 mL)に溶解し、-78℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.0 mol/L, 4.52 mL)を加え、-78℃から0℃にて40分攪拌した。0℃にてブロモ酢酸t-ブチル (0.784 mL)を加え、常温にて17時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(889 mg)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.39 (9H, s), 1.40 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.40 (1H, dd ,J = 5.2, 16.8 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 9.2, 16.8 Hz), 3.07 (2H, q, J = 7.3 H), 3.93-3.95 (1H, m), 4.14 (3H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.01 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例62>
4−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例47の化合物(5.19 g)をTHF(220 mL)とヘキサメチルリン酸トリアミド(22 mL)に溶解し、0℃にてリチウムビストリメチルシリルアミド/THF溶液(1.00 mol/L, 24.9 mL)を滴下し、0℃にて30分間攪拌した。その後、0℃にてブロモ酢酸t‐ブチル(4.32 mL)を加え、常温まで昇温させながら2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣に再度酢酸エチルを加えて水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去後、目的物(8.68 g)を黄色粉末として得た。これを精製せずそのまま次の反応に用いた。
<実施例63>
4−(8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン−5−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例48の化合物(1.20 g)をTHF(46 mL)とヘキサメチルリン酸トリアミド(4.6 mL)に溶解し、-78℃にてリチウムビストリメチルシリルアミド/THF溶液(1.00 mol/L, 24.9 mL)を滴下し、徐々に0℃まで昇温させながら30分間攪拌した。その後、0℃にてブロモ酢酸t‐ブチル(0.89 mL)を加え、常温まで昇温させながら3時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1)にて精製し、目的物(1.61 g)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.23 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.39 (6H, d, J = 6.7 Hz), 1.39, (9H, s), 2.41 (1H, dd, J = 5.5, 16.6 Hz), 2.92 (1H, dd, J = 9.2, 16.6 Hz), 3.31-3.42 (1H, m), 3.89-3.99 (1H, m), 4.14 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.09 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.02 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例64>
4−(8−メトキシ−2−トルフルオロメチルキノリン−5−イル)−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下実施例40の化合物(1.83 g)をTHF(50 mL)に溶解し、0℃にてリチウムヘキサジシラザンのTHF溶液(1.0 mol/L, 7.48 mL)を加え、20分攪拌した。ブロモ酢酸t-ブチル(1.50 mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。濾液の溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的物(405 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.75 (2H, t, J = 6.7 Hz), 3.34 (2H, t, J = 6.7 Hz), 4.18 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.87 (1H, d ,J = 9.2 Hz), 8.29 (1H, d ,J = 8.6 Hz), 9.59 (1H, d ,J = 9.2 Hz).
<実施例65>
4−(2−エチル−5−メトキシインドリジン−8−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例52の化合物(392 mg)をTHF(12 mL)に溶解し、-78℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.0 mol/L, 1.86 mL)を加え、-78℃から0℃にて1時間攪拌した。0℃にてブロモ酢酸t-ブチル(0.322 mL)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、目的物(455 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.22 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.30 (3H, t, J = 7.3 Hz), 1.39 (9H, s), 2.36 (1H, dd, J = 6.4, 16.2 Hz), 2.74 (2H, q, J = 7.3 Hz), 2.86 (1H, dd, J = 7.6, 16.2 Hz), 3.89-3.95 (1H, m), 4.12 (3H, s), 5.82 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.21 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.28 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.66 (1H, d, J = 7.9 Hz).
<実施例66>
4−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−3−メチル−4−オキソ酪酸t−ブチルエステル
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下、実施例58の化合物(445 mg)をTHF(15 mL)に懸濁し、−78℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1mol/L, 1.79 mL)を滴下し、徐々に昇温した。不溶物が全て溶解した時点でブロモ酢酸t−ブチル(0.359 mL)を加え、常温まで昇温した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1→6:1)で精製し、目的物(282mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.23 (3H, d, J = 7.0 Hz), 1.38 (9H, s), 2.40 (1H, dd, J = 5.5, 16.4 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 8.6, 16.4 Hz), 3.92-3.97 (1H, m), 4.11 (3H, s), 6.96 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.99 (1H, s).
<実施例67>
4−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4−オキソ酪酸
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例16の化合物(7.24 g)をTHF(290 mL)に溶解し、−78℃にてn‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(1.58 mol/L, 20.1 mL)を滴下し、同温度にて5分間攪拌した。その後、−78℃にてコハク酸無水物(4.33 g)/THF(92 mL)溶液を加え、−78℃にて30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え液性をアルカリ性(pH 11)とし5%水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。得られた水層に濃塩酸を加え、液性を酸性(pH 4)にし析出物を濾取して、目的物 (2.65 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.79 (3H, s), 2.86 (2H, t, J = 6.8 Hz), 3.40 (2H, t, J = 6.8 Hz), 4.14 (3H, s), 7.02 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.44 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.27 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例68>
4−(8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン−5−イル)−4−オキソ酪酸
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例17の化合物(1.77 g)をTHF(58 mL)に溶解し、−78℃にてn‐ブチルリチウム / ヘキサン溶液(1.60 mol/L, 3.99 mL)を滴下し、同温度にて5分間攪拌した。その後、−78℃にてコハク酸無水物(1.40 g)のTHF(22 mL)溶液を一挙に加え、−78℃にて30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え液性をアルカリ性(pH 11)とし5%水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。得られた水層に濃塩酸を加え、液性を酸性(pH 4)にし酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して、目的物(1.14 g)を黄色アモルファス状粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.38 (6H, d, J = 7.3 Hz), 2.86 (2H, t, J = 6.7 Hz), 3.32-3.41 (3H, m), 4.13 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.11 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.31 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例69>
6−(2−アミノ−3−メトキシピリジン−6−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例60の化合物(733 mg)のメタノール(30 mL)溶液に4 mol/L 水酸化カリウム水溶液(1.57 mL)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液を濃縮後、残渣を1 mol/L 塩酸水溶液で酸性にし、酢酸エチル(150 mL)で抽出し、有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮後、残渣をエタノール(50 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.228 mL)を加え、3時間加熱還流した。反応液を濃縮後、残渣を酢酸エチル(100 mL)に溶解し、NHタイプシリカゲルを通して濾過し、濾液を減圧下に濃縮した。残渣に10 % 塩酸−メタノール(100 mL)を加え、常温で一晩放置した後、反応液を濃縮し、残渣を塩化メチレン(15 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(15 mL)を加え、常温で一晩放置した。反応液を濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。析出晶を濾取し、濾液をクロロホルム(200 mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下濃縮し、先に濾取した結晶と合わせて目的物(328 mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.21 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.43 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.69 (1H, dd, J = 6.7, 16.5 Hz), 3.61−3.73 (1H, m), 3.88 (3H, s), 5.04 (2H, brs), 6.93 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.21 (1H, d, J = 7.9 Hz), 9.17 (1H, brs).
<実施例70>
6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例69の化合物(328 mg)のエタノール(50 mL)溶液に3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロアセトン(535 mg)を加え、70℃で5時間攪拌した。さらに3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロアセトン(535 mg)を加え、75℃で72時間攪拌した。反応液を濃縮し、残渣をクロロホルム(300 mL)で抽出し、抽出液を1 mol/L 塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮し、再結晶(クロロホルム−ジイソプロピルエーテル)により精製し、目的物(87.1 mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ 1.35 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.58 (1H, dd, J = 1.2, 17.1 Hz), 2.80 (1H, dd, J = 6.7, 17.1 Hz), 3.37−3.48 (1H, m), 4.11 (3H, s), 6.66 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.26 (2H, d, J = 7.9 Hz), 8.77 (1H, brs), 9.34 (1H, s).
LRMS (EI+) : 326 [M+].
元素分析 (%):C14H13F3N4O2として
C H N
計算値 51.54 4.02 17.17
実測値 51.34 3.95 17.04
<実施例71>
6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例64の化合物(404 mg)を塩化メチレン(10 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(4.0 mL)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をエタノール(10 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.152 mL)を加え、加熱還流下1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(286 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.73 (2H, t, J = 7.9 Hz), 3.12 (2H, t, J = 7.9 Hz), 4.15 (3H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.61 (1H, s), 9.17 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例72>
6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例61の化合物(889 mg)を塩化メチレン(25 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(10 mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。減圧下溶媒を留去後、残渣をエタノール(25 mL)に溶解し、酢酸(0.940 mL)、ヒドラジン一水和物(0.362 mL)を加え、加熱還流下7時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(229 mg)を黄色アモルファスとして得た。
HRMS (FAB+) : 297.1491 (+1.4 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.41 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.54 (1H, dd, J = 3.1, 17.1 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 6.9, 17.1 Hz), 3.09 (2H, q, J = 7.3 Hz), 3.25-3.29 (1H, m), 4.12 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.43 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.56 (1H, brs), 8.57 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例73>
6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例45の化合物(800 mg)をTHF(28 mL)に溶解し、0℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.00 mol/L, 3.38 mL)を加え、同温で30分攪拌した。ブロモ酢酸tブチル(0.620 mL)を加え、常温にて3時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、残渣を塩化メチレン(20 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(10 mL)を加え、常温にて5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をエタノール(25 mL)に溶解し、酢酸(1.07 mL)、ヒドラジン一水和物(0.410 mL)を加え、加熱還流下14時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(293 mg)を黄色粉末として得た。
元素分析 (%) :C16H14F3N3O2として
C H N
計算値 56.97 4.18 12.46
実測値 56.67 4.13 12.36
HRMS (FAB+) : 337.1041 (+0.3 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.24 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.58 (1H, dd, J = 3.4, 16.8 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 6.7, 16.8 Hz), 3.29-3.32 (1H, m), 4.15 (3H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.82 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.65 (1H, brs), 8.97 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例74>
6−(8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例46の化合物(600 mg)のTHF(25.0 mL)溶液に、ヘキサメチルリン酸トリアミド(2.5 mL)を加えた後、0 ℃でリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.00 mol/L, 3.34 mL)を加え、0℃で30分攪拌した後、ブロモ酢酸t-ブチル (0.617 mL)を加えて常温で2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去した。残渣を塩化メチレン(6 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(6 mL)を加えて常温で1時間攪拌した後、溶媒等を減圧下に留去した。残渣にエタノール(25 mL)、及びヒドラジン一水和物(0.541 mL)を加え、4時間加熱還流した。反応液を5 mLに濃縮した後、残渣に氷水を加えてクロロホルム:メタノール=9:1で抽出し、抽出層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、目的物(377 mg)を無色粉末として得た。
元素分析 (%) :C15H15N3O2として
C H N
計算値 66.90 5.61 15.60
実測値 66.75 5.64 15.43
LRMS (EI+): 269 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.22 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.56 (1H, dd, J = 3.7, 17.1 Hz), 2.90 (1H, dd, J = 6.7, 17.1 Hz), 3.25-3.33 (1H, m), 4.14 (3H, s), 7.08 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 4.3, 8.6 Hz), 7.57 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.65 (1H, s), 8.68 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 8.98 (1H, dd, J = 1.8, 4.3 Hz).
<実施例75>
6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例62の化合物(8.64 g)を塩化メチレン(220 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(110 mL)を加え、常温にて2.5時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をトルエンで2回共沸した。残渣にエタノール(220 mL)とヒドラジン一水和物(4.39 mL)を加え、加熱還流下、27時間攪拌した。減圧下に溶媒留去後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、目的物(1.90 g)を淡黄色粉末として得た。
元素分析(%) : C16H17N3O2・1/5H2Oとして
C H N
計算値 66.98 6.11 14.64
実測値 67.37 6.04 14.41
MS(EI+) :283[M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, t, J = 7.4 Hz), 2.55 (1H, dd, J = 3.0, 17.1 Hz), 2.81 (3H, s), 2.89 (1H, dd, J = 7.3, 17.1 Hz), 3.24-3.32 (1H, m), 4.12 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.38 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.50 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.54 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.59 (1H, brs).
<実施例76>
6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例67の化合物(2.65 g)をエタノール(280 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(4.19 mL)を加え、加熱還流下にて6.5時間攪拌した。反応液に水を加えた後、クロロホルムで抽出し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル : メタノール = 10 : 1)にて精製し、目的物 (2.78 g)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.70 (2H, dd, J = 8.0, 8.6 Hz), 2.81 (3H, s), 3.08 (2H, dd, J = 8.0, 8.6 Hz), 4.12 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.39 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.59 (1H, brs), 8.74 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例77>
6−(8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例63の化合物(1.61 g)を塩化メチレン(220 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(21 mL)を加え、常温にて3.5時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をトルエンで2回共沸した。残渣にエタノール(43 mL)とヒドラジン一水和物(0.87 mL)を加え、加熱還流下、4時間攪拌した。減圧下に溶媒を留去後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、目的物(645 mg)を白色固体として得た。
元素分析(%) : C18H21N3O2・1/3H2Oとして
C H N
計算値 68.12 6.88 13.24
実測値 68.34 6.67 13.06
MS(EI+): 311[M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.39 (3H, d, J = 6.7 Hz), 1.40 (3H, d, J = 6.7 Hz), 2.55 (1H, dd, J = 3.0, 17.1 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 6.7, 17.1 Hz), 3.23-3.32 (1H, m), 3.34-3.45 (1H, m), 4.12 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.58 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.63 (1H, brs).
<実施例78>
6−(8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例68の化合物(1.14 g)をエタノール(38 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(0.55 mL)を加え、加熱還流下にて2.5時間攪拌した。減圧下に反応液の溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、目的物(795 mg)を無色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.39(6H, d, J = 6.7 Hz), 2.70 (2H, dd, J = 6.7, 8.6 Hz), 3.08 (2H, dd, J = 6.7, 8.6 Hz), 3.34-3.44 (1H, m), 4.12 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.66 (1H, brd, J = 14.7 Hz), 8.77 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例79>
6−(2−エチル−5−メトキシインドリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例65の化合物(455 mg)を塩化メチレン(15 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(7.0 mL)を加え、常温にて1.5時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をエタノール(13 mL)に溶解し、酢酸(0.499 mL)、ヒドラジン一水和物(0.192 mL)を加え、加熱還流下8時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、目的物(110 mg)を黄色粉末として得た。
元素分析 (%) :C16H19N3O2として
C H N
計算値 67.35 6.71 14.73
実測値 67.10 6.76 14.47
HRMS (FAB+) : 285.1448 (-2.9 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.14 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.28 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.29 (1H, d, J = 16.5 Hz), 2.68-2.77 (3H, m), 3.49-3.52 (1H, m), 4.15 (3H, s), 6.13 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.09 (1H, s), 7.30 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.33 (1H, s), 10.96 (1H, s).
<実施例80>
6−(2−エチル−5−メトキシ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例55の化合物(83.7 mg)をTHF(3.6 mL)に溶解し、0℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.0 mol/L, 0.466 mL)を加え、1時間攪拌した。ブロモ酢酸tブチル (0.790 mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣を塩化メチレン(4.0 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.0 mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をエタノール(3.6 mL)に溶解し、酢酸(0.181 mL)、ヒドラジン一水和物(0.696 mL)を加え、加熱還流条件下5.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3)で精製し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し目的 物(17.4 mg)を黄色粉末として得た。
HRMS (FAB+) : 287.1377 (-0.5 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, d, J = 7.3 Hz), 1.44 (3H, t, J = 7.3 Hz), 2.52 (1H, dd, J = 1.8, 17.1 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 7.0, 17.1 Hz), 2.99 (2H, q, J = 7.3 Hz), 4.22 (3H, s), 4.27-4.32 (1H, m), 6.35 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.96 (1H, d, J= 8.6 Hz), 8.51 (1H, brs).
<実施例81>
6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例57の化合物(342 mg)をTHF(13 mL)に溶解し、-78℃にてリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1.0 mol/L, 1.34 mL)を加え、30分攪拌した。ブロモ酢酸tブチル (0.277 mL)を加え、常温にて1時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下濾液の溶媒を留去した後、残渣を塩化メチレン(15 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(5.0 mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をエタノール(10 mL)に溶解し、酢酸(0.472 mL)、ヒドラジン一水和物(0.182 mL)を加え、加熱還流下7時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し濾過した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、ジイソプロピルエーテルで洗浄し目的物 (166 mg)を黄色粉末として得た。
元素分析 (%) :C13H12F3N5O2として
C H N
計算値 47.71 3.70 21.40
実測値 47.73 3.82 21.10
HRMS (FAB+) : 327.0943 (+0.0 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.54 (1H, dd, J = 1.8, 17.1 Hz), 2.84 (1H, dd, J = 6.7, 17.1 Hz), 4.27 (3H, s), 4.27-4.31 (1H, m), 6.56 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.58 (1H, brs).
<実施例82>
6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例66の化合物(300 mg)を塩化メチレン(5 mL)に溶解し、氷冷撹拌下、トリフルオロ酢酸(2 mL)を加えた。常温にて終夜撹拌後、溶媒及びトリフルオロ酢酸を減圧下留去し、赤色粉末のカルボン酸体を得た。これをエタノール(10 mL)に溶解し、酢酸(0.294 mL)及びヒドラジン一水和物(0.113 mL)を加え、2時間加熱還流した。反応液に水を加え、析出晶を濾取し、これを酢酸エチルに溶解した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒留去下残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、ヘキサンに懸濁させ、濾取し、目的物(208 mg)を無色粉末として得た。
HRMS (EI+): 326.0886 (+0.8 mmu) [M+]
元素分析 (%) :C15H13F3N2O3として
C H N
計算値 55.22 4.02 8.59
実測値 55.13 4.02 8.42
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.52 (1H, dd, J = 0.6, 16.8 Hz), 2.77 (1H, dd, J = 6.7, 16.8 Hz), 3.40-3.48 (1H, m), 4.07 (3H, s), 6.93 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.45 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.89-7.90 (1H, m), 8.56 (1H, s).
<実施例83>
6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例59の化合物(230 mg)のTHF(8.0 mL)溶液に、-78℃でリチウムヘキサメチルジシラザンのTHF溶液(1 mol/L, 0.878 mL)を加え、0℃で5分攪拌した後、-78℃でブロモ酢酸t-ブチル (0.176 mL)を加えて常温で1時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、エステル体(309 mg)を無色油状物として得た。得られた油状物(292 mg)を塩化メチレン(5 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2 mL)を加えて常温で2時間攪拌した後溶媒等を減圧下に留去した。残渣にエタノール(10 mL)、酢酸(0.274 mL)及びヒドラジン一水和物(0.106 mL)を加え、4時間加熱還流した。反応液に水を加えて酢酸エチルで抽出し、抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、目的物(197 mg)を無色粉末として得た。
元素分析 (%) :C15H13F3N2O2Sとして
C H N
計算値 52.62 3.83 8.18
実測値 52.46 3.76 8.12
LRMS (EI+): 342 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.30 (3H, d, J = 7.3 Hz), 2.53 (1H, dd, J = 1.8, 17.1 Hz), 2.80 (1H, dd, J = 6.7, 17.1 Hz), 3.37-3.47 (1H, m), 4.06 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.54 (1H, q, J = 1.2 Hz), 8.62 (1H, s).
<実施例84>
6−クロロ−5−メチル−2H−ピリダジン−3−オン
Figure 2008024599
3,6−ジクロロ−4−メチルピリダジン(30.6 g)を氷酢酸(800 mL)に加え、110〜115℃にて4時間撹拌した。酢酸を減圧濃縮後、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200 mL)を加え、反応液のpHを6に調整し激しく常温にて撹拌した。塩化メチレンにて抽出後、抽出液を飽和食塩水にて洗浄し硫酸マグネシウムにて乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(1%メタノール/ジクロロメタン→5%メタノール/ジクロロメタン)にて精製し、目的物(5.00 g)を無色結晶として得た。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3-CD3OD) δ2.20 (3H, s), 2.90 (1H, brs), 6.82 (1H, s).
13C-NMR (50 MHz, CDCl3) δ19.8, 129.6, 141.2, 144.8, 161.9.
<実施例85>
5−(6−クロロピリダジン−3−イル)−8−メトキシキノリン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例14の化合物(100 mg)、ビス(ピナコレート)ジボロン(128 mg)、2−エチルヘキサン酸カリウム(115 mg)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体(34.3 mg)の1,4−ジオキサン(4.0 mL)溶液を、80℃で2時間攪拌した。反応液に1,4−ジオキサン(4.0 mL)、3,6−ジクロロピリダジン(188 mg)、2 mol/L 炭酸ナトリウム水溶液及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(24.3 mg)を加えた後、100℃で4時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(65.0 mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS (EI+): 271 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ4.17 (3H, s), 7.18 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 4.3, 8.6 Hz), 7.66 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.72 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.61 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 9.00 (1H, dd J = 1.8, 4.3 Hz).
<実施例86>
8−(6−クロロピリダジン−3−イル)−5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例30の化合物(3.50 g)、ビス(ピナコレート)ジボロン(3.60 g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体(964 mg)、2-エチルヘキサン酸カリウム(3.23 g)を1,4-ジオキサン(100 mL)に溶解し、80℃にて2時間攪拌した。反応液を常温まで冷却後、3,6−ジクロロピリダジン(5.27 g)とテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.36 g)の1,4-ジオキサン(50 mL)溶液を加えた後、2.0 mol/L 炭酸ナトリウム水溶液を加え100℃にて4.5 時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=1:1→2:3)で精製し、目的物(644 mg)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.32 (3H, s), 6.73 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.68 (1H, d, J = 9.2 Hz), 9.05 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.16 (1H, d, J = 9.2 Hz).
<実施例87>
4−(6−クロロピリダジン−3−イル)−7−メトキシベンゾフラン
Figure 2008024599
アルゴンガス雰囲気下にて、実施例33の化合物(2.00 g)、ビス(ピナコレート)ジボロン(2.07 g)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)塩化メチレン錯体(831 mg)、及び2−エチルへキサン酸カリウム(1.85 g)を1,4-ジオキサン(50.0 mL)に溶解し、80℃にて2時間攪拌した。減圧下溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル=19 : 1)にて精製し淡黄色粉末(2.87 g)を得た。アルゴンガス雰囲気下にて、得られた粉末(2.87 g)、3, 6-ジクロロピリダジン (3.03 g)、及びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(784 mg)を1,4-ジオキサン(50.0 mL)に溶解し、2.00 mol/L 炭酸ナトリウム水溶液(17.0 mL)を加え、100℃にて4時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン : 酢酸エチル=1 : 1)にて精製し、目的物(1.38 g)を無色粉末として得た。
LRMS (EI+): 328 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.11 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.61 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.67 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.87 (1H, d, J = 8.2 Hz), 8.04 (1H, s).
<実施例88>
6−(8−メトキシキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例85の化合物(400 mg)に酢酸(50 mL)を加えて、100℃で7時間攪拌した。減圧下に酢酸を留去した残渣に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチル:メタノール=9:1で抽出し、抽出層の溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=9:1)で精製して、目的物(351 mg)を淡褐色粉末として得た。
HRMS (EI+): 253.0849 (-0.3 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz、DMSO-d6) δ4.01 (3H, s), 7.02 (1H, dd, J = 1.8, 9.8 Hz), 7.27 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 4.3, 8.6 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.73 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.51 (1H, dd, J = 1.8, 8.6 Hz), 8.88 (1H, dd, J = 1.8, 4.3 Hz), 13.25 (1H, brs).
<実施例89>
6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例86の化合物(46.9 mg)を酢酸(1.5 ml)に溶解し、加熱還流下2.5時間攪拌した。反応液に水を加えた後、酢酸エチルにて3回抽出し、合わせた抽出層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去した残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:3→酢酸エチルのみ)で精製し、目的物(23.3 mg)を無色粉末として得た。
HRMS (ESI+) : 312.07044 (-0.39 mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.29 (3H, s), 6.64 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.14 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.37 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.84 (1H, d, J = 9.8 Hz), 10.81 (1H, s).
<実施例90>
6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例87の化合物(1.38 g)を酢酸(30.0 mL)に溶解し、加熱還流下にて2時間攪拌した。反応液に水を加え、生じた固体を濾取し、水で洗浄した。得られた固体を、酢酸エチルに溶解後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下に溶媒留去後、目的物(1.18 g)を無色粉末として得た。
HRMS (EI+): 310.0572 (+0.6 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.09 (3H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.78 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.81 (1H, s), 10.6 (1H, brs).
<実施例91>
2,2−ジメチルプロピオン酸−3−クロロ−4−メチル−6−オキソ−6H−ピリダジン−1−イルメチルエステル
Figure 2008024599
アルゴン雰囲気下、実施例84の化合物(2.15 g)をDMF(70 mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.11 g)を加え40〜50℃にて20分間撹拌した後、常温にてピバリン酸クロロメチルエステル(2.60 mL)を加え常温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムにで乾燥した。溶媒を濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:石油エーテル=3:7)で精製し、目的物(3.22 g)を無色粉末として得た。
1H-NMR (200 MHz, CDCl3) δ1.35 (9H, s), 2.40 (3H, s), 6.07 (2H, s), 6.82 (1H, s).
13C-NMR (50 MHz, CDCl3) δ19.6, 26.9, 38.8, 72.6, 129.8, 140.3, 144.2, 159.2, 177.2.
<実施例92>
6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例71の化合物(285 mg)を0.5 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(10 mL)に溶解し、m-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(219 mg)を加え、加熱還流下7時間攪拌した。1 mol/L 塩酸を酸性になるまで加え、酢酸エチル-THF(10-1)で3回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、目的物(134 mg)を無色粉末として得た。
元素分析 (%) :C15H10F3N3O2として
C H N
計算値 56.08 3.14 13.08
実測値 55.93 3.24 12.76
HRMS (EI+) : 321.0695 (-3.1 mmu) [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.05 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.76 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.86 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.01 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.84 (1H, d, J = 8.6 Hz), 13.30 (1H, brs).
<実施例93>
6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例76の化合物 (2.78 g)を0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、m-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム (2.56 g) を加え、加熱還流下にて2時間攪拌した。氷冷下、反応液に濃塩酸を加え、液性を酸性 (pH 4) にし析出物を濾取した。析出物をクロロホルム:メタノール = 9:1に溶解し、水で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、残渣を酢酸エチルで洗浄し、目的物(2.28 g)を無色粉末として得た。
元素分析(%) : C15H13N3O2・1/3H2Oとして
C H N
計算値 65.92 5.04 15.38
実測値 65.67 4.94 15.07
LRMS (EI+) :267 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.65 (3H, s), 3.99 (3H, s), 7.01 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.23 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.57 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.71 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.40 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例94>
6−(8−メトキシ−2−イソプロピルキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例78の化合物 (752 mg)を0.5 mol/L水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、m-ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム (627 mg) を加え、加熱還流下にて6.5時間攪拌した。氷冷下、反応液に1 mol/L塩酸を加えて中和し、クロロホルム:メタノール = 9:1で抽出し、抽出層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=10:1)で精製し、目的物(600 mg)を無色粉末として得た。
元素分析(%) : C17H17N3O2として
C H N
計算値 69.14 5.80 14.23
実測値 69.27 5.82 14.26
LRMS (EI+) :295 [M+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.40 (6H, d, J = 7.3 Hz), 3.35-3.46 (1H, m), 4.13 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.12 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 1.2, 9.8 Hz), 7.52 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.58 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.46 (1H, d, J = 9.2 Hz), 11.90-12.13 (1H, brm).
<実施例95>
6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例44の化合物(1.00 g)のメタノール(20 mL)溶液にベンジルトリエチルアンモニウムクロライド(9.93 mg)を加え、60℃で攪拌しながらグリオキサール酸一水和物(602 mg)と1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(8.72 mL)の混合液を滴加した。60℃で6時間攪拌し、反応液を一部濃縮後、ジエチルエーテル(50 mL)で洗浄した。水層を0.5 mol/L 塩酸水溶液でpH 4〜5とし、クロロホルム(100 mL×5)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下濃縮後、残渣をエタノール(20 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(1.06 mL)を加え、6時間加熱還流した。反応液を濃縮後、1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液でアルカリ性にし、ジエチルエーテル(50 mL)で洗浄した。水層を0.5 mol/L 塩酸で中和し、クロロホルム(200 mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧下濃縮後、再結晶(クロロホルム−ジイソプロピルエーテル)により精製し、目的物(454 mg)を褐色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.41 (3H, t, J = 7.9 Hz), 3.10 (2H, q, J = 7.9 Hz), 4.13 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.12 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.43 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.52 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.58 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.43 (1H, d, J = 9.2 Hz), 11.75 (1H, brs).
<実施例96及び97>
(+)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン及び(−)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例72の化合物を高速液体クロマトグラフィー((Daicel Chiralpak IA column, eluent: ヘキサン:酢酸エチル = 10 : 90、flow: 3.0 mL/min, detection: UV 293 nm)により光学分割を行い、前溶出分から(+)体実施例96、後溶出部分から(−)体実施例97を各々無色粉末として得た。
実施例96: [α]D 23 = +111 (c0.56, CHCl3)
実施例97: [α]D 23 = -115 (c0.60, CHCl3)
<実施例98>
6−アセチル−2−(ジ−t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシピリジン
Figure 2008024599
実施例6の化合物(4.13 g)のTHF(100 mL)溶液にアルゴン雰囲気下、-78℃で臭化メチルマグネシウム−THF溶液(0.82 mol/L, 36.7 mL)を加え、徐々に常温まで昇温した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、酢酸エチル(300 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮後、残渣をアセトニトリル(100 mL)に溶解し、ジ−tert−ブチルジカルボネート(8.73 g)とトリエチルアミン(2.23 g)、N,N−ジメチルアニリン(400 mg)を加え、常温で4時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮後、酢酸エチル(300 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4 : 1 → 2 : 1 )で精製し、目的物(3.56 g)を褐色油状物として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ1.41 (18H, s), 2.64 (3H, s), 3.93 (3H, s), 7.30 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.06 (1H, d, J = 8.6 Hz).
<実施例99>
6−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−メトキシピリジン−6−イル]−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例98の化合物(1.63 g)のメタノール(50 mL)溶液にトリエチルベンジルアンモニウムクロリド(10.1 mg)を加え、60℃でグリオキサール酸一水和物の1 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液(11.1 mL)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液を減圧下濃縮し、ジエチルエーテル(30 mL)で洗浄した。水層を0.5 mol/L 塩酸でpH3〜4にし、酢酸エチル(100 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮後、残渣をエタノール(50 mL)に溶解し、ヒドラジン一水和物(1.08 mL)加え、8時間還流した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(200 mL)で抽出し、抽出液を水、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル= 3 : 2 )により精製し、目的物(146 mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ1.57 (9H, s), 3.94 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.18 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.38 (1H, brs), 7.75 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.49 (1H, d, J = 9.8 Hz), 10.41 (1H, brs).
<実施例100>
6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン
Figure 2008024599
実施例99の化合物(146 mg)のジクロロメタン(5 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(5mL)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下に濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、析出晶を濾取した。得られた結晶をエタノール(10 mL)に溶解し、3−ブロモ−1,1,1−トリフルオロアセトン(0.238 mL)を加え、36時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル(80 mL)で抽出した。抽出液を0.5 mol/L 塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルで洗浄して目的物(31.0 mg)を淡黄色粉末として得た。
LRMS(ESI+) : 311[M+H+]
HRMS(ESI+) : 311.07842 (+2.84mmu) [M+H+]
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ4.11 (3H, s), 6.69 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.15 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.21 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.75 (1H, d, J = 9.8 Hz), 8.97 (1H, s), 10.80 (1H, brs).
<実験例1> ホスホジエステラーゼ阻害活性
PDE3A触媒領域(以下Catと略す)、 PDE4Bcatの cDNAはヒト由来のRNAよりそれぞれRT-PCRを行い単離した。各単離したcDNA断片をGateway system (Invitrogen社製)及びBac-to-Bac(登録商標) Baculovirus Expression system (Invitrogen社製)で昆虫細胞Sf9に導入し、目的の各PDEタンパクを発現させた。これら組み換えPDE3Acat、PDE4Bcat、PDE5Acat及び PDE10A1はこれらPDEタンパクを高発現したSf9細胞の培養上清もしくは細胞抽出液からそれぞれイオン交換クロマトグラフィーで精製し、以下に示す実験に用いた。
被験化合物は4 mmol/L溶液を段階的に15%DMSO溶液で4倍希釈し、15 nmol/Lから4 mmol/Lまでの濃度の溶液を用意した(実験での最終濃度は1.5 nmol/Lから400μmol/L)。これら被験化合物溶液 10μL、緩衝液[40 mmol/L Tris-HCl (pH7.4), 10 mmol/LMgCl2 ]で希釈した[3H] cAMP及び2×10-6unit量(1unitはpH7.5、30℃の条件下で1μmol/LのcAMPを1分間に分解するPDE量を示す)の各ヒト由来組み換えPDEタンパク40 μLを96穴プレートに添加し、30℃で20分間反応した。その後65℃で2分間反応させた後、1 mg/mL 5'nucleotidase(Crotalus atrox venom, Sigma社製) 25 μLを添加し、30℃で10分間反応した。反応終了後、Dowex溶液[300 mg/mL Dowex 1x8-400 (Sigma Aldrich社製), 33% Ethanol] 200μLを添加し、4℃で20分間振動混合した後MicroScint 20(Packard社製) 200μLを添加し、シンチレーションカウンター(Topcount、Packard社製)を用いて測定した。IC50値の算出はGraphPad Prism v3.03 (GraphPad Software社製)を用いて行った。
なお、IC50値≧10μmol/L(−)、10μmol/L>IC50値≧1μmol/L (+)、1μmol/L>IC50値≧0.1μmol/L(++)、0.1μmol/L>IC50値 (+++)として表記した。
結果を表1に示す。
Figure 2008024599
<実験例2>モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮反応
モルモットをペントバルビタール(30mg/kg,i.p.)で麻酔し、 左外頚静脈に静脈投与用カニューレ、右内頚動脈に採血及び血圧測定用カニューレ、 気管に気管カニューレを挿入した。60 times/min、10 mL/kg/strokeの条件で人工呼吸し、気管カニューレの側枝からオーバフローする空気 (エアフロー)をbronchospasm transducer(Ugo-Basile)にて測定し、Power Lab (ADInstruments Japan)を介してコンピューターに記録した。ガラミン(10mg/kg,i.v.)にて不動化した後、10分おきにヒスタミン (12.5μg/kg,i.v.)を投与した。ヒスタミンによる気道収縮が安定した後、化合物(0.1mg/kg,i.v.)を投与し、投与30秒後のヒスタミンによる気道収縮反応を測定し、 化合物の気道収縮抑制作用を調べた。気道収縮をエアフロー値で記録し、結果は投与30秒後のヒスタミンによるエアフローの最大値を投与前の最大値に対する割合で表した。なお被検化合物はDMSOで溶解して使用した。なお、抑制率≧90% (+++)、90%>抑制率≧80% (++)、80%>抑制率≧70% (+)として表記した。
結果を表2に示す。
Figure 2008024599
<実験例3>ラットにおけるLPS急性炎症モデル
6週齢の雄性ラット(日本医科学動物資材研究所)を使用した。ラットは購入後5日以上飼育して使用した。化合物は0.1% Tween80又は3% Carboxymethylcellulose(CMC)を用いて懸濁した。0.1% Tween80又は0.3% CMCで懸濁できない化合物は,0.1N HClで溶解した後0.1N NaHCO3で中和し、最終濃度0.1%になるようにTween80を加えて懸濁した。
Lipopolysaccharide from E.coli serotype 055:B5(LPS)吸入の1時間前に化合物1 mg/kgをラットに経口投与し、50 mlのLPS溶液をネブライザーで霧化して30分間吸入させた。LPS吸入3時間後、ラットを20% urethane(5 ml/rat, i.p.)で安楽死させた。気道より5 mlの気管支・肺胞洗浄用生理食塩液を気管支・肺胞内腔に注入し、5 ml注射筒で3回洗浄し、この操作を2回繰り返し気管支・肺胞洗浄液(BALF)として回収した。回収したBALFを1200 rpm、 10 min、 4℃(Hirtachi; himac CR 5 DL)で遠心し、沈査を10 mlの0.1% Bovine serum albumin/生理食塩液で再懸濁した後、等量のチュルク液を加え白血球を染色し、顕微鏡下にて総白血球数を数え抑制率を算出した。なお、抑制率≧90% (++)、90%>抑制率≧50% (+)として表記した。
Figure 2008024599
結果を表3に示す。
Figure 2008024599
以上のように、一般式(1)で表される本発明化合物はPDE阻害活性を有し、各種動物実験モデルにおいてその有効性が確認された。
上述のように、本発明は、新規なピリダジノン誘導体とその付加塩が優れたPDE阻害作用を有することを見出したものである。このようなPDE阻害剤作用を有する化合物は、狭心症、心不全、高血圧症などの治療薬や血小板凝集抑制薬あるいは気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺炎、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、多発性硬化症、クローン病、炎症性大腸炎、ハンチントン病、アルツハイマー、認知症、パーキンソン病、うつ病、統合失調症などの各種精神障害、肥満、メタボリックシンドローム等の予防又は治療薬、ならびに男性性機能障害治療薬として有用である。

Claims (7)

  1. 一般式(1)
    Figure 2008024599
    [式中、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を、
    Heterocycleは下記一般式(2)
    Figure 2008024599
    (式中Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基を、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルコキシ基を、
    Figure 2008024599
    は単結合又は二重結合を示す)で表される複素環化合物を、
    Figure 2008024599
    は単結合又は二重結合を示す。]
    で表されるピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  2. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1a)
    Figure 2008024599
    [式中、R、R及び
    Figure 2008024599
    は前記定義に同じ]で表される請求項1記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  3. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1b)
    Figure 2008024599
    [式中、R、R及び
    Figure 2008024599
    は前記定義に同じ]で表される請求項1記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物が、一般式(1c)
    Figure 2008024599
    [式中、R、R及び
    Figure 2008024599
    は前記定義に同じ]で表される請求項1記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  5. 前記一般式(1)で示される化合物が、
    6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    (+)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    (−)−6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(8−メトキシ−2−トリフルオロメチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(5−メトキシ−2−トリフルオロメチル−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−8−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾフラン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(7−メトキシ−2−トリフルオロメチルベンゾ[b]チオフェン−4−イル)−4,5−ジヒドロ−5−メチル−3−(2H)−ピリダジノン、
    6−(8−メトキシ−2−メチルキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノン又は
    6−(2−エチル−8−メトキシキノリン−5−イル)−3−(2H)−ピリダジノンである請求項1記載のピリダジノン誘導体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物を有効成分とするホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のピリダジノン誘導体、その光学異性体、薬理学的に許容しうるその塩又はその水和物を有効成分として含有する医薬。
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