JP2008068480A - 筆記具保持構造及び用箋挟 - Google Patents

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Nobuaki Tsujino
伸明 辻野
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Abstract

【課題】種々の太さの筆記具を保持することができるようにすること。
【解決手段】用箋挟10は、プレート部材11のコーナー領域に筆記具Pを保持可能な保持手段13を備えている。保持手段13は、ベース部17と、このベース部17の上面側から起立する第1の挟持部材19と、この第1の挟持部材19に対して筆記具Pの軸線を挟んで配置された第2の挟持部材20とを備えている。第2の挟持部材20は、第1の挟持部材19に離間接近する方向にスライド移動可能に設けられている。第2の挟持部材20は、第1の挟持部材19に接近する方向の力を付与するばね部に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、筆記具保持構造及び用箋挟に係り、更に詳しくは、筆記具を着脱自在に保持させることができる筆記具保持構造及び用箋挟に関する。
従来より、書類等の支持面をなす略方形のプレート部材の一端部に押さえ部材を回転可能に設けた用箋鋏が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。この用箋挟は、支持面のコーナー領域に筆記具を保持可能に設けられており、用箋挟と筆記具とを一体的に取り扱うことができるようになっている。
ここで、前記筆記具を保持する構造として、図7(A)及び(B)に示されるタイプのものがある。同図において、前記プレート部材に沿って位置するベース部51上に挟持片52が設けられており、この挟持片52とベース部51との間に筆記具Pが上下から挟み込まれる。具体的には、挟持部材52の自由端側が上昇する方向に当該挟持片52が撓んで弾性変形し、この弾性によって筆記具Pが押さえ付けられて保持される。
特許3752226号公報 特開2004−330491号公報
図7(A)及び(B)の構造にあっては、前記弾性変形により挟持片52の基部に局所的に応力が集中し、挟持片52における自由端側の上昇高さに応じて前記応力も大きくなる。従って、比較的太い筆記具P1(図7(B)参照)を保持しようとすると、前記応力が過大となるために挟持片52が弾性変形し得なくなる。これにより、前記筆記具P1を保持できなくなり、ひいては、保持可能な太さとなる筆記具の種類が少なくなる、という不都合を生じる。
また、図7の構造では、筆記具Pの着脱を行う場合、挟持片52とベース部51との間に筆記具Pを横方向から出し入れする必要がある。このため、前記着脱を行う毎に、筆記具Pをプレート部材の上面側から端部側に回り込むように移動させる操作が必要となり、当該操作が煩雑になるという不都合もある。
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、種々の太さの筆記具を保持することができる筆記具保持構造及び用箋挟を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、筆記具の着脱操作を容易に行うことができる筆記具保持構造及び用箋挟を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、ベース部と、このベース部の上面側に設けられるとともに、筆記具の軸線を挟んで配置された一対の挟持部材を含む筆記具保持構造であって、
少なくとも一方の挟持部材は、他方の挟持部材に離間接近する方向にスライド移動可能に設けられるとともに、前記接近方向の力を付与するばね部に連結される、という構成を採っている。
本発明において、前記少なくとも一方の挟持部材は、前記ベース部上面の面方向に沿ってスライド移動可能に設けられる、という構成が好ましくは採用される。
また、少なくとも一方の挟持部材は、筆記具側に突出する突部を上端側に備える、という構成を採ってもよい。
更に、本発明の用箋挟は、前記請求項1,2又は3記載の筆記具保持構造を有する保持手段と、書類等の支持面を形成するプレート部材と、このプレート部材の後端部側に回転可能に支持されるとともに、支持面上の書類を押さえ付けて当該書類を支持面との間に挟み込む押さえ部材とを備える、という構成を採っている。
本発明によれば、挟持部材がスライド移動するとともに、ばね部によって筆記具の保持力が確保されるので、各挟持部材の離間距離の最小値を小さくしつつ、最大値を大きく設定でき、保持可能な筆記具の太さの種類を増やすことが可能となる。
また、ベース部上面の面方向に沿って挟持部材をスライド移動可能としたので、ベース部の上方から各挟持部材の間に筆記具を出し入れすることができ、当該出し入れ時の筆記具の動作を直線的として、筆記具の着脱を容易且つ迅速に行うことが可能となる。
更に、挟持部材が筆記具側に突出する突部を備えているので、各挟持部材の間から筆記具が飛び上がることを良好に回避することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲における方向若しくは位置を示す用語は、特に明示しない限り、図1中矢印A方向から見た場合を基準とし、「前」とは矢印A方向から見た場合の手前側を示す一方、「後」とは、同奥行き側について用いられる。
図1には、実施形態に係る筆記具保持構造が適用された用箋挟の要部概略斜視図が示され、図2には、図1の要部を拡大した分解平面図が示されている。これらの図において、用箋挟10は、書類等の支持面11Aを形成する略方形のプレート部材11と、このプレート部材11の後端部側に回転可能に支持されるとともに、支持面11A上の書類を押さえ付けて当該書類を支持面11Aとの間に挟み込む押さえ部材12と、プレート部材11の後部コーナー領域に設けられて筆記具Pを保持する保持手段13とを備えて構成されている。
前記プレート部材11は、後端側に沿う位置に隆起部15を備え、この隆起部15に書類の後端を突き当てて端揃えを行えるようになっている。隆起部15は、下部を開放する中空形状をなし、図2中右側領域には後述するガイド部が形成されている。
前記保持手段13は、図1に示されるように、前記隆起部15の右側であって支持面11Aの右後部コーナー領域に形成される略水平なベース部17と、このベース部17の上面側における支持面11Aの右端に沿う位置で起立する第1の挟持部材19と、この第1の挟持部材19に対して筆記具Pの軸線を挟んで配置された第2の挟持部材20と、この第2の挟持部材20のスライド移動を案内するためのガイド部21と備えて構成されている。
前記第1の挟持部材19の筆記具P側の形成面は、傾斜面19Aにより形成されており、本実施形態では、正面視したときに(図3及び図5(B)参照)、ベース部17上面から斜め上方に延びて筆記具Pの外周に沿う略四分円弧状に設けられている。また、第1の挟持部材19は、筆記具P側に突出する突部19Bを上端側に備え、この突部19Bにより筆記具Pの上方への移動を規制するようになっている。なお、図3中、突部19Bの下方に位置する穴19Cは、成形を行うための抜き穴である。
前記第2の挟持部材20は、図2及び図4にも示されるように、前後方向に沿って位置する鉛直片24と、この鉛直片24の上端側より筆記具P側に突出して筆記具Pの上方移動を規制可能な突部25と、鉛直片24の左側面に連なるブロック状の支持体26とを備えている。支持体26の上面には、左右に延びる溝26Aが設けられている一方、支持体26の左側面には、ばね部28が一体的に連結されている。
前記ばね部28は、適宜な樹脂材を用いて第2の挟持部材20に一体成形されている。ばね部28は、平面視で左右幅が短い菱形状の筒状体を左右に複数並べて連ねた形状に設けられている。従って、ばね部28は、前記菱形の内角が角度変位して左右長さを変化するように弾性変形可能に設けられ、無負荷状態から前記左右長さを収縮したときに、当該左右長さが伸びる方向の力を発揮するようになっている。
前記ガイド部21は、隆起部15の右端側に形成された開口部30と、この開口部30の上部から下方に突出して前記溝26Aに受容される突起31とを備えて構成されている。開口部30は、前記支持体26が略ぴったりと収まる開口形状及びサイズに設けられ、第2の挟持部材20のベース部17の上面に沿う左右へのスライド移動を案内する。また、突起31は、溝26Aの右端側に引っ掛かり可能に設けられ、当該引っ掛かりにより第2の挟持部材20の右方向への移動を規制するようになっている。なお、開口部30の左側には、ばね部28の左端側を保持する一対の鈎状突起32が垂下している。
以上の構成において、図5(A)及び(B)に示されるように、保持手段13に筆記具Pを保持させる場合、第1及び第2の挟持部材19,20の上方から筆記具Pを下向きに押し込めばよい。これにより、第2の挟持部材20が第1の挟持部材19が離間する方向すなわち左方向にスライド移動するとともに、ばね部28の左右長さが短くなるように弾性変形する。その後、ばね部28の弾性によって第2の挟持部材20が第1の挟持部材19に接近する方向(右方向)の力が付与され、第1及び第2の挟持部材19,20により筆記具Pが挟み込んで保持される。このとき、第1の挟持部材19が傾斜面19Aを備えているので、筆記具Pを各挟持部材19,20の上端側に上昇させるとともに、前記各突部19B,25が筆記具Pの上昇移動のストッパとして作用し、各挟持部材19,20の上部から筆記具Pが脱落することが規制される。なお、保持手段13から筆記具Pを取り出す場合、筆記具Pを上昇させる方向に強制的な外力を付与すればよい。
ここで、図6(A)及び(B)に示されるように、図7(B)と同様の比較的太い筆記具P1を保持手段13に保持させる場合、図5(A)及び(B)に比べて筆記具P1を保持した状態でのばね部28の左右長さが異なる点を除き、前述の筆記具Pと同様に保持手段13に保持させることができる。
従って、このような実施形態によれば、ばね部28を介して第2の挟持部材20が第1の挟持部材19に対して離間接近する方向にスライド移動するので、それらの離間距離を簡単な構造により大きく設定することができ、種々の太さの筆記具Pを挟み込むことに対応することが可能となる。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、材質、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した構成は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、第1及び第2の挟持部材19,20は、少なくとも一方が相互に離間接近する方向にスライド移動可能とすればよく、第1の挟持部材19にも前述と同様のばね部28及びガイド部21を設け、第1及び第2の挟持部材19,20の両方ともスライド移動するようにしてもよい。
また、前記ばね部28は、挟持部材19,20のスライド移動を許容し、それらが接近する方向の力を付与可能である限りにおいて、種々の設計変更が可能であり、平面視波状、ジグザグ形状等とすることが例示できる。
実施形態に係る筆記具保持構造が適用された用箋挟の要部概略斜視図。 図1の一部を拡大した分解平面図。 図2のB−B線に沿う断面図。 第2の挟持部材及びばね部の概略斜視図。 (A)及び(B)は、筆記具を保持した状態の説明図。 (A)及び(B)は、他の筆記具を保持した状態の図5と同様の説明図。 (A)は、従来例に係る筆記具保持構造の縦断面図、(B)は、(A)の従来例の図5(B)と同様の断面図。
符号の説明
13 保持手段
17 ベース部
19 第1の挟持部材
20 第2の挟持部材
28 ばね部
P,P1 筆記具

Claims (4)

  1. ベース部と、このベース部の上面側に設けられるとともに、筆記具の軸線を挟んで配置された一対の挟持部材を含む筆記具保持構造であって、
    少なくとも一方の挟持部材は、他方の挟持部材に離間接近する方向にスライド移動可能に設けられるとともに、前記接近方向の力を付与するばね部に連結されていることを特徴とする筆記具保持構造。
  2. 前記少なくとも一方の挟持部材は、前記ベース部上面の面方向に沿ってスライド移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の筆記具保持構造。
  3. 少なくとも一方の挟持部材は、筆記具側に突出する突部を上端側に備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の筆記具保持構造。
  4. 前記請求項1,2又は3記載の筆記具保持構造を有する保持手段と、書類等の支持面を形成するプレート部材と、このプレート部材の後端部側に回転可能に支持されるとともに、支持面上の書類を押さえ付けて当該書類を支持面との間に挟み込む押さえ部材とを備えていることを特徴とする用箋挟。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6174483U (ja) * 1984-10-20 1986-05-20
JPS63108777U (ja) * 1986-12-29 1988-07-13

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