JP2008068400A - 食肉の細断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多数のスティックを同時に切出すのではなく、冷凍肉または生肉の食肉塊の或る箇所から所定の大きさに1本ずつ順次切出し、細かく細断し所望の大きさの賽の目形状の小片とするための装置を提供する。
【解決手段】 円筒状の刃物取着部材121、刃物取着部材の円筒中空部内に回転可能に設けられ被切断食肉を供給するファン140および刃物取着部材の円筒外側に刃物取着部材と同心状に且つ回転可能に設けられた切断部材取着部材からなり、刃物取着部材に刃先が円筒内面を向き刃物取着部材の外側へ切断食肉を抜け出させるように刃物23が取着されており、切断部材取着部材に刃物切断部材により切断された食肉を細断する刃物41が取着されており、供給された食肉を刃物取着部材の円筒内面から外側へファンにより切り出すとともに切断部材取着部材に取着された刃物により細断する。
【選択図】 図15

Description

本発明は食肉、特に冷凍肉または生肉を細かく細断するための方法および装置に関し、より詳しくは、本発明は食肉を、例えば一辺が6mm程度以下の賽の目形状の小片などに、細かく細断するための装置に関する。
食肉をスティック形状として青椒肉絲(チンジャオロース)などに用いられている。また、食肉を細かく挽肉状態としてハンバーグや焼売などに用いられている。
このようにスティック形状とすることはもっぱら人手により行われており、面倒な作業であった。また、肉を挽く場合には、従来はチョッパーと呼ばれる肉挽機が広く用いられている。
チョッパーは手動式のものからモータ式のものまで種々のものがあるが、その構造は内部に凹溝を有する円筒形の本体と、円筒形の本体の中で回転する螺旋状のロータと、多数の小孔が穿たれ本体の出口部に取着されるプレートと、十字形の片刃のナイフなどから構成されている。そして、円筒形の本体内で螺旋状ロータにより肉を攪拌しつつプレートに押付け、プレートの小孔から肉を押出して細かくしている。
人手により食肉を細かくすることは、面倒な作業である。一方、上述のようなチョッパーにより肉を挽いた場合には、チョッパー内における螺旋状のロータによる攪拌およびプレートへの押圧によって、食肉に極めて高い圧力が作用し、また、その圧力によって肉の温度が上昇する。
このように高圧力および高温によって、肉、特に肉の脂身部分から脂分が溶け出して、肉の赤身部分に溶け込んでしまう。そのため肉の食味やまた食べたときの食感が肉本来のものと異なってしまう。
このように挽肉の食味や食感が異なってしまうことを回避するために、料理店などにおいては大きな包丁を用いて肉を細かく細断して用い、肉本来の味を引出すようにしている。
しかしながら、家庭で料理する場合や、冷凍ハンバーグや冷凍焼売などを大量に作っている場合に、このように肉を包丁により細かくしていたのでは面倒であったり生産性が悪い。このためどうしても家庭では市販の挽肉を購入し、また大量生産する際には機械的に製造する必要がある。
従来、このようなチョッパーに代わって肉を機械的に細かくする方法として、例えば、縦横に細かい井桁状の切刃を用意し、大きな押圧力でその井桁状の切刃へ肉を押付けて切刃のマス目から押出しつつ押出された肉を井桁状の切刃の出口側に設けた別の刃物により横にカットして、賽の目状の細かい細断した肉とする方法がある。
この方法においてはマス目部分から肉を押圧して押出すために、肉にやはりかなり大きな圧力が掛かってしまうため肉質が変化するという問題がある。またマス目部分から肉を押出すため、マス目の大きさによって細断される肉の寸法が制約を受け、挽肉として使用されるような細かい肉、例えば6mm程度以下の大きさの肉とすることが困難である。更にまた、井桁状の多数の切刃に肉を押圧して細断するため、肉の細断箇所は切刃の刃物厚さ分だけ幅方向に圧縮され、これにより肉は側圧を受け、この側圧が上述の押出しによる圧力に付加され、更に肉質変化をひき起こしている。
別の従来方法として、ブロック肉を先ず幅方向にスライスして厚さの薄いスライス肉とし、このようにして得られたスライス肉を更に幅方向にスライスして四角形断面の細長いスティック肉とし、このスティック肉を多数の回転刃を軸方向に連設したロータリカッターを用いて細切れ状態に切断する方法がある。
この方法では多数の回転刃を連接したロータリカッターによって肉を切断するために、切断できる肉の最小の大きさは回転刃の間の間隔により制約される。このため、充分に小さく(例えば、1辺が6mm程度以下に)肉を細断することは困難である。
更に、多数の刃物で一度に肉を切断しようとすると、肉の切断箇所は切刃の刃物厚さ分だけ幅方向に圧縮され、これにより肉は側圧を受け、切断時に肉に大きな加圧力が作用し、肉質が変化するとともに刃物は加圧力による反力を受ける。切断幅(刃物間隔)が狭いほどこの反力(加圧力)は高まり、刃物の強度上、肉を充分小さく細断することは困難であり、この問題は特に冷凍肉の切断時に顕著となる。また、このようにして肉を細断できたとしても、肉には細断時に大きな圧力がかかっているので、細断された肉が刃物の間に強く嵌まり込み、なかなか抜け落ちない。
加えて、ロータリカッターでは多数の刃物を同時にブロック肉に喰い込ますので、刃物自体が受ける抵抗も大きく、そのためロータリカッターの回転のために莫大な動力を要する。甚だしい場合には、ロータリカッターとブロック肉との間でロック状態となり、刃物が破損することもある。
更に別の方法として所定厚さに切断したスライス肉を送り込みつつ多数の回転刃を長手方向に植設したロータリカッターで長さ方向の切れ目を入れ、このように長さ方向に切れ目が入れられた肉を、今度は幅方向に延びる刃物で切断して小さな肉に細断する方法がある。
この方法においても、多数の回転刃を植設したロータリカッターで同時に肉を切断するために、切断できる肉の最小の大きさは回転刃の間の間隔により制約されてしまう。また、上述した従来技術と同様に、ロータリカッターに付随する種々の問題がある。
また別の方法として、所定厚さのスライス肉を送りつつ最初に幅方向に切断して細長いスティック状とし、このようにスティック状とした肉を軸線方向に多数の回転刃を植設したロータリカッターによって細切れにする方法もある。
しかしながら、この方法においても多数の円板状の回転刃を植設したロータリカッターで切断するために、回転刃と回転刃の間の間隙が制約され、切断できる肉の大きさが制約されてしまう。また、上述した従来技術と同様に、ロータリカッターに付随する種々の問題がある。
本発明者は、上述したような従来技術に付随する問題点に鑑み鋭意検討した結果、従来の機械的に食肉を細断する技術においては、何れも大きな食肉塊から多数の細いスティック状の肉を切断する際に、または多数のスティックを更に細片に切断する際に、一工程で同時に押出しまたは切出してスティック状の肉または細断された肉を得ようとしているために、これら押出しまたは切出すための刃物間の間隙が制約され、更に肉や刃物に大きな負荷が掛かるために、その結果として得られる食肉細片の大きさが制約されることに着目した。
本発明においては、肉をスティック状に切出す場合に、多数のスティックを同時に切出すのではなく、食肉塊の或る箇所から所定の大きさに1本ずつ順次切出し、冷凍肉または生肉を細かく細断し所望の大きさの賽の目形状の小片に細かく細断するための装置を提供することを目的とする。
本発明においては、刃物と食肉塊とが相対移動して食肉塊を細断する食肉の細断装置において、円筒状の刃物取着部材、該刃物取着部材の円筒中空部内に回転可能に設けられ被切断食肉を供給するファンおよび前記刃物取着部材の円筒外側に該刃物取着部材と同心状に且つ回転可能に設けられた切断部材取着部材からなり、前記刃物取着部材には刃先が前記円筒内面を向くとともに該刃物取着部材の外側へ切断食肉を抜け出させるように刃物が取着されており、前記切断部材取着部材には前記刃物切断部材により切断された食肉を細断する刃物が取着されており、前記回転可能なファンにより供給された食肉を前記刃物取着部材の前記円筒内面から外側へ切り出すとともに前記回転可能な切断部材取着部材に取着された刃物により細断することを特徴とする食肉の細断装置により上述の課題を達成する。
本発明においては、前記刃物は群をなした多数の刃物からなり、前記円筒内面上に位置するとともに該円筒内面上に描かれた螺旋状仮想線上に順次間隔を開けて配置されており、該螺旋状仮想線上で隣接する刃物が相対移動方向に見ると、つながっているか、または部分的に重なっていることを特徴とする請求項1に記載の食肉の細断装置とすることが好ましい。
本発明によれば、食肉に過大な圧力を掛けることなく肉を所望の大きさの賽の目状に充分に小さく細断することができ、肉の食味、食感を損なうことなく、肉そのものの味わいを充分に味わうことができる細かい肉を得ることができる。従って、このようにして得られた肉を用いた料理は肉本来の味を備えており極めて美味なものである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例につき詳細に説明する。図1は本発明に係る食肉の細断装置の一実施例を示し、(a)は一部(ガイド部材およびレバー)を省略した平面図、(b)は(a)の縦断面図であるが、一部(ガイド部材およびレバー)を90°捩じっており、切断部材の図示は省略している。本実施例では、刃物取着部材として中心の回りに回転する円板21を使用し、この回転円板21の回転軸15を垂直方向に設けた所謂縦型タイプである。図2は図1の実施例の切断部材を示し、(a)は図1(a)の部分底面図であり、(b)は図1(b)の部分側面図である。
図1において、固定フレーム11の右側の上下の板11a、11bに一対の軸受13が設けられ、軸受13により垂直回転軸15が回転可能に支承されている。本実施例の刃物取着部材は回転円板21により構成され、回転円板21が上下の軸受13の中間位置で垂直回転軸15に一体的に取着されている。固定フレーム11の左側箇所は下側の板11bとほぼ同じ高さのモータ架台11cとなっており、その上に駆動モータ17が垂直に設置されている。
回転軸15の下端部にスプロケット16が取着され、スプロケット16と駆動モータ17の出力軸17aに取着されたスプロケット18との間に駆動チェーン19が張架されている。駆動モータ17によって、回転円板21は水平面内で垂直回転軸15の軸心の回りに一方向に回転可能となっている。
食肉塊B(図1、図2には図示せず)を供給するためのガイド部材31が固定フレーム11の上側の板に設けられ、回転円板21の回転部分、すなわち、垂直回転軸15と外周との間の上方の定位置に位置している。なお、図3には食肉塊Bが四角形状で示されている。
本実施例のガイド部材31は、図1(a)に示すように、それぞれL字状断面を有するそれぞれ一対の枠部材33が桁34を介して固定フレーム11に対向して取付けられ、左右の枠部材33の間に四角形状をした食肉塊供給空間Sが形成され、図1(b)に示すように、枠部材33の下端部が回転円板21の直ぐ上に位置するようにしている。なお、ガイド部材31および後述するレバー35は、実際は図1(b)の紙面に垂直に位置しているが、図示を容易にするために図1(b)では90°捩じって示している。
固定フレーム11上の垂直回転軸15を挟んでガイド部材31に対向する位置にレバー35の支点35aが設けられ、この支点35aの回りに揺動可能にレバー35が設けられている。レバー35はガイド部材31により形成された食肉塊供給空間Sを越えて外側に突出している。なお、レバー35には、食肉塊供給空間Sに対応する位置でアーム35bを下向きに突設し、アーム35bの先端に食肉押圧部37がピン結合されている。
二対の枠部材33からなるガイド部材31およびガイド部材31に沿って移動可能な食肉押圧部37を有するレバー35により本発明の供給部材が構成されている。
食肉塊B(図示せず)が、ガイド部材31により形成された食肉塊供給空間S内を上方から供給される際に、レバー35を手で下向きに押さえることによって、肉にある程度の力を掛け、肉を刃物取着部材(回転円板21)に所定の力で押付けることができるようになっている。
なお、レバー35を手で押す代りに、重錘により押さえるようにしてもよいし、その他エアシリンダなどで所定の力で押付けるようにしてもよい。
本実施例の刃物取着部材(回転円板21)には、図3に示すように、多数の刃物23が止めねじで締結されている。なお、刃物23は刃物取着部材(回転円板21)と一体に形成してもよい。
刃物23の配置につき次に説明する。図3に示すように、刃物取着部材(回転円板21)に、それぞれ回転中心Oを中心とし、半径方向に細断する肉の幅に等しい間隔tを開けた多数の仮想円C1、C2、C3…を同心状に描いている。更に、刃物取着部材(回転円板21)の回転方向(矢印A方向)に見て、外周部から内周部に向けて螺旋状仮想線Hを描き、この螺旋状仮想線Hに沿って上述した多数の仮想円C1、C2、C3…と交叉する箇所に刃物23取着用に長方形形状をした開口21aを刃物取着部材(回転円板21)を貫通して開け、この開口21a内に刃物23を設置している。なお、刃物取着用の開口21aを形成している長方形の長辺を回転円板21の半径方向に一致させている。
この配置により、各刃物23は、螺旋状仮想線に沿って、すなわち、刃物取着部材(回転円板21)の回転方向(矢印A方向)に、間隔を空けるとともに、隣接する刃物23は順次仮想円C1、C2、C3…の間隔tだけ半径方向に内側に位置している。
刃物取着部材(回転円板21)は、多数の刃物23の設置箇所の周辺の表面に、図示した実施例では三日月形状をした食肉塊支持部材21b(図3に斜線を施した箇所)が一体成形され、または刃物取着部材(回転円板21)に取付けられている。食肉塊支持部材21bの高さ(回転円板21からの突出量)は刃物23の切込み深さにほぼ等しくしている。
これらの各刃物23は回転円板21の円周方向(回転方向)を向いており、図4に示すように、横から、すなわち、刃物取着部材(回転円板21)の周方向に見ると、切刃部がコの字状断面をしており(図4(a)参照)、コの字の両脚部23aが刃物取着部材(回転円板21)に直交し、両脚部23aの間の辺23bが刃物取着部材(回転円板21)に平行している。切刃部はその入口側(刃物取着部材(回転円板21)の回転方向の前側)に横方向切刃23b′とこれに連なる切込み深さ方向の切刃23a′を有している。
刃物23を水平面で切って断面を取ると、切込み深さ方向の切刃23a′を有する入口側が広く、出口側が狭く末スボマリ形状となっている(図4(b)参照)。また、周方向の垂直面で断面をとった縦断面図においては、辺23b、すなわち、刃物23の天井側は横方向切刃23b′を有する入口側が大きく出口側に行くにつれて徐々に下側に傾斜している(図4(c)参照)。
このような形状を有する刃物23は、刃物取着部材(回転円板21)に形成した長方形開口21aに、横方向切刃23b′が刃物取着部材(回転円板21)の上面から切断厚みだけ突出するようにして取付けられている(図4(a)および(c)参照)。なお、刃物取着部材(回転円板21)には、刃物23取着用の長方形開口21aに連続して、刃物23の辺23bに連なる長方形状切込み21cが形成されている(図3参照)。
このような形状を有する刃物23が刃物取着部材(回転円板21)とともに図3において矢印Aで示される方向に回転移動されると、刃物23の切刃部が食肉に切込み、刃物23が更に移動すると食肉への切込みが更に行われる。一方、切られた食肉部分は、刃物23の切刃23a′、23b′の位置から刃物23の狭まった部分へと相対的に移動して、刃物23の上辺23bにより下方(刃物取着部材(回転円板21)の反供給部材側)へ押されて切出される。
本実施例では、最初に食肉に切込む刃物23(螺旋状仮想線Hの一番外側に設置されている刃物)の一方の脚部23aをコの字の幅の約半分だけ食肉の側端面よりも外側に位置させている。このため、切刃23a'の片側のみと切刃23b'の一部により食肉にL字状に切込む。
更に、本実施例においては、一つの刃物23と、螺旋状仮想線H上でそれに隣合う刃物23とは、それぞれの切刃部分が、刃物取着部材(回転円板21)の半径方向に、部分的に重なるようにして設置している。
このようにすることにより先ず最初にL字状に作用する切刃23a'、23b′により食肉塊Bの外側下端部の肉を端からコの字状の高さに相当する深さおよびコの字の幅の一部の大きさで肉を切り、そして、回転円板21の回転につれて、後続の刃物23により順次コの字の深さに相当する厚みで肉を外側の側端面から内側の側端面に向けて切り取る。この場合に、前の刃物23で幅方向に切り、次の刃物23により半径方向に部分的に重なった状態でまた肉を切出して行くために、結果的に切出される肉の幅方向の大きさは刃物23の切刃の幅よりも小さい(例えば、コの字の幅の約1/2)のスティック状に切断される。
なお、この図示した実施例においては、螺旋状仮想線H1は外側から内側に向けて中心方向に巻込んでいるが、逆に内側から外側へ開くような螺旋状仮想線 H2としてもよいし、場合によっては、それらの組合わせ、すなわち、図6に示す実施例のように、外側から内側に向けて中心方向に巻込んでいる螺旋状仮想線H1に沿って配列した刃物23Aと、内側から外側へ開くような螺旋状仮想線H2に沿って配列した刃物23Bとの組合せとしてもよい。
更に、上述した実施例では、刃物取着部材(回転円板21)に取着されている刃物の切刃部がコの字状断面をしていたが、図7に示すように、L字状形状をしていてもよい。このようなL字状刃物は3mm程度以下の細いスティック肉を切出すのに適している。
刃物取着部材(回転円板21)の下方の、上述した供給部材(ガイド部材31、レバー35)が構成する食肉供給空間Sの反対側(下側)で食肉供給空間Sに対応する位置には、切断部材41が設けられている。切断部材41は刃物取着部材(回転円板21)の刃物23によりスティック状に切断された食肉を幅方向に切断する。
図2に図示した実施例における切断部材41は、一対の刃物把持ブロック43の間に所定の間隔で板状の刃物45を多数枚重ね、両刃物把持ブロック43にボルト47を貫通し、ボルト47にナット48を螺合して固定している。これら板状の刃物45を揃えた状態で(図2(a)参照)、下からボルト51により押上げて、板状の刃物45の先端を刃物取着部材(回転円板21)の下面に押圧している(図2(b)参照)。なお、ボルト51と板状の刃物45との間に圧縮スプリング52を装着して、板状の刃物45を刃物取着部材(回転円板21)に適宜の強さで押圧している。
上記構成からなるこの実施例においては、先ず刃物取着部材(回転円板21)の回転を止めた状態でガイド部材31により形成された食肉塊供給空間S内に冷凍状態または解凍した状態の食肉塊B(図示せず)を置き、上から供給部材のレバー35により軽く押さえる。この状態で駆動モータ17を回転して刃物取着部材(回転円板21)を図1(a)において矢印A方向に回転させる。刃物取着部材(回転円板21)が回転することによって、先ず一番外側の刃物23が食肉の端部のところに食込み、そしてコの字状断面をした刃物23により食肉が所定の深さ、幅によって切込まれる。
このようにして切られた食肉の先端部は食肉塊Bに繋がった状態であり、切られた肉の端部はそのまま刃物23により誘導され、開口21cを通って下方へ向かい、そして刃物取着部材(回転円板21)の下面によって切断部材41に押付けられるため、切断部材41の板状の刃物45の間に肉が押込まれ、一方、刃物取着部材(回転円板21)は回転を続けるため、板状の刃物45によって細かく切断される。
そして最初の刃物23が更に進行し、二番目の刃物23が切込みを開始する。この場合に最初の刃物23と二番目の刃物23が回転方向に交差する方向に部分的にオーバーラップしているために、二番目の刃物23によって切られる部分は二番目の刃物23そのものの大きさではなく、オーバーラップしていない部分が切り幅となる。なお、切込み深さは全ての刃物23で同じに設定しているために食肉は端面から同じ深さで切られながら所定の幅だけ切られる。
食肉は、そのようにして複数の刃物23により順次切取られ、切取られつつ下の切断部材41によって切断されて、賽の目状の細かい細断食肉となって行く。この細断食肉は細かく挽肉状態であり、ハンバーグや焼売などに用いることができる。なお、刃物取着部材(回転円板21)の下方の切断部材41を取外した場合には、刃物取着部材の刃物23により切取られたスティック状の肉が得られる。このスティック形状の食肉は青椒肉絲(チンジャオロース)などに用いることができる。
なお、上述のように食肉塊Bが端面から順次切出されるために、食肉塊Bの刃物取着部材側の面が変化することになる。しかし、本実施例では前述したように、刃物取着部材(回転円板21)の多数の刃物23設置箇所の周辺に刃物23の切込み深さにほぼ等しい高さの食肉塊支持部材21bを有している。この食肉塊支持部材21bは図3に示すように、先頭の刃物から遅れた位置から始まり最後の刃物よりも後まで延在する略三日月形状をしており、食肉塊の刃物23によって切出された面を支持する。このため、食肉塊Bは切出しが外側端から内側へと行われていても傾いたりしないで、刃物取着部材(回転円板21)の刃物23により食肉の切出しが確実に行える。
更に、図2(a)に示すように、刃物取着部材(回転円板21)の底面、すなわち、切断部材41側の面で螺旋状仮想線Hの始端と終端の間には、刃物取着部材(回転円板21)の移動方向(矢印A方向)に交差する方向に延在する凹部21dが形成されており、切断部材41の板状刃物45、特にその先端に肉のスジや食肉細片が絡まった場合に、刃物取着部材(回転円板21)の回転につれて凹部21dがスジや食肉細片を刃物取着部材(回転円板21)の外周方向へ排出するようにしている。
以上説明した実施例においては、刃物取着板が回転軸15の軸心の回りに回転可能な回転円板21により構成されており、この回転円板21に、図3に示すように、回転中心Oから等間隔tを開けた同心円C1、C2、C3…を描き、その同心円C1、C2、C3…間の半径方向の間隔tに等しい間隔を開けて多数の刃物23を取付けていた。
そして、上記実施例においては、刃物取着部材の刃物により切出されつつある食肉細片を細片の幅方向に切断する切断部材が刃物取着部材の移動方向に交差して配置され、先端が刃物取着部材の反供給部材側に位置した多数の板状刃物からなっていた。しかし、切断部材は、図8に示すように、刃物取着部材(回転円板21)の反供給部材側(実施例では下側)において、軸受51′によって刃物取着部材21と同軸状に刃物取着部材(回転円板21)の支持軸15に支承され、刃物取着部材(回転円板21)の反供給部材側(実施例では下側)面に摺接して支持軸15の軸心の回りに回転される多数の回転刃45′からなっていてもよい。図示した実施例においては、回転刃45′は刃物取着部材(回転円板21)と逆方向に回転するように設定されている。
回転刃45′は支持軸15の近傍から外周に向けて延在しており、図示した実施例においては各回転刃45′が支持軸15の軸心を中心とする半径線に沿う直線状の切刃を有する刃物となっている。なお、各回転刃45′が上記半径線に対して或程度の角度をなして交差するように配置してもよいし、直線状の切刃に代えて鎌などのような円弧状などの曲線状の切刃を有する刃物とすることもできる。隣接する回転刃45′の切刃の周方向の間隔は支持軸15の近傍が小さく外周に向かうにつれて拡大している。
回転円板21に取着された刃物23により切出されるスティック状の肉を支持軸15の軸心の回りに回転される多数の回転刃45′で切断すると、回転円板21に取着された刃物23の周速度が支持軸15の近傍が小さく外周に向かうにつれて大きくなるために、支持軸15の近傍で切断される切断肉が短く、外周に向かうにつれて切断される切断肉が長くなる。このように切断肉の長さが外周部と内周部とで異なるために、賽の目状に切断された切断肉の体積が異なってしまう。
この切断肉を調理(味付けや煮たり焼いたりして加熱)した場合には、賽の目状肉の大きさが違うために、味の浸み込み方や加熱の具合が均一とならず、問題が生じることがある。
この対策として、図9および図10を参照して以下に説明する実施例では、刃物23の配置を特別に工夫することが提案される。
この実施例においては、図9に示すように、回転円板21からなる刃物取着部材に多数の刃物23が螺旋状仮想線Hに沿って配置されている。この実施例における螺旋状仮想線Hは、回転円板21の回転(矢印A方向)につれて外周部から中心部に向かう仮想線として配置されており、螺旋状仮想線H上で隣接する刃物23の半径方向の変位量が回転円板21の外周部から内周に行くにつれて、一様な割合または一様の差で順次拡大するようにしている。
前述したように、回転円板21に取着された刃物23の周速度が支持軸15の近傍が小さく外周に向かうにつれて大きくなるために、支持軸15の近傍で切断される切断肉が短く、外周に向かうにつれて切断される切断肉が長くなる。これに対して本実施例では、回転円板21に刃物23を上述のように配置して回転円板の回転軸心からの刃物配置位置によってスティック状の肉の切出し幅を変化させている。これらの相乗効果により、得られる切断肉の寸法(体積)が略均一になるようにしている。
すなわち、刃物23の設置位置は、回転円板21の外周部と内周部の間で、回転円板21の回転中心Oを中心とする同心円C1、C2、C3…上に設置されているが、その同心円C1、C2、C3…の間隔t1、t2、t3…が外側が小さく内側が大きくなるようにしている。この間隔t1、t2、t3…は、回転刃45′により切断される肉の長さと、刃物23により切出された肉の幅の積がほぼ一定となるように選定することが好ましい。なお、刃物23の形状は前述した実施例と同様に選定することができる。
このように外側に位置する刃物23間の半径方向の間隔tを狭く、内側に位置する刃物23間の半径方向の間隔tを広くすることによって、刃物23により切出される肉の幅は図10に示されるように外側が狭く内側がだんだん大きくなっていく。
一方、前述したように回転円板21に取着された刃物23の周速度が支持軸15の近傍が小さく外周に向かうにつれて大きくなるために、回転円板21に取着された刃物23から切出され、回転刃45′で切断される切断肉の長さxは、支持軸15の外周側(図10にx1で示す)で長く、支持軸15の近傍で(図10にx3で示す)短くなる。
従って、前述のように、刃物23により回転円板21の内側で切出される肉の幅を広く、外側で切出される肉の幅を狭くすることにより、引続いて回転刃45′によって切断された肉の体積はほぼ一定とすることができる。このようにして得られた切断肉を調理(味付けしたり、加熱したり)した場合にも、肉の体積がほぼ一定のため、ほぼ一様な条件で、すなわち、温度や時間を同一にしても、一様に調理(味付けや加熱処理)することができる。なお、回転刃45′の回転数を変更することにより、回転刃45′による肉の切断長さを変更することができる。
上記実施例においては、刃物23の半径方向の変位量が内側に行くに従って一様に広くなるように変化させていた。すなわち、各同心円C1、C2、C3…間の間隔t1、t2、t3…を一定割合または一定差で拡大していた。しかし、この変化の仕方は一様に減少するのではなく、外側から数個(グループ)の刃物23については一定の間隔t1とし、またその次の数個(グループ)の刃物23については前述の幅よりも少し広げた間隔t2とし、更に内側の数個(グループ)の刃物23についてには更に広げた間隔t3とするように、段階的に変化をさせることも可能である。
また、螺旋状仮想線Hの配置も、図1〜図6を参照して説明した実施例と同様に、種々の変態様が可能である。すなわち、図9、図10に示した実施例では、螺旋状仮想線Hは外側から内側に向かって中心方向に巻込んでいたが、逆に内側から外側へ開くような螺旋状仮想線H2としてもよいし、場合によっては、図6に示した実施例と同様に、それらの組合せとしてもよい。
更に、上記実施例においては、回転円板21の回転軸心Oと回転刃45′の回転軸心は同一線上に位置し、回転円板21と回転刃45′は互いに逆方向に回転していた。回転円板21と回転刃45′とを互いに逆方向に回転させることにより、相対速度が高くなり、回転刃45′による肉の切断が確実となる。しかし、回転円板21と回転刃45′を逆方向に回転させることは必須ではなく、場合によっては同方向に回転させてもよい。また、回転円板21の回転軸心Oと回転刃45′の回転軸心は必ずしも同一線上に位置していなくともよく、平行して近接していればよい。
以上の実施例においては、刃物を取り付けた円板21が一回転することにより食肉塊Bの端面を一回切削している。次に、更に切削能率を高めるようにした実施例について以下に説明する。
先ず、図11に示すように、刃物23の配列を工夫することによって、円板21が一回転する間に、1つの供給部材から供給された食肉塊Bを二回切削することが可能になり、主要部の構成が上述した実施例と同じ機械を用いて、刃物23の数を増やし配列を変えるだけで約2倍の能率アップとなった。
図11において、前述した実施例の供給部材と同様の構造の供給部材を設置している。すなわち、供給部材は、図1および図2を参照して説明した実施例と同様に、ガイド部材31、レバー35、食肉押圧部37等(何れも図11には図示せず)で構成されており、図11には供給部材の食肉供給口を想像線Cで示している。
そして、刃物取着部材である回転円板21には、円板21の移動方向に順次間隔を開けるとともに移動方向に変位して配置され組をなした2組の刃物23群が、両群の間に回転円板21の回転方向に、食肉塊Bの切断面積(すなわち、供給部材の食肉塊の供給口C)に相当する空間(図11に想像線Asで示す)を隔てて、配置されている。
なお、細断肉の切断寸法が大きい場合(例えば、切削幅10mm)には、図11のように刃物23の配列を両群の間に回転円板21の回転方向に、図11に想像線Asで示すように、食肉塊Bの切断面積に相当する空間(図11に想像線Asで示す)を隔てて、単に2倍に増やすだけでよい。
しかし、切断寸法の小さいもの(例えば、切削幅4mm)では、図12に示すように、群を成した各組の刃物23A、23Bを前述した図6に示す実施例と同様に、外側から内側に向けて中心方向に巻込んでいる螺旋状仮想線H1に沿って配列した刃物23Aと、内側から外側へ開くような螺旋状仮想線H2に沿って配列した刃物23Bとの組合せとして配列してもよい。この構成とすることにより、円板21の回転につれ各刃物23A、23Bが食肉塊Bの切断面の外側と内側の両端部から同時に切削するとともに、円板21の一回転で各組の刃物23A、23Bが食肉塊Bを二回切削できる。
また、更に切断寸法が小さく(例えば、切削幅3mm以下位)なると、食肉塊Bの切断面の内側と外側の両端部から同時に切削するだけでは間に合わないことがある。このような場合には、図13のように食肉塊Bの切断面の中間部辺りからも切り込んで行くことが好ましい。此の際には、食肉塊Bの切断面の中間部辺りからも切り込んで行く刃物23Cのうち、最初に切り込む刃物23C1は、前述した実施例と同様に他のものより小さくするか縦刃のみで切り込みを入れておくなどの手立を行うことが好ましい。
図11〜図13に示した実施例によれば、機械の主要部は前述した実施例と同様の大きさであるが、回転円板21における刃物23の配列を工夫することによって食肉の切削効率を約2倍またはそれ以上とできる。
なお、上述した実施例では、回転円板21の回転中心Oの回りに、群をなした多数の刃物23を2組設けていたが、刃物23の群の組数を3組以上としてもよい。この場合には、回転円板21の回転中に回転円板21に係る負荷を均等化し、円滑に切削するようにするために、各組を回転円板21の回転中心の回りに等配的に設けることが好ましい。また、多数の刃物23は、図11〜図13を参照して説明した実施例と同様に、回転円板21に設ける。
なお、他の実施例として、図14に示すように、回転円板21の回転中心Oの回りに供給部材を複数個(2個または3個以上)設置してもよい。
なお、供給部材は、図1および図2を参照して説明した実施例と同様に、ガイド部材31、レバー35、食肉押圧部37等で構成されている。この場合には、回転円板21の回転中に回転円板21に係る負荷を均等化し、円滑に切削するようにするために、供給部材を回転円板21の回転中心の回りに等配的に設けることが好ましい。また、多数の刃物23は、図11〜図13を参照して説明した実施例と同様に、各供給部材に対応して、回転円板21に設ける。
この構成とすることにより、複数の供給部材から供給される食肉塊Bは、それぞれ群をなした多数の刃物で切削され、このため、本発明に係る食肉の細断装置の細断効率が高められる。
更に、図11〜図13に示した、単一の刃物取着部材に複数組の刃物を取着した実施例と、図14に示した、複数個の供給部材を設置した実施例とを組合わせることもできる。
図1〜図4および図6〜図14を参照して、上述した実施例においては、刃物取着部材は垂直な回転軸15の軸心の回りに回転可能な回転円板21により構成していたが、この回転円板21を水平な回転軸の軸心の回りに回転するようにして、供給部材によって食肉塊を水平方向に供給しつつ横方向に切断するようにしてもよい。この場合には、供給部材は図5を参照して説明する別の実施例と同様に構成すればよい。
図5を参照して別の実施例を次に説明する。この実施例においては刃物取着部材121は、図5(a)、(b)に示すように、円筒状である。円筒状をした刃物取着部材121は、円筒の一端部が壁面121bで塞がれてカップ形状をしており、壁面121bの中心部から反円筒側に支持軸115が突出しており、この支持軸115を軸受113により固定フレーム11に水平状態で片持支持されており、支持軸115は駆動モータ17(図示せず)に連結されており、円筒状をした刃物取着部材121は水平な回転軸心の回りに回転可能となっている。
円筒状をした刃物取着部材121の周面に刃物取着部材121を貫通する多数の開口121aが形成され、これら開口121aに刃物23が取着されている。すなわち、円筒状刃物取着部材121が回転するにつれて円筒面上に描かれる螺旋状仮想線の上に順次間隔を開けて多数の刃物23が配置されており、しかも螺旋状仮想線上で隣接する刃物23の円筒の回転軸線方向の変位量が最大でも刃物の幅であるように、すなわち、円筒の回転方向(円周方向)に見た場合に、隣接する刃物23が繋がるか部分的に重なるようにして刃物23の刃先が円筒の外周を向くように設置されている。
刃物23の形状は図3を参照して上述した実施例と同様にコの字状断面または図7のようなL字状断面を有しており、L字の一辺またはコの字の両脚部23aが刃物取着部材121(回転円筒)の周面に直交し、L字の他辺またはコの字の両脚部23aの間の辺23bが刃物取着部材121(回転円筒)の周面に平行して円筒の円周面から切込み深さ分だけ突出している。刃物23を水平面で切って断面を取ると、入口側(刃物取着部材121(回転円筒)の回転方向の前側)が広く、出口側が狭くなっている。また周方向の垂直面で断面をとった縦断面図においては、入口側が大きく出口側に行くにつれてだんだんその上面が下側に傾斜している。
円筒の軸方向に延在する多数の板状刃物45を刃物取着部材121の円筒内面の形状に合わせた外形に揃えて切断部材41とし、この切断部材41を前述した支持軸115と反対側の固定フレーム11に設置した支持部材116に取付けて、ボルト51およびスプリング52により切断部材41を刃物取着部材121の円筒の内面に押圧している。
次に図5(c)を参照して本実施例の供給部材を説明する。フレーム11の一端部に突設した刃物取着部材装着フレーム119に前述した円筒状の刃物取着部材121が軸受113により回転可能に支持されている。
フレーム11の上面にほぼ水平な移送テ―ブル138が形成されている。以下に述べるように、移送テ―ブル138に沿って押圧板137が移動可能である。押圧板137は表面が円筒状刃物取着板121の円筒の周面に沿うように曲面に形成されていることが好ましく、また、好ましくは押圧板137の前面に冷凍肉を係止するために適宜形状をした多数の係止爪137aが突設されている。
押圧板137の後面にブラケット(図示せず)が突設され、ブラケットはピンにより空気圧シリンダ(図示せず)等の往復動部材のピストンロッドに揺動可能に連結されている。なお、なお、往復動部材は空気圧シリンダに限られず、例えばねじ棒と該ねじ棒の回転により往復動するようにした部材との組合せ等、適宜の構造とすることができる。
空気圧シリンダの作用により、押圧板137は移送テ―ブル上を円筒状刃物取着部材121に対して進退可能であり、空気圧シリンダのピストンロッドを縮小した状態で、人手により移送テ―ブル上に冷凍肉ブロックB(図示せず)を供給する。
次いで、空気圧シリンダのピストンロッドを伸長して、移送テ―ブル138上に供給された冷凍肉ブロックBを円筒状刃物取着部材121に向けてほぼ一定の設定押圧力で押圧する。円筒状刃物取着部材121が駆動モータ17により一方向に回転され、冷凍肉ブロックBは円筒状刃物取着部材121に取付けた刃物23により、前述の実施例と同様にして、所定の大きさ(厚さ、幅)のスティック状に切17削される。更に、このスティック状の細断肉は刃物23により誘導されて円筒状刃物取着部材121の内側へ送られ、前述した実施例と同様に、切断部材41により賽の目状の細かい細断肉片に刻まれて、円筒状刃物取着部材121の支持部材116を設置した側の開口121cから排出され、フレーム119の出口119aを通って取出される。
上述した実施例においては、円筒状刃物取着部材121の軸心は水平に配置していたが、垂直に配置してもよい。また、刃物23の刃先を円筒状刃物取着部材121の外周に向けて設置していたが、刃物23の刃先を円筒状刃物取着部材121の内周に向けて設置してもよい。更に、上記実施例では、供給部材を固定位置に設置するとともに円筒状刃物取着部材121をその回転軸心の回りに回転可能としていたが、円筒状刃物取着部材121を固定設置し、その円筒状刃物取着部材121に対して供給部材から供給された食肉を回転させるようにしてもよい。以下、図15を参照して、そのような実施例を説明する。
図15において、ほぼ水平に配置したブラケット111の端部から中空円筒111aが上方に突出している。カップ形状をした円筒状の刃物取着部材121が、その軸心が垂直とされ、カップ状の底板121bの中心部が中空円筒111aの上部先端に取着されて固定されている。カップ形状をした円筒状の刃物取着部材121に多数の刃物23が、その刃先が刃物取着部材121の内周を向くようにして、図5を参照して前述した実施例と同様にして取着されている。
すなわち、円筒状をした刃物取着部材121の周面に刃物取着部材121を貫通する多数の開口121aが形成され、これら開口121aに刃物23が取着されている。すなわち、円筒状刃物取着部材121が回転するにつれて円筒面上に描かれる螺旋状仮想線の上に順次間隔を開けて多数の刃物23が配置されており、しかも螺旋状仮想線上で隣接する刃物23の円筒の回転軸線方向の変位量が最大でも刃物の幅であるように、すなわち、円筒の回転方向(円周方向)に見た場合に、隣接する刃物23が繋がるか部分的に重なるようにして刃物23の刃先が円筒の内周を向くように設置されている。
刃物23の形状は図4を参照して上述した実施例と同様にコの字状断面または図7のようなL字状断面を有しており、L字の一辺またはコの字の両脚部23aが刃物取着部材121(回転円筒)の周面に直交し、L字の他辺またはコの字の両脚部23aの間の辺23bが刃物取着部材121(回転円筒)の周面に平行して円筒の内周面から切込み深さ分だけ突出している。刃物23を図4での水平面(図15の状態では垂直面)で切って断面を取ると、入口側(刃物取着部材121(回転円筒)の回転方向の前側)が広く、出口側が狭くなっている。また周方向の図4での垂直面(図15の状態では水平面)で断面を取った縦断面図(図15では横断面図)においては、入口側が大きく出口側に行くにつれてだんだん図4ではその上面(図15では側面)が図4では下側(図15では半径方向の外側)に傾斜している。
ブラケット111の端部の円筒111aの中空部に回転軸130が回転可能に装着され、回転軸130の上部先端には高速ファン140のボス部140aがキーにより一体的に取着されている。ボス部140aから多数のアーム部140cが放射状に設けられ、図15に示すようにアーム部140cの先端には高速ファン140の半径方向を向いたほぼ垂直な板からなる多数のファン部140bが等配的に設けられており、ボス部140aの上方が中空凹部となっている。また、回転軸130の下端部にはプーリ131が取着され、このプーリ131を介して回転軸130に回転力が入力され、ボス部140aとともに多数のファン部140bが回転するようになっている。更に、ボス部140aの上方の中空部に向けて食肉塊Bを供給するホッパー150が設けられている。
この構成により、ホッパー150から供給された食肉塊Bは回転軸130に取着されたファン部140bにより回転されて円筒状の刃物取着部材121の内周面に向けて押され、刃物取着部材121に取着された多数の刃物23により切断され、円筒状の刃物取着部材121の外側へ抜け出る。
切断部材取着部材160は円板状の底部160a、ドーナツ形状をした上板160c、底部160aと上板160cとの間に周方向に等配的に設けられた多数の板状刃物41から構成されてケージ形状をしている。この切断部材取着部材160に取着された板状刃物41は、刃物取着部材121の円筒外周を包み、刃物取着部材121の円筒外周のすぐ外側に接近位置している。また、切断部材取着部材160の底部160aの中心部から下向きの円筒部160bが突出している。
切断部材取着部材160の円筒部160bは、刃物取着部材121のカップ状部の底板121aの下部位置において、ブラケット111の端部の円筒111aに回転可能に装着されている。切断部材取着部材160の円筒部160aにはプーリ132が一体的に形成されまたは取着されており、このプーリ132を介して切断部材取着部材160の円筒部160bに回転力が入力され、板状刃物41とともに切断部材取着部材160が回転するようになっている。
前述のように、ホッパー150から供給され、刃物取着部材121に取着された多数の刃物23によりスティック状に切断された食肉は、次いで、切断部材取着部材160の回転とともに板状刃物41により賽の目状に細断される。細断された食肉は、切断部材取着部材160の外側に配置された払い出しホッパー170から収集される。
なお、円筒状刃物取着部材121を用いた場合にも、円板状刃物取着部材21を用いた図11〜図13に示した実施例と同様に、移動方向に変位して配置され組をなした刃物群が食肉塊の切断面(食肉塊の供給口)に相当する空間を隔てて複数組配置されていてもよく、また、図14に示した実施例と同様に、多数の供給部材を円筒状刃物取着部材121の移動方向に順次間隔を開けて設置してもよい。
本発明は更に上述したような円板または円筒に代えて刃物取着部材を往復動可能な板部材とすることもできる。このように往復動可能部材とした場合に刃物取着部材の移動により刃物が順次新しい部分が食肉塊に当たるように移動方向に対して交差した方向の仮想線に沿って刃物23を取着しており、しかもその刃物は移動方向に見た場合に繋がるかまたは部分的にオーバーラップする状態としている。このようにすることによって刃物取着部材を往復動するにつれて、その往路または復路において食肉を端面から順次所定幅で切断してスティック状の肉とする。このスティック状断面の肉の往復動型の刃物取着部材の下方に切断部材を設けておけば、前述した実施例と同様に細かな肉が得られる。
本発明によれば、食肉に過大な圧力を掛けることなく肉を所望の大きさの賽の目状に充分に小さく細断することができ、肉の食味、食感を損なうことなく、肉そのものの味わいを充分に味わうことができる細かい肉を得ることができる。従って、このようにして得られた肉を用いた料理は肉本来の味を備えており極めて美味なものである。
本発明に係る食肉の細断装置の一実施例を示し、(a)は一部(ガイド部材およびレバー)を省略した平面図、(b)は(a)の縦断面図であるが、一部(ガイド部材およびレバー)を90°捩じっており、切断部材の図示は省略している。 図1の実施例の切断部材を示し、(a)は図1(a)の部分平面図であり、(b)は図1(b)の部分側面図である。 図1に示す実施例における刃物取着部材(回転円板)への多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 図1に示す実施例の刃物取着部材(回転円板)に取着される刃物の詳細を示し、(a)は正面図、(b)は断面平面図、(c)は縦断面図である。 刃物取着部材が回転円筒状の本発明の別の実施例を示し、(a)は円筒状刃物取着部材の断面正面図、(b)は断面側面図、(c)は細断装置の斜視図である。 図1と異なる実施例における刃物取着部材(回転円板)への多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 刃物取着部材(回転円板)に取着されるの刃物の別の実施例を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は縦断面図である。 切断部材の別の実施例を示し、(a)は平面図であり、(b)は部分断面側面図である。 本発明の別の実施例における刃物取着部材(回転円板)に多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 図9の実施例の切断状態を示す部分平面図である。 図1、図6と異なる実施例における刃物取着部材(回転円板)への多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 更に異なる実施例における刃物取着部材(回転円板)への多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 更に異なる実施例における刃物取着部材(回転円板)への多数の刃物を設置した状態を示す平面図である。 供給部材を2個設置した実施例の一部(ガイド部材およびレバー)を省略した平面図である。 刃物取着部材が固定円筒状の本発明の別の実施例の断面正面図である。
符号の説明
121 刃物取着部材
140 ファン
23 刃物
41 刃物

Claims (2)

  1. 刃物と食肉塊とが相対移動して食肉塊を細断する食肉の細断装置において、円筒状の刃物取着部材、該刃物取着部材の円筒中空部内に回転可能に設けられ被切断食肉を供給するファンおよび前記刃物取着部材の円筒外側に該刃物取着部材と同心状に且つ回転可能に設けられた切断部材取着部材からなり、前記刃物取着部材には刃先が前記円筒内面を向くとともに該刃物取着部材の外側へ切断食肉を抜け出させるように刃物が取着されており、前記切断部材取着部材には前記刃物切断部材により切断された食肉を細断する刃物が取着されており、前記回転可能なファンにより供給された食肉を前記刃物取着部材の前記円筒内面から外側へ切り出すとともに前記回転可能な切断部材取着部材に取着された刃物により細断することを特徴とする食肉の細断装置。
  2. 前記刃物は群をなした多数の刃物からなり、前記円筒内面上に位置するとともに該円筒内面上に描かれた螺旋状仮想線上に順次間隔を開けて配置されており、該螺旋状仮想線上で隣接する刃物が相対移動方向に見ると、つながっているか、または部分的に重なっていることを特徴とする請求項1に記載の食肉の細断装置。
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