JP2008067829A - 麺を茹でる時間を短縮する装置及び方法 - Google Patents

麺を茹でる時間を短縮する装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】うどん、パスタ、そばなどの麺を茹でるのに要する時間を短縮する。
【解決手段】湯の中で茹でられる麺の状態及び麺の種類の双方に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波50を湯10に印加する。
【選択図】図1

Description

本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置、麺を茹でる時間を短縮する方法及び同方法を実行させるプログラムに関する。
麺を茹でるのに要する時間は、麺の状態(乾燥麺、生麺、チルド麺または冷凍麺の何れかであるか)や麺の種類(うどん類、パスタ類、中華麺類またそば類の何れかであるか)の他に、水温、水の性質(硬度(軟水または硬水)やph値など)、茹でる麺の特性(太さ、形状、温度、水分含量、澱粉含量など)の要因に依存して大きく異なる。
従来は、麺を茹でるのに要する時間は調理人の経験やレシピ(調理法)などに単純に従って決定されていた。
しかしながら、食事として麺類を提供する事業者にとっては、麺を茹でるのに要する時間は短ければ短いほど、顧客の回転率を高めることができ、重大な関心事である。
特に、2007年問題(就業者人口の減少)を控え、食事提供事業者の就業者確保難が予想されており、一人の人間が一つの作業に要する時間も短縮化することが要求されている。この点からも、食事として麺類を提供する事業者にとっては、麺を茹でるのに要する時間は短いほどよい。
しかるに、これまでは、麺を茹でるのに要する時間を短縮化するという発想自体がなく、麺を茹でるのに要する時間を短縮することを可能にする装置や方法の提案は全くなかった。このため、本発明に対する先行技術としての特許文献は提示しない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、麺を茹でるのに要する時間を短縮することを可能にする装置及び方法、ならびに、同方法を実行させるためのプログラムを提供することを目的とする。
上述のように、麺を茹でるのに要する時間は、麺の状態や麺の種類の他に、水温、水の性質、茹でる麺の特性の要因に依存して大きく異なる。
本発明者は、麺を茹でるのに要する時間は、上記の要因のうち、特に、麺の状態(乾燥麺、生麺、チルド麺または冷凍麺の何れかであるか)や麺の種類(うどん類、パスタ類、中華麺類またそば類の何れかであるか)に大きく依存することを見出した。
本発明はこのような本発明者の知見に基づいてなされたものである。
上記の目的を達成するため、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺の状態及び麺の種類の双方に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺、生麺、チルド麺及び冷凍麺の何れであるか、及び、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類及びそば類の何れであるかに応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、うどん類またはパスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、うどん類、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、パスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺または冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、35kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がうどん類である場合には、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がパスタ類、中華麺類またはそば類の何れかである場合には、40kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、55kHz以上70kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定する手段を有することを特徴とする装置を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する方法であって、湯の中で茹でられる麺の状態及び麺の種類の双方に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する方法であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺、生麺、チルド麺及び冷凍麺の何れであるか、及び、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類及びそば類の何れであるかに応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する方法であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、うどん類またはパスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、うどん類、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、パスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺または冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、35kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する方法であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がうどん類である場合には、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がパスタ類、中華麺類またはそば類の何れかである場合には、40kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、麺を茹でる時間を短縮する装置であって、湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、湯の中で茹でられる麺が冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、55kHz以上70kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定する過程を有することを特徴とする方法を提供する。
さらに、本発明は、上述の方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
第一に、茹でる麺の状態や種類に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を湯に印加することにより、その湯の中で麺を茹でる時間を短縮することができる。
第二に、麺への熱移動と水分移動とをともに短時間で起こすことができる。
従来は、熱移動に比べて水分移動(吸水)が遅かったのに対して、本発明によれば、従来に比べて、熱移動が短時間に起こることに伴い、水分移動(吸水)を短時間に起こすことができる。
第三に、水温が多少低くても、標準時間内に麺を茹で上げることが可能である。
従来は、一般に、麺は水の沸騰温度である摂氏100度の湯の中で茹でられていた。これに対して、本発明によれば、水温が摂氏92度以上であれば、摂氏100度の湯の中で茹でたのと同程度に麺を茹でることができる。例えば、ある麺を茹でるのに、従来は摂氏100度の湯の中で2分間茹でていたとすれば、本発明によれば、摂氏92度の湯の中で2分間茹でることにより、従来と同程度に茹でることが可能である。
このため、本発明によれば、従来と比較して、湯の蒸発量を少なくすることができ、麺を茹でるタンク内の水の減少量を抑制することができる。ひいては、電気またはガスなどの熱源に対する光熱費を削減することが可能である。
第四に、茹でた麺に粘弾性(コシ)を出すことができ、茹でた麺の風味・香りなどを向上させることができる。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置100の構造を示す概略図であり、図2は、本実施形態に係る茹で時間短縮装置100の一構成要素であるアンテナの部分的な斜視図である。
本実施形態に係る茹で時間短縮装置100は、図1に示すように、水(または湯)10が満たされている茹で麺用タンク11の中に浸漬された一対のアンテナ20(図2参照)と、アンテナ20が水10の中において超音波を発生するようにアンテナ20を制御する制御装置30と、制御装置30に電圧を供給する電圧源40と、から構成されている。
図2に示すように、一対のアンテナ20は、表面に多数の小孔21が形成されているカバー22の内部に固定具23を介して固定されている。
カバー22はアルミニウムその他の非導電性物質でつくられているとともに、一対のアンテナ20はカバー22で覆われているため、ユーザーの感電事故を回避することができるようになっている。
制御装置30には、第1乃至第4のスイッチA−D及び第5乃至第8のスイッチF−Iが配置されており、第1乃至第8のスイッチA−D及びF−Iの各々に対して、アンテナ20から発する超音波の周波数について、所定の範囲の周波数が対応づけられている。
ユーザーは、第1乃至第4のスイッチA−Dの中から一つ、さらに、第5乃至第8のスイッチF−Iの中から一つのスイッチを選択し、計二つのスイッチを押す。
例えば、ユーザーが第3のスイッチC及び第5のスイッチFを選択すると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第3のスイッチC及び第5のスイッチFの組み合わせに対応する電圧に変圧し、変圧した電圧を一対のアンテナ20に印加する。アンテナ20からは、変圧した電圧に対応する周波数を有する超音波50が茹で麺用タンク11に満たされている水10内に放射される。
図3は、第1乃至第8のスイッチA−D及びF−Iの各々に対応付けられた周波数(kHz)の範囲、その周波数に適した麺の状態及び種類を示す表である。
第1乃至第4のスイッチA−Dは各々麺の状態を示すスイッチである。具体的には、第1のスイッチAは乾燥麺を、第2のスイッチBは生麺を、第3のスイッチCはチルド麺を、第4のスイッチDは冷凍麺を茹でるときにそれぞれ選択される。
また、第5乃至第8のスイッチF−Iは各々麺の種類を示すスイッチである。具体的には、第5のスイッチFはうどん類を、第6のスイッチGはパスタ類を、第7のスイッチHは中華麺類を、第8のスイッチIはそば類を茹でるときにそれぞれ選択される。
例えば、ユーザーが乾燥状態にあるそばを茹でるときには、第1のスイッチA(乾燥麺)と第8のスイッチI(そば類)とを選択する。これら二つのスイッチが選択されると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第1のスイッチA及び第8のスイッチIの組み合わせに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは35乃至60kHzの周波数を有する超音波50が水10に対して発せられる。
あるいは、冷凍状態にあるパスタを茹でるときには、第4のスイッチD(冷凍麺)と第6のスイッチG(パスタ類)とを選択する。これら二つのスイッチが選択されると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第4のスイッチD及び第6のスイッチGの組み合わせに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは35乃至75kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
このように、第1乃至第8のスイッチA−D及びF−Iは35乃至75kHzの周波数を細分化した範囲の各々に対応している。
35乃至75kHzの周波数は、後述するように、麺を茹でる時間を短縮するのに有効な周波数として発明者が見出した周波数である。
35乃至75kHzの周波数の範囲内において、種々の分割の仕方が可能である。図3とは異なる周波数の他の分割例を図4に示す。
図3に示した例と同様に、第1のスイッチAは乾燥麺を、第2のスイッチBは生麺を、第3のスイッチCはチルド麺を、第4のスイッチDは冷凍麺を茹でるときにそれぞれ選択され、第5のスイッチFはうどん類を、第6のスイッチGはパスタ類を、第7のスイッチHは中華麺類を、第8のスイッチIはそば類を茹でるときにそれぞれ選択される。
例えば、ユーザーが乾燥状態にあるそばを茹でるときには、第1のスイッチA(乾燥麺)と第8のスイッチI(そば類)とを選択する。これら二つのスイッチが選択されると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第1のスイッチA及び第8のスイッチIの組み合わせに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは40乃至50kHzの周波数を有する超音波50が水10に対して発せられる。
あるいは、チルド状態にあるパスタを茹でるときには、第3のスイッチC(チルド麺)と第6のスイッチG(パスタ類)とを選択する。これら二つのスイッチが選択されると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第3のスイッチC及び第6のスイッチGの組み合わせに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは40乃至65kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
あるいは、冷凍状態にあるうどんを茹でるときには、第4のスイッチD(冷凍麺)と第5のスイッチF(うどん類)とを選択する。これら二つのスイッチが選択されると、制御装置30は電圧源40から供給される電圧を第4のスイッチD及び第5のスイッチFの組み合わせに対応する電圧に変圧し、その結果として、一対のアンテナ20からは50乃至65kHzの周波数を有する超音波50が発せられる。
後述する実験結果から明らかであるように、水10に印加する超音波50の周波数を図3に示したように設定することにより、麺を茹でる時間を短縮することができる。
さらに、水10に印加する超音波50の周波数を図4に示したように設定することにより、麺を茹でる時間を短縮することができるとともに、麺に粘弾性(コシ)を持たせることができ、さらに、麺の風味や香りを向上させることができる。
以下、図3または図4に示したような周波数を有する超音波を水10に印加することにより、麺を茹でる時間を短縮することができ、さらには、麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることを示す実験結果を以下に説明する。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:麺の重量の20倍
(2)鍋:円付鍋アルミニウム合金10リットル製
(3)茹でる麺:4つの状態の麺(乾燥麺、生麺、チルド麺及び冷凍麺)の各々について4つの種類の麺(うどん類、パスタ類、中華麺類及びそば類)、すなわち、計16個の麺を用いる
(4)芯温計:デジタル温度計(サ−ミスタ)
(5)熱源:ハーマン製ガスビルトインコンロ13A
(6)使用する周波数帯域:以下の7通り
(a)周波数0kHz
(b)周波数35kHz以上40kHz未満
(c)周波数40kHz以上45kHz未満
(d)周波数45kHz以上50kHz未満
(e)周波数50kHz以上55kHz未満
(f)周波数55kHz以上60kHz未満
(g)周波数60kHz以上65kHz未満
(7)湯:水道水(軟水)
各周波数帯域における水は以下のものを使用した。
(a)周波数0kHzの超音波を印加する湯としては、新しい水を沸騰させて使用した
(b)周波数35kHz以上40kHz未満の超音波を印加する湯としては、(a)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(c)周波数40kHz以上45kHz未満の超音波を印加する湯としては、(b)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(d)周波数45kHz以上50kHz未満の超音波を印加する湯としては、(c)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(e)周波数50kHz以上55kHz未満の超音波を印加する湯としては、新しい水を沸騰させて使用した
(f)周波数55kHz以上60kHz未満の超音波を印加する湯としては、(e)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(g)周波数60kHz以上65kHz未満の超音波を印加する湯としては、(f)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(h)周波数65kHz以上70kHz未満の超音波を印加する湯としては、(g)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
(i)周波数70kHz以上75kHz未満の超音波を印加する湯としては、(h)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用した
例えば、周波数35kHz以上40kHz未満の超音波を印加する場合には、(a)で使用した湯に減少水量分を継ぎ足して使用するが、この場合、麺の成分が湯に溶出し、湯の粘性粘度が増加する。湯の粘性粘度が増加すれば、湯の中での伝道伝熱が弱まり、茹で時間が長くなることになる。この状態で各周波数帯域の超音波を湯に印加して周波数別に茹で時間を測定することにより、伝道伝熱能力及び吸水能力を把握することができる。
(実験1:乾燥麺−うどん類)
実験1においては、乾燥状態にあるうどんについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2リットル
(2)麺の重量:100g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:乾燥(干し)うどん
(5)麺の成分:小麦粉、食塩
先ず、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(乾燥うどん)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、480秒であった。このため、実験1においては、標準茹で時間を480秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図5は実験1の結果を示す表及びグラフである。
図5から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満及び周波数60kHz以上65kHz未満の6つの周波数帯域の全てにおいて、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(480秒)を下回っていた。
従って、実験1によれば、乾燥うどんを茹でている湯の中に35乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、乾燥うどんを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図6は、茹で上がった乾燥うどんに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験1によれば、乾燥うどんを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験1において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(480秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.3度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.3度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験2:乾燥麺−パスタ類)
実験2においては、乾燥状態にあるパスタについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2リットル
(2)麺の重量:100g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:スパゲッティ
(5)麺の成分:デュラム小麦のセモリナ
(6)麺の太さ:1.4mm
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(スパゲッティ)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、340秒であった。このため、実験2においては、標準茹で時間を340秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図7は実験2の結果を示す表及びグラフである。
図7から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満及び周波数60kHz以上65kHz未満の6つの周波数帯域の全てにおいて、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(340秒)を下回っていた。
従って、実験2によれば、スパゲッティを茹でている湯の中に35乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、スパゲッティを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図8は、茹で上がったスパゲッティに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験2によれば、スパゲッティを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験2において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(340秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.5度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.5度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験3:乾燥麺−中華麺類)
実験3においては、乾燥状態にある中華麺についての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:1.5リットル
(2)麺の重量:75g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:乾燥(干し)中華麺(即席麺)
(5)麺の成分:小麦粉、植物油、脂、食塩
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(乾燥中華麺)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、185秒であった。このため、実験3においては、標準茹で時間を185秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図9は実験3の結果を示す表及びグラフである。
図9から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満及び周波数55kHz以上60kHz未満の5つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(185秒)を下回っていた。
周波数60kHz以上65kHz未満の場合も、標準茹で時間(185秒)を下回ってはいるが、小差であるため、除外する。
従って、実験3によれば、乾燥中華麺を茹でている湯の中に35乃至60kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、乾燥中華麺を茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図10は、茹で上がった乾燥中華麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験3によれば、乾燥中華麺を茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験3において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(185秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.0度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.0度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験4:乾燥麺−そば類)
実験4においては、乾燥状態にあるそばについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2リットル
(2)麺の重量:100g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:乾燥(干し)そば
(5)麺の成分:小麦粉、そば粉、食塩
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(乾燥そば)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、360秒であった。このため、実験4においては、標準茹で時間を360秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図11は実験4の結果を示す表及びグラフである。
図11から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満及び周波数60kHz以上65kHz未満の6つの周波数帯域の全てにおいて、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(360秒)を下回っていた。
従って、実験4によれば、乾燥そばを茹でている湯の中に35乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、乾燥そばを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図12は、茹で上がったそばに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験4によれば、乾燥そばを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験4において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(360秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.1度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.1度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験5:生麺−うどん類)
実験5においては、生のうどんについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2.8リットル
(2)麺の重量:140g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:生うどん
(5)麺の成分:小麦粉、食塩、酒精、酸味料
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(生うどん)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、300秒であった。このため、実験5においては、標準茹で時間を300秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図13は実験5の結果を示す表及びグラフである。
図13から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満及び周波数55kHz以上60kHz未満の5つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(300秒)を下回っていた。
周波数60kHz以上65kHz未満の場合は、標準茹で時間(300秒)と同時間であった。
従って、実験5によれば、生うどんを茹でている湯の中に35乃至60kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、生うどんを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図14は、茹で上がったうどんに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験5によれば、生うどんを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験5において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(300秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.9度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.9度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験6:生麺−パスタ類)
実験6においては、生のパスタについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2.0リットル
(2)麺の重量:100g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:スパゲッティ
(5)麺の成分:デュラム小麦のセモリナ
(6)麺の太さ:1.8mm
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(生うどん)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、400秒であった。このため、実験6においては、標準茹で時間を400秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図15は実験6の結果を示す表及びグラフである。
図15から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満及び周波数60kHz以上65kHz未満の6つの全ての周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(400秒)を下回っていた。
従って、実験6によれば、生スパゲッティを茹でている湯の中に35乃至60kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、生スパゲッティを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図16は、茹で上がったスパゲッティに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験6によれば、生うどんを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験6において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(400秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約93.2度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約93.2度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験7:生麺−中華麺類)
実験7においては、生の中華麺についての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2.4リットル
(2)麺の重量:120g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:生ラーメン
(5)麺の成分:小麦粉、澱粉、植物油脂、卵白、酒精、かんすい、乳酸ナトリウム、カルシウム(貝)、クチナシ色素
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(生ラーメン)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、180秒であった。このため、実験7においては、標準茹で時間を180秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図17は実験7の結果を示す表及びグラフである。
図17から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満及び周波数55kHz以上60kHz未満の5つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(180秒)を下回っていた。
周波数60kHz以上65kHz未満の場合は、標準茹で時間(180秒)と同時間であった。
従って、実験7によれば、生ラーメンを茹でている湯の中に35乃至60kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、生ラーメンを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図18は、茹で上がった乾燥中華麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験7によれば、生ラーメンを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験7において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(180秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.0度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.0度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験8:生麺−そば類)
実験8においては、生のそばについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2.4リットル
(2)麺の重量:120g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:ざる専用そば
(5)麺の成分:小麦粉、そば粉、食塩、調味酢、卵白
(6)冷蔵温度:摂氏7度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(生そば)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、100秒であった。このため、実験8においては、標準茹で時間を100秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図19は実験8の結果を示す表及びグラフである。
図19から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満及び周波数55kHz以上60kHz未満の5つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(100秒)を下回っていた。
周波数60kHz以上65kHz未満の場合は、標準茹で時間(100秒)と同時間であった。
従って、実験8によれば、生そばを茹でている湯の中に35乃至60kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、生そばを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図19は、茹で上がったそばに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満または45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満または60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験8によれば、生そばを茹でている水の中に40乃至50kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験8において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(100秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、40kHz以上45kHz未満及び45kHz以上50kHz未満の二つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.2度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.2度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験9:チルド麺−うどん類)
実験9においては、チルド状態のうどんについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:4.0リットル
(2)麺の重量:200g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:茹でうどん
(5)麺の成分:小麦粉、澱粉、食塩、ソルビット
(6)冷蔵温度:摂氏7度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(茹でうどん)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、120秒であった。このため、実験9においては、標準茹で時間を120秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図21は実験9の結果を示す表及びグラフである。
図21から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(120秒)を下回っていた。
従って、実験9によれば、茹でうどんを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹でうどんを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図22は、茹で上がったうどんに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
65kHz以上70kHz未満または70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験9によれば、生そばを茹でている水の中に40乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験9において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(120秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.0度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.0度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
なお、実験9において、麺に超音波を印加せずに、麺を茹でた場合、麺を十分に茹で上げるまでの時間は120秒であったが、その時点における麺の芯温を測定したところ、摂氏69度であった。各周波数帯域を有する超音波を湯に印加した場合に、麺の芯温が摂氏69度に達する時間を測定したところ、図23に示すような結果を得た。
図23から明らかであるように、チルド状のうどん類の場合、45乃至70kHzの周波数を有する超音波を湯に印加することにより、麺への熱移動を早めることが可能であることがわかる。
(実験10:チルド麺−パスタ類)
実験10においては、チルド状態のパスタについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:2リットル
(2)麺の重量:100g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:スパゲッティ
(5)麺の成分:デュラム小麦のセモリナ、小麦粉
(6)麺の太さ:1.4mm
(7)冷蔵温度:摂氏7度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(スパゲッティ)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、90秒であった。このため、実験10においては、標準茹で時間を90秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図24は実験10の結果を示す表及びグラフである。
図24から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(90秒)を下回っていた。
従って、実験10によれば、チルド状のスパゲッティを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、スパゲッティを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図25は、茹で上がったスパゲッティに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
65kHz以上70kHz未満または70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験10によれば、スパゲッティを茹でている水の中に40乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験10において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(90秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.3度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.3度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験11:チルド麺−中華麺類)
実験11においては、チルド状態の中華麺についての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:1.5リットル
(2)麺の重量:75g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:チルド中華麺
(5)麺の成分:小麦粉、植物油、脂、食塩
(6)冷蔵温度:摂氏7度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(中華麺)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、55秒であった。このため、実験11においては、標準茹で時間を55秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図26は実験11の結果を示す表及びグラフである。
図26から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(55秒)を下回っていた。
従って、実験11によれば、チルド状の中華麺を茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、中華麺を茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図27は、茹で上がった中華麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
65kHz以上70kHz未満または70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験11によれば、中華麺を茹でている水の中に40乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験11において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(55秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.0度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.0度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験12:チルド麺−そば類)
実験12においては、チルド状態のそばについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:3.2リットル
(2)麺の重量:160g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:茹でそば
(5)麺の成分:小麦粉、そば粉、小麦蛋白、食塩、澱粉、そば葉粉末、調味料
(6)冷蔵温度:摂氏7度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(そば)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、80秒であった。このため、実験12においては、標準茹で時間を80秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図28は実験12の結果を示す表及びグラフである。
図28から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(80秒)を下回っていた。
従って、実験12によれば、チルド状のそばを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、そばを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図29は、茹で上がったそばに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、40kHz以上45kHz未満、45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
65kHz以上70kHz未満または70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は若干良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
従って、実験12によれば、そばを茹でている水の中に40乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験12において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(80秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、50kHz以上55kHz未満、55kHz以上60kHz未満及び60kHz以上65kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.2度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.2度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験13:冷凍麺−うどん類)
実験13においては、冷凍状態のうどんについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:5.0リットル
(2)麺の重量:250g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:真打うどん(業務用)
(5)麺の太さ:7mm
(6)冷凍温度:−摂氏18.5度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(うどん)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、90秒であった。このため、実験13においては、標準茹で時間を90秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図30は実験13の結果を示す表及びグラフである。
図30から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(90秒)を下回っていた。
従って、実験13によれば、冷凍状態のうどんを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、うどんを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図31は、茹で上がったうどんに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満及び40kHz以上45kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
45kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合では、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、粘弾性(コシ)に向上が見られたが、かたさ、風味、香りについては同様であった。
これに対して、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満または周波数60kHz以上65kHz未満を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
65kHz以上70kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、かたさは良く、粘弾性(コシ)は良かったが、風味及び香りには大きな違いがなかった。
また、70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と比較して、同様の官能評価であった。
従って、実験13によれば、うどんを茹でている水の中に50乃至65kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験13において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(90秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.6度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.6度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験14:冷凍麺−パスタ類)
実験14においては、冷凍状態のパスタについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:4.6リットル
(2)麺の重量:230g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:スパゲッティ(業務用)
(5)麺の太さ:1.4mm
(6)冷凍温度:−摂氏18.5度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(スパゲッティ)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、60秒であった。このため、実験14においては、標準茹で時間を60秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
図32は実験14の結果を示す表及びグラフである。
図32から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(60秒)を下回っていた。
従って、実験14によれば、冷凍状態のスパゲッティを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、スパゲッティを茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図33は、茹で上がったスパゲッティに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
従って、実験14によれば、スパゲッティを茹でている水の中に40乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験14において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(60秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.7度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.7度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験15:冷凍麺−中華麺類)
実験15においては、冷凍状態の中華麺についての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:4.0リットル
(2)麺の重量:200g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:もみ打ちラーメン(業務用)
(5)冷凍温度:−摂氏18.5度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(中華麺)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、22秒であった。このため、実験15においては、標準茹で時間を22秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
なお、湯に超音波を印加せずに中華麺類を茹で上げた時間は30秒以下と短いため、正確な茹で時間の測定は難しい。このため、湯に中華麺を入れて、麺の型が崩れた時間を茹で時間として測定した。
図34は実験15の結果を示す表及びグラフである。
図34から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(22秒)を下回っていた。
従って、実験15によれば、冷凍状態の中華麺を茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、中華麺を茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図35は、茹で上がった中華麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
従って、実験15によれば、中華麺を茹でている水の中に40乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験15において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(22秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.1度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.1度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(実験16:冷凍麺−そば類)
実験16においては、冷凍状態のそばについての実験を行った。
実験条件は以下の通りである。
(1)湯量:4.0リットル
(2)麺の重量:200g
(3)麺を茹でる湯の温度:摂氏100度
(4)麺の種類:そば(業務用)
(5)冷凍温度:−摂氏18.5度
先ず、実験1と同様に、湯に超音波を印加せずに(すなわち、0kHzの周波数を有する超音波を印加したのと同様の状態)、麺(そば)を茹で、十分に茹で上がるまでの時間を測定したところ、22秒であった。このため、実験16においては、標準茹で時間を22秒に設定し、各周波数帯域において、麺が十分に茹で上がるまでの時間を測定し、その所要時間が標準茹で時間よりも短いか否かを判定する。
なお、湯に超音波を印加せずにそばを茹で上げた時間は30秒以下と短いため、正確な茹で時間の測定は難しい。このため、湯に中華麺を入れて、麺の型が崩れた時間を茹で時間として測定した。
図36は実験16の結果を示す表及びグラフである。
図36から明らかであるように、周波数35kHz以上40kHz未満、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満及び周波数70kHz以上75kHz未満の8つの周波数帯域において、麺を茹でるのに必要な時間は標準茹で時間(22秒)を下回っていた。
従って、実験16によれば、冷凍状態のそばを茹でている湯の中に35乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、中華麺を茹で上げるまでの時間を短縮することが可能であることがわかる。
図37は、茹で上がったそばに対する官能評価試験の結果を示す表である。
湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、官能評価に大きな違いは出なかった。
これに対して、周波数40kHz以上45kHz未満、周波数45kHz以上50kHz未満、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、かたさ、粘弾性(コシ)、風味が最も良かった。この麺を咀嚼すると、甘味があった。
また、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)と、35kHz以上40kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合とでは、茹で上がった麺の香りはツーンと鼻につく香りであったが、周波数50kHz以上55kHz未満、周波数55kHz以上60kHz未満、周波数60kHz以上65kHz未満、周波数65kHz以上70kHz未満、周波数70kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を湯に印加した場合には、茹で上がった麺の香りは甘くマイルドな香りであった。
従って、実験16によれば、そばを茹でている水の中に40乃至75kHzの周波数を有する超音波を印加することにより、茹で上がった麺の粘弾性(コシ)、風味及び香りを向上させることができることがわかる。
さらに、実験16において、以下のように、低水温でも麺を茹でることが可能であるか否かを検証する実験を行った。
各周波数帯域のうち、麺を茹でる時間が短かった55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域について、湯に超音波を印加しない場合(周波数が0kHzである場合)の茹で時間(22秒)と同一の時間をかけて麺を茹でた場合に、麺を十分に茹でるのに必要な水温を測定したところ、以下の結果を得た。
Figure 2008067829
温度差に幅があるのは、鍋内の湯に温度計を入れて、熱源を調整しながら、水温測定を行ったことによる。
各周波数帯域における温度差の幅は、温度計が示した温度を測定記録したものである。
この実験結果から明らかであるように、55kHz以上60kHz未満、60kHz以上65kHz未満及び65kHz以上70kHz未満の三つの周波数帯域を湯に印加することにより、摂氏約92.2度の湯であっても、摂氏100度の湯の中で麺を茹でるのと同等に麺を茹でることが可能であることがわかる。摂氏約92.2度の湯は、摂氏100度の湯と比較して、水分蒸発量が少ないため、麺を茹でる鍋内部の水の減少量を抑制することができる。
(第二の実施形態)
図38は、本発明の第二の実施形態に係る茹で時間短縮装置200の構造を示す概略図である。
本実施形態に係る茹で時間短縮装置200は、図38に示すように、水(または湯)10が満たされている茹で麺用タンク11の中に浸漬された一対のアンテナ20(図2参照)と、アンテナ20が水10中において超音波を発生するようにアンテナ20を制御する制御装置60と、本茹で時間短縮装置200の使用者が、水10の所定の温度と、水10に印加する超音波の所定の周波数範囲とを制御装置60に入力するための入力装置としての入力インターフェイス35と、制御装置60及び入力インターフェイス35に電圧を供給する電圧源40と、制御装置60の作動プログラム及び各種データが記憶されている第一記憶装置70と、制御装置60に作動領域を提供する第二記憶装置80と、茹で麺用タンク11内の水10の温度を測定し、測定した水温を示す水温信号91を制御装置60に送信する水温センサー90と、茹で麺用タンク11内の水10を熱する加熱器92と、から構成されている。
アンテナ20は第一の実施形態におけるアンテナ20と同じものである。
制御装置60はCPU(Central Processing Unit)からなる。
制御装置60には、入力インターフェイス35を介して、水10の所定の温度と、水10に印加する超音波の所定の周波数範囲とが入力される。さらに、制御装置60は、水温センサー90が測定した水温を示す水温信号91を水温センサー90から受信する。
後述するように、制御装置60は、水温信号91が示す水10の温度に応じて、入力インターフェイス35を介して入力された所定の周波数範囲内において、水10に印加する超音波50の周波数を変更する。さらに、制御装置60は、水温信号91が示す水10の温度に応じて、加熱器92をオン・オフ制御し、水温を調節する(例えば、水温を摂氏92度に調節する)。
第一記憶装置70はマスクROM(Read Only Memory)その他の不揮発性メモリから構成されており、制御装置60の作動を制御する制御プログラムが格納されている。
第二記憶装置80はRAM(Random Access Memory)からなり、制御装置60の作動領域として機能する。
すなわち、制御装置60は第一記憶装置70から制御プログラムを読み込み、第二記憶装置80を作動領域として使用しつつ、その制御プログラムに従って作動する。
入力インターフェイス35は、キーボード、マウスその他の入力手段からなり、使用者はこの入力インターフェイス35を介して各種コマンド及びデータを制御装置60に入力することができる。具体的には、本実施形態においては、使用者は、入力インターフェイス35を介して、使用者が希望する水10の温度(例えば、摂氏100度)と、水10に印加する超音波の所定の周波数範囲(例えば、40−45kHz)とを入力する。
本実施形態に係る茹で時間短縮装置200によれば、第一記憶装置70に格納されている制御プログラムにより、制御装置60を作動させることができ、作業の効率化を図ることができる。
本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置の構造を示す概略図である。 本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置の一構成要素であるアンテナの部分的な斜視図である。 本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置における第1乃至第8のスイッチの各々に対応付けられた周波数(kHz)の範囲、その周波数に適した麺の状態及び種類を示す表である。 本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置における第1乃至第8のスイッチの各々に対応付けられた周波数(kHz)の範囲、その周波数に適した麺の状態及び種類を示す表である。 実験1の結果を示す表及びグラフである。 実験1において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験2の結果を示す表及びグラフである。 実験2において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験3の結果を示す表及びグラフである。 実験3において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験4の結果を示す表及びグラフである。 実験4において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験5の結果を示す表及びグラフである。 実験5において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験6の結果を示す表及びグラフである。 実験6において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験7の結果を示す表及びグラフである。 実験7において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験8の結果を示す表及びグラフである。 実験8において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験9の結果を示す表及びグラフである。 実験9において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験9における実験結果を示す表である。 実験10の結果を示す表及びグラフである。 実験10において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験11の結果を示す表及びグラフである。 実験11において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験12の結果を示す表及びグラフである。 実験12において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験13の結果を示す表及びグラフである。 実験13において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験14の結果を示す表及びグラフである。 実験14において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験15の結果を示す表及びグラフである。 実験15において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 実験16の結果を示す表及びグラフである。 実験16において茹で上がった麺に対する官能評価試験の結果を示す表である。 本発明の第二の実施形態に係る茹で時間短縮装置の構造を示す概略図である。
符号の説明
100 本発明の第一の実施形態に係る茹で時間短縮装置
10 水(または湯)
11 茹で麺用タンク
20 アンテナ
22 カバー
23 固定具
30 制御装置
40 電圧源
200 本発明の第二の実施形態に係る茹で時間短縮装置
60 制御装置
35 入力インターフェイス
70 第一記憶装置
80 第二記憶装置
90 水温センサー
92 加熱器

Claims (11)

  1. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺の状態及び麺の種類の双方に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置。
  2. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺、生麺、チルド麺及び冷凍麺の何れであるか、及び、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類及びそば類の何れであるかに応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置。
  3. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、うどん類またはパスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、うどん類、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、パスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺または冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、35kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置。
  4. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がうどん類である場合には、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がパスタ類、中華麺類またはそば類の何れかである場合には、40kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する手段を有することを特徴とする装置。
  5. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、55kHz以上70kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定する手段を有することを特徴とする装置。
  6. 麺を茹でる時間を短縮する方法であって、
    湯の中で茹でられる麺の状態及び麺の種類の双方に応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法。
  7. 麺を茹でる時間を短縮する方法であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺、生麺、チルド麺及び冷凍麺の何れであるか、及び、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類及びそば類の何れであるかに応じて、35乃至75kHzの周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法。
  8. 麺を茹でる時間を短縮する方法であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、うどん類またはパスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺であり、かつ、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、うどん類、中華麺類またはそば類である場合には、35kHz以上60kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が生麺であり、かつ、パスタ類である場合には、35kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺または冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、35kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法。
  9. 麺を茹でる時間を短縮する方法であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がうどん類である場合には、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺であり、かつ、前記麺がパスタ類、中華麺類またはそば類の何れかである場合には、40kHz以上75kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加する過程を有することを特徴とする方法。
  10. 麺を茹でる時間を短縮する装置であって、
    湯の中で茹でられる麺が乾燥麺または生麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、40kHz以上50kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、
    湯の中で茹でられる麺がチルド麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、50kHz以上65kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定し、
    湯の中で茹でられる麺が冷凍麺である場合には、前記麺がうどん類、パスタ類、中華麺類またはそば類の何れかであるかを問わず、55kHz以上70kHz未満の周波数を有する超音波を前記湯に印加し、かつ、前記湯の温度を少なくとも摂氏92度に設定する過程を有することを特徴とする方法。
  11. 請求項6乃至10の何れか一項に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101617911B (zh) * 2009-04-29 2011-07-13 郑华 一种超声波汤煲
EP2840866A3 (de) * 2013-07-16 2015-04-08 BSH Hausgeräte GmbH Gargerätevorrichtung
CN107411471A (zh) * 2017-06-12 2017-12-01 许明范 一种泡面容器

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