JP2008066797A - 出力ドライバ、集積回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】歩留まりを向上でき、信頼性を向上できる出力ドライバおよび集積回路装置を提供する。
【解決手段】出力ドライバは、一端が第1極性の第1電源に接続された終端抵抗R104と、電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が第2極性の第2電源に接続された電流源41と、外付け抵抗と前記終端抵抗と同一の材料で形成された中抵抗とを有し、前記中抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流I1と、前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流I2とを生成する電流発生回路55を備え、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路36とを具備する。
【選択図】 図4
【解決手段】出力ドライバは、一端が第1極性の第1電源に接続された終端抵抗R104と、電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が第2極性の第2電源に接続された電流源41と、外付け抵抗と前記終端抵抗と同一の材料で形成された中抵抗とを有し、前記中抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流I1と、前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流I2とを生成する電流発生回路55を備え、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路36とを具備する。
【選択図】 図4
Description
この発明は、出力ドライバ、集積回路装置に関し、例えば、オンチップ抵抗を終端抵抗として利用したオンチップ終端抵抗型CML差動出力ドライバ、および上記出力ドライバを備えたディスプレイ駆動装置等に適用されるものである。
従来より、例えば、ディスプレイ駆動装置等の出力ドライバとして、差動出力ドライバ等が適用されている。この差動出力ドライバは、例えば、定電流を生成するドライバと、上記ドライバの出力電流を制御するバイアス回路等により構成されている。例えば、オンチップ終端抵抗型CML差動出力ドライバ等の場合には、上記ドライバおよびバイアス回路には、同じ素材(例えば、ポリシリコン等)で形成されたオンチップ終端抵抗が適用されることが多い。
この場合、直流(DC:direct current)的視点によるバイアス回路の出力電流であるバイアス電流の値(Ibias)は、下記のように、オンチップ終端抵抗のシート抵抗の値(R(MR-poly))に反比例している。
Ibias_V ∝ 1 / R(MR-poly)
これは、オンチップ終端抵抗の両端に現れる電圧が一定になるため、オンチップ終端抵抗のシート抵抗が上がると、バイアス電流が減少し、逆に抵抗体のシート抵抗が下がると、バイアス電流が増大することを示している。ここで、終端抵抗の抵抗値(R(MR-poly))が、プロセス等に伴い、例えば、±10%程度変動した場合のバイアス回路の電圧振幅について考える。この場合であっても、バイアス回路が備える抵抗も同一の素材により形成されているため、互いに変動を打ち消しあう。その結果、DC的視点では、電圧振幅は、ポリシリコン抵抗の変動によらず、常に一定になる。
これは、オンチップ終端抵抗の両端に現れる電圧が一定になるため、オンチップ終端抵抗のシート抵抗が上がると、バイアス電流が減少し、逆に抵抗体のシート抵抗が下がると、バイアス電流が増大することを示している。ここで、終端抵抗の抵抗値(R(MR-poly))が、プロセス等に伴い、例えば、±10%程度変動した場合のバイアス回路の電圧振幅について考える。この場合であっても、バイアス回路が備える抵抗も同一の素材により形成されているため、互いに変動を打ち消しあう。その結果、DC的視点では、電圧振幅は、ポリシリコン抵抗の変動によらず、常に一定になる。
一方、この電圧振幅を交流(AC:alternating current)的視点から観測すると、ドライバの出力端子に接続された終端抵抗の抵抗値を並列抵抗としてさらに考える必要がある。そのため、終端抵抗の抵抗値(R(MR-poly))が、例えば、±10%程度変動した場合のバイアス回路の電圧振幅(AC電圧振幅)は、例えば、±5%程度変動するという問題がある。
このAC電圧振幅は、ある範囲内に規定された厳しいスペックが適用されることが一般的であるため、上記のように、抵抗の変動に伴いAC電圧振幅が変動する場合は、AC振幅スペックを満たさない不良チップとして取り扱われる。そのため、このような出力ドライバでは、チップ不良率の増大に伴い歩留まりが低減し、信頼性が低下するという問題がある。
さらに、上記のような出力ドライバを搭載した集積回路装置であっても、その集積回路装置の全体が不良チップとなり、歩留まりが低減するため、信頼性が低下するという問題がある。
上記のように、従来の出力ドライバおよび集積回路装置は、チップ不良率の増大に伴い歩留まりが低減し、信頼性が低下するという問題があった。
本願に関連する文献公知発明としては、以下の特許文献1がある。
USP 6,806,728
この発明は、歩留まりを向上でき、信頼性を向上できる出力ドライバおよび集積回路装置を提供する。
この発明の一態様によれば、一端が第1極性の第1電源に接続された終端抵抗と、電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が第2極性の第2電源に接続された電流源と、外付け抵抗と前記終端抵抗と同一の材料で形成された中抵抗とを有し、前記中抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流と、前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流とを生成する電流発生回路を備え、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路とを具備する出力ドライバを提供できる。
この発明の一態様によれば、CPUと、一端が内部電源に接続された終端抵抗と、電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が出力端子に接続された電流源と、前記終端抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流と、外付け抵抗が設けられ前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流とを生成する電流発生回路とを有し、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路とを備え、前記CPUの駆動電力を出力する出力ドライバとを具備する集積回路装置を提供できる。
この発明によれば、歩留まりを向上でき、信頼性を向上できる出力ドライバおよび集積回路装置が得られる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。尚、この説明においては、全図にわたり共通の部分には共通の参照符号を付す。
[第1の実施形態]
まず、図1および図2を用いて、この発明の第1の実施形態に係る出力ドライバおよびこの出力ドライバを備えた集積回路装置を説明する。本例では、一例としてディスプレイ駆動装置を例に挙げて説明する。
まず、図1および図2を用いて、この発明の第1の実施形態に係る出力ドライバおよびこの出力ドライバを備えた集積回路装置を説明する。本例では、一例としてディスプレイ駆動装置を例に挙げて説明する。
図示するように、ディスプレイ12を駆動するためのディスプレイ駆動装置11が配置されている。ディスプレイ12は、ディスプレイ駆動装置11の出力信号に従い、映像を表示するように構成されている。
ディスプレイ駆動装置12は、マザーボード21上に実装されたCPU22、ブリッジチップ12、ハードディスクドライブ(HDD)24、およびグラフィックチップ25を備えている。
CPU22は、このディスプレイ駆動装置11全体を制御するように構成されている。ブリッジチップ23は、ハードディスクドライブ24またはグラフィックチップ25からの出力信号を切り替えて、CPU22に出力するように構成されている。グラフィックチップ25は、スロット26を有し、I/O信号をディスプレイ12に出力するように構成されている。また、グラフィックチップ25とブリッジチップ23との間の伝送経路L101、L102のブリッジチップ23側の終端には、終端抵抗R106、R107が設けられている。
図2に示すように、グラフィックチップ25は、グラフィックコア(Graphic Core)31、CMOS I/O32、コントローラ33、高速シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)チップ34により構成されている。
グラフィックコア31は、マトリクス状に配置された複数のマイクロレンズ(図示せず)を備え、マイクロレンズからのグラフィック信号をCMOS I/O32に出力するように構成されている。
CMOSI/O32は、CMOS回路を備え、グラフィック信号をI/O信号に変換し、ディスプレイ12に出力するように構成されている。
コントローラ33は、このグラフィックチップ25全体を制御するように構成されている。
高速シリアライザ/デシリアライザ(SerDes)チップ34は、出力ドライバ39およびレシーバ37を備えている。
レシーバ37は、ブリッジチップ23からの入力信号を受信するように構成されている。
出力ドライバ39は、ドライバ35およびバイアス回路36を備えている。ドライバ35は、所定の駆動電力を出力するように構成されている。バイアス回路36は、ドライバ35の出力を制御するバイアス信号(バイアス電流Ibias)をドライバ35に出力するように構成されている。
次に、図3を用いて、ドライバ35について詳細に説明する。本例では、ドライバ35として、物理層(PHY)のトランスミッタ(TX)出力ドライバであるオンチップ終端抵抗を有したCML差動アンプを一例に挙げて説明する。
図示するように、ドライバ35は、終端抵抗R104、R105、NMOSトランジスタN101、N102、電流源41を備えている。
終端抵抗R104、R105の一端は、内部電源Vtermに接続され、他端は正または補の出力ピンTX_P、TX_Nにそれぞれ接続されている。終端抵抗R104、R105は、オンチップ終端抵抗であり、例えば、中抵抗ポリシリコン等に形成され、数百オーム/m程度の抵抗率を持つ抵抗体で形成されている。
NMOSトランジスタN101、N102のソースは電流源41の入力に接続され、ドレインは出力ピンTX_P、TX_Nにそれぞれ接続され、ゲートは正または補の切り替えスイッチmain_n、main_pにそれぞれ接続されている。
電流源41は、バイアス電流Ibiasによりその出力値が制御された定電流Isを出力するように構成されている。本例では、ソースが接地され、ドレインにトランジスタN101、N102の出力が接続され、ゲートにバイアス電流Ibiasが入力されるNMOSトランジスタN103により構成されている。bias端子より、バイアス回路の出力電流(Ibias)が供給される。
また、出力ピンTX_P、TX_Nとブリッジチップ23は、AC結合容量C101、C102を有する伝送線路L101、L102により電気的に接続されている。また、一端が伝送線路L101、L102に接続され、他端が接地された終端抵抗R106、R107を有している。終端抵抗R106、R107は、例えば、数百オーム/m程度の抵抗率を持つ中抵抗ポリシリコン抵抗等により形成されている。
次に、図4を用いて、バイアス回路36について詳細に説明する。図示するように、バイアス回路36は、電流発生回路55およびカレントミラー回路57を備えている。
バイアス回路55は、終端抵抗R104、R105の抵抗値に反比例する値の電流(第1電流)I1と、外付け抵抗R404の抵抗値に反比例する値の電流(第2電流)I2とを発生するように構成されている。
カレントミラー回路57は、上記電流I1、I2を混合した値の出力電流をカレントミラーして、バイアス電流Ibiasとして電流源41の制御端子に供給するように構成されている。
本例では、電流発生回路55は、バンドギャップリファレンス(Band-gap Reference)回路201、オペアンプ202、PMOSトランジスタP203、中抵抗ポリシリコン抵抗R407、外付け抵抗R404を備えている。
バンドギャップリファレンス回路201は、電源電圧、温度、プロセス等によらず常に一定な参照電圧(例えば、1V)をオペアンプ202の−入力端子に発生するように構成されている。
オペアンプ202は、+入力端子と−端子入力とを等しくするようにPMOSトランジスタP203,P205のゲート電位を制御する。そのため、ノードVFBの電位は、バンドギャップリファレンス回路201の出力電圧と等しい電圧値(例えば、1V)となる。
PMOSトランジスタP203のソースは内部電源Vtermに接続され、ドレインはノードVFBに接続され、ゲートはオペアンプ202の出力に接続されている。
中抵抗ポリシリコン抵抗R407の一端はノードVFBに接続され、他端は接地されている。例えば、中抵抗ポリシリコン抵抗R407の抵抗値は、10KΩ程度である。
外付け抵抗R404の一端はノードVFBに接続され、他端は接地されている。例えば、外付け抵抗R404の抵抗値は、20KΩ程度である。
カレントミラー回路57は、PMOSトランジスタP205およびNMOSトランジスタN206を備えている。トランジスタP205のソースは内部電源Vtermに接続され、ドレインはトランジスタN205のドレインに接続され、ゲートはオペアンプ202の出力に接続されている。トランジスタN206のドレインおよびゲートはダイオード接続されてbias端子に接続され、ソースは接地されている。
<バイアス動作>
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。ここで、この例では、伝送線路L101、L102の特性インピーダンスを50Ω(ohm)、終端抵抗R104、R105の抵抗値を50Ωとする。但し、中抵抗ポリシリコンはプロセス変動等により、±10%程度変動するため、終端抵抗R104、R105の抵抗値は50Ωの±10%程度、つまり45〜55Ω程度の範囲で変動するとする。
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。ここで、この例では、伝送線路L101、L102の特性インピーダンスを50Ω(ohm)、終端抵抗R104、R105の抵抗値を50Ωとする。但し、中抵抗ポリシリコンはプロセス変動等により、±10%程度変動するため、終端抵抗R104、R105の抵抗値は50Ωの±10%程度、つまり45〜55Ω程度の範囲で変動するとする。
この例は、上記のように、ノードVFBと接地電源との間に、外付け抵抗R404および中抵抗ポリシリコン抵抗R407が、並列接続されている。この際、オペアンプ202は、ノードVFBの電圧が、1VとなるようにトランジスタP203のゲート電位を調整する。そのため、抵抗R404、R407の抵抗値をそれぞれR404、R407とすれば、トランジスタP203の電流経路に流れる電流I(P203)は、以下のように表される。
I(P203) = 1.0V / (R404 // R407)
電流I(P203)は、トランジスタN206の電流経路にカレントミラーされる。そのため、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)も上記電流に等しくなる。したがって、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)は、以下のように示される。
電流I(P203)は、トランジスタN206の電流経路にカレントミラーされる。そのため、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)も上記電流に等しくなる。したがって、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)は、以下のように示される。
I(N206) = 1.0V / (R404 // R407)
さらに、この式を展開すると、以下のようになる。
さらに、この式を展開すると、以下のようになる。
I(N206) = 1/R404 + 1/R407
= I1 + I2
このように、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)は、「外付け抵抗R404の抵抗値に反比例する値の電流I1と、中抵抗ポリシリコン抵抗(終端抵抗)R407の抵抗値に反比例する値の電流I2との混合(ミックス)で表わせられることが分かる。
= I1 + I2
このように、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)は、「外付け抵抗R404の抵抗値に反比例する値の電流I1と、中抵抗ポリシリコン抵抗(終端抵抗)R407の抵抗値に反比例する値の電流I2との混合(ミックス)で表わせられることが分かる。
さらに、本例では、ドライバ35のトランジスタN103のゲート幅W/ゲート長Lの大きさは、バイアス回路36のトランジスタN206のゲート幅W/ゲート長Lの大きさの100倍となるように形成されている。そのため、定電流Isの電流値は、形式的には、電流I(N206)の100倍の電流値である。そのため、定電流Isの電流値は、以下のように表される。
Is = (1/R404 + 1/R407) × 100
結果、出力端子OP_Pにおける交流(AC:alternating current)電圧( single-end)振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように表される。
結果、出力端子OP_Pにおける交流(AC:alternating current)電圧( single-end)振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように表される。
Vswing(OP_P, AC) = I(N103) × (R104 // R106)
= (1/R404 + 1/R407) × 100 × (R104 // R106)
= (1/R404 + 1/R407) × 100 × R104×R106 / (R104+R106)
= (1/(20K×α)) + 1/20K)×100×50×50×α/(50+50×α)
= (1+α)/20K×100×50×50×α/(50×(1+α))
= 0.25V
ここで、αは、ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動係数とする。例えば、α=1.1ならポリシリコン抵抗の抵抗値は+10%増大し、α=0.9ならポリシリコン抵抗の抵抗値は−10%減少したことを示す。
= (1/R404 + 1/R407) × 100 × (R104 // R106)
= (1/R404 + 1/R407) × 100 × R104×R106 / (R104+R106)
= (1/(20K×α)) + 1/20K)×100×50×50×α/(50+50×α)
= (1+α)/20K×100×50×50×α/(50×(1+α))
= 0.25V
ここで、αは、ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動係数とする。例えば、α=1.1ならポリシリコン抵抗の抵抗値は+10%増大し、α=0.9ならポリシリコン抵抗の抵抗値は−10%減少したことを示す。
このように、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、変動係数αが打ち消されている。そのため、図5に示すように、AC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、中抵抗ポリシリコン抵抗の変動(α)によらず、常に一定とすることができる。
この実施形態に係る出力ドライバおよびその出力ドライバを備えた集積回路装置によれば、下記(1)および(2)の効果が得られる。
(1)歩留まりを向上でき、信頼性を向上できる。
上記のように、本例に係る出力ドライバ39は、駆動電力を出力するドライバ35、および駆動電力の出力を制御するバイアス回路36を備えている。
バイアス回路36は、終端抵抗R104、R105の抵抗値に反比例する値の電流(第1電流)I1と、外付け抵抗R404の抵抗値に反比例する値の電流(第2電流)I2とを発生するように構成された電流発生回路55を備えている。
そのため、バイアス動作の際に、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)は、以下のように示される。
I(N206) = 1.0V / (R404 // R407)
= 1/R404 + 1/R407
= I1 + I2
結果、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように表される。
= 1/R404 + 1/R407
= I1 + I2
結果、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように表される。
Vswing(OP_P, AC) = I(N103) × (R104 // R106)
= 0.25V
このように、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)を、変動係数αを打ち消して表わすことができる。そのため、図5に示すように、AC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、中抵抗ポリシリコン抵抗の変動(α)によらず、常に一定とすることができる。
= 0.25V
このように、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)を、変動係数αを打ち消して表わすことができる。そのため、図5に示すように、AC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、中抵抗ポリシリコン抵抗の変動(α)によらず、常に一定とすることができる。
これは、後述する比較例1において説明するように、例えば、ノードVFBに中抵抗ポリシリコン抵抗のみを設けた場合には、バイアス電流のAC電圧振幅は、ポリシリコン抵抗のシート抵抗の変動αに反比例する。一方、後述する比較例2に示すように、例えば、ノードVFBに外付け抵抗のみを設けた場合には、バイアス電流のAC電圧振幅は、ポリシリコン抵抗の変動αに比例する。
そのため、ノードVFBと接地電源との間に、外付け抵抗R404および中抵抗ポリシリコン抵抗R407を並列に接続することにより、ノードVFBにそれぞれの抵抗R404、R407の電圧降下に起因する電流I1、I2を発生させ、これらの電流I1、I2を混合することで変動αを互いに打ち消すことができる。従って、バイアス電流のAC電圧振幅は、変動αにかかわらず、一定とすることができる。
このように、本例に係る出力ドライバ39は、製造プロセスにより終端抵抗R104、R105の抵抗値が変動した場合であっても、AC電圧振幅を一定とすることができる。そのため、厳しいACスペックが適用された場合であっても、本例に係る出力ドライバ39を備えたSerDesチップ34等は、不良チップとして取り扱われることがない。例えば、本例の場合、±5%以下のACスペックが適用された場合であっても不良チップとして扱われることがない。このように、歩留まりを向上でき、信頼性をすることができる。
さらに、本例に係る出力ドライバ39を搭載したディスプレイ駆動装置(集積回路装置)11におけるブリッジチップ23は、終端抵抗R106、R107の製造プロセスによらず一定のAC電圧振幅を得ることができる。そのため、本例に係る出力ドライバ39を搭載したディスプレイ駆動装置(集積回路装置)11は、同様に歩留まりを向上でき、信頼性をすることができる。
(2)製造コストの低減に対して有利である。
本例に係る電流発生回路55が備える外付け抵抗R404、および中抵抗R407は、ノードVFBにその一端が共通に接続されている。そのため、電流I1、I2を発生させるためのその他のバンドギャップリファレンス回路201、オペアンプ202、PMOSトランジスタP203を共通化することができる。
そのため、製造工程を簡易化できる点で、製造コストの低減に対して有利である。
[第2の実施形態(抵抗分圧回路を適用した一例)]
次に、第2の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図6を用いて説明する。この実施形態は、オペアンプ202のリファレンス端子に印加する参照電位を抵抗分圧回路により発生させる一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、第2の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図6を用いて説明する。この実施形態は、オペアンプ202のリファレンス端子に印加する参照電位を抵抗分圧回路により発生させる一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
図示するように、本例に係るバイアス回路は、電流発生回路55が抵抗分圧回路43を備えている点で上記第1の実施形態と相違している。上記第1の実施形態では、オペアンプ202の−端子(リファレンス端子)に印加する参照電位は、バンドギャップリファレンス回路201により生成する場合を一例として示した。
しかし、本例のように、参照電位を発生する回路は、バンドギャップリファレンス回路201に限らず、抵抗分圧回路43であっても同様に生成することが可能である。
抵抗分圧回路43は、抵抗R45−1、45−2により構成されている。抵抗R45−1の一端は内部電源Vtermに接続され、他端はオペアンプ202のリファレンス端子に接続されている。抵抗素子R45−2の一端はリファレンス端子に接続され、他端は接地されている。
尚、本例では、抵抗分圧回路43を2つの抵抗素子R45−1、R45−2により構成される場合を一例として示した。しかし、抵抗分圧回路43は、リファレンス端子に所定の参照電位を印加することができる限り、さらに複数の抵抗素子で構成される場合等であっても良い。
上記のように、この実施形態に係る出力ドライバによれば、上記(1)および(2)と同様の効果が得られる。さらに、必要に応じて、本例のような抵抗分圧回路43を適応することが可能である。
[第3の実施形態(電流発生回路のその他の一例)]
次に、第3の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図7を用いて説明する。この実施形態は、電流発生回路のその他の一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、第3の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図7を用いて説明する。この実施形態は、電流発生回路のその他の一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
図示するように、本例に係るバイアス回路36は、電流発生回路(第1、第2電流発生回路)55−1、55−2を備え、カレントミラー回路57が上記電流発生回路55−1、55−2のそれぞれに対応したPMOSトランジスタP508、P509を備えている点で上記第1の実施形態と相違している。
電流発生回路55−1は、オペアンプ505、PMOSトランジスタP506、中抵抗ポリシリコン抵抗R407を備えている。
オペアンプ505の−入力端子にはバンドギャップリファレンス回路201から参照電圧(本例では、1V)が供給され、+入力端子はノードVFB1に接続され、出力はPMOSトランジスタP506のゲートに接続されている。PMOSトランジスタP506のソースは内部電源Vtermに接続され、ドレインはノードVFB1に接続されている。中抵抗ポリシリコン抵抗R407の一端はノードVFB1に接続され、他端は接地されている。
電流発生回路55−2は、オペアンプ502、PMOSトランジスタP503、外付け抵抗R404を備えている。
オペアンプ502の−入力端子にはバンドギャップリファレンス回路201から参照電圧が供給され、+入力端子はノードVFB2に接続され、出力はPMOSトランジスタP503のゲートに接続されている。PMOSトランジスタP503のソースは内部電源Vtermに接続され、ドレインはノードVFB2に接続されている。外付け抵抗R404の一端はノードVFB2に接続され、他端は接地されている。
カレントミラー回路57は、PMOSトランジスタP508、P509を備えている。PMOSトランジスタP508のゲートには電流発生回路55−2の出力が入力され、ソースは内部電源Vtermが接続され、ドレインはNMOSトランジスタN206のドレインに接続されている。PMOSトランジスタP509のゲートには電流発生回路55−1の出力が入力され、ソースは内部電源Vtermに接続され、ドレインはNMOSトランジスタN206のドレインに接続されている。
また、PMOSトランジスタP503、P506のゲート幅をWとすると、PMOSトランジスタP508、P509のゲート幅はその半分W/2となるように形成されている。
<バイアス動作>
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。
まず、オペアンプ502は、ノードVFB2の電圧が、本例では1VになるようにトランジスタP503のゲート電位を調整する。そのため、トランジスタP503の電流経路に流れる電流I(P503)は、以下のように示される。
I(P503) = 1.0V / R404
同様に、トランジスタP506の電流経路に流れる電流I(P506)は、以下のように示される。
同様に、トランジスタP506の電流経路に流れる電流I(P506)は、以下のように示される。
I(P506) = 1.0V / R407
ここで、本例では、上記のように、トランジスタP503、P506のゲート幅は、トランジスタP508、P509のゲート幅の半分(W/2)となるように形成されている。そのため、トランジスタP508の電流経路にはトランジスタP503の半分の電流、トランジスタP509の電流経路にはトランジスタP506の半分の電流が流れる。
ここで、本例では、上記のように、トランジスタP503、P506のゲート幅は、トランジスタP508、P509のゲート幅の半分(W/2)となるように形成されている。そのため、トランジスタP508の電流経路にはトランジスタP503の半分の電流、トランジスタP509の電流経路にはトランジスタP506の半分の電流が流れる。
続いて、トランジスタN206の電流経路には、上記トランジスタP508、P509に流れる電流の混合(I1+I2)が流れる。そのため、トランジスタN206の電流経路に流れる電流I(N206)下のように示される。
I(N206) = I(P508) + I(P509)
= I(P503)/2 +I(P506)/2
= 0.5/R404 + 0.5/R407
= 0.5×(1/R404+ 1/R407)
このように、トランジスタN206の電流経路に流れる電流は、「抵抗R404の抵抗値に反比例する電流(I2)」と「中抵抗ポリシリコン抵抗R407の抵抗値に反比例する電流(I1)」の混合(I1+I2:和またはミックス)になっていることがわかる。
= I(P503)/2 +I(P506)/2
= 0.5/R404 + 0.5/R407
= 0.5×(1/R404+ 1/R407)
このように、トランジスタN206の電流経路に流れる電流は、「抵抗R404の抵抗値に反比例する電流(I2)」と「中抵抗ポリシリコン抵抗R407の抵抗値に反比例する電流(I1)」の混合(I1+I2:和またはミックス)になっていることがわかる。
続いて、ドライバ35のトランジスタN103の電流経路には、上記電流I(206)の100倍の電流が流れる。そのため、トランジスタN103の電流経路に流れる電流(定電流Is)は、以下のように示される。
I(N103) = 0.5×(1/R507 + 1/R504)×100
続いて、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように示される。
続いて、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC) = I(N103) × (R104 // R106)
= 0.5×(1/R407 + 1/R404)×100 × (R104 // R106)
= 0.5×(1/R407 + 1/R404) × 100 × R104×R106 / (R104+R106)
= 0.5×(1/(10K×α))+1/10K)×100×50×50×α/(50+50×α)
= 0.5×(1+α)/10K×100×50×50×α/(50×(1+α))
= 0.25V
ここで、αは、ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動係数とする。例えば、α=1.1ならポリシリコン抵抗の抵抗値は+10%増大し、α=0.9ならポリシリコン抵抗の抵抗値は−10%減少することを示している。
= 0.5×(1/R407 + 1/R404)×100 × (R104 // R106)
= 0.5×(1/R407 + 1/R404) × 100 × R104×R106 / (R104+R106)
= 0.5×(1/(10K×α))+1/10K)×100×50×50×α/(50+50×α)
= 0.5×(1+α)/10K×100×50×50×α/(50×(1+α))
= 0.25V
ここで、αは、ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動係数とする。例えば、α=1.1ならポリシリコン抵抗の抵抗値は+10%増大し、α=0.9ならポリシリコン抵抗の抵抗値は−10%減少することを示している。
このように、出力端子OP_PにおけるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、変動係数αを打ち消している。そのため、上記図5と同様に、AC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、中抵抗ポリシリコン抵抗の変動αによらず、常に一定とすることができる。
上記のように、この実施形態に係る出力ドライバによれば、上記(1)および(2)と同様の効果が得られる。さらに、必要に応じて、本例のような構成とすることが可能である。
[第4の実施形態(バイアス電流の混合比を選択できる電流発生回路の一例)]
次に、第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図8および図9を用いて説明する。この実施形態は、バイアス電流の混合比を選択できる電流発生回路の一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
次に、第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図8および図9を用いて説明する。この実施形態は、バイアス電流の混合比を選択できる電流発生回路の一例に関するものである。この説明において、上記第1の実施形態と重複する部分の詳細な説明を省略する。
上記第1乃至第3の実施形態では、「外付け抵抗の抵抗値に反比例する電流(I2)」と「中抵抗ポリシリコン抵抗の抵抗値に反比例する電流(I1)」を1:1で混合して、出力端子の電圧振幅のポリシリコン抵抗依存性を完全に打ち消す場合について説明した。しかし、例えば、製造ばらつき等に起因し、「外付け抵抗の抵抗値に反比例する電流」と「中抵抗ポリシリコン抵抗の抵抗値に反比例する電流」を1:1で混合しても出力端子における電圧振幅のポリシリコン抵抗依存性が若干残る場合も起こり得る。そのような場合には両電流成分の混合比(ブレンド比)を微妙に変化させて依存性を消す必要が生じる。本例は、両電流成分の混合比(ブレンド比)を選択できる電流発生回路の一例である。
図示するように、電流発生回路55−1、55−2の出力に接続されたバイナリ−ウェイテッド(Binary-weighted)回路60−1、60−2と、このバイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2の出力電流の比率を選択するレジスタ62が設けられている点で上記第1の実施形態と相違している。
バイナリ−ウェイテッド回路60−1は、ソースが内部電源Vtermに接続され、ゲートが電流発生回路55−1に接続されたPMOSトランジスタP11−1〜P15−1、およびソースがPMOSトランジスタP11−1〜P15−1のドレインにそれぞれ接続され、ゲートがレジスタ62に接続され、ドレインがbias端子に接続されたPMOSトランジスタP21−1〜P25−1を備えている。
さらに、上記5つの直列PMOSトランジスタP11−1〜P15−1は、P11−1のゲート幅を基準サイズとして×W1(x1倍)とすると、そのゲート幅のサイズが、順次×W2(x2倍),×W4(x4倍),×W8(x8倍),×W16(x16倍)となるように形成されている。
同様に、上記5つの直列PMOSトランジスタP21−1〜P25−1は、P21−1のゲート幅を基準サイズとして×W1(x1倍)とすると、そのゲート幅のサイズが、順次×W2(x2倍),×W4(x4倍),×W8(x8倍),×W16(x16倍)となるように形成されている。このように、N個(N=1,2,…,:Nは自然数)の直列トランジスタP11−1〜P1N−1、P21−1〜P2N−1を備える場合には、前記直列トランジスタのゲート幅のサイズは、2N−1倍に形成されている。
バイナリ−ウェイテッド回路60−2は、ソースが内部電源Vtermに接続され、ゲートが電流発生回路55−2に接続されたPMOSトランジスタP11−2〜P15−2、およびソースがPMOSトランジスタP11−2〜P15−2のドレインにそれぞれ接続され、ゲートがレジスタ62に接続され、ドレインがbias端子に接続されたPMOSトランジスタP21−2〜P25−2を備えている。
上記と同様に、5つの直列PMOSトランジスタP11−2〜P15−2は、P11−2のゲート幅を基準サイズとして×W1(x1倍)とすると、そのサイズが順次×W2(x2倍),×W4(x4倍),×W8(x8倍),×W16(x16倍)となるように形成されている。上記5つの直列PMOSトランジスタP21−2〜P25−2は、P21−2のゲート幅を基準サイズ×W1(x1倍)とすると、そのサイズが順次 ×W2(x2倍),×W4(x4倍),×W8(x8倍),×W16(x16倍)となるように形成されている。このように、M個(M=1,2,…,:Mは自然数)の直列トランジスタP11−2〜P1M−2、P21−2〜P2N−2を備える場合には、前記直列トランジスタのサイズは、2M−1倍に形成されている。
さらに、PMOSトランジスタP603、P606のゲート幅は、上記P11−1のゲート幅を基準サイズとして×W1(x1倍)とすると、×W16(x16倍)となるように形成されている。
レジスタ62は、本例の場合10ビット(bit)であり、選択信号S1により、ゲート線<0>〜<9>のオン/オフを決定するように構成されている。
<バイアス動作>
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。
次に、この実施形態に係るバイアス回路36のバイアス動作について説明する。
まず、オペアンプ502は、ノードVFB1の電圧が1Vになるように、トランジスタP603のゲート電位を調整する。そのため、トランジスタP603の電流経路に流れる電流I(P603)は、以下のように示される。
I(P603) = 1.0V / R407
同様に、トランジスタP603の電流経路に流れる電流I(P606)は、以下のように示される。
同様に、トランジスタP603の電流経路に流れる電流I(P606)は、以下のように示される。
I(P606) = 1.0V / R404
さらに、本例では、電流発生回路55−1、55−2の出力電流I(P603)、I(P606)は、それぞれバイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2に入力される。
さらに、本例では、電流発生回路55−1、55−2の出力電流I(P603)、I(P606)は、それぞれバイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2に入力される。
この際、レジスタ62は、入力された選択信号S1により、ゲート線<0>〜<9>のオン/オフを決定し、トランジスタP21−1〜P25−1、P21−2〜P25−2を選択する。
ここで、上記のように、バイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2中のPMOSトランジスタP15−1、P25−1等の電流経路は、内部電源Vtermとbias端子との間で、直列接続されている。そのため、PMOSトランジスタP15−1、P25−1のゲート幅は、1/2ゲート幅のPMOSトランジスタと実効的に等価となる。
そのため、例えば、PMOSトランジスタP15−1、P25−1のゲート幅は、×16W(x16倍)であるが、実効的にゲート幅が×8W(x8倍)の1個のPMOSトランジスタとして振る舞う。そのため、例えば、全てのPMOSトランジスタP11−1等がオンの場合、以下のようなゲート幅を持つPMOSトランジスタと実効的に等価となる。
ゲート幅 = x8W + x4W + x2W + x1W + x0.5W = x15.5W
一方、例えば、全てのPMOSトランジスタP11−1等がオフになる場合、ゲート幅は、0倍となる。つまり、本例の場合、レジスタ62によって×0.5W刻みでゲート幅を調整し、その範囲は、0〜×15.5Wということになる。
一方、例えば、全てのPMOSトランジスタP11−1等がオフになる場合、ゲート幅は、0倍となる。つまり、本例の場合、レジスタ62によって×0.5W刻みでゲート幅を調整し、その範囲は、0〜×15.5Wということになる。
ここで、PMOSトランジスタP603のゲート幅が×16Wであるため、トランジスタP603のゲート幅と、バイナリ−ウェイテッド回路60−1のゲート幅の比は、以下のように示される。
P603のゲート幅 : バイナリ−ウェイテッド回路60-1 = x16W : 0 〜 x15.5W
例えば、上記図7に示した第3の実施形態の場合は、以下のようになる。
例えば、上記図7に示した第3の実施形態の場合は、以下のようになる。
P503のゲート幅 : P508のゲート幅 = x1W : x1/2W = 1 : 1/2
このように、本例の場合は、図7に示すバイアス回路の比(1 : 1/2)をほぼ中心として、上下に比をかえることができることになる。そのため、トランジスタP15−1、P25−1がオンで、その他のトランジスタがオフの状態が、図7に示す回路と等価になる。
このように、本例の場合は、図7に示すバイアス回路の比(1 : 1/2)をほぼ中心として、上下に比をかえることができることになる。そのため、トランジスタP15−1、P25−1がオンで、その他のトランジスタがオフの状態が、図7に示す回路と等価になる。
例えば、バイナリ−ウェイテッド回路60−1のうち、PMOSトランジスタP25−1、P15−1のみオンであってその他のトランジスタはオフ、バイナリ−ウェイテッド回路60−2のうち、PMOSトランジスタP25−2、P15−2だけオンであってその他のトランジスタはオフの場合を考える。
この場合、バイナリ−ウェイテッド回路60−1の等価のゲート幅は、16W / 2 = 8W, バイナリ−ウェイテッド回路60−2の等価のゲート幅も16W / 2 = 8Wとなる。そのため、電流I1、I2は、以下のように示される。
電流I1 = 1 / R407
電流I2 = 1 / R404
そのため、バイアス電流Ibiasは、以下のように示される。
電流I2 = 1 / R404
そのため、バイアス電流Ibiasは、以下のように示される。
Ibias = I1 x (P603とバイナリーウェイティッド回路60-1の等価Wの比) + I2 x (P606とバイナリーウェイティッド回路60-2の等価Wの比)
= I1 x 1/2 + I2 x 1/2
= 1/R407 x 1/2 + 1/R404 x 1/2
その結果、バイアス電流Ibiasは、抵抗R407に反比例する電流I1と、抵抗R404に反比例する電流I2とを、1/2 : 1/2 = 1 : 1の比で混合(ブレンド)することができる。
= I1 x 1/2 + I2 x 1/2
= 1/R407 x 1/2 + 1/R404 x 1/2
その結果、バイアス電流Ibiasは、抵抗R407に反比例する電流I1と、抵抗R404に反比例する電流I2とを、1/2 : 1/2 = 1 : 1の比で混合(ブレンド)することができる。
このように、トランジスタP21−1〜P25−1、P21−2〜P25−2の組み合わせをレジスタ62により選択することにより、「外付け抵抗R404の抵抗値に反比例する電流」成分と「中抵抗ポリシリコン抵抗R407の抵抗値に反比例する電流」成分を任意の混合比(ブレンド比)で選択することができる。
上記のように、この実施形態に係る出力ドライバによれば、上記(1)および(2)と同様の効果が得られる。
さらに、本例に係るバイアス回路は、電流発生回路55−1、55−2の出力にその入力が接続されたバイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2、およびこれらを構成するトランジスタを選択するレジスタ62を備えている。このレジスタ62は、バイアス動作の際に、入力された選択信号S1により、ゲート線<0>〜<9>のオン/オフを決定し、バイナリ−ウェイテッド回路60−1、60−2のトランジスタP21−1〜P25−1、P21−2〜P25−2を選択することができる。
そのため、バイアス電流Ibiasを構成する電流I1および電流I2の混合比を必要に応じて選択することができ、さらに歩留まりを向上できる点で有利である。
このように、本例は、バイアス電流Ibiasを構成する電流I1および電流I2の混合比を必要に応じて選択することができるため、例えば、製造ばらつき等に起因し、電流I1および電流I2を1:1で混合しても出力端子における電圧振幅のポリシリコン抵抗依存性が若干残る場合等により有効である。
[比較例1]
次に、上記第1乃至第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置と比較して説明するために、比較例1に係る出力ドライバについて、図10および図11を用いて説明する。
次に、上記第1乃至第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置と比較して説明するために、比較例1に係る出力ドライバについて、図10および図11を用いて説明する。
図示するように、この比較例1に係るバイアス回路は、一端がノードVFBに接続され、他端が接地された中抵抗R204のみ設けられ、外付け抵抗が設けられていない点で上記第1の実施形態と相違している。
そのため、この比較例に係るバイアス電流Ibiasは、「オンチップ終端抵抗R104、R105を形成する抵抗体と同じ素材(例えば、ポリシリコン等)で形成されたレプリカ抵抗体に電流を流し、そのレプリカ抵抗体の両端に現れる電圧が一定になるような電流」である。
この場合には、抵抗体(MR-poly)R204の両端に現れる電圧が一定になるため、抵抗体R204のシート抵抗が上がると、バイアス電流Ibiasが減少する。一方、逆に抵抗体R204のシート抵抗が下がると、バイアス電流Ibiasが増大する。つまり、バイアス電流Ibiasは、以下に示すように、抵抗体R204のシート抵抗に反比例する特性を有する。
Ibias_V ∝ 1 / R204
さらに、中抵抗ポリシリコン抵抗R204、オンチップ終端抵抗R104、R105同じ材質(中抵抗ポリシリコン)で形成されている。この比較例では、例えば、中抵抗ポリシリコンR204は、0.1mA電流を流したときに両端に1Vの電圧を生じさせる場合を考えるため、10Kオームの抵抗値になるよう設計されている。この中抵抗ポリシリコン抵抗R204は、終端抵抗R104、R105と同様、プロセス変動のため+/-10%程度変動するので、10Kオーム+/-10%, つまり、9K〜11Kオームの範囲で変動することになる。同一チップ上に形成されている場合、中抵抗ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動方向、割合は同一なので、中抵抗ポリシリコン抵抗R204の変動の方向、変動割合は、終端抵抗R104、R105と同一である。
さらに、中抵抗ポリシリコン抵抗R204、オンチップ終端抵抗R104、R105同じ材質(中抵抗ポリシリコン)で形成されている。この比較例では、例えば、中抵抗ポリシリコンR204は、0.1mA電流を流したときに両端に1Vの電圧を生じさせる場合を考えるため、10Kオームの抵抗値になるよう設計されている。この中抵抗ポリシリコン抵抗R204は、終端抵抗R104、R105と同様、プロセス変動のため+/-10%程度変動するので、10Kオーム+/-10%, つまり、9K〜11Kオームの範囲で変動することになる。同一チップ上に形成されている場合、中抵抗ポリシリコン抵抗の抵抗値の変動方向、割合は同一なので、中抵抗ポリシリコン抵抗R204の変動の方向、変動割合は、終端抵抗R104、R105と同一である。
オペアンプ202は+入力端子と−端子入力を等しくするようにトランジスタP203のゲート電位を制御するので、ノードVFB電位はバンドギャップリファレンス回路201の出力電圧1Vと等しく1Vになる。その場合、トランジスタP203には0.1mAの電流が流れることになる。
トランジスタP203、P205を同一のサイズに形成すると、トランジスタP205にも0.1mAの電流が流れる。トランジスタN206は、ゲート幅W/ゲート長L=5um/1umのサイズであるとする。ダイオード接続されているので、トランジスタN206にはトランジスタP205と同じ0.1mAの電流が流れる。そのため、bias端子には、W/L=5um/1umのトランジスタに0.1mAの電流を流すだけのゲート電圧が現れる。bias端子は、トランジスタN103のゲートに接続されている。
ここで、トランジスタN103のゲート幅Wは、トランジスタN206のゲート幅の100倍(100W)になっている。そのため、トランジスタN103にはトランジスタN206の100倍の電流、すなわち10mAの電流が流れることになる。
このように、この比較例1では「ドライバ35のオンチップ終端抵抗R104、R105を形成する抵抗体と同じ素材で形成されたレプリカ抵抗体に電流を流し、そのレプリカ抵抗体の両端に現れる電圧が一定になるようなバイアス電流Ibiasを生成している」。
この場合には、抵抗体(中抵抗ポリシリコン抵抗)R204の両端に現れる電圧が一定になるため、中抵抗ポリシリコン抵抗R204のシート抵抗が上がると、バイアス電流Ibiasが減少し、逆に中抵抗ポリシリコン抵抗R204のシート抵抗が下がると、バイアス電流Ibiasが増大する。つまり、バイアス電流Ibiasはポリシリコン抵抗のシート抵抗に反比例する特性をもつ。式で表すと以下のようになる。
Ibias_V ∝ 1 / R(中抵抗ポリシリコン抵抗)
次に、出力ピンTX_P/TX_Nに現れる信号振幅について考える。
次に、出力ピンTX_P/TX_Nに現れる信号振幅について考える。
まず、DC的視点で電圧振幅について考える。まず、ポリシリコン抵抗の抵抗値が典型的(typical)で、例えば、終端抵抗R104、R105が50ohmになっている場合を考える。トランジスタN101がオフ(off)になっているとき、終端抵抗R104には電流が流れないので、出力ピンTX_Pの電圧は、内部電源Vtermと等しくなる。一方、トランジスタN101がオン(on)になっているとき、終端抵抗R104には10mAの電流が流れるので、終端抵抗R104の両端には50オーム×10mA=0.5Vの電圧が印加されるので、出力ピンTX_Pの電圧は、内部電源Vtermより -0.5Vになる。つまり、出力ピンTX_Pの電圧振幅は0.5Vになる。
次に、ポリシリコン抵抗R204の抵抗値が変動し、10%上がって1.1倍の55ohmになった場合を考える。上述のように、抵抗R104を流れる電流は、抵抗R104の抵抗値が1.1倍になると、バイアス電流は1/1.1になるので、トランジスタN101がオンとなった場合、抵抗R104の両端に印加される電圧は55オーム×=9.0909090…mA = 0.5Vとなる。
続いて、ポリシリコン抵抗R204の抵抗値が変動し、10%下がって0.9倍の45ohmになった場合を考える。上述のように、抵抗R204を流れる電流は抵抗R204の抵抗値が0.9倍になると、バイアス電流は1/0.9になるので、トランジスタNが101がオンになった場合、抵抗R204の両端に現れる電圧は45オーム×=11.111111…mA = 0.5Vとなる。
このように、DC的視点で考えれば、出力ピンTX_Pの振幅は、ポリシリコン抵抗R204の変動によらず、常に一定になることがわかる。
次にAC的視点で、電圧振幅について考える。この場合、出力ピンTX_P/TX_Nより先のAC結合容量C101、C102、伝送経路L101、L102、および終端抵抗R106、R107を考える必要がある。そのため、出力ピンTX_P/TX_Nは、AC結合容量C101、C102を介して特性インピーダンスZ0=50オームの伝送線路L101、L102に接続され、さらにその伝送線路は50オームの終端抵抗R106、R107を介してグラウンドに終端されている。この終端抵抗R106、R107は、例えば、受信側チップのオンチップ終端抵抗の場合もあれば、オシロスコープの入力終端抵抗等の場合もある。
続いて、出力端子OP_Pに現れるAC電圧振幅について考える。この場合、AC結合容量C101、C102は短絡としていると考えてよいので、トランジスタN101がオンの場合、抵抗R104、R106の並列抵抗に電流が流れる。そのため、出力端子OP_Pに現れるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC) = (R104 // R106) ×N103を流れる電流
抵抗R104が、50オームのときには、トランジスタN103流れる電流は10mAなので、さらに以下のように示される。
抵抗R104が、50オームのときには、トランジスタN103流れる電流は10mAなので、さらに以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=50ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (50 // 50) × 10mA
= (50 × 50)/(50 + 50) × 10mA
= 25 × 10mA
= 0.25V
このように、上記DCの時の半分の電圧振幅になる。
= (50 // 50) × 10mA
= (50 × 50)/(50 + 50) × 10mA
= 25 × 10mA
= 0.25V
このように、上記DCの時の半分の電圧振幅になる。
続いて、ポリシリコン抵抗の変動で抵抗R204が、55オームになった場合を考える。この場合でも抵抗R106は変化しないで、50オームのままなので、AC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=55ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (55 // 50) × 9.090909…mA
= (55 × 50)/(55 + 50) × 9.090909…mA
= 26.19047… × 9.090909…mA
= 0.238095…V
このように、抵抗R204が50オームの時と比較して、約5%振幅が小さくなっていることがわかる。
= (55 // 50) × 9.090909…mA
= (55 × 50)/(55 + 50) × 9.090909…mA
= 26.19047… × 9.090909…mA
= 0.238095…V
このように、抵抗R204が50オームの時と比較して、約5%振幅が小さくなっていることがわかる。
一方、逆にポリシリコン抵抗の変動で、抵抗R204が45オームになった場合を考える。この場合でも終端抵抗R106は変化しないで50オームのままなので、Vswing(OP_P, AC)は以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=45ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (45 // 50) × 11.11111…mA
= (45 × 50)/(45 + 50) × 11.11111…mA
= 23.68421… × 11.11111…mA
= 0.263157…V
このように、抵抗R204が50オームの時と比較して、約5%振幅が大きくなっていることがわかる。
= (45 // 50) × 11.11111…mA
= (45 × 50)/(45 + 50) × 11.11111…mA
= 23.68421… × 11.11111…mA
= 0.263157…V
このように、抵抗R204が50オームの時と比較して、約5%振幅が大きくなっていることがわかる。
以上の抵抗R204−AC電圧振幅の関係を、図11に示す。図示するように、抵抗R204の抵抗値が±10%程度変動するに伴い、AC電圧振幅は±5%程度変動している。このAC電圧振幅は、ある範囲内にはいっていなければならない厳しいスペックが適用されることが一般的であるため、この比較例のように、抵抗の変動に伴いAC電圧振幅が変動する場合は、AC振幅スペックを満たさない不良チップとして取り扱われる。そのため、このような出力ドライバでは、チップ不良率の増大に伴い歩留まりが低減してしまう。
[比較例2]
次に、上記第1乃至第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置と比較するために、比較例2に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図12および図13を用いて説明する。
次に、上記第1乃至第4の実施形態に係る出力ドライバおよび集積回路装置と比較するために、比較例2に係る出力ドライバおよび集積回路装置について、図12および図13を用いて説明する。
図示するように、この比較例に係るバイアス回路は、一端がノードVFBに接続され、他端が接地された外付け抵抗R304のみ設けられ、中抵抗が設けられていない点で上記第1の実施形態と相違している。
この外付け抵抗R304は、抵抗値が10Kオームと確認されているものを接続するので、常に10Kオームの抵抗値を有する。
上記と同様に、オペアンプ202は+入力端子と-端子入力を等しくするようにトランジスタP203のゲート電位を制御するので、ノードVFBの電位は、バンドギャップリファレンス回路201の出力電圧1Vと等しく1Vになる。
この場合、トランジスタP203、P205を同一のサイズに形成すると、トランジスタP205にも0.1mAの電流が流れる。トランジスタN206は、ゲート幅W/ゲート長L=5um/1umのサイズであるとする。ダイオード接続されているので、トランジスタN206にはトランジスタP205と同じ0.1mAの電流が流れる。そのため、bias端子には、W/L=5um/1umのトランジスタに0.1mAの電流を流すだけのゲート電圧が現れる。bias端子は、トランジスタN103のゲートに接続されている。
ここで、トランジスタN103のゲート幅Wは、トランジスタN206のゲート幅の100倍(100W)になっている。そのため、トランジスタN103にはトランジスタN206の100倍の電流、すなわち10mAの電流が流れることになる。
つまり、この比較例のバイアス電流Ibiasは、「外付け抵抗R304に電流を流し、その外付け抵抗R304の両端に現れる電圧が一定になるような電流」である。
この場合には、外付け抵抗R304の両端に現れる電圧が一定になるのだから、バイアス電流Ibiasは外付け抵抗R304の抵抗値に反比例する特性をもつ。しかし、外付け抵抗R304の抵抗値は(ある公差範囲内で)一定であるので、バイアス電流Ibiasは一定となる。当然、オンチップポリシリコン終端抵抗R104、R105には因らない。このように、バイアス電流Ibiasは以下のように示される。
Ibias_C ∝ 1 / R(外付け抵抗) = 一定
次に、DC的視点で、出力ピンTX_P/TX_Nの電圧振幅について考える。
次に、DC的視点で、出力ピンTX_P/TX_Nの電圧振幅について考える。
まず、ポリシリコン終端抵抗R104、R105が50ohmになっている場合を考える。トランジスタN101がオフになっているとき、終端抵抗R104には電流が流れないので、出力ピンTX_Pは、内部電源Vtermと等しくなる。
一方、逆にトランジスタN101がオンになっているとき、終端抵抗R104には10mAの電流が流れるので、終端抵抗R104の両端には50オーム×10mA=0.5Vの電圧が印加されるので、出力ピンTX_PにはVterm -0.5Vが印加される。つまり、出力ピンTX_Pの電圧振幅は0.5Vになる。
続いて、ポリシリコン抵抗の抵抗値が変動し、10%上がって1.1倍の55ohmになった場合を考える。バイアス電流は変化しないので、トランジスタN101がオンになった場合、終端抵抗R104の両端に印加される電圧は、55オーム×=10mA = 0.55Vとなる。
続いて、ポリシリコン抵抗の抵抗値が変動し、10%下がって0.9倍の45ohmになった場合を考える。バイアス電流は変化しないので、トランジスタN101がオンになった場合、終端抵抗R104の両端に現れる電圧は45オーム×=10mA = 0.45Vとなる。つまり、DC的視点では、出力ピンTX_Pの電圧振幅は、ポリシリコン抵抗の変動と同じ変動方向、割合で変動することがわかる。
次にAC的視点で、電圧振幅について考える。この場合、出力ピンTX_P/TX_Nより先のAC結合容量C101、C102、伝送経路L101、L102、および終端抵抗R106、R107を考える必要がある。そのため、出力ピンTX_P/TX_Nは、AC結合容量C101、C102を介して特性インピーダンスZ0=50オームの伝送線路L101、L102に接続され、さらにその伝送線路は50オームの終端抵抗R106、R107を介してグラウンドに終端されている。
このような場合、出力端子OP_PのAC電圧振幅について考える。この場合、AC結合容量C101、C102は短絡としていると考えてよいので、トランジスタN101がオンになった場合、抵抗R104、R106の並列抵抗に電流が流れる。そのため、出力端子OP_Pに現れるAC電圧振幅Vswing(OP_P, AC)は、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
終端抵抗R104が50オームの時には、トランジスタN103を流れる電流は10mAなので、さらに以下のように示される。
終端抵抗R104が50オームの時には、トランジスタN103を流れる電流は10mAなので、さらに以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=50ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (50 // 50) × 10mA
= (50 × 50)/(50 + 50) × 10mA
= 25 × 10mA
= 0.25V
このように、DC的視点の半分の電圧振幅になる。
= (50 // 50) × 10mA
= (50 × 50)/(50 + 50) × 10mA
= 25 × 10mA
= 0.25V
このように、DC的視点の半分の電圧振幅になる。
続いて、ポリシリコン抵抗の変動で終端抵抗R104が、55オームになった場合を考える。この場合でも終端抵抗R106は変化しないで50オームのままなので、電圧振幅Vswingは、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=55ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (55 // 50) × 10mA
= (55 × 50)/(55 + 50) × 10mA
= 26.19047… × 10mA
= 0.2619047…V
このように、終端抵抗R104が50オームの時と比較して、約5%程度振幅が大きくなっていることがわかる。
= (55 // 50) × 10mA
= (55 × 50)/(55 + 50) × 10mA
= 26.19047… × 10mA
= 0.2619047…V
このように、終端抵抗R104が50オームの時と比較して、約5%程度振幅が大きくなっていることがわかる。
続いて、逆にポリシリコン抵抗の変動で終端抵抗R104が45オームになった場合を考える。この場合でも終端抵抗R106は変化しないで50オームのままなので、電圧振幅Vswingは、以下のように示される。
Vswing(OP_P, AC, R104=45ohm) = (R104 // R106) × N103を流れる電流
= (45 // 50) × 10mA
= (45 × 50)/(45 + 50) × 10mA
= 23.68421… × 10mA
= 0.2368421V…V
このように、終端抵抗R104が50オームの時と比較して、約5%振幅が小さくなっていることがわかる。
= (45 // 50) × 10mA
= (45 × 50)/(45 + 50) × 10mA
= 23.68421… × 10mA
= 0.2368421V…V
このように、終端抵抗R104が50オームの時と比較して、約5%振幅が小さくなっていることがわかる。
以上の抵抗R104−AC電圧振幅の関係を、図13に示す。図示するように、抵抗R104等のポリシリコン抵抗の抵抗値が±10%程度変動するに伴い、AC電圧振幅は±5%程度変動している。このAC電圧振幅は、ある範囲内にはいっていなければならない厳しいスペックが適用されることが一般的であるため、この比較例のように、抵抗の変動に伴いAC電圧振幅が変動する場合は、AC振幅スペックを満たさない不良チップとして取り扱われる。そのため、このような出力ドライバでは、チップ不良率の増大に伴い歩留まりが低減してしまう。
以上、第1乃至第4の実施形態および比較例を用いて本発明の説明を行ったが、この発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記各実施形態および各比較例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば各実施形態および各比較例に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
55…電流発生回路、57…カレントミラー回路、202…オペアンプ、P203、P205…PMOSトランジスタ、R404…外付け抵抗、R407…中抵抗、N206…NMOSトランジスタ、Vterm…内部電源、Ibias…バイアス電流。
Claims (7)
- 一端が第1極性の第1電源に接続された終端抵抗と、
電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が第2極性の第2電源に接続された電流源と、
外付け抵抗と前記終端抵抗と同一の材料で形成された中抵抗とを有し、前記中抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流と、前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流とを生成する電流発生回路を備え、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路とを具備すること
を特徴とする出力ドライバ。 - 前記バイアス回路は、前記電流発生回路の出力電流をカレントミラーして前記バイアス電流を生成するカレントミラー回路を更に備えること
を特徴とする請求項1に記載の出力ドライバ。 - 前記バイアス回路は、前記第1電流を生成する第1電流発生回路と、前記第2電流を生成する第2電流発生回路とを備えること
を特徴とする請求項1または2に記載の出力ドライバ。 - 前記電流発生回路は、電流経路の一端が前記第1電源に接続され電流経路の他端がノードに接続されたトランジスタと、第1入力端子に定電圧が入力され第2入力端子が前記ノードに接続され出力端子が前記トランジスタの制御端子に接続されたオペアンプとを備え、前記中抵抗および外付け抵抗の一端および他端は前記ノードと前記第2電源との間に並列接続されること
を特徴とする請求項1または2に記載の出力ドライバ。 - 前記バイアス回路は、レジスタと、前記第1電流発生回路が生成する第1電流が入力され前記レジスタにより出力電流の比率が選択される第1バイナリ−ウェイテッド回路と、前記第2電流発生回路が生成する第2電流が入力され前記レジスタにより出力電流の比率が選択される第2バイナリ−ウェイテッド回路とを更に備えること
を特徴とする請求項3に記載の出力ドライバ。 - 前記第1バイナリ−ウェイテッド回路は、電流経路の一端が前記第1電源に接続され制御端子が前記第1電流発生回路の出力に接続された第1導電型の第1トランジスタと、電流経路の一端が前記第1トランジスタの電流経路の他端に接続され電流経路の他端が前記カレントミラー回路の入力に接続され制御端子が前記レジスタに接続された第1導電型の第2トランジスタとを有したN個(Nは自然数)の直列トランジスタを備え、
前記直列トランジスタのサイズは、2N−1倍であること
を特徴とする請求項5に記載の出力ドライバ。 - CPUと、
一端が内部電源に接続された終端抵抗と、電流経路の一端が前記終端抵抗の他端に接続され、電流経路の他端が出力端子に接続された電流源と、前記終端抵抗の抵抗値に反比例する値の第1電流と、外付け抵抗が設けられ前記外付け抵抗の抵抗値に反比例する値の第2電流とを生成する電流発生回路とを有し、前記電流源の制御端子に前記第1電流と前記第2電流とを混合したバイアス電流を供給するバイアス回路とを備え、前記CPUの駆動電力を出力する出力ドライバとを具備すること
を特徴とする集積回路装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006239384A JP2008066797A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 出力ドライバ、集積回路装置 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012516632A (ja) * | 2009-01-28 | 2012-07-19 | ザイリンクス インコーポレイテッド | 集積回路の入力ポートにおける消費電力を低減するための回路および方法 |
JP2013089729A (ja) * | 2011-10-17 | 2013-05-13 | Renesas Electronics Corp | リドライバic、半導体装置、及びその製造方法 |
KR101572483B1 (ko) | 2008-12-31 | 2015-11-27 | 주식회사 동부하이텍 | 트랜스미터 |
JP2018014549A (ja) * | 2016-07-19 | 2018-01-25 | ローム株式会社 | 信号伝達回路及び車両 |
-
2006
- 2006-09-04 JP JP2006239384A patent/JP2008066797A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012516632A (ja) * | 2009-01-28 | 2012-07-19 | ザイリンクス インコーポレイテッド | 集積回路の入力ポートにおける消費電力を低減するための回路および方法 |
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