JP2008066039A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鍛造用素材等のワークを所定温度に加熱するために使用される誘導加熱装置において、連続的に送られるワークの端部同士の融着を防止すること。
【解決手段】
軸方向に配置された誘導加熱コイルを備え、ビレット等のワークを入口側から出口側に向かって前記コイル内を移動させつつ誘導加熱を行う誘導加熱装置において、前記誘導加熱コイルを、列状に配置され、互いに絶縁された複数のコイルで構成するとともに、隣り合うコイルの巻き方向と通電方向とを互い逆向きとした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、鍛造用素材等を所定温度に加熱するために使用される誘導加熱装置に関し、特に誘導加熱用のコイルに関するものである。
鍛造用の加工材であるビレットを加工に適した温度に加熱する装置として、誘導加熱装置が使用されている。この種の誘導加熱装置のうち、横形の装置には、加工材であるビレットを搬送するためのレールが誘導加熱用のコイルの中に挿通されており、入口側から送り込んだビレットをレールに沿って出口側へ所定速度で移動させつつ誘導加熱によって所定温度に加熱するようになっている。この加熱装置から送り出された高温のビレットは、引き続き後続の搬送装置で鍛造装置に供給され、鍛造加工に供せられる。
上記従来の誘導加熱装置では、ビレットの端部同士が互いに接触した状態で連続的に送られるが、加熱装置内で前後のビレットの端部同士が溶着することが多かった。この溶着は、ビレットまたはビレット端部の過熱による溶融付着と、誘導加熱による不可避の大きな軸電流が流れることが主な原因と考えられる。鍛造素材の予備加熱時に、ビレットの端部同士が溶着すると、後続の搬送システムと連動できなくなり、鍛造工程にさまざまな支障が生じていた。
なお、ビレット加熱装置については、種々のものが実用されていているが、この種の加熱装置において、ビレットの過熱の問題を解決するものとしては、例えば下記特許文献1乃至3に記載されたものが公知である。
特開2002−141165号公報 特開2005−63753号公報 特開2005−15855号公報
上記特許文献1に記載のものは、形状や寸法の異なる金属ビレットを良好な状態に加熱するため、ビレットの軸長よりも長尺なコイルと、該コイルに接続されるコンデンサとを備えたもので、コイルに設けられた複数のタップ位置のいずれかにコンデンサを選択的に接続するものである。また、特許文献2に記載のものは、誘導加熱コイルの端部から内部に導電材料で作られた減磁用リングを挿入し、コイル内のビレットの端部に当該リングを近づけて誘導加熱を行うものである。さらに、特許文献3に記載のものは、加熱コイルを内蔵した横向きの円筒状加熱体の内部にビレットを入れて加熱する方法であって、前記円筒状加熱体の内部にビレットを支持する複数の支持棒を設け、該支持棒の内部に冷却媒体を流通させてビレット表面を冷却するものである。
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、コイルに複数のタップを設け、これらタップのいずれかを選択してコンデンサを接続することにより、ビレットを適当な温度に加熱するものであるから、これに適したコンデンサと複数のタップが必要であり、構造的に複雑で、しかも操作が複雑であるという問題がある。また、特許文献2に記載の方法は、コイルのほかに減磁リングが必要であり、このリングの位置を微調節する必要があるので、このものも温度調節のための操作が複雑である。さらに特許文献3に記載の方法は、コイル内のビレットを複数の支持棒で支持するもので、この支持棒に冷却媒体を流通させるものであるから、支持棒の構造が複雑であり、温度調節操作も煩雑である。また、上記いずれの文献においても、ビレットに発生する軸電流の影響については考慮されていない。
本発明者は、互いに接触した状態で列状に連なって移動しつつ誘導加熱されるビレットが溶着するのは、ビレット過熱要因と、ビレットの列に大きな軸方向の誘導電流が生じることが主な原因であることをつきとめ、このような大きな軸方向の電流の発生を防止することを考えた。このためには、加熱装置内のコイルを複数に分割し、それぞれの境界部に磁気を遮蔽する磁気シールド材を配置することが考えられるが、このようにすると、コイルとコイルとの間にかなりの隙間を設ける必要があるので、加熱効率が悪くなるのみならず、炉内に余計なスペースが必要となり、構造的にも複雑となるという問題点がある。
そこで、本発明は、分割したコイルとコイルとの間に特別の磁気シールド材を設けなくても、ビレットの列に大きな軸電流が生じないようにすることによって、ビレット同志の融着の問題を解決することを課題としている。
本発明は、上記課題を解決するため、次のような構成を採用した。すなわち、本発明中、請求項1に係る誘導加熱装置は、軸方向に配置された誘導加熱コイルを備え、ビレット等のワークを入口側から出口側に向かって前記コイル内を移動させつつ誘導加熱を行う誘導加熱装置において、前記誘導加熱コイルを、直列状に配置され、互いに絶縁された複数のコイルで構成するとともに、隣り合うコイルの巻き方向と通電方向とを互い逆向きとしたことを特徴としている。この誘導加熱装置において、所定のコイルに、通電用の端子を複数設けておき、処理量の増減に応じてこれら複数の端子のいずれかを選択して電源を接続できるように構成しておくのが好ましい。
また、請求項2に係る誘導過熱装置は、軸方向に配置された誘導加熱コイルを備え、ビレット等のワークを入口側から出口側に向かって前記コイル内を移動させつつ誘導加熱を行う誘導加熱装置において、前記誘導加熱コイルを、互いに絶縁された内側のコイルと外側のコイルの2層構造のコイルとして構成し、これら内側のコイルと外側のコイルの巻き方向と通電方向とを互いに逆向きとしたことを特徴としている。
本願発明に係る誘導加熱装置によれば、誘導加熱コイルが互いに絶縁された複数のコイルに分割され、それらが直列状もしくは層状に並べられた構造となっていて、しかも隣り合うコイルもしくは内外のコイル同士の巻き方向と通電方向が逆向きとなっているので、各コイルによって同方向の磁束が発生するが、隣り合うコイルによって加工材に生じる軸方向の誘導電流が互いに打ち消し合う方向となり、ビレット等の加工材(ワーク)に大きな軸電流が発生しない。このため、ビレット等を互いに密着させて連続的に移動させつつ加熱しても、当該加工材の端部同士が溶着しなくなる。すなわち、隣り合うコイル同士もしくは内外のコイル同士では、巻き方向と電流の流れ方向が逆であるから、軸電流の方向は逆向きになり、互いに打ち消し合うことになるが、磁束の方向は隣り合うコイル同士でも同じであるから、効果的な加熱が行われるのである。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。図1以下の各図は本発明の好ましい実施形態を表す図で、この誘導加熱装置1は、図1、図2及び図3に示すように、炉殻2の内部に誘導加熱コイル3が軸方向に沿って水平に設置されていて、その内部に加工材搬送用のスキッドレール5が挿通されている。図7における4は、コイル3を支持する絶縁体の棒状支持部材であり、コイル列に沿って4本が配置されている。炉殻2の出口側端部には、前記スキッドレール5が斜め下向きに傾斜して排出路6を形成しており、加熱されたワークを排出して重力で所定場所に落下供給するようになっている。また、コイル3の下側と側部には、通電のためのブスバー7とターミナル8が設けられている。図中の10は、冷却水を流通させるためのパイプである。なお、ワークの酸化を防止するため、炉内は窒素ガス雰囲気となっている。
誘導加熱用のコイル3は、A,B,Cの3つのブロックにわかれており、各ブロックがそれぞれ2つのコイルからなっている。すなわち、図5、図6、図8、図9、及び図10乃至図13に示すように、Aのブロックに2つのコイルA−1,A−2が設けられ、Bのブロックに2つのコイルB−1,B−2が設けられ、Cのブロックに2つのコイルC−1,C−2が設けられている。3つのブロックのうち、Aが入口側、Bが中央、Cが出口側に配置されている。したがって、A−1のコイルが最も入口に近く、C−2のコイルが最も出口に近い。
A,B,C各ブロックにおける2つのコイルは、それぞれ巻き方向が逆向きとなっていて、それぞれ逆方向に通電されるようになっている。すなわち、ブロックAのコイルA−1を右巻きとすると、コイルA−2は左巻きとし、同様にコイルB−1は右巻き、コイルB−2は左巻き、コイルC−1は右巻き、C−2は左巻きとする。したがって、いずれのコイルの巻き方向もそれに隣り合うコイルの巻き方向と逆向きになる。各ブロックの境界部では電気的に絶縁されている。
各コイルへの通電は、次のとおりである。図10に示す接続例では、ブロックAの第1のコイルA−1の入口側端部に電源Uが接続され、当該コイルA−1の反対側の出口側端部には電源Vが接続されている。また、ブロックAの第2のコイルA−2は、その入口側端部に電源Vが接続され、出口側端部に電源Uが接続されている。
中央のブロックBでも同様で、第1のコイルB−1の入口側端部に電源Uが接続され、出口側端部に電源Vが接続されている。また、第2のコイルB−2の入口側端部に電源Vが接続され、出口側端部に電源Uが接続されている。さらに、出口側のブロックCの第1のコイルC−1の入口側端部に電源Uが接続され、出口側端部に電源Vが接続され、第2のコイルC−2の入口側端部に電源Vが接続され、出口側端部に電源Uが接続されている。これにより、すべてのコイルが並列に接続されているが、隣り合う各コイルの巻き方向と電流の流れる方向(図中の矢印で示す)は互いに逆向きとなる。
図11は、上記と異なる接続例を表すもので、ブロックAの第1のコイルA−1の入口側端部に電源Uが接続されているが、その出口側端部は第2のコイルA−2の出口側端部と接続され、当該コイルA−2の入口側端部は電源Vと接続されている。これにより、コイルA−1とコイルA−2の巻き方向と電流の流れる方向(矢印で示す)は逆向きとなる。ブロックBにおける接続も同様であり、第1のコイルB−1の入口側端部に電源Uが接続され、出口側端部は第2のコイルB−2の出口側端部に接続されている。コイルB−2の入口側端部は電源Vに接続されている。
したがって、ブロックBにおける第1のコイルB−1と第2のコイルB−2の巻き方向と電流の方向は互いに逆向きであり、しかもブロックAの第2のコイルA−2とブロックBの第1のコイルでも巻き方向と電流の方向が逆向きとなっている。ブロックCにおける第1のコイルC−1と第2のコイルC−2の接続方法もブロックA,Bにおけると同じであり、コイルC−1とコイルC−2の巻き方向と電流の方向は互いに逆向きであり、かつ、ブロックBのコイルB−2と、これに隣り合うコイルC−1の巻き方向と電流の方向も互いに逆向きとなっている。上記図11では、各ブロック内の2個のコイルは直列に接続され、各ブロックは並列に接続されていることになる。
図12は、さらに異なる接続例を表すもので、この例では、ブロックAにおける接続は上記図11における接続と同様であるが、ブロックBとブロックCにおける接続が上記と異なっている。すなわち、ブロックBのコイルB−1の入口側端部が電源Uに接続され、出口側端部はコイルB−2の出口側端部と接続されているが、当該コイルB−2の入口側端部は、ブロックCのコイルC−1の入口側端部に接続されている。そして、コイルC−1の出口側端部はコイルC−2の出口側端部に接続され、当該コイルC−2の入口側端部は電源Vと接続されている。
図13は、さらに異なる接続例を表すもので、この例では、ブロックAにおけるコイルA−1の入口側端部が電源Uと接続され、出口側端部はコイルA−2の出口側端部と接続されている。コイルA−2の入口側端部は、ブロックBのコイルB−1の入口側端部と接続され、コイルB−1の出口側端部はコイルB−2の出口側端部と接続されている。さらに、コイルB−2の入口側端部は、ブロックCのコイルC−1の入口側端部と接続され、コイルC−1の出口側端部はコイルC−2の出口側端部と接続されている。そして、コイルC−2の入口側端部は、電源Vに接続されている。この例では、計6個のコイルが直列に接続され、隣り合うコイルの巻き方向と電流の向きは互いに逆向きとなっている。
なお、図示例では、処理量の変化に対応できるように、第1のコイルA−1の軸方向中間部にも複数の通電用の端子T1,T2,が所定間隔で設けられており、これらのいずれかを選択して電源Uを接続することにより、昇温パターンを調節し、オーバーヒートを防止できるようになっている。Bブロックの1対のコイルとCブロックの一対のコイルは、それぞれ同じ長さとなっているが、加熱条件により、これらのコイルの長さも異なる設計とすることができる。
また、各コイルの巻き数は、加熱素材の寸法や材質によって最適なものとすればよいが、電源の接続に便利なように、巻き数は[整数+α(αは1未満)](例えば4回半、5回半等)としておくのが好ましい。これに限らず、[整数+0.25],[整数+0.75]等としてもよい。このようにしておくと、コイル同士を接近させても、前後のコイルの端部の位置が同じ位置に重ならないようにできるため、電源の接続構造を簡単なものとすることができる。
つぎに、図14、図15は、上記と異なる実施形態を表すもので、このコイル30は、内側コイル31と外側コイル32の2層構造となっている。内外両コイル31,32は、巻き方向と通電方向が互いに逆向きとなっていて、両コイル31,32は互いに絶縁されている。図示例では、さらに2層コイルが左右2組で一つのブロックDを構成しており、左右のコイル30,30で巻き方向と通電方向が逆になるように構成されている。すなわち、左右両側のコイル30のうちそれぞれ外側のコイル32,32の中央側端部が電源Uに接続され、内側のコイル31,31の中央側端部が電源Vに接続されている。外側のコイル32の反対側の端部は内側のコイル31に接続されている。
このように、2層構造のコイル30でも、内側のコイル31と外側のコイル32の巻き方向と通電方向が逆向きとなっているので、磁束の方向は同じとなるが、軸方向の誘導電流は互いに逆向きとなる。このため、内外のコイル31,32によって生ずる軸電流が互いに逆向きとなり、打ち消し合う方向となるので、ワークに大きな軸電流は流れない。
さらに、図示例では、一つの加熱ブロックD内に二つの2層コイル30,30が直列に配置されているが、それぞれのコイル30における内外のコイルの巻き方向と通電方向が逆向きであるのみならず、左右のコイル30,30の巻き方向と通電方向が逆向きであるので、この点でも大きな軸電流の発生が防止されるのである。このようなブロックDを単数で誘導加熱コイルを構成してもよく、上記実施形態におけるように、複数組(例えば上記実施形態におけるように3組)を直列に配置して構成してもよい。また、一つのブロック内に設ける2層コイルの数は、単数でもよく、2以上でもよい。
この誘導加熱装置1を用いて鍛造用素材(ワーク)であるビレット20を加熱する場合は、公知のビレット供給装置(図1でPで示す)により、ビレット20を加熱装置1の入口側からスキッドレール5上に次々と供給する。これらビレットは、互いに接触した1列状になって、所定の速度でスキッドレール5上を出口側に向かって移動し、その間に所定温度に誘導加熱されたのち、出口側に設けられた傾斜レール6上を滑落して排出され、後続の鍛造工程に供給される。炉内は窒素雰囲気(非酸化性雰囲気であればよい)となっているため、ビレット20が酸化することはない。
ビレット20の各位置における加熱温度について例示すると、例えば、ブロックAでは、コイルA−2の出口側端部でビレット20が磁気変態点(約750℃)に加熱され、引き続きブロックBの出口側端部で約1,050℃程度まで昇温し、ブロックCの出口で所定の加熱温度(例えば1250℃)に達するように設計されている。すなわち、磁気変態点(キューリーポイント)までは比較的急激に昇温するが、磁気変態点を通過してビレットの透磁率μが1となると、後は所定の加熱温度までゆっくりと昇温し、その材質に適した加熱温度まで均一加熱されて次工程に送られる。
製造条件の変更等により、ビレットの大きさや、材質、処理量等が変わると、加熱温度や昇温速度も変化するので、その場合は、各コイルの通電量を調節するか、コイルA−1の接続端子を変えて電源を接続して、当該コイルの加熱範囲を変化させればよい。これにより、加熱条件を調節することができる。A−1コイルの接続端子は、対象とするワークの寸法、材質、処理量等に対応させて所定の位置にあらかじめ複数個設けられているので、この変更は比較的簡単である。
この誘導加熱装置1は、誘導加熱用のコイルが、複数個に分割されており、互いに隣り合うコイル同士では、巻き方向が逆向きになっている。しかも通電される電流の向きが互いに逆向きとなっているので、それぞれのコイルによって、ワークの加熱に有効な円周方向の誘導電流は同じ方向となり、効果的に誘導加熱されるが、隣り合うワークに流れる誘導軸電流の方向が隣接するワークで逆向きとなり、互いに打ち消し合うので、ワークの列に大きな軸電流が生じない。すなわち、従来の誘導加熱によると、ワークである各ビレット20に軸方向の大きな誘導電流が生じるが、この加熱装置1では、隣り合うコイルによって発生する軸電流の方向が逆向きになる結果、大きな一方向の軸電流がビレット20に流れないのである。
上記のように軸方向の誘導電流がコイルごとに逆向きとなり、前後のビレット20が接触した状態で連なって移動するビレット20の列に大きな軸電流が流れなくなると、前後のビレット20の端部同士の融着は生じなくなる。この誘導加熱装置1では、コイルとコイルの間に磁気シールド材を設けて置く必要がないので、その分だけスペースを節約することができ、コンパクトな構造とすることができる。また、コイルとコイルの間隔を狭めてもよいので、加熱効率も良好なものとすることができる。
以上に述べた実施形態では、加熱範囲を3ブロック(A,B,C)に分け、各ブロックに2個づつコイルを設けているが、場合によっては、ブロック数を1、2又は4以上とすることも可能であり、さらに、各ブロックのコイル数も2以上とすることができる。また、上記実施形態では、鍛造用素材であるビレットの溶着現象を例にとって説明したが、誘導加熱における大きな軸電流に起因するトラブル、例えば搬送装置の電蝕等の対策に利用することができることはいうまでもない。
本発明に係る誘導加熱装置は、磁性体金属の加熱に適したもので、鍛造装置の加工素材であるビレット等の予備加熱用装置等として、効果的に利用することができる。
誘導加熱装置(炉)の全体を表す側面図である。 炉の要部を表す平面図である。 その断面側面図である。 そのX矢視図である。 Aブロックのコイルの巻き方向と電源接続方法を表す平面図である。 その側面図である。 その正面図である。 B(C)ブロックの巻き方向と電源接続方法を表す平面図である。 その側面図である。 コイルの接続方法の説明図である。 コイルの接続方法の説明図である。 コイルの接続方法の説明図である。 コイルの接続方法の説明図である。 上記と異なる実施形態を表すコイルの正面図である。 その側面図である。
符号の説明
1 誘導加熱装置
2 炉殻
3 誘導加熱用コイル
4 支持部材
20 ビレット
30 コイル
31 内側コイル
32 外側コイル

Claims (3)

  1. 軸方向に配置された誘導加熱コイルを備え、ビレット等のワークを入口側から出口側に向かって前記コイル内を移動させつつ誘導加熱を行う誘導加熱装置において、前記誘導加熱コイルを、列状に配置された複数のコイルで構成するとともに、隣り合うコイルの巻き方向と通電方向とを互い逆向きとしたことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 軸方向に配置された誘導加熱コイルを備え、ビレット等のワークを入口側から出口側に向かって前記コイル内を移動させつつ誘導加熱を行う誘導加熱装置において、前記誘導加熱コイルを、内側のコイルと外側のコイルを組み合わせた2層コイルとして構成し、内側のコイルと外側のコイルの巻き方向と通電方向とを互いに逆向きとしたことを特徴とする誘導加熱装置。
  3. 所定のコイルには、通電用の端子が複数設けられており、これら複数の端子のいずれかを選択して電源を接続できるように構成されている請求項1に記載の誘導加熱装置。
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