JP2008065909A - 動圧流体軸受スピンドルモーターを用いた磁気ディスク装置の起動方法 - Google Patents

動圧流体軸受スピンドルモーターを用いた磁気ディスク装置の起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動圧流体軸受を用いたスピンドルモーターを備えた磁気ディスク装置において、
磁気ディスク装置を低温状態および低供給電圧の状態で起動するに際して、特別な加熱手段等を使用することなく、ホストシステムの要求する時間の範囲内でREADYを返すことのできる磁気ディスク装置を提供すること。
【解決手段】磁気ディスク装置は,低温状態および低供給電圧状態で起動する際において、スピンドルモーターが定格回転に達した後、HSA50を磁気ディスク11上にロードする前に、ホスト150がタイムアウトとならない範囲内で待ち時間を設け、その待ち時間におけるスピンドルモーター30の回転によりスピンドルモーター自体を温め、潤滑流体の粘度を下げることにより、SPMドライバ111について十分な電圧マージンを確保することができる。
【選択図】図8

Description

本発明は、動圧流体軸受スピンドルモーターを用いた磁気ディスク装置に関し、さらに詳細には、磁気ディスク装置の起動方法に関する。
動圧流体軸受装置は、ボールベアリングと比較して、非繰返し回転誤差(ノンリピータブルランアウト NRRO)が小さく、さらに高速回転に適するという特徴を有するためビデオテープレコーダーのシリンダー軸受けなどに使用されてきている。一方、磁気ディスク装置は近年の磁気記録密度の増大に伴いボールベアリングを使用した従来のスピンドルモーターでは回転精度が足りなくなってきており、動圧流体軸受を使用したスピンドルモーターへの移行が進行している。動圧流体軸受はその動作時においてボールベアリングのように固体接触する部分が無いので動作音が静かであるという特徴も合わせて有している。
磁気ディスク装置は、DVDレコーダーに内蔵されるなど近年においては、家庭用電気製品の分野でも広く使用が開始されている。家庭用電気製品の分野では、特に製品の稼動時の動作音を低く抑えることが求められており、動圧流体軸受を用いたスピンドルモーターを備えた磁気ディスク装置の使用が急速に拡大している。また、同様の理由でコンピュータの外部記憶装置としての使用についても、ノート型やデスクトップ型パーソナルコンピュータ、さらには、RAID装置において動圧流体軸受スピンドルモーターを備えた磁気ディスク装置の使用が拡大している。
一般に、動圧流体軸受装置は回転部材と静止部材からなる。静止部材は,スラスト流体軸受部とラジアル流体軸受部とを有しており、回転部材と静止部材の間に潤滑流体が保持される。スピンドルモーターの回転時には、スラスト流体軸受部とラジアル流体軸受部に形成されたV字状、U字状、ヘリンボーン形状などの溝を通じて潤滑流体が移動し、そのポンプ作用により動圧が発生する。これにより回転部材は静止部材から浮上し、非接触状態に保たれる。
動圧流体軸受スピンドルモーターの回転時の摩擦抵抗は主に潤滑流体の粘度により生じる。一般に、潤滑流体の粘度は温度依存性が高い。特に低温時においては粘度が顕著に上昇するため、必要な起動トルクが大きくなり、スピンドルモーター駆動系において常温時と同等の電圧マージンを確保することができなくなる場合がある。そのため、定格回転数に達するのに時間がかかったり、定格回転数まで上がりきらなかったり、また、回転不良を生じることがある。
また、ロード・アンロード機構を採用する磁気ディスク装置においては、スピンドルモーターの起動は、ヘッド・スタック・アセンブリ(HSA)が退避した状態で行われる。その後、スピンドルモーターが定格回転数に達すると、HSAを回転するディスク上にロードすることになる。その際、HSAのロードに伴いドラッグトルクが発生し、スピンドルモーターにとってさらなる負荷となる。
そこで、低温時における、スピンドルモーター起動時の負荷を低減するために、潤滑流体の粘度を下げる方法が必要となり、従来技術として以下のような対策が講じられてきている。
特許文献1には、低温動作環境での回転負荷の増大を抑制するために、スピンドルモーターのコイルに過電流を流すことによりスピンドルモーターを温め、潤滑流体の粘度を下げることが開示されている。
特許文献2には、磁気トランスデューサの低温時の書込み特性を確保するためにスピンドルモーターが定格回転に達する前から磁気トランスデューサを予熱するため通電しておくことが開示されており、定格回転に達した後で磁気トランスデューサを予熱するために通電する一定の時間を経てからHSAをロードするシーケンスが例示されている。
特開2000−224891号公報 特開2006−134377号公報
近年、スピンドルモーターを有した磁気ディスク装置がノート型やデスクトップ型パーソナルコンピュータに搭載される例が増大している。さらに、大型コンピュータシステムの外部記憶装置としてRAIDを構成して使用される機会も増えてきている。これにより、磁気ディスク装置は様々な使用環境において動作することが求められており、特に動作温度範囲の拡張の要望が強くなっている。具体的には、5℃から55℃であった動作温度範囲が0℃から60℃の動作温度範囲に拡張されてきている。
一方、磁気ディスク装置に供給される電源電圧にも許容範囲があり、一般に、基準供給電圧±10パーセント乃至±5パーセント程度の変動が許容され、スペック化されている。
5℃から0℃へ動作温度が変更されると、動圧流体軸受スピンドルモーターの潤滑流体の粘度は温度依存性が高いために、潤滑流体の粘度が顕著に上昇してしまう。特に、磁気ディスク装置を0℃の雰囲気に電源オフの状態で長時間放置した後で起動しようとすると、潤滑流体の粘度の上昇により回転負荷が増大しているため、例えば、供給電圧が−10パーセント(12Vに対して10.8V)であった場合においては、スピンドルモーター駆動系の電圧マージンを失うことになり、定格回転に達することができないという問題が起こることがある。
また、磁気ヘッドをディスク上にロード・アンロードする機構を採用している磁気ディスク装置においては、磁気トランスデューサを備えたHSAがアンロードされた状態でスピンドルモーターが起動され、定格回転に達した後で回転する磁気ディスク上にヘッドスライダがロードされる。ヘッドスライダがロードされるときは、ヘッドスライダを保持するHSAを構成するキャリッジのアームの一部分が回転する磁気ディスク表面に相対する状態となるため、ドラッグトルクが発生し、スピンドルモーターの回転負荷がさらに増大する。このため、スピンドルモーター駆動系が、HSAをロードする際の負荷の増大に対応できなければ、スピンドルモーターは定格回転を維持することができなくなる。すなわち、ロード状態ではさらに電圧マージンを失うことになり、アンロード状態では定格回転していても、ロード状態で回転不良を生じることがある。ヘッドスライダをロードした状態でスピンドルモーターが定格回転して、はじめて磁気ディスク装置は使用可能状態(READY)となることができる。READYにならなければ磁気ディスク装置が接続されている上位のホストシステムに応答することができない。
一方、磁気ディスク装置をデータ記憶装置として使用するパーソナルコンピュータなどのホストシステムにおいてはホストシステムの電源を入れてから磁気ディスク装置がREADYになるまでの時間が決められている。磁気ディスク装置でスピンドルモーターが定格回転に達するまでに時間がかかるなどして、ホストシステムの設定する時間内にREADYを返すことができなければタイムアウトのエラーとなってしまう。そのため、磁気ディスク装置においては、電源ONされてからREADYになるまでの時間がスペック化されている。
上記の特許文献1においては、スピンドルモーターを温めて、潤滑流体の粘度を下げるために、過電流をコイルに流すことが開示されているが、そもそも電圧マージンを失っている当該状況において過電流を流すことは難しい。また、ロードの際のスピンドルモーターへの負荷の増大に対しては言及されていない。
上記の特許文献2においては、スピンドルモーターが定格回転に達した後で一定時間後にHSAをロードすることが例示されているが、磁気トランスデューサの予熱に要する時間は数百ミリ秒と短いため、当該スピンドルモーターの潤滑流体を温める効果は期待できない。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、磁気ディスク装置を低温状態および低供給電圧の状態で起動するに際して、特別な加熱手段等を使用することなく、ホストシステムの要求する時間の範囲内でREADYを返すことのできる磁気ディスク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る磁気ディスク装置は,低温状態で起動する際において、磁気ヘッドをディスク上にロードする前に、ホストがタイムアウトとならない範囲内で待ち時間を設け、その待ち時間におけるスピンドルモーターの回転によりスピンドルモーター自体を暖め、潤滑流体の粘度を低下させることにより、十分な電圧マージンを確保することができる。
磁気ディスク装置が置かれた環境温度は、磁気ディスク装置自体に搭載された温度センサにより知ることができる。環境温度により待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することもできる。
また、磁気ディスク装置はホストから供給されている電圧を知ることができる。低温時に加えて、さらに供給電圧が低い場合には、スピンドルモーター駆動系の電圧マージンを確保することが難しいので、環境温度と供給電圧の組合せで、上記待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することもできる。
さらには、低温時に加えて、供給電圧が低い場合など、スピンドルモーター駆動系の電圧マージンを確保することが難しい場合は、起動からの時間に対するスピンドルモーターの回転上昇カーブの傾きが緩やかになってくる。そこで、環境温度や供給電圧の組合せに替えて、スピンドルモーターの回転上昇カーブの傾き(回転上昇率)に応じて、上記待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することもできる。
なお、一般に磁気ディスク装置は起動時にリザーブエリア(システム情報が書き込まれた領域)を読みに行くが、低温状態に加えて、供給電圧が低い状態ではスピンドルモーターの回転が安定するまでに時間がかかることもあるので、スピンドルモーター起動後ある一定の期間に限ってリザーブエリアを読みに行く際のスピンドルモーター回転精度を緩和することで、ユーザーデータを読み書きする際に必要な定格回転数の規定の範囲内に収まらない状態でもリザーブエリアに書き込まれたデータを読み出すことができ、READYを返すことが可能となる。
本発明により、動圧流体軸受スピンドルモーターを用いた磁気ディスク装置が低温状態または低供給電圧状態におかれたときについても、特別なスピンドルモーター加熱機構やスピンドルモーター駆動系を具備することなく、スピンドルモーターが起動して定格回転を維持し、設定された時間内にREADYとなる磁気ディスク装置を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。
本実施形態の特徴点の理解を容易にするため、最初に、磁気ディスク装置の全体構成の概略を説明する。
図1は、本実施の形態に係る磁気ディスク装置10の分解斜視図である。磁気ディスク11は、データを記憶するメディアであって、磁性層が磁化されることによってデータを記録する不揮発性の記録ディスクである。ベース12は、ガスケット(不図示)を介してベース12の上部開口を塞ぐカバー13と固定される。これによりディスク・エンクロージャ20(図4)が構成され、磁気ディスク装置10の各構成要素を密閉状態で収容することができる。30は、ベース12の一部として組み付けられているスピンドルモーターである。磁気ディスク11は、スペーサー15を挟んだ状態で、クランプ14によりスピンドルモーター30に固定される。磁気ディスク11は、スピンドルモーター30により所定の角速度(速さ)で回転駆動される。磁気ディスク装置10の非動作時には、磁気ディスク11は静止している。50は、ヘッド・ジンバル・アセンブリ(HGA)40(図2)を、保持、移動するヘッド・スタック・アセンブリ(HSA)である。HSA50は、ベアリングで構成された回転軸を有するピボットアセンブリ51に揺動自在に保持されている。53は,ボイス・コイル・モータ(VCM)である。57は、磁気ディスク11の回転が停止するときに、ヘッドスライダ41(図2)を磁気ディスク11の面上からから退避させるためのランプである。
図2は、カバーを取り除いた状態の磁気ディスク装置の平面図で、HSA50が停止時(HSA50がアンロードした状態)における磁気ディスク装置10を示している。HSA50の構成が理解できるようにVCM53の上側ヨークをはずした状態を示している。
40は、ホスト150(図4)との間で入出力されるデータについて、磁気ディスク11への書き込み・読み出しを行う磁気トランスデューサ(不図示)を具備したHGAである。磁気トランスデューサには、磁気ディスク11への記録データに応じて電気信号を磁界に変換する記録素子、及び、磁気ディスク11からの磁界を電気信号に変換する再生素子が一体的に形成されている。なお、記録素子と再生素子を別に形成することも可能である。また、記録素子と再生素子のいずれか一方のみを有する磁気ディスク装置に本発明を適用することも可能である。磁気トランスデューサは、ヘッドスライダ41の側面に形成されており、ヘッドスライダ41、サスペンション42に組み付けられてHGA40を構成する。
上記電気信号は、HSA50に取付けられたフレキシブルケーブル45上に形成された信号伝送経路を通じて送られる。フレキシブルケーブル45の一部には温度センサ46(図4)が搭載されており、ディスク・エンクロージャ20内の温度を知ることができる。
前述のHSA50は、キャリッジ52と駆動機構としてボイス・コイル・モータ(VCM)53とを備えている。キャリッジ52は、ヘッドスライダ41が配置されたその先端部から、HGA40、アーム54及びコイルサポート55の順で結合された各構成部材を備えている。サスペンション42は、磁気ディスク11と対向する側に設けられたディンプル(不図示)によって、ヘッドスライダ41を一点支持している。
コイルサポート55は、フラットコイル56を保持している。フラットコイル56はVCM53に取付けられたマグネットの間に挟み込まれるように組み付けられる。
サスペンション42の先端部にはタブ(不図示)が形成されており、タブがランプ57に乗り上げることにより、ヘッドスライダ41を磁気ディスク11から引き離す。ランプ57は、磁気ディスク11の外周端部に近接し、ベース12の底面あるいは側面に取り付けられている。
VCM53は、VCMドライバ112(図4)からフラットコイル56に流される駆動信号に応じて、ピボットアセンブリ51を中心としてHSA50を揺動し、磁気ディスク11の記録面上にヘッドスライダ41を移動する、もしくは、磁気ディスク11の記録面上からランプ57にヘッドスライダ41を移動することができる。
磁気ディスク11に対するデータの読み取り/書き込みのため、HSA50は回転している磁気ディスク11表面のデータ領域上方にヘッドスライダ41を移動する。HSA50が揺動することによって、ヘッドスライダ41が磁気ディスク11の記録面の半径方向を移動する。これによって、ヘッドスライダ41を磁気ディスク11上の所望のトラックに位置決めすることができる。ヘッドスライダ41は、磁気ディスク11に対向するヘッドスライダ41の浮上面と回転している磁気ディスク11表面との間の空気の粘性により生じる圧力が、サスペンション42によって磁気ディスク11方向に加えられる圧力とバランスすることによって、磁気ディスク11上に浮上し、一定のスペースを保って飛行している。
磁気ディスク11の回転が停止すると、ヘッドスライダ41は浮上を止め、磁気ディスク11表面に着地するが、その際、ヘッドスライダ41が磁気ディスク11に接触すると、磁気ディスク11のデータ領域を傷つけたり、ヘッドスライダ41表面と磁気ディスク11表面との間の吸着現象によって磁気ディスク11が回転不能になるなどの問題が起こる。このため、磁気ディスク11の回転が停止するときには、HSA50を移動させ、ヘッドスライダ41をデータ領域からランプ57の上に退避させる(アンロード)。すなわち、HSA50がランプ57の方向に回動し、サスペンション42の先端のタブがランプ57の表面上を摺動しながら移動し、ランプ57上のパーキング面(停止面)に載ることにより、ヘッドスライダ41が磁気ディスク11上からアンロードされる。ロードのときには、パーキング面に支持されていたHSA50は、ランプ57から離脱して磁気ディスク11表面上に移動する。
ここで、磁気ディスク11は、1枚又は複数枚からなり、また片面又は両面記録のいずれであってもよい。両面記録のときは各記録面を走査するヘッドスライダ41を保持するサスペンション42を記録面に対応する数だけ用意し、磁気ディスク11に対して、一方のサスペンション42と所定の間隔をおいて重なる位置でアーム54を介してコイルサポート55に固定する。また、複数枚の磁気ディスクを両面記録する場合には、クランプ14によってスピンドルモーター30の回転軸方向にスペーサー15を介して所定の間隔で複数枚の磁気ディスクを一体的に保持する。それぞれ各記録面を走査するヘッドスライダ41を保持するサスペンション42を記録面の数だけ用意し、サスペンション42と所定の間隔をおいて重なる位置で固定する。この場合、サスペンション42とアーム54を一体化したものを積層し、コイルサポート55と共にピボットアセンブリ51に固定してもよいし、アーム54をヘッドスライダの数だけ備えた部品を鋳造で作り、そこにサスペンション42とコイルサポート55とを固定してもよい。
図3は、本実施の形態にかかる磁気ディスク装置10に使用される動圧流体軸受を用いたスピンドルモーター30の断面図である。図3(a)および(b)は軸回転型のスピンドルモーターである。スピンドルモーター30は、動圧流体軸受装置を有する。動圧流体軸受装置は、静止部材と回転部材とから成り、回転部材である回転軸36は静止部材であるハウジング35に組込まれている。回転部材と静止部材の間には潤滑流体が充填される。静止部材であるハウジング35には流体軸受部が形成されており、スピンドルモーターの回転により生じる動圧により、回転部材である回転軸36を支持している。
動圧流体軸受装置にはスラスト流体軸受部31とラジアル流体軸受部33が形成されている。スラスト流体軸受部31およびラジアル流体軸受部33は、溝部と丘部から構成され、軸の回転に伴い、形成された溝を流路として潤滑流体が動圧流体軸受装置内を移動する際に動圧が発生する。一般に、流体軸受部には規則的に溝部と丘部が形成され、円周方向に均一な圧力分布が得られるようにしている。スピンドルモーターが回転するとスラスト流体軸受部31とラジアル流体軸受部33に形成された溝を伝って動圧流体軸受装置に充填された潤滑流体が移動し、動圧が発生する。回転中の磁気ディスク11は、スピンドモーター30のハブ34上に搭載されているが、ハブ34は回転部材である回転軸36に取り付けられており、従って、動圧流体軸受装置の剛性により支えられている。
スラスト流体軸受部31は、図3(a)に示すように回転軸の下端に設けられたスラストプレート32に設置する態様と、図3(b)に示すようにスピンドルモーターのハブ34の裏側に相対する面に設置する態様とがある。また、上述のように図3(a)および(b)は軸回転型のスピンドルモーターを示しているが、本発明は、軸固定型のスピンドルモーターにおいても同様に適用することができる。
図4は、磁気ディスク装置10の構成ブロック図である。磁気ディスク装置10はホスト150と接続され外部記憶装置として使用され、ホスト150と磁気ディスク装置10の間でデータのやりとりが行われる。
ホスト150から送られたユーザーデータは、コントローラ100によって必要な処理がなされ、ライト信号に変換されたあと、HSA50に搭載されたヘッドスライダ41に形成された磁気トランスデューサ(不図示)に送られる。磁気トランスデューサは、取得したライト信号に応じて、磁気ディスク11の記録面にデータを書き込む。一方、磁気トランスデューサによって磁気ディスク11から読み出されたリード信号は、コントローラ100によってデジタル信号に変換され、必要な処理がなされたあと、ホスト150に送られる。
磁気ディスク11は、磁性層が磁化されることによってデータを記録する不揮発性の記録媒体であり、スピンドルモーター30のスピンドル軸を中心として所定の速度で回転駆動される。磁気ディスク11の表面には、データを格納するための区画として同心円状に複数のトラックが形成され、さらに、各トラックは円周方向に区分された複数のデータセクタを備えている。
また、磁気ディスク11の表面にはサーボサンプリング周波数に応じたサーボ領域が円周方向に沿って複数箇所形成されている。また、サーボ領域と同期してデータセクタが形成されている。サーボ領域は、トラック番号情報を備えるトラック・データ、セクタ番号情報を備えるセクタ・データ、及びバースト・パターンを有している。
コントローラ100は、リード/ライト・チャンネル104、ハードディスク・コントローラ(HDC)102、マイクロプロセッサ・ユニット(MPU)101、メモリ106、ADコンバータ(ADC)105、サーボ・コントローラ103、モータ・ドライバ・ユニット110を有している。モータ・ドライバ・ユニット110は、ボイス・コイル・モーター・ドライバ(VCMドライバ)112及びスピンドルモーター・ドライバ(SPMドライバ)111を有している。
リード/ライト・チャンネル104は、ホスト150から取得したデータについて、ライト処理を実行する。ライト処理において、リード/ライト・チャンネル104はHDC102から供給された書き込みデータをコード変調し、さらにコード変調された書き込みデータをライト信号(電流)に変換して磁気トランスデューサに供給する。磁気トランスデューサは、取得した信号に応じてヘッドコイルに電流を流すことによって磁気ディスク11にデータを書き込む。また、ホスト150にデータを供給する際にはリード処理を行う。リード処理において、リード/ライト・チャンネル104は磁気トランスデューサから読み出されたリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。デコード処理されたデータは、HDC102に供給される。
MPU101は、メモリ106にロードされたマイクロコードに従って動作し、磁気トランスデューサが形成されたヘッドスライダ41のポジショニング制御、インターフェース制御、ディフェクト管理などの磁気ディスク装置10の全体の制御のほか、データ処理に関する必要な処理を実行する。磁気ディスク装置10の起動に伴い、メモリ106には、MPU101上で動作するマイクロコードの他、制御及びデータ処理に必要とされるデータが磁気ディスク11あるいはROM(不図示)からロードされる。
リード/ライト・チャンネル104によって読み出されるデジタルデータは、ホスト150からのユーザーデータの他に、サーボデータを含んでいる。サーボ・コントローラ103はリード/ライト・チャンネル104から取得した読み出しデータからサーボデータを抽出する。サーボデータは、トラックデータ、セクタデータ、及びバーストパターンを有している。抽出されたサーボデータは、サーボ・コントローラ103からMPU101に転送される。MPU101は、マイクロコードに従って、サーボデータを使用して磁気トランスデューサが形成されたヘッドスライダ41の位置決め制御処理を行う。MPU101からのVCM制御データはモータ・ドライバ・ユニット110のレジスタにセットされる。VCMドライバ112はセットされたVCM制御データに応じて、駆動電流をVCM53に供給し、HSA50を回動駆動する。
MPU101は、マイクロコードに従って、スピンドルモーター30の回転制御のために、モータ・ドライバ・ユニット110のレジスタにスピンドルモーター制御データをセットする。SPMドライバ111は、セットされたスピンドルモーター制御データに応じて、スピンドルモーター30の回転制御を実行する。SPMドライバ111は、スピンドルモーター30を回転するために駆動電流をスピンドルモーター30に供給する他、最適な回転制御を行うために、ロータの位置検出を行う。ロータ位置検出は、スピンドルモーター30の起動時及び定格回転時に実行される。
ADコンバータ105は電源電圧Vccを検出し、電源電圧値を示すアナログ信号をデジタルデータに変換する。電源電圧値を示すデジタルデータは、MPU101のマイクロコードによる処理に使用される。同様に、ADコンバータ105は温度センサ46からの環境温度を示すアナログ信号をデジタルデータに変換し、環境温度を示すデジタルデータは、MPU101のマイクロコードによる処理に使用される。
ハードディスク・コントローラ102は、ホスト150との間のインターフェース機能を備えており、ホスト150から伝送されたユーザーデータ及びリード・コマンドやライト・コマンドといったコマンドなどを受信する。受信したユーザーデータは、リード/ライト・チャンネル104に転送される。また、リード/ライト・チャンネル104から取得した磁気ディスク11からの読み出しデータを、ホスト150に伝送する。ハードディスク・コントローラ102は、さらに、ホスト150から取得したユーザーデータについて、誤り訂正(ECC)のための符号生成処理を実行する。また、磁気ディスク11から読み出した読み出しデータについて誤り訂正処理を実行する。
図5は、磁気ディスク装置の起動シーケンスを示す。図6(a)、(b)に示すように典型的な3相12極9スロットで構成されるセンサレスDCモーターを7200rpmで定常回転させる場合について、起動シーケンスの説明をする。3相のモーターコイルは、それぞれU相、V相、W相と名付けられる。ここで、極数とスロット数の構成の相違および定格回転数の相違は本発明の適応に関して問題とはならない。
磁気ディスク装置10が電源ONされると、スピンドルモーター起動ルーチンが開始される。当該起動ルーチンは、起動制御モードと回転制御モードから構成される。起動制御モードにおいては、静止した状態からスピンドルモーター30が正しい回転方向で回転を開始し、定格回転数に対して、ある範囲内に達するまで回転数を上昇させる。一定の条件を満たせば、回転制御モードへ切替わり、定格回転数を維持する制御が行われる。
具体的には、起動制御モードにおいては、まず、スピンドルモーター30が静止している状態で3相(U相、V相、W相)のうち2相(例えば、U相およびV相)のコイルに電流を流し、残った1相コイル(ここでは、W相)に生じる誘起電圧を検出することにより、ロータ位置を検出する(S501)。次に、検出された静止状態(ロータとステータの相対位置)に応じて、正しい回転方向で起動できるように各相への通電順序が選択され、駆動電流が供給される(S502)。
また、起動ルーチンが開始されると、MPU101は、ADコンバータ105から、電源電圧の値(Vcc)、および、環境温度を知ることができる。
スピンドルモーター30の回転が開始されても、同様にロータ位置を検出することができるので、一定の位置においてパルスを出力することができ、当該パルスとタイマーを参照することによりスピンドルモーター30の回転数を知ることができる。起動制御モードにおいては、7200rpmに達するまで回転が加速されるが、2880rpmを超えると上記パルスをある周波数に同期させるように制御がされ(PLLロック)(S503)、その周波数が7200rpm(120Hz)に達するまで順次変更される(PLL加速)(S504)。回転数が7200rpm−1パーセントである状態が連続して3回転分持続すると、起動制御モードから回転制御モードへと切替わる(S505)。
回転制御モードでは、PI制御によるフィーバックコントロールが行われ、回転数が7200rpm±0.1パーセントに維持されるように制御される(S506)。回転数が7200rpm±0.1パーセントである状態が連続して8回転分持続すると、スピンドルモーター30の回転は安定したものと判断され(S507)、HSA50が回転する磁気ディスク11上にロードされる(S508)。
HSA50がロードされると、磁気ディスク装置10は、必要なシステム情報が書き込まれた磁気ディスク上のリザーブドエリアを読みにいく(S509)。データの読み出しに成功し、必要な準備が整った状態になると、磁気ディスク装置10は、ホスト150にREADYを返すことができる。
HSA50がロードされるときは、アンロードの状態で7200rpmで回転する磁気ディスク11により生じていたディスク・エンクロージャ20内の定常的な空気の流れが突然乱されることになり、スピンドルモーター30の回転負荷が急激に増加する。ロードされた後は、HSA50のシルエットが回転する磁気ディスク11にかかる分だけ回転負荷が増大した状態で定常化する。このHSA50のロードによる定常的な負荷の増加分はアンロード時の3割増し程度である。
HSA50のロードの際にも、スピンドルモーター30の回転数は7200rpm±0.1パーセントに維持されるように制御される。従って、スピンドルモーター駆動系、すなわちSPMドライバ111は、ロード時の一時的な負荷の増大とロード後の定常的な負荷の増加分に対応できるだけの余裕を有する必要がある。
図7は、環境温度と動圧流体軸受に使用される潤滑流体の粘度の関係を表している。グラフの縦軸は潤滑流体の粘度、横軸は環境温度を示している。粘度は、環境温度が20℃を基準として正規化されている。一般に、潤滑流体の粘度は低温になると急激に上昇する。すなわち、低温状態(例えば0℃)に長時間放置された後で、磁気ディスク装置10を電源ONすると、スピンドルモーター30中の潤滑流体の粘度は常温状態(例えば20℃)に比べて2.5倍程度粘度が上がっている。そのため、潤滑流体の粘度の上昇分だけスピンドルモーター30の回転負荷が増大していることになる。
しかしながら、スピンドルモーター30が起動して回転することに伴いモーターコイルから発熱するため、潤滑流体は急速に温められ、その粘度も急速に低下する。すなわち、スピンドルモーター30の回転負荷が急速に減っていくことになる。数秒間でも回転状態が続けば、潤滑流体の粘度は常温状態の約1.5倍程度に納まるようになる。
スピンドルモーター30が回転すると、そのスピンドルモーターのトルク定数と回転数に応じた逆起電力が生じる。例えば、トルク定数が7.9Nm/Aのスピンドルモーターが7200rpmで回転すると6Vの逆起電力が生じる。そのため、スピンドルモーター駆動系の供給電圧が12V、スピンドルモーターのコイル抵抗が2.4オーム、センス抵抗が0.1オーム、回路抵抗が1.5オームであれば、実質スピンドルモーターに流せる電流は1.5Aである。ここで、供給電圧が10.8V(定格電圧12Vの−10パーセント)であれば、流せる電流は1.23Aに低下してしまう。
スピンドルモーター30を起動し、定格回転に達し、維持するためには、上記で述べてきた、潤滑流体の粘度による回転負荷、および、磁気ディスク11が回転することにより生じる風損、および、HSA50がロードされることによるドラッグトルク、さらに、HSA50がロードされたことによる風損の増加など、スピンドルモーター30の回転負荷となるものの総和が、(流せる電流値)x(トルク定数)で求められるトルクの範囲内に納まっている必要がある。
また、範囲内に納まっていたとしてもスピンドルモーター駆動系に余裕(電圧マージン)がなければ、十分なダイナミックレンジを確保することができず、負荷の変動に対応してスピンドルモーターの定格回転を維持することができなくなる場合がある。
そこで、上記課題を解決するために、本実施例に係る磁気ディスク装置10は,低温状態で起動する際において、HSA50を磁気ディスク11上にロードする前に、ホスト150がタイムアウトとならない範囲内で待ち時間を設け、その待ち時間におけるスピンドルモーター30の回転によりスピンドルモーター自体を温め、潤滑流体の粘度を下げることにより、SPMドライバ111について十分な電圧マージンを確保する。
本発明の第一の実施形態について説明する。磁気ディスク装置10が置かれた環境温度は、上記のディスク・エンクロージャ内にあるフレキシブルケーブル45に搭載された温度センサにより知ることができる。環境温度の変化による潤滑流体の粘性の変化に起因するスピンドルモーター30の回転抵抗の増加は、図7に示したデータより予測することが可能である。よって、磁気ディスク装置10は起動時の環境が低温のときは、その環境温度に応じて、タイムアウトとならない範囲内で、スピンドルモーター30が定格回転に達した後、HSA50のロード開始前の期間に待ち時間を設けることができる。この待ち時間はタイムアウトとならない範囲内で1秒から数秒程度の時間が設定される。スピンドルモーター30は待ち時間の期間中、定格回転しているので温められ、これにより潤滑流体の粘度は低下し、スピンドルモーター30の回転抵抗は顕著に低減することになる。
ここで、磁気ディスク装置10は、起動時の環境温度により待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することができる。あらかじめ、環境温度と待ち時間の関係をテーブルにしたものをメモリ106に置いておき、起動時に参照することができる。
例えば、環境温度が0℃から5℃のときは待ち時間を5秒間に設定し、また、5℃から10℃のときは、待ち時間を2秒間に設定し、10℃より高いときには待ち時間を設けないようにする。
本発明の第二の実施形態について説明する。磁気ディスク装置10は、磁気ディスク装置自身が置かれた環境温度に加えて、ホストから供給されている電圧(Vcc)を知ることができる。起動時の環境が低温であり、さらに供給電圧が低い場合には、よりSPMドライバ111について起動時の電圧マージンを確保することが難しくなる。よって、磁気ディスク装置10は、起動時の環境温度と供給電圧の組合せに応じて、同様に、上記待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することができる。あらかじめ、環境温度と供給電圧の組合せと待ち時間の関係をマトリックスにしたものをメモリ106に置いておき、起動時に参照することができる。
例えば、環境温度が0℃から5℃であり、かつ、供給電圧が10.8Vから11.4Vのときは待ち時間を5秒間に設定する。また、同様に環境温度が0℃から5℃であっても、供給電圧が11.4Vから12.0Vのときは待ち時間を3秒間に設定する。さらに、環境温度が0℃から5℃であっても、供給電圧が12.0Vより大きいときは待ち時間を1秒間に設定することができる。このように、環境温度と供給電圧を組合わせて待ち時間を設定することにより、必要以上に待ち時間を設けることなく、できるだけ早くREADYを返すようにすることができる。
図8は、3.5インチ径ディスクを5枚搭載した磁気ディスク装置について、環境温度が低温(具体的には0℃)、かつ、供給電圧が低い(具体的には、11.4V)のときのスピンドルモーターの起動の様子を示したデータである。図8(a)は、待ち時間が0秒である従来通りの起動であり、図8(b)は、本発明により待ち時間を5秒間だけ設定したときの起動の様子を示している。グラフの左縦軸は、スピンドルモーターの回転数(単位:rpm)、右縦軸は、SPMドライバ111内のDAC(不図示)のデューティー(単位:パーセント)を表し、横軸は電源ONからの経過時間(単位:ミリ秒)(起動16秒後から30秒に達するまで)を表している。定格回転数は7200rpmであり、磁気ディスク装置がREADYとなるためには7200rpm±0.1パーセントで定格回転している必要があり、当該回転数の許容範囲が点線で示されている。データは、実線がスピンドルモーターの回転数を、網掛け太線がDACのデューティーを、それぞれ表している。
図8(a)では、アンロード状態でスピンドルモーターが7200rpmに達し、上記の通りに安定したと判断されたと同時にHSA50がロードされる。グラフ中の縦線は、左から、回転制御モード(PI制御)に切替わったタイミング(グラフ中にstate7と記載)、HSA50のロードを開始したタイミング(グラフ中にload−startと記載)、HSA50のロードが終了したタイミング(グラフ中にload−compと記載)を示している。HSA50のロードによるスピンドルモーターの回転負荷の増大に対応して、スピンドルモーターの回転を維持しようとしてSPMドライバ111内のDACのデューティーはHSA50のロード終了後上昇を続け、ついには100パーセントに達してしまっている。DACのデューティーが100パーセントの状態ではスピンドルモーターの回転を適切に制御することはできないので、スピンドルモーターの回転数は許容範囲を超えて不安定となり、7200rpmに収束することができない。起動から29秒後辺りで、スピンドルモーターの回転による潤滑流体の粘度の低下による回転負荷の減少により、回転制御ができる範囲内に回復するが、そこから定格回転数への収束が始まるので30秒以内には定格回転数で安定することはできず、磁気ディスク装置はREADYとなることはできない。
一方、図8(b)では、アンロード状態でスピンドルモーター30が7200rpmに達し、上記の起動シーケンスに従って安定したと判断されると、5秒の待ち時間の後でHSA50がロードされる。この5秒間でスピンドルモーター内の潤滑流体は温められ、その粘度は顕著に低下するため、スピンドルモーターの回転抵抗も顕著に低下する。その結果、ロードによる回転負荷の増大に対応して、スピンドルモーターの回転を維持しようとしてSPMドライバ111内のDACのデューティーが上昇しても、SPMドライバ111の電圧マージンが確保できているので、80パーセント程度に収まっている。よって、ロード後に一時的に回転数の許容範囲を越えかかっても、適切な制御ができるためスピンドルモーター30の回転は許容範囲内で定格回転数に収束し、DACのデューティーもロード後は40パーセント程度で安定している。この場合において、タイムアウトが30秒であれば、5秒間の待ち時間を設定しても、磁気ディスク装置10は30秒以内にHSA50をロードし、スピンドルモーターは定格回転しているのでREADYとなり、タイムアウトになることはない。
本発明の第三実施形態について説明する。磁気ディスク装置10の置かれた環境温度が低温であるときや、磁気ディスク装置10に供給される電圧が低い場合など、SPMドライバ111の電圧マージンを確保することが難しい場合は、起動からの時間に対するスピンドルモーターの回転上昇カーブの傾きが緩やかになってくる。そこで、上記の第一実施形態に示した環境温度や、第二実施形態に示した環境温度と供給電圧の組合せに替えて、スピンドルモーターの回転上昇カーブの傾き、すなわち回転数の上昇率をパラメーターとして、当該上昇率に応じて、待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することもできる。この際、カーブの傾きの求め方、その傾き、すなわち上昇率により、待ち時間を決定するプロセスはアルゴリズムとして表され、メモリ106に置かれた上で実行されることになる。
例えば、起動制御モードにおいて、スピンドルモーターの回転数が7000rpmから7150rpmに達するまでに要する時間を測定し、時間が1秒以上かかっていれば、5秒間の待ち時間を設定する。また、同様に、スピンドルモーターの回転数が7000rpmから7150rpmに達するまでに要する時間が0.7秒以上1.0秒未満のときは、待ち時間を3秒間に設定する。さらに、スピンドルモーターの回転数が7000rpmから7150rpmに達するまでに要する時間が0.7秒以下であれば、待ち時間の設定はしないものとする、すなわち、待ち時間を0秒間に設定することができる。この場合において、スピンドルモーター駆動系から得られる情報だけを基にして上記判断をすることができるので、磁気ディスク装置10の置かれた環境温度や供給電圧の測定は不要とすることもできる。
さらに、前記の環境温度、または前記の環境温度と供給電圧の組合せに、当該スピンドルモーターの回転数の上昇率を組み合わせてパラメーターとし、同様に、上記待ち時間を設ける必要性の有無を判断したり、待ち時間の長さを調整することも可能である。これにより、必要な待ち時間について、よりきめの細かい条件設定をすることができる。
スピンドルモーターのトルク定数は、製造工程のばらつきにより、一定の分布を持つので、トルク定数の高いスピンドルモーターを使用した磁気ディスク装置は回転数の上昇率も高い。例えば、環境温度が0℃から5℃であり、かつ、供給電圧が10.8Vから11.4Vのときであっても、スピンドルモーターの回転数が7000rpmから7150rpmに達するまでに要する時間が0.7秒以上1.0秒未満のときは、待ち時間を5秒間ではなく、4秒間に設定する。これにより、必要な待ち時間の最適化を図ることができ、できるだけ早くREADYを返すことができる。
本発明の第四実施形態について説明する。一般に磁気ディスク装置10は起動時にリザーブエリア(システム情報が書き込まれた領域)を読みに行く。この際にも、通常のユーザーデータを読み込むときと同様にスピンドルモーター30の回転数は7200rpm±0.1パーセントになっている必要がある。しかしながら、環境温度が低温で、かつ、供給電圧が低電圧の状態ではスピンドルモーターの回転精度が安定するまでに時間がかかったり、回転精度が不安定なこともある。そこで、スピンドルモーター起動後ある一定の期間に限ってリザーブエリアを読みに行く際の回転精度を緩和する。スピンドルモーターの回転精度を緩和することで、ユーザーデータを読み書きする際に必要な定格回転数の規定の範囲内に収まらない状態でもリザーブエリアに書き込まれたデータを読み出すことができ、READYを返すことが可能となる。
例えば、リザーブエリアのデータを読み出す際には書き込む際には、リード/ライト・チャンネル104のリードゲートのタイミングの調節幅を、ユーザーデータの読み出しの際の調整幅の3倍とする。そうすることで、リザーブエリアのデータを読み出す際に限りスピンドルモーターの回転精度のばらつきの範囲は3倍、すなわち、7200rpm±0.3パーセントまで許容できるようになる。そうすることで、リザーブエリアにある必要なデータを読み出すことができれば、磁気ディスク装置はREADYを返すことができる。スピンドルモーターが回転を続けている間に潤滑流体は温められるので、ある程度時間が経てばスピンドルモーターは定格回転(7200rpm±0.1パーセント)することができる。この場合、磁気ディスク装置がREADYを返した後で、改めてスピンドルモーターが定格回転できているか否かをチェックした上で、ホストの命令に従ってユーザーデータの読み出し・書き込みを行えばよい。この際、上記の待ち時間を挿入することは不要となる。
この場合、前記の環境温度、または前記の環境温度と供給電圧の組合せ、および、それらに前記のスピンドルモーターの回転数の上昇率を組み合わせてパラメーターとして、リザーブエリアのデータを読み出す際のスピンドルモーターの回転精度を緩めるか否かの判断をすることができる。同様にして、スピンドルモーターの回転精度を緩和する際の許容範囲を決定することも可能である。
さらに、待ち時間の挿入とスピンドルモーターの回転精度の緩和を併用することで、より確実にタイムアウトしないでREADYを返すことが可能となる。例えば、環境温度が0℃から5℃であり、かつ、供給電圧が10.8Vから11.4Vのときで、スピンドルモーターの回転数が7000rpmから7150rpmに達するまでに要する時間が1.0秒以上のときに、待ち時間として5秒間を設定する。このとき、ホストとのタイムアウトの関係上5秒間以上の待ち時間を設定することができない場合、5秒間の待ち時間の後でも回転数が7200rpm±0.1パーセントの範囲で安定しておらず、リザーブエリアのデータを読み出すことができなければタイムアウトとなってしまう。この場合においても、読み出しの際のスピンドルモーターの回転精度を7200rpm±0.3パーセントに緩和すれば、データを読み出しに成功し、タイムアウトしないでREADYを返すことができる。
上記の第一及び第二の実施形態は、ロード・アンロード機構を有する磁気ディスク装置について述べられてきたが、ロード・アンロード機構を有しないで、コンタクト・スタート・ストップする磁気ディスク装置においても適用可能である。その場合、スピンドルモーターが定格回転に達した後、READYを返す前に、上記の待ち時間を設定してやればよい。同様に、第三及び第四の実施形態は、ロード・アンロード機構を有する磁気ディスク装置でも、コンタクト・スタート・ストップする磁気ディスク装置においても適用可能である。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
本実施の形態にかかる磁気ディスク装置の分解斜視図である。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置の平面図である。 本実施の形態にかかるスピンドルモーターと磁気ディスクおよび磁気ヘッドの断面図である。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置のブロック線図である。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置の起動シーケンスを表すフローチャートである。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置に使用されるスピンドルモーターの構造の実施例を示す平面図である。 本実施の形態にかかるスピンドルモーターに使用される潤滑流体の粘度の環境温度に対する変化を示すグラフである。 本実施の形態にかかる磁気ディスク装置の低温・低電圧におけるスピンドルモーターの起動状況を示すグラフである。
符号の説明
10 磁気ディスク装置、11 磁気ディスク、12 ベース、13 カバー、
14 クランプ、15 スペーサー、
20 ディスク・エンクロージャ
30 スピンドルモーター、31 スラスト軸受部、32スラストプレート、
33 ラジアル軸受部、34 ハブ、35 ハウジング、36 回転軸
40 ヘッド・ジンバル・アセンブリ(HGA)、41 ヘッドスライダ、
42 サスペンション、45 フレキシブルケーブル、46 温度センサ
50 ヘッド・スタック・アセンブリ(HSA)、51 ピボットアセンブリ、
52 キャリッジ、 53 ボイス・コイル・モーター(VCM)、54 アーム、
55 コイルサポート、 56 フラットコイル、 57 ランプ
100 コントローラ、 101 MPU、 102 ハードディスク・コントローラ(HDC)、 103 サーボ・コントローラ、 104 リード/ライト・チャンネル、105 ADC 、106 メモリ、
110 モータ・ドライバ・ユニット、 111 SPMドライバ、 112 VCMドライバ、
150 ホスト。

Claims (13)

  1. 磁気ディスク装置であって、
    前記磁気ディスク装置は動圧流体軸受を使用したスピンドルモーターと、
    前記スピンドルモーターの回転数を検出する回転数検出部と、
    前記磁気ディスク装置のおかれた環境温度を測定する温度測定部を有し、
    前記磁気ディスク装置の起動の際に、スピンドルモーターが定格回転に達した後、READYを返す前の期間に、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度に応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 請求項1記載の磁気ディスク装置において、
    ロード・アンロード機構を有し、
    前記磁気ディスク装置の起動の際に、スピンドルモーターが定格回転に達した後、ヘッド・スタック・アセンブリのロードを開始する前の期間に、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度に応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 請求項1記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置に供給される電圧を測定する電圧測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記電圧測定部により測定された前記電圧の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 請求項2記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置に供給される電圧を測定する電圧測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記電圧測定部により測定された前記電圧の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  5. 磁気ディスク装置であって、
    前記磁気ディスク装置は動圧流体軸受を使用したスピンドルモーターと、
    前記スピンドルモーターの回転数を検出する回転数検出部と、
    前記磁気ディスク装置の起動からの経過時間を測定する時間測定部と、
    前記時間測定部により測定された時間と前記回転数検出部から検出されたスピンドルモーターの回転数から単位時間当たりの回転数の上昇率を算出する回転数上昇率演算部を有し、
    前記磁気ディスク装置の起動の際に、スピンドルモーターが定格回転に達した後、READYを返す前の期間に、
    前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率に応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  6. 請求項5記載の磁気ディスク装置において、
    ロード・アンロード機構を有し、
    前記磁気ディスク装置の起動時に、スピンドルモーターが定格回転に達した後、ヘッド・スタック・アセンブリのロードを開始する前の期間に、
    前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率に応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  7. 請求項5記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置のおかれた環境温度を測定する温度測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  8. 請求項6記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置のおかれた環境温度を測定する温度測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  9. 請求項5記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置のおかれた環境温度を測定する温度測定部と、
    前記磁気ディスク装置に供給される電圧を測定する電圧測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記電圧測定部により測定された前記電圧と前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  10. 請求項6記載の磁気ディスク装置において、
    前記磁気ディスク装置のおかれた環境温度を測定する温度測定部と、
    前記磁気ディスク装置に供給される電圧を測定する電圧測定部を有し、
    前記温度測定部により測定された前記環境温度と前記電圧測定部により測定された前記電圧と前記回転数上昇演算部により算出された回転数上昇率の組合せに応じて設定された待ち時間を挿入することを特徴とする磁気ディスク装置。
  11. 磁気ディスク装置の起動時に、磁気ディスク上のリーザブエリアにあるデータを読み取る際のスピンドルモーターの回転精度が、前記磁気ディスク装置がREADYになった後ユーザーデータを読み取る際のスピンドルモーターの回転精度より低いことを特徴とする磁気ディスク装置。
  12. 請求項11記載の磁気ディスク装置は、
    ロード・アンロード機構を有することを特徴とする磁気ディスク装置。
  13. 前記磁気ディスク装置は、
    当該磁気ディスク装置の起動時に、磁気ディスク上のリーザブエリアにあるデータを読み取る際のスピンドルモーターの回転精度が、前記磁気ディスク装置がREADYになった後ユーザーデータを読み取る際のスピンドルモーターの回転精度より低いことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
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