JP2008065704A - 車両制御装置 - Google Patents

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昌宏 神谷
Hiroshi Shibata
浩 柴田
Kentaro Koga
健太郎 古賀
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Abstract

【課題】運転者の心理状態(感情)を総合的に判断し、判断結果に基づいた車両制御を行なうこと。
【解決手段】状況判断部11によって判断された状況のうち、道路状況や気象状況を情動要因検知部12が情動要因として検知し、生体状態監視部13が取得した運転者の生体状態と組み合わせて使用することで運転者の心理状態を総合的に判断し、制御内容決定部15による運転者への通知制御と、車両の挙動制御へ反映させることで、積極的に事故などを防止する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、車両の状況に応じた制御を行なう車両制御装置に関し、特に運転者の感情に対応した制御を行なう車両制御装置に関する。
従来、車両の走行に関する情報を収集して状況判断し、運転者への情報提供や車両の動作制御を行なうことで車両の運転を支援する装置が考案されてきた。
さらに近年では、運転者の心理状態などを監視し、運転に適した状態であるか否かを運転者自身に通知する技術も考案されている。例えば、特許文献1は、運転者の表情、眼球挙動、心拍数などから運転者の緊張や疲労、眠気など運転に支障をきたす状態を判別し、判別結果を模擬したシンボルマークを表示する技術を開示している。
特開2003−339681号公報
しかしながら、従来の技術では、判別できるのが身体状態に直結した心理状態のみに限定され、周辺状況に依存した緊張などの感情を判別することができなかった。
また、判別した状態を単に通知するのみであり、例えば眠気を感じている場合に判別結果を表示したとしても、眠気によって表示の確認自体が行なわれない可能性が高い。
すなわち、従来の技術では、極めて限定された心理状態しか判別できず、また、判別結果を有効利用することができないという問題点があった。そのため、運転者の心理状態(感情)を総合的に判断し、判断結果に基づいて積極的に事故などの防止を行なうことのできる技術の実現が重要な課題となっていた。
本発明は、上述した従来技術における問題点を解消し、課題を解決するためになされたものであり、運転者の心理状態(感情)を総合的に判断し、判断結果に基づいた制御を行なう車両制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る車両制御装置は、自車両が現に迎えている状況を判断し、判断された外界の状況から運転者の情動を誘発する情動要因を検知するとともに、運転者の生体情報を取得し、生体情報と前記情動要因との組み合わせによって運転者の感情を推定し、推定結果を利用して車両の動作制御や運転者への通知制御の内容を決定する。
本発明によれば車両制御装置は、外界状況に対応して運転者の心理状態(感情)を総合的に、かつ低負荷で高精度に判断し、判断結果に基づいた適切な制御を行なう車両制御装置を得ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る車両制御装置の好適な実施例について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例である車両制御装置10の概要構成を示す概要構成図である。同図に示すように車両1に搭載された車両制御装置10は、ナビゲーション装置20、車外カメラ31、車速センサ32、加速度センサ33、通信装置34、レーダ35、心拍数センサ41、呼吸センサ42、圧力センサ43、発汗センサ44、マイクロフォン45、車内カメラ46、車内通知系50、車両制御系60およびハンドル冷却機構70に接続する。
ナビゲーション装置20は、GPS(Global Positioning System)受信機22が人工衛星と通信して特定した自車両の位置、地図データ21、VICS(Vehicle Information and Communication System)受信機23が受信した道路交通情報などを利用して、走行経路の設定および誘導を行なう車載装置である。
この経路の誘導は具体的には車内通知系50を用いて行なう。また、ナビゲーション装置20は、車両制御装置10に対して自車両の位置情報や周辺の地図情報、交通情報などを供給する。
車外カメラ31は、自車両の周囲を撮影する撮影手段である。また、速度センサ32は自車両の走行速度を測定する測定手段であり、加速度センサ33は自車両にかかる加速度を測定する測定手段である。
さらに、通信装置34は、自車両周辺、例えば他車両や道路近傍に設置された通信機と通信する通信装置であり、レーダ35は、ミリ波やマイクロ波を用いて自車両周辺の物体を検出する検知手段である。
心拍数センサ41は、運転者の心拍数(脈拍)を計測するセンサであり、呼吸センサ42は、運転者の呼吸の状態を監視するセンサである。また、圧力センサ43は、運転席の座面にかかる圧力を計測することで、運転者の体勢の変化を監視するセンサである。
発汗センサ44は、例えばハンドルなどに設けられ、運転者の発汗状態を監視するセンサである。さらに、マイクロフォン45は運転者の音声を取得する集音手段であり、車内カメラ46は自車両内部、特に運転者を撮影する撮影手段である。
車内通知系50は、自車両の乗員に対して通知を行なう装置群であり、表示による通知を行なうディスプレイ51や音声による通知を行なうスピーカ52などを含む。この車内通知系50は、車両制御装置10、ナビゲーション装置20の他、車載オーディオ装置など各種車載装置で共用することができる。
車両制御系60は、車両の動作制御を行なう装置群であり、アクセル操作に基づいてエンジンの動作を制御するエンジン制御機構61、ブレーキペダルの操作に基づいて車両の制動を行なうブレーキ制御機構62、ハンドル操作に基づいて車両の舵角を制御する舵角制御機構63、ワイパーの動作を制御するワイパー制御機構64などを含む。
この車両制御系60は、運転者の操作に応答して車両制御を行なう他、車両制御装置10からの制御指示を受けて車両の動作を制御する。また、車両制御系60は、車両の動作状態を車両制御装置10に出力する。
ハンドル冷却機構70は、ハンドル部分に設けられ、運転者の掌を冷却する冷却機構である。運転者が緊張している場合などにはこのハンドル冷却機構70によって掌を冷やすことで、運転者の緊張を和らげることができる。
車両制御装置10は、自車両の状況に対応して運転者への通知制御や車両の動作制御を行なうことで、運転操作を支援する装置であり、その内部に状況判断部11、情動要因検知部12、生体状態監視部13、個人識別部14、制御内容決定部15、感情推定部16およびデータベース17を有する。
状況判断部11は、自車両が現に迎えている状況を判断する判断する処理部である。この状況判断には、ナビゲーション装置20から取得した自車両の位置情報や周辺の地図情報、交通情報、車外カメラ31が撮影した画像に対する画像認識、車速センサ32が測定した自車両の走行速度、加速度センサ33が測定した自車両に加わる加速度、通信装置34による通信結果、レーダ35による物体検知結果、振動センサ36による測定結果、車両制御系60から取得した自車両の動作状態を用いる。
情動要因検知部12は、運転者の感情の変化(情動)を誘発する要因を検知する処理を行なう。この情動要因としては、状況判断部11の判断結果のうち、道路状況や気象状況を用いる。
生体情報監視部13は、運転者の身体状態を監視する処理を行なう。身体状態としては、心拍数センサ41が計測した心拍数、呼吸センサ42が監視した呼吸の状態、圧力センサ43が検知した体勢の変化、発汗センサ44が検知した発汗状態、マイクロフォン45が取得した音声、車内カメラ46が撮影した運転者画像に対する画像認識結果などを用いることができる。
個人識別部14は、運転者を識別する処理を行なう処理部である。この運転者の個人識別は、車内カメラ36が撮影した運転者の顔画像に対する画像認識によって実現しても良いし、例えば運転者ごとに個別に割り当てられたキーなどを認識することで行なっても、また運転者自身による入力によって行なっても良い。
感情推定部16は、情動要因検知部12による検知結果、生体情報監視部13による監視結果、個人識別部14による識別結果、車両制御系60から取得した運転状況を用いて、運転者の感情を推定する処理を行なう。
例えば、狭い山道を走行している場合や、霧で視界が悪い状況では、運転者は普段よりも緊張することが推定される。そして、運転者が緊張した場合には、生体状態(例えば心拍数の変化や発汗)に変化があらわれる。
ここで、同じ情動要因に対してどのように反応するか、また生体状態の変化度合いと感情と対応関係については個人差が大きいので、個人識別部14による識別結果を利用することが好ましい。
データベース17は、個人識別部14による識別結果を利用して、運転者ごとに通常状態での生体状態を記憶している。すなわち、感情推定部16は、データベースから読み出した通常時の生体状態と、生体状態監視部13が取得したその時点での生体状態とを比較することで、生体状態に変動があったか否かを判断することができる。
制御内容決定部15は、状況判断部11による判断結果と、感情推定部16による感情の推定結果と、に基づいて制御内容を決定する。すなわち、車両の状況(状況判断部11の判断結果)が同一であっても、運転者の感情によってそれぞれ異なる適切な制御を選択して実行することができる。
また、制御内容決定部15は、その内部に特殊制御開始部15a、予測制御部15b、閾値制御部15c、リソース配分部15dを有する。特殊制御開始部15aは、特定の感情に対応する制御を開始する処理を行なう処理部であり、予測制御部15bは、感情に起因して発生が予測される状態の事前対処を行なう処理部である。また、閾値制御部15cは、運転者の感情に応じて車両制御における閾値の調整する処理部であり、リソース配分部15dは、運転者の感情に応じて車両制御に対するリソース配分を調整する処理部である。
このように、車両制御装置10は、外界の状況、道路状況や気象状況などを運転者の情動を誘発する情動要因として検知し、外界状況と運転者の生体状態、さらに運転状況を用いて運転者の感情を推定することで、運転者の心理状態を総合的に判断することができる。そして、判断結果から運転者への通知と、車両の挙動制御への介入を行なうことで、積極的に事故などを防止することができる。
運転者の感情推定に用いる各種情報の具体例を図2に示す。同図に示すように、道路状況としては、道路の属性(すなわち高速道路、狭路、一方通行、カーブ連続、山道、など)と、道路の状況(交通量の多寡、凍結の有無、積雪の有無、水濡れの有無など)を用いることができる。
また、気象情報としては、降雨・降雪の有無、霧の有無、外気温(特に氷点下であるか否か)や、時間帯(夜間や昼間かなど)を用いることができる。
そして、生体情報としては、心拍数や発汗、視線などを用いることができ、運転状況としては急ハンドルや急ブレーキを用いることができる。
道路属性は、例えばナビゲーション装置20から地図情報を取得して判定することができる。このほか、高速道路であるか否かは、自車両の走行速度から判断することができる。同様に、狭路や一方通行は画像認識によって判定することができ、カーブの連続は進行方向の変化、画像認識、ハンドル操作量の検知などよって判定することができる。
また、交通量については、画像認識や車両間通信によって判断することが可能であり、路面の凍結、積雪、水濡れは画像処理によって判断することができる。
また、気象状況は、ナビゲーション装置20の出力やレーダによる検知結果、路車間通信、ワイパーの動作状態などによって判断することができる。また、車内における乗員の会話を認識するなど、他の方法を用いても良い。
運転者の生体状態については、既に述べたような各種センサの出力や、画像認識によって判断することができる。例えば、運転者の視線方向や表情については、車内カメラ46の撮影した画像に対して画像認識を行うことで判断することが可能である。
運転状況は、車両制御系60から運転者による運転操作を取得すればよい。この運転操作の状況は、運転者の生体状態を直接示すものではないが、例えば急ハンドルや急ブレーキなどの操作を行なった場合は、運転者に緊張などの心理変化が発生している可能性が高いと推定することができる。
感情推定部16は、道路状況と気象状況とを用いて、外界状況の危険度合いを示す外界の危険度を算出し、生体状態と運転状況から運転者の状態の異常度合いを示す運転者異常度を算出する。そして、外界危険度と運転者異常度とを用いて運転者の感情を推定する。
外界危険度Reの算出の具体例について図3を参照して説明する。同図において、R1〜R10は定数であり、R1<R2、R6<R7とする。
同図に示した処理フローでは、まず、外界危険度Reの値を初期化してゼロとし(ステップS101)、路面が凍結もしくは積雪しているか否かを判定する(ステップS102)。
そして、路面が凍結もしくは積雪している場合(ステップS102,Yes)、さらにチェーンもしくはスタッドレスタイヤを装着しているか否かを判定し(ステップS103)、チェーンもしくはスタッドレスタイヤを装着しているならば(ステップS103,Yes)外界危険度ReにR1を加算し(ステップS104)、装着していなければ(ステップS103,No)R2を外界危険度Reに加算する(ステップS105)。
ここで、チェーンの装着状態はユーザ(運転者など)による入力に基づいて判定し、スタッドレスタイヤの装着状態はユーザによる入力もしくはメンテナンスの記録に基づいて判定すればよい。
ステップS104、ステップS105の後、もしくは路面が凍結も積雪もしていない場合(ステップS102,No)、つぎに感情推定部16は、路面が水に濡れているか否かを判定する(ステップS106)。
そして、路面が濡れている場合(ステップS106,Yes)、さらにタイヤ圧が正常であるか否かを判定し(ステップS107)、タイヤの空気圧が正常であれば(ステップS107,Yes)外界危険度ReにR3を加算し(ステップS108)、タイヤの空気圧が正常でなければ(ステップS107,No)、走行速度にR4を乗じた値を外界危険度Reに加算する(ステップS109)。
ステップS108、ステップS109の後、もしくは路面が水に濡れていない場合(ステップS106,No)、つぎに感情推定部16は、雨(もくしは雪)が降っているか否かを判定し(ステップS110)、降雨・降雪がある場合(ステップS110,Yes)には外界危険度ReにR5を加算する(ステップS111)。
ステップS111終了後、もしくは降雨・降雪が無い場合(ステップS110,No)、つぎに感情推定部16は霧が発生しているか否かを判定する(ステップS112)。その結果、霧が出ていれば(ステップS112,Yes)、さらに車両に運転者の視認を補助するレーダなどの前方監視センサが搭載されているか否かを判定し(ステップS113)、前方監視センサを搭載していれば(ステップS113,Yes)外界危険度ReにR6を加算し(ステップS114)、前方監視センサを搭載していなければ(ステップS113,No)、値を外界危険度ReにR7を加算する(ステップS115)。
ステップS114、ステップS115の後、もしくは霧が発生していない場合(ステップS112,No)、つぎに感情推定部16は、外気温が氷点下であるか否かを判定し(ステップS116)、氷点下である場合(ステップS116,Yes)には外界危険度ReにR8を加算する(ステップS117)。
その後、感情推定部16は、外界の明るさである照度LにR9を乗じた値を外界危険度Reに加算し(ステップS118)、さらに夜間であるか否かを判定する(ステップS119)。そして、夜間であれば(ステップS119,Yes)、外界危険度ReにR10を加算し(ステップS120)、夜間でなければ(ステップS119,No)そのまま処理を終了する。
つづいて、運転者異常度Adの算出の具体例について図4を参照して説明する。同図において、A1〜A4は定数である。同図に示した処理フローでは、まず、外界危険度Adの値を初期化してゼロにする(ステップS201)。そして、運転者の表情が恐怖や緊張を示しているか否かを判定し(ステップS202)、恐怖や緊張を示しているならば(ステップS202,Yes)、運転者異常度Adに値A1を加算する(ステップS203)。
ステップS203終了後、もしくは運転者の表情が恐怖や緊張を示していない場合(ステップS202,No)、つぎに感情推定部16は、運転者が正常範囲を超える握力で、一定時間継続してハンドルを握っているか否かを判定し(ステップS204)、正常範囲を超える握力で一定時間継続してハンドルを握っているならば(ステップS204,Yes)、運転者異常度Adに値A2を加算する(ステップS205)。
ステップS205終了後、もしくは運転者の握力が正常である場合(ステップS204,No)、つぎに感情推定部16は、運転者の掌の発汗が正常範囲を超えているか否かを判定し(ステップS206)、正常範囲を超えているならば(ステップS206,Yes)、運転者異常度Adに値A3を加算する(ステップS207)。
ステップS207終了後、もしくは掌の発汗が正常の範囲内である場合(ステップS206,No)、つぎに感情推定部16は、運転者の心拍数が正常範囲を超えているか否かを判定し(ステップS208)、正常範囲を超えているならば(ステップS208,Yes)、運転者異常度Adに心拍数Hr×A4の値を加算して(ステップS209)処理を終了し、正常範囲を超えていなければ(ステップS208,No)、そのまま処理を終了する。
なお、図3および図4に示した外界危険度の算出と運転者異常度の算出方法はあくまで一例であり、使用するファクターや算出方法は適宜変更することができる。
つづいて、外界危険度と運転者異常度を用いた運転者の感情推定について説明する。まず図5は、外界危険度と運転者異常度との組み合わせによって運転者の感情を推定する場合の処理について説明する説明図である。
同図に示した表では、外界危険度と運転者異常度とを一次独立な値として横軸に運転者異常度Ad、縦軸に外界危険度Reを取っている。そして、それぞれの値が閾値Adt、Retを超えるか否かで領域T1〜T4を区分している。
領域T1は、外界危険度も運転者異常度もともに高い(閾値を超える)状況に対応し、領域T2は、外界危険度は低い(閾値以下)が、運転者異常度が高い状況に対応している。さらに、領域T3は、外界危険度は高いが運転者異常度が低い状況に対応しており、領域T4は外界危険度も運転者異常度もともに低い状況に対応している。
そして、制御内容決定部15は、現在の状況が領域T1〜T4のいずれに対応するかに従って、図6に示すように制御内容を決定する。すなわち、領域T1では運転者への助言と車両制御をともに実行し、領域T2では運転者への通知を、領域T3では車両制御を主に行なう。
具体的には、領域T1は、外界が危険な状態であり、運転者が恐怖や不安、緊張を感じている状況であるので、運転者に対してリラックスし、かつ慎重な運転を行なうように促し、アクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作に対するレスポンスをやや鈍くする。なお、運転者のリラックスを促すため、運転者の掌の冷却をおこなってもよい。
また、領域T2は、外界の状況はさほど危険ではないが、運転者が緊張している状況であるので、運転者へのリラックスを促す通知を行なう。
さらに、領域T3は、外界の状況が危険であるにも関わらず、運転者が緊張していない状況に対応しているので、運転者に対して慎重な運転を促すとともに、アクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作に対するレスポンスを鈍くする。
なお、領域T4は、外界状況が危険ではなく、運転者も平静な通常の状態に対応しており、運転者への助言や車両制御は行なわない。
さて、図5および図6に示した例では、外界危険度Reと運転者異常度Adを一次独立として運転者の感情推定や制御内容の決定に利用する場合について説明したが、感情推定や制御内容決定は任意の手法を用いて行なうことができる。
例えば、外界危険度Reと運転者異常度Ad、定数α,βを用い、外界状況を勘案した運転者の心理状態を示す心理状態値Spを
Sp=αRe+βAd
のように算出しても良い。
この場合、外界危険度が大きいほど、また運転者異常度が大きいほど、運転者の心理状態が通常状態から大きく逸脱指定しているととなり、制御内容決定部15は、心理状態Spの大きさに従って制御内容を決定することとなる。
さらに、例えば、まず外界状況を判定し、外界状況が所定の状態となった場合にのみ生体情報に基づく感情推定を実行することとしてもよい。この場合の車両制御装置10の処理動作を図7に示す。同図は、車両制御装置10の電源がオンになった場合に開始され、繰り返し実行されるルーチン処理の処理動作を説明するフローチャートである。
この処理フローでは、まず車両制御装置10は、周辺状況を取得し(ステップS301)、道路状況や気象状況などの外界状況を解析する(ステップS302)。この外界状況の解析として、上述した外界危険度の算出を用いることができる。
そして、外界状況が特定の状況となっていなければ(ステップS303,No)、通常の通知や車両挙動の制御を行なって(ステップS307)、処理を終了する。
一方、外界状況が特定の状況となっている場合(例えば、外界危険度が所定の値を超えている場合)(ステップS303,Yes)、つぎにユーザの生体状態を取得し(ステップS304)、特定の感情の発生が推定されたか否か(例えば上述した運転者異常度が所定の値を超えたか否か)を判定する(ステップS305)。
その結果、運転に影響を及ぼすような特定の感情の発生が推定されなければ(ステップS305,No)、通常の通知や車両挙動の制御を行なって(ステップS307)、処理を終了する。
一方、運転に影響を及ぼす特定の感情の発生が推定された場合には(ステップS305,Yes)、推定された感情、もしくは運転者異常度の大きさに基づいて処理内容を変更(ステップS306)した上で通知や車両挙動の制御を行なって(ステップS307)、処理を終了する。
このように、外界状況が特定の状況となった場合にのみ運転者の状態を判定することで、車両制御装置10の処理負荷を軽減しつつ、感情推定の精度を向上することが可能となる。
上述してきたように、本実施例にかかる車両制御装置10は、道路状況や気象状況などの外界状況に基づいて運転者の感情を推定することで、運転者の心理状態を総合的に判断し、制御内容決定部15による運転者への通知制御と、車両の挙動制御へ反映させることで、積極的に事故などを防止することができる。
なお、本実施例はあくまで一例をしめしたものであり、発明の内容を限定するのもではない。本発明の実施に当たっては、その構成を適宜変更して実施することができるものである。
以上のように、本発明にかかる車両制御装置は、運転操作の支援に有用であり、特に運転者の感情に対応した制御に適している。
本発明の実施例にかかる車両制御装置の概要構成を示す概要構成図である。 運転者の感情推定に用いる情報の具体例について説明する説明図である。 外界危険度の算出処理について説明するフローチャートである。 運転者異常度度の算出処理について説明するフローチャートである。 外界危険度と運転者異常度との組み合わせによって運転者の感情推定を説明する説明図である。 運転者の感情に基づく制御内容の決定について説明する説明図である。 所定の外界状況の場合にのみ感情推定を実行する場合の処理動作について説明するフローチャートである。
符号の説明
1 車両
10 車両制御装置
11 状況判断部
12 情動要因検知部
13 生体状態監視部
14 個人識別部
15 制御内容決定部
15a 特殊制御開始部
15b 予測制御部
15c 閾値制御部
15d リソース配分部
16 感情推定部
17 データベース
20 ナビゲーション装置
21 地図データ
22 GPS受信機
23 VICS受信機
31 車外カメラ
32 車速センサ
33 加速度センサ
34 通信装置
35 レーダ
41 心拍数センサ
42 呼吸センサ
43 圧力センサ
44 発汗センサ
45 マイクロフォン
46 車内カメラ
50 車内通知系
51 ディスプレイ
52 スピーカ
60 車両制御系
61 エンジン制御機構
62 ブレーキ制御機構
63 舵角制御機構
64 ワイパー制御機構
70 ハンドル冷却機構

Claims (4)

  1. 自車両が現に迎えている状況を判断する状況判断手段と、
    前記状況判断手段によって判断された外界の状況から運転者の情動を誘発する情動要因を検知する情動要因検知手段と、
    前記運転者の生体情報を取得する生体情報取得手段と、
    前記情動要因から外界状況の危険度合いを示す外界危険度を算出し、また前記生体情報から前記運転者の状態の異常度合いを示す運転者異常度を算出し、前記外界危険度と前記運転者異常度との組み合わせによって前記運転者の感情を推定する感情推定手段と、
    前記状況判断の結果と前記感情の推定結果に基づいて車両の動作制御および/または運転者への通知制御の内容を決定する制御内容決定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記感情推定手段は、前記情動要因から外界状況の危険度合いを示す外界危険度を算出し、また前記生体情報から前記運転者の状態の異常度合いを示す運転者異常度を算出し、前記外界危険度と前記運転者異常度とに所定の重み付けを行なった合計値の大きさによって前記運転者の感情を推定することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記感情推定手段は、前記外界の状況が所定の状態となった場合に、前記運転者の生体情報に基づく感情推定を実行することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  4. 前記制御内容決定手段は、前記感情の推定結果に基づいて、感情の変化を促す通知および/または感情に起因して発生が予測される見落としを補う情報提供を行なうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の車両制御装置。
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