JP2008064882A - 反射防止フィルム用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも一軸方向に延伸されたポリエステルフィルムの少なくとも片面に、少なくとも1種のカチオンポリマーおよび少なくとも1種のバインダーポリマーを含有する塗布層を有し、フィルムのヘイズが2.0%以下であることを特徴とする反射防止フィルム用積層ポリエステルフィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明における積層ポリエステルフィルムを構成するポリエステルフィルムは単層構成であっても多層構成であってもよく、2層、3層構成以外にも本発明の要旨を越えない限り、4層またはそれ以上の多層であってもよく、特に限定されるものではない。
上記構造式で表される化合物の中でも、本発明においては、2、2’−(1、4−フェニレン)ビス[4H−3、1−ベンゾオキサジン−4−オン]が特に好ましい。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
JIS K7136に準じて、ヘイズ測定装置(村上色彩技術研究所製HAZE METER HM−150)を使用して測定した。
あらかじめ、ポリエステルフィルムの測定裏面に黒テープ(ニチバン株式会社製ビニールテープVT―50)を貼り、分光光度計(日本分光株式会社製 紫外可視分光光度計 V−570 および自動絶対反射率測定装置 AM−500N)を使用して同期モード、入射角5°、N偏光レスポンス Fast、データ取区間幅1.0nm、バンド幅10nm、走査速度1000m/minで塗布層面を波長範囲400〜800nm、の絶対反射率を測定した。得られた波長1nmごとの絶対反射率値から、その平均値を算出した。
分光光度計(株式会社島津製作所社製UV−3100PC型)により、スキャン速度を低速、サンプリングピッチを2nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、380nm波長での光線透過率を検出した。
日本ヒューレット・パッカード社製高抵抗測定器:HP4339Bおよび測定電極:HP16008Bを使用し、23℃、50%RHの測定雰囲気でサンプルを充分調湿後、印可電圧100Vで1分後の塗布層の表面固有抵抗値を測定した。
積層芳香族ポリエステルフィルムの塗布層側に、日本合成化学工業株式会社製の紫光(登録商標)を塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した。次いで、フィルムを送り速度10m/分で走行させながら、水銀ランプを用いて照射エネルギー120W/cm、照射距離10cmの条件下で紫外線を照射し、表面機能層を有するフィルムを得た。当該フィルムに碁盤目のクロスカット(1mm2の升目を100個)を施し、その上に18mm幅のテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で急激にはがした後、剥離面を観察し、剥離面積が20%未満ならば○、20%以上50%未満なら△、50%以上ならば×とした。
積層芳香族ポリエステルフィルムの塗布層側に、日本合成化学工業株式会社製の紫光(登録商標)を塗布し、80℃で1分間乾燥し溶剤を除去した。次いで、フィルムを送り速度10m/分で走行させながら、水銀ランプを用いて照射エネルギー120W/cm、照射距離10cmの条件下で紫外線を照射し、厚さ5μmの表面機能層を有するフィルムを得た。さらに当該表面機能層の上に、パーフルオロブテニルビニルエーテルの重合体のパーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)溶液を使用し、乾燥後の塗布厚さが100nmとなるようにマイクログラビア方式で塗工し、120℃で10分間乾燥し、反射防止層を積層した。得られたフィルムを3波長光域型蛍光灯下で目視にて、干渉ムラを観察し、視認性が良好ならば○、視認性の悪化が確認できれば×とした。
フィルム小片をエポキシ樹脂にて固定成形した後、ミクロトームで切断し、フィルムの断面を透過型電子顕微鏡写真にて観察した。その断面のうちフィルム表面とほぼ平行に2本、明暗によって界面が観察される。その2本の界面とフィルム表面までの距離を10枚の写真から測定し、平均値を層厚さとした。
<ポリエステル(A)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.04部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.63に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(A)の極限粘度は0.63であった。
ポリエステル(A)を、予め160℃で予備結晶化させた後、温度220℃の窒素雰囲気下で固相重合し、極限粘度0.75ポリエステル(B)を得た。
ポリエステル(A)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径1.6μmのシリカ粒子を0.2部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.65に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(A)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(C)を得た。得られたポリエステル(C)は、極限粘度0.65であった。
ポリエステル(A)をベント付き二軸押出機に供して、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン](CYTEC社製 CYASORB UV−3638 分子量369 ベンゾオキサジノン系)を10重量%濃度となるように供給して溶融混練りしてチップ化を行い、紫外線吸収剤を含有するポリエステル(D)を作成した。得られたポリエステル(D)の極限粘度は、0.59であった。
(化合物例)
・カチオンポリマー:(a1)
ジアリルジメチルアンモニウムクロライドを用いた4級アンモニウム塩含有カチオンポリマー
平均分子量約30000。
ジアリルモノメチルアンモニウムメチルスルホナートを用いた4級アンモニウム塩含有カチオンポリマー
平均分子量約30000。
下記の方法で得られたノニオン性ウレタン樹脂を使用した。すなわち、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸:イソフタル酸=1:1からなるポリエステルポリオール(モル比1.0)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(モル比1.4)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート三量体1モルに対し、分子量1000のポリエチレングリコールモノメチルエーテルを1/3モル反応させたノニオン性基を導入したジイソシアネート化合物(モル比0.1)を窒素気流下で、90℃-2時間反応させてプレポリマーを得た。次いで分子量4200および分子量15500のポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物の重量比1:1の混合物からなるノニオン性界面活性剤1重量%水溶液に、上記で得られたプレポリマーを滴下、攪拌し、さらに鎖延長剤としてエチレンジアミンを滴下、攪拌し、ノニオン性ウレタン樹脂を得た。
カチオン系ウレタン樹脂(大日本インキ化学工業製ハイドラン)
アクリル酸アルキルエステルとメタクリル酸アルキルエステルを共重合し、ノニオン系乳化剤で分散させたアクリル樹脂(日本カーバイド工業製ニカゾール)
アルキロールメラミン/尿素共重合の架橋性樹脂(大日本インキ化学工業製ベッカミン)
ポリエステル(B)、(C)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)、(D)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料を中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層)の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの両面に、下記表1に示す塗布液1を塗布し、テンターに導き、横方向に120℃で4.0倍延伸し、225℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、塗工量(乾燥後)が0.01g/m2の塗布層を有する厚さ100μm(表層5μm、中間層90μm)のポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、表1、2に示す塗布量および塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、積層芳香族ポリエステルフィルムを得た。でき上がったポリエステルフィルムは表2に示すとおりであった。
実施例1において、表2に示す塗布量および塗布剤組成に変更する以外は実施例1と同様にして製造し、積層芳香族ポリエステルフィルムを得た。でき上がった積層芳香族ポリエステルフィルムを評価したところ、表2に示すとおりであった。
Claims (1)
- 少なくとも一軸方向に延伸されたポリエステルフィルムの少なくとも片面に、少なくとも1種のカチオンポリマーおよび少なくとも1種のバインダーポリマーを含有する塗布層を有し、フィルムのヘイズが2.0%以下であることを特徴とする反射防止フィルム用積層ポリエステルフィルム。
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JP2010215738A (ja) * | 2009-03-14 | 2010-09-30 | Mitsubishi Plastics Inc | 帯電防止性絵柄印刷用ポリエステルフィルム |
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JP2004177718A (ja) * | 2002-11-28 | 2004-06-24 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 離型フィルム |
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JP2006142544A (ja) * | 2004-11-17 | 2006-06-08 | Toray Ind Inc | 帯電防止性二軸延伸ポリエステルフィルム |
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