JP2008064714A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008064714A
JP2008064714A JP2006245677A JP2006245677A JP2008064714A JP 2008064714 A JP2008064714 A JP 2008064714A JP 2006245677 A JP2006245677 A JP 2006245677A JP 2006245677 A JP2006245677 A JP 2006245677A JP 2008064714 A JP2008064714 A JP 2008064714A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
irradiation
unit
light
defect
diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006245677A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Matsumoto
俊彦 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP2006245677A priority Critical patent/JP2008064714A/ja
Publication of JP2008064714A publication Critical patent/JP2008064714A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

【課題】光源の制御を容易に行なうことが可能であり、かつ、被検査物体の表面の欠陥を高精度に検査することが可能な欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】欠陥検査装置100は、ワークWに対して所定方向から照射光LA1を照射する照射部1Aと、ワークWに対して照射光LB1を照射し、かつ、照射光LB1の照射方向を変更可能な照射部1Bとを備える。照射光LB1の照射方向が変化するとワークWの表面における照射領域の大きさが変化する。ワークWの表面の曲率(言い換えればワークWの表面形状)に応じて照射部1Bの照射方向を調整することができる。たとえばワークWの表面における照射範囲が最大になるように照射部1Bの照射方向を設定すれば、その範囲内で欠陥の有無を検査できるので、検査精度を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は欠陥検査装置に関し、特に、被検査物体の表面における凹凸欠陥の有無を高精度に検査可能な欠陥検査装置に関する。
近年、工業製品には筐体の表面を金属で形成したり光沢を持たせたりすることによって高級感、美感を持たせたものが多い。製品の表面の凹凸や傷、汚れ等の欠陥は商品価値を損なうため、検査によりこれらの欠陥を有する不良品を取り除いている。
たとえば携帯電話や家電製品などでは、本体の表面に透明樹脂によるコーティング層が形成されたものが筐体に使用されることがある。このような筐体では、本体部は一般に樹脂等により形成されて所定の色彩で着色されている。この本体部の表面に上述のコーティング層が形成されることによって表面に光沢や色彩の変化などが生じ、これにより商品価値が高められる。
上記のようなコーティング層を有する成形体を製造する工場では、コーティング層の表面に凹凸が生じたり、本体部とは異なる色彩が付着したりするといった欠陥が生じていないかどうかが検査される。従来からこの種の欠陥検出は現場の作業員が目視で検査することにより行なわれている。しかしながら上述したような筐体を用いた製品の多様化や大量生産に伴い、作業員の負担が大きくなるとともに検査に要する時間も多大になりつつある。そこでこれらの問題を解決するために欠陥検査を自動化することが試みられている。
たとえば特開平11−23243号公報(特許文献1)は、曲面状の被検査物体の表面に所定パターンの検査光を照射することによって表面欠陥を検査可能な表面欠陥検査装置を開示する。
特開平11−23243号公報
特開平11−23243号公報(特許文献1)に開示される表面欠陥検査装置は被検査物体の曲率に応じた複数の光源ユニットの各々を傾けて、各光源ユニットの光軸方向を設定する。ユーザの操作性を考慮すれば光源の制御が容易なほうが好ましい。また、欠陥検査装置の検査精度は高いほど好ましい。
本発明の目的は、光源の制御を容易に行なうことが可能であり、かつ、被検査物体の表面の欠陥を高精度に検査することが可能な欠陥検査装置を提供することである。
本発明は要約すれば、欠陥検査装置であって、被検査物体に対して所定方向から第1の照射光を照射する第1の照射部と、被検査物体に対して第2の照射光を照射し、かつ、第2の照射光の照射方向を変更可能な第2の照射部とを備える。
好ましくは、第2の照射部は、第1の照射部を囲んで配置される複数の照射ユニットを含む。複数の照射ユニットの各々は、第2の照射光を発する光源と、入射した第2の照射光を拡散させる拡散部と、第2の照射光の入射方向に対する拡散部の傾きを変化させる調整部とを有する。
より好ましくは、拡散部は、シート状に形成される。拡散部の一方端は、固定される。調整部は、拡散部の他方端側から拡散部を巻き取る巻取部と、拡散部の一方端と巻取部との間の位置において、所定方向に移動可能な可動部と、可動部を移動させて、拡散部を可動部の位置で折り曲げる駆動部とを有する。
さらに好ましくは、巻取部は、拡散部の表面に取り付けられるぜんまいばねを含む。
さらに好ましくは、複数の照射ユニットは、各々の拡散部の一方端が四角形の第1から第4の辺となるようにそれぞれ配置され、かつ、所定方向から見た場合に拡散部が四角形に見える第1から第4のユニットと、各々が第1から第4のユニットのうちの2つのユニットに挟まれ、かつ、所定方向から見た場合に、拡散部が、四角形の4隅に1つの角が接する三角形に見える第5から第8のユニットとを有する。
さらに好ましくは、第5から第8のユニットの各々において、拡散部は、一方端を頂点とする五角形である。拡散部において可動部により五角形に形成される線分と、一方端とにより特定される三角形の領域に第2の照射光が入射される。
さらに好ましくは、被検査物体の表面の少なくとも一部は曲面である。
さらに好ましくは、欠陥検査装置は、被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、制御部とをさらに備える。制御部は、複数の照射ユニットの各々に含まれる調整部を制御して、被検査物体の表面における照射領域の面積を変化させる。制御部は、画像に基づいて照射領域の面積を算出して、照射領域の面積がピークとなるように拡散部の傾きを決定する。
好ましくは、欠陥検査装置は、被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、画像を用いて所定の処理を行なって、被検査物体の表面における欠陥の有無を判定する制御部とをさらに備える。
本発明の他の局面に従うと、欠陥検査装置であって、被検査物体の表面上の照射領域に光を照射する照射部と、被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、画像において照射領域に対応する部分を除く部分に受光画素が存在することを検知した場合に、被検査物体の表面に欠陥が存在すると判定する制御部とを備える。
好ましくは、照射部は、被検査物体の表面上の複数の照射領域に対して互いに異なる色の光を照射し、撮像部は、複数の照射領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、制御部は、複数の画像の少なくとも1つが2以上の色成分を含む場合に、被検査物体の表面に欠陥が存在すると判定する。
より好ましくは、複数の照射領域は、第1の照射領域と、第1の照射領域を囲む第2の照射領域とを含む。
さらに好ましくは、被検査物体の表面は、実質的に平坦な面である。
本発明によれば、光源の制御を容易に行なうことを可能にしながら被検査物体の表面の欠陥を高精度に検査することを可能にする。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1に係る欠陥検査装置の基本的構成を示す図である。
図1を参照して、欠陥検査装置100は、ワークW(被検査物体)の表面における凹凸欠陥の有無を検査する。ワークWは、その表面で光の正反射が生じる物体であれば特に限定されず、たとえば表面が透明樹脂によりコーティングされたプラスチック成型品や金属等でもよい。なお「正反射光」とは、光源から照明された角度と逆方向の同じ角度にはね返る光を意味するものとする。
凹凸欠陥とは被検査物体の表面に凹状あるいは凸状に生じる欠陥を意味する。具体例を挙げて説明すると、凹凸欠陥には欠け、傷、バリ、異物等が含まれる。
図1に示すワークWの表面(被検査面)は曲面であるが被検査面は平面でもよい。ただし欠陥検査装置100は曲面を有するワークの検査に好適に用いることができる。
欠陥検査装置100は、照射部1A,1Bと、撮像装置3と、制御装置4とを備える。
照射部1AはワークWに対して所定方向から照射光LA1を照射する。照射部1Bは、照射部1Aの周囲からワークWに対して照射光LB1を照射する。
照射部1Bは照射光LB1の照射方向を変化させる。照射光LB1の照射方向が変化するとワークWの表面における照射領域の大きさが変化する。
照射部1Bは、拡散部5と、調整部6と、光源7とを含む。光源7は照射光LB1を発する。拡散部5は光源7からの照射光LB1を拡散させる。調整部6は照射光LB1の入射方向に対する拡散部5の傾きを変化させる。拡散部5から出た照射光LB1は広がりながら進むので照射部1Bによる照射範囲を広げることができる。調整部6は拡散部5の傾きを変化させることにより照射部1Bの照射範囲を変化させる。
本実施の形態によれば、ワークWの表面の曲率(言い換えればワークWの表面形状)に応じて照射部1Bの照射方向を調整することができる。よって、たとえばワークWの表面における照射範囲が最大になるように照射部1Bの照射方向を設定すれば、その範囲内で欠陥の有無を検査できるので検査精度を高めることができる。また、ワークWの表面の全体を照射できない場合であっても、ワークWの位置を変えながら少ない回数でワークWの表面全体を検査できるので、検査処理に要する時間を短縮できる。
撮像装置3はワークWの表面を撮像して検査画像を生成する。より詳細に説明すると、ワークWの表面では照射光LA1,LB1がそれぞれ正反射して反射光LA2,LB2が生じる。撮像装置3は照射光LA1の正反射方向から反射光LA2,LB2を受けてワークWの表面を撮像する。ワークWの表面に凹凸欠陥が存在する場合には、検査画像には凹凸欠陥に対応する部分が周囲よりも暗い部分となって出現する。撮像装置3はたとえば汎用的なカラーカメラであるが白黒カメラでもよい。
制御装置4は、撮像制御部11と、検査処理部12とを含む。撮像制御部11は照射部1A,1Bを制御する。また撮像制御部11は撮像装置3に対してワークWを撮像するよう指示を送る。
検査処理部12は、撮像装置3から検査画像を取得して、その検査画像と予め記憶する良品画像とを比較する。上述したようにワークWの表面に凹凸欠陥が存在すると、検査画像には周囲よりも暗い部分が存在する。一方、良品画像としてはこのような部分が存在しない画像が用意される。検査処理部12は検査画像と良品画像とを比較した際に2つの画像の相違点を検出した場合にはワークWの表面に欠陥が存在すると判定する。
図2は、図1の制御装置4のブロック図である。
図2を参照して、制御装置4は、照射制御部21と、カメラ制御部22と、CPU(Central Processing Unit)23と、メモリ24と、入力部25と、出力部26と、検査画像メモリ27と、パラメータ保存用メモリ28と、モデル画像メモリ29とを備える。これらのブロックは、CPUバスを介して各種のデータを交換する。なお照射制御部21とカメラ制御部22とは撮像制御部11を構成し、残りのブロックは検査処理部12を構成する。
照射制御部21は、CPU23からの指示に応じて照射部1A,1Bの各々に含まれる光源が発する光の色および強度を制御する。さらに照射制御部21は照射部1Bに含まれる調整部6を制御する。
カメラ制御部22は、CPU31からの指示に応じて撮像装置3にトリガ信号を送る。これにより撮像装置3は撮像を行なう。
CPU23は制御装置4の全体の動作を制御する。メモリ24はCPU23上で実行されるプログラムを格納する。入力部25はたとえばキーボードやマウス等の入力装置31から検査に必要な条件やパラメータ等が入力されると、それらの情報をCPU23に対して送信する。出力部26は検査結果をディスプレイ等の表示装置32に出力するためのインターフェース回路により構成される。
検査画像メモリ27は、画像バスを介して撮像装置3から被検査面の画像データを受けて、その画像データを格納する。パラメータ保存用メモリ28は検査に必要な各種パラメータを格納する。各種パラメータは、たとえば後述する差分演算画像を2値化するための2値化しきい値、欠陥の有無を判別するための判定用しきい値、照射部1A,1Bから発せられる光の光量を設定するための設定値等である。なお、これらのパラメータの値は検査に先立って特定される。モデル画像メモリ29は、良品画像を記憶する。
図3は、照射部1A,1Bの全体斜視図である。
図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
図3および図4を参照して、箱型に形成された照射部1Aの下に、照射部1Bが重ねられた状態で設置されている。また照射部1Aの上には撮像装置3が設置される。
図4を参照して、照射部1Aは光源である複数のLED41Aを含む。照射部1Bは複数のLED41Bを含む。複数のLED41Bは図1における光源7を構成する。
LED41A,41Bはフルカラータイプであり、光色(波長)を自由に変更できるとともに光の強度を変更できる。
照射部1Aは、さらにLED41Aを点灯させるための回路基板45Aを含む。照射部1Bは、さらにLED41Bを点灯させるための回路基板45Bを含む。このようにLED41Aを点灯させる回路とLED41Bを点灯させる回路とは別々に構成されている。
照射部1Aは、さらに、ハーフミラー42と、透明窓43とを含む。照射部1Aに含まれるLED41Aから出た光(紙面左右方向の光)はハーフミラー42に到達すると90度進行方向を変えてワークWの表面に達する。ワークWの表面に達した光が正反射すると、その正反射光はハーフミラー42および透明窓43を透過して撮像装置3に入射する。
照射部1Aは撮像装置3のレンズ(図示せず)の中心軸Jを通るように光を発する。またワークWからの正反射光もレンズの中心軸を通る。照射部1Aのような照明装置は一般的に「同軸落射照明」と称される。
照射部1Bは、さらに、図1および図2の拡散部5に対応する拡散布46と、ワークWの高さ方向(矢印Rに沿った方向であり、以下では「上下方向」とも称する)に移動可能な可動部47と、可動部47を移動させて、拡散布46を可動部47の位置で折り曲げる駆動部48とを有する。なお矢印Rに沿った方向とは本発明の「所定の方向」に対応するとともに中心軸Jの方向でもある。
複数のLED41Bから出た光は拡散布46を通り、中心軸Jに対して斜め方向からワークWの表面を照射する。駆動部48が可動部47を上下方向に動かすことによって拡散布46の傾きを変化させることができる。駆動部48はたとえば動力を出力するモータと、その動力を伝える各種部品(たとえばギヤ等)の組合わせにより構成される。
このように本実施の形態では光源自体を動かさずに拡散部の傾きのみを変えることで照射方向を容易に変えることができる。また、拡散部を押さえる可動部とその可動部を動かす駆動部のみで拡散部の傾きを変えることが可能になり、単純な構成で拡散部の傾きを変えることができる。
図5は、図4に示す矢印Rの方向に沿ってワークWの位置から照射部1A,1Bを見た状態を示す図である。
図5および図4を参照して、辺421〜424を有する正方形の周りに照射部1Bが配置される。図4に示す矢印Rの方向に沿ってワークWの位置から照射部1A,1Bを見た場合には、この正方形の部分にハーフミラー42が位置する。
照射部1Bは、照射ユニットB1〜B8を含む。ただし、ワークWから照射部1Bを見た場合には各照射ユニットに含まれる拡散布の部分しか見えない。よって図5では拡散布46,46Cと照射ユニットB1〜B8とを対応付けて符号を付している。
照射ユニットB1〜B4は、各々の拡散布46の一方端が辺421〜424となるようにそれぞれ配置される。また、照射ユニットB1〜B4が有する拡散布46は四角形に見える。
これに対し、照射ユニットB5〜B8の各々は照射ユニットB1〜B4のうちの2つのユニットに挟まれる。つまり、照射ユニットB5は照射ユニットB1,B2に挟まれる。
照射ユニットB6は照射ユニットB2,B3に挟まれる。照射ユニットB7は照射ユニットB3,B4に挟まれる。照射ユニットB8は照射ユニットB1,B4に挟まれる。また、ワークWの位置から照射ユニットB5〜B8の各々を見た場合には拡散布46Cが上記の正方形の4隅に1つの角が接する三角形に見える。
なお、図4に示す照射部1Bの断面は、照射ユニットB1,B3(照射ユニットB2,B4でもよい)の断面を表わすものである。
図6は、図5に示す拡散布46,46Cの動きを模式的に説明する図である。
図6を参照して、拡散布46,46Cは同時に閉じたり開いたりする。これにより照射範囲を広げたり狭めたりすることができる。続いて、照射ユニットB1〜B4における拡散布46の傾きの変化と照射ユニットB5〜B8における拡散布46Cの傾きの変化とを説明する。なお拡散布46の傾きは照射ユニットB1〜B4の間で同様に変化し、拡散布46Cの傾きは照射ユニットB5〜B8の間で同様に変化する。
図7は、図5に示す照射ユニットB1〜B4のいずれかの照射ユニットにおいて拡散布46の傾きを変化させる様子を示す図である。
図7を参照して、(A)は可動部47を矢印Rに沿った方向に上げた状態を示す図であり、(B)は可動部47を矢印Rに沿った方向に下げた状態を示す図である。なお上述したように可動部47は駆動部48により移動可能である。
拡散布46の一方端461は固定される。また拡散布46の表面にはぜんまいばね49が取り付けられる。これにより拡散布46の他方端462はぜんまいばね49によって巻かれた状態となる。なお可動部47と駆動部48とぜんまいばね49とは図1および図2の調整部6を構成する。
図7(B)に示すように可動部47が下方に動くと、ぜんまいばね49の巻きがほどけて拡散布46が下がる。一方、図7(A)に示すように可動部47が上に動くと、ぜんまいばね49によって拡散布46が巻かれる。このように拡散布46は、ぜんまいばね49および可動部47によって、たるみが生じないように張られた状態となる。
なお、ぜんまいばね49の伸縮に耐え得る強度を有するシート状の素材であれば、拡散部は布であると限定される必要はない。よって拡散部として、たとえば紙や樹脂フィルム等を用いることが可能である。
また、本実施の形態では拡散布46を巻き取るためにぜんまいばね49を用いている。これにより簡単な構成でたるみが生じないように拡散布46を張ることが可能になる。ただし、拡散布46を他方端462から引っ張るための手段としてはぜんまいばねに限定されず、各種の手段(たとえばコイルばね、ゴムひも等)を用いることができる。またぜんまいばね以外に拡散布46を巻き取るための手段として、たとえばモータ等を用いることができる。
図8は、図5に示す照射ユニットB5〜B8のいずれかの照射ユニットにおいて拡散布46Cの傾きを変化させる様子を示す図である。
図8を参照して、(A)、(B)、(C)は可動部47が上がった状態、可動部47を少し下げた状態、および、可動部47を大きく下げた状態をそれぞれ示す。可動部47の状態によらず拡散布46Cの形状は二等辺三角形であり、二等辺三角形の底辺a1の長さは常に同じである。これに対し、二等辺三角形の残りの二辺(辺a2,a3)は可動部47が下がるにつれて長くなる。
図9は、拡散布46Cの形状を示す図である。
図9を参照して、拡散布46Cの外形は五角形である。辺b1,b2は平行であり、両辺の距離はLである。頂点P1は、辺b1と辺b3との交点である。頂点P2は、辺b2と辺b4との交点である。頂点Aは辺b3,b4の交点である。
辺b1,b2の長さは他の辺に比べて大幅に長い。方向DRに沿って図8に示す可動部47を移動させることにより図8の(A)〜(C)に示すように拡散布46Cの形状を変化させることが可能になる。
図10は、図9に示す拡散布46Cを図8(A)〜(C)に示す形状に変化させる方法を示す図である。
図10を参照して(A)〜(C)に示す拡散布46Cの状態は図8の(A)〜(C)に示す拡散布46Cの状態にそれぞれ対応する。図10の(A)〜(C)において左向きの矢印の位置は、可動部47の位置を示す。
二等辺三角形の底辺a1は可動部47により拡散布46Cに形成される線分(拡散布46Cが折り曲げられることにより拡散布46Cに生じる線分)である。この線分と、五角形の頂点Aにより二等辺三角形が特定される。そしてこの二等辺三角形の部分が表に出る部分であり、言い換えると光源からの光が入射する部分である。
図9に示したように辺b1,b2の距離はLであるから、可動部の位置に拘らず二等辺三角形の底辺a1の長さはLである。一方、底辺a1を除く二等辺三角形の2つの辺a2,a3の長さは可動部47の位置に応じて変化する。なお図10の(A)における辺a2,a3はそれぞれ図9に示す辺b3,b4に対応する。
図10の(A)〜(C)に示す破線は拡散布46Cのうち、表に出ていない残りの部分を示すものである。この部分は照射部1Bの内部に折り曲げられている。
図11は、図10に示す拡散布46Cの形状の変化を説明する図である。
図12は、拡散布46Cの折り曲げられた部分をより詳細に説明する図である。
図11および図12を参照して、拡散布46Cの頂点A(すなわち一方端)は、照射部1Bの筐体50に固定されている。一方、拡散布46Cの他方端はぜんまいばね49により巻かれている。可動部47が拡散布46Cを押さえつけることにより拡散布46Cの傾きが変化する。
拡散布46Cの上には、2本の棒51が設けられる。辺b3と棒51とを結ぶ複数本の伸縮自在なひも52が設けられる。また、辺b4と棒51とを結ぶ複数本の伸縮自在なひも52が設けられる。なお、辺b3,b4の各々に結ばれるひも52の本数は特に限定されない。またひも52に代えてたとえばばねを用いることもできる。
ただし、複数のひも52のうちの1本は2本の棒51の一方と頂点P1との間に接続され、他の1本は2本の棒51の他方と頂点P2との間に接続される。これにより図12(A)〜(C)に示すように拡散布46Cを折り曲げることが可能になる。
図12の(A)〜(C)に示すように可動部47が下がるにつれて拡散布46のうち二等辺三角形の部分(表に出る部分)の底辺が下がる。ひも52が拡散布46Cを引っ張るため、拡散布46Cにたるみが生じないように拡散布46Cを張ることが可能になる。
続いて照射部1Aに用いられる光源(複数のLED41)について説明する。
図13は、照射部1Aの光源として用いられる複数のLED41Aを示す平面図である。
図13を参照して、複数のLED41AはグループG1〜G3に分類される。図2の照射制御部21によって、同一グループに属する複数のLED41Aは互いに同じ色および同じ明るさで発光するように制御される。なお、ある1つのグループのLEDが発する光の色を設定する場合、他のグループのLEDが発する光の色には依存しない。つまりグループごとに異なる色の光を発することが可能であるし、グループG1〜G3で同一色の光を発することもできる。
図14は、凹凸欠陥を検査するための基本的な方法を説明する図である。
図14を参照して、照射部1AはワークWの表面にある凹凸欠陥Dを検出するための照明装置である。ワークWにおいて凹凸欠陥Dのない部分では照射光LA1が正反射して反射光LA2が生じる。正常部からの反射光LA2は撮像装置3に入射する。一方、凹凸欠陥Dにおいて照射光LA1が反射すると、反射光LA2は撮像装置3に戻らない。この結果、撮像装置3がワークWの表面を撮影すると、ワークWの表面の正常部は明るく映るのに対し凹凸欠陥Dの部分は暗く映る。
図15は、図14に示す欠陥検査方法をより詳細に説明する図である。
図15を参照して、欠陥検査は次の(1)〜(5)の順で行なわれる。
(1)良品W1において規定された撮像領域AS1を撮像する。
(2)良品画像(画像IMG1)を生成する。
(3)検査時に被検査物体W2を撮像する。撮像領域AS2は(1)の撮像領域AS1と同じ領域である。なお撮像領域AS2内(被検査物体W2の表面)には凹凸欠陥Dが存在する。
(4)検査画像(画像IMG2)を生成する。画像IMG2には凹凸欠陥Dのパターンが含まれる。
(5)画像IMG1と画像IMG2とを比較する。画像IMG3は画像IMG1と画像IMG2との差分を示す画像である。画像IMG3には凹凸欠陥Dのパターンのみが存在する。この画像IMG3に基づいて被検査物体W2に欠陥が存在すると判定される。なお、この比較処理は本発明の「所定の処理」に対応する。
再び図14を参照しながら説明する。ワークWの表面の曲率は、ワークWの表面の位置により異なる場合がある。また、ワークWの種類が異なればワークWの表面の曲率も異なり得る。曲率が小さい場合には撮像装置3の視野(検査可能範囲AR)の端の部分では、正常部での照射光LA1の正反射光が撮像装置3に向かう方向と異なる方向に進む場合がある。この場合、撮像装置3の視野のうち中心付近は明るくても周囲部分が暗くなることが起こる可能性がある。よって撮像装置3の視野の端の部分に凹凸欠陥が存在してもその凹凸欠陥を検出することが困難になることが起こり得る。
図16は、実施の形態1の欠陥検査装置による効果を説明する第1の図である。
図17は、実施の形態1の欠陥検査装置による効果を説明する第2の図である。
図16および図17を参照して、本実施の形態では2つの照射部1A,1Bを使用してワークWに照射光LA1,LB1を照射する。ワークWの表面の曲率に応じて可動部47により拡散布46の傾きが調整される。ワークWの表面では反射光LA2,LB2が生じる。ワークWの曲率に応じて照射光LB1の照射方向を調整することで撮像装置3の視野の周囲部分も照明することが可能になる。これにより撮像装置3の視野の周囲部分が視野の中心部分に比べて大幅に暗くなるのを防ぐことができる。
視野の周囲部分が明るくなればその部分に存在する凹凸欠陥を検出することが可能になる。このように本実施の形態によれば照射部1Bによる光の照射方向を変化させることによって、ワークWの曲率に応じた検出範囲を定めることができるので検査精度を向上させることができる。なお、図16および図17に示すようにワークWの表面の曲率が大きい(曲率半径が小さい)ほど拡散布46は照射部1A側に傾けられる。
図18は、拡散布46,46Cの傾きを最適にするための処理を説明するフローチャートである。
図18および図2を参照して、処理が開始されると、まずステップS1において、照射制御部21は調整部6を初期状態に設定する。具体的に説明すると、照射制御部21は可動部47を可動範囲の一番上に設置する。このとき拡散部5(図4に示す拡散布46,46C)は水平となる。
ステップS2において照射制御部21は照射部1Bの光源7を点灯させる。このときに光源7が発する光の色は特に限定されない。なお、光源7から発せられる光の明るさは、撮像装置3がワークWからの正反射光を十分に検知できる明るさとなるように設定される。
ステップS3において撮像装置3はワークWの表面を撮像して検査画像を生成する。検査処理部12(主としてCPU23)は検査画像を取得し、検査画像において正反射光の入射範囲の面積を計測する。
具体的に説明すると検査処理部12は検査画像において正反射光が入射した範囲と、正反射光が入射していない範囲とを画素の濃度により区別する。検査処理部12は予め定められたしきい値以上の濃度を持つ画素を、正反射光をとらえた画素であると判断する。しきい値は、たとえば事前に撮像装置3によりワークWを撮像しながら人が決定する。
ステップS4において、照射制御部21は、図4に示す可動部47を所定量だけ下げるよう調整部6を制御する。以後、この所定量を「1目盛り分」と称する。
ステップS5ではステップS3と同様に撮像装置3はワークWの表面を撮像し、検査処理部12は検査画像に基づいて正反射光が入射した範囲の面積を計測する。
ステップS6において、検査処理部12は、ステップS5において計測した面積値がその1回前に計測した面積値よりも小さくなったか否かを判定する。ステップS5において今回計測した面積値が前回計測した面積値より小さい場合(ステップS6においてYES)、処理はステップS7に進み、そうでない場合(ステップS6においてNO)、処理はステップS4に戻る。
ステップS7において、照射制御部21は可動部47を1目盛り分上げるよう調整部6を制御する。ステップS7の処理を終えたときの可動部47の位置が拡散布46の傾きが最適となる位置、すなわち照射範囲の大きさがピークとなる可動部47の位置に対応する。
このように本実施の形態では、ワークに光を照射して、撮像装置3がその正反射光がとらえられる範囲が最も広くなるように、拡散布の傾き角を調整する。これによりワークの表面における広い範囲を検査できるので、検査精度を高めることができる。
図19は、図2の検査処理部12が実行する検査処理の流れを示すフローチャートである。
図19および図2を参照して、処理が開始されると、まずステップS11において、CPU23および照射制御部21はパラメータ保存用メモリ28に保存された条件(パラメータ)に基づき、光量を調整して、照射部1A,1Bを同時に点灯する。
次にステップS12において、CPU23およびカメラ制御部22は撮像装置3を制御する。これにより撮像装置3は撮像を行なって検査画像を出力する。検査画像は検査画像メモリ27に格納される。
次に、ステップS13においてCPU23はモデル画像メモリ29からモデル画像(良品画像)を読出し、検査画像メモリ27に格納される検査画像とモデル画像との差分画像を生成する。
CPU23は、たとえば検査画像と、その検査画像に対応するモデル画像とで、対応関係にある画素間の濃度値の差を求める。この濃度差の値を用いることにより、モデル画像に対する明度の差の度合を示す差分画像データが生成される。
ステップS14において、CPU23は所定の2値化しきい値を用いて、差分画像から2値化画像を生成する。
ステップS15において、CPU23は2値化画像にラベリング処理を施す。ここでラベリング処理とは、連結している画素に同じラベルを付加することで複数の領域をグループとして分類する処理であり、画像処理において広く用いられる。
本実施の形態ではこのラベリング処理により、検査画像においてモデル画像と明度差が生じている領域、すなわち複数の画素のうち同一のラベルが付加された画素によって形成される領域が特定される。
ステップS16において、CPU23は同一のラベルが付加された複数の画素によって形成される領域毎に、その領域の面積を計測する。そしてCPU23は計測した面積が所定値以上の大きさであれば、その領域に凹凸欠陥が存在すると判定する。
ステップS17において、CPU23は上記の判別結果を出力部26に出力する。CPU23が判別結果を出力すると全体の処理が終了する。
以上のように実施の形態1によれば、ワークWの表面の曲率に応じて照射部1Bの照射方向を調整することにより、ワークWの表面における照射範囲が最大になるように照射部1Bの照射方向を設定できるので、検査精度を高めることができる。
また、実施の形態1によれば、拡散部を押さえる可動部とその可動部を動かす駆動部のみで拡散部の傾きを変えることが可能になるので、光の照射方向を容易に制御できる。
なお、これまでの説明では照射部1Bは照射部1Aの周囲から光を照射するものとしたが、照射部1Bからの光の照射方向は照射部1Aが光を照射する方向に対して斜めとなる一方向からのみであってもよい。
また、撮像装置3および制御装置4を用いずに、人がワークWの表面を見ることによって凹凸欠陥の有無を判定してもよい。
[実施の形態2]
図20は、実施の形態2の欠陥検査装置の構成を示す図である。
図20および図1を参照して、欠陥検査装置100Aは照射部1Bを含まない点において欠陥検査装置100と異なる。欠陥検査装置100Aの他の部分の構成は欠陥検査装置100と同様である。
実施の形態2の欠陥検査装置100Aは表面(被検査面)が実質的に平坦であるワークWを対象として凹凸欠陥を検出することができる。
照射部1Aは、ワークWの表面における複数の領域に対して互いに異なる色の光を照射する。具体的にはワークWの表面に対して互いに色が異なる照射光LA1,LB1,LC1を照射する。撮像装置3は照射光LA1,LB1,LC1がワークWの表面でそれぞれ反射した反射光である反射光LA2,LB2,LC2を受けて、各色ごとの画像(本実施の形態では3つの画像)を生成する。
図4に示すように照射部1Aは複数のLED41Aを含む。各LEDから発せられる光は厳密に真下に向かう光だけではなく斜め方向に進む光も含んでいる。つまりLEDからの光は多少広がりながら進む。後述するように、斜め方向に進む光によって欠陥検査装置の検出精度が低下する可能性がある。
実施の形態2の欠陥検査装置によれば、照射部1Aから斜め方向に進む光が生じても、欠陥検査装置の検出精度が低下するのを防ぐことが可能になる。よって検出精度を向上させることが可能になる。
まず、照射部1Aから斜めに進む光が生じると欠陥検査装置の検出精度が低下する可能性がある理由を説明する。
図21は、照射部1AからワークWの表面に対して斜め方向の光が照射される状態を示す図である。
図21を参照して、照射部1Aから出た光はワークWに向けて広がりながら進む。よって、ワークWの表面に対して斜め方向から入射する光が存在する。
照射部1Aから出た光の一部(照射光LA3)は凹凸欠陥Dに入射する。凹凸欠陥Dでは照射光LA3が正反射する。これにより反射光LA4が生じる。反射光LA4の進行方向は正常部に入射した照射光LA1の正反射方向と同じである。よって反射光LA4は撮像装置3に入射する。
撮像装置3がワークWの表面を撮像して検査画像を生成すると、その検査画像には凹凸欠陥(周囲よりも暗い部分)が出現しなくなるか、あるいは凹凸欠陥が出現しても正常部との区別が困難となる。この結果、図20に示す検査処理部12において検査画像と良品画像とを比較しても凹凸欠陥が存在しないと判定する可能性が高くなる。つまり、検出精度が低下する。
図22は、図21に示す問題点を解決するための方法を説明する図である。
図22および図13を参照して、照射部1Aに含まれる複数のLED41Aの発光色をグループG1〜G3で互いに異ならせる。上述したように複数のLED41Aの各々はフルカラータイプのLEDであるので発光色の制御を容易に行なうことができる。
照射光LA1,LB1,LC1はグループG1〜G3からそれぞれ発せられる光であり、その色は互いに異なる。図22では照射光LA1,LB1,LC1を区別可能なように、照射光LA1およびその正反射光を破線の矢印で示し、照射光LB1およびその正反射光を点線の矢印で示し、照射光LC1およびその正反射光を実線の矢印で示す。
領域A1〜A3はワークWの表面において照射光LA1,LB1,LC1によりそれぞれ照射された領域である。なお領域A2は領域A3を囲む領域であり、領域A1は領域A2を囲む領域である。
凹凸欠陥Dには斜め方向から照射光LB1が入射する。照射光LB1は凹凸欠陥Dで正反射する。凹凸欠陥Dの周囲では照射光LC1が正反射する。照射光LB1の正反射光と照射光LC1の正反射光とは色が異なる。
なお凹凸欠陥Dでは照射光LC1が正反射するものの、その正反射光の反射方向は撮像装置3に向かう方向と異なる。
図23は、図22のワークWの表面を撮像装置3が撮像したときの検査画像を示す図である。
図23および図22を参照して、検査画像である画像IMG4は画像IMGA1〜IMGA3を含む。画像IMGA1〜IMGA3は図22における領域A1〜A3の画像である。よって画像IMGA1〜IMGA3の色は照射光LA1,LB1,LC1の色にそれぞれ等しい。
画像IMGA3にはパターンPTが含まれる。パターンPTは凹凸欠陥により生じた照射光LB2の一部が撮像装置3に入射することにより画像IMGA3に出現する。よってパターンPTの色は画像IMGA2の色に等しいものの、パターンPTの周囲の色とは異なる。
このように実施の形態2によれば、被検査物体の表面に凹凸欠陥が存在する場合に複数の画像の少なくとも1つについて2以上の色成分が存在する。
図24は、実施の形態2の欠陥検査装置による欠陥検査処理を説明するフローチャートである。
図24および図20を参照して、処理が開始されると、まずステップS21では、撮像制御部11は、照射部1Aに対して、複数の領域に対して互いに異なる色の光を照射するように照射部1Aに含まれる複数のLEDを点灯させる。次にステップS22において撮像制御部11は撮像装置3に撮像指示を送る。撮像装置3は撮像指示に応じてワークWの表面を撮像し、複数の領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成する。検査処理部12は撮像装置3から複数の画像を取得する。
続いてステップS23において、検査処理部12は図22に示す領域A1に欠陥が存在するか否かを判定する。検査処理部12は図23に示す画像IMGA1を検査して、2以上の色成分が存在するか否かを判定する。色成分が2以上あれば検査処理部12はワークWの表面に欠陥が存在すると判定する。
領域A1に欠陥が存在すると判定する場合(ステップS23においてYES)、処理は後述するステップS27に進む。一方、領域A1に欠陥が存在しないと判定する場合(ステップS23においてNO)、処理はステップS24に進む。
以後、ステップS24,S25ではステップS23における処理と同様の処理が行なわれる。ステップS24では、検査処理部12は画像IMGA2を用いて図22に示す領域A2に欠陥が存在するか否かを判定する。領域A2に欠陥が存在する場合(ステップS24においてYES)、処理はステップS27に進む。一方、領域A2に欠陥が存在しない場合(ステップS24においてNO)、処理はステップS25に進む。
ステップS25において、検査処理部12は画像IMGA3を用いて図22に示す領域A3に欠陥パターンが存在するか否かを判定する。領域A3に欠陥が存在する場合(ステップS25においてYES)、処理はステップS27に進む。一方、領域A3に欠陥が存在しない場合(ステップS25においてNO)、処理はステップS26に進む。
ステップS26では、検査処理部12はワークWが良品であると判定する。一方、ステップS27では、検査処理部12はワークWが不良品であると判定する。ステップS26またはステップS27の処理が終了するとステップS28において検査処理部12は検査結果を出力する。ステップS28の処理が終了すると全体の処理が終了する。
実施の形態2の欠陥検査装置100Aについて総括的に説明する。欠陥検査装置100Aは、ワークWの表面上の照射領域に光を照射する照射部1Aと、ワークWの表面を撮像して画像を生成する撮像装置3と、画像において照射領域に対応する部分を除く部分に受光画素が存在することを検知した場合に、ワークWの表面に凹凸欠陥が存在すると判定する制御装置4とを備える。
凹凸欠陥で光が反射すると、正常部からの反射光の進む方向と異なる方向に反射光が進む。この光が撮像装置に入射すると、照射領域に対応する部分と異なる部分に受光画素が存在することになるので、凹凸欠陥を検出することが可能になる。なお、「照射領域」以外の領域に対しては光が照射されていなくてもよい。
好ましくは、照射部1Aは、ワークWの表面上の複数の領域A1〜A3に対して互いに異なる色の光を照射する。撮像装置3は、複数の領域A1〜A3にそれぞれ対応する複数の画像IMGA1〜IMGA3を生成する。制御装置4は、複数の画像IMGA1〜IMGA3の少なくとも1つが2以上の色成分を含む場合に、ワークWの表面に凹凸欠陥が存在すると判定する。
一般的な凹凸欠陥の検査では画像において明暗が生じているか否かを検査する。この場合、明暗の差がわずかであれば正確な判定を行なうことが困難になる。これに対し、実施の形態2では、ワークWの表面に凹凸欠陥が存在すれば画像上に色違いのパターンが存在するため、パターンの違いを識別することが容易になる。よって欠陥検査を高精度に行なうことができる。
より好ましくは、複数の領域A1〜A3は、第1の照射領域と、第1の照射領域を囲む第2の照射領域とを含む。凹凸欠陥による反射光の進行方向は特定できないが、領域A3を囲むように領域A1,A2を設けることによって、領域A3に生じた欠陥による反射光が画像IMGA1,A2のいずれかにおいて周囲と色が異なる受光画素として生じる可能性が高くなる。よって、欠陥検査を高精度に行なうことができる。
さらに、上述の欠陥検査を実現するためには、ワークWの表面は実質的に平坦な面であることが好ましい。
なお、図1に示す欠陥検査装置100において照射部1Aのみから光を照射することにより実施の形態2の欠陥検査装置を構成することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
実施の形態1に係る欠陥検査装置の基本的構成を示す図である。 図1の制御装置4のブロック図である。 照射部1A,1Bの全体斜視図である。 図3のIV−IV線に沿った断面図である。 図4に示す矢印Rの方向に沿ってワークWの位置から照射部1A,1Bを見た状態を示す図である。 図5に示す拡散布46,46Cの動きを模式的に説明する図である。 図5に示す照射ユニットB1〜B4のいずれかの照射ユニットにおいて拡散布46の傾きを変化させる様子を示す図である。 図5に示す照射ユニットB5〜B8のいずれかの照射ユニットにおいて拡散布46Cの傾きを変化させる様子を示す図である。 拡散布46Cの形状を示す図である。 図9に示す拡散布46Cを図8(A)〜(C)に示す形状に変化させる方法を示す図である。 図10に示す拡散布46Cの形状の変化を説明する図である。 拡散布46Cの折り曲げられた部分をより詳細に説明する図である。 照射部1Aの光源として用いられる複数のLED41Aを示す平面図である。 凹凸欠陥を検査するための基本的な方法を説明する図である。 図14に示す欠陥検査方法をより詳細に説明する図である。 実施の形態1の欠陥検査装置による効果を説明する第1の図である。 実施の形態1の欠陥検査装置による効果を説明する第2の図である。 拡散布46,46Cの傾きを最適にするための処理を説明するフローチャートである。 図2の検査処理部12が実行する検査処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の欠陥検査装置の構成を示す図である。 照射部1AからワークWの表面に対して斜め方向の光が照射される状態を示す図である。 図21に示す問題点を解決するための方法を説明する図である。 図22のワークWの表面を撮像装置3が撮像したときの検査画像を示す図である。 実施の形態2の欠陥検査装置による欠陥検査処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1A,1B 照射部、3 撮像装置、4 制御装置、5 拡散部、6 調整部、7 光源、11 撮像制御部、12 検査処理部、21 照射制御部、22 カメラ制御部、23 CPU、24 メモリ、25 入力部、26 出力部、27 検査画像メモリ、28 パラメータ保存用メモリ、29 モデル画像メモリ、31 入力装置、32 表示装置、42 ハーフミラー、43 透明窓、45A,45B 回路基板、46,46C 拡散布、47 可動部、48 駆動部、49 ぜんまいばね、50 筐体、51 棒、52 ひも、100,100A 欠陥検査装置、421〜424 辺、461 一方端、462 他方端、A,P1,P2 頂点、AS1,AS2 撮像領域、a1 底辺、a2,a3,b1〜b4 辺、A1〜A3 領域、AR 検査可能範囲、B1〜B8 照射ユニット、D 凹凸欠陥、DR 方向、G1〜G3 グループ、IMG1〜IMG4,IMGA1〜IMGA3 画像、J 中心軸、LA1,LA3,LB1,LC1 照射光、LA2,LB2,LA4 反射光、PT パターン、R 矢印、S1〜S28 ステップ、W ワーク、W1 良品、W2 被検査物体。

Claims (13)

  1. 被検査物体に対して所定方向から第1の照射光を照射する第1の照射部と、
    前記被検査物体に対して第2の照射光を照射し、かつ、前記第2の照射光の照射方向を変更可能な第2の照射部とを備える、欠陥検査装置。
  2. 前記第2の照射部は、
    前記第1の照射部を囲んで配置される複数の照射ユニットを含み、
    前記複数の照射ユニットの各々は、
    前記第2の照射光を発する光源と、
    入射した前記第2の照射光を拡散させる拡散部と、
    前記第2の照射光の入射方向に対する前記拡散部の傾きを変化させる調整部とを有する、請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 前記拡散部は、シート状に形成され、
    前記拡散部の一方端は、固定され、
    前記調整部は、
    前記拡散部の他方端側から前記拡散部を巻き取る巻取部と、
    前記拡散部の前記一方端と前記巻取部との間の位置において、前記所定方向に移動可能な可動部と、
    前記可動部を移動させて、前記拡散部を前記可動部の位置で折り曲げる駆動部とを有する、請求項2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記巻取部は、前記拡散部の表面に取り付けられるぜんまいばねを含む、請求項3に記載の欠陥検査装置。
  5. 前記複数の照射ユニットは、
    各々の前記拡散部の前記一方端が四角形の第1から第4の辺となるようにそれぞれ配置され、かつ、前記所定方向から見た場合に前記拡散部が四角形に見える第1から第4のユニットと、
    各々が前記第1から第4のユニットのうちの2つのユニットに挟まれ、かつ、前記所定方向から見た場合に、前記拡散部が、前記四角形の4隅に1つの角が接する三角形に見える第5から第8のユニットとを有する、請求項3に記載の欠陥検査装置。
  6. 前記第5から第8のユニットの各々において、前記拡散部は、前記一方端を頂点とする五角形であり、
    前記拡散部において、前記可動部により前記五角形に形成される線分と、前記一方端とにより特定される前記三角形の領域に前記第2の照射光が入射される、請求項5に記載の欠陥検査装置。
  7. 前記被検査物体の表面の少なくとも一部は曲面である、請求項1から6のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
  8. 前記被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、
    前記複数の照射ユニットの各々に含まれる前記調整部を制御して、前記被検査物体の表面における照射領域の面積を変化させ、前記画像に基づいて前記照射領域の面積を算出して、前記照射領域の面積がピークとなるように前記拡散部の傾きを決定する制御部とをさらに備える、請求項7に記載の欠陥検査装置。
  9. 前記被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、
    前記画像を用いて所定の処理を行なって、前記被検査物体の表面における欠陥の有無を判定する制御部とをさらに備える、請求項1に記載の欠陥検査装置。
  10. 被検査物体の表面上の照射領域に光を照射する照射部と、
    前記被検査物体の表面を撮像して画像を生成する撮像部と、
    前記画像において前記照射領域に対応する部分を除く部分に受光画素が存在することを検知した場合に、前記被検査物体の表面に欠陥が存在すると判定する制御部とを備える、欠陥検査装置。
  11. 前記照射部は、前記被検査物体の表面上の複数の照射領域に対して互いに異なる色の光を照射し、
    前記撮像部は、前記複数の照射領域にそれぞれ対応する複数の画像を生成し、
    前記制御部は、前記複数の画像の少なくとも1つが2以上の色成分を含む場合に、前記被検査物体の表面に欠陥が存在すると判定する、請求項10に記載の欠陥検査装置。
  12. 前記複数の照射領域は、
    第1の照射領域と、
    前記第1の照射領域を囲む第2の照射領域とを含む、請求項11に記載の欠陥検査装置。
  13. 前記被検査物体の表面は、実質的に平坦な面である、請求項10から12のいずれか1項に記載の欠陥検査装置。
JP2006245677A 2006-09-11 2006-09-11 欠陥検査装置 Withdrawn JP2008064714A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006245677A JP2008064714A (ja) 2006-09-11 2006-09-11 欠陥検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006245677A JP2008064714A (ja) 2006-09-11 2006-09-11 欠陥検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008064714A true JP2008064714A (ja) 2008-03-21

Family

ID=39287545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006245677A Withdrawn JP2008064714A (ja) 2006-09-11 2006-09-11 欠陥検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008064714A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014037977A (ja) * 2012-08-10 2014-02-27 Keylex Corp プレス部品用検査装置
JP2021096207A (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 日本電気硝子株式会社 検査方法及び検査装置
CN115266735A (zh) * 2022-09-29 2022-11-01 南京原觉信息科技有限公司 一种金属板材表面缺陷检测系统及其检测方法
US11685005B2 (en) 2021-02-26 2023-06-27 Honda Motor Co., Ltd. Systems and methods of repairing a stamping die

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014037977A (ja) * 2012-08-10 2014-02-27 Keylex Corp プレス部品用検査装置
JP2021096207A (ja) * 2019-12-19 2021-06-24 日本電気硝子株式会社 検査方法及び検査装置
JP7360622B2 (ja) 2019-12-19 2023-10-13 日本電気硝子株式会社 検査方法及び検査装置
US11685005B2 (en) 2021-02-26 2023-06-27 Honda Motor Co., Ltd. Systems and methods of repairing a stamping die
CN115266735A (zh) * 2022-09-29 2022-11-01 南京原觉信息科技有限公司 一种金属板材表面缺陷检测系统及其检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4826750B2 (ja) 欠陥検査方法およびその方法を用いた欠陥検査装置
JP5323320B2 (ja) 表面検査装置
US7382457B2 (en) Illumination system for material inspection
US20070211242A1 (en) Defect inspection apparatus and defect inspection method
JP4511978B2 (ja) 表面疵検査装置
CN104101603B (zh) 带钢表面缺陷检测方法
KR101794964B1 (ko) 검사 시스템 및 검사 방법
CN110736751B (zh) 一种表面缺陷检测方法及装置
JP2012078144A (ja) 透明体シート状物の表面欠陥検査装置
JP2008249568A (ja) 外観検査装置
JP2006208196A (ja) 被膜検査装置および方法
JP2011095226A (ja) 被検査体の検査装置、及び電子基板の位置補正装置
KR101203210B1 (ko) 결함 검사장치
JP2008064714A (ja) 欠陥検査装置
JPWO2007132925A1 (ja) 表面検査装置
JP2011208941A (ja) 欠陥検査装置およびその方法
JP2011145082A (ja) シート状物の表面欠陥検査装置
JP2008298557A (ja) 光学フィルムの検査方法及び装置
JP2009097977A (ja) 外観検査装置
JP2006313147A (ja) 欠陥検査方法およびその方法を用いた欠陥検査装置
KR101094968B1 (ko) 휘도값을 이용한 글래스 기판 상의 이물 감지 시스템 및 그방법
JP2012237585A (ja) 欠陥検査方法
JP2008064715A (ja) 欠陥検査装置および欠陥検査方法
JP4146678B2 (ja) 画像検査方法および装置
JP5318384B2 (ja) 電線表面の画像検査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20091201