JP2008064218A - 配管材の接続構造およびこの配管材の接続構造を得るのに用いるスリーブのかしめ用ダイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】突き合わせ面同士を突き合わせた状態で、2つの分割ダイスの対となすように設けられた2つのかしめ突条が、かしめ凹部の軸方向から投影したとき略円形に投影され、かしめ凹部の軸に直交する方向から投影したとき、重なって投影されないようにかしめ凹部の軸方向にずれるように形成したダイスによってスリーブをかしめるようにした。
【選択図】 図4
Description
そして、ノズル部111の周面に設けられたパッキン収容溝113に止水パッキン114と圧迫リング115とがパッキン収容溝113の上端からはみ出ないように嵌め込まれている。また、パッキン収容溝113の前後には、スリーブ120のかしめによって柔軟管Pの一部が縮径して入り込む凹部116が設けられている。
ところで、スリーブ120は、図12に示すようなかしめ工具200を用いてかしめられるようになっている。
両分割ダイス410,420は、かしめ凹部430の内壁面のパッキン収容溝113および凹部116を臨む位置にそれぞれ略半円形をしたかしめ突条460が突設されている。
また、スリーブ120を両分割ダイス410,420でかしめていくと、スリーブ120の余肉部分が突き合わせ面440近傍にあつまり褶曲形状となるが、上記のように、スリーブ120の圧縮変形量が大きくなると、余肉部分が大きくなり、上記継手100で最も重要な柔軟管Pのかしめ量(肉厚の圧縮量)が管周方向で不均一な状態となって、強度的な弱点が発生するという問題が生じる。
さらに、上記継手の場合、部品点数が増えることで、継手材料のコスト増加、組立加工が複雑になるなどが課題となっていた。
かしめ突条の位置としては、特に高い圧縮を行う位置に設けるのが望ましく、本体のノズル部の形状に依存する。具体的には、止水パッキンの設置位置や、軸方向の抜けを防止する溝部の位置などが高圧縮位置に該当する。
さらに、かしめ凹部のかしめ突条が設けられていない部分は、基本的にはスリーブにほとんど圧縮を与えなくてよいため、スリーブの外径と略同じ内径とすればよく、少しスリーブの外径より大きくても構わない。かしめ凹部のかしめ突条が設けられていない部分の内径が小さすぎると、かしめ後にかしめ凹部のかしめ突条が設けられていない部分がスリーブに噛みこんで継手から外すのが困難になる。
(1)従来のかしめ式継手では発生の避けられなかった褶曲形状の余肉部が全く発生せず、周方向で圧縮が不均一になることがないため、漏水等に対する接合部の信頼性が向上するとともに、スリーブの変形に必要なかしめ力が大幅に低減するため、工具の小型化、低出力化が可能である。
(2)均一な圧縮が可能であるから、従来なら困難であった、パッキンレスの接続が可能で、ノズル部の薄肉化により、ノズル部の内径を大きくすることができるので圧力損失性能が向上する。
(4)従来のように、褶曲形状の余肉部が形成される場合、スリーブに多大な応力が発生し、スリーブの割れなどが発生する恐れあるが、褶曲形状の余肉部が形成されないため、このスリーブに対する割れの問題も解消される。
図1〜図3は、本発明にかかるスリーブのかしめ用ダイスの第1の実施の形態をあらわしている。
両分割ダイス1aは、それぞれ略半筒形状をしたかしめ凹部2aと、かしめ凹部2aの両側に設けられた突き合わせ面3aとを有している。
また、かしめ凹部2aの内壁面には、突き合わせ凸面31を形成する突部33の両端縁および端部突部34の内側の端縁に沿うように半円弧状をしたかしめ突条4aがかしめ凹部2aの内壁面と突き合わせ凸面31とのコーナー部に達するようにそれぞれ設けられている。
また、両分割ダイス1aの突き合わせ凸面31と突き合わせ凹面32とが突き合わされた状態で、対となるかしめ突条4aは、かしめ凹部2aの軸に直交する方向(図2の矢印X方向)から投影したとき、重なって投影されないようにかしめ凹部2aの軸方向にずれるとともに、図3に示すように、かしめ凹部2aの軸方向から見たとき、対となるかしめ突条4aの両端部同士が重なって、対となるかしめ突条4aが略円形を形成したように見える。
図6および図7に示すように、このダイスBは、2つの分割ダイスBを備えている。
両分割ダイスBは、同一形状に形成されていてそれぞれ略半筒形状をしたかしめ凹部2bと、かしめ凹部2bの両側に設けられた平坦な突き合わせ面3bとを有している。
各かしめ突条4bは、それぞれ2つの分割ダイスBの突き合わせ面3bを突き合わせたとき、対となるかしめ突条4bが軸方向にずれるとともに、軸方向からみると略円形を形成するようになっている。
図4および図5に示す継手5と同様の形状の13A用パッキン継手と、13A架橋ポリエチレン管とを、図1〜図3に示すダイスAの形状をしたダイスを用いてスリーブの圧縮率35%となるようにスリーブをかしめたところ、約18KNの力を要した。
一方、図1〜図3に示すダイスAに代えて、従来のダイスを用いてスリーブの圧縮率35%となるようにスリーブをかしめたところ、約25KNの力を要した。
また、従来のダイスを用いた場合、図9に示すように、分割ダイスと分割ダイスとの突き合わせ面近傍でスリーブ53に褶曲形状の余肉部53cが形成され、それに伴って柔軟管Pも褶曲し、ノズル部51との間にミズ道となる隙間Sが生じていた。
図4および図5に示す継手5と同様の形状の20A用パッキン継手と、20A架橋ポリエチレン管とを、図1〜図3に示すダイスAの形状をしたダイスを用いてスリーブの圧縮率35%となるようにスリーブをかしめたところ、約25KNの力を要した。
一方、図1〜図3に示すダイスAに代えて、従来のダイスを用いてスリーブの圧縮率35%となるようにスリーブをかしめたところ、約40KNの力を要した。
P 柔軟管(配管材)
1a,1b 分割ダイス
2a,2b かしめ凹部
3a,3b 突き合わせ面
31 突き合わせ凸面
32 突き合わせ凹面
4a,4b かしめ突条
5 継手
51 ノズル部
53 スリーブ
53a,53b 線状かしめ部
Claims (6)
- 継手の一端に設けられたノズル部と、ノズル部を囲繞するように配置されたスリーブとの間に配管材の一端部を挿入するとともに、
スリーブの周壁の一部が縮径するようにかしめることによって管軸方向から投影したとき略円形に投影されるように配置された少なくとも1対の略半円弧状をした線状かしめ部を形成し、前記対となった2つの線状かしめ部によってスリーブとノズル部との間で配管材を水密に挟着するようにした配管材の接続構造であって、
前記対となった2つの線状かしめ部は、管軸に直交する方向から投影したとき、重なって投影されないように管軸方向にずれて形成されていることを特徴とする配管材の接続構造。 - 対となる2つの線状かしめ部は、管軸方向から投影したとき、線状かしめ部の両端同士が重なって投影されるように形成されている請求項1に記載の配管材の接続構造。
- 略半筒形状をしたかしめ凹部と、かしめ凹部の両側に設けられた突き合わせ面とを有する2つの分割ダイスを備え、スリーブを、2つの分割ダイスのかしめ凹部を臨む位置に配置したのち、2つの分割ダイスを対向する突き合わせ面同士が突き合うように相対移動させて、2つのかしめ凹部により形成された筒内面形状に沿うようにスリーブをかしめるようになっているスリーブのかしめ用ダイスにおいて、
2つの分割ダイスは、一方の分割ダイスが、かしめ凹部の内壁面にかしめ凹部の軸に直交する面に沿うように略半円形をした少なくとも1つのかしめ突条を有し、
他方の分割ダイスが、かしめ凹部の内壁面にかしめ凹部の軸に直交する面に沿うように略半円形をしたかしめ突条を前記一方の分割ダイスのかしめ突条と対となすように備えるとともに、
2つの分割ダイスの突き合わせ面同士を突き合わせた状態で、2つの分割ダイスの対となすように設けられた2つのかしめ突条が、かしめ凹部の軸方向から投影したとき略円形に投影され、かしめ凹部の軸に直交する方向から投影したとき、重なって投影されないようにかしめ凹部の軸方向にずれるように形成されていることを特徴とするスリーブのかしめ用ダイス。 - 2つの分割ダイスは、突き合わせ面が、突き合わせ凸面と突き合わせ凹面とを軸方向に交互に形成した凹凸形状をしていて、一方の分割ダイスの突き合わせ凸面が他方の分割ダイスの突き合わせ凹面とが突き合うようになっているとともに、かしめ突条がかしめ凹部の内壁面と突き合わせ凸面とのコーナー部に達するように設けられている請求項3に記載のスリーブのかしめ用ダイス。
- かしめ突条の端縁が湾曲形状に形成されている請求項3または請求項4に記載のスリーブのかしめ用ダイス。
- 2つの分割ダイスが同一形状に形成されている請求項3〜請求項5のいずれかに記載のスリーブのかしめ用ダイス。
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