JP2008064095A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料の極微細噴霧が簡単に達成されるようにする。
【解決手段】噴霧装置が、複数の噴射開口を備えたマルチファンジェットノズル23として形成されており、これによって、噴射開口から流出した薄い液膜30が、液膜複合体を形成しており、該液膜複合体において、個々の液膜30が、互いに発散して延びているようにした。
【選択図】図1
【解決手段】噴霧装置が、複数の噴射開口を備えたマルチファンジェットノズル23として形成されており、これによって、噴射開口から流出した薄い液膜30が、液膜複合体を形成しており、該液膜複合体において、個々の液膜30が、互いに発散して延びているようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁であって、弁長手方向軸線と、不動の弁座を有する弁座体と、弁座と協働する、弁長手方向軸線に沿って軸方向に運動可能である弁閉鎖体と、弁座体に設けられた流出開口と、弁座の下流側に配置された噴霧装置とが設けられている形式のものに関する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19636396号明細書に基づき、すでに燃料噴射弁が公知である。この公知の燃料噴射弁では、弁座面の下流側に孔付きディスクが設けられている。この孔付きディスクは多数の噴射開口を有している。有利には10〜20個の噴射開口が、孔付きディスクの、弁長手方向軸線に対して垂直に延びる1つのレベルに位置している。噴射開口の大部分は斜めにもしくは傾けられて孔付きディスクに加工されており、これによって、噴射開口の開口軸線が弁長手方向軸線に対して平行性を有していない。噴射開口の傾きはそれぞれ異なる量に選択することができるので、噴射したい個別噴流の拡散が容易に達成可能となる。噴射開口は、たとえばレーザビーム穿孔によって孔付きディスクに十分に一貫したサイズで加工されている。燃料噴射弁は、特に混合気圧縮型の火花点火式の内燃機関の燃料噴射装置のために適している。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19847625号明細書に基づき、すでに燃料噴射弁が公知である。この公知の燃料噴射弁では、下流側の端部にスリット状の流出開口が設けられている。この流出開口は孔付きディスクにまたは直接ノズルボディ自体に形成されている。スリット状の流出開口は常に中心に弁長手方向軸線で加工されており、これによって、燃料の噴射が軸線平行に燃料噴射弁から行われる。弁座の上流側には、渦流発生溝が設けられている。この渦流発生溝は、弁座に流れる燃料を円形にねじれ運動させる。平らな流出開口によって、燃料が扇形に噴射されることが生ぜしめられる。
さらにまだ、燃料を内燃機関の燃焼室内に直接噴射するための燃料噴射弁が、米国特許第6019296号明細書に基づき公知である。この公知の燃料噴射弁では、下流側の端部にスリット状の流出開口が設けられている。この流出開口から、燃料が弁長手方向軸線に対して所定の角度を成して流出することができる。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19636396号明細書
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19847625号明細書
米国特許第6019296号明細書
本発明の課題は、冒頭で述べた形式の燃料噴射弁を改良して、燃料の極微細噴霧が簡単に達成されるようにすることである。
この課題を解決するために本発明の構成では、噴霧装置が、複数の噴射開口を備えたマルチファンジェットノズルとして形成されており、これによって、噴射開口から流出した薄い液膜が、液膜複合体を形成しており、該液膜複合体において、個々の液膜が、互いに発散して延びているようにした。
本発明の有利な構成によれば、マルチファンジェットノズルが、ディスク状に形成されている。
本発明の有利な構成によれば、マルチファンジェットノズルの中心に対して最も近くに位置する液膜が、マルチファンジェットノズルの中心軸線に対して最小の角度αを有しているのに対して、マルチファンジェットノズルの中心から最も遠くに位置する液膜が、マルチファンジェットノズルの中心軸線に対して最大の角度δ,γを有しているように、噴射開口が寸法設定されており、方向付けられており、かつ/または分配されている。
本発明の有利な構成によれば、液膜の傾倒量が、マルチファンジェットノズルの中心から出発して半径方向外向きに連続的に増加している。
本発明の有利な構成によれば、マルチファンジェットノズルが、少なくとも噴射開口の領域で二層に形成されている。
本発明の有利な構成によれば、上側の上流側の第1の層に、噴射開口が、半径方向に延びる開口領域を有しており、下側の下流側の第2の層に、噴射開口が、スリット状のそれぞれ1つの流出領域によって特徴付けられており、該流出領域が、上側の開口領域に対してほぼ直角に延びている。
本発明の有利な構成によれば、スリット状の流出領域が、開口領域の幅よりも大きな長さを有している。
本発明の有利な構成によれば、各噴射開口の開口領域と流出領域とが、正確に規定された量で重なっており、マルチファンジェットノズルの中心に対して最も近くに位置する噴射開口が、開口領域と流出領域との最大の重なり量を備えているのに対して、マルチファンジェットノズルの中心から最も遠くに位置する噴射開口が、開口領域と流出領域との最小の重なり量を備えている。
本発明の有利な構成によれば、マルチファンジェットノズルが、ドーム状に湾曲させられたノズル領域を有しており、該ノズル領域に噴射開口が、スリットの形で加工されており、噴射開口が、マルチファンジェットノズルの中心軸線に対してそれぞれ異なる傾きを有している。
本発明の有利な構成によれば、1つの液膜複合体の液膜の方向発散が大きく、これによって、該液膜の間の中間室内に周辺空気が吸込み可能であり、該周辺空気によって、滴への液膜の崩壊が強化されるようになっている。
本発明の有利な構成によれば、マルチファンジェットノズルが、弁座体に固く結合されている。
請求項1の特徴部に記載の特徴を備えた本発明による燃料噴射弁は、簡単に燃料の均一な極微細噴霧が達成されるという利点を有している。この場合、極めて小さな流体滴を備えた特に高い処理品質および噴霧品質が得られる。理想的には、マルチファンジェットノズルが、燃料噴射弁の下流側の端部に極めて小さな多数の噴射開口を有している。これらの噴射開口はスリット状に適切に形成されており、これによって、マルチファンジェットノズルから、空間的にずらされた多数のファンジェット(扇形噴流)が流出するようになっている。これらのファンジェットは液膜複合体を形成する。この場合、個々の液膜が互いに拡散して運動させられ、ファンジェットの間の空気吸込みを可能にする。こうして、約20μmのザウタ平均粒径(SMD)を備えた極めて小さな燃料滴を有する燃料スプレーが噴射可能となる。この限りにおいて、極めて有効に内燃機関のHCエミッションを著しく低減することができる。
従属請求項に記載した手段によって、請求項1に記載した燃料噴射弁の有利な構成および改良形が可能となる。
理想的には、マルチファンジェットノズルは、噴射開口の領域で二層に形成されたディスクである。この場合、上側の上流側の第1の層には、噴射開口が、半径方向に延びる開口領域として形成されており、下側の下流側の第2の層には、噴射開口が、スリット状のそれぞれ1つの流出領域によって特徴付けられている。この流出領域は上側の開口領域に対してほぼ直角に延びている。各噴射開口の開口領域と流出領域とは、正確に規定されたサイズで、しかも、マルチファンジェットノズルの中心から出発して半径方向に異なる量で重なっている。スリット状の流出領域は、開口領域の幅よりも大きな長さを有しており、これによって、有効に燃料の扇形拡散ひいては所望のそれぞれ1つのファンジェットが得られる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。
図1には、1つの実施例として、混合気圧縮型の火花点火式の内燃機関の燃料噴射装置に用いられる噴射弁の形の弁が部分的に示してある。この燃料噴射弁は、弁ハウジングの一部を形成する概略的にしか図示していない管状の弁座支持体1を有している。この弁座支持体1には、弁長手方向軸線2に対して同心的に長手方向開口3が形成されている。この長手方向開口3内には、たとえば管状の弁ニードル5が配置されている。この弁ニードル5はその下流側の端部6で、たとえば球形の弁閉鎖体7に固く結合されている。この弁閉鎖体7の周面には、燃料の流過のための、たとえば5つの扁平加工部8が設けられている。
燃料噴射弁の操作は公知の形式で、たとえば電磁式に行われる。しかし、圧電式のまたは磁歪式のアクチュエータによる燃料噴射弁の操作も同じく可能である。弁ニードル5の軸方向の運動ひいては戻しばね(図示せず)のばね力に抗した燃料噴射弁の開放もしくは燃料噴射弁の閉鎖のためには、ソレノイドコイル10と、プランジャ11と、コア12とを備えた概略的に図示した電磁回路が働く。プランジャ11は、弁ニードル5の、弁閉鎖体7と反対の側の端部に、たとえばレーザにより形成された溶接シームによって結合されていて、コア12に方向付けられている。
弁座支持体1の、下流側に位置する端部には、弁座体16が、たとえば溶接によって密に組み付けられている。この弁座体16の、弁閉鎖体7と反対の下側の端面17には、本発明によるディスク状のマルチファンジェットノズル23が噴霧装置として固定されている。弁座体16とマルチファンジェットノズル23との結合は、たとえばレーザにより形成された、全周にわたって延びる密な溶接シーム26によって行われる。この溶接シーム26は、たとえば弁座体16の端面17にまたは弁座体16とマルチファンジェットノズル23との外側の周面に設けられている。マルチファンジェットノズル23の固定は、いずれにせよ、このマルチファンジェットノズル23の、スリット状の極めて小さな多数の噴射開口25を備えた中間のノズル領域28が、不利な変形影響なしのままであるように行われる。
長手方向開口3内の、マルチファンジェットノズル23を備えた弁座体16の押込み深さは、弁ニードル5のストロークの量を規定している。なぜならば、ソレノイドコイル10が励磁されていない場合の弁ニードル5の一方の終端位置が、弁座体16の、下流側で円錐形に先細りにされた弁座面29に対する弁閉鎖体7の当付けによって規定されているからである。弁ニードル5の他方の終端位置は、ソレノイドコイル10が励磁されている場合に、たとえばコア12に対するプランジャ11の当付けによって規定される。したがって、弁ニードル5の両終端位置の間の距離がストロークを成している。
弁座体16には、弁座面29の下流側に流出開口27が設けられている。この流出開口27から、噴射したい燃料がマルチファンジェットノズル23のノズル領域28に直接流入する。マルチファンジェットノズル23は、たとえば扁平に形成されていて、弁座体16の端面17に平らに接触している。ノズル領域28の構成は、特に図2〜図6で明確になる。それぞれ異なる方向付けおよび/または寸法のスリット形状での噴射開口25の本発明による構成と、ノズル領域28にわたる噴射開口25の分配とに基づき、マルチファンジェットノズル23から薄い液膜30が流出する。これらの液膜30は、空間的に見て、液膜複合体を形成している。この場合、個々の液膜30は互いに発散して運動させられ、図1に概略的にしか示していない。マルチファンジェットノズル23の中心に対して最も近くに位置する液膜30が、マルチファンジェットノズル23の中心軸線、ここでは、相応して、弁長手方向軸線2に対して最小の角度αを有しているのに対して、マルチファンジェットノズル23の中心から最も遠くに位置する液膜30は、マルチファンジェットノズル23の中心軸線もしくは弁長手方向軸線2に対して最大の角度、ここではδを有している。すなわち、α<β<γ<δ等が認められる。
図2には、第1のディスク状のマルチファンジェットノズル23の部分的な平面図が示してある。少なくとも噴射開口25の領域では、マルチファンジェットノズル23が二層に形成されている。上側の上流側の第1の層では、噴射開口25が、半径方向に延びる開口領域35を有している。この開口領域35は、たとえば長方形に形成されている。下側の下流側の第2の層では、噴射開口25が、それぞれ1つのスリット状の流出領域36によって特徴付けられている。この流出領域36は上側の開口領域35に対してほぼ直角に延びている。各噴射開口25の開口領域35と流出領域36とは、正確に規定されたサイズで、しかも、マルチファンジェットノズル23の中心から出発して半径方向に異なる量で重なっている。スリット状の流出領域36は、開口領域35の幅よりも大きな長さを有しており、これによって、燃料の扇形拡散ひいては所望のそれぞれ1つのファンジェットが有効に得られる。
本発明によれば、個々の噴射開口25が、それぞれ異なる重なり量に基づき、それぞれ異なる方向に方向付けられている。個々の噴射開口25は、図2の実施例によれば、真っ直ぐな列で半径方向外向きに延びて配置されている。空間的に見て、液膜複合体(この液膜複合体では、個々の液膜30が互いに発散して拡開されて噴射される)を形成する液膜30を発生させるためには、マルチファンジェットノズル23の中心に対して最も近くに位置する噴射開口25が、開口領域35と流出領域36との最大の重なり量を備えているのに対して、マルチファンジェットノズル23の中心から最も遠くに位置する噴射開口25は、開口領域35と流出領域36との最小の重なり量を備えている。重なり領域は、流れが通流することができる面交差部である。こうして、一番内側の液膜30が、マルチファンジェットノズル23の中心軸線に対して最小の角度αを有しており、半径方向で一番外側の液膜30が、マルチファンジェットノズル23の中心軸線に対して最大の角度を有している(α<β<γ<δ等)。孔横断面の、ディスク中心からディスク縁部に向かって連続的に減少する交差部は、ファンジェットの傾倒に繋がる。この傾倒はディスク中心からディスク縁部に向かって増加する。こうして得られた、相応の傾倒を伴ったファンジェットの発散によって、液膜30が室内で交差させられないことが生ぜしめられる。このことは、さらに、噴射開口25が方向平行に配置されていることによって助成される。これによって、全ての液膜30が互いに方向平行に扇形拡散する。
噴射開口25の2つのジオメトリ層は、図示したように、ただ1つのマルチファンジェットノズル23で形成されていてもよいし、2つのディスクの重畳によって形成されていてもよい。スリット状の流出領域36は長方形または長孔としてまたは楕円形にまたは湾曲させられて円弧状に形成することができる。また、開口領域35の輪郭が、図2に示した長方形と異なっていてもよい。ただし、通流に対する半径方向の方向付けが条件となる。
図3には、マルチファンジェットノズル23の部分的な平面図が示してある。この構成では、噴射開口25が真っ直ぐな列で配置されておらず、マルチファンジェットノズル23に任意に分配されている。ただし、噴射開口25は、流出するファンジェットが、相互に接触しない、すなわち、互いに空間的にずれを有する液膜複合体を形成するように配置されている。ここでも、マルチファンジェットノズル23の中心に対して最も近くに位置する噴射開口25が、開口領域35と流出領域36との最大の重なり量を備えているのに対して、マルチファンジェットノズル23の中心から最も遠くに位置する噴射開口25は、開口領域35と流出領域36との最小の重なり量を備えていることが再び当てはまる。
図4には、図2に示したスリット状の噴射開口25の部分IVが拡大図で示してあるのに対して、図5には、図4に示したV−V線に沿った噴射開口25の断面図が示してあり、図6には、図4に示したVI−VIに沿った噴射開口25の断面図が示してある。図4〜図6には、記入した矢印によって、流れの経過と、ファンジェット形状を有する液膜30の形成とが示してある。個々の各噴射開口25の開口領域35と流出領域36との重なりの量に応じて、流出するファンジェットの傾倒が規定される。流出領域36はその長手方向延在長さにおいて開口領域35に対してほぼ垂直に延びているので、半径方向に流入した流れは、開口領域35に対して直角に流出領域36のサイズに相応して扇形拡散することができる。燃料は微細に噴霧されてファンジェットジオメトリで放出される。
マルチファンジェットノズル23は、たとえば電気めっきによる析出によって形成される(多層電気めっき)。しかし、他方では、マルチファンジェットノズル23を打抜き・型押し加工技術的、侵食技術的またはエッチング技術的に製作することも可能である。
図7には、第3のマルチファンジェットノズル23が断面図でかつ概略的に示した液膜30と共に示してある。マルチファンジェットノズル23は、中間のノズル領域28がドーム状に湾曲させられていることによって特徴付けられている。この湾曲部には、スリット状の多数の噴射開口25が加工されている。ノズル領域28と、マルチファンジェットノズル23の中心軸線に対してそれぞれ異なる傾きを備えたスリット形状での噴射開口25との本発明による構成に基づき、マルチファンジェットノズル23から、空間的に見て、液膜複合体を形成する液膜30が流出する。この場合、個々の液膜30は互いに発散して運動させられる。マルチファンジェットノズル23の中心に対して最も近くに位置する液膜30が、マルチファンジェットノズル23の中心軸線に対して最小の角度αを有しているのに対して、マルチファンジェットノズル23の中心から最も遠くに位置する液膜30は、マルチファンジェットノズル23もしくは弁長手方向軸線2に対して最大の角度、ここではγを有している。すなわち、ここでも、α<β<γ<δ等が認められる。
個々のファンジェットの間の方向発散によって、滴凝集が阻止される。まだファンジェットが最小の滴に崩壊する前に、ファンジェットの方向発散に起因して、周辺空気がファンジェットの間の中間室37内に吸い込まれる。吸込み作用は、マルチファンジェットノズル23からの間隔の増加による中間室37の容積増加と、これにより生じる空気補償流れとによって生ぜしめられる。ファンジェットと、吸い込まれる空気との間の全体的に大きな接触面と、周辺空気との集中的な混加によって、滴へのファンジェットの崩壊後、液滴の集中的な気化が生ぜしめられる。
ファンジェットもしくは薄膜崩壊の噴霧品質は、約20μmのザウタ平均粒径(SMD)を備えた極端に小さな燃料滴を有する燃料スプレーが噴射可能となるほど高い。こうして、極めて有効に内燃機関のHCエミッションを既知の噴射アッセンブリに比べて著しく低減することができる。
1 弁座支持体、 2 弁長手方向軸線、 3 長手方向開口、 5 弁ニードル、 6 端部、 7 弁閉鎖体、 8 扁平加工部、 10 ソレノイドコイル、 11 プランジャ、 12 コア、 16 弁座体、 17 端面、 23 マルチファンジェットノズル、 25 噴射開口、 26 溶接シーム、 27 流出開口、 28 ノズル領域、 29 弁座面、 30 液膜、 35 開口領域、 36 流出領域、 37 中間室
Claims (11)
- 内燃機関の燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁であって、弁長手方向軸線(2)と、不動の弁座(29)を有する弁座体(16)と、弁座(29)と協働する、弁長手方向軸線(2)に沿って軸方向に運動可能である弁閉鎖体(7)と、弁座体(16)に設けられた流出開口(27)と、弁座(29)の下流側に配置された噴霧装置とが設けられている形式のものにおいて、噴霧装置が、複数の噴射開口(25)を備えたマルチファンジェットノズル(23)として形成されており、これによって、噴射開口(25)から流出した薄い液膜(30)が、液膜複合体を形成しており、該液膜複合体において、個々の液膜(30)が、互いに発散して延びていることを特徴とする、内燃機関の燃料噴射装置に用いられる燃料噴射弁。
- マルチファンジェットノズル(23)が、ディスク状に形成されている、請求項1記載の燃料噴射弁。
- マルチファンジェットノズル(23)の中心に対して最も近くに位置する液膜(30)が、マルチファンジェットノズル(23)の中心軸線に対して最小の角度αを有しているのに対して、マルチファンジェットノズル(23)の中心から最も遠くに位置する液膜(30)が、マルチファンジェットノズル(23)の中心軸線に対して最大の角度δ,γを有しているように、噴射開口(25)が寸法設定されており、方向付けられており、かつ/または分配されている、請求項1または2記載の燃料噴射弁。
- 液膜(30)の傾倒量が、マルチファンジェットノズル(23)の中心から出発して半径方向外向きに連続的に増加している、請求項3記載の燃料噴射弁。
- マルチファンジェットノズル(23)が、少なくとも噴射開口(25)の領域で二層に形成されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
- 上側の上流側の第1の層に、噴射開口(25)が、半径方向に延びる開口領域(35)を有しており、下側の下流側の第2の層に、噴射開口(25)が、スリット状のそれぞれ1つの流出領域(36)によって特徴付けられており、該流出領域(36)が、上側の開口領域(35)に対してほぼ直角に延びている、請求項5記載の燃料噴射弁。
- スリット状の流出領域(36)が、開口領域(35)の幅よりも大きな長さを有している、請求項6記載の燃料噴射弁。
- 各噴射開口(25)の開口領域(35)と流出領域(36)とが、正確に規定された量で重なっており、マルチファンジェットノズル(23)の中心に対して最も近くに位置する噴射開口(25)が、開口領域(35)と流出領域(36)との最大の重なり量を備えているのに対して、マルチファンジェットノズル(23)の中心から最も遠くに位置する噴射開口(25)が、開口領域(35)と流出領域(36)との最小の重なり量を備えている、請求項6または7記載の燃料噴射弁。
- マルチファンジェットノズル(23)が、ドーム状に湾曲させられたノズル領域(28)を有しており、該ノズル領域(28)に噴射開口(25)が、スリットの形で加工されており、噴射開口(25)が、マルチファンジェットノズル(23)の中心軸線に対してそれぞれ異なる傾きを有している、請求項1から4までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
- 1つの液膜複合体の液膜(30)の方向発散が大きく、これによって、該液膜(30)の間の中間室(37)内に周辺空気が吸込み可能であり、該周辺空気によって、滴への液膜(30)の崩壊が強化されるようになっている、請求項1から9までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
- マルチファンジェットノズル(23)が、弁座体(16)に固く結合されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
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2007
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE102006041471A1 (de) | 2008-03-06 |
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