JP2008062473A - 液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴の吐出量の変動を吸収して安定した吐出及び高品質な印字が可能で、簡易かつ安価な液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】ノズルプレート2を、ベース樹脂プレート2cと感光性樹脂プレート2dとが積層された樹脂プレート積層体から構成するとともに、液体供給路12に対応する領域の少なくとも一部に、感光性樹脂プレート2dの一部を除去してベース樹脂プレート2cからなるダンパー部11を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置に関する。さらに詳しくは、液滴の吐出量の変動を吸収して安定した吐出及び高品質な印字が可能で、簡易かつ安価な液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置に関する。
インクを吐出するノズルと、ノズルに連通する圧力発生室と、複数の圧力発生室にインクを供給するインク供給路とを備えたインクジェットヘッドが用いられている。このようなインクジェットヘッドの場合、液滴の吐出量が全体で大きく変動すると、インク供給路におけるインクの慣性力(イナータンス)によって、液滴の吐出量の変動直後の吐出状態が乱れるという不都合があった。これらの不都合を防止するために、インク供給路の支流部にダンパー機能を付与させることが知られており、支流内部にエアー室を設けて、弾性部材によってインク流路と分離する構造等が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
特開2002−307676号公報 特許第3402349号公報
しかしながら、このような特許文献に提案された構成は、液滴吐出ヘッドの内部の構造が複雑となり、液滴吐出ヘッドを作製する際に、部品点数が増大し、工数の増大、歩留りの低下等を惹起して、コストを増大させるという問題があった。構造の簡略化として、ノズルプレートとダンパー部材を兼用することが考えられるが、ダンパー効果は材料のヤング率と厚さと面積で決定されるものであり、十分なダンパー効果を得るためにノズルプレートを薄くすると、ノズル長が短くなり液滴吐出方向性が不安定になるという問題があった。また、ダンパー部を大面積にすると、強度の上で用紙ジャム(用紙Jam)による破損の懸念が高く、信頼性に課題があった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、液滴の吐出量の変動を吸収して安定した吐出及び高品質な印字が可能で、簡易かつ安価な液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置を提供することを目的とする。すなわち、1つの要求品質である「ダンパー効果が十分に得られること(インク供給路におけるインクのイナータンスの印字品質への影響を極力排除できること)、及び前述の要求品質とは二律背反的な他の要求品質である「印字品質(方向性)を良好とするためにノズル形成部材の厚さ(ノズル長さ)を大きくすること」、および「用紙Jam等に対して高い信頼性を持つこと」のいずれをも満足するとともに、簡易かつ安価な液滴吐出ヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、以下の液滴吐出ヘッド、その製造方法及び液滴吐出装置が提供される。
[1]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを備えた液滴吐出ヘッドであって、前記ノズルプレートは、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体から構成されるとともに、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
[2]前記ノズルプレートの液滴吐出側の表面の、前記ノズルの周辺及び前記ダンパー部の少なくとも一部に配設された保護部材をさらに備え、前記ダンパー部のうち前記保護部材が配設された部分によってダンパー補強部及び前記保護部材が配設されていない部分によってダンパー機能部が形成されてなることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。
[3]前記樹脂プレート積層体は、ベース樹脂プレート上に感光性樹脂プレートを積層して構成されたものであり、かつ前記ダンパー部は、前記ベース樹脂プレートの一部から構成されたものであることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。
[4]前記樹脂プレート積層体は、2枚の感光性樹脂プレートの間に、1枚のベース樹脂プレートを挟持して構成されたものであり、かつ前記ダンパー部は、前記ベース樹脂プレートの一部から構成されたものである前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。
[5]前記感光性樹脂プレートは、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂から構成されたものであり、前記ベース樹脂プレートは、ポリイミド樹脂から構成されたものである前記[3]又は[4]に記載の液滴吐出ヘッド。
[6]前記保護部材は、ステンレス(SUS)プレート又は前記樹脂プレートから構成されたものであることを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。
[7]複数の前記ノズルは、前記液体供給路の配設方向と並行に、複数のノズル列として配設されたことを特徴とする前記[1]に記載の液滴吐出ヘッド。
[8]前記保護部材は、複数の前記ノズル列の間を跨って、前記液体供給路と交差する方向に配設されたことを特徴とする前記[7]に記載の液滴吐出ヘッド。
[9]前記保護部材は、前記ノズルの表面のワイピング方向に配設されたことを特徴とする前記[7]に記載の液滴吐出ヘッド。
[10]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを備えた滴吐出ヘッドを製造する方法であって、前記ノズルを形成するためのノズル用プレートとして、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体を用意する第1の工程と、前記ノズル用プレートとしての前記樹脂プレート積層体を加工して、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を形成する第2の工程と、前記ノズル用プレートの前記流路部材側から前記ノズルを形成する第3の工程と、を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
[11]前記第1の工程において、前記樹脂プレート積層体の前記ノズル用プレート側の表面上に、さらに保護部材用プレートを積層した保護部材積層体を用意し、第2の工程において、前記保護部材用プレートを加工することによって、前記ノズルプレートの液滴吐出側の表面の、前記ノズルの周辺及び前記ダンパー部の少なくとも一部に保護部材を配設し、前記ダンパー部のうち前記保護部材が配設された部分によってダンパー補強部を形成するとともに前記保護部材が配設されていない部分によってダンパー機能部を形成することを特徴とする前記[10]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[12]前記[10]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[13]前記第1の工程において、前記樹脂プレート積層体として、2枚の感光性樹脂プレートの間に、1枚のベース樹脂プレートを挟持したものを用い、前記第2の工程において、2枚の前記感光性樹脂プレートを、それぞれ所定パターンで露光、現像し、未硬化部分を除去して、一方の前記感光性樹脂プレートの除去部分に対応する領域の前記ベース樹脂プレートによって前記ダンパー部を形成するとともに、他方の前記感光性樹脂プレートの残存部分によって前記保護部材を形成することを特徴とする前記[10]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[14]前記感光性樹脂プレートとして、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂から構成されたものを用い、前記ベース樹脂プレートとして、ポリイミド樹脂から構成されたものを用いる前記[12]又は[13]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[15]前記保護部材として、ステンレス(SUS)プレート又は前記樹脂プレートから構成されたものを用いることを特徴とする前記[10]に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
[16]液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを含む液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体から構成されるとともに、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を有することを特徴とする液滴吐出装置。
本発明の請求項1に係る液滴吐出ヘッドによって、液滴の吐出量の変動を吸収することによる安定した吐出及び高品質な印字が簡易かつ安価に実現される。
本発明の請求項2に係る液滴吐出ヘッドによって、ダンパー部におけるダンパー効果が十分に発揮されるとともに、ダンパー部の強度が確保される。
本発明の請求項3〜6に係る液滴吐出ヘッドによって、上述の効果が、簡易かつ確実に発揮される。
本発明の請求項7に係る液滴吐出ヘッドによって、確実なワイピング作業が実現されるとともに、ダンパー部が、簡易かつ効率的に形成される。
本発明の請求項8に係る液滴吐出ヘッドによって、確実なワイピング作業が実現されるとともに、信頼性の高いダンパー部が、簡易かつ効率的に形成される。
本発明の請求項9に係る液滴吐出ヘッドによって、ノズル面における液体や異物の排出性の向上及び確実なワイピング作業が実現される。
本発明の請求項10に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって、液滴の吐出量の変動を吸収することによる安定した吐出及び高品質な印字の可能な液滴吐出ヘッドが簡易かつ効率的に製造される。
本発明の請求項11に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって、ダンパー部におけるダンパー効果が十分に発揮されるとともに、ダンパー部の強度が確保された液滴吐出ヘッドが簡易かつ効率的に製造される。
本発明の請求項12〜15に係る液滴吐出ヘッドの製造方法によって、上述の効果が、簡易かつ確実に発揮される。
本発明の請求項16に係る液滴吐出装置によって、高品質な画像情報が、安定して簡易かつ安価に提供される。
[第1の実施の形態]
(液滴吐出ヘッドの構成)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを示し、図1は平面図、図2(a)は図1のA−A線断面図、図2(b)は図2(a)のB部詳細図である。
この液滴吐出ヘッド1は、図1に示すように、略平行四辺形の振動板7と、振動板7上に配置された複数の圧電素子8と、複数の圧電素子8に対向する位置に形成された複数のノズル2aとを有し、圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2aから液滴として吐出するように構成されている。なお、符号7aは、振動板7に設けられ、図示しない液体タンクから液体がヘッド1内部に供給される供給孔である。
また、液滴吐出ヘッド1は、図2(a)に示すように、ノズル2aが形成されたノズルプレート(樹脂プレート積層体)2を有し、このノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の吐出側と反対側の面(裏面)に、流路部材13として、連通孔3a及び液プール3bを有するプールプレート3と、連通孔4a及び供給孔4bを有する供給孔プレート4Aと、連通孔5a及び供給路5bを有する供給路プレート5と、連通孔4a及び供給孔4bを有する供給孔プレート4Bと、圧力発生室6aを有する圧力発生室プレート6と、振動板7とが順次積層して構成されている。また、上述のように、振動板7上に複数の圧電素子8が配置されている。また、複数の圧電素子8を覆うように、圧電素子8に電圧を印加するためのフレキシブルプリント配線基板12(以下「FPC12」という)が配設され、FPC12を介して圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2aから液滴として吐出するように構成されている。
また、液プール3bは紙面に垂直な方向に連続して液体供給路12を構成している。さらに、液体供給路12からは、供給孔4b及び供給路5bを介して圧力発生室6aに連通し、圧力発生室6aから連通孔5a,4a,3aを介してノズル2aに連通する、各ノズル2aに液滴を供給するためのノズル供給路14が構成されている。
また、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の、液体供給路12に対応する領域に、液滴の吐出量の変化を吸収して安定した吐出を可能とするダンパー部11が形成されている。また、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の液滴吐出側の表面の、ノズル2aの周辺及びダンパー部11を補強する領域に保護部材9が配設されている。なお、ダンパー部11及び保護部材9の構成の詳細については後述する。
また、図2(b)に示すように、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の液滴吐出側の表面の、ノズル2a周辺及びダンパー部11の所定の領域に保護部材9が接合されている。また、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2のノズル2a周辺の表面並びに保護部材9の側面及び表面に下地層10a及び撥水層10bからなる撥水膜10を形成している。ノズル2aの周辺に撥水膜10を形成することにより、ノズル2aから吐出する液滴が安定して吐出されるようになる。また、ノズル2aの周辺に保護部材9を設けることにより、ノズル2a周辺の撥水膜10を用紙Jam等による機械的な破損から保護することができる。
図1及び図2では、1つの液滴吐出ヘッド1を示すが、複数の液滴吐出ヘッド1を組み合わせて液滴吐出ヘッドユニットとして、また、複数の液滴吐出ヘッドユニットを配列して液滴吐出ヘッドアレイとして用いることができる。
以下、液滴吐出ヘッド1の各部を詳細に説明する。
(ノズルプレート)
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドのノズルプレート(樹脂プレート積層体)を示す断面図である。本実施の形態におけるノズルプレート(樹脂プレート積層体)2は、ダンパー部11及びノズル2aの形成を容易にするために、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体から構成される。具体的には、図3に示すように、ベース樹脂プレート2c上に感光性樹脂プレート2dが積層されて構成されている。このようなノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の液体供給路12に対応する領域の少なくとも一部に、液滴の吐出量の変化を吸収して安定した吐出を可能とするため、樹脂プレート積層体よりも樹脂プレートの積層数が少ないダンパー部11が形成されるが、この感光性樹脂プレート2dを所定のパターンに加工して、一部を除去することによって、除去部分に対応する領域のベース樹脂プレート2cから容易にダンパー部11を形成することができる。
このようなベース樹脂プレート2cを構成する合成樹脂としては特に制限はないが、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、液晶ポリマー、アロマティックポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリサルフォン樹脂等を挙げることができる。中でも、自己融着型のポリイミド樹脂が好ましい。
また、感光性樹脂プレート2dを構成する合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。
ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の厚さは、10〜100μmであることが好ましい。10μm未満であると、十分なノズル長さを確保して良好な印字品質(方向性)を実現することが困難なことがあり、100μmを超えると、樹脂プレート積層体よりも樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部11としたときに、可撓性を確保して十分なダンパー効果を得ることが困難なことがある。
(流路部材用プレート)
流路部材13用のプレート、例えば、プールプレート3等の材質としては、後述するエッチング処理を円滑に行うことができること、また、耐インク性に優れていること等の観点から、SUS等の金属が好ましい。
(保護部材)
保護部材9の材質としては、流路部材12用のプレートとしてのプールプレート3等の場合と同様に、エッチング処理を円滑に行うことができること、また、耐インク性に優れていること等の観点から、SUS等の金属が好ましい。また、プールプレート3等と同一の材質のプレートを用いることによって、エッチング処理を、一回で効率的に行うことができる。なお、後述するように、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2を、2枚の感光性樹脂プレート2dの間に、1枚のベース樹脂プレート2cを挟持して構成する場合、2枚のうちの1枚の感光性樹脂プレート2dを所定のパターンに加工して残存部分を保護部材9として用いることによって、保護部材9を簡易かつ効率的に形成することができる。
保護部材9の厚さは、10〜20μmが好ましい。10μm未満であると、ノズル2a及びダンパー部11(図5参照)の保護(補強)効果が不十分となることがあり、20μmを超えると、ノズル近傍のインクや異物の拭取り性(ワイピング性能)が不十分となることがある。
(圧電素子)
圧電素子8の材質としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等から構成され、上面に個別電極8a、下面に共通電極8bを有している。個別電極8a及び共通電極8bは、スパッタリング等により形成されており、下面の共通電極8bは、導電性接着剤により振動板7に電気的に接続され、振動板7を介して接地されている。また、圧電素子8は、少なくとも液滴を吐出するために必要とされる面積が、圧力発生室6aに対応する振動板7の位置に個別化されて接合されている。
(撥水膜)
撥水膜10を構成する下地層10aとして、例えば、厚さが10〜100nmの、SiO、SiO、SiO等のシリコン酸化膜、又はSi、SiN等のシリコン窒化膜を用いることが、耐インク性に優れるとともに、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2として用いるポリイミドのような樹脂及び撥水層10bに用いるフッ素系撥水材料との密着性にも優れていることから好ましい。また、撥水層10bとしては、例えば、フッ素系化合物からなるフッ素系撥水膜、シリコーン系撥水膜、プラズマ重合保護膜、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ニッケル共析めっき等を挙げることができる。中でも、フッ素系化合物からなるフッ素系撥水膜が、撥水性及び密着性に優れていることから好ましい。撥水層10bの厚さは、10〜50nmであることが好ましい。
(液体の流れ)
液体の流れについて、図4を参照して説明する。振動板7の供給孔7aに供給された液体は、圧力発生室プレート6の供給孔6b、第2の供給孔プレート4Bのプール(1/4)4c、供給路プレート5のプール(2/4)5c、第1の供給孔プレート4Aのプール(3/4)4c、プールプレート3の液プール(4/4)3b、液体供給路12、第1の供給孔プレート4Aの供給孔4b、供給路プレート5の供給路5b、第2の供給孔プレート4Bの供給孔4b、圧力発生室プレート6の圧力発生室6a、第2の供給孔プレート4Bの連通孔4a、供給路プレート5の連通孔5a、第1の供給孔プレート4Aの連通孔4a、及びプールプレート3の連通孔3aを経由して、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2のノズル2aから液滴として吐出する。このように、液プール3bおよび(液体供給路12は、各ノズル2aに対する液体の供給に共通に用いられる。
図5は、第1の実施の形態におけるダンパー部を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。
図5に示すように、第1の実施の形態においては、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2には、流路部材13に形成された液体供給路12に対応する領域に、液滴の吐出量の変化を吸収して安定した吐出を可能とするダンパー部11が形成されている。
また、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の液滴吐出側の表面の、ノズル2aの周辺及びダンパー部11の少なくとも一部に配設された保護部材9をさらに備えており、ダンパー部11のうち保護部材9が配設された部分によってダンパー補強部11a及び保護部材9が配設されていない部分によってダンパー機能部11bが形成されている。
本実施の形態において、ダンパー部11は、ポリイミド樹脂からなるベース樹脂プレート2c上に、アクリル樹脂からなる感光性樹脂プレート2dを積層して構成されたノズルプレート(樹脂プレート積層体)2の、液体供給路12に対応する領域における感光性樹脂プレート2dを除去して、除去部分に対応する領域のベース樹脂プレート2cから形成されている。また、保護部材9及び流路部材13は、SUSプレートから構成されている。
本実施の形態において、ノズル2aは、液体供給路12の配設方向と並行に、複数のノズル列として配設されている。
また、保護部材9は、複数のノズル列の間を跨って、液体供給路12と交差する方向に配設され、ノズル2aの表面のワイピング方向に配設されている。
(液滴吐出ヘッドの製造方法)
図6(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す説明図である。
(1)プレートの接合(第1の工程)
まず、図6(a)に示すように、ノズルを形成するためのノズル用プレート2bとして、例えば、自己融着型のポリイミドフィルムからなる15μmの厚さのベース樹脂プレート2cの上に、アクリル樹脂フィルムからなる10μmの厚さの感光性樹脂プレート2dを積層して樹脂プレート積層体を形成し、次に、ノズル用プレート(樹脂プレート積層体)2bの上にさらに、例えば、SUSからなる10μmの厚さの保護部材用プレート9bを加熱加圧(例えば、300℃、300kgf)により接合して、保護部材積層体を形成する。
なお、図6(a)においては、保護部材用プレート9bをノズル用プレート(樹脂プレート積層体)2bのベース樹脂プレート2cの表面側に接合しているが、感光性樹脂プレート2dの表面側に接合してもよい(他の実施の形態の場合も同様である)。また、ノズル用プレート2bとして自己融着型のポリイミドフィルムを用いない場合は、接合に接着剤等を用いてもよい。
(2)ダンパー部の形成(第2の工程)
図6(b)((b1)は図5(a)におけるC−C線断面図に対応し、(b2)はD−D線断面図に対応している。以下同じ)に示すように、ノズル用プレート2bの感光性樹脂プレート2dの、液体供給路12(図5参照)に対応する領域を、所定パターンのマスクを用いて露光、現像し、感光せずに未硬化で残った部分を除去して、除去部分に対応する領域のベース樹脂プレート2cによってダンパー部11を形成する。
(3)保護部材用プレートのエッチング(第2−2の工程)
上述の第2の工程と同時に、図6(b)に示すように、保護部材用プレート9b(図6(a)参照)の一部を、開口幅(上述のダンパー機能部11bの幅)が、例えば、250μmのパターンとなるようにエッチングして、保護部材9を、ノズル用プレート2bの液滴吐出側の表面のノズル2bを形成することになる部分の周辺及びダンパー部11の少なくとも一部に、ダンパー部11がダンパー補強部11a(例えば、200μmの幅)及びダンパー機能部11b(上述のように250μmの幅)に区分されるように形成する(図5参照)。この場合のエッチング方法も、例えば、フォトリソグラフィ法によって、所望の形状となるようにパターニングしたレジストをマスクとする汎用の方法を用いることができる。なお、第2の工程と第2−2の工程とを別々に行ってもよいが、本実施の形態のように同時に行う方が効率的である。
(4)撥水膜の形成(第2−3の工程)
次に、図6(c)に示すように、ノズル用プレート2bの表面並びに保護部材9の表面及び側面に、下地層10aとして、例えば、スパッタリング法により二酸化ケイ素(SiO)を10〜100nm着膜させて、その後、蒸着法によってフッ素系撥水剤からなる撥水層10bを10〜50nm着膜させて、撥水膜10を形成する(図2(b)参照)。
(5)ノズル加工(第3の工程)
次に、図6(d)に示すように、ノズル用プレート2bの流路部材13側からレーザー加工をすることによってノズル2aを形成してノズルプレート2を形成する。このようなレーザー加工に用いられるレーザーとしては、ガスレーザーであってもよく固体レーザーであってもよい。ガスレーザーとしては、エキシマレーザーを挙げることができ、固体レーザーとしてはYAGレーザーを挙げることができる。中でも、エキシマレーザーを用いることが好ましい。
(6)流路部材用プレートのエッチング(第4の工程)
次に、流路部材13(図2(a)、図4等参照)を形成するための流路部材用プレートを所定のパターンにエッチングして、液体供給路12及びノズル供給路14を有する流路部材13を形成する。なお、エッチング方法は、例えば、フォトリソグラフィ法によって、所望の形状となるようにパターニングしたレジストをマスクとする汎用の方法を用いることができる。
(7)ノズルプレートの積層体と流路部材との接合(第5の工程)
第1〜第3の工程で形成されたノズルプレート(樹脂プレート積層体)2と、第4の工程で形成された流路部材13とを、図2(a)に示す構成となるように接合する。接合方法としては、例えば、
加熱加圧下で、ポリイミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性高分子樹脂や、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、珪素樹脂等の熱硬化性樹脂等の接着剤を用いる方法を挙げることができる。
(8)振動板及び圧電素子の接合(第6の工程)
次に、図2(a)に示すように、流路部材13上に、振動板7及び複数の圧電素子8を接合する。接合方法としては、例えば、ポリイミド,ポリスチレン等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂等の接着剤を用いる方法を挙げることができる。
(9)フレキシブルプリント配線基板の配設(第7の工程)
次に、図2(a)に示すように、複数の圧電素子8を覆うように、圧電素子8に電圧を印加するためのFPC12を配設し、FPC12を介して圧電素子8を駆動することにより、内部に貯留されている液体がノズル2bから液滴として吐出するようにする。
[第2の実施の形態]
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドのノズルプレート(樹脂プレート積層体)を示す断面図である。
図7に示すように、第2の実施の形態は、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2として、2枚の感光性樹脂プレート2dの間に、1枚のベース樹脂プレート2cを挟持したものを用いたこと以外は第1の実施の形態の場合と同様である。すなわち、このような構成のノズルプレート(樹脂プレート積層体)2を用い、上述の第1の実施の形態における製造方法の第2の工程において、2枚の感光性樹脂プレート2dを、それぞれ所定パターンのマスクで露光、現像し、未硬化部分を除去して、一方の感光性樹脂プレート2dの除去部分に対応する領域のベース樹脂プレート2cによってダンパー部11を形成するとともに、他方の感光性樹脂プレート2dの残存部分によって保護部材9を形成すること以外は第1の実施の形態の場合と同様である。
第1の実施の形態の場合、第2−2の工程で、SUSからなる保護部材用プレート9bをエッチングによって保護部材9を形成するが、第2の実施の形態の場合、保護部材用プレート9bとして感光性樹脂プレート2dからなるものを用いるため、ダンパー部11の形成における場合と同様の、所定パターンのマスクを用いた露光、現像、未硬化部分の除去の方法を用いることができる。このため、ダンパー部11の形成と同時に保護部材9のパターニングをすることができ、製造効率を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
(カラープリンタの構成)
図8は、本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出装置を適用したカラープリンタを模式的に示す構成図である。このカラープリンタ100は、略箱型状の筐体101を有し、筐体101内の下部に、用紙Pを収容する給紙トレイ20、筐体101内の上部に、記録済みの用紙Pが排出される排紙トレイ21を各々配設し、給紙トレイ20から記録位置102を経由して排紙トレイ21に至る主搬送路31a〜31e、及び排紙トレイ21側から記録位置102側に至る反転搬送路32に沿って用紙Pを搬送する搬送機構30を有している。
記録位置102には、図1に示す液滴吐出ヘッド1の複数個を並列させて記録ヘッドユニットを構成し、4個の記録ヘッドユニットをそれぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のインク滴を吐出する記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kとして用紙Pの搬送方向に配列して記録ヘッドアレイを構成している。
また、カラープリンタ100は、用紙Pを吸着する吸着手段としての帯電ロール43と、無端ベルト35を介して記録ヘッドユニット20に対向して配置されたプラテン44と、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kの近傍に配置されたメンテナンスユニット45と、本カラープリンタ100の各部を制御するとともに、画像信号に基づいて記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kを構成する液滴吐出ヘッド1の圧電素子8に駆動電圧を印加し、ノズル2aからインク滴を吐出させ、用紙P上のカラー画像を記録する図示しない制御部とを備える。
記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kは、用紙Pの幅以上の有効印字領域を有する。なお、液滴を吐出させる方法として、圧電方式を用いたが、特に制限はなく、例えば、サーマル方式等の汎用されている方式を適宜用いることができる。
記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kの上部には、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kに対応する色のインクを収容するインクタンク42Y、42M、42C、42Kを配設している。各インクタンク42Y、42M、42C、42Kからは、インクが各液滴吐出ヘッド1に図示しない配管を経由して供給されるように構成されている。
インクタンク42Y、42M、42C、42Kに収容されるインクとしては特に制限はなく、例えば、水性、油性、溶剤系等の汎用されているインクを適宜用いることができる。
搬送機構30は、給紙トレイ20から用紙Pを1枚ずつ取り出して主搬送路31aに供給するピックアップロール33と、主搬送路31a、31b、31d、31e、及び反転搬送路32の各部に配置され、用紙Pを搬送する複数の搬送ロール34と、記録位置102に設けられ、用紙Pを排紙トレイ21方向に搬送する無端ベルト35と、無端ベルト35が張架された駆動ロール36及び従動ロール37と、搬送ロール34及び駆動ロール36を駆動する図示しない駆動モータとを備える。
(カラープリンタの動作)
次に、カラープリンタ100の動作を説明する。搬送機構30は、制御部の制御の下に、ピックアップロール33及び搬送ロール34を駆動し、給紙トレイ20から用紙Pを取り出して主搬送路31a,31bに沿って搬送する。用紙Pが無端ベルト35の近傍に差し掛かると、帯電ロール43によって用紙Pに電荷が付与され、用紙Pは静電力により無端ベルト35に吸着する。
無端ベルト35は、駆動ロール36の駆動によって回転移動し、用紙Pが記録位置102に搬送されると、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kによってカラー画像が記録される。
すなわち、図8に示す液滴吐出ヘッド1の液プール3bは、インクタンク42Y、42M、42C、42Kから供給されたインクで満たされており、液プール3bからインクが供給孔4b及び供給路5bを介して圧力発生室6aに供給され、圧力発生室6aにインクが貯留している。制御部が、画像信号に基づいて複数の圧電素子8に駆動電圧を選択的に印加すると、振動板13は圧電素子8の変形に伴ってたわみ、これにより、圧力発生室6a内の容積が変化し、圧力発生室6aに貯留しているインクが連通孔5a,4a,3aを介してノズル2aからインク滴として用紙P上に吐出し、用紙Pに画像を記録する。用紙Pは、Y、M、C、Kの画像が順次上書きされ、カラー画像が記録される。この場合、ノズルプレート(樹脂プレート積層体)2にダンパー部11が形成されているため、液滴の吐出量の変動を吸収して安定した吐出及び高品質な印字を簡易かつ安価に実現することができる。
カラー画像が記録された用紙Pは、搬送機構30によって主搬送路31dを経由して排紙トレイ21に排出される。
なお、両面記録モードが設定されている場合は、排紙トレイ21に一旦排出された用紙Pは、再び主搬送路31eに戻り、反転搬送路32を経由して再び主搬送路31bを経由して記録位置102に搬送され、記録ヘッドユニット41Y、41M、41C、41Kによって前回記録された用紙Pの面と反対の面にカラー画像が記録される。
本発明は、上記実施の形態及び上記実施例に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。
本発明の液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び液滴吐出ヘッドの製造方法は、液滴を吐出することによって高精細な画像情報のパターンを形成することが要請される各種産業分野、例えば、高分子フィルムやガラス表面上にインクジェット法を用いてインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルタを形成したり、半田ペーストを基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したり、回路基板の配線を形成する等の電気・電子工業分野、ガラス基板等に反応試薬を吐出してサンプルとの反応を検査するバイオチップを製造する医療分野等で有効に利用される。
本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドを示す平面図である。 (a)は、図1のA−A線断面図、(b)は、(a)のB部詳細図である。 本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドのノズルプレート(樹脂プレート積層体)を示す断面図である。 図1に示す液滴吐出ヘッドの分解斜視図である。 第1の実施の形態におけるダンパー部を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの製造方法を工程順に示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴吐出ヘッドのノズルプレート(樹脂プレート積層体)を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る液滴吐出装置を適用したカラープリンタを模式的に示す構成図である。
符号の説明
1 液滴吐出ヘッド
2 ノズルプレート(樹脂プレート積層体)
2a ノズル
2b ノズル用プレート
2c ベース樹脂プレート
2d 感光性樹脂プレート
3 プールプレート
3a 連通孔
3b 液プール
4 供給孔プレート
4a 連通孔
4b 供給孔
5 供給路プレート
5a 連通孔
5b 供給路
6 圧力発生室プレート
6a 圧力発生室
7 振動板
7a 供給孔
8 圧電素子
9 保護部材
9b 保護部材用プレート
10 撥水膜
10a 下地層
10b 撥水層
11 ダンパー部
11a ダンパー補強部
11b ダンパー機能部
12 液滴供給路
13 流路部材
14 ノズル供給路
20 給紙トレイ
21 排紙トレイ
30 搬送機構
31a〜31e 主搬送路
32 反転搬送路
33 ピックアップロール
34 搬送ロール
35 無端ベルト
36 駆動ロール
37 従動ロール
41Y、41M、41C、41K 記録ヘッドユニット
42Y、42M、42C、42K インクタンク
43 帯電ロール
44 プレテン
45 メンテナンスユニット
100 カラープリンタ
101 筐体
102 記録位置
P 用紙

Claims (16)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを備えた液滴吐出ヘッドであって、
    前記ノズルプレートは、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体から構成されるとともに、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記ノズルプレートの液滴吐出側の表面の、前記ノズルの周辺及び前記ダンパー部の少なくとも一部に配設された保護部材をさらに備え、
    前記ダンパー部のうち前記保護部材が配設された部分によってダンパー補強部及び前記保護部材が配設されていない部分によってダンパー機能部が形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記樹脂プレート積層体は、ベース樹脂プレート上に感光性樹脂プレートを積層して構成されたものであり、かつ前記ダンパー部は、前記ベース樹脂プレートの一部から構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記樹脂プレート積層体は、2枚の感光性樹脂プレートの間に、1枚のベース樹脂プレートを挟持して構成されたものであり、かつ前記ダンパー部は、前記ベース樹脂プレートの一部から構成されたものである請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記感光性樹脂プレートは、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂から構成されたものであり、前記ベース樹脂プレートは、ポリイミド樹脂から構成されたものである請求項3又は4に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記保護部材は、ステンレス(SUS)プレート又は前記樹脂プレートから構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 複数の前記ノズルは、前記液体供給路の配設方向と並行に、複数のノズル列として配設されたことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記保護部材は、複数の前記ノズル列の間を跨って、前記液体供給路と交差する方向に配設されたことを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記保護部材は、前記ノズルの表面のワイピング方向に配設されたことを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッド。
  10. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを備えた滴吐出ヘッドを製造する方法であって、
    前記ノズルを形成するためのノズル用プレートとして、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体を用意する第1の工程と、
    前記ノズル用プレートとしての前記樹脂プレート積層体を加工して、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を形成する第2の工程と、
    前記ノズル用プレートの前記流路部材側から前記ノズルを形成する第3の工程と、
    を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記第1の工程において、前記樹脂プレート積層体の前記ノズル用プレート側の表面上に、さらに保護部材用プレートを積層した保護部材積層体を用意し、第2の工程において、前記保護部材用プレートを加工することによって、前記ノズルプレートの液滴吐出側の表面の、前記ノズルの周辺及び前記ダンパー部の少なくとも一部に保護部材を配設し、前記ダンパー部のうち前記保護部材が配設された部分によってダンパー補強部を形成するとともに前記保護部材が配設されていない部分によってダンパー機能部を形成することを特徴とする請求項10に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記第1の工程において、前記樹脂プレート積層体として、ベース樹脂プレートの上に、感光性樹脂プレートを積層したものを用い、前記第2の工程において、前記感光性樹脂プレートを、所定パターンで露光、現像し、未硬化部分を除去して、前記感光性樹脂プレートの除去部分に対応する領域の前記ベース樹脂プレートによって前記ダンパー部を形成することを特徴とする請求項10に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記第1の工程において、前記樹脂プレート積層体として、2枚の感光性樹脂プレートの間に、1枚のベース樹脂プレートを挟持したものを用い、前記第2の工程において、2枚の前記感光性樹脂プレートを、それぞれ所定パターンで露光、現像し、未硬化部分を除去して、一方の前記感光性樹脂プレートの除去部分に対応する領域の前記ベース樹脂プレートによって前記ダンパー部を形成するとともに、他方の前記感光性樹脂プレートの残存部分によって前記保護部材を形成することを特徴とする請求項10に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  14. 前記感光性樹脂プレートとして、アクリル樹脂又はエポキシ樹脂から構成されたものを用い、前記ベース樹脂プレートとして、ポリイミド樹脂から構成されたものを用いる請求項12又は13に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  15. 前記保護部材として、ステンレス(SUS)プレート又は前記樹脂プレートから構成されたものを用いることを特徴とする請求項10に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法。
  16. 液滴を吐出する複数のノズルを有するノズルプレートと、前記ノズルに連通した圧力発生室を有するとともに前記圧力発生室に液体を供給する液体供給路を有する流路部材とを含む液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドは、前記ノズルプレートが、2枚以上の樹脂プレートが積層された樹脂プレート積層体から構成されるとともに、前記液体供給路に対応する領域の少なくとも一部に、前記樹脂プレート積層体よりも前記樹脂プレートの積層数の少ないダンパー部を有することを特徴とする液滴吐出装置。
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