JP2008058948A - ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents

ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電圧保持率が高く、かつ残留DCが抑制された液晶表示素子を提供すること。また、該液晶表示素子を製作するための液晶配向膜、該液晶配向膜を作製するための液晶配向剤、該液晶配向剤に含有されるポリマー、および該ポリマーの合成に用いられる新規化合物を提供すること。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるジアミン、1種または2種以上のポリマーを含有する組成物であって、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物とアミン成分として下記一般式(I)で表されるジアミンとを用い、それらを反応させて得られるポリマー、該ポリマーを含有する液晶配向剤、該液晶配向剤より作製される液晶配向膜、および該液晶配向膜より作製される液晶表示素子。
Figure 2008058948

[式(I)中、A1およびR1は請求項で定義されるとおりである。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、側鎖構造を有するジアミン、および該ジアミンを用いたポリマー(ポリア
ミック酸またはその誘導体)が溶剤に溶解した液晶配向剤、該液晶配向剤から形成され
る液晶配向膜を具備した液晶表示素子に関する。
液晶表示素子は、ノートパソコンやデスクトップパソコンのモニターをはじめ、ビデ
オカメラのビューファインダー、投写型のディスプレイなどの様々な液晶表示装置に使
われており、最近ではテレビとしても用いられるようになってきた。さらに、光プリン
ターヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブなどのオプトエレクトロニクス関連素
子としても利用されている。
従来の液晶表示素子としては、ネマチック液晶を用いた表示素子が主流であり、1)
90度ツイストしたTN(Twisted Nematic)型液晶表示素子、2)通
常180度以上ツイストしたSTN(Super Twisted Nematic)
型液晶表示素子、3)薄膜トランジスタを使用したいわゆるTFT(Thin Fil
m Transistor)型液晶表示素子が実用化されている。
これらの液晶表示素子は画像が適正に視認できる視野角が狭く、斜め方向から見たと
きに、輝度やコントラストの低下および中間調での輝度反転を生じるという欠点を有し
ている。近年、この視野角の問題については、1)光学補償フィルムを用いたTN-T
FT型液晶表示素子、2)垂直配向と光学補償フィルムを用いたVA(Vertica
l Alignment)型液晶表示素子、3)垂直配向と突起構造物の技術を併用し
たMVA(Multi Domain Vertical Alignment)型液
晶表示素子、または4)横電界方式のIPS(In−Plane Switching
)型液晶表示素子、5)ECB(Electrically Controlled
Birefringence)型液晶表示素子、6)光学補償ベンド(Optical
ly Compensated BendまたはOptically self−Co
mpensated Birefringence:OCB)型液晶表示素子などの技
術により改良されて、実用化、或いは検討されている。
液晶表示素子の技術の発展は、単にこれらの駆動方式や素子構造の改良のみならず、
表示素子に使用される構成部材の改良によっても達成されている。表示素子に使用され
る構成部材のなかでも、特に液晶配向膜は、液晶表示素子の表示品位に係わる重要な要
素の一つであり、表示素子の高品質化に伴って液晶配向膜の役割が年々重要になってき
ている。
液晶配向膜は、液晶配向剤より調製される。現在、主として用いられている液晶配向
剤とは、ポリアミック酸または可溶性のポリイミドを有機溶剤に溶解させた溶液である
。このような溶液を基板に塗布した後、加熱などの手段により成膜してポリイミド系配
向膜を形成する。ポリアミック酸または可溶性のポリイミド以外の種々の液晶配向剤も
検討されているが、耐熱性、耐薬品性(耐液晶性)、塗布性、液晶配向性、電気特性、
光学特性、表示特性等の点から、ほとんど実用化されていない。
液晶表示素子の表示品位を向上させるために液晶配向膜に要求される重要な特性とし
て、電圧保持率および残留DCが挙げられる。電圧保持率が低いと、フレーム期間中に
液晶にかかる電圧が低下し、結果として輝度が低下して正常な諧調表示に支障をきたす
。一方、残留DCが大きいと、電圧印加後に電圧をOFFにしたにもかかわらず、消去
される像が残ってしまういわゆる「残像」が発生する。
前記した問題を解決する試みとして、最近ではいくつかの方法が提案されている。
1)液晶配向膜を形成させるための、物性の異なる2以上のポリアミック酸を組み合
わせて用いたポリアミック酸組成物が知られている(特許文献1;特開平11−193
345号公報、特許文献2;特開平11−193347号公報参照)。
2)ポリアミック酸とポリアミドを用いたポリマー成分と、溶剤とを用いるワニス組
成物が知られている(特許文献3;WO 00/61684号公報参照)。
3)物性の異なる2以上のポリアミック酸およびポリアミド、ならびに溶剤を用いた
ワニス組成物が知られている。(特許文献4;WO 01/000733号公報参照)

4)特定の構造を有するアミン成分を用いて合成されるポリアミック酸などを用いた
高分子材料を用いたワニス組成物が知られている(特許文献5;特開2002−162
630号公報参照)。
しかしながら、これらの先行技術では、電圧保持率および残留DCの問題について未
だ検討の余地が残されている。また、液晶表示素子の作製に用いるアミン成分として、
本発明の式(I)構造をとり電圧保持率および残留DCを改善させるアミン成分も知られていない。
特開平11−193345号公報 特開平11−193347号公報 WO 2000/61684号パンフレット WO 2001/000733号パンフレット 特開2002−162630号公報
本発明の目的は、例えば、電圧保持率および残留DCの問題が改善された液晶表示素子用の液晶配向剤を提供することである。また、本発明の目的は、該液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜を具備した液晶表示素子を提供することである。
さらに本発明の目的は、前記液晶配向剤を合成するための新規なポリマー、該ポリマーの原料となる新規化合物(ジアミン)を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意研究を行った。
その結果、酸成分として特定のテトラカルボン酸二無水物とアミン成分として下記一般式(I)で表わされるジアミンを含む特定のジアミンとを用い、それらを反応させて得られる、1種または2種以上のポリマーを含有する液晶配向剤を使用して作製された液晶配向膜を具備する液晶表示素子に良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができることを見出し、本発明を完成させた。
さらに、前記ポリマー(ポリアミック酸またはその誘導体)を適宜選択することにより、前記液晶配向剤を使用して作製された液晶配向膜が、種々の表示駆動方式の液晶表示素子に適切に適用されうることを見出した。
本発明は以下の構成からなる。
[1]
一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン。
Figure 2008058948
[式(I)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2m−であり、mは1〜6の整数であり、
1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
Figure 2008058948
[式(II−A)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、−
OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2は、−H、−Fまたは−CH3であり、

5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり

aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[2]
前記一般式(I)において、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、[1]に記載のジアミン。
Figure 2008058948
[式(II−A)において、
2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
[3]
前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
4は−F、炭素数1〜30のアルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
fおよびgは0であり、かつ、
c+d+e≧1である、[2]に記載のジアミン。
[4]
下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする[3]に記載のジアミン。
Figure 2008058948
[式中、R7およびR8は炭素数1〜30のアルキルである。]
[5]
酸成分としてのテトラカルボン酸二無水物とアミン成分としての[1]〜[4]のいずれか1に記載の側鎖構造を有するジアミンとを用い、これらを反応させて得られるポリマー。
[6]
前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方また
は両方を含むことを特徴とする[5]に記載のポリマー。
[7]
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、[6]に記載のポリマー。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
[8]
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、
前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする[7]に記載のポリマー。
[9]
前記アミン成分として、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いることを特徴とする[5]〜[8]のいずれか1に記載のポリマー。
Figure 2008058948
[式(III)中、
4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948
[式(X)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948
[式(II)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
Figure 2008058948

[式(XI)〜(XII)中、
5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
Figure 2008058948

[式(XIII)中、
9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
10は炭素数6〜22のアルキルであり、
11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
[10]
前記アミン成分が、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[9]に記載のポリマー。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
[11]
前記アミン成分が、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[10]に記載のポリマー。
[12]
下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンを用いて得られるポリマーを含有することを特徴とする液晶配向剤。
Figure 2008058948
[式(I)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2m−であり、mは1〜6の整数であり、
1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
Figure 2008058948
[式(II−A)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置
換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2また は−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり

aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
[13]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンにおいて、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、[12]に記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948
[式(II−A)において、
2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
[14]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンの前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
fおよびgは0であり、かつ、
c+d+e≧1である、[13]に記載の液晶配向剤。
[15]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンが下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする[14]に記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948
[式中、R7およびR8は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシである。]
[16]
前記ポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られるポリマーであることを特徴とする[12]〜[15]のいずれかに記載の液晶配向剤。
[17]
前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方または両方を含むことを特徴とする[16]に記載の液晶配向剤。
[18]
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、[17]に記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948

Figure 2008058948
[19]
前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする[18]に記載の液晶配向剤。
[20]
前記ポリマーが、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いて得られるポリマーであることを特徴とする[12]〜[19]のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948
[式(III)中、
4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948

[式(X)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948
[式(II)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
Figure 2008058948
[式(XI)〜(XII)中、
5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
Figure 2008058948

[式(XIII)中、
9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
10は炭素数6〜22のアルキルであり、
11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
[21]
前記ジアミンが、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項20に記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
[22]
前記ジアミンが、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする[21]に記載の液晶配向剤。
[23]
さらに、前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンを用いて得られる第2のポリマーを含有することを特徴とする[12]〜[22]のいずれかに記載の液晶配向剤。
[24]
前記第2のポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られることを特徴とする[23]に記載の液晶配向剤。
[25]
前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンが、下記式(III)〜(XIV)で表わされるジアミンから構成される群から選択される1種以上のジアミンを含むことを特徴とする[23]または[24]に記載の液晶配向剤。
Figure 2008058948
[式(III)中、
4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
式(IV)〜(IX)中、
Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948


[式(X)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
Figure 2008058948
[式(II)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
Figure 2008058948


[式(XI)〜(XII)中、
5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
あり、
5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
Figure 2008058948

[式(XIII)中、
9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
−C≡C−で置き換えられてもよく、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
hは0または1である。
式(XIV)中、
10は炭素数6〜22のアルキルであり、
11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
[26]
[12]〜[25]のいずれか1に記載の液晶配向剤を塗布し、加熱することによって形成される液晶配向膜。
[27]
[26]に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
本発明により、電圧保持率が高く、かつ残留DCが抑制されている、上記TNおよび
VA方式の液晶表示素子を提供することができる。
本発明の液晶配向剤は、1種または2種以上のポリマーを含有する組成物である。本
発明のポリマーは、酸成分と特定のアミン成分とを用い、これらを反応させて得られる
ポリアミック酸またはその誘導体である。
<1.本発明の側鎖構造を有するジアミン>
本発明のジアミンは、下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンである
。本発明のジアミンを用いることにより、特に電圧保持率および残留DCの問題が改善
された液晶表示素子用の液晶配向剤を得ることかできる。
Figure 2008058948
[式(I)中、
1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−、−(CH2mであり、mは0〜6の整数であり、
1は、下記式(II−A)または下記式(II−B)で表される基である。]
Figure 2008058948

[式(II−A)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
であり、
4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置
換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2また は−OCF3であることが好ましく、特に好ましくは−F、炭素数1〜30のアルキル 、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF 3であり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
c+d+e≧1である。]
[式(II−B)において、
2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
2は、−H、−Fまたは−CH3であり、

5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
6は、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルであり、
aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数であり、eは0〜2の整数であり、
環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
一般式(I)で表されるジアミンとしては、例えば以下のジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
式中、R7は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシが好ましく、炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい。R8は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−OH、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3が好ましく、炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい。
Figure 2008058948
式(I-20)〜(I-22)においてR9は炭素数4〜30のアルキルが好ましく 、炭素数5〜20のアルキルがさらに好ましい。
Figure 2008058948
式中、R10は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシが好ま
しく、炭素数3〜20のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい
。R11は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−O
H、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3が好ましく、炭素数3〜2 0のアルキルまたは炭素数3〜20のアルコキシがさらに好ましい。
Figure 2008058948
本発明のジアミン(一般式(I)で表わされる化合物)は、任意の方法で製造することができるが、例えば以下のスキームに示されるような方法で合成することができる。
Figure 2008058948
特開2003−267934号公報に記載された方法に従い、1で表される化合物とアニリン塩酸塩、およびアニリンとを加熱攪拌することで2で表されるジアミン化合物が得られる。1で表される化合物の合成法は特開2002−121190号公報、Organic Functional Group Preparations Second Edition Vol.1 p180−p358、(1983)、Academic Press等の文献に記載されている。
上記反応には、反応に影響を及ぼさない溶媒、具体的には、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒を用いて行うことも出来る。また、これらの使用量は任意である。しかしながら、生成物の収量を高め、かつ副反応を抑えるには、過剰量の原料として使用するアニリン中で反応させることが望ましい。使用するアニリンの量は1で表される化合物に対し1〜20倍モルであり、好ましくは3〜10倍モルである。
本発明における上記反応の反応温度は80℃〜300℃の範囲であり、好ましくは、100℃〜200℃の範囲である。
本発明における上記反応の反応時間は通常0.5時間〜30時間ほどで終了する。しかし、長時間反応させると副生成物の生成が増加し、目的とする化合物の収率が低下するため、好ましくは1時間〜15時間である。
<2.本発明のポリマー>
本発明の液晶配向剤に含まれるポリマーのうち、少なくとも1種は、アミン成分として前記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンと酸成分としてテトラカルボン酸二無水物とを用い、それらを反応させて得られるポリアミック酸またはポリアミック酸の誘導体である。
本発明の酸成分は1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物からなるが、テトラカルボン酸二無水物の一部はジカルボン酸に置換されていてもよい。ここで全酸成分に対するジカルボン酸の比率は、分子量が下がりすぎないために、10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のアミン成分は1種または2種以上のジアミンからなるが、ジアミンの一部はモノアミンに置換されていてもよい。ここで全アミン成分に対するモノアミンの比率は、分子量が下がり過ぎないために、10モル%以下にすることが好ましい。
ここで本発明のポリマーはポリアミック酸のほかに、ポリアミック酸の誘導体として、1)ポリアミック酸の全てのアミノ基とカルボン酸とが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)ポリアミック酸のカルボン酸がエステルに変換されたポリアミド、4)酸成分に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに5)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイ
ミドを含む。
前記の通り、本発明のポリマーは、アミン成分として少なくとも1種は前記一般式(I)で表されるジアミンと、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物とを用い、それらを反応させて得られるポリアミック酸または誘導体である。
本発明のアミン成分は前記一般式(I−1)〜(I−40)で表されるジアミンを1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
前記アミン成分に含まれる、一般式(I)で表されるジアミン以外のジアミンは任意に選択されるが、好ましくは一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンが挙げられる。
一般式(III)で表されるジアミンとしては、例えば式(III−1)〜(III−3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
一般式(IV)で表されるジアミンとしては、例えば式(IV−1)、(IV−2)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
一般式(V)で表されるジアミンとしては、例えば式(V−1)〜(V−3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
一般式(VI)で表されるジアミンとしては、例えば式(VI−1)〜(VI−16)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
一般式(VII)で表されるジアミンとしては、例えば式(VII−1)〜(VII−32)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
一般式(VIII)で表されるジアミンとしては、例えば式(VIII−1)〜(VIII−6)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
一般式(IX)で表されるジアミンとしては、例えば式(IX−1)〜(IX−11)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
これらのうち、より好ましくは、式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンが挙げられ、最も好ましくは式(VI−1)、式(VI−2)、式(VII−1)〜(VII−12)および式(IX−2)で表されるジアミンが挙げられる。
本発明のアミン成分は前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンを1種単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。本発明の全アミン成分における前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンのモル比は、選択された前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンの構造と、所望する電圧保持率および残留DC低減効果に応じて調整すればよく、1〜95%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
前記の通り、本発明のアミン成分は1種または2種以上のジアミンからなるが、特にVA型液晶表示素子、OCB型液晶表示素子、STN型液晶表示素子等の大きなプレチルト角が要求されるような用途では、前記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンに加えて、その他の側鎖構造を有するジアミンをさらに用いるアミン成分が好ましい。
なお、本発明のアミン成分における側鎖構造を有するジアミン(前記一般式(I)で表されるジアミン、およびその他の側鎖構造を有するジアミン)のモル比は、選択された側鎖構造を有するジアミンの構造と、所望するプレチルト角に応じて調整すればよく、1〜100%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
本明細書において、側鎖構造を有するジアミンとは2つのアミノ基を結ぶ鎖を主鎖としたときに側鎖を有するジアミンを意味する。すなわち、側鎖構造を有するジアミンは、テトラカルボン酸二無水物と反応することで、高分子主鎖に対して側鎖基を有するポリアミック酸またはポリイミド(分岐ポリアミック酸または分岐ポリイミド)を提供することが
できる。このような高分子主鎖に対して側鎖基を有するポリアミック酸またはポリイミドを含有する液晶配向剤から形成される液晶配向膜は、液晶表示素子におけるプレチルト角を大きくすることができる。このことは、例えば、前記特許文献1(特開平11−193345)に記載されている。
従って、側鎖構造を有するジアミンにおける側鎖は、要求されるプレチルト角に応じて適宜選択すればよい。例えば、該側鎖は炭素数3以上の基が好ましく挙げられる。具体的には、
1)置換基を有していてもよいフェニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニレン、または炭素数3以上のアルキル、アルケニルまたはアルキニル、
2)置換基を有していてもよいフェニルオキシ、置換基を有していてもよいシクロヘキシルオキシ、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)オキシ、置換基を有していてもよいフェニルシクロヘキシルオキシ、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニルオキシ、または炭素数3以上のアルキルオキシ、アルケニルオキシまたはアルキニルオキシ、
3)フェニルカルボニル、または炭素数3以上のアルキルカルボニル、アルケニルカルボニルまたはアルキニルカルボニル、
4)フェニルカルボニルオキシ、または炭素数3以上のアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシまたはアルキニルカルボニルオキシ、
5)置換基を有していてもよいフェニルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)オキシカルボニル、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいシクロヘキシルビス(フェニル)オキシカルボニル、または炭素数3以上のアルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニルまたはアルキニルオキシカルボニル、
6)フェニルアミノカルボニル、または炭素数3以上のアルキルアミノカルボニル、アルケニルアミノカルボニルまたはアルキニルアミノカルボニル、
7)炭素数3以上の環状アルキレン、
8)置換基を有していてもよいシクロヘキシルアルキレン、置換基を有していてもよいフェニルアルキレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)アルキレン、置換基を有していてもよいシクロヘキシルフェニルアルキレン、置換基を有していてもよいビス(シクロヘキシル)フェニルアルキレン、置換基を有していてもよいフェニルアルキルオキシ、アルキルフェニルオキシカルボニル、またはアルキルビフェニリルオキシカルボニル、
9)アルキル、フッ素置換アルキル、またはアルコキシによって置換されたフェニルまたはシクロヘキシル、および、
10)2個以上のベンゼン環またはシクロヘキサン環が単結合し、または、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−若しくは炭素数1〜3のアルキレンを介して結合した、アルキル、フッ素置換アルキル、またはアルコキシによって置換された環集合基、あるいはステロイド骨格を有する基などが挙げられるが、これに限定されない。
ここで、「置換基」としては、アルキル、アルコキシ、またはアルコキシアルキル等を挙げることができる。
また、ビス(シクロヘキシル)、またはビス(フェニル)は、アルキレンによって中断されていてもよい。
なお、本明細書において、「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」というときは、線状でもよいし、枝分かれ状でもよい。
本発明に用いることのできる、その他の側鎖構造を有するジアミンとしては、具体的には前記一般式(X)〜(XIV)で表されるジアミンが挙げられる。
前記一般式(X)において、2つのアミノ基はフェニル環炭素に結合しているが、好ましくは、2つのアミノ基の結合位置関係は、メタまたはパラであることが好ましい。さらに2つのアミノ基はそれぞれ、「R1−A1−」の結合位置を1位としたときに3位と5位、または2位と5位に結合していることが好ましい。
一般式(X)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(X−1)〜(X−48)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
式中、R12は炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシが好ましく、炭素数5〜12のアルキルまたは炭素数5〜12のアルコキシがさらに好ましい。
また、R13は炭素数1〜10のアルキルまたは炭素数1〜10のアルコキシが好ましく、炭素数3〜10のアルキルまたは炭素数3〜10のアルコキシがさらに好ましい。
Figure 2008058948
式(X-12)〜(X-15)においてR14は炭素数4〜16のアルキルが好ましく、炭素数6〜16のアルキルがさらに好ましい。式(X-16)および式(X-17)においてR15は炭素数6〜20のアルキルが好ましく、炭素数8〜20のアルキルがさらに好ましい。
Figure 2008058948
式中、R16は炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシが好ましく、炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシがさらに好ましい。R17は−H、−F、炭素数1〜12のアルキル、炭素数1〜12のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3が好ましく、炭素数3〜12のアルキルまたは炭素数3〜12のアルコキシがさらに好ましい。A9は炭素数1〜12のアルキレンである。
Figure 2008058948
これらのうち、好ましくは、式(X−1)〜式(X−11)で表されるジアミンが挙げられる。より好ましくは、式(X−2)、式(X−4)、式(X−5)および式(X−6)で表されるジアミンが挙げられる。
前記一般式(XI)において、2つの「NH2−Ph−A5−O−」の一方はステロイド核の3位に結合し、もう一方は6位に結合していることが好ましい。また、2つのアミノ基はそれぞれ、フェニル環炭素に結合しており、A5の結合位置に対して、メタまたはパ
ラに結合していることが好ましい。
一般式(XI)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XI−1)〜(XI−4)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
前記一般式(XII)において、2つの「NH2−(R8−)Ph−A5−O−」は、それぞれフェニル環炭素に結合しているが、好ましくはステロイド核が結合している炭素に対してメタまたはパラの炭素に結合している。また、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A5に対してメタまたはパラに結合していることが好ましい。
一般式(XII)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XII−1)〜(XII−8)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
前記一般式(XIII)において、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A6に対してメタまたはパラに結合していることが好ましい。
一般式(XIII)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XIII−1)〜(XIII−9)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
式中、R18は炭素数−H、または1〜20のアルキル基が好ましく、R19は−H、または炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
前記一般式(XIV)において、2つのアミノ基はそれぞれフェニル環炭素に結合しているが、A6に対してメタまたはパラに結合していることが好ましい。
一般式(XIV)で表されるジアミンとしては、例えば下記式(XIV−1)〜(XIV−3)で表されるジアミンが挙げられる。
Figure 2008058948
式中、R20は炭素数6〜22のアルキル基が好ましく、R21は−H、または炭素数1〜12のアルキル基が好ましい。
本発明のアミン成分は前記一般式(IX)〜(XIV)で表されるジアミンを1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
さらに、本発明のアミン成分に含まれる、一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン、一般式(III)〜(IX)で表されるジアミン、一般式(X)〜(XIV)で表される側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンは任意であるが、例えば、ナフタレン構造を有するナフタレン系ジアミン、フルオレン構造を有するフルオレン系ジアミン、或いはシロキサン結合を有するシロキサン系ジアミン、あるいは一般式(X)〜(XIV)以外の側鎖構造を有するジアミンを挙げることもできる。
シロキサン系ジアミンは特に限定されるものではないが、下記一般式(XV)で表されるものが本発明において好ましく使用され得る。
Figure 2008058948
(式中、R22およびR23は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、A10はメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである。iは1〜6の整数を表し、jは1〜10の整数を表す。)
さらに、その他のジアミンは特に限定されるものではないが、例えば下記式(1')〜(8')で表されるものが本発明において好ましく使用され得る。
Figure 2008058948
(式中、R24およびR25は独立して炭素数3〜20のアルキル基である。)
なお、本発明のアミン成分に含まれる、一般式(I)で表わされるジアミンおよび一般式(III)〜(XIV)以外のジアミンは、前記ジアミンに限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の形態のジアミンが存在することはいうまでもない。また、該その他のジアミンは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明のアミン成分は、ジアミンの種類およびその組み合わせを適宜選択することにより、本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜に、好適なプレチルト角を付与することができる。
VA型液晶表示素子の場合には80〜90°程度の大きなプレチルト角が、OCB型液晶表示素子の場合には7〜20°程度のプレチルト角が、TN型液晶表示素子やSTN型液晶表示素子の場合には3〜15°程度のプレチルト角が要求される場合が多い。従って、プレチルト角を適宜調整することができる本発明の液晶配向剤は、任意の種類の液晶表示素子に適用することができる。
以下、本発明のアミン成分について、液晶表示素子の駆動方式、およびプレチルト角と関係付けて説明する。
1)VA型液晶表示素子の場合
VA型液晶表示素子に好適な大きなプレチルト角を付与するためには、側鎖構造を有するジアミンとして、一般式(I)で表されるジアミン、フェニレンジアミン構造と側鎖構造を共に有するジアミン、例えば前記式(X−1)〜(X−48)で表されるジアミンを特に好ましく用いることができる。
フェニレンジアミン構造を有するジアミンは、2つのアミノ基を結ぶ鎖を主鎖としたときに、例えば前記式(VII)〜(IX)で表されるジアミンと比べて主鎖構造部分の分子長が短くなる。その結果、該ジアミンとテトラカルボン酸二無水物を用い,それらを反応させて得られるポリマーにおいては、側鎖構造の空間的な密度(側鎖密度)を高くすることができるため、VA型液晶表示素子の液晶配向剤としてより好適に用いることができる。
さらに、フェニレンジアミン構造と側鎖構造を共に有するジアミンは、その他の側鎖構造を有するジアミン、前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等と組み合わせて用いることができる。
2)OCB型液晶表示素子、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子の場合
OCB型液晶表示素子、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子等の液晶表示素子に好適なプレチルト角を付与するためには、前記一般式(I)で表されるジアミン、一般式(X)〜(XIV)で表される側鎖構造を有するジアミンを好ましく用いることができる。さらに好ましくは、側鎖構造を有するジアミンを、前記一般式(I)で表されるジアミン、一般式(III)〜(IX)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等と組み合わせて用いることができる。本発明のアミン成分は、ジアミンの種類およびその組み合わせを適宜選択することにより、前記液晶表示素子に好適なプレチルト角を付与することができる。
前記の通り、本発明のアミン成分に含まれるジアミンの一部は、モノアミンに置換されていてもよい。ジアミンの一部をモノアミンに置換することにより、重合反応のターミネーションを起こすことができ、それ以上の反応の進行を抑えることができることから、得られるポリマー(ポリアミック酸)の分子量を容易に制御することができる。全アミン成分に対するモノアミンの比率は、本発明の効果を損なわない範囲にすればよいが、目安として全アミン成分の10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のポリマーの合成に用いられる前記テトラカルボン酸二無水物は任意に選択され、1)芳香族テトラカルボン酸二無水物、2)脂肪族テトラカルボン酸二無水物または脂環式テトラカルボン酸二無水物のいずれであってもよい。
なお、本発明のポリマーが液晶配向剤の成分として使用されるためには、溶剤に可溶な形態をとることが好ましい。本発明のポリマーを該可溶な形態とするために、酸成分に含まれるテトラカルボン酸二無水物を適宜に選択することが好ましい。
ここで、1)芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば下記式(1)〜(13)で表される酸二無水物が具体例として挙げられる。下記の芳香族テトラカルボン酸二無水物のうち、より好ましくは式(1)、式(2)、式(5)、式(6)、式(7)で表される二無水物が挙げられ、最も好ましくは式(1)で表されるピロメリット酸二無水物が挙げられる。
Figure 2008058948
また、本発明の酸成分に含まれる、前記2)脂肪族テトラカルボン酸二無水物または脂環式テトラカルボン酸二無水物としては、例えば下記式(14)〜(62)で表される酸二無水物が具体的に例示される。
下記のテトラカルボン酸二無水物のうち、より好ましくは式(14)〜(29)、式(60)で表される酸二無水物が挙げられ、特に好ましくは式(14)で表される1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物が挙げられる。また本発明のポリアミック酸を溶媒に可溶性のポリイミドとするには、式(19)、式(20)、式(27)〜(29)、式(60)で表される酸二無水物を用いることが好ましい。
Figure 2008058948
Figure 2008058948
Figure 2008058948
本発明の酸成分は、式(1)〜(62)で表されるテトラカルボン酸二無水物を1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。芳香族テトラカルボン酸二無水物と、脂肪族テトラカルボン酸二無水物または脂環式テトラカルボン酸二無水物(特に好ましくは、ピロメリット酸二無水物および/または1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物)を含む、本発明の酸成分から合成されるポリアミック酸を含有する液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを含む液晶表示素子に、特に良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができる。
さらに、本発明の酸成分に含まれる、式(1)〜(62)で表されるテトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物は任意であるが、例えば、側鎖構造を有するテトラカルボン酸二無水物を挙げることもできる。側鎖構造を有するテトラカルボン酸二無水物を用い、本発明の酸成分から合成されるポリマーを含有した液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを有する液晶表示素子におけるプレチルト角を大きくすることができる。
側鎖構造を有するテトラカルボン酸二無水物は特に限定されるものではないが、下記式(63)、式(64)で表されるステロイド骨格を有するものが本発明において好ましく使用され得る。
Figure 2008058948
なお、本発明の酸成分に含まれる式(1)〜(62)で表されるテトラカルボン酸二無水物以外のテトラカルボン酸二無水物は、前記テトラカルボン酸二無水物に限定されることなく、本発明の目的が達成される範囲内で他にも種々の形態のテトラカルボン酸二無水物が存在することはいうまでもない。また、該その他のテトラカルボン酸二無水物は1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記の通り、本発明の酸成分に含まれるテトラカルボン酸二無水物の一部は、カルボン酸無水物に置換されていてもよい。テトラカルボン酸二無水物の一部をカルボン酸無水物に置換することにより、重合反応のターミネーションを起こすことができ、それ以上の反応の進行を抑えることができることから、得られる重合体(ポリアミック酸)の分子量を容易に制御することができる。酸成分全体に対するカルボン酸無水物の比率は、本発明の効果を損なわない範囲にすればよいが、目安として全酸成分の10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のポリマーは、任意の重量平均分子量を有することができ、特に限定されないが、液晶配向剤の成分として用いられる場合は5×103以上であることが好ましく、1×104以上であることがより好ましい。5×103以上の重量平均分子量を有するポリマーは、配向膜を焼成するステップにおいて蒸発することがなく、液晶配向剤の成分として好ましい物性を有する。
ここで、ポリマーの重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定される。例えば、得られたポリマーをジメチルホルムアミド(DMF)でポリマー濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、DMFを展開溶媒としてゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)法により測定し、ポリスチレン換算することにより求める。さらに、ポリアミック酸やポリアクリル酸等のGPC測定を精度良く行うために、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸やリチウムブロマイド、リチウムクロリド等の無機塩をDMF溶媒に溶解させた展開溶媒を調整することがある。
また、本発明のポリマーの分子量分布は多分散度で表すことができ、多分散度とは重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)の値であり、その値は2〜5であることが好ましい。ここで分子量分布は分子量測定と同様のGPC法により測定される。
本発明のポリマーは、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、原料投入口、窒素導入口、温度計、攪拌機およびコンデンサーを備えた反応容器に、前記一般式(I)で表されるジアミンの1種または2種類以上と、場合によって他の一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンの1種または2種以上と、場合によって他のジアミンから選択される1種または2種以上のジアミン、さらに必要に応じてモノアミンの所望量を仕込む。
次に、溶剤(例えばアミド系極性溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンやジメチルホルムアミドなど)およびテトラカルボン酸二無水物の1種または2種以上、さらに必要に応じてカルボン酸無水物を投入する。このときテトラカルボン酸二無水物の総仕込み量は、ジアミンの総モル数とほぼ等モル(モル比0.9〜1.1程度)とすることが好ましい。
攪拌下に温度0〜70℃で1〜48時間反応させることによりポリマーの溶液を得ることができる。また、加熱して反応温度を上げる(例えば、50〜80℃)ことにより、分子量の小さいポリマーを得ることもできる。
本発明のポリマーは、多量の貧溶媒で沈殿させ、固形分と溶剤とを濾過などにより完全に分離し、IR、NMRで分析することにより同定され得る。さらには、KOHやNaOH等の強アルカリの水溶液で固形のポリマーを分解後、有機溶媒で抽出し、GC、HPLCまたはGC−MSで分析することにより、使用されているモノマーを同定することができる。
得られたポリマー溶液は、所望の粘度に調整するために溶剤で希釈して使用することができる。
また、本発明のポリマーを、可溶性ポリイミドとする場合には、得られたポリマー溶液を、脱水剤である無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物、および脱水閉環触媒であるトリエチルアミン、ピリジン、コリジンなどの三級アミンとともに、温度20〜150℃でイミド化反応させて得ることができる。
あるいは、得られたポリマー溶液から多量の貧溶媒(メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール系溶媒やグリコール系溶媒)を用いてポリアミック酸を析出させ、析出させたポリアミック酸を、トルエン、キシレン等の溶媒中で、前記と同様の脱水剤および脱水閉環触媒とともに、温度20〜150℃でイミド化反応させることもできる。
前記イミド化反応において、脱水剤と脱水閉環触媒の割合は0.1〜10(モル比)であることが好ましい。両者の合計使用量は、使用する酸成分に含まれる酸二無水物のトータルのモル量に対して1.5〜10倍モルであることが好ましい。この化学的イミド化の脱水剤、触媒量、反応温度および反応時間を調整することによって、イミド化の程度を制御し、部分ポリイミドを得ることができる。
得られたポリイミドは、溶剤と分離して後述する溶剤に再溶解させて液晶配向剤として使用することもできるし、あるいは溶剤と分離することなく液晶配向剤として使用することもできる。
また前記したように、本発明の酸成分に含まれる酸二無水物の一部は有機ジカルボン酸に置換されていてもよい。有機ジカルボン酸をさらに用いた酸成分を用いて本発明のポリマーを製造すると、ポリアミック酸−ポリアミド共重合体を得ることができる。ここで、全酸成分に対するジカルボン酸の比率は、本発明の効果を損なわない範囲にすればよいが、目安としては、10モル%以下にすることが好ましい。
さらに、該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体を化学的にイミド化することによって
ポリアミドイミドを製造することができる。
後述する本発明の液晶配向剤の別の好ましい形態は、2種以上のポリマーを含有した組成物を含有するものである。
該ポリマーの1種は、酸成分A1と前記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンを含むアミン成分A2とを用い、それらを反応させて得られるポリマーA(以下、「ポリアミック酸A」ともいう)であり、
別の1種は、酸成分B1とアミン成分B2とを用い,それらを反応させて得られるポリマーB(以下、「ポリアミック酸B」ともいう)である。
そして、ポリアミック酸Aおよびポリアミック酸Bは、ポリアミック酸またはポリアミック酸の誘導体である。
本発明の酸成分A1および酸成分B1は、1種または2種以上のテトラカルボン酸二無水物からなるが、テトラカルボン酸二無水物の一部はジカルボン酸に置換されていてもよい。ここで全酸成分に対するジカルボン酸の比率は、10モル%以下にすることが好ましい。
本発明のアミン成分A2およびアミン成分B2は、1種または2種以上のジアミンからなるが、ジアミンの一部はモノアミンに置換されていてもよい。ここで全アミン成分に対するモノアミンの比率は、10モル%以下にすることが好ましい。
ここでポリアミック酸の誘導体とは、1)ポリアミック酸の全てのアミノ基とカルボキシル基とが脱水閉環反応したポリイミド、2)部分的に脱水閉環反応した部分ポリイミド、3)酸成分に含まれる酸二無水物の一部を有機ジカルボン酸に置き換えて反応させて得られたポリアミック酸−ポリアミド共重合体、さらに4)該ポリアミック酸−ポリアミド共重合体の一部または全部を脱水閉環反応させたポリアミドイミドを含む。
なお、本発明の組成物は、ポリアミック酸AおよびBだけを含有してもよく、ポリアミック酸AおよびB以外のポリマーをさらに含有していてもよい。
前記の通り、本発明のポリアミック酸Aは、酸成分とアミン成分とを反応させて得られるポリマーであるが、アミン成分A2が、前記一般式(I)で表されるジアミンを含む。
前記アミン成分A2は、一般式(I)で表されるジアミンを1種単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。一般式(I)で表されるジアミンの総含有量は、全アミン成分全体の10〜100モル%であることが好ましい。本発明のアミン成分から合成されるポリマーを含有する液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを用いた液晶表示素子に、良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができる。
さらに、本発明のポリマーAは、酸成分A1としてテトラカルボン酸二無水物と、アミン成分A2として前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンとを用い、それらを反応させて得られるポリマーであってもよい。
アミン成分A2は1種または2種以上のジアミンからなるが、前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンをさらに含むことが好ましい。前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンを用いたアミン成分から合成されるポリマーを含有する液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを用いた液晶表示素子に、良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果を付与することができる。
また、アミン成分A2は必要に応じて任意の他のジアミンをさらに含んでいてもよい。ここで、他のジアミンとしては、前記一般式(X)〜(XIV)で表されるジアミン、或いはフルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等が挙げられる。
アミン成分A2における前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンのモル比は、選択された前記一般式(III)〜(IX)で表されるジアミンの構造と、所望する
電圧保持率および残留DC低減効果に応じて調整すればよく、1〜95%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
一方、本発明のポリマーBは、酸成分B1としてテトラカルボン酸二無水物と、アミン成分B2として少なくとも前記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンとを用い、それらを反応させて得られるポリマーである。本発明のジアミンを用いたアミン成分から合成されるポリマーを含有した液晶配向剤を用いて形成される液晶配向膜は、それを用いた液晶表示素子に、好適なプレチルト角を付与することができる。
アミン成分B2は1種または2種以上のジアミンからなるが、少なくとも前記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンを含む。また、アミン成分B2は必要に応じて任意の他のジアミンをさらに含んでいてもよい。ここで、他のジアミンとしては、フルオレン系ジアミン、シロキサン系ジアミン等が挙げられる。
アミン成分B2における一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンのモル比は、所望するプレチルト角に応じて調整すればよく、1〜100%であることが好ましく、5〜80%であることがより好ましい。
本発明のポリマーAとポリマーBとを組み合わされる(ブレンドされる)ことにより、本発明の液晶配向剤の成分としての好ましい特性を付与することができる。
具体的には、ポリマーの原料であるアミン成分A2およびアミン成分B2について、含まれるジアミンの種類およびその組み合わせを適宜選択することにより、本発明の組成物を用いて形成される液晶配向膜に、さらに良好な電圧保持率および顕著な残留DC低減効果、および好適なプレチルト角を付与することができる。
本発明のポリアミック酸Aおよびポリアミック酸Bの重量平均分子量および分子量分布は、前述した本発明のポリマーと同様の方法で測定される。また、好ましい重量平均分子量および多分散度についても前述した本発明のポリマーと同様である。
本発明のポリマーAおよびポリマーBは、前述した本発明のポリマーと同様にして製造することができる。
<3.本発明の液晶配向剤>
本発明の液晶配向剤は、前述した本発明のポリマー、または前述したポリマーAおよびポリマーBの組成物、ならびに溶剤を含み、通常の液晶配向剤に含有される各種添加剤をさらに含んでいてもよい。
なお、本発明のポリマーAおよびポリマーBの組成物は、前述のポリマーAとポリマーBを混合させることにより調製される。混合されるポリマーAとポリマーBの重量比は、A/B=99/1〜50/50であることが好ましく、A/B=95/5〜80/20であることがより好ましい。電圧保持率、残留DC、および好適なプレチルト角を制御するためである。該重量比は、求められるプレチルト角に応じて適宜調整されればよく、ポリマーBの比率を上げればプレチルト角を大きくすることができる。
本発明の液晶配向剤におけるポリマーの含有率は、液晶配向剤の基板への塗布方法によって適宜選択されることができる。例えば、通常の液晶表示素子の製造工程で用いられる印刷機(オフセット印刷やインクジェット印刷機を含む。以下、「印刷機」と略すことがある。)で使用される液晶配向剤におけるポリマーの含有率は、均質で平坦な膜を印刷するために0.5〜30重量%であることが好ましく、より好ましくは1〜15重量%であることが好ましいが、液晶配向剤の粘度(後述)との関係で適宜調整される。
前記液晶配向剤の作製に用いられるポリマーの合成において、ジアミン成分中の前記一般式(I)で表わされるジアミンのモル比は液晶表示素子に用いたときの電圧保持率およ
び残留DC低減の観点から、TNおよびOCBモードでは1〜80%であることが好ましく、5〜70%であることがより好ましい。同じくVAモードでは10〜100%であることが好ましく、20〜100%であることがより好ましい。
本発明に用いられる溶媒は、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、およびポリアミドイミドなどの高分子成分の製造工程や用途で通常使用されている溶媒を広く含み、使用目的に応じて適宜選択され得る。該溶媒は、1)ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対して易溶性である非プロトン性極性有機溶媒と、2)表面張力を変えて塗布性改善などを目的とする溶媒とを含む混合溶媒であることが好ましい。
これらの溶媒を例示すれば以下のとおりである。
1)ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対し良溶媒である非プロトン性極性有機溶媒(以下、非プロトン性極性有機溶媒):例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンである。これらのうち、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどがさらに好ましく例示される。
2)表面張力を変えて塗布性改善などを目的とした溶媒(以下、その他の溶媒):例えば、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのジエチレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコールモノアルキルまたはフェニルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル、マロン酸ジエチルなどのマロン酸ジアルキル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのジプロピレングリコールモノアルキルエーテル、これらアセテート類などのエステル化合物である。これらのうち、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどがさらに好ましく例示される。
非プロトン性極性溶媒とその他の溶媒の種類および割合は、液晶配向剤の印刷性、塗布性、溶解性および保存安定性などを考慮して、適宜に設定することができる。非プロトン性極性溶媒は、その他の溶媒よりも相対的に溶解性および保存安定性に優れ、その他の溶媒は印刷性および塗布性に優れる傾向がある。
前記の通り、本発明の液晶配向剤は各種添加剤を含有していてもよい。各種添加剤としては、ポリマー以外の高分子化合物、または低分子化合物をそれぞれの目的に応じて選択して使用することができる。
例えば、有機溶媒に可溶性の高分子化合物を添加剤としてもよく、それらを添加することにより、形成される配向膜の電気特性や配向性を制御することができる。該高分子化合物の例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリエポキサイド、ポリエステルポリオール、シリコン変性ポリウレタン、シリコン変性ポリエステルなどを挙げることができる。
また、低分子化合物の添加剤の例としては、1)塗布性の向上を望むときにはかかる目的に沿った界面活性剤を、2)帯電防止の向上を必要とするときは帯電防止剤を、3)基板との密着性や耐ラビング性の向上を望むときにはシランカップリング剤、チタン系のカップリング剤やエポキシ基含有化合物を、また、4)低温でイミド化を進行させる場合はイミド化触媒を用いることができる。
前記シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン、N,N'−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミンなどを挙げることができる。
前記エポキシ化合物の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンなどを挙げることができる。
前記イミド化触媒の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン類;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、メチル置換アニリン、ヒドロキシ置換アニリン等の芳香族アミン類;ピリジン、メチル置換ピリジン、ヒドロキシ置換ピリジン、キノリン、メチル置換キノリン、ヒドロキシ置換キノリン、イソキノリン、メチル置換イソキノリン、ヒドロキシ置換イソキノリン、イミダゾ−ル、メチル置換イミダゾ−ル、ヒドロキシ置換イミダゾ−ル等の環式アミン類等の触媒を添加することが好ましい。特に、N,N−ジメチルアニリン、o−, m−, p−ヒドロキシアニリン、o−, m−, p−ヒドロキシピリジン、イソキノリンなどを挙げることができる。
シランカップリング剤の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0〜10%であり、0.1〜3%が好ましい。
エポキシ化合物の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0.1〜30%であり、1〜20%が好ましい。
イミド化触媒の添加量は、通常、ポリマーのカルボニル基に対して0.01〜5等量であり、0.05〜3等量が好ましい。
その他の添加剤の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0〜30%であり、0.1〜10%が好ましい。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリマーの濃度、使用するポリマーの種類、溶剤の種類と割合によって多種多様である。例えば、印刷機による塗布の場合は5〜100mPa・s(より好ましくは10〜80mPa・s)である。5mPa・sより小さいと十分な膜厚を得ることが難しくなり、100mPa・sを超えると印刷ムラが大きくなることがある。スピンコートによる塗布の場合は5〜200mPa・s(より好ましくは10〜100mPa・s)が適している。
液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業製TVE−20L型)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
<4.本発明の液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、1)対向配置された一対の基板、2)前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜、および3)前記一対の基板間に挟持された液晶層を含む。
前記液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤を前記基板に塗布し、加熱することによって形成される液晶配向膜である。ここで液晶配向膜の膜厚は、10〜300nmであることが好ましく、30〜100nmであることがより好ましい。また、TNモードに用いる液晶配向膜はラビング処理されていることが好ましい。
前記対向配置された一対の電極付き基板は、透明基板(例えばガラス基板)であることが好ましい。
前記一対の基板間に挟持された液晶層は液晶組成物を含む。ここで液晶組成物は特に制限はされず、駆動モードに応じて、誘電率異方性が正の液晶組成物および誘電率異方性が負の液晶組成物のいずれの組成物も用いることができる。
誘電率異方性が正である好ましい液晶組成物の例は、特許第3086228号公報、特許第2635435号公報、特表平5−501735号公報、特開平8−157828号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP885272A1)、特開平9−302346号公報(EP806466A1)、特開平8−199168号公報(EP722998A1)、特開平9−235552号公報、特開平9−255956号公報、特開平9−241643号公報(EP885271A1)、特開平10−204016号公報(EP844229A1)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開2000−087040公報、特開2001−48822公報などに開示されている。
VA型液晶表示素子において用いられる液晶組成物は、誘電率異方性が負の各種の液晶組成物とすることができる。好ましい液晶組成物の例は、特開昭57−114532号公報、特開平2−4725号公報、特開平4−224885号公報、特開平8−40953号公報、特開平8−104869号公報、特開平10−168076号公報、特開平10−168453号公報、特開平10−236989号公報、特開平10−236990号公報、特開平10−236992号公報、特開平10−236993号公報、特開平10−236994号公報、特開平10−237000号公報、特開平10−237004号公報、特開平10−237024号公報、特開平10−237035号公報、特開平10−237075号公報、特開平10−237076号公報、特開平10−237448号公報(EP967261A1)、特開平10−287874号公報、特開平10−287875号公報、特開平10−291945号公報、特開平11−029581号公報、特開平11−080049号公報、特開2000−256307公報、特開2001−019965公報、特開2001−072626公報、特開2001−192657公報などに開示されている。
前記誘電率異方性が正または負の液晶組成物に、一つ以上の光学活性化合物を添加して使用することも何ら差し支えない。
本発明の液晶表示素子は、もちろんその他の部材を有していてもよい。
例えば、薄膜トランジスタを使用したカラー表示のTFT型液晶素子においては、第1の透明基板上に薄膜トランジスタ、絶縁膜、保護膜、信号電極および画素電極などが形成されており、第2の透明基板上に画素領域以外の光を遮断するブラックマトリクス、カラーフィルター、平坦化膜および画素電極などを有しうる。
また、VA型液晶表示素子、特にMVA型液晶表示素子においては、第1の透明基板上にドメインと称される微小な突起物が形成されている。また、基板間のセルギャップの調
整用にスペーサーが形成されていてもよい。
本発明の液晶表示素子は任意の方法で製作され得るが、例えば、1)前記2枚の透明基板上に液晶配向剤を塗布する工程、2)塗布された液晶配向剤を乾燥する工程、3)乾燥された液晶配向剤を脱水・閉環反応させるために必要な加熱処理をする工程、4)得られた配向膜を配向処理する工程、5)2枚の基板を張り合わせた後に、基板の間に液晶を封入する工程、または一方の基板に液晶を滴下させた後に、もう一方の基板と張り合わせる工程を含む方法で製作される。
前記液晶配向剤を塗布する工程における塗布方法としては、スピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法などが一般に知られている。これらの方法が本発明においても適用可能である。
また、前記乾燥工程および脱水・閉環反応に必要な加熱処理を施す工程の方法として、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法などが一般に知られている。これらの方法が本発明においても適用可能である。乾燥工程は、溶剤の蒸発が可能な範囲内の比較的低温(50〜100℃)で実施することが好ましい。加熱処理の工程は一般に150〜300℃程度の温度で行うことが好ましい。
配向処理は、OCB型液晶表示素子、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子では通常ラビング処理を行う。VA型液晶表示素子ではラビング処理を行わないことが多いが行ってもよい。
次いで、一方の基板上に接着剤を塗布し貼りあわせ真空中で液晶を注入する。滴下注入法の場合には、貼りあわせる前に液晶を基板上に滴下し、その後もう一方の基板で貼りあわせる。貼りあわせに使用した接着剤を熱または紫外線で硬化させて本発明の液晶表示素子が作製される。
本発明の液晶表示素子には、偏光板(偏光フィルム)、波長板、光散乱フィルム、駆動回路などが実装されてもよい。
VA型液晶表示素子に用いられる液晶配向膜は80〜90°程度のプレチルト角を与えることが好ましく、OCB型液晶表示素子に用いられる液晶配向膜は5〜45°程度、好ましくは7〜20°程度のプレチルト角を与えることが好ましく、TN型液晶表示素子やSTN型液晶表示素子に用いられる液晶配向膜は3〜15°程度のプレチルト角を与えることが好ましい。前述したように、プレチルト角の調整は、主に、1)本発明の側鎖構造を有するジアミンの種類、および本発明のアミン成分における側鎖構造を有するジアミンのモル比、2)本発明の組成物におけるポリアミック酸AとBの重量比などを調整することにより達成される。
また、本発明の液晶表示素子は、電圧保持率が高く、かつ残留DCが低いという特徴を有する。これは本発明の液晶表示素子の液晶配向膜が、前記一般式(I)で表されるジアミンを含むアミン成分を用い,それらを反応させて得られるポリマーを含有する液晶配向剤により形成されていることによるものである。このことは、後述する実施例においても説明されている。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例において用いられるテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の名称は、以下の略号で示されることがある。
[テトラカルボン酸二無水物]
ピロメリット酸二無水物{(1)}:PMDA
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物{(14)}:CBDA
[ジアミン]
4,4'−ジアミノジフェニルメタン{式(VII−1)}:DDM
4,4'−ジアミノジフェニルエタン{式(VII−7)}:DDET
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ペンチルジシクロヘキシルメタン{式(I−8)/R7=C511}:5HHDDM
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ドデシルシクロヘキシルメタン{式(I−1)/R7=C1225}:12HDDM
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−4−ヘキサデシルフェニルメタン{式(I−4)/R8=C1633}:16PDDM
5−[4−(4−nペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル]フェニルメチル−1,3−ジアミノベンゼン{式(X−5)/R13=C511}:5ChCh
[溶剤]
N−メチル−2−ピロリドン:NMP
ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル):BC
<1.ジアミンの合成>
[ジアミンの合成]
(実施例1)
特開2002−121190に記載の方法に従い合成した4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキサンカルボキシアルデヒド10g(38mmol)、アニリン塩酸塩12g(92mmol)、アニリン11g(114mmol)の混合物を160℃で12時間攪拌した。冷却後、反応溶液を20%水酸化ナトリウム水溶液(300mL)にあけ、ジクロロメタン(300mL)で抽出した。有機層を純水(300mL)で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムを加え乾燥させた。硫酸マグネシウムをろ別後、溶媒を減圧留去した。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=20:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから再結晶し、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル))メタン(5HHDDM)を得た。収量4.0g、収率24%。
融点:182.6−185.8℃
1H−NMR:0.81−1.29(m、21H)、1.63−1.66(m、9H)、1.83−1.89(m、1H)、3.21(d、J=10.55、1H)、3.48(br.S、4H)、6.56−6.58(m、4H)、6.99−7.25(m、4H)
(実施例2)
特開2002−121190に記載の方法に従い合成した4−ドデシルシクロヘキサンカルボキシアルデヒド34g(121mmol)を用い、上記合成例1と同様に反応および後処理を行った。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから2回再結晶して1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−(4−ドデシルシクロヘキシル)メタン(12HDDM)を得た。収量7.8g、収率14%。
融点:104.6−107.3℃
1H−NMR:0.86−1.26(m、27H)、1.58−1.66(m、7H)、1.92(d、J=10.00、1H)、2.22(d、J=10.00、1H)、3.60(br.S、4H)、6.50−6.66(m、4H)、7.11−7.23(m、
4H)
(実施例3)
特開2002−121190号公報に記載の方法に従い合成した4−(n−ヘキサデシル)ベンズアルデヒド28g(85mmol)を用い、上記合成例1と同様に反応および後処理を行った。カラムクロマトグラフィー(トルエン:メタノール=10:1)で分離精製し、得られた粗結晶をエタノールから2回再結晶してビス(4−アミノフェニル)−(4−(n-ヘキサデシル)フェニル)メタン(16PDDM)を得た。収量17g、収率41%。
融点;90.9−92.8℃
1H−NMR;0.88(t、3H、J=6.95)、1.25−1.30(m、28H)、2.55(t、2H、J=8.15)、3.56(br.s、4H)、5.30(s、1H)、6.60(d、4H、J=8.30)、6.89(d、4H、J=8.20)、6.94−7.26(m、4H)
<2.ポリアミック酸の合成>
[ポリアミック酸の合成]
(実施例4)
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mlの四つ口フラスコに、12HDDMを0.666g、DDETを0.258gおよび脱水NMP15gを入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。次いでPMDA0.471gおよびCBDA0.106gを添加し、室温環境下で30時間反応させた。反応中に反応温度が上昇する場合は、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。
得られた溶液に、BC8.5gを加えて、濃度が6重量%のポリマー溶液(PA1)を合成した。得られたPA1の粘度は19mPa・sであった。また、生成したポリマーの重量平均分子量は43,000であった。
ここで、ポリマーの重量平均分子量は、得られたポリマーを(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)希釈液でポリマー濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、上記希釈液を展開剤としてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。なお、カラムはGF−7HQ(昭和電工株式会社製)を使用し、カラム温度50℃、流速0.6ml/minの条件で測定した。
実施例5、実施例6、実施例7、合成例1、合成例2
表1に示した割合にテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の組成を変更した以外は、実施例4に準拠してポリマー溶液(PA2、PA3、PA4、PA5、PA6)を合成した。実施例4を含めて、結果を表1にまとめた。また、合成したPA1、PA2、PA3およびPA4の各ポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルをそれぞれ図1、図2、図3および図4にまとめた。

Figure 2008058948
<3.液晶表示素子の作製>
(1)TN型液晶表示素子の作製
液晶配向剤を、2枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて10分間加熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
配向膜が形成された一方のガラス基板を、株式会社飯沼ゲージ製作所製のラビング処理装置を用いて、ラビング布(毛足長1.9mm:レーヨン)の毛足押し込み量0.40mm、ステージ移動速度を60mm/sec、ローラー回転速度を1000rpmの条件で、ラビング処理した。もう一方のガラス基板は、他方のラビング方向と直交するようにラビング方向を90°変えて同様にラビング処理した。該基板を、超純水中で5分間超音波洗浄してからオーブン中120℃で30分間乾燥した。一方のガラス基板に7μmのギャップ材を散布した。
配向膜を形成した面を内側にしてラビング方向が直交するように対向配置させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ7μmの90°ツイストセルを作製した。該セルに、前記液晶組成物A100重量部に対して光学活性物質であるコレステリックノナノエート5重量部を加えて均質にした組成物を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、TN型液晶表示素子を作製した。
[実施例8]
実施例4で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA1)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合物を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で4重量%に希釈して液晶配向剤とした。得られた液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりTN型液晶表示素子を作製した。
(2)VA型液晶表示素子の作製方法
液晶配向剤を、2枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて40分間加熱処理を行い、液晶配向膜を形成した。
配向膜が形成されたガラス基板を超純水中で5分間超音波洗浄してからオーブン中120℃で30分間乾燥した。
一方のガラス基板に4μmのギャップ材を散布し、配向膜を形成した面を内側にしてラビング方向が逆平行になるように対向配置させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ4μmのセルを作製した。該セルに下記する液晶組成物Bを注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、VA型液晶表示素子を作製した。
[実施例9]
実施例5で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA2)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
[実施例10]
実施例6で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA3)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
[実施例11]
実施例7で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA4)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。
[比較例1]
合成例2で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA6)と合成例1で合成した濃度6重量%のポリマー溶液(PA5)とを重量比1/9で混合した。得られた混合液を、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤で、4重量%に希釈して液晶配向剤とした。該液晶配向剤を用いて、上記の製造方法によりVA型液晶表示素子を作製した。

Figure 2008058948
Figure 2008058948
<4.電気特性の評価>
[試験例1〜5]
実施例8〜11および比較例1で作製した液晶表示素子について、電気特性およびプレチルト角の評価を行った。電気特性とは具体的には、1)電圧保持率、2)誘電吸収法による残留DCを測定した。各測定は以下のようにして行った。
1)電圧保持率の測定
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて電圧保持率の測定を行った。測定条件は、ゲート幅60μs、周波数0.3Hz、波高±5Vであり、測定温度は60℃とした。この値が大きいほど電気特性は良好といえる。
2)誘電吸収法による残留DCの測定
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて誘電吸収法による残留DCの測定を行った。測定条件は、セルに直流5Vを1時間印加後1秒ショートして30分間電位差を観察した。表には最大の残留DCと最小の残留DCを記載した。なお測定温度は60℃
である。この値が小さいほど電気特性が良好といえる。
3)プレチルト角の測定
試験例1については、中央精機製液晶特性評価装置OMS−CA3型で測定を行なった。試験例2、3および4(比較例1)については、クロスニコル下でサンプル回転角−透過率曲線を求めて透過率極小となるサンプル回転角の値より算出した。
Figure 2008058948
表2に示されるように、電圧保持率は試験例1で約93.8%、試験例2で約92.3%、試験例3で約92.1%であった。
一方、残留DCは試験例5(比較例1)に比べ顕著に抑制されていることがわかる。プレチルト角については、試験例1についてはTN型液晶表示素子、試験例2、試験例3、試験例4についてはVA型液晶表示素子にそれぞれ好適な値を示していることがわかる。また、試験例1のプレチルト角の値はOCB型液晶表示素子にも好適である。試験例4についてはVA型液晶表示素子としては電圧保持率は少し低いが、PA4と同じ側鎖を持つPA6を合成し同様の試験を行った結果(試験例5)、PA4を使用した方が電圧保持率が高く、残留DCも顕著に抑制されていることがわかった。したがって、同じ側鎖を使用するのであれば本発明の式(I)の構造を導入することにより電圧保持率と残留DCを改善できる事を示している。
以上のように、本発明の一般式(I)で表わされるジアミンを含むアミン成分から合成されるポリマーを含有する液晶配向剤は、種々の表示駆動方式の液晶表示素子の液晶配向膜の形成に使用されることができる。そして、いずれの表示駆動方式の液晶表示素子においても、電圧保持率が高く、かつ残留DCが抑制されている。
実施例4で合成したPA1のポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルである。 実施例5で合成したPA2のポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルである。 実施例6で合成したPA3のポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルである。 実施例7で合成したPA4のポリマーを超純水中で再沈殿させ、それをろ過し、真空で加熱乾燥して得られたサンプルの赤外線吸収スペクトルである。

Claims (27)

  1. 一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミン。
    Figure 2008058948

    [式(I)中、
    1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2m−であり、mは1〜6の整数であり、
    1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
    Figure 2008058948


    [式(II−A)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
    環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
    1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
    であり、
    4は−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキル、−
    OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
    複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
    fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
    c+d+e≧1である。]
    [式(II−B)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
    5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
    6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり

    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
    環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
  2. 前記一般式(I)において、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、請求項1に記載のジアミン。
    Figure 2008058948

    [式(II−A)において、
    2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
  3. 前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
    4は−F、炭素数1〜30のアルキル、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
    fおよびgは0であり、かつ、
    c+d+e≧1である、請求項2に記載のジアミン。
  4. 下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする請求項3に記載のジアミン。
    Figure 2008058948

    [式中、R7およびR8は炭素数1〜30のアルキルである。]
  5. 酸成分としてのテトラカルボン酸二無水物とアミン成分としての請求項1〜4のいずれか一項に記載の側鎖構造を有するジアミンとを用い、これらを反応させて得られるポリマー。
  6. 前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方または両方を含むことを特徴とする請求項5に記載のポリマー。
  7. 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項6
    に記載のポリマー。
    Figure 2008058948

    Figure 2008058948

  8. 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、
    前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする請求項7に記載のポリマー。
  9. 前記アミン成分として、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いることを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載のポリマー。
    Figure 2008058948


    [式(III)中、
    4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    式(IV)〜(IX)中、
    Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948

    [式(X)中、
    1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
    −(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
    環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
    、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

    該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
    該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
    3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948

    [式(II)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
    環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
    1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
    であり、
    4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
    ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
    複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
    fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
    c+d+e≧1である。]
    Figure 2008058948


    [式(XI)〜(XII)中、
    5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
    6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
    あり、
    5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
    7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
    Figure 2008058948



    [式(XIII)中、
    9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
    のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
    −C≡C−で置き換えられてもよく、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
    7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
    hは0または1である。
    式(XIV)中、
    10は炭素数6〜22のアルキルであり、
    11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
  10. 前記アミン成分が、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項9に記載のポリマー。
    Figure 2008058948

    Figure 2008058948

  11. 前記アミン成分が、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII
    −12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項10に記載のポリマー。
  12. 下記一般式(I)で表される側鎖構造を有するジアミンを用いて得られるポリマーを含有することを特徴とする液晶配向剤。
    Figure 2008058948


    [式(I)中、
    1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または−(CH2m−であり、mは1〜6の整数であり、
    1は、下記式(II−A)で表される基、または下記式(II−B)で表される基である。]
    Figure 2008058948


    [式(II−A)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
    環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
    1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
    であり、
    4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置
    換アルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2また は−OCF3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
    複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
    fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
    c+d+e≧1である。]
    [式(II−B)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2は、−H、−Fまたは−CH3であり、
    5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
    6は、−H、炭素数1〜20のアルキルまたは炭素数2〜20のアルケニルであり

    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    cおよびdはそれぞれ独立して0〜3の整数を表わし、eは0〜2の整数であり、
    環Tはシクロヘキサンまたはシクロヘキセンである。]
  13. 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンにおいて、A1が単結合であり、R1が下記式(II−A)で表される基である、請求項12に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948

    [式(II−A)において、
    2、A3、R2、R3、R4、環S、a、b、c、d、e、fおよびgは前記のとおりである。]
  14. 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンの前記式(II−A)において、A2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    環Sは1,4−フェニレン、または1,4−シクロヘキシレンであり、
    4は−OH、−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0または1を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0または1を表し、
    fおよびgは0であり、かつ、
    c+d+e≧1である、請求項13に記載の液晶配向剤。
  15. 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミンが下記式(I−1)、(I−8)または(I−4)で表わされるジアミンであることを特徴とする請求項14に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948
    [式中、R7およびR8は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシである。]
  16. 前記ポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られるポリマーであることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  17. 前記テトラカルボン酸二無水物は、芳香族テトラカルボン酸二無水物および脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物のうち、いずれか一方また
    は両方を含むことを特徴とする請求項16に記載の液晶配向剤。
  18. 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(1)、(2)、(5)、(6)および(7)から構成される群から選択される1種以上であり、前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が下記構造式(14)〜(29)および(60)から構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項17に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948


    Figure 2008058948
  19. 前記芳香族テトラカルボン酸二無水物が前記構造式(1)で表わされる化合物であり、
    前記脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸二無水物が、前記構造式(14)で表わされる化合物であることを特徴とする請求項18に記載の液晶配向剤。
  20. 前記ポリマーが、下記一般式(III)〜(XIV)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上をさらに用いて得られるポリマーであることを特徴とする請求項12〜19のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948

    [式(III)中、
    4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    式(IV)〜(IX)中、
    Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948


    [式(X)中、
    1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
    −(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
    環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
    、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

    該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
    該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
    3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948

    [式(II)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
    環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
    1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
    であり、
    4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
    ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
    複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
    fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ
    c+d+e≧1である。]
    Figure 2008058948


    [式(XI)〜(XII)中、
    5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
    6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
    あり、
    5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
    7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
    Figure 2008058948


    [式(XIII)中、
    9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
    のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
    −C≡C−で置き換えられてもよく、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
    7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
    hは0または1である。
    式(XIV)中、
    10は炭素数6〜22のアルキルであり、
    11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
  21. 前記ジアミンが、下記一般式(VI−1)〜(VI−5)、(VI−14)〜(VI−16)、式(VII−1)〜(VII−15)、式(VII−26)、式(VII−27)、式(VII−31)、式(VIII−1)、式(VIII−2)、式(VIII−6)および式(IX−1)〜(IX−5)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項20に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948

    Figure 2008058948
  22. 前記ジアミンが、前記一般式(VI−1)、(VI−2)、(VII−1)〜(VII−12)および(IX−2)で表されるジアミンから構成される群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項21に記載の液晶配向剤。
  23. さらに、前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンを用いて得られる第2のポリマーを含有することを特徴とする請求項12〜22のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  24. 前記第2のポリマーが、酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて得られることを特徴とする請求項23に記載の液晶配向剤。
  25. 前記一般式(I)で表わされる側鎖構造を有するジアミン以外のジアミンが、下記式(III)〜(XIV)で表わされるジアミンから構成される群から選択される1種以上のジアミンを含むことを特徴とする請求項23または24に記載の液晶配向剤。
    Figure 2008058948

    [式(III)中、
    4は、−(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    式(IV)〜(IX)中、
    Xは、単結合、−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−(CH2m−、−O−(CH2m−O−、−S−(CH2m−S−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    Yはそれぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    シクロヘキサン環またはベンゼン環に結合している水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO32と置き換えられていてもよい。さらに、式(VI)中のベンゼン環に結合している水素はベンジルで置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948

    [式(X)中、
    1は、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CONH−または
    −(CH2m−であり、ここでmは1〜6の整数であり、
    1は、ステロイド骨格を有する基、下記式(II)で表される基、またはベンゼン
    環に結合している2つのアミノ基の位置関係がパラのときは炭素数1〜30のアルキル
    、または該位置関係がメタのときは炭素数1〜30のアルキルまたはフェニルであり、

    該アルキルにおいては、任意の−CH2−が−CF2−、−CHF−、−O−(ただ し連続せず)、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられていてもよく、−CH 3が−CH2F、−CHF2または−CF3で置き換えられていてもよく、
    該フェニルの環形成炭素に結合している水素は、独立して−F、−CH3、−OCH
    3、−OCH2F、−OCHF2または−OCF3と置き換えられていてもよい。]
    Figure 2008058948

    [式(II)において、
    2およびA3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、− CONH−、−CH=CH−または炭素数1〜12のアルキレンであり、
    2およびR3はそれぞれ独立して、−H、−Fまたは−CH3であり、
    環Sは1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,
    5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ナフタレン−
    1,5−ジイル、ナフタレン−2,7−ジイルまたはアントラセン−9,10−ジイル
    であり、
    4は−H、−F、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のフッ素置換アルキ
    ル、炭素数1〜30のアルコキシ、−CN、−OCH2F、−OCHF2または−OC F3であり、
    aおよびbはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、
    c、dおよびeはそれぞれ独立して0〜3の整数を表し、eが2または3であるとき
    複数の環Sは同一の基であっても異なる基であってもよく、
    fおよびgはそれぞれ独立して0〜2の整数を表し、かつ、
    c+d+e≧1である。]
    Figure 2008058948


    [式(XI)〜(XII)中、
    5はそれぞれ独立して、−Hまたは−CH3であり、
    6はそれぞれ独立して、−Hまたは炭素数1〜20のアルキルまたはアルケニルで
    あり、
    5はそれぞれ独立して、単結合、−CO−または−CH2−であり、
    7およびR8はそれぞれ独立して、−H、炭素数1〜20のアルキルまたはフェニ ルである。]
    Figure 2008058948


    [式(XIII)中、
    9は−Hまたは炭素数1〜20のアルキルであり、該アルキルのうち炭素数2〜20
    のアルキルの任意の−CH2−は、−O−(ただし連続せず)、−CH=CH−または
    −C≡C−で置き換えられてもよく、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、
    7は単結合または炭素数1〜3のアルキレンであり、
    環Uは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、
    hは0または1である。
    式(XIV)中、
    10は炭素数6〜22のアルキルであり、
    11は−Hまたは炭素数1〜22のアルキルであり、
    6はそれぞれ独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンである。]
  26. 請求項12〜25のいずれか一項に記載の液晶配向剤を塗布し、加熱することによって形成される液晶配向膜。
  27. 請求項26に記載の液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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