JPH0726161A - ジスアゾ化合物及びこの化合物を含有するインキ組成物 - Google Patents

ジスアゾ化合物及びこの化合物を含有するインキ組成物

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JPH0726161A
JPH0726161A JP17046993A JP17046993A JPH0726161A JP H0726161 A JPH0726161 A JP H0726161A JP 17046993 A JP17046993 A JP 17046993A JP 17046993 A JP17046993 A JP 17046993A JP H0726161 A JPH0726161 A JP H0726161A
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裕昭 原田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】新規なジスアゾ化合物及びこれを含む油性のイ
ンキ組成物を提供することにある。 【構成】 本発明による新規なジスアゾ化合物は、一般
式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基
又は炭素数1〜4個のアルコキシ基を示し、R2 は炭素
数3〜12個のアルキル基を示し、R3 は水素原子又は
炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)で表される。 【効果】本発明によるジスアズ化合物は、有機溶剤、特
に、脂肪族炭化水素系溶剤に対してすぐれた溶解性と耐
紙透過性を有する。従つて、かかる化合物を着色剤とし
て含む油性インキ組成物は、紙に筆記した場合に裏移り
せず、安定した記録像を得ることができ、油性筆記具、
印刷、記録計、スタンプ等に好適に用いることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジスアゾ化合物及びこ
の化合物を含有するインキ組成物に関し、詳しくは、有
機溶剤に対する溶解性にすぐれており、油性筆記具、印
刷、記録計、スタンプ等に好適に用いることができて、
安定な記録像を得ることができる油性黄色インキ組成物
を提供するジスアゾ化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】油性のフェルトペン用インキは、従来、
芳香族系溶剤を主溶剤としていたが、溶剤の臭気や毒性
の問題から、脂肪族炭化水素系溶剤を主溶剤としたタイ
プのものに移行してきており、そのため脂肪族炭化水素
系溶剤に溶解する油溶性染料の開発がなされてきた。こ
れらの脂肪族炭化水素系溶剤に使用し得る油溶性染料の
具体例としては、例えば特公昭51−39575号公
報、同54−41930号公報、同56−28944号
公報等に開示されているものがある。しかしながら、こ
れらイオンタイプの油溶性染料は、未だ、脂肪族炭化水
素系溶剤に対する溶解度が不十分であったり、記録像の
紙透過性現象(裏移り)が生じることが多い等の問題点
がある。
【0003】一方、トリフェニルメタン系のジスアゾタ
イプの染料は、紙透過性現象を生じない傾向があり、2,
2',5,5' −テトラメチル−4,4'−ビス〔(2−ヒドロキ
シ−5−メチル−1−フェニル)アゾ〕トリフェニルメ
タン(商品名C.I.ソルベントイエロー30)等は、
特開昭60−110771号公報、同62−39677
号公報において、油溶性染料又はプロッターペン用イン
キとして使用されている。しかしながら、これらトリフ
ェニルメタン系ジスアゾ染料においても、脂肪族炭化水
素系溶剤に対する溶解度が不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機溶剤、
特に、脂肪族炭化水素系溶剤に対する溶解性にすぐれ、
しかも耐紙透過性にすぐれたジスアゾ化合物及びこれを
含有してなるインキ組成物を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるジスアゾ化
合物は、一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4個
のアルキル基又は炭素数1〜4個のアルコキシ基を示
し、R2 は炭素数3〜12個のアルキル基を示し、R3
は水素原子又は炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)
で表されることを特徴とする。本発明によるインキ組成
物は、上記ジスアゾ化合物を含有することを特徴とす
る。
【0008】上記一般式(I)で表されるジスアゾ化合
物において、R1 としては、例えば、メチル基、エチル
基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基又はブトキシ基
が好ましく、特に、メチル基又はエトキシ基が好まし
い。R2 としては、例えば、ブチル基、オクチル基又は
ドデシル基が好ましく、特に、t−ブチル基又はt−オ
クチル基が好ましい。R3 としては、例えば、水素原
子、メチル基、エチル基又はプロピル基が好ましく、特
に、水素原子、メチル基又はイソプロピル基が好まし
い。
【0009】前記一般式(I)で示されるジスアゾ化合
物は、以下のような方法によつて製造することができ
る。即ち、下記一般式(II)
【0010】
【化4】
【0011】で表されるジアミノ化合物を、鉱酸中、亜
硝酸ナトリウムを用いる通常の方法によつて、テトラゾ
化を行ない、これを下記一般式(III)
【0012】
【化5】
【0013】で表されるフェノール化合物とカップリン
グさせることによつて、本発明による前記一般式(I)
で表されるジスアゾ化合物を得ることができる。上記テ
トラゾ化における鉱酸としては、塩酸や硫酸等が用いら
れる。テトラゾ化の温度は、通常、0〜15℃、好まし
くは、0〜10℃である。テトラゾ化に用いる亜硝酸ナ
トリウムの量は、通常、前記一般式(II)で表されるジ
アミノ化合物の2.0〜2.2倍モルの範囲である。テトラ
ゾ化の終了後、残存する亜硝酸ナトリウムを中和するた
めに、反応混合物にスルファミン酸を少量添加する。
【0014】上記カップリング反応は、アルカリ条件
下、通常、反応温度0〜20℃で行なわれる。このよう
にして得られる本発明によるジスアゾ化合物は、有機溶
剤、特に、脂肪族炭化水素系の溶剤に対する溶解度が高
く、耐紙透過性にすぐれるので、印刷、記録計、筆記
具、スタンプ等用のインキ組成物等の分野において、種
々応用できるが、特に、フェルトペンやサインペン等の
筆記具用インキ組成物として好ましく用いることができ
る。
【0015】本発明によるインキ組成物は、このような
ジスアゾ化合物を適宜の油溶性樹脂や、その他適宜の添
加剤と共に、1種又は2種以上の脂肪族炭化水素系溶
剤、脂環族炭化水素系溶剤、又はこれらの適宜の混合物
に溶解させてなる油性インキ組成物である。ここに、上
記油溶性樹脂としては、水素添加ロジン、ロジンエステ
ル樹脂、アルキルフェノール樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、ロジン変性アルキッド樹脂、ケトン樹脂等ををげる
ことができる。
【0016】また、上記溶剤としては、沸点約75〜1
80℃の脂肪族炭化水素系溶剤や脂環族炭化水素系溶剤
が有利に用いられる。脂環族炭化水素系溶剤としては、
例えば、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサ
ン、プロピルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、
シクロヘキサン等を挙げることができ、脂肪族炭化水素
系溶剤としては例えば、例えば、n−ヘキサン、n−オ
クタン、イソオクタン等の飽和脂肪族炭化水素、リグロ
イン、ミネラルスピリット、精製ゴム揮発油等の石油系
混合溶剤を挙げることができる。
【0017】本発明によるインキ組成物は、通常、着色
剤としての上述したジスアゾ化合物1〜20重量%、樹
脂1〜20重量%及び溶剤40〜95重量%部からなる
ことが好ましい。着色剤としては、必要に応じて、本発
明によるジスアゾ化合物に加えて、その他の染料、顔料
等を併用してもよい。更に、溶剤として、前述した溶剤
と共に、アルコール系溶剤や芳香族系溶剤を少量混合し
て用いることもできる。また、インキ組成物中には、必
要に応じて、溶解助剤、防錆剤等の適宜の添加剤を配合
してもよい。
【0018】
【実施例】以下、本発明のジスアゾ化合物及びインキ組
成物の製造例を説明するが、本発明は、その要旨を越え
ない限り、それらに限定されるものではない。尚、実施
例中に「部」及び「%」とあるのは、それぞれ「重量
部」及び「重量%」を示す。
【0019】実施例1 (下記式
【0020】
【化6】
【0021】で表される2,2'−ジメチル−4,4'−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−tert. −ブチル−1−フェニ
ル)アゾ〕トリフェニルメタン(化合物(1))の製
造) 2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノトリフェニルメタン3
0.2部を35%塩酸45.4部と水1040部に60℃以
下の温度にて撹拌下に加えて、溶解させた。得られた溶
液を5〜10℃に保ちながら、これに25.1%亜硝酸ナ
トリウム水溶液56.1部を撹拌下に徐々に加えて、テト
ラゾ化を行なった。この後、スルファミン酸0.5部を加
えて、過剰の亜硝酸ナトリウムを中和した。
【0022】得られたテトラゾニウム塩水溶液を、p−
tert. −ブチルフェノール30.1部を0.6%水酸化ナト
リウム水溶液1609.7部に溶解させた溶液中に、撹拌
下に10℃以下の温度を保ちながら、徐々に加えて、カ
ップリングを行なった。得られた反応生成物を濾過、水
洗後、乾燥して、目的の黄色粉末58.3部(収率93.3
%)を得た。LCによる純度は86.5%であった。
【0023】一部をシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィーにより精製して、純品を得た(融点180〜181
℃)。下記分析により、目的物であることを確認した。
本化合物の赤外吸収スペクトルを図1に示す。 質量分析:625(M+) 元素分析: C H N 理論値(C41444 2 ) 78.81% 7.11% 8.97% 実測値 78.64% 7.14% 8.77%
【0024】実施例2 (下記式
【0025】
【化7】
【0026】で表される3,3'−ジメトキシ−4,4'−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−tert. −ブチル−1−フェニ
ル)アゾ〕トリフェニルメタン(化合物(2))の製
造) 3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノトリフェニルメタン
33.4部を35%塩酸45.4部と水1040部に60℃
以下の温度にて撹拌下に加えて、溶解させた。得られた
溶液を5〜10℃の温度に保ちながら、これに25.1%
亜硝酸ナトリウム水溶液56.1部を撹拌下に徐々に加え
て、テトラゾ化を行なった。この後、反応混合物にスル
ファミン酸0.5部を加えて、過剰の亜硝酸ナトリウムを
中和した。
【0027】得られたテトラゾニウム塩水溶液を、p−
tert. −ブチルフェノール30.1部を0.6%水酸化ナト
リウム水溶液1609.7部に溶解させた溶液中に撹拌下
に、10℃以下の温度を保ちながら、徐々に加えて、カ
ップリングを行なった。得られた反応組成物を濾過、水
洗後、乾燥して、目的物の淡茶色粉末62.3部(収率9
4.8%)を得た。融点150〜158℃。LCによる純
度は82.5%であった。
【0028】質量分析:657(M+) 元素分析: C H N 理論値(C41444 4 ) 74.66% 6.36% 8.15% 実測値 74.96% 6.77% 8.53%
【0029】実施例3 (下記式
【0030】
【化8】
【0031】で表される2,2'−ジメチル−4,4'−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−tert. −オクチル−1−フェ
ニル)アゾ〕トリフェニルメタン(化合物(3))の製
造) 2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノトリフェニルメタン3
0.2部を35%塩酸45.4部と水1040部に60℃以
下の温度にて撹拌下に加えて、溶解させた。得られた溶
液を5〜10℃の温度に保ちながら、これに25.1%亜
硝酸ナトリウム水溶液56.1部を撹拌下に徐々に加え
て、テトラゾ化を行なった。この後、反応混合物にスル
ファミン酸0.5部を加えて、過剰の亜硝酸ナトリウムを
中和した。
【0032】得られたテトラゾニウム塩水溶液を、p−
tert. −オクチルフェノール41.3部を0.6%水酸化ナ
トリウム水溶液1609.7部に溶解させた溶液中に、撹
拌下に10℃以下の温度を保ちながら、徐々に加えて、
カップリングを行なった。得られた反応生成物を濾過、
水洗後、乾燥して、目的物の淡茶色粉末69.0部(収率
93.6%)を得た。LCによる純度は80.2%であっ
た。
【0033】一部をシリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、純品を得た(融点130〜131
℃)。下記分析により、目的物であることを確認した。
本化合物の赤外吸収スペクトルを図2に示す。 質量分析:737(M+) 元素分析: C H N 理論値(C49604 2 ) 79.85% 8.20% 7.60% 80.07% 8.08% 7.53%
【0034】実施例4 (下記式
【0035】
【化9】
【0036】で表される2,2'−ジエトキシ−4,4'−ビス
[〔2−ヒドロキシ−5−tert. −ブチル−1−フェニ
ル)アゾ〕−4"−メチルトリフェニルメタン)(化合物
(4))の製造 (2,2'−ジエトキシ−4,4'−ジアミノ−4"−メチル)ト
リフェニルメタン(融点194〜196℃)5.3部を3
5%塩酸6.8部と水156部に40〜50℃の温度にて
撹拌下に加えて、溶解させた。
【0037】得られた溶液を5〜10℃の温度に保ちな
がら、これに25.1%亜硝酸ナトリウム水溶液8.44部
を撹拌下に徐々に加えて、テトラゾ化を行なった。この
後、反応混合物にスルファミン酸0.02部を加えて、過
剰の亜硝酸ナトリウムを中和した。得られたテトラゾニ
ウム塩水溶液を、p−tert. −ブチルフェノール4.5部
を0.6%水酸化ナトリウム水溶液242部に溶解させた
溶液中に、撹拌下に10℃以下の温度を保ちながら、徐
々に加えて、カップリングを行なった。
【0038】得られた反応生成物を濾過、水洗後、乾燥
して、目的物の黄色粉末9.5部(収率90.6%)を得
た。LCによる純度は88.5%であった。融点100〜
109℃。
【0039】実施例5 (下記式
【0040】
【化10】
【0041】で表される2,2'−ジエトキシ−4,4'−ビス
〔(2−ヒドロキシ−5−tert. −ブチル−1−フェニ
ル)アゾ〕−4"−イソプロピルトリフェニルメタン(化
合物(5))の製造 (2,2'−ジエトキシ−4,4'−ジアミノ−4"−イソプロピ
ル)トリフェニルメタン(融点189〜190℃)6.1
部を35%塩酸6.8部と水156部に40〜50℃の温
度にて撹拌下に加えて、溶解させた。
【0042】得られた溶液を5〜10℃の温度に保ちな
がら、これに25.1%亜硝酸ナトリウム水溶液2.77部
を撹拌下に徐々に加えて、テトラゾ化を行なった。この
後、反応混合物にスルファミン酸0.02部を加えて、過
剰の亜硝酸ナトリウムを中和した。得られたテトラゾニ
ウム塩水溶液を、p−tert. −ブチルフェノール4.5部
を0.6%水酸化ナトリウム水溶液242部に溶解させた
溶液中に、撹拌下に10℃以下の温度を保ちながら、徐
々に加えて、カップリングを行なった。
【0043】得られた反応生成物を濾過、水洗後、乾燥
して、目的物の黄色粉末10.7部(収率98.1%)を
得た。LCによる純度は87.8%であった。一部をシリ
カゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、純品
(融点116〜118.5℃)を得た。下記分析により、
目的物であることを確認した。本化合物の赤外吸収スペ
クトルを図3に示す。
【0044】質量分析:727(M+) 元素分析: C H N 理論値(C46544 4 ) 76.00% 7.50% 7.71% 実測値 75.86% 7.49% 7.55% 75. 86% 7. 49% 7. 5
【0045】実施例6 (下記式
【0046】
【化11】
【0047】で表される4,4'−ビス〔(2−ヒドロキシ
−5−tert. −ブチル−1−フェニル)アゾ〕−4"−メ
チルトリフェニルメタン(化合物(6))の製造) (4,4'−ジアミノ−4"−メチル)トリフェニルメタン1
0部を35%塩酸15.8部と水363部に40〜50℃
で撹拌下に加えて、溶解させた。得られた溶液を5〜1
0℃の温度に保ちながら、これに25.1%亜硝酸ナトリ
ウム水溶液29.7部を撹拌下徐々に加えて、テトラゾ化
を行なった。この後、反応混合物にスルファミン酸0.0
5部を加えて、過剰の亜硝酸ナトリウムを中和した。
【0048】得られたテトラゾニウム塩水溶液を、p−
tert. −ブチルフェノール10.5部を0.6%水酸化ナト
リウム水溶液563部に溶解させた溶液中に、撹拌下に
10℃以下の温度を保ちながら、徐々に加えて、カップ
リングを行なった。得られた反応生成物を濾過、水洗
後、乾燥して、目的物の黄色粉末20.1部(収率94.8
%)を得た。LCによる純度は83.1%であった。融点
80〜95℃。
【0049】実施例7 (下記式
【0050】
【化12】
【0051】で表される4,4'−ビス〔(2−ヒドロキシ
−5−tert. −ブチル−1−フェニル)アゾ〕−4"−イ
ソプロピルトリフェニルメタン(化合物(7))の製
造) (4,4'−ジアミノ−4"−イソプロピル)トリフェニルメ
タン10.9部を35%塩酸15.8部と水363部に40
〜50℃で撹拌下に加えて、溶解させた。得られた溶液
を5〜10℃の温度に保ちながら、これに25.1%亜硝
酸ナトリウム水溶液29.7部を撹拌下に徐々に加えて、
テトラゾ化を行なった。この後、反応混合物にスルファ
ミン酸0.05部を加えて、過剰の亜硝酸ナトリウムを中
和した。
【0052】得られたテトラゾニウム塩水溶液を、p−
tert. −ブチルフェノール10.5部を0.6%水酸化ナト
リウム水溶液563部に溶解させた溶液中に、撹拌下に
10℃以下の温度を保ちながら、徐々に加えて、カップ
リングを行なった。得られた反応生成物を濾過、水洗
後、乾燥して、目的物の黄色粉末20.3部(収率91.6
%)を得た。LCによる純度は82.5%であった。融点
80〜94℃。
【0053】実施例8 (黄色インキ組成物の調製例)実施例1で製造した前記
式で表される化合物の粗製物10部とタマノール100
S(荒川化学工業(株)製アルキルフェノール樹脂)1
0部とをアイソパーE(エッソ石油(株)製飽和炭化水
素系溶剤)100部に加熱下に混合溶解して、黄色のイ
ンキ組成物を得た。
【0054】このインキ組成物をフェルトペンを使用し
て上質紙に筆記した後、50℃で1か月間放置した。こ
のものは1か月後も紙透過性を示さなかった。
【0055】比較例1 実施例8において染料として使用した前記式で表される
化合物の粗製物の代わりに、アイゼンスピロンイエロー
GRH(C.I.ソルベントイエロー61)10部を使
用した以外は、実施例8と同様にして、インキ組成物を
調製し、実施例8における上質紙と同じものを使用し
て、紙透過性試験を行なった。このものは1か月放置
後、紙の裏側に黄色の筆跡が透過して現われた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、有機溶剤、特に、脂肪
族炭化水素系溶剤に対してすぐれた溶解性と耐紙透過性
を有する新規なジスアゾ化合物が提供される。また、本
発明による油性インキ組成物は、このようなジスアゾ化
合物を適宜の油溶性樹脂やその他の適宜の添加剤と共に
有機溶剤に溶解させてなるものであって、油性筆記具、
印刷、記録計、スタンプ等に好適に用いることができ
て、紙に筆記した場合に裏移りせず、安定した記録像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1で製造した化合物(1)の赤外吸
収スペクトルである。
【図2】は、実施例3で製造した化合物(3)の赤外吸
収スペクトルである。
【図3】は、実施例5で製造した化合物(5)の赤外吸
収スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 泰久 大阪府八尾市弓削町南1丁目43番地 山本 化成株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基
    又は炭素数1〜4個のアルコキシ基を示し、R2 は炭素
    数3〜12個のアルキル基を示し、R3 は水素原子又は
    炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)で表されるジス
    アゾ化合物。
  2. 【請求項2】一般式(I) 【化2】 (式中、R1 は水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基
    又は炭素数1〜4個のアルコキシ基を示し、R2 は炭素
    数3〜12個のアルキル基を示し、R3 は水素原子又は
    炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)で表されるジス
    アゾ化合物を含有するインキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008058948A (ja) * 2006-08-04 2008-03-13 Chisso Corp ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008058948A (ja) * 2006-08-04 2008-03-13 Chisso Corp ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子

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