JP2008058932A - フォトクロミックレンズの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レンズ基材上にフォトクロミック膜を有するフォトクロミックレンズの製造方法。フォトクロミック色素および光硬化性成分を含むフォトクロミック液をレンズ基材の一方の面上に塗布し、前記フォトクロミック液に対して、少なくともレンズ基材を介して光を照射し、前記硬化性成分の少なくとも一部を硬化させることにより、最表面が800nm以上の超微小押し込み硬さを有するフォトクロミック膜を形成する。
【選択図】なし
Description
従来、フォトクロミック膜中のフォトクロミック色素の発退色の反応速度および発色濃度は分子構造に起因するフォトクロミック色素固有の特性に依存すると考えられていた。しかし、本発明者らは検討を重ねた結果、フォトクロミック膜の光応答性に関して以下の新たな知見を得た。
(1)フォトクロミック膜を完全に硬化させずに柔軟性(流動性)を持たせれば、膜中で色素が動き易くなり発退色の反応速度および発色濃度が大きく向上する。
(2)フォトクロミックレンズにおける光応答性は、主として光が入射する物体側(入射面側)表層部において発現されるため、少なくともフォトクロミック膜の物体側表層部に存在する色素を動き易い状態としておけば、高い光応答性を得ることができる。
本発明は、以上の知見に基づき完成された。
[1]レンズ基材上にフォトクロミック膜を有するフォトクロミックレンズの製造方法であって、
フォトクロミック色素および光硬化性成分を含むフォトクロミック液をレンズ基材の一方の面上に塗布し、
前記フォトクロミック液に対して、少なくともレンズ基材を介して光を照射し、前記硬化性成分の少なくとも一部を硬化させることにより、最表面が800nm以上の超微小押し込み硬さを有するフォトクロミック膜を形成することを特徴とするフォトクロミックレンズの製造方法。
[2]レンズ基材のフォトクロミック液塗布面に対して光を照射することを更に含む、[1]に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
[3]前記レンズ基材を介した光照射は、前記フォトクロミック液塗布面に対する光照射よりも高い照射量で行われる[2]に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
[4]前記照射される光の波長は、150〜380nmの範囲である[1]〜[3]のいずれかに記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
[5]前記レンズ基材は紫外線吸収剤を含まない[1]〜[4]のいずれかに記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
(工程I)フォトクロミック色素および光硬化性成分を含むフォトクロミック液をレンズ基材の一方の面上に塗布する。
(工程II)前記フォトクロミック液に対して、少なくともレンズ基材を介して光を照射し、前記硬化性成分の少なくとも一部を硬化させることにより、最表面が800nm以上の超微小押し込み硬さを有するフォトクロミック膜を形成する。
従来のフォトクロミックレンズの製造方法では、レンズ基材上にコーティング液を塗布した後、塗布面に対して紫外線等の光を照射することにより、コーティング液に含まれる硬化性成分を硬化させていた。上記のように塗布面側から光照射が行われていたのは、従来の方法ではフォトクロミック液を硬化するためには高エネルギーの光を照射する必要があり、レンズ基材側から光照射を行うと、レンズ基材がダメージを受け光学特性が低下するからであった。
それに対し、先に説明したように、本願発明者らの検討の結果、フォトクロミック膜に適度な柔軟性(流動性)を持たせれば、膜中で色素が動き易くなり発退色の反応速度および発色濃度が大きく向上することが判明した。更に、フォトクロミック膜における光応答性は、主として光が入射する物体側表層部において発現されるため、少なくともフォトクロミック膜の物体側表層部に存在する色素を動き易い状態としておけば、高い光応答性を得ることができることも判明した。
レンズ基材上にフォトクロミック膜を有するフォトクロミックレンズは、通常、図1に示すようにフォトクロミック膜を物体側(入射面側)に配置した状態で使用される。そこで、本発明では、使用時に物体側(入射面側)に配置されるフォトクロミック膜最表面が800nm以上の超微小押し込み硬さを有するように、少なくともレンズ基材を介して、前記フォトクロミック液に対して光を照射する。最表面が上記超微小押し込み硬さを有する適度に柔軟なフォトクロミック膜が得られる程度のエネルギーの光であれば、レンズ基材を介して照射したとしても、レンズ基材にダメージを与えることがない。しかも、フォトクロミック膜の一方の面の超微小押し込み硬さが800nm以上であれば、該面近傍でフォトクロミック色素が動き易い状態となるため、上記面を入射面側に配置することにより、高い光応答性を得ることができる。こうして、本発明によれば、レンズ基材が光照射によるダメージを受けることなく優れた光学特性を発揮するとともに、フォトクロミック膜が高い光応答性を示すフォトクロミックレンズを得ることができる。
超微小押し込み硬さの測定方法の概略図を図2に示す。
まず、レンズ基材上のフォトクロミック膜を基材から剥がし、測定対象面(面Aまたは面B)が最表面に位置するようにモニターガラス上に固定する。次いで、測定対象面に三角錐形状のダイヤモンド圧子(稜間隔115度)を用いて荷重100mgfをかけて垂直に押し込み、その際の膜の変位量(nm)を測定する。本発明では、この変位量(nm)を超微小押し込み硬さとする。数値が小さいほど硬度が高いことを意味し、数値が大きいほど硬度が低く柔軟であることを意味する。本発明におけるフォトクロミック膜の各面の超微小押し込み硬さの制御方法については、後述する。
H(mgf/μm2)=Pmax/A …(1)
[Pmax:最大荷重(mgf)、A:圧子投影面積(μm2)]
次に、本発明の製造方法の詳細を説明する。
本工程では、フォトクロミック色素および光硬化性成分を含むフォトクロミック液をレンズ基材の一方の面に塗布する。
フォトクロミック液は、少なくともフォトクロミック色素と硬化性成分を含み、任意に重合開始剤、各種添加剤を含むことができる。各成分の詳細は後述する。
本工程では、レンズ基材上に塗布されたフォトクロミック液に対して、少なくともレンズ基材を介して光を照射し、フォトクロミック液に含まれる硬化性成分の少なくとも一部を硬化させることにより、レンズ基材上にフォトクロミック膜を形成する。フォトクロミック膜の硬化状態(各面の超微小押し込み硬さ)は、(1)フォトクロミック液の組成、(2)硬化条件、(3)フォトクロミック膜の厚さ、によって制御することができる。以下に、上記(1)〜(3)について順次説明する。
フォトクロミック液は、硬化性成分、フォトクロミック色素、重合開始剤、および任意に添加される添加剤から形成することができる。以下に、各成分について説明する。
フォトクロミック膜形成のために使用可能な硬化性成分は、特に限定されず、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、アリル基、スチリル基等のラジカル重合性基を有する公知の光重合性モノマーやオリゴマー、それらのプレポリマーを用いることができる。これらのなかでも、入手のし易さ、硬化性の良さから(メタ)アクリロイル基または(メタ)アクリロイルオキシ基をラジカル重合性基として有する化合物が好ましい。なお、前記(メタ)アクリロイルは、アクリロイルとメタクリロイルの両方を示す。
Lスケールロックウェル硬度とは、JIS−B7726に従って測定される硬度を意味する。各モノマーの単独重合体についてこの測定を行うことにより、前記硬度条件を満足するかどうかを簡単に判断することができる。具体的には、モノマーを重合させて厚さ2mmの硬化体を得、これを25℃の室内で1日保持した後にロックウェル硬度計を用いて、Lスケールロックウェル硬度を測定することにより容易に確認することができる。
前記高硬度モノマーは、硬化後の硬化体の耐溶剤性、硬度、耐熱性等を向上させる効果を有する。これらの効果をより効果的なものとするためには、単独重合体のLスケールロックウェル硬度が65〜130を示すラジカル重合性単量体が好ましい。
このような高硬度モノマーは、通常2〜15個、好ましくは2〜6個のラジカル重合性基を有する化合物であり、好ましい具体例としては、下記一般式(1)〜(5)で表される化合物が挙げられる。
前記一般式(1)におけるR14は水素原子、メチル基またはエチル基である。
一般式(1)におけるR15は3〜6価の有機基である。この有機基は特に限定されるものではなく、また、その主鎖中に、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、チオエーテル結合、スルホニル結合、ウレタン結合等の炭素一炭素結合以外の結合を含んでいてもよい。
単独重合体のLスケールロックウェル硬度が60以上を示すためには、R15は、好ましくは炭素数1〜30の有機基であり、より好ましくはエーテル結合および/またはウレタン結合を含んでいてもよい炭素数1〜15の有機基である。
また、fおよびf’は、それぞれ独立に0〜3の範囲の整数である。また、Lスケールロックウェル硬度を60以上とするためには、fおよびf’の合計が0〜3であることが好ましい。
また単独重合体のLスケールロックウェル硬度を60以上とするために、hは1〜10の範囲の整数であり、好ましくは1〜6の範囲の整数である。
前記一般式(2)で示される高硬度モノマーの具体的としては、分子量2,500〜3,500の4官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB80等)、分子量6,000〜8,000の4官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB450等)、分子量45,000〜55,000の6官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB1830等)、分子量10,000の4官能ポリエステルオリゴマー(第一工業製薬社、GX8488B等)等が挙げられる。
一般式(3)で示される高硬度モノマーの具体的としては、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
一般式(4)で示される高硬度モノマーの具体的としては、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,9−ノニレングリコールジメタクリレート、ネオペンチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。
一般式(5)で示される高硬度モノマーの具体的としては、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、テトラプロピレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
なお、前記一般式(1)〜(5)で示される化合物でも、置換基の組み合わせによっては単独重合体のLスケールロックウェル硬度が60未満のものがあるが、その場合には、これらの化合物は後述する低硬度モノマーまたは中硬度モノマーに分類される。
また、前記一般式(1)〜(5)で示されない高硬度モノマーもあり、その代表的化合物としては、ビスフェノールAジグリシジルメタクリレート、エチレングリコールビスグリシジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
このような低硬度モノマーとしては、下記一般式(6):
で示される2官能モノマーや、下記一般式(8):
で示される単官能のモノマーが例示される。
前記一般式(6)におけるR24およびR25は、それぞれ独立に水素原子、メチル基またはエチル基であり、Zは酸素原子または硫黄原子である。
一般式(6)においては、R23が水素原子の場合、すなわち重合性基としてアクリロイルオキシ基またはアクリロイルチオ基を有する場合には、mは1〜70の整数であり、一方、R23がメチル基である場合、すなわち重合性基としてメタクリロイルオキシ基またはメタクリロイルチオ基を有する場合には、mは7〜70の整数である。また、m’は0〜70の範囲の整数である。
一般式(6)で示される低硬度モノマーの具体的としては、トリアルキレングリコールジアクリレート、テトラアルキレングリコールジアクリレート、ノニルアルキレングリコールジアクリレート、ノニルアルキレングリコールジメタクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アタリレート類が挙げられる。
また、Iは環状の基を含む2価の有機基である。このIとしては前記式(9)に含まれる環状の基であるEとして例示されたものと同様である。式(7)におけるi’およびj’は、i’+j’の平均値が8〜40となる整数、好ましくは9〜30となる整数である。このi’およびj’も前記した式(3)におけるiおよびjと同様の理由で通常は平均値で示される。
一般式(7)で示される低硬度モノマーの具体的としては、平均分子量776の2,2−ビス(4−アクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン等を挙げることができる。
炭素数1〜25のアルキル基またはアルケニル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ノニル基等が挙げられる。また、これらアルキル基またはアルケニル基は直鎖状でも分枝状でもよく、さらには、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アリール基、エポキシ基等の置換基で置換されていてもよい。
炭素数1〜25のアルコキシアルキル基としては、メトキシブチル基、エトキシブチル基、ブトキシブチル基、メトキシノニル基等が挙げられる。
炭素数6〜25のアリール基としては、フェニル基、トルイル基、アントラニル基、オクチルフェニル基等が挙げられる。(メタ)アクリロイル基以外のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、オレイル基等が挙げられる。
一般式(8)におけるm’’は、R29が水素原子の場合、すなわちアクリロイルオキシ基またはアクリロイルチオ基を重合性基として有する場合には1〜70の範囲の整数であり、R29がメチル基の場合、すなわちメタクリロイルオキシ基またはメタクリロイルチオ基を重合性基として有する場合にはm’’は4〜70の整数であり、またm’’’は0〜70の範囲の整数である。
一般式(9)で示される低硬度モノマーの具体的としては、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタアクリレート、エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアタリレート、ブチルアタリレート、ラウリルアクリレート等を挙げることができる。
これら式(6)〜(9)で表される低硬度モノマーの中でも、平均分子量475のメチルエテルポリエチレングリコールメタアクリレート、平均分子量1,000のメチルエーテルポリエチレングリコールメタアクリレート、トリアルキレングリコールジアクリレート、テトラアルキレングリコールジアクリレート、ノニルアルキレングリコールジアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ラウリルアクリレートが特に好ましい。
前記式(6)〜(9)で示される化合物でも、置換基の組み合わせによっては単独重合体のLスケールロックウェル硬度が40以上を示すものがあるが、その場合には、これらの化合物は前述した高硬度モノマーまたは後述する中硬度モノマーに分類される。
前記エポキシ系モノマーの具体例としては、下記一般式(10)で表されるモノマーを挙げることができる。
また、R36および/またはR37が下記式:
上記式で表される基としては、下記式:
これらエポキシ系モノマーを使用する場合、その配合割合は、硬化性成分中、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜20質量%であることが好適である。
フォトクロミック液に添加し得るフォトクロミック色素としては、公知のものを使用することができ、例えば、フルギミド化合物、スピロオキサジン化合物、クロメン化合物等のフォトクロミック化合物が挙げられ、本発明においては、これらのフォトクロミック化合物を特に制限なく使用することができる。
前記フルギミド化合物、スピロオキサジン化合物およびクロメン化合物としては、例えば、特開平2−28154号公報、特開昭62−288830号公報、WO94/22850号明細書、WO96/14596号明細書などに記載されている化合物が好適に使用できる。
また、優れたフォトクロミック性を有する化合物として、例えば、特開2001−114775号公報、特開2001−031670号公報、特開2001−011067号公報、特開2001−011066号公報、特開2000−347346号公報、特開2000−34476号公報、特開2000−3044761号公報、特開2000−327676号公報、特開2000−327675号公報、特開2000−256347号公報、特開2000−229976号公報、特開2000−229975号公報、特開2000−229974号公報、特開2000−229973号公報、特開2000−229972号公報、特開2000−219687号公報、特開2000−219686号公報、特開2000−219685号公報、特開平11−322739号公報、特開平11−286484号公報、特開平11−279171号公報、特開平10−298176号公報、特開平09−218301号公報、特開平09−124645号公報、特開平08−295690号公報、特開平08−176139号公報、特開平08−157467号公報等に開示された化合物も好適に使用することができる。
R41およびR42は、それぞれ独立に、下記一般式(14)、
なお、前記一般式(14)、(15)、前記R41およびR42にて説明した置換アリール基および置換ヘテロアリール基における置換基としては、前記R43〜R44と同様の基が挙げられる。
フォトクロミック液に添加する重合開始剤は、公知の光重合開始剤から適宜選択することができる。
光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾフェノール、アセトフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−イソプロピルチオオキサントン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォシフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1等が挙げられ、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−イソプロピルチオオキサントン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォシフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイドが好ましい。
これら光重合開始剤は、複数の種類のものを適宜混合して使用することができる。光重合開始剤のフォトクロミック液全量に対する配合量としては、前記硬化性成分100質量部(ラジカル重合性単量体等)に対して、通常0.001〜5質量部であり、0.1〜1質量部であると好ましい。
前記フォトクロミック液に、片末端にエポキシ基を有する有機ケイ素化合物を配合することにより、フォトクロミック膜とレンズ基材の密着性を高めることができる。
前記有機ケイ素化合物としては、シラノール基を有する化合物、または加水分解によりシラノール基を生成する基を有する化合物であって、例えば、下記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物が挙げられる。
(R81)a(R83)bSi(OR82)4-(a+b) ・・・(I)
(式中、R81はエポキシ基を有する有機基、R82は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル基または炭素数6〜10のアリール基、R83は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基、aは1、bは0または1を示す。)
前記R82の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
前記R82の炭素数1〜4のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、オレイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
前記R82の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等が挙げられる。
前記R83の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
前記R83の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等が挙げられる。
前記有機ケイ素化合物のフォトクロミック液全量に対する配合量は、硬化性成分100質量部に対して、通常0.1〜1質量部であり、1.0〜10質量部であると好ましい。
前記有機ケイ素化合物は、シラノール基を有する化合物、または加水分解によりシラノール基を生成する基を有する化合物であって、例えば、下記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物が挙げられる。
(R84)c(R86)dSi(OR85)4-(c+d) ・・・(II)
(式中、R84はラジカル重合性官能基を有する有機基、R85は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル基または炭素数6〜10のアリール基、R86は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基、cは1、dは0または1を示す。)
前記R85の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。
前記R85の炭素数1〜4のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、オレイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
前記R85の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基トリル基等が挙げられる。
前記R86の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
前記R86の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基トリル基等が挙げられる。
前記有機ケイ素化合物のフォトクロミック液全量に対する配合量は、硬化性成分100質量部に対して、通常0.1〜15質量部であり、1.0〜10質量部であると好ましい。
前記アミン化合物としては、前記硬化性成分の縮合、または付加触媒として機能する塩基性の化合物であれば、公知のアミン化合物が何ら制限なく使用できる。
で表されるアミノ基のみをアミノ基として有するヒンダードアミン化合物が挙げられる。
これらのアミノ化合物の中でも、密着性向上の観点より、水酸基を有するもの、ラジカル重合性基として(メタ)アクリロイルオキシ基を有するもの、あるいは加水分解によりシラノール基を生成可能な基を有するアミン化合物が好ましい。
で示されるアミン化合物が、塩基性が強く、密着性向上効果の高いアミン化合物としてより好適である。
これらアミン化合物は単独または数種混合して使用することができる。前記アミン化合物の配合量は、硬化性成分100質量部に対して0.01〜20質量部とすることが好ましく、0.1〜10質量部とすることが更に好ましい。
前記フォトクロミック液は、25℃での粘度が20〜500cpであることが好ましく、50〜300cpであることがより好ましく、60〜200cpであることが特に好ましい。この粘度範囲とすることにより、フォトクロミック液の塗布が容易となり、所望の厚さのフォトクロミック膜を容易に得ることができる。
前記のようにレンズ基材上にフォトクロミック液を塗布した後、フォトクロミック液に対して光を照射し、フォトクロミック液の少なくとも一部を硬化させ、最表面が1200nm以上の超微小押し込み硬さを有するフォトクロミック膜を形成する。この際の光照射条件を調整することによって、得られるフォトクロミック膜の硬化状態を制御することができる。
また、後述するようにフォトクロミック膜上にハードコートや反射防止膜を設ける場合には、それらによってフォトクロミック膜表面が保護されるため、最表面に対する光照射を行うことなく耐久性を確保することができる。
フォトクロミック膜の硬化状態は、フォトクロミック膜の厚さによっても調整することができる。フォトクロミック膜が過度に薄いと、照射した光の大部分が膜を透過し、膜全体の重合が進行するため、フォトクロミック膜最表面に適度な柔軟性を付与することが困難となる。また、フォトクロミック膜において色素が動き易い部分が少なくなるため、発退色の反応速度や発色濃度を向上することが困難となる。以上の点から、フォトクロミック膜の厚さは、10μm以上であることが好ましく、20〜60μmであることが更に好ましい。
前記レンズ基材は、通常プラスチックレンズとして使用される種々の基材を用いることができる。前記レンズ基材としては、例えば、メチルメタクリレートと一種以上の他のモノマーとの共重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと一種以上の他のモノマーとの共重合体、ポリウレタンとポリウレアの共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリチオウレタン、エン−チオール反応を利用したスルフィド樹脂、硫黄を含むビニル重合体等が挙げられる。上記中、ウレタン系が好適であるが、これらに限定されるものではない。また、前記レンズ基材は、プラスチックレンズ基材であることが好ましく、眼鏡用プラスチックレンズ基材であることが更に好ましい。なお、前述のように、フォトクロミック液に対して紫外線を照射する場合、紫外線吸収剤を含まないレンズ基材を使用することが好ましい。前記レンズ基材としては、フォトクロミック膜形成のために照射される光(例えば紫外線)に対する透過率が、例えば85〜95%程度のものを使用することができる。
前記フォトクロミックレンズには、フォトクロミック膜上に、ハードコート層を形成することができる。更に、このハードコート層上に、反射防止膜を形成こともできる。
このハードコート層の材料としては、特に限定されず、公知の有機ケイ素化合物及び金属酸化物コロイド粒子よりなるコーティング組成物を使用することができる。
前記有機ケイ素化合物としては、例えば下記一般式(III)で表される有機ケイ素化合物またはその加水分解物が挙げられる。
(R91)a'(R93)b'Si(OR92)4-(a'+b') ・・・(III)
(式中、R91は、グリシドキシ基、エポキシ基、ビニル基、メタアクリルオキシ基、アクリルオキシ基、メルカプト基、アミノ基、フェニル基等を有する有機基、R92は炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアシル基または炭素数6〜10のアリール基、R93は炭素数1〜6のアルキル基または炭素数6〜10のアリール基、a’およびb’はそれぞれ0または1を示す。)
前記R92の炭素数1〜4のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、オレイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
前記R92の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等が挙げられる。
前記R93の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、直鎖または分岐のメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
前記R93の炭素数6〜10のアリール基としては、例えば、フェニル基、キシリル基、トリル基等が挙げられる。
この無機酸化物としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化ニオブ(Nb2O5)酸化イットリウム(Y2O3)等が挙げられる
1.フォトクロミック液の調製
プラスチック製容器にトリメチロールプロパントリメタクリレート20質量部、BPEオリゴマー(2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシポリエトキシフェニル)プロパン)35質量部、EB6A(ポリエステルオリゴマーヘキサアクリレート)10質量部、平均分子量532のポリエチレングリコールジアクリレート10質量部、グリシジルメタクリレート10質量部からなるラジカル重合性単量体100質量部に、フォトクロミック色素として下記クロメン1を3質量部、酸化防止剤としてLS765(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート)を5質量部、紫外線重合開始剤としてCGI−184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を0.4質量部、CGI403(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド)を0.1質量部添加した。その液に、密着剤として、エポキシ基を有する有機ケイ素化合物(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)4.8質量部、ラジカル重合性官能基を有する有機ケイ素化合物としてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン1.6質量部を攪拌しながら滴下した。十分に攪拌した後、N−メチルジエタノールアミン1.4質量部を秤量滴下し、さらに十分に攪拌混合を行った。その後、シリコーン系レベリング剤Y−7006(ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマー:日本ユニカー(株)製)を0.1質量部添加混合した後、自転公転方式攪拌脱泡装置((株)シンキー製AR−250)にて2分間脱泡することで、フォトクロミック液を得た。得られた液の粘度は140mPa・sであった。
プラスチックレンズ基材としてHOYA(株)製 商品名EYAS(中心肉厚2.0mm厚)から紫外線吸収剤を除いたレンズを使用した。このレンズ基材を60℃、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液にて5分間浸漬処理して十分に純水洗浄、乾燥を行った後、上記1.で調製したフォトクロミック液を用いて、スピンコート法で基材凸面側にコーティングを行った。
その後、窒素雰囲気中で東芝ライラック製UVランプ(波長150〜380nm)にてレンズの凹面側から光照射し、フォトクロミック膜の硬化処理を行った。照射距離(レンズ基材と対向するフォトクロミック膜表面と光源の距離)は330mm、照射時間は185秒で行った。フォトクロミック膜の膜厚を測定すると30ミクロンであった。得られたフォトクロミック膜について、下記方法により物体側表面の硬度を測定した。結果を表1に示す。
前記方法にて、実施例1のフォトクロミック膜の物体側表面の超微小押込み硬さを測定した。
エリオニクス社製超微小押し込み硬さ試験機ENT−2100を用いて、荷重100mgfを加え、負荷開始から除荷までの全過程にわたって押し込み荷重P(mgf)に対応する押し込み深さh(nm)を連続的に測定し、P−h曲線を作成した。作成したP−h曲線からインデンテーション硬さHを、前述の式(1)により求めた。
上記(ii)で作成したP−h曲線から、前述の式(2)によって複合ヤング率を求めた。
エリオニクス社製超微小押し込み硬さ試験機ENT−2100を用いて、荷重100mgfをかけて圧子を押し込んだ。このときに圧子の侵入した表面積を押し込み深さから測定し、「荷重/圧子の侵入した表面積」としてマルテンス硬さを求めた。
フォトクロミック膜硬化処理時の光照射時間を80秒にした以外は実施例1と同様の方法でフォトクロミックレンズを形成した。フォトクロミック膜の膜厚を測定すると30ミクロンであった。得られたフォトクロミック膜について、下記方法により物体側表面の硬度を測定した。結果を表1に示す。
フォトクロミック膜硬化処理時の光照射時間を320秒にした以外は実施例1と同様の方法でフォトクロミックレンズを形成した。フォトクロミック膜の膜厚を測定すると30ミクロンであった。得られたフォトクロミック膜について、下記方法により物体側表面の硬度を測定した。結果を表1に示す。
レンズ凹面側からの光照射を165秒行った後、窒素雰囲気中で東芝ライラック製UVランプにてレンズの凸面側(フォトクロミック液塗布面側)から光照射(照射距離330mm、照射時間40秒)し、フォトクロミック膜の硬化処理を行った以外は実施例1と同様の方法でフォトクロミックレンズを得た。フォトクロミック膜の膜厚を測定すると30ミクロンであった。得られたフォトクロミック膜について、下記方法により物体側表面の硬度を測定した。結果を表1に示す。
実施例1〜4で形成した凸面上にフォトクロミック膜を有するメニスカス形状のフォトクロミックレンズに対して下記4.5の処理を行い、ハードコート層および反射防止膜を形成した。
5℃雰囲気下、変性酸化第二スズ−酸化ジルコニウム−酸化タングステン−酸化珪素複合体メタノールゾル45質量部とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン15質量部およびテトラエトキシシラン3質量部とを混合し、1時間攪拌した。その後、0.001モル/L濃度の塩酸4.5質量部を添加し、50時間攪拌した。その後、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)25質量部、ダイアセトンアルコール(DAA)9質量部および(C)成分であるアルミニウムトリスアセチルアセトネート(AL−AA)1.8質量部、過塩素酸アルミニウム0.05質量部を順次添加し、150時間攪拌した。得られた溶液を0.5μmのフィルターでろ過したものをコーティング組成物とした。
実施例1で形成したフォトクロミックレンズのフォトクロミック膜表面に対して30秒間のUVオゾン処理を実施した。その後、60℃、10質量%の水酸化ナトリウム水溶液にて5分間浸漬処理して十分に純水洗浄/乾燥を行った後、前記4.で調製されたハードコーティング組成物を用いて、ディッピング法(引き上げ速度20cm/分)でコーティングを行い、110℃、60分加熱硬化することでハードコート層を形成した。
前記5.にてハードコート層を形成したプラスチックレンズを蒸着装置に入れ、排気しながら85℃に加熱し、2.7mPa(2×10-5torr)まで排気した後、電子ビーム加熱法にて蒸着原料を蒸着させて、SiO2からなる膜厚0.6λの下地層、この下地層の上にTa2O5、ZrO2、Y2O3からなる混合層(nd=2.05、nλ=0.075λ)とSiO2層(nd=1.46、nλ=0.056λ)からなる第一屈折層、Ta2O5、ZrO2、Y2O3からからなる混合層(nd=2.05、nλ=0.075λ)とSiO2層からなる第2低屈折率層(nd=1.46、nλ=0.25λ)を形成して反射防止膜を施した。
以上の工程により、レンズ基材の凸面上にフォトクロミック膜、ハードコート層、および反射防止層をこの順に有するフォトクロミックレンズを得た。
プラスチックレンズ基材としてポリチオウレタン(HOYA(株)製 商品名EYAS(紫外線吸収剤含有)、中心肉厚2.0mm厚)を使用した以外は、実施例1と同様の方法で基材凸面側にフォトクロミック液をコーティングした。
その後、窒素雰囲気中で東芝ライラック製UVランプにてレンズの凸面側(フォトクロミック液塗布面側)から光照射し、フォトクロミック膜を硬化させた。照射距離は330mm、照射時間は165秒で行った。硬化膜の膜厚を測定すると30ミクロンであった。
さらに、110℃、100分間硬化を行い、フォトクロミック膜を有するプラスチックレンズを得た。得られたフォトクロミック膜について前記方法によって物体側表面の硬度を測定した。結果を表1に示す。
JIS T7333に準じた以下の方法によってフォトクロミック性の評価を行った。実施例1〜4および参考例で得られたフォトクロミックレンズ上のフォトクロミック膜に対し、キセノンランプを用い、エアロマスフィルターを介して15分間(900秒)、フォトクロミック膜表面(レンズ基材と対向する面とは反対の面)に対して光照射し、フォトクロミック膜を発色させた。この時の発色濃度について大塚電子工業製の分光光度計により550nmの透過率を測定した。上記光照射は、JIS T7333に規定されているように放射照度および放射照度の許容差が下記表2に示す値となるように行った。退色速度は同様に15分間(900秒)光照射し、照射を止めた時点からの透過率(550nm)を測定した。時間と共に透過率が元に戻る速度が速いほど、フォトクロミック性が優れている。結果を図3に示す。図3は、照射(0〜15分)、照射終了(15分)、照射終了後(15分〜)のフォトクロミックレンズの光透過率(550nm)を示す。
また、実施例1〜4のレンズを目視で観察したところ、レンズ基材の透明性はフォトクロミック膜形成前と同様に良好であった。この結果から、本発明によれば、レンズ基材にダメージを与えることなく、フォトクロミック膜を形成できることがわかる。
Claims (5)
- レンズ基材上にフォトクロミック膜を有するフォトクロミックレンズの製造方法であって、
フォトクロミック色素および光硬化性成分を含むフォトクロミック液をレンズ基材の一方の面上に塗布し、
前記フォトクロミック液に対して、少なくともレンズ基材を介して光を照射し、前記硬化性成分の少なくとも一部を硬化させることにより、最表面が800nm以上の超微小押し込み硬さを有するフォトクロミック膜を形成することを特徴とするフォトクロミックレンズの製造方法。 - レンズ基材のフォトクロミック液塗布面に対して光を照射することを更に含む、請求項1に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
- 前記レンズ基材を介した光照射は、前記フォトクロミック液塗布面に対する光照射よりも高い照射量で行われる請求項2に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
- 前記照射される光の波長は、150〜380nmの範囲である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
- 前記レンズ基材は紫外線吸収剤を含まない請求項1〜4のいずれか1項に記載のフォトクロミックレンズの製造方法。
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