JP2008058776A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】観察者の瞳の位置が設計上の瞳位置から水平画角方向に移動したとしても、輝度変化あるいは色ムラが生じ難い構成、構造を有する画像表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の画像表示装置10は、複数の画素から構成された画像形成装置11と、コリメート光学系12と、光学装置20と、補正手段70を備えた画像形成装置駆動装置60から成り、光学装置20は、導光板21、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材30及び第2回折格子部材40を備えており、補正手段70は、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各画素に対する補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置によって形成された2次元画像を観察者に観察させるために使用される光学装置が組み込まれた画像表示装置に関する。
画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるために、反射型体積ホログラム回折格子を用いた画像表示装置が、例えば、WO 2005/093493 A1 から周知である。
図13に基本的な概念図を示すWO 2005/093493 A1 に開示された画像表示装置310は、画像形成装置11と、画像形成装置11から出射された光束を平行光束とするコリメート光学系12と、コリメート光学系12にて平行光束とされた光が入射され、導光され、出射される光学装置320とから成る。そして、光学装置320は、
(A)進行方位の異なる複数の平行光束から成る平行光束群が入射され、内部を全反射により伝播した後、出射される導光板21、
(B)導光板21に入射された平行光束群が導光板21の内部で全反射されるように、導光板21に入射された平行光束群を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材330、及び、
(C)導光板21の内部を全反射により伝播した平行光束群を回折反射し、導光板21から平行光束群を出射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第2回折格子部材340、
を備えている。尚、図面の参照番号50は、導光板21から出射された光が入射する観察者の瞳位置である。
内部に干渉縞331,341が形成された反射型体積ホログラム回折格子は、平面形状を有するにも拘わらず、回折現象によって、入射光線や出射光線の進行方向を変えたり、特定の波長帯域に関してのみ回折現象を発生させたりすることができる。そして、このような特性を利用して、画像表示装置の薄型化やシースルーの高効率化を達成することが可能である。
WO 2005/093493 A1
ところで、WO 2005/093493 A1 には記載されていないが、第1回折格子部材330及び第2回折格子部材340の構造に依っては、観察者の瞳が位置aにある場合と位置bにある場合とで、各画角の導光板21内での光線パスが図13に示すように変化する。そして、反射型体積ホログラム回折格子は、その干渉縞の傾斜角φに応じて最も強く回折する波長が変化するため、瞳位置aと瞳位置bとでは色の分布が変化するだけでなく(具体的には、短波長側にシフトするだけでなく)、導光板21から射出される波長スペクトルに応じて輝度も変化する。尚、図面においては、導光板21と第1回折格子部材との界面、あるいは、導光板21と第2回折格子部材との界面で光が回折反射されるように図示しているが、実際には、第1回折格子部材の内部、及び、第2回折格子部材の内部で光が回折反射される。
ここで、設計上の瞳位置をa、この瞳位置aから水平画角方向に瞳がコリメート光学系12側に移動した位置を瞳位置bとする。また、瞳位置aにおける水平画角0度の光線(一点鎖線で示す)が通る第2回折格子部材340の位置をa0、瞳位置aにおける水平画角−8度の光線(細い実線で示す)が通る第2回折格子部材340の位置をa-8とする。同様に、瞳位置bにおける水平画角0度の光線(一点鎖線で示す)が通る第2回折格子部材340の位置をb0、瞳位置bにおける水平画角−8度の光線(細い実線で示す)が通る第2回折格子部材340の位置をb-8とする。
図14、及び、図15に、これらの位置a0,a-8,b0,b-8における回折効率の入射波長依存性(図14及び図15には点線で示す)、更には、第1回折格子部材330によって回折反射され、導光板21を伝播し、第2回折格子部材340に入射する波長のスペクトルP(図14及び図15には実線で示す)が、これらの位置a0,a-8,b0,b-8によって変化する状態を示す。ここで、スペクトルP(a0)は、位置a0におけるスペクトルであり、スペクトルP(a-8)は、位置a-8におけるスペクトルであり、スペクトルP(b0)は、位置b0におけるスペクトルであり、スペクトルP(b-8)は、位置b-8におけるスペクトルである。瞳に入射する光強度は、第2回折格子部材340に入射する光の強度と、第2回折格子部材340における回折効率との積で決まる。瞳位置a及び瞳位置bにおける水平画角0度及び水平画角−8度での相対輝度を計算した結果を、表1に示す。表1から、瞳位置が水平画角方向に沿って移動すると、相対輝度が変化することが判る。更には、カラー画像に対応するため、赤色、緑色、青色の3種類の波長帯域の光に対応した干渉縞を有する回折格子部材を構成したとき、それぞれの波長帯域で異なる光路をとると、赤色、緑色、青色の3種類の波長帯域の光がばらばらに輝度変化し、輝度変化が色ムラとして観察される。
[表1]
水平画角0度 水平画角−8度
瞳位置a 0.9 0.9
瞳位置b 0.3 0.5
従って、本発明の目的は、画像表示装置を使用する観察者の瞳の位置が設計上の瞳位置から水平画角方向に移動したとしても(あるいは、水平画角方向にずれたとしても)、輝度変化あるいは色ムラが生じ難い構成、構造を有する画像表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の画像表示装置は、
(a)Y方向に沿ってM個、Z方向に沿ってN個の、合計M×N個の画素から構成された画像形成装置と、
(b)画像形成装置の各画素から出射された光を平行光束とするコリメート光学系と、
(c)コリメート光学系にて平行光束とされた光が入射され、導光され、出射される光学装置と、
(d)補正手段を備えた画像形成装置駆動装置、
から成る画像表示装置であって、
光学装置は、
(A)光が入射され、内部を全反射により伝播した後、出射される、Y方向に沿って延びる導光板、
(B)導光板に入射した光が導光板の内部でY方向に沿って全反射されるように、導光板に入射した光を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材、及び、
(C)導光板から光を出射して、観察者の瞳位置に入射させるように、導光板の内部を全反射により伝播した光を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第2回折格子部材、
を備えており、
補正手段は、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各画素に対する補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正することを特徴とする。
本発明の画像表示装置において、補正係数は、複数の異なる瞳位置における所定の階調表示時の輝度分布[即ち、第m番目(但し、m=1,2・・・,M)の画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる瞳位置での輝度の値の実測値]と、所望の輝度分布[即ち、第m番目の画素に対応した、複数の異なる瞳位置での補正によって得られるであろう輝度の値(ターゲットである)]との差を最小とするものである構成とすることができる。
上記の好ましい構成を含む本発明の画像表示装置において、各画素は、赤色を出射する赤色発光副画素、緑色を出射する緑色発光副画素、及び、青色を出射する青色発光副画素から構成され、補正手段は、赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素のそれぞれに対する補正係数を備えている構成とすることが、赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素のそれぞれにおける入力画像信号の値の適切なる補正を実現するといった観点から望ましい。尚、この場合において、
(1)緑色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための補正係数(緑色補正係数)は、複数の異なる瞳位置における所定の階調表示時の緑色に関する輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる瞳位置での緑色の輝度の値の実測値]と、緑色に関する所望の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素に対応した、複数の異なる瞳位置での補正によって得られるであろう緑色の輝度の値]との差を最小とするものであり、
(2)赤色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための補正係数(赤色補正係数)は、複数の異なる瞳位置における所定の階調表示時の赤色に関する輝度分布[即ち、第m番目の赤色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる瞳位置での赤色の輝度の値の実測値]と、緑色(赤色でないことに注意のこと)に関する所望の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素に対応した、複数の異なる瞳位置での補正によって得られるであろう緑色の輝度の値]との差を最小とするものであり、
(3)青色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための補正係数(青色補正係数)は、複数の異なる瞳位置における所定の階調表示時の青色に関する輝度分布[即ち、第m番目の青色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる瞳位置での青色の輝度の値の実測値]と、緑色(青色でないことに注意のこと)に関する所望の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素に対応した、複数の異なる瞳位置での補正によって得られるであろう緑色の輝度の値]との差を最小とするものである構成とすることができる。
また、上記の好ましい構成を含む本発明の画像表示装置において、Z方向に沿った各画素(即ち、Z方向に沿ったN個の画素である)に入力される画像信号の値は、同じ補正係数に基づき補正される構成とすることができる。
更には、上記の好ましい構成を含む本発明の画像表示装置において、補正手段は複数の補正係数を備えており、補正手段は全画素に入力される画像信号の平均値に基づき、これらの複数の補正係数から1の補正係数を選択する構成とすることができ、あるいは又、補正手段は、1つの補正係数、及び、入力される画像信号の値に対応した強度係数を備えており、補正手段は、全画素に入力される画像信号の平均値に基づき強度係数を選択し、この選択された強度係数及び補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する構成とすることができる。全画素に入力される画像信号の平均値は、全画素に入力される画像信号の値を単純に平均した値であってもよいし、全画素に入力される画像信号の強度に関する重み付けをして得られた画像信号の値を平均した値であってもよい。
尚、以下の説明における画角θとは、より厳密には、光学系の物体範囲を光学系の像空間から見たときの視角であると定義される。また、全反射という用語は、内部全反射、あるいは、導光板内部における全反射を意味する。更には、干渉縞の傾斜角とは、回折格子部材(あるいは回折格子層)の表面と干渉縞の成す角度を意味する。
以上に説明した好ましい構成を含む本発明の画像表示装置(以下、単に、本発明と略称する場合がある)にあっては、第1回折格子部材及び第2回折格子部材を構成する材料として、フォトポリマー材料を挙げることができる。そして、回折格子部材には、その内部から表面に亙り干渉縞が形成されているが、係る干渉縞それ自体の形成方法は、従来の形成方法と同じとすればよい。具体的には、例えば、回折格子部材を構成する部材(例えば、フォトポリマー材料)に対して一方の側の第1の所定の方向から物体光を照射し、同時に、回折格子部材を構成する部材に対して他方の側の第2の所定の方向から参照光を照射し、物体光と参照光とによって形成される干渉縞を回折格子部材を構成する部材の内部に記録すればよい。第1の所定の方向、第2の所定の方向、物体光及び参照光の波長を適切に選択することで、回折格子部材の表面における干渉縞の所望のピッチ、干渉縞の所望の傾斜角を得ることができる。
また、本発明においては、進行方位の異なる複数の平行光束から成る平行光束群を導光板に入射するが、このような、平行光束であることの要請は、これらの光束が導光板へ入射したときの光波面情報が、第1回折格子部材と第2回折格子部材を介して導光板から出射された後も保存される必要があることに基づく。具体的には、進行方位の異なる複数の平行光束から成る平行光束群を生成するためには、コリメート光学系における焦点距離の所(位置)に、画像形成装置を位置させればよい。ここで、コリメート光学系は、画像形成装置から出射された光束の画像形成装置における画素の位置情報を、光学装置の光学系における角度情報に変換する機能を有する。
本発明において、導光板は、導光板の軸線(Y方向)と平行に延びる2つの平行面(便宜上、第1面及び第2面と呼ぶ)を有している。ここで、平行光束群が入射する導光板の面を導光板入射面、平行光束群が出射する導光板の面を導光板出射面としたとき、第1面によって導光板入射面及び導光板出射面が構成されていてもよいし、第1面によって導光板入射面が構成され、第2面によって導光板出射面が構成されていてもよい。前者の場合、第2面に第1回折格子部材及び第2回折格子部材が配置されている。一方、後者の場合、第2面に第1回折格子部材が配置され、第1面に第2回折格子部材が配置されている。
導光板を構成する材料として、石英ガラスやBK7等の光学ガラスを含むガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。
反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材及び第2回折格子部材の構成材料や基本的な構造は、従来の反射型体積ホログラム回折格子の構成材料や構造と同じとすればよい。ここで、反射型体積ホログラム回折格子とは、+1次の回折光のみを回折反射するホログラム回折格子を意味する。
本発明の画像表示装置を構成する画像形成装置として、例えば、有機EL(Electro Luminescence)、無機EL、発光ダイオード(LED)といった発光素子から構成された画像形成装置;光源[例えば、LED]とライト・バルブ[例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)]との組合せから成る画像形成装置;光源と光源から出射された平行光束を水平走査及び垂直走査する走査光学系[例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、ガルバノ・ミラー]との組合せから成る画像形成装置を挙げることができる。画像形成装置を構成する画素の数は、画像形成装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数M×Nの具体的な値として、320×240、432×240、640×480、1024×768、1920×1080を例示することができる。
画像形成装置駆動装置それ自体は、周知の画像形成装置駆動装置、具体的には、上述した各種の発光素子、ライト・バルブや後述する光通過制御装置、走査光学系等を制御する周知の駆動装置から構成することができる。補正手段は、例えば、補正係数を記憶する記憶手段、補正手段全体の動作を制御する制御回路、及び、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する補正回路から構成することができる。
以下、カラー表示の画像形成装置の構成例を説明する。
[画像形成装置−A]
画像形成装置−Aは、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光素子パネ ルから成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光素子パネ ルから成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光素子パネ ルから成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から射出された光を1 本の光路に纏めるための手段(例えば、ダイクロイック・プリズムであり、以下の 説明においても同様である)、
を備えており、
第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御する。
[画像形成装置−B]
画像形成装置−Bは、
(α)青色を発光する第1発光素子、及び、青色を発光する第1発光素子から射出された 射出光の通過/非通過を制御するための第1光通過制御装置[一種のライト・バル ブであり、例えば、液晶表示装置やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、 LCOS(Liquid Crystal On Silicon)から構成され、以下の説明においても同 様である]から成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子、及び、緑色を発光する第2発光素子から射出された 射出光の通過/非通過を制御するための第2光通過制御装置(ライト・バルブ)か ら成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子、及び、赤色を発光する第3発光素子から射出された 射出光の通過/非通過を制御するための第3光通過制御装置(ライト・バルブ)か ら成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1光通過制御装置、第2光通過制御装置及び第3光通過制御装置を通過した光を 1本の光路に纏めるための手段、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光素子から射出された射出光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子から射出された射出光を光通過制御装置へと案内するための手段(光案内部材)として、導光部材、マイクロレンズアレイ、ミラーや反射板、集光レンズを例示することができる。
[画像形成装置−C]
画像形成装置−Cは、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光素子パネ ル、及び、第1発光素子パネルから射出された射出光の通過/非通過を制御するた めの青色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光素子パネ ル、及び、第2発光素子パネルから射出された射出光の通過/非通過を制御するた めの緑色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第2画像形成装置、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光素子パネ ル、及び、第3発光素子パネルから射出された射出光の通過/非通過を制御するた めの赤色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)青色光通過制御装置、緑色光通過制御装置及び赤色光通過制御装置を通過した光を 1本の光路に纏めるための手段を備えており、
光通過制御装置(ライト・バルブ)によってこれらの第1発光素子パネル、第2発光素子パネル及び第3発光素子パネルから射出された射出光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−D]
画像形成装置−Dは、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置であり、
(α)青色を発光する第1発光素子を備えた第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子を備えた第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子を備えた第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から射出された光を1 本の光路に纏めるための手段、更には、
(ε)1本の光路に纏めるための手段から射出された光の通過/非通過を制御するための 光通過制御装置(ライト・バルブ)、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光素子から射出された射出光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−E]
画像形成装置−Eも、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置であり、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光素子パネ ルから成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光素子パネ ルから成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光素子パネ ルから成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置のそれぞれから射出さ れた光を1本の光路に纏めるための手段、更には、
(ε)1本の光路に纏めるための手段から射出された光の通過/非通過を制御するための 光通過制御装置(ライト・バルブ)、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光素子パネルから射出された射出光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−F]
画像形成装置−Fは、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御することで画像を表示する、パッシブマトリックスタイプあるいはアクティブマトリックスタイプのカラー表示の画像形成装置である。
[画像形成装置−G]
画像形成装置−Gは、2次元マトリクス状に配列された発光素子ユニットからの射出光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)を備えており、発光素子ユニットにおける第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を時分割制御し、更に、光通過制御装置によって第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子から射出された射出光の通過/非通過を制御することで画像を表示する、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置である。
また、本発明の画像表示装置を構成するコリメート光学系として、凸レンズ、凹レンズ、自由曲面プリズム、ホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ光学系を例示することができる。
本発明の画像表示装置によって、例えば、頭部装着型のHMD(Head Mounted Display)を構成することができ、装置の軽量化、小型化を図ることができ、装置装着時の不快感を大幅に軽減させることが可能となるし、更には、製造コストダウンを図ることも可能となる。
以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む本発明の画像表示装置において、第1回折格子部材には、その内部から表面に亙り干渉縞が形成されており、且つ、第1回折格子部材の表面における干渉縞のピッチは等しく、
第1回折格子部材における干渉縞が第1回折格子部材の表面と成す角度を傾斜角としたとき、第1回折格子部材において:
(B−1)傾斜角が最小傾斜角となる最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材から遠い所に位置する外側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域から離れるほど大きく、
(B−2)最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材に近い所に位置する内側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域に隣接する内側領域において最大傾斜角であり、最小傾斜角領域から離れるほど小さくなる、
ことを満足するような第1回折格子部材とすることができる。尚、このような第1回折格子部材を、便宜上、第1構成の第1回折格子部材と呼ぶ場合がある。
第1構成の第1回折格子部材において、傾斜角が最小傾斜角となる最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材から遠い所に第1回折格子部材の領域が存在しない場合があり、このような場合には上記の(B−1)項は無視する。また、最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材に近い所に第1回折格子部材の領域が存在しない場合があり、このような場合には上記の(B−2)項は無視する。
第1構成の第1回折格子部材において、第1回折格子部材には、各平行光束を構成する異なる波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光束の回折反射の角度を略同一とするために、P種類の干渉縞が形成されている構成とすることが好ましく、このような構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する平行光束が第1回折格子部材において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折角の最適化を図ることができる。尚、或る入射角度の平行光束を回折反射するP種類の干渉縞の傾斜角は、平行光束を構成する波長帯域(あるいは、波長)に拘わらず同一とする。P種類の干渉縞が形成されていることを、干渉縞が多重(P重)に形成されていると呼ぶ場合がある。
第1構成の第1回折格子部材にあっては、
第2回折格子部材の中心を原点とし、原点を通る第2回折格子部材の法線をX軸、原点を通る導光板の軸線をY軸とし、第2回折格子部材によって回折反射され、導光板から出射された平行光束群に基づく像を観察するX軸上の地点と、第2回折格子部材によって回折反射された平行光束であってX−Y平面内に位置する平行光束の内、最も第1回折格子部材に近い平行光束との成す角度を画角θ=θ0(>0)、最も第1回折格子部材に遠い平行光束との成す角度を画角θ=−θ0(<0)としたとき、
画角θ=θ0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第1回折格子部材の領域が、前記最大傾斜角を有し、
画角θ=−θ0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第1回折格子部材の領域が、前記最小傾斜角を有する構成とすることができる。
あるいは又、第1構成の第1回折格子部材にあっては、
第1回折格子部材は、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層の回折格子層が積層されて成り、
第1回折格子部材を構成する各回折格子層には、その内部から表面に亙り、干渉縞が形成されており、
第1回折格子部材を構成する各回折格子層の表面における干渉縞のピッチは等しく、且つ、回折格子層相互の干渉縞のピッチも等しい構成とすることができる。尚、このような積層構造を採用することで、導光板の軸線方向に沿った第1回折格子部材の長さの短縮化、導光板の薄型化、第1回折格子部材が回折反射することのできる平行光束の入射角度の拡大化を図ることができる。
そして、この場合には、第1回折格子部材を構成する回折格子層の全てにおいて最小傾斜角は異なり、且つ、第1回折格子部材を構成する回折格子層の全てにおいて最大傾斜角は異なる構成とすることができ、あるいは又、第1回折格子部材を構成するQ層の回折格子層において、少なくとも一の回折格子層の最小傾斜角は、他の一の回折格子層の最小傾斜角以上、最大傾斜角以下であるか、あるいは又、該一の回折格子層の最大傾斜角は、他の一の回折格子層の最小傾斜角以上、最大傾斜角以下である構成とすることができる。
あるいは又、この場合、第2回折格子部材の中心を原点とし、原点を通る第2回折格子部材の法線をX軸、原点を通る導光板の軸線をY軸とし、第2回折格子部材によって回折反射され、導光板から出射された平行光束群に基づく像を観察するX軸上の地点と、第q層目の回折格子層(但し、q=1,2・・・Q)によって回折反射され、第2回折格子部材によって回折反射された平行光束であってX−Y平面内に位置する平行光束の内、最も第1回折格子部材に近い平行光束との成す角度を画角θq=θq_0(>0)、最も第1回折格子部材に遠い平行光束との成す角度を画角θq=−θq_0(<0)としたとき、
画角θq=θq_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第q層目の回折格子層の領域が、前記最大傾斜角を有し、
画角θq=−θq_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第q番目の回折格子層の領域が、前記最小傾斜角を有する構成とすることができる。
あるいは又、以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む本発明の画像表示装置において、第1回折格子部材は、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層の仮想回折格子層が積層されて成ると仮定したとき、第1回折格子部材を構成する各仮想回折格子層の表面における干渉縞のピッチは等しく、且つ、仮想回折格子層相互の干渉縞のピッチも等しく、
仮想回折格子層における干渉縞が仮想回折格子層の表面と成す角度を傾斜角としたとき、各仮想回折格子層において:
(B−1)傾斜角が最小傾斜角となる最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材から遠い所に位置する外側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域から離れるほど大きく、
(B−2)最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材に近い所に位置する内側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域に隣接する内側領域において最大傾斜角であり、最小傾斜角領域から離れるほど小さくなり、
第1回折格子部材を、最も第2回折格子部材に近い部分から最も第2回折格子部材から遠い部分まで、R個の区画に分けたとき、r番目(但し、r=1,2・・・R)の第1回折格子部材の区画RG1_rは、Q層の仮想回折格子層を、最も第2回折格子部材に近い部分から最も第2回折格子部材から遠い部分まで、R個の区画に分けたとき得られる仮想回折格子層の区画VG(r,q)(但し、qは、1からQの範囲内で選択された、重複の無い、任意の整数)の積層構造から構成されている第1回折格子部材とすることができる。尚、このような第1回折格子部材を、便宜上、第2構成の第1回折格子部材と呼ぶ場合がある。
第2構成の第1回折格子部材において、傾斜角が最小傾斜角となる最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材から遠い所に仮想回折格子層の領域が存在しない場合があり、このような場合には上記の(B−1)項は無視する。また、最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材に近い所に仮想回折格子層の領域が存在しない場合があり、このような場合には上記の(B−2)項は無視する。
第2構成の第1回折格子部材にあっては、第1回折格子部材において、領域と区画とは、一対一に対応している場合もあるし、一対一には対応していない場合もある。また、第2構成の第1回折格子部材にあっては、実体的には、第1回折格子部材は、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層の回折格子層が積層されて成る。
第2構成の第1回折格子部材にあっては、各仮想回折格子層には、各平行光束を構成する異なる波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光束の回折反射の角度を略同一とするために、P種類の干渉縞が形成されている構成とすることが好ましく、このような構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する平行光束が第1回折格子部材において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折角の最適化を図ることができる。尚、或る入射角度の平行光束を回折反射するP種類の干渉縞の傾斜角は、平行光束を構成する波長帯域(あるいは、波長)に拘わらず同一とする。
上記の好ましい構成を含む第2構成の第1回折格子部材にあっては、第2回折格子部材の中心を原点とし、原点を通る第2回折格子部材の法線をX軸、原点を通る導光板の軸線をY軸とし、第2回折格子部材によって回折反射され、導光板から出射された平行光束群に基づく像を観察するX軸上の地点と、第q層目の仮想回折格子層(但し、q=1,2・・・Q)によって回折反射され、第2回折格子部材によって回折反射されると想定した想定平行光束であってX−Y平面内に位置する想定平行光束の内、最も第1回折格子部材に近い想定平行光束との成す角度を画角θq=θq_0(>0)、最も第1回折格子部材に遠い想定平行光束との成す角度を画角θq=−θq_0(<0)としたとき、
画角θq=θq_0となる想定平行光束に相当する想定平行光束が回折反射される第q層目の仮想回折格子層の領域が、前記最大傾斜角を有し、
画角θq=−θq_0となる想定平行光束に相当する想定平行光束が回折反射される第q番目の仮想回折格子層の領域が、前記最小傾斜角を有する構成とすることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい構成、形態を含む第1構成の第1回折格子部材あるいは第2構成の第1回折格子部材にあっては、前記平行光束群の導光板内部における全反射の回数は、該平行光束群が導光板に入射する角度に依存して異なる構成とすることができ、これによって、導光板の軸線方向に沿った第1回折格子部材の長さの短縮化、導光板の薄型化、第1回折格子部材が回折反射することのできる平行光束の第1回折格子部材への入射角度の拡大化を図ることができる。
第1構成の第1回折格子部材あるいは第2構成の第1回折格子部材にあっても、その内部から表面に亙り干渉縞が形成されているが、係る干渉縞それ自体の形成方法も、基本的には、従来の形成方法と同じとすればよい。具体的には、例えば、第1回折格子部材を構成する部材に対して一方の側の第1の所定の方向から物体光を照射し、同時に、第1回折格子部材を構成する部材に対して他方の側の第2の所定の方向から参照光を照射し、物体光と参照光とによって形成される干渉縞を第1回折格子部材を構成する部材の内部に記録すればよい。第1の所定の方向、第2の所定の方向、物体光及び参照光の波長を適切に選択することで、第1回折格子部材の表面における干渉縞の所望のピッチ、干渉縞の所望の傾斜角を得ることができる。但し、第1回折格子部材にあっては、上述したように、干渉縞が設けられている第1回折格子部材の領域に依存して、干渉縞の傾斜角を変化させている。
第1構成の第1回折格子部材において、第1回折格子部材は反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層の回折格子層が積層されて成り、また、第2構成の第1回折格子部材においても、第1回折格子部材は反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層の回折格子層が積層されて成るが、このような回折格子層の積層は、Q層の回折格子層をそれぞれ別個に作製した後、Q層の回折格子層を、例えば、紫外線硬化型接着剤を使用して積層(接着)すればよい。また、粘着性を有するフォトポリマー材料を用いて1層の回折格子層を作製した後、その上に順次粘着性を有するフォトポリマー材料を貼付けて回折格子層を作製することで、Q層の回折格子層を作製してもよい。
第1構成の第1回折格子部材あるいは第2構成の第1回折格子部材において、第1回折格子部材における干渉縞の傾斜角は変化しているが、傾斜角の変化は、段階的であってもよいし、連続的であってもよい。即ち、前者の場合、第1回折格子部材を、最も第2回折格子部材に近い部分から最も第2回折格子部材から遠い部分まで、S個の部分に分けたとき、s番目(但し、s=1,2・・・S)の第1回折格子部材の部分RG1_sにおける傾斜角を一定とし、しかも、sの値が異なると第1回折格子部材の部分RG1_sにおける傾斜角を変える形態とすればよい。一方、後者の場合、干渉縞の傾斜角を徐々に変化させる形態とすればよく、このような傾斜角に連続的な変化を与える方法として、プリズムやレンズを用いて物体光及び/又は参照光に適切な波面を与えて、反射型体積ホログラム回折格子を露光作製する方法を挙げることができる。
第1構成の第1回折格子部材あるいは第2構成の第1回折格子部材に対応する第2回折格子部材における干渉縞の傾斜角は、一定であってもよいし、変化していてもよい。後者の場合、傾斜角は、第1回折格子部材に近づくに従い、増加する構成とすることが望ましい。このような構成にすることで、色ムラや輝度ムラの一層の低減を図ることができる。傾斜角の増加は、段階的であってもよいし、連続的であってもよい。即ち、前者の場合、第2回折格子部材を、最も第1回折格子部材から遠い部分から最も第1回折格子部材に近い部分まで、T個の部分に分けたとき、t番目(但し、t=1,2・・・T)の第2回折格子部材の部分RG2_tにおける傾斜角を一定とし、しかも、tの値が増加するに従い、第2回折格子部材の部分RG2_tにおける傾斜角を増加させる形態とすればよい。一方、後者の場合、干渉縞の傾斜角を徐々に変化させる形態とすればよい。
本発明の画像表示装置において、画像形成装置駆動装置に備えられた補正手段は、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各画素に対する補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正するので、画像表示装置を使用する観察者の瞳の位置が設計上の瞳位置から水平画角方向に移動したとしても(あるいは、水平画角方向にずれたとしても)、輝度変化が生じ難く、色ムラの少ない画像を観察することができる。
尚、画像形成装置から出射され、コリメート光学系を通過した複数の平行光束は、画像形成装置からの出射位置に依存して、第1回折格子部材への入射角度が異なる。従って、干渉縞の傾斜角が一定の第1回折格子部材においては、領域毎でブラッグ条件を満たす回折波長が異なる。然るに、第1構成の第1回折格子部材あるいは第2構成の第1回折格子部材を採用した場合、第1回折格子部材において干渉縞の傾斜角を一定とせずに変化を付けているので、平行光束の第1回折格子部材への入射角度が異なっていても、第1回折格子部材の領域毎でブラッグ条件を満たすことが可能となる。その結果、第1回折格子部材の領域毎での或る波長帯域の回折効率を出来る限り一定とすることができ、画像形成装置の画素の位置によって瞳に導かれる画素の像における色合いや輝度が異なる(色ムラや輝度ムラが発生する)といった問題の発生を抑制することができる。しかも、第1回折格子部材の所定の領域において干渉縞の傾斜角を所定の値とすることで、第1回折格子部材に入射し、回折反射された平行光束を、第2回折格子部材の所定の領域に確実に入射させることができる。また、第1回折格子部材をQ層の回折格子層が積層された構造とすれば、導光板の軸線方向に沿った第1回折格子部材の長さの短縮化を図りつつ、画角を大きくすることができる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の画像表示装置に関する。実施例1の画像表示装置の概念図を図1に示す。
実施例1の画像表示装置10は、Y方向に沿ってM個、Z方向に沿ってN個の、合計M×N個の画素から構成された画像形成装置11と、画像形成装置11の各画素から出射された光を平行光束とするコリメート光学系12と、コリメート光学系12にて平行光束とされた光が入射され、導光され、出射される光学装置20と、補正手段70を備えた画像形成装置駆動装置60から成る。ここで、画像形成装置11は、例えば、液晶表示装置(LCD)から構成され、コリメート光学系12は、例えば、凸レンズから構成され、進行方位の異なる複数の平行光束から成る平行光束群を生成するために、コリメート光学系12における焦点距離の所に画像形成装置11が配置されている。また、1画素は、赤色を出射する赤色発光副画素、緑色を出射する緑色発光副画素、及び、青色を出射する青色発光副画素から構成されている。
実施例1の光学装置20は、
(A)光(より具体的には、進行方位の異なる複数の平行光束から成る平行光束群)が入射され、内部を全反射により伝播した後、出射される、Y方向に沿って延びる導光板21、
(B)導光板21に入射した光(平行光束群)が導光板21の内部でY方向に沿って全反射されるように、導光板21に入射した光(平行光束群)を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材30、及び、
(C)導光板21から光を出射して(より具体的には、平行光束群のまま出射して)、観察者の瞳50の位置(瞳位置)に入射させるように、導光板21の内部を全反射により伝播した光(平行光束群)を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第2回折格子部材40、
を備えている。
尚、第1回折格子部材30及び第2回折格子部材40については、後述する実施例4及び実施例5において、詳しく説明する。
そして、補正手段70は、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各画素に対する補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号(階調制御のための輝度信号)の値を補正する。尚、補正手段70は、赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素のそれぞれに対する補正係数(赤色補正係数、緑色補正係数、青色補正係数)を備えている。
一般に、赤色、緑色、青色の3原色の内で、輝度への影響度が高い色は緑色であることが知られている。そこで、先ず、緑色に関する、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各緑色発光副画素に対する補正係数(緑色補正係数)に基づき、画像形成装置を構成する各緑色発光副画素に入力される画像信号の値を補正する方法(緑色補正係数の求め方を含む)を説明する。尚、Z方向に沿った各緑色発光副画素(Z方向に沿ったN個の緑色発光副画素である)に入力される画像信号の値は、同じ補正係数に基づき補正されるとする。
水平画角方向(Y方向)に沿ったM個の画素(赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素)に対応する、瞳50に入射する虚像画像の位置をm(但し、m=1,2・・・,M)とし、瞳位置(観察瞳位置)をk(但し、k=1,2・・・,K)とする。また、複数の異なる観察瞳位置kにおける所定の階調表示時(実施例1においては、最大階調表示時)の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる観察瞳位置kでの輝度の値の実測値]を、fk_G(m)とする。ここで、M,N,Kの値として、限定するものではないが、例えば、M=432、N=240、K=5を例示することができる。更には、所望の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素に対応した、複数の異なる観察瞳位置kでの補正によって得られるであろう緑色の輝度の値(ターゲットである)]を、Fk_G(m)とする。
色ムラとは、観察者が最終的に認識する輝度の不均一性である。ところで、隣接する画素間の輝度差はムラとして認識されるが、画面全体において輝度の変化が緩やかである場合にはムラとして認識されないことが、一般に知られている。従って、Fk_G(m)を、fk_G(m)に対する低次数の近似関数(例えば、3次の多項式)として、最小自乗法で求めればよい。
即ち、1つの補正係数に基づき、異なる観察瞳位置kにおける所定の(実施例1にあっては最大の)階調表示時の輝度分布が緩やかな輝度変化となるように補正する。云い換えれば、緑色補正係数をηG(m)とすれば、理想的には、式(1)の関係が成り立つように、第m番目の緑色発光副画素における緑色補正係数ηG(m)の値を決定すればよい。
ηG(m)・fk_G(m)−Fk_G(m)=0 (1)
しかしながら、緑色の輝度分布の実測値fk_G(m)は、一般に、小さな周期で輝度変化し、しかも、観察瞳位置kで異なる輝度分布プロファイルを有するので、現実には、緑色補正係数ηG(m)を、複数の異なる観察瞳位置kにおける所定の(実施例1にあっては最大の)階調表示時の輝度分布fk_G(m)と、所望の輝度分布Fk_G(m)との差が最小となるように決定する。即ち、緑色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための緑色補正係数ηG(m)を、複数の異なる観察瞳位置kにおける所定の階調表示時の緑色に関する輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる観察瞳位置kでの緑色の輝度の値の実測値fk_G(m)]と、緑色に関する所望の輝度分布[即ち、第m番目の緑色発光副画素に対応した、複数の異なる観察瞳位置kでの補正によって得られるであろう緑色の輝度の値Fk_G(m)]との差が最小となるように決定する。より具体的には、式(1)の左辺のkに関する和が最小になるように、緑色補正係数ηG(m)の値を決定する。
尚、以下の説明において、記号「Σk」は、k=1,2・・・,Kまでの和を求めることを意味する。
緑色(波長:522nm)において、画像表示装置を使用する観察者の瞳の位置が設計上の観察瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)−1.0mmにあるときの最大階調表示時の輝度分布[輝度の値の実測値fk_G(m)]を図2の(A)の凹凸を有する曲線で示し、設計上の観察瞳位置にあるときの最大階調表示時の輝度分布[輝度の値の実測値fk_G(m)]を図2の(B)の凹凸を有する曲線で示し、設計上の観察瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)+1.0mmにあるときの最大階調表示時の輝度分布[輝度の値の実測値fk_G(m)]を図2の(C)の凹凸を有する曲線で示す。更には、画像表示装置を使用する観察者の瞳の位置が設計上の観察瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)−1.0mmにあるときの所望の輝度分布[Fk_G(m)]を図2の(A)の滑らかな曲線で示し、設計上の観察瞳位置にあるときの所望の輝度分布[Fk_G(m)]を図2の(B)の滑らかな曲線で示し、設計上の観察瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)+1.0mmにあるときの所望の輝度分布[Fk_G(m)]を図2の(C)の滑らかな曲線で示す。尚、図2の(A)、(B)、(C)において、縦軸は輝度の値(単位は任意)であり、横軸は、mの値を画角θに換算した値であり、θ=−8.0度は、m=1を表し、θ=+8.0度は、m=Mを表す。
より具体的には、観察瞳位置kにおける緑色の輝度分布の実測値fk_G(m)とその平均値fave_G(m)との間には、以下の式(2)の関係が成り立つ。
Σkk_G(m)=K・fave_G(m) (2)
次に、fave_G(m)に対する低次数の近似関数(例えば、3次の多項式)Fave_G(m)を、最小自乗法に基づき計算する。この近似関数Fave_G(m)は、観察瞳位置kにおけるfk_G(m)のkに関する和と比例関係にあるところのfave_G(m)から近似した値であるので、Fave_G(m)と、観察瞳位置kにおけるFk_G(m)のkに関する和との間には、以下の式(3)の近似関係が成り立つ。但し、Fk_G(m)は、上述したとおり、fk_G(m)に対する低次数の近似関数である。
Σkk_G(m)≒K・Fave_G(m) (3)
故に、式(2)及び式(3)から、以下の式(4)が成り立つ。
Σkk_G(m)/Σkk_G(m)≒Fave_G(m)/fave_G(m) (4)
更には、式(1)及び式(4)、加えて、式(1)の左辺のkに関する和が最小になるように緑色補正係数ηG(m)の値を決定するといった要請から、以下の式(5)が成り立つ。
ηG(m)≒Fave_G(m)/fave_G(m) (5)
従って、式(5)から、式(1)で示される理想的な緑色補正係数ηG(m)に近似した緑色補正係数を求めることができる。
尚、以上に説明した緑色補正係数の計算は、観察瞳位置kにおける輝度分布の重み付けを均等に扱った場合の例である。応用として、観察瞳位置kにおける輝度分布に対して設計上の観察瞳位置からの移動量に応じた重み付けを行って計算してもよい。この場合、緑色補正係数を求めるためのメリット関数は、以下の式(6)のとおりである。ここで、wkが、観察瞳位置kによる重み係数である。
k{ηG(m)・fk_G(m)−Fk_G(m)}=0 (6)
次に、赤色、青色に関する複数の異なる観察瞳位置kにおける輝度分布から求められた、Y方向に沿った各赤色発光副画素、青色発光副画素に対する補正係数(赤色補正係数、青色補正係数)に基づき、画像形成装置を構成する各赤色発光副画素、青色発光副画素に入力される画像信号の値を補正する方法(赤色補正係数、青色補正係数の求め方を含む)を説明する。
ここで、複数の異なる観察瞳位置kにおける所望の階調表示時(実施例1においては、最大階調表示時)の輝度分布[即ち、第m番目の赤色発光副画素、青色発光副画素における所定の階調表示時の輝度の値に対応する、複数の異なる観察瞳位置kでの輝度の値の実測値]を、fk_R(m),fk_B(m)とする。また、所望の輝度分布[即ち、第m番目の赤色発光副画素、青色発光副画素に対応した、複数の異なる観察瞳位置kでの補正によって得られるであろう赤色及び青色の輝度の値(ターゲットである)]を、Fk_R(m),Fk_B(m)とする。更には、赤色補正係数及び青色補正係数をηR(m),ηB(m)とする。
ここで、赤色、緑色、青色の輝度バランスを揃えるためには、観察瞳位置kにおけるfk_R(m),fk_B(m)が、理想的には、Fk_G(m)と同じ値になるように補正係数ηR(m),ηB(m)とを決定すればよい。即ち、理想的には、式(11−1)及び式(11−2)が成り立てばよい。
ηR(m)・fk_R(m)−Fk_G(m)=0 (11−1)
ηB(m)・fk_B(m)−Fk_G(m)=0 (11−2)
しかしながら、前述したと同様に、赤色及び青色の輝度分布の実測値fk_R(m),fk_B(m)は、一般に、小さな周期で輝度変化し、しかも、観察瞳位置kで異なる輝度分布プロファイルを有するので、現実には、式(11−1)及び式(11−2)の左辺のkに関する和が最小になるように、赤色補正係数ηR(m)、青色補正係数ηB(m)の値を決定する。
即ち、赤色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための赤色補正係数ηR(m)を、複数の異なる観察瞳位置kにおける所定の階調表示時の赤色に関する輝度分布fk_R(m)と、緑色に関する所望の輝度分布Fk_R(m)との差が最小となるように決定する。また、青色発光副画素における入力画像信号の値の補正を行うための青色補正係数ηB(m)を、複数の異なる観察瞳位置kにおける所定の階調表示時の青色に関する輝度分布fk_B(m)と、緑色に関する所望の輝度分布Fk_R(m)の差を最小となるように決定する。
ここで、観察瞳位置kにおける赤色及び青色の輝度分布の実測値fk_R(m),fk_B(m)とそれらの平均値fave_R(m),fave_B(m)との間には、以下の式(12−1)、式(12−2)の関係が成り立つ。
Σkk_R(m)=K・fave_R(m) (12−1)
Σkk_B(m)=K・fave_B(m) (12−2)
次に、fave_R(m),fave_B(m)に対する低次数の近似関数(例えば、3次の多項式)Fave_R(m),Fave_B(m)を、最小自乗法に基づき計算する。これらの近似関数Fave_R(m),Fave_B(m)は、観察瞳位置kにおけるfk_R(m),fk_B(m)のkに関する和と比例関係にあるところのfave_R(m),fave_B(m)から近似した値であるので、Fave_R(m),Fave_B(m)と、観察瞳位置kにおけるFk_R(m),Fk_B(m)のkに関する和との間には、以下の式(13−1)、式(13−2)の近似関係が成り立つ。但し、Fk_R(m),Fk_B(m)は、上述したとおり、fk_R(m),fk_B(m)に対する低次数の近似関数である。
Σkk_R(m)≒K・Fave_R(m) (13−1)
Σkk_B(m)≒K・Fave_B(m) (13−2)
故に、式(12−1)、式(12−2)及び式(13−1)、式(13−2)から、以下の式(14−1)、式(14−2)が成り立つ。
Σkk_R(m)/Σkk_R(m)≒Fave_R(m)/fave_R(m) (14−1)
Σkk_B(m)/Σkk_B(m)≒Fave_B(m)/fave_B(m) (14−2)
更には、式(11−1)、式(11−2)、及び、式(14−1)、式(14−2)、加えて、式(11−1)、式(11−2)の左辺のkに関する和が最小になるように赤色補正係数ηR(m)、青色補正係数ηB(m)の値を決定するといった要請から、以下の式(15−1)、式(15−2)が成り立つ。
ηR(m)≒Fave_G(m)/fave_R(m)
≒ηG(m)・fave_G(m)/fave_R(m) (15−1)
ηB(m)≒Fave_G(m)/fave_B(m)
≒ηG(m)・fave_G(m)/fave_B(m) (15−2)
従って、式(15−1)、式(15−2)から、式(11−1)、式(11−2)で示される理想的な緑色補正係数ηR(m),ηB(m)に近似した緑色補正係数を求めることができる。
尚、以上に説明した赤色及び青色補正係数の計算は、観察瞳位置kにおける輝度分布の重み付けを均等に扱った場合の例である。応用として、上述したように、観察瞳位置kにおける輝度分布に対して設計上の観察瞳位置からの移動量に応じた重み付けを行って計算してもよい。この場合、赤色及び青色補正係数を求めるためのメリット関数は、以下の式(16−1)、式(16−2)のとおりである。ここで、wkが、観察瞳位置kによる重み係数である。
k{ηR(m)・fk_R(m)−Fk_G(m)}=0 (16−1)
k{ηB(m)・fk_B(m)−Fk_G(m)}=0 (16−1)
補正手段70を備えた画像形成装置駆動装置60の一部分の回路図を図3に示す。補正手段70は、例えば、補正係数を記憶する記憶手段71、補正手段全体の動作を制御する制御回路72、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する補正回路73から構成されている。制御回路72によって制御される補正回路73は、タイミング発生回路74、補正データ発生回路75、乗算器76から構成されている。一方、画像形成装置駆動装置60は、画像信号処理回路61を備えている。画像形成装置駆動装置60それ自体は、周知の画像形成装置駆動装置とすればよい。
尚、以下の説明において、Y方向に沿ってM個、Z方向に沿ってN個の、合計M×N個の2次元マトリクス状に配列された画素に関して、この状態を、「行」及び「列」で表現すると、N行×M列の画素が存在すると云える。尚、2次元マトリクス状に配列され、第n行、第m列[但し、n=1,2,・・・,Nであり、m=1,2,・・・,Mである]に位置する画素を、(n,m)と表記する場合がある。また、画素(n,m)に関連する要素等の添字に「-(n,m)」を付する場合がある。
上述のように得られた各副画素に対する赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)は補正手段70を構成する記憶手段71に記憶されている。記憶手段71として、例えば、これらの補正係数が書き込まれたROMを例示することができる。
画像表示装置の動作時、1フレームにおける画像信号(階調制御のための赤色輝度制御信号xR-(n,m)、緑色輝度制御信号xG-(n,m)、青色輝度制御信号xB-(n,m))が、外部から画像信号処理回路61に入力される。併せて、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)が、外部から画像信号処理回路61及びタイミング発生回路74に入力される。そして、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)に基づき、画像信号処理回路61において、画像形成装置11を構成する各画素[赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)]を制御するための赤色輝度表示信号XR-(n,m)、緑色輝度表示信号XG-(n,m)、青色輝度表示信号XB-(n,m)が生成され、各副画素(n,m)に向けて出力される。
一方、タイミング発生回路74に入力された水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)に基づき、タイミング発生回路74においては、各画素のアドレス信号(Address)(具体的には、mに対応する補正係数を決定する信号)が生成され、読出しクロック信号(Read_Clock)と共に、補正データ発生回路75に送出される。
制御回路72は、電源投入時に、赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)を記憶手段71から読み出す。制御回路72は、読み出した補正係数と、アドレス信号(Address)(タイミング発生回路74が補正データ発生回路75に送出するアドレス信号(Address)と同じ位置情報を有する信号)と、書込みクロック(Write_Clock)を共に、補正データ発生回路75に送出する。
そして、補正データ発生回路75は、タイミング発生回路74からの読出しクロック信号(Read_Clock)及びアドレス信号(Address)に基づき、赤色輝度表示信号XR-(n,m)のための乗算器76R-(n,m)に赤色補正係数ηR(m)に基づく信号を送出し、緑色輝度表示信号XG-(n,m)のための乗算器76G-(n,m)に緑色補正係数ηG(m)に基づく信号を送出し、青色輝度表示信号XB-(n,m)のための乗算器76B-(n,m)に青色補正係数ηB(m)に基づく信号を送出する。そして、これによって、各乗算器76R-(n,m),76G-(n,m),76B-(n,m)においては、画像信号の値[赤色輝度表示信号XR-(n,m)の値、緑色輝度表示信号XG-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号XB-(n,m)の値]が、赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)に基づく信号によって補正される(乗算される)。そして、補正後の赤色輝度表示信号X’R-(n,m)の値、緑色輝度表示信号X’G-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号X’B-(n,m)の値が、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)に送られ、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)の発光状態が制御される。
ここで、画像形成装置を、例えば、前述した[画像形成装置−B]とした場合、補正後の赤色輝度表示信号X’R-(n,m)の値、緑色輝度表示信号X’G-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号X’B-(n,m)の値によって、第3光通過制御装置、第2光通過制御装置、及び、第1光通過制御装置における光通過率(開口率)が制御される。
実施例2は、実施例1における補正手段の変形例に関する。実施例2における補正手段170を備えた画像形成装置駆動装置60の一部分の回路図を図4に示す。
そもそも、本発明の画像表示装置にあっては、画像形成装置を構成する複数の画素に入力される画像信号の値を補正する。従って、実施例1にて説明したように、補正係数ηに基づく信号を画像信号に乗じた場合、もともとの画像信号の値(階調あるいは輝度に関するデータ)が失われる。一般に、人間の目は、明るい階調の変化に対して低い感度を有する一方、暗い階調の変化に対して高い感度を有することが知られている。即ち、大きな値を有する画像信号に関しては色ムラに対する感度は低いが、小さな値を有する画像信号に関しては色ムラに対する感度は高い。
そこで、実施例2においては、補正手段170は複数の補正係数を備えており、補正手段170は、全画素に入力される画像信号の平均値xaveに基づき、これらの複数の補正係数から1の補正係数を選択する。即ち、全画素に入力される画像信号の平均値xaveが低い場合、大きな値を有する補正係数を選択し、全画素に入力される画像信号の平均値xaveが高い場合、小さな値を有する補正係数を選択する。尚、補正係数は、実施例1と同様に、但し、複数の異なる観察瞳位置における最大階調表示時の輝度分布と所望の輝度分布との差を最小とするものとする代わりに、複数の異なる観察瞳位置における種々の階調表示時の輝度分布と所望の種々の輝度分布との差を最小とするもの(複数の補正係数)とすればよい。
ここで、補正手段170は、実施例1の補正手段70と同様に、例えば、複数の補正係数を記憶する記憶手段171、補正手段全体の動作を制御する制御回路172、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する補正回路173から構成されている。制御回路172によって制御される補正回路173は、タイミング発生回路174、補正データ発生回路175、乗算器176から構成されている。
画像表示装置の動作時、1フレームにおける画像信号(階調制御のための赤色輝度制御信号xR-(n,m)、緑色輝度制御信号xG-(n,m)、青色輝度制御信号xB-(n,m))が、外部から画像信号処理回路161に入力される。併せて、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)が、外部から画像信号処理回路161及びタイミング発生回路174に入力される。そして、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)に基づき、画像信号処理回路161において、画像形成装置11を構成する各画素(赤色発光副画素,緑色発光副画素,青色発光副画素)を制御するための赤色輝度表示信号XR-(n,m)、緑色輝度表示信号XG-(n,m)、青色輝度表示信号XB-(n,m)が生成され、各副画素(n,m)に向けて出力される。また、1フレームにおける全画素に入力される画像信号の平均値xaveが画像信号処理回路161において求められ、得られた平均値xaveがタイミング発生回路174に送出される。
一方、タイミング発生回路174に入力された水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)、平均値xaveに基づき、タイミング発生回路174においては、各画素のアドレス信号(Address)(具体的には、或る階調表示時のmに対応する補正係数を決定する信号)が生成され、読出しクロック信号(Read_Clock)と共に、補正データ発生回路175に送出される。
制御回路172は、電源投入時に、複数の赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)を記憶手段171から読み出す。制御回路172は、読み出した複数の補正係数と、アドレス信号(Address)(タイミング発生回路174が補正データ発生回路175に送出するアドレス信号(Address)と同じ位置情報を有する信号) と、書込みクロック(Write_Clock)を共に、補正データ発生回路175に送出する。
そして、補正データ発生回路175は、タイミング発生回路174からの読出しクロック信号(Read_Clock)及びアドレス信号(Address)に基づき、赤色輝度表示信号XR-(n,m)のための乗算器176R-(n,m)に赤色補正係数ηR(m)に基づく信号を送出し、緑色輝度表示信号XG-(n,m)のための乗算器176G-(n,m)に緑色補正係数ηG(m)に基づく信号を送出し、青色輝度表示信号XB-(n,m)のための乗算器176B-(n,m)に青色補正係数ηB(m)に基づく信号を送出する。そして、これによって、各乗算器176R-(n,m),176G-(n,m),176B-(n,m)においては、画像信号の値[赤色輝度表示信号XR-(n,m)の値、緑色輝度表示信号XG-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号XB-(n,m)の値]が、赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)に基づく信号によって補正される(乗算される)。そして、補正後の赤色輝度表示信号X’R-(n,m)の値、緑色輝度表示信号X’G-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号X’B-(n,m)の値が、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)に送られ、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)の発光状態が制御される。
以上に説明した補正手段170を除き、実施例2の画像表示装置の構成、構造は、実施例1において説明した画像表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
このような実施例2の補正手段170により、画像信号の値(階調)に応じた、より精度の高い補正が可能となり、明るいシーンでの過度な補正による輝度の損失や、暗いシーンでの補正不足による残存”ムラ”の発生といった問題を解決することができる。
実施例3も、実施例1における補正手段の変形例に関する。実施例3における補正手段270を備えた画像形成装置駆動装置60の一部分の回路図を図5に示す。
実施例3においては、補正手段270は、1つの補正係数、及び、入力される画像信号の値に対応した強度係数を備えており、補正手段270は、全画素に入力される画像信号の平均値xaveに基づき強度係数を選択し、この選択された強度係数及び補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する。即ち、全画素に入力される画像信号の平均値xaveが低い場合、大きな値を有する強度係数を選択し、全画素に入力される画像信号の平均値xaveが高い場合、小さな値を有する強度係数(例えば、1.0)を選択する。尚、補正係数は、実施例1と同様とすればよい。
ここで、補正手段270は、実施例1の補正手段70と同様に、例えば、複数の補正係数を記憶する記憶手段271、補正手段全体の動作を制御する制御回路272、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正する補正回路273から構成されている。制御回路272によって制御される補正回路273は、タイミング発生回路274、補正データ発生回路275、乗算器276から構成されている。
画像表示装置の動作時、1フレームにおける画像信号(階調制御のための赤色輝度制御信号xR-(n,m)、緑色輝度制御信号xG-(n,m)、青色輝度制御信号xB-(n,m))が、外部から画像信号処理回路261に入力される。併せて、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)が、外部から画像信号処理回路261及びタイミング発生回路274に入力される。そして、水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)に基づき、画像信号処理回路261において、画像形成装置11を構成する各画素(赤色発光副画素,緑色発光副画素,青色発光副画素)を制御するための赤色輝度表示信号XR-(n,m)、緑色輝度表示信号XG-(n,m)、青色輝度表示信号XB-(n,m)が生成され、各副画素(n,m)に向けて出力される。また、1フレームにおける全画素に入力される画像信号の平均値xaveが画像信号処理回路261において求められ、得られた平均値xaveが補正データ発生回路275に送出される。
一方、タイミング発生回路274に入力された水平同期信号HSync、垂直同期信号VSync、クロック信号(Clock)に基づき、タイミング発生回路274においては、各画素のアドレス信号(Address)(具体的には、mに対応する補正係数を決定する信号)が生成され、読出しクロック信号(Read_Clock)と共に、補正データ発生回路275に送出される。
制御回路272は、電源投入時に、複数の赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)及び強度係数を記憶手段271から読み出す。制御回路272は、読み出した複数の補正係数及び強度係数と、アドレス信号(Address)(タイミング発生回路274が補正データ発生回路275に送出するアドレス信号(Address)と同じ位置情報を有する信号)と、書込みクロック(Write_Clock)を共に、補正データ発生回路275に送出する。
そして、補正データ発生回路275は、タイミング発生回路274からの読出しクロック信号(Read_Clock)及びアドレス信号(Address)に基づき、赤色補正係数ηR(m)を選択し、選択された赤色補正係数ηR(m)に画像信号処理回路261からの平均値xaveに基づき選択された強度係数を乗じた信号を赤色輝度表示信号XR-(n,m)のための乗算器276R-(n,m)に送出し、緑色補正係数ηG(m)を選択し、選択された緑色補正係数ηG(m)に画像信号処理回路261からの平均値xaveに基づき選択された強度係数を乗じた信号を緑色輝度表示信号XG-(n,m)のための乗算器276G-(n,m)に送出し、青色補正係数ηB(m)を選択し、選択された青色補正係数ηB(m)に画像信号処理回路261からの平均値xaveに基づき選択された強度係数を乗じた信号を青色輝度表示信号XB-(n,m)のための乗算器276B-(n,m)に送出する。そして、これによって、各乗算器276R-(n,m),276G-(n,m),276B-(n,m)においては、画像信号の値[赤色輝度表示信号XR-(n,m)の値、緑色輝度表示信号XG-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号XB-(n,m)の値]が、赤色、緑色及び青色補正係数ηR(m),ηG(m),ηB(m)及び強度係数に基づく信号によって補正される(乗算される)。そして、補正後の赤色輝度表示信号X’R-(n,m)の値、緑色輝度表示信号X’G-(n,m)の値、及び、青色輝度表示信号X’B-(n,m)の値が、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)に送られ、赤色発光副画素(n,m),緑色発光副画素(n,m),青色発光副画素(n,m)の発光状態が制御される。
以上に説明した補正手段270を除き、実施例3の画像表示装置の構成、構造は、実施例1において説明した画像表示装置の構成、構造と同様とすることができるので、詳細な説明は省略する。
このような実施例3の補正手段270によっても、画像信号の値(階調)に応じた、より精度の高い補正が可能となり、明るいシーンでの過度な補正による輝度の損失や、暗いシーンでの補正不足による残存”ムラ”の発生といった問題を解決することができる。
実施例4、あるいは後述する実施例5においては、回折格子部材30,40を詳しく説明する。
第1回折格子部材30の内部に形成された干渉縞31の傾斜角φ1は、一定であってもよいし、変化していてもよい。後者に関する技術を、本特許出願人は、特願2005−258397にて出願した。干渉縞の傾斜角φ1を第1回折格子部材30の内部において変化させることによって、第1回折格子部材の領域毎での或る波長帯域の回折効率を出来る限り一定とすることができ、画像形成装置の画素の位置によって瞳に導かれる画素の像における色合いや輝度が異なる(色ムラや輝度ムラが発生する)といった問題の発生を、より一層効果的に抑制することができる。しかも、第1回折格子部材の所定の領域において干渉縞の傾斜角φ1を所定の値とすることで、第1回折格子部材に入射し、回折反射された平行光束を、第2回折格子部材の所定の領域に確実に入射させることができる。また、第1回折格子部材を構成する回折格子層を、Q層の回折格子層が積層された構造とすれば、導光板21の軸線方向に沿った第1回折格子部材の長さの短縮化を図りつつ、画角θを大きくすることができる。
以下、実施例4における第1構成の第1回折格子部材30について説明する。
第1回折格子部材30には、例えば、図7の(A)あるいは(B)に模式的な断面図を示すように、その内部から表面に亙り干渉縞31が形成されており、且つ、第1回折格子部材30の表面における干渉縞31のピッチP1は等しい。
そして、第1回折格子部材30における干渉縞31が第1回折格子部材30の表面と成す角度を傾斜角φ1としたとき、第1回折格子部材30において、図7の(A)あるいは図7の(B)に模式的な断面図を示すように、
(B−1)傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMINよりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUTに形成された干渉縞31の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMINから離れるほど大きく、
(B−2)最小傾斜角領域RGMINよりも第2回折格子部材40に近い所に位置する内側領域RGINに形成された干渉縞31の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMINに隣接する内側領域RGIN-NEARにおいて最大傾斜角φMAXであり、最小傾斜角領域RGMINから離れるほど小さくなる。
実施例4における画像表示装置(尚、この実施例4における画像表示装置の構成、構造は、実施例1において説明した画像表示装置の構成、構造と同じである)の概念図を図6に示すように、第2回折格子部材40の中心を原点Oとし、原点Oを通る第2回折格子部材40の法線をX軸、原点Oを通る導光板21の軸線をY軸とする。また、第2回折格子部材40によって回折反射され、導光板21から出射された平行光束群に基づく像を観察するX軸上の地点に瞳50が存在するとする。瞳50のX座標の値がアイレリーフDに相当する。以下の説明においては、説明の簡素化のため、X−Y平面内に位置する平行光束に関して説明を行う。また、第1回折格子部材30の第2回折格子部材40に近い端部から原点Oまでの距離をL1、第1回折格子部材30の第2回折格子部材40に遠い端部から原点Oまでの距離をL2とする。
画像形成装置11から出射された光束r1(実線で示す)、r2(一点鎖線で示す)、r3(点線で示す)は、コリメート光学系12を通過した後、それぞれ、角度+Θ’IN(>0)、0(度)、−Θ’IN(<0)の平行光束となって導光板21に入射し、次いで、第1回折格子部材30に入射(衝突)し、第1回折格子部材30によって回折反射され、導光板21内を全反射して、第2回折格子部材40に向けて伝播し、第2回折格子部材40に入射(衝突)し、瞳50の中心に、それぞれ、画角θ=−θ0(<0)、0(度)、+θ0(>0)で入射する。尚、角度Θ’で導光板21に入射した平行光束は、画角θ(=入射する角度[−Θ’])で導光板21から出射される。この場合、各平行光束r1,r2,r3は、それぞれの有する異なる全反射角度α1,α2,α3に基づき、導光板21内を異なった全反射位置及び全反射回数で進むことになる。ここで、平行光束が導光板21の第1面21A(第2面21Bと対向する面)での全反射を経て第2面21B(第1回折格子部材30及び第2回折格子部材40が配置された導光板21の面)で全反射するとき、第2面21Bで全反射する位置(原点Oからの距離L)と全反射回数NTRとの関係は、平行光束が第1回折格子部材30に入射する位置(原点Oからの距離)をLf、導光板21の厚さをt、その平行光束の全反射角度をαとしたとき、以下の式(21)で表される。
L=Lf−2・NTR・t・tan(α) (21)
よって、平行光束r1,r2,r3の全反射角度α1,α2,α3における上記関係式(21)は、それぞれの平行光束の第1回折格子部材30への入射位置(最初の内部反射位置であり、原点Oからの距離)を、Lf_1,Lf_2,Lf_3、第2回折格子部材40への入射位置(最後の内部反射位置であり、原点Oからの距離)をLe_1,Le_2,Le_3、全反射回数をNTR_1,NTR_2,NTR_3とすると、以下の式(22−1)、式(22−2)、式(22−3)で表すことができる。
e_1=Lf_1−2・NTR_1・t・tan(α1) (22−1)
e_2=Lf_2−2・NTR_2・t・tan(α2) (22−1)
e_3=Lf_3−2・NTR_3・t・tan(α3) (22−1)
ここで、Le_1,Le_2,Le_3は、図6からも明らかなように、画角θとアイレリーフDの関係に基づき、平行光束が瞳50の中心部分に入射するように、一意的に決定される。また、NTR_1,NTR_2,NTR_3は正の整数でなければならない。このような関係式は、導光板21の厚さtと、平行光束が入射する第1回折格子部材30の範囲L1〜L2、及び、第1回折格子部材30における干渉縞31のピッチP1と画角θによって導かれるα1,α2,α3のとる様々な条件で成り立つために、より実用的な構成でこれらの変数を決定する必要がある。
以下の表2に示す条件において、原点Oからの距離L2_tを−3.0mmから3.0mmまで0.5mm刻みとし、各画角θ2_tにおいて同一波長でブラッグ条件を満足する第2回折格子部材40における干渉縞(赤色を回折反射する干渉縞、及び、緑色を回折反射する干渉縞)の傾斜の分布を計算した結果を、以下の表3に示し、青色を回折反射する干渉縞の傾斜の分布を計算した結果を、以下の表4に示す。尚、一般に、平行光束が入射角ΨINにて回折格子部材に入射し、出射回折角ΨOUTで回折反射されるときの回折効率を最大とするような干渉縞の傾斜角φMAXは以下の式(23)で表すことができ、この式(23)はブラッグ条件に基づき導出することができる。
φMAX=(ΨOUT+ΨIN)/2 (23)
実施例4あるいは後述する実施例5における第2回折格子部材40の干渉縞は、表3及び表4の傾斜角の値に則り、形成されている。具体的には、第2回折格子部材40における干渉縞における傾斜角は、第1回折格子部材30に近づくに従い、増加する。このような構成にすることで、色ムラや輝度ムラの一層の低減を図ることができる。尚、傾斜角の増加は、段階的であってもよいし、連続的であってもよい。即ち、前者の場合、第2回折格子部材40を、最も第1回折格子部材30から遠い部分から最も第1回折格子部材30に近い部分まで、T個の部分に分けたとき、t番目(但し、t=1,2・・・T)の第2回折格子部材の部分RG2_tにおける傾斜角を一定とし、しかも、tの値が増加するに従い、第2回折格子部材の部分RG2_tにおける傾斜角を増加させる形態とすればよい。一方、後者の場合、干渉縞の傾斜角を徐々に変化させる形態とすればよい。
[表2]
導光板厚さ :2.7mm(波長522nmでの屈折率1.526)
アイレリーフ :20mm
画角θ0 : 8.0度
画角−θ0 :−8.0度
回折格子層240Rにおける干渉縞ピッチ:488.1nm
回折格子層240Gにおける干渉縞ピッチ:399.9nm
回折格子層240Bにおける干渉縞ピッチ:399.9nm
[表3]第2回折格子部材40を構成する干渉縞(赤色を回折反射する干渉縞、及び、緑色を回折反射する干渉縞)
距離L2_t(mm) 画角θ2_t(度) 傾斜角φ2_t(度)
−3.0〜−2.5 −7.20 27.68
−2.5〜−2.0 −5.90 27.93
−2.0〜−1.5 −4.60 28.21
−1.5〜−1.0 −3.29 28.51
−1.0〜−0.5 −1.97 28.84
−0.5〜 0.0 −0.66 29.02
0.0〜 0.5 0.66 29.60
0.5〜 1.0 1.97 30.05
1.0〜 1.5 3.29 30.55
1.5〜 2.0 4.60 31.10
2.0〜 2.5 5.90 31.73
2.5〜 3.0 7.20 32.46
[表4]第2回折格子部材40を構成する干渉縞(青色を回折反射する干渉縞)
距離L2_t(mm) 画角θ2_t(度) 傾斜角φ2_t(度)
−3.0〜−2.5 −7.20 24.14
−2.5〜−2.0 −5.90 24.30
−2.0〜−1.5 −4.60 24.48
−1.5〜−1.0 −3.29 24.67
−1.0〜−0.5 −1.97 24.88
−0.5〜 0.0 −0.66 25.11
0.0〜 0.5 0.66 25.36
0.5〜 1.0 1.97 25.62
1.0〜 1.5 3.29 25.91
1.5〜 2.0 4.60 26.22
2.0〜 2.5 5.90 26.55
2.5〜 3.0 7.20 26.93
表3及び表4からも明らかなように、画角θの値が増加すると、第2回折格子部材40における傾斜角が大きくなる。云い換えれば、画角θの値が小さい場合、全反射角度αの値は小さくなり、このような画角θに対応する平行光束の導光板21内部における全反射回数NTRが多くなる。一方、画角θの値が大きい場合、全反射角度αの値は大きくなり、このような画角θに対応する平行光束の導光板21内部における全反射回数NTRは少なくなる。
瞳50の中心に入射するλ1=635nm及び波長λ2=522nmの平行光束が、第1回折格子部材30を構成する干渉縞(赤色を回折反射する干渉縞、及び、緑色を回折反射する干渉縞)のどの位置で回折反射し、更に、この平行光束が導光板21の第2面21Bを何回全反射して瞳50に到達するかを、図8の(A)のグラフに示す。尚、このグラフは、全て式(21)に基づき計算している。また、グラフにおける縦軸は距離Lを表し、横軸は画角θを表す。尚、図8の(A)及び図8の(B)においては、図面を簡素化のために、部分RG(q,s)を(q,s)で表示する。
実施例4にあっては、第1回折格子部材30は、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層(実施例4にあっては、Q=4)の回折格子層301,302,303,304が積層されて成り、各回折格子層には、その内部から表面に亙り、干渉縞が形成されており、各回折格子層の表面における干渉縞のピッチは等しく、且つ、回折格子層相互の干渉縞のピッチも等しい。
尚、回折格子層の全てにおいて最小傾斜角φMINは異なり、且つ、回折格子層の全てにおいて最大傾斜角φMAXは異なる。
図8の(A)において、右上がりの実線の曲線[1]は全反射回数NTR=4の場合を表し、右上がりの点線の曲線[2]は全反射回数NTR=5の場合を表し、右上がりの実線の曲線[3]は全反射回数NTR=6の場合を表し、右上がりの点線の曲線[4]は全反射回数NTR=7の場合を表す。
グラフの横軸(画角θであるが、入射する角度[−Θ’]にも相当する)のマイナス方向は、同一波長でブラッグ条件を満足する第1回折格子部材30における干渉縞31の傾斜角φ1が相対的に小さくなる方向であり、グラフの横軸(画角θであるが、入射する角度[−Θ’]にも相当する)のプラス方向は、同一波長でブラッグ条件を満足する第1回折格子部材30における干渉縞31の傾斜角φ1が相対的に大きくなる方向である。従って、グラフの曲線が左から右上がりになっているということは、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第1回折格子部材30における干渉縞31の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角が設けられた第1回折格子部材30の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなることを意味している。
画角θ=4.3度〜7.1度(=入射する角度[−Θ’])に相当する平行光束は、L≒35mm〜47mmのところで第1回折格子部材30を構成する第1層目の回折格子層301に入射し、この第1層目の回折格子層301の領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで4回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合には、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第1層目の回折格子層301の干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角φ1が設けられた第1層目の回折格子層301の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなる。
また、画角θ=0.2度〜3.9度(=入射する角度[−Θ’])に相当する平行光束は、L≒35mm〜47mmのところで第1回折格子部材30を構成する第2層目の回折格子層302に入射し、この第2層目の回折格子層302の領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで5回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合にも、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第2層目の回折格子層302の干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角φ1が設けられた第2層目の回折格子層302の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなる。
更には、画角θ=−3.9度〜−0.2度(=入射する角度[−Θ’])に相当する平行光束は、L≒35mm〜45mmのところで第1回折格子部材30を構成する第3層目の回折格子層303に入射し、この第3層目の回折格子層303の領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで6回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合にも、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第3層目の回折格子層303の干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角φ1が設けられた第3層目の回折格子層303の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなる。
また、画角θ=−7.6度〜−4.5度(=入射する角度[−Θ’])に相当する平行光束は、L≒35mm〜43mmのところで第1回折格子部材30を構成する第4層目の回折格子層304に入射し、この第4層目の回折格子層304の領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで7回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合にも、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第4層目の回折格子層304の干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角φ1が設けられた第4層目の回折格子層304の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなる。
尚、或る回折格子層に入射した平行光束は、他の3層の内の少なくとも1層の回折格子層に入射する場合があるが、他の回折格子層にあっては、係る平行光束の回折効率が低いので、係る平行光束が他の回折格子層によって回折反射されることはない。
第1層目の回折格子層301にあっては、画角θ1=−θ1_0=4.3度に相当する平行光束が回折反射される第1層目の回折格子層301の領域であるL=35mm〜37mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=47mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ1=θ1_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第1層目の回折格子層301の領域(L=45mm〜47mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
一方、第2層目の回折格子層302にあっては、画角θ2=−θ2_0=0.2度に相当する平行光束が回折反射される第2層目の回折格子層302の領域であるL=35mm〜37mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=47mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ2=θ2_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第2層目の回折格子層302の領域(L=45mm〜47mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
更には、第3層目の回折格子層303にあっては、画角θ3=−θ3_0=−3.9度に相当する平行光束が回折反射される第3層目の回折格子層303の領域であるL=35mm〜37mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=45mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ3=θ3_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第3層目の回折格子層303の領域(L=43mm〜45mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
また、第4層目の回折格子層304にあっては、画角θ4=−θ4_0=−7.6度に相当する平行光束が回折反射される第4層目の回折格子層304の領域であるL=35mm〜37mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=43mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L=35mm〜37mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ4=θ4_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第4層目の回折格子層304の領域(L=41mm〜43mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
ここで、最小傾斜角領域RGMINよりも第2回折格子部材40に近い所に回折格子層の領域は存在しないので、前述した(B−2)項は無視する。
外側領域RGOUTにおいて、図7の(A)あるいは図7の(B)に第1回折格子部材30の模式的な断面図を示すように、傾斜角φ1は、連続的に、しかも、Lの増加に伴い単調に増加する構成としてもよいし、あるいは又、外側領域RGOUTにおいて、傾斜角φ1は、段階的に、しかも、Lの増加に伴い単調に増加する構成としてもよい。即ち、導光板21の軸線方向に沿って第1回折格子部材30の、例えば、第1層目の回折格子層301をS個(具体的には、S=6)の部分に分け、第1層目の回折格子層301のs番目(但し、s=1,2・・・,6)の部分における傾斜角を一定とし、しかも、sの値が異なると第1層目の回折格子層301の部分における傾斜角を変えてもよい。第2層目、第3層目、第4層目の回折格子層302,303,304も同様とすればよい。第1層目の回折格子層301と第2層目の回折格子層302と第3層目の回折格子層303と第4層目の回折格子層304の積層順序は、本質的に任意である。
部分RG(q,s)の距離L1_sの範囲と、画角θ1_s(=入射する角度[−Θ’]1_s)と、傾斜角φ1_s2)との関係を、以下の表5、表6に示す。尚、波長λ1、波長λ2、波長λ3を、それぞれ、635nm、522nm、470nmとしている。
[表5]第1回折格子部材30を構成する干渉縞(赤色を回折反射する干渉縞、及び、緑色を回折反射する干渉縞)
4回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(1,1) 35〜37 4.30 30.97
(1,2) 37〜39 4.99 31.28
(1,3) 39〜41 5.61 31.58
(1,4) 41〜43 6.16 31.87
(1,5) 43〜45 6.66 32.14
(1,6) 45〜47 7.12 32.41
5回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(2,1) 35〜37 0.15 29.45
(2,2) 37〜39 1.03 29.73
(2,3) 39〜41 1.84 30.00
(2,4) 41〜43 2.58 30.27
(2,5) 43〜45 3.26 30.53
(2,6) 45〜47 3.88 30.79
6回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(3,1) 35〜37 −3.86 28.37
(3,2) 37〜39 −2.85 28.62
(3,3) 39〜41 −1.91 28.86
(3,4) 41〜43 −1.04 29.09
(3,5) 43〜45 −0.23 29.33
7回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(4,1) 35〜37 −7.62 27.6
(4,2) 37〜39 −6.53 27.81
(4,3) 39〜41 −5.51 28.01
(4,4) 41〜43 −4.54 28.22
[表6]第1回折格子部材30を構成する干渉縞(青色を回折反射する干渉縞)
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(1,1) 35〜37 6.20 26.62
(1,2) 37〜39 7.19 26.91
(1,3) 39〜41 8.11 27.18
6回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(2,1) 35〜37 2.01 25.61
(2,2) 37〜39 3.12 25.85
(2,3) 39〜41 4.15 26.09
(2,4) 41〜43 5.12 26.34
(2,5) 43〜45 6.02 26.57
7回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(3,1) 35〜37 −1.85 24.89
(3,2) 37〜39 −0.68 25.09
(3,3) 39〜41 0.43 25.30
(3,4) 43〜45 1.48 25.50
8回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(4,1) 35〜37 −5.39 24.36
(4,2) 37〜39 −4.18 24.53
(4,3) 39〜41 −3.02 24.70
(4,4) 43〜45 −1.92 24.88
10回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(1,1) 41〜43 −8.00 24.03
(1,2) 43〜45 −6.9 24.16
(1,3) 45〜47 −5.84 24.30
実施例4にあっては、第1回折格子部材を構成する回折格子層を多層の回折格子層が積層された構造とすることで、導光板の軸線方向に沿った第1回折格子部材の長さの一層短縮化を図りつつ、画角を一層大きくすることができるし、導光板の厚さを薄くすることもでき、光学装置及び画像表示装置の一層の小型化を図ることができる。
実施例5は、第2構成の第1回折格子部材に関する。実施例5の光学装置及び画像表示装置の概念図は、基本的には図6に示したと同様である。尚、以下の説明においては、緑色の光を回折反射する干渉縞について説明するが、赤色の光を回折反射する干渉縞、青色の光を回折反射する干渉縞についても、数値等が異なる点を除き、それらの構造、構成は、緑色の光を回折反射する干渉縞と同じ構造、構成を有する。
実施例5にあっては、実施例4の表4に示した種々のパラメータを、以下の表7に示すパラメータに変更した。
[表7]
導光板21の厚さt:5mm
アイレリーフd :20mm
第1回折格子部材130における緑色を回折反射する干渉縞のピッチ
:402.2nm
画角θ0 : 6.0度
画角−θ0 :−6.0度
実施例5の第1回折格子部材130の具体的な説明を行う前に、第1回折格子部材130が、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層(実施例5にあっては、Q=2)の回折格子層130a,130bが積層されていると想定し、先ず、これらの想定された回折格子層130a,130bに関する説明を行う。尚、回折格子層130a,130bから構成されたと想定した第1回折格子部材130の一例の模式的な断面図を図9の(B)に示す。
ここで、想定された各回折格子層130a,130bには、その内部から表面に亙り、干渉縞が形成されており、各回折格子層130a,130bの表面における干渉縞のピッチは等しく、且つ、各回折格子層130a,130b相互の干渉縞のピッチも等しいとする。そして、各回折格子層130a,130bの全てにおいて最小傾斜角φMINは異なり、且つ、各回折格子層130a,130bの全てにおいて最大傾斜角φMAXは異なるとする。
瞳50の中心に入射する波長λ=522nmの平行光束が、係る回折格子層130a,130bから構成されたと想定した第1回折格子部材130のどの位置で回折反射し、更に、この平行光束が導光板21の第2面21Bを何回全反射して瞳50に到達するかを、図9の(A)のグラフに示す。
図9の(A)において、右上がりの実線の曲線[1]は全反射回数NTR=3の場合を表し、右上がりの点線の曲線[2]は全反射回数NTR=4の場合を表す。ここで、グラフの曲線が左から右上がりになっているということは、実施例4において説明したと同様に、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第1回折格子部材130の干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角が設けられた第1回折格子部材130の領域の原点Oからの距離が徐々に長くなることを意味している。
例えば、画角θ=1.3度〜6.0度(=入射角[−Θ])に相当する平行光束は、L≒36mm〜51mmのところで第2層目の回折格子層130bに入射し、この第2層目の回折格子層130bの領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで3回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合には、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第2層目の回折格子層130bの干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角が設けられた第2層目の回折格子層130bの領域の原点Oからの距離が徐々に長くなる。
一方、画角θが1.3度以下の場合にあっては、即ち、画角θ=−6.0度〜1.3度(=入射角[−Θ])に相当する平行光束は、第1層目の回折格子層130aにおいて、L≒36mm〜52mmのところで第1層目の回折格子層130aに入射し、この第1層目の回折格子層130aの領域において回折反射され、導光板21の第2面21Bで4回、全反射した後、第2回折格子部材40に入射し、回折反射されて、導光板21から出射され、瞳50に導かれる。そして、この場合にも、画角θがプラス方向に変化するにつれて、同一波長の平行光束を回折反射する第1層目の回折格子層130aの干渉縞の傾斜角φ1が小から大に変化し、更には、このような傾斜角が設けられた第1層目の回折格子層130aの原点Oからの距離が徐々に長くなる。
尚、画角θ=−6.0度〜1.3度(=入射角[−Θ])に相当する平行光束は、第2層目の回折格子層130bに入射する場合があるが、係る平行光束の第2層目の回折格子層130bにおける回折効率が低いので、係る平行光束が第2層目の回折格子層130bによって回折反射されることはない。同様に、画角θ=1.3度〜6.0度(=入射角[−Θ])に相当する平行光束は、第1層目の回折格子層130aにも入射するが、係る平行光束の第1層目の回折格子層130aにおける回折効率が低いので、係る平行光束が第1層目の回折格子層130aによって回折反射されることはない。
第1層目の回折格子層130aにあっては、画角θ1=−θ1_0=−6.0度に相当する平行光束が回折反射される第1層目の回折格子層130aの領域であるL≒36mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L≒36mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=52mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L≒36mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ1=θ1_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第1層目の回折格子層130aの領域(L=52mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
一方、第2層目の回折格子層130bにあっては、画角θ2=−θ2_0=1.3度に相当する平行光束が回折反射される第2層目の回折格子層130bの領域であるL≒36mmの領域における干渉縞の傾斜角φ1が最小傾斜角φMINである。そして、傾斜角φ1が最小傾斜角φMINとなる最小傾斜角領域RGMIN(L≒36mmが相当)よりも第2回折格子部材40から遠い所に位置する外側領域RGOUT(L=51mmまでの領域が相当)に形成された干渉縞の傾斜角φ1は、最小傾斜角領域RGMIN(L≒36mmが相当)から離れるほど大きい。そして、画角θ2=θ2_0となる平行光束に相当する平行光束が回折反射される第2層目の回折格子層130bの領域(L=51mmの領域が相当)が最大傾斜角φMAXを有する。
ここで、最小傾斜角領域RGMINよりも第2回折格子部材40に近い所に回折格子層の領域は存在しないので、実施例4において説明したと同様に、(B−2)項は無視する。
外側領域RGOUTにおいて、傾斜角φ1は、連続的に、しかも、Lの増加に伴い単調に増加する構成としてもよい。あるいは又、図9の(B)に示すように、導光板21の軸線方向に沿って第1回折格子部材130をS個(具体的には、S=6)の部分に分け、s番目(但し、s=1,2・・・,6)の第1層目の回折格子層130aの部分RG(q,s)[RG(1,1),RG(1,2),RG(1,3),RG(1,4),RG(1,5),RG(1,6)]、s番目の第2層目の回折格子層130bの部分RG(q,s)[RG(2,1),RG(2,2),RG(2,3),RG(2,4),RG(2,5),RG(2,6)]における傾斜角を一定とし、しかも、sの値が異なると回折格子層130a,130bの部分における傾斜角φ1を変えてもよい。
部分RG(q,s)の距離L1_sの範囲と、画角θ1_s(=入射角[−Θ]1_s)と、傾斜角φ1_sとの関係を、以下の表8に示す。
[表8]
3回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(2,1) 36.0 〜38.25 1.74 29.97
(2,2) 38.25〜40.75 2.8 30.36
(2,3) 40.75〜43.25 3.7 30.72
(2,4) 43.25〜45.75 4.5 31.07
(2,5) 45.75〜48.5 5.2 31.40
(2,6) 48.5 〜52.0 5.8 31.70
4回全反射
(q,s) 距離L1_s(mm) 画角θ1_s(度) 傾斜角φ1_s(度)
(1,1) 36.0 〜38.25 −5.4 28.03
(1,2) 38.25〜40.75 −4.0 28.34
(1,3) 40.75〜43.25 −2.9 28.60
(1,4) 43.25〜45.75 −1.75 28.90
(1,5) 45.75〜48.5 −0.76 29.17
(1,6) 48.5 〜52.0 0.08 29.42
さて、このような想定された回折格子層130a,130bと等価である仮想回折格子層230a,230bを考える。ここで、実施例5にあっては、第1回折格子部材130は、図10の(B)に概念図(断面)を示すように、反射型体積ホログラム回折格子から成るQ層(実施例5にあっては、Q=2である)の仮想回折格子層が積層されて成ると仮定したとき、第1回折格子部材130を構成する各仮想回折格子層230a,230bの表面における干渉縞のピッチは等しく、且つ、仮想回折格子層230a,230b相互の干渉縞のピッチも等しい。
仮想回折格子層230a,230bにおける干渉縞が仮想回折格子層230a,230bの表面と成す角度を傾斜角としたとき、各仮想回折格子層230a,230bにおいて:
(B−1)傾斜角が最小傾斜角となる最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材から遠い所に位置する外側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域から離れるほど大きく、
(B−2)最小傾斜角領域よりも第2回折格子部材に近い所に位置する内側領域に形成された干渉縞の傾斜角は、最小傾斜角領域に隣接する内側領域において最大傾斜角であり、最小傾斜角領域から離れるほど小さくなる。
そして、第1回折格子部材130を、最も第2回折格子部材に近い部分から最も第2回折格子部材から遠い部分まで、R個の区画(実施例5にあっては、R=6)に分けたとき、r番目(但し、r=1,2・・・R)の第1回折格子部材の区画RG1_rは、Q層の仮想回折格子層を、最も第2回折格子部材に近い部分から最も第2回折格子部材から遠い部分まで、R個の区画に分けたとき得られる仮想回折格子層の区画VG(r,q)(但し、qは、1からQの範囲内で選択された、重複の無い、任意の整数)の積層構造から構成されている。
具体的には、図10の(A)に示すように、第1層目の回折格子層230A及び第2層目の回折格子層230Bは、第2回折格子部材側から、以下の表9の順で配列されている。表9にあっては、上段に記載された回折格子層ほど、第2回折格子部材40に近いところに位置する。
[表9]
第1層目の回折格子層230A 第2層目の回折格子層230B
区画VG(1,2) 区画VG(1,1)
区画VG(2,1) 区画VG(2,2)
区画VG(3,2) 区画VG(3,1)
区画VG(4,2) 区画VG(4,1)
区画VG(5,1) 区画VG(5,2)
区画VG(6,2) 区画VG(6,1)
ここで、区画VG(1,1),VG(2,1),VG(3,1),VG(4,1),VG(5,1),VG(6,1)の有する特性は、上述の想定された回折格子層130aの部分RG(q,s)[RG(1,1),RG(1,2),RG(1,3),RG(1,4),RG(1,5),RG(1,6)]の有する特性と同じとすることができるし、区画VG(1,2),VG(2,2),VG(3,2),VG(4,2),VG(5,2),VG(6,2)の有する特性は、上述の想定された回折格子層130bの部分RG(q,s)[RG(2,1),RG(2,2),RG(2,3),RG(2,4),RG(2,5),RG(2,6)]の有する特性と同じとすることができる。
図11には、図10の(A)に示したように積層された第1回折格子部材130への平行光束の入射状態を模式的に示す。簡略化のため導光板21は省略している。画像形成装置11の各画素位置から出射された光束群がコリメート光学系12によりコリメートされ、進行方向の異なる平行光束から成る光束群に変換される。その後、これらの平行光束は図示しない導光板21を通過し、図10の(A)に示した第1回折格子部材130に入射する。このとき、区画VG(1,2)に入射した平行光束r1は、区画VG(1,2)によって回折反射されること無く、区画VG(1,1)に入射し、ここで回折反射される。
即ち、平行光束r1は最もプラス方向の入射角(最もマイナス方向の画角−θ0)を有するので、区画VG(1,1)において所定のブラッグ条件に基づき回折反射され、導光板21内を全反射を繰り返しながら伝播していく。一方、この平行光束r1は、区画VG(1,2)においては殆ど回折反射されない。これは、図12に示すように、それぞれの区画VG(r,q)における回折効率の角度特性が同じ位置に積層されている他の区画VG(r,q')における回折効率の角度特性をカバーするほど大きくないためである。
しかも、積層されている回折格子層230A,230Bの厚さは、例えば20μmと非常に薄いため、平行光束r1と平行光束r7の全反射の位置がずれることがなく、実施例4にて説明したとほぼ同じ特性を有する。第1層目の回折格子層230Aと第2層目の回折格子層230Bの積層順序を逆にしてもよい。
第2回折格子部材40の中心を原点Oとし、原点Oを通る第2回折格子部材40の法線をX軸、原点Oを通る導光板の軸線をY軸とし、第2回折格子部材40によって回折反射され、導光板21から出射された平行光束群に基づく像を観察するX軸上の地点(瞳50)と、第q層目の仮想回折格子層(但し、q=1,2・・・Q)によって回折反射され、第2回折格子部材40によって回折反射されると想定した想定平行光束であってX−Y平面内に位置する想定平行光束の内、最も第1回折格子部材130に近い想定平行光束との成す角度を画角θq=θq_0(>0)、最も第1回折格子部材130に遠い想定平行光束との成す角度を画角θq=−θq_0(<0)としたとき、
画角θq=θq_0となる想定平行光束に相当する想定平行光束が回折反射される第q層目の仮想回折格子層の領域が、最大傾斜角を有し、
画角θq=−θq_0となる想定平行光束に相当する想定平行光束が回折反射される第q番目の仮想回折格子層の領域が、最小傾斜角を有する。
第1回折格子部材を構成する回折格子層の部分(領域)と仮想回折格子層の区画とが一対一に対応していなくともよく、図10の(C)及び図10の(D)に、それぞれ、第1回折格子部材の変形例の概念図(断面)、及び、仮想回折格子層の変形例の積層構造の概念図(断面)を示す。
以上、本発明を好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明した画像表示装置の構成、構造は例示であり、適宜変更することができる。例えば、実施例4において、第1回折格子部材30には、各平行光束を構成する異なる波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類(例えば、波長635nmの赤色、波長522nmの緑色及び波長470nmの青色の3種類)の光束の回折反射の角度を略同一とするために、P種類(例えば3種類)の干渉縞が形成されている構成とすることができるし、実施例5において、各仮想回折格子層には、各平行光束を構成する異なる波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類(例えば、波長635nmの赤色、波長522nmの緑色及び波長470nmの青色の3種類)の光束の回折反射の角度を略同一とするために、P種類(例えば3種類)の干渉縞が形成されている構成とすることができる。
図1は、実施例1の画像表示装置の概念図である。 図2の(A)、(B)及び(C)は、それぞれ、緑色(波長:522nm)において、画像表示装置を使用する観察者の瞳の位置が、設計上の瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)−1.0mmにあるとき、設計上の瞳位置にあるとき、設計上の瞳位置よりも水平画角方向(Y方向)+1.0mmにあるときの、の最大階調表示時の輝度分布[輝度の値の実測値fk_G(m)]、及び、輝度分布[Fk_G(m)]を示すグラフである。 図3は、実施例1における補正手段を備えた画像形成装置駆動装置の一部分の回路図である。 図4は、実施例2における補正手段を備えた画像形成装置駆動装置の一部分の回路図である。 図5は、実施例3における補正手段を備えた画像形成装置駆動装置の一部分の回路図である。 図6は、実施例4の画像表示装置の概念図である。 図7の(A)及び(B)は、実施例4における第1回折格子部材を構成する回折格子層の模式的な断面図である。 図8の(A)は、実施例4において、導光板内部における平行光束の全反射回数と、画角θと、第1回折格子部材における平行光束の入射位置の関係を示すグラフであり、図8の(B)は、実施例4の第1回折格子部材を構成する回折格子層の模式的な断面図である。 図9の(A)は、実施例5において、第1回折格子部材が、反射型体積ホログラム回折格子から成る2層の回折格子層が積層されていると想定したときの、導光板内部における平行光束の全反射回数と、画角θと、第1回折格子部材における平行光束の入射位置の関係を示すグラフであり、図9の(B)は、想定された第1回折格子部材の模式的な断面図である。 図10の(A)は、実施例5の光学装置における第1回折格子部材の概念図(断面)であり、図10の(B)は、仮想回折格子層が積層されて成ると仮定したとき、第1回折格子部材を構成する各仮想回折格子層の概念図(断面)であり、図10の(C)は、実施例5の光学装置における第1回折格子部材の変形例の概念図(断面)であり、図10の(D)は、仮想回折格子層が積層されて成ると仮定したとき、第1回折格子部材の変形例を構成する各仮想回折格子層の概念図(断面)である。 図11は、図10の(A)に示したように積層された第1回折格子部材への平行光束の入射状態を模式的に示す図である。 図12は、多層化された回折格子層に入射する光束が回折反射されるか否かを説明するための図である。 図13は、従来の画像表示装置の概念図である。 図14は、瞳位置が移動したときの回折効率の入射波長依存性、及び、第2回折格子部材に入射する波長のスペクトルPの変化する状態を示すグラフである。 図15は、瞳位置が移動したときの回折効率の入射波長依存性、及び、第2回折格子部材に入射する波長のスペクトルPの変化する状態を示すグラフである。
符号の説明
10・・・画像表示装置、11・・・画像形成装置、12・・・コリメート光学系、20・・・光学装置、21・・・導光板、21A・・・導光板の第1面、21B・・・導光板の第2面、30,130・・・第1回折格子部材、40・・・第2回折格子部材、31,41・・・干渉縞、50・・・瞳、60・・・画像形成装置駆動装置、61・・・画像信号処理回路、70,170,270・・・補正手段、71,171,271・・・記憶手段、72,172,272・・・制御回路、73,173,273・・・補正回路、74・・・タイミング発生回路、75,175,275・・・補正データ発生回路、76・・・乗算器

Claims (6)

  1. (a)Y方向に沿ってM個、Z方向に沿ってN個の、合計M×N個の画素から構成された画像形成装置と、
    (b)画像形成装置の各画素から出射された光を平行光束とするコリメート光学系と、
    (c)コリメート光学系にて平行光束とされた光が入射され、導光され、出射される光学装置と、
    (d)補正手段を備えた画像形成装置駆動装置、
    から成る画像表示装置であって、
    光学装置は、
    (A)光が入射され、内部を全反射により伝播した後、出射される、Y方向に沿って延びる導光板、
    (B)導光板に入射した光が導光板の内部でY方向に沿って全反射されるように、導光板に入射した光を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第1回折格子部材、及び、
    (C)導光板から光を出射して、観察者の瞳位置に入射させるように、導光板の内部を全反射により伝播した光を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成る第2回折格子部材、
    を備えており、
    補正手段は、複数の異なる瞳位置における輝度分布から求められた、Y方向に沿った各画素に対する補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正することを特徴とする画像表示装置。
  2. 補正係数は、複数の異なる瞳位置における所定の階調表示時の輝度分布と、所望の輝度分布との差を最小とするものであることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 各画素は、赤色を出射する赤色発光副画素、緑色を出射する緑色発光副画素、及び、青色を出射する青色発光副画素から構成され、
    補正手段は、赤色発光副画素、緑色発光副画素、及び、青色発光副画素のそれぞれに対する補正係数を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  4. Z方向に沿った各画素に入力される画像信号の値は、同じ補正係数に基づき補正されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  5. 補正手段は、複数の補正係数を備えており、
    補正手段は、全画素に入力される画像信号の平均値に基づき、該複数の補正係数から1の補正係数を選択することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  6. 補正手段は、1つの補正係数、及び、入力される画像信号の値に対応した強度係数を備えており、
    補正手段は、全画素に入力される画像信号の平均値に基づき強度係数を選択し、該選択された強度係数及び補正係数に基づき、画像形成装置の各画素に入力される画像信号の値を補正することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
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