JP2008057717A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることのできる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】 外方部材1と内方部材23の軌道面1a,1b,2a,3a間に複列の転動体4とを備える。内方部材23が、フランジ2cを有するハブ輪2と、その軸部2bのインボード側端の外周に嵌合した内輪3とでなる。この車輪用軸受装置において、内輪3の内径面3bにおける軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設け、あるいは内輪3の内径面3bを、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径より大きくなるテーパ形状とする。【選択図】 図1
【解決手段】 外方部材1と内方部材23の軌道面1a,1b,2a,3a間に複列の転動体4とを備える。内方部材23が、フランジ2cを有するハブ輪2と、その軸部2bのインボード側端の外周に嵌合した内輪3とでなる。この車輪用軸受装置において、内輪3の内径面3bにおける軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設け、あるいは内輪3の内径面3bを、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径より大きくなるテーパ形状とする。【選択図】 図1
Description
この発明は、自動車等の車輪用軸受装置に関し、詳しくは、内方部材が車輪取付フランジを有するハブ輪と、ハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置に関する。
従来、図5に示すように、車輪用軸受装置として、外方部材1と内方部材23の間に複列の転動体4を介在させ、内方部材23を、ハブ輪2とこのハブ輪2の軸部2bのインボード側端の外周に圧入した内輪3とで構成したものがある。ハブ輪2は、軸部2bおよび車輪取付用のフランジ2cを有する。内輪3は、図6に示すようにその内径面3bの正面側の内径D1と背面側の内径D2が等しく、軸方向全体に渡って同径である。
上記のような車輪用軸受装置においては、一般に操舵時や加速時に大きなモーメント荷重が作用することがあり、ハブ輪2の軸部2bと内輪3の嵌合面で回転方向への滑りを生じ、いわゆるクリープが起こることがある。そのため従来より、内輪3とハブ輪軸部2bとの嵌合部に締代を十分に確保して、このクリープの発生を防止していた。
しかし、締代を大きくし過ぎると、内輪3の軌道面3aに働く円周方向の引張応力が過大となり、これが原因で軸受装置の耐久性が損なわれることがある。
しかし、締代を大きくし過ぎると、内輪3の軌道面3aに働く円周方向の引張応力が過大となり、これが原因で軸受装置の耐久性が損なわれることがある。
上記の理由で、締代を大きくすることには限界がある。この為、特許文献1では、内輪とハブ輪の嵌合面にセレーションを形成し、このセレーションの相互の噛合によって、内輪とハブ輪との回転方向の相対回転を阻止し、クリープを発生させないようにしている。 また、特許文献2および特許文献3では、内輪の内径面にセレーションを形成し、このセレーションをハブ輪の軸部の外径面に喰い込ませて上記と同様のクリープの発生を防止している。
特開平7−27135号公報
特開2001−1710号公報
特開2003−130062号公報
しかし、上記各特許文献のように、内輪とハブ輪の嵌合部にセレーション加工を施したものでは、内輪の軌道面が変形し、軸受装置の短寿命化に繋がる可能性がある。また、内輪およびハブ輪の嵌合部にセレーション加工を施すため、軸受装置のコストアップに繋がる。
この発明の目的は、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることのできる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明における第1の発明にかかる車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置において、前記内輪の内径面における軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設けたことを特徴とする。
この構成によると、内輪の内径面における軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設けたので、内輪とハブ輪軸部との嵌合部分は、この段部によって大きな締代を持つ。これにより、内輪とハブ輪との間の回転方向の滑りが防止され、クリープの発生が抑えられる。前記段部の軸方向位置を適宜設計することにより、内輪の軌道面の変形及び内輪軌道面に働く円周方向の引張応力が緩和できる。内輪の内径面に段部を設けるだけで良いため、クリープ防止のための加工コストの増大も抑えられる。
このように、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
このように、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
この発明において、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置とし、前記内輪の段部を、この内輪の軌道面に対する肩部とこの肩部側の内輪端面との間に設けても良い。
接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受の場合、内輪の軌道面に対する肩部側の部分は軌道面の形成部位に比べて厚肉となる。内輪の段部は、この厚肉の肩部側部分に対応する内輪の内径面に設けられ、また内輪の軌道面の形成範囲から外れる。このため、段部をハブ輪に締まり嵌め状態に嵌合させたことによる内輪軌道面の変形への影響が緩和される。
接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受の場合、内輪の軌道面に対する肩部側の部分は軌道面の形成部位に比べて厚肉となる。内輪の段部は、この厚肉の肩部側部分に対応する内輪の内径面に設けられ、また内輪の軌道面の形成範囲から外れる。このため、段部をハブ輪に締まり嵌め状態に嵌合させたことによる内輪軌道面の変形への影響が緩和される。
この発明における第2の発明にかかる車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなり、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置において、前記内輪の内径面を、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径よりも大きくなるテーパ形状としたことを特徴とする。
この構成によると、内輪の内径面を、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径よりも大きくなるテーパ形状としたため、ハブ輪の軸部と内径が小さくなる内輪背面側での嵌合部分では、大きな締代を持つ圧入嵌合状態となり、内輪とハブ輪の軸部との相対回転が防止される。このため、内輪とハブ輪間のクリープの発生が抑えられる。この場合に、締代が大きくなる部分は、内輪の肉厚が厚い内輪背面側となる為、内輪の軌道面に働く円周方向の引張応力が過大となることがなく、耐久性が損なわれることが回避される。また内輪の内径面をテーパ形状とするだけで良いため、クリープ防止のための加工コストの増大が抑えられる。
このように、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
このように、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
第2の発明において、前記内輪の内径面をテーパ状とする軸方向範囲を、この内輪の軌道面よりも内輪背面側の範囲としても良い。
このように内輪の内径面をテーパ状とする軸方向範囲を規制した場合、圧入による内輪の軌道面の変形への影響及び軌道面に働く円周方向の引張応力を、より効果的に緩和することができる。
このように内輪の内径面をテーパ状とする軸方向範囲を規制した場合、圧入による内輪の軌道面の変形への影響及び軌道面に働く円周方向の引張応力を、より効果的に緩和することができる。
この発明における第1の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置において、前記内輪の内径面における軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設けたため、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
この発明における第2の発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなり、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置において、前記内輪の内径面を、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径よりも大きくなるテーパ形状としたため、内輪軌道面に働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面の変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪とハブ輪との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
この発明の車輪用軸受装置は、駆動輪用の第3世代タイプの軸受装置であって、図1に示すように2列の軌道面1a,1bを有する外方部材1と、これら各軌道面1a,1bに対向する軌道面2a,3aを有する内方部材23とを備える。外方部材1は、車輪取付用のフランジ1cを外周に有し、このフランジ1cに形成された雌ねじ等のボルト孔1dを介して車体における懸架装置のナックル(図示せず)に固定される。
内方部材23は、ハブ輪2および内輪3からなり、これらハブ輪2および内輪3に上記各列の軌道面2a,3aが設けられている。ハブ輪2は、中空の軸部2b、および軸部2bのアウトボード側端の外周に設けられた車輪取付用フランジ2cを有する。内輪3は、ハブ輪2の軸部2bのインボード側端の外周に段差をもって小径に形成された内輪嵌合面2baに嵌合している。なお、この明細書において、アウトボード側とは、車輪用軸受装置を車体に取付けた状態で車幅方向外側を言い、インボード側とは、同車幅方向の中央側を言う。ハブ輪2における軸部2bの中空部は、スプライン軸孔とされ、図示しない等速ジョイントの外輪のステム部が嵌合固定され、これによってハブ輪2が駆動回転する。車輪取付用フランジ2cには車輪(図示せず)がボルト2dによって取付けられる。
外方部材1の軌道面1a,1bと内方部材23の軌道面2a,3aとの間には転動体4が2列に介在され、保持器5によって保持されている。各列の転動体4はボールからなり、この車輪用軸受装置は、接触角αが背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型とされている。外方部材1とハブ輪2および内輪3間に形成される軸受空間の両端部は、シール6,7により密封されている。
図2に示すように、内輪3の軌道面3aは、内輪正面側(すなわち軸受背面側)から内輪背面側に向かい径大化して肩部3cに連続する曲面に形成される。これにより、内輪3の肩部3cから内輪背面までの軸方向部分3caは、肩部3cから内輪正面までの軸方向部分3aaよりも肉厚が大となっている。
内輪3の内径面3bは、軸方向の背面部に、内径側に突出する段部3dを形成した段差形状とされている。段部3dは、その内径D2を内輪3の内輪正面側の内径D1よりも小さくした環状の突出部分のことである。段部3dは、内輪3の肩部3cとこの肩部3c側の内輪端面との間の軸方向範囲、つまり内輪3の肉厚の厚い軸方向部分3caに設けられている。
段部3dの内輪端面との間の角部は断面円弧状の面取り形状とされ、段部3dと内輪2の一般部分の内径面3bとの間はテーパ面とされている。このテーパ面の部分を除く段部3dの軸方向に沿った形成幅L1は、内輪2の上記肩部側の軸方向部分3aaの軸方向幅L2よりもやや小とされている。
内輪3の内径面3bは、軸方向の背面部に、内径側に突出する段部3dを形成した段差形状とされている。段部3dは、その内径D2を内輪3の内輪正面側の内径D1よりも小さくした環状の突出部分のことである。段部3dは、内輪3の肩部3cとこの肩部3c側の内輪端面との間の軸方向範囲、つまり内輪3の肉厚の厚い軸方向部分3caに設けられている。
段部3dの内輪端面との間の角部は断面円弧状の面取り形状とされ、段部3dと内輪2の一般部分の内径面3bとの間はテーパ面とされている。このテーパ面の部分を除く段部3dの軸方向に沿った形成幅L1は、内輪2の上記肩部側の軸方向部分3aaの軸方向幅L2よりもやや小とされている。
内輪3の一般部分の内径となる内輪正面側の内径D1は、ハブ輪2の内輪嵌合面の外径に対して正または零の締代を持つ径とされ、段部3dの内径D2は、ハブ輪2の内輪嵌合面の外径に対して正の締代を持つ径とされる。この段部3dの内径D2は、内輪3の肩部外径に働く円周方向の引張応力が過大とならない寸法に設定することが必要であり、例えば200MPa以下となるように設定する。
この構成の車輪用軸受装置によると、内輪3の内径面3bにおける軸方向の一部に段部3dを設けたので、内輪3とハブ輪2の軸部2bとの嵌合部分は、この段部3dによって大きな締代を持つ。これにより、内輪3とハブ輪2との間の回転方向の滑りが防止され、クリープの発生が抑えられる。段部3dは、内輪3の厚肉の肩部側部分3caに対応する範囲に設けられ、内輪3の軌道面3aの形成範囲から外れる。このため、段部3dをハブ輪2に締まり嵌め状態に嵌合させたことによる内輪軌道面3aの変形への影響及び、内輪軌道面3aに働く円周方向の引張応力が緩和される。
このように、内輪軌道面3aに働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面3aの変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪3とハブ輪2との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
このように、内輪軌道面3aに働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面3aの変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪3とハブ輪2との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
図3(A)(B)は、この発明の他の実施形態における内輪3を示す。この内輪3は、内径面3bを、内輪正面側(軸受背面側)の内径D1が内輪背面側の内径D3よりも大きくなるテーパ形状としたものであり、内輪背面側の内径D3が内輪3の軸方向における内径の最小とされる。この実施形態の場合も、内輪3の内輪正面側の内径D1は、ハブ輪2の内輪嵌合面の外径に対して正または零の締代を持つ径とされ、内輪背面側の内径D3は、ハブ輪2の内輪嵌合面の外径に対して正の締代を持つ径とされる。内輪背面側の内径D3は、内輪3の肩部外径に働く円周方向の引張応力が過大とならない寸法に設定することが必要であり、例えば200MPa以下となるように設定する。
なお、この実施形態におけるその他の構成は、図1,図2と共に説明した第1の実施形態と同様である。
なお、この実施形態におけるその他の構成は、図1,図2と共に説明した第1の実施形態と同様である。
この実施形態の場合、内輪3の内径面3bを、内輪正面側の内径D1が内輪背面側の内径D3よりも大きくなるテーパ形状としているから、ハブ輪2に対する内輪3の内輪背面側での嵌合部分では、大きな締代を持つ圧入嵌合状態となり、内輪3とハブ輪軸部2bとの相対回転が防止される。このため、内輪3とハブ輪2間のクリープの発生が抑えられる。この場合に、締代が大きくなる部分は、軸方向の一部であるため、大きなモーメント荷重の作用時等に、内輪3の軌道面3aに働く円周方向の引張応力が過大となることがなく、耐久性が損なわれることが回避される。特に、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置において、内輪正面側の内径D1が内輪背面側の内径D3よりも大きくなるテーパ形状としており、締代の大きくなる箇所は、内輪3の軌道面3aに対する肩部側部分に位置することになる。そのため、締代を大きくしたことによる内輪3の軌道面3aの変形への影響が緩和される。また、内輪3の内径面3bをテーパ形状とするだけで良いため、クリープ防止のための加工コストの増大が押さえられる。
このように、この実施形態においても、内輪軌道面3aに働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面3aの変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪3とハブ輪2との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
このように、この実施形態においても、内輪軌道面3aに働く円周方向の引張応力の過大や、内輪軌道面3aの変形等による軸受耐久性の低下の問題を生じることなく、内輪3とハブ輪2との嵌合部におけるクリープの発生を防止でき、かつコスト増を抑えることができる。
図4(A)(B)は、この発明のさらに他の実施形態における内輪3を示す。この内輪3は、内径面3bをテーパ状面3fとする軸方向範囲L3を、内輪3の軌道面3aよりも内輪背面側の範囲としたものであり、この範囲L3は、肩部から内輪背面までの軸方向部分3caの形成範囲L2よりやや狭い範囲としている。内輪3の内径面3bにおける内輪正面側端からテーパ状面3fに至るまでの部分の径は同一径、つまり円筒状面とされている。
テーパ状面3fは、内面背面側に向かって徐々に内径が小さくなり、背面側部分で最小の内径D4となる。この内径D4は、内輪3の肩部外径に働く円周方向の引張応力が過大とならない寸法に設定することが必要であり、例えば上記200MPa以下となるように設定する。
なお、この実施形態におけるその他の構成は、図1,図2と共に説明した第1の実施形態と同様である。
テーパ状面3fは、内面背面側に向かって徐々に内径が小さくなり、背面側部分で最小の内径D4となる。この内径D4は、内輪3の肩部外径に働く円周方向の引張応力が過大とならない寸法に設定することが必要であり、例えば上記200MPa以下となるように設定する。
なお、この実施形態におけるその他の構成は、図1,図2と共に説明した第1の実施形態と同様である。
この実施形態の場合、内輪3の内径面3bをテーパ状面3fとする軸方向範囲を一部としたため、圧入による内輪3の軌道面3aの変形への影響の緩和が、より効果的になされる。
なお、上記実施形態では、アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置に適用した場合につき説明したが、円すいころ軸受型の車輪用軸受装置においても、この発明を適用することができる。
1…外方部材
1a,1b…軌道面
1c…車輪取付用フランジ
1d…ボルト孔
2…ハブ輪
2a…軌道面
2b…軸部
2ba…内輪嵌合面
2c…フランジ
2d…ボルト
3…内輪
3a…軌道面
3aa…肩部から内輪正面までの軸方向部分
3b…内径面
3c…肩部
3ca…肩部から内輪背面までの軸方向部分
3d…段部
3f…テーパ状面
4…転動体
5…保持器
23…内方部材
D1…内輪正面側内径
D2、D3、D4…内輪背面側内径
α…接触角
1a,1b…軌道面
1c…車輪取付用フランジ
1d…ボルト孔
2…ハブ輪
2a…軌道面
2b…軸部
2ba…内輪嵌合面
2c…フランジ
2d…ボルト
3…内輪
3a…軌道面
3aa…肩部から内輪正面までの軸方向部分
3b…内径面
3c…肩部
3ca…肩部から内輪背面までの軸方向部分
3d…段部
3f…テーパ状面
4…転動体
5…保持器
23…内方部材
D1…内輪正面側内径
D2、D3、D4…内輪背面側内径
α…接触角
Claims (4)
- 内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置において、
前記内輪の内径面における軸方向の一部に、内径側へ突出する段部を設けたことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 請求項1において、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置とし、前記内輪の段部を、この内輪の軌道面に対する肩部とこの肩部側の内輪端面との間に設けた車輪用軸受装置。
- 内周に複列の軌道面を有し車体に取付けられる外方部材と、前記軌道面に対向する複列の軌道面を外周に有しアウトボード側端の外周に車輪取付用のフランジを有する内方部材と、これら外方部材と内方部材の軌道面間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が、前記フランジを有するハブ輪とこのハブ輪の軸部のインボード側端の外周に嵌合した内輪とでなり、接触角が背面合わせとなる複列アンギュラ玉軸受型の車輪用軸受装置において、
前記内輪の内径面を、内輪正面側の内径が内輪背面側の内径よりも大きくなるテーパ形状としたことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 請求項3において、前記内輪の内径面をテーパ状とする軸方向範囲を、この内輪の軌道面よりも内輪背面側の範囲とした車輪用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006237363A JP2008057717A (ja) | 2006-09-01 | 2006-09-01 | 車輪用軸受装置 |
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JP2006237363A JP2008057717A (ja) | 2006-09-01 | 2006-09-01 | 車輪用軸受装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010133482A (ja) * | 2008-12-04 | 2010-06-17 | Jtekt Corp | 転がり軸受装置 |
JP2018040408A (ja) * | 2016-09-06 | 2018-03-15 | Ntn株式会社 | 車輪用軸受装置 |
-
2006
- 2006-09-01 JP JP2006237363A patent/JP2008057717A/ja active Pending
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