JP2008054792A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御信号に含まれる判定図柄データに異常があった場合に当否判定結果に応じて判定図柄を表示することのできる遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】主制御基板から出力される制御信号に、当否判定結果に基づく判定図柄データと変動パターンデータとを少なくとも含み、特別図柄表示装置10に図柄を変動パターンデータに基づき変動表示させた後に特別図柄を判定図柄データに基づき表示させることにより当否判定結果を報知する遊技機において、判定図柄データが正常か否か判断する制御信号判断手段を備え、前記判定図柄データを異常と判断した場合、変動パターンデータから当否判定結果に基づく特別図柄を判断して特別図柄表示装置10に表示させる。
【選択図】図1
【解決手段】主制御基板から出力される制御信号に、当否判定結果に基づく判定図柄データと変動パターンデータとを少なくとも含み、特別図柄表示装置10に図柄を変動パターンデータに基づき変動表示させた後に特別図柄を判定図柄データに基づき表示させることにより当否判定結果を報知する遊技機において、判定図柄データが正常か否か判断する制御信号判断手段を備え、前記判定図柄データを異常と判断した場合、変動パターンデータから当否判定結果に基づく特別図柄を判断して特別図柄表示装置10に表示させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、表示手段に判定図柄を表示して遊技の当否判定結果を報知する遊技機に関し、特には遊技の当否判定結果を表す判定図柄を表示手段に表示させるための判定図柄データを含む制御信号に異常を生じた場合にも、表示手段には当否判定結果に応じて判定図柄を表示する遊技機に関する。
従来、パチンコ遊技機に代表される遊技機にあっては、表示手段で図柄を変動表示させた後、遊技の当否判定結果を表す判定図柄を表示手段に表示することによって遊技の当否判定結果を報知するものがある。このような遊技機の制御方法として、判定図柄データを含む制御信号を主制御基板から出力し、制御信号の判定図柄データに基づいて表示制御手段が表示手段に判定図柄を表示させるものがある。
また、この制御方法においては、主制御基板から一方通行的に制御信号が出力され、表示制御基板で受信された制御信号に異常があったか否かを主制御基板側では判断することができないことから、制御信号に異常があっても再度制御信号を出力し直して異常を修復することができなかった。そのため、制御信号に含まれる判定図柄データの異常により表示手段に判定図柄を表示できない問題があった。
前記判定図柄データの異常によって図柄を表示できない問題を解決するため、制御信号の判定図柄データに異常があった場合には、遊技の当否判定結果に関係なく、ハズレ図柄等のディフォルト図柄を表示装置に表示する遊技機が提案されている。
しかしながら、制御信号の判定図柄データに異常があった場合に、遊技の当否判定結果に関係なく、ハズレ図柄等のディフォルト図柄を表示装置に表示する遊技機にあっては、遊技の当否判定結果に関係なくディフォルト図柄が表示されることによって遊技の興趣が損なわれたり、ハズレ図柄が表示された場合に当たり遊技が開始されたりすることによって遊技機の正常動作に遊技者が不安を抱くおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、制御信号に含まれる判定図柄データに異常があった場合に当否判定結果に応じて判定図柄を表示することのできる遊技機の提供を目的とする。
請求項1の発明は、図柄を表示可能な表示手段と、前記表示手段を制御可能な表示制御手段と、判定開始条件の成立に起因して遊技の当否判定を行い、当否判定結果に基づいて前記表示制御手段を制御可能な制御信号を出力する主制御手段と、を備え、前記主制御手段から出力される制御信号には、前記当否判定結果に基づく判定図柄を前記表示手段に表示させるための判定図柄データと、前記表示手段に前記当否判定結果に基づく態様で図柄を所定時間変動表示させるための変動パターンデータとが少なくとも含まれ、前記表示制御手段が前記制御信号に基づいて前記表示手段に図柄を変動表示させた後に判定図柄を表示させることにより当否判定結果を報知する遊技機において、前記制御信号に含まれる前記判定図柄データが正常か否か判断する制御信号判断手段を備え、前記制御信号判断手段が前記判定図柄データを異常と判断した場合、前記変動パターンデータから前記当否判定結果に基づく判定図柄を判断して前記表示手段に表示させる異常時判定図柄表示手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記制御信号は前記判定図柄データと前記変動パターンデータとをそれぞれ一つの制御信号として有すると共に、前記一つの制御信号は制御処理の大分類を表すコードデータと、制御処理の詳細内容を表すコマンドデータとで構成され、前記制御信号判断手段は受信した前記制御信号の前記コマンドデータを参照用データと照合することにより、前記制御信号に含まれる前記判定図柄データが正常か否か判断することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2において、前記制御信号はストローブ信号を有し、前記表示制御手段は前記コードデータと前記コマンドデータをそれぞれ前記ストローブ信号に基づいて分けて受信することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記変動パターンデータには、前記当否判定結果に基づき前記表示手段に表示される前記判定図柄が当たりの判定図柄かハズレの判定図柄かを示す表示図柄種別データが含まれ、前記異常時判定図柄表示手段は、前記制御信号判断手段によって前記判定図柄データが異常と判断された場合には、前記表示図柄種別データから前記当否判定結果に基づく判定図柄を判断し前記表示手段に表示させることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4において、前記当否判定結果が当たりの場合に前記表示手段に表示して前記当否判定結果を報知する前記判定図柄には、遊技者に有利な特典を付与する通常大当たりを表す通常大当たり判定図柄と、前記通常大当たりよりも有利な特典を遊技者に付与する特別大当たりを表す特別大当たり判定図柄との少なくとも二種類の当たり図柄種別があり、前記表示図柄種別データには少なくとも前記二種類の当たり図柄種別のデータが含まれていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、判定図柄データが異常の場合、変動パターンデータから当否判定結果に基づく判定図柄を判断して表示手段に表示させることができるため、判定図柄を表示できなくなることを防ぐことができ、しかも当否判定結果とは無関係に判定図柄を表示するのと異なり、遊技者に遊技機に対する不信感を抱かせたり、遊技の興趣を損なわせたりするおそれを低減することが可能である。
請求項2の発明によれば、制御信号が制御処理の大分類を表すコードデータと制御処理の詳細内容を表すコマンドデータとで構成されていることにより、表示制御手段が制御信号の大まかな内容を容易に知ることができ、制御しやすくなる。
請求項3の発明によれば、制御信号に含まれるストローブ信号に基づいて表示制御手段が制御信号のコードデータとコマンドデータを分けて受信するため、より確実にコマンド信号を受信することができる。
請求項4の発明によれば、判定図柄データが異常の場合にも、変動パターンデータに含まれている表示図柄種別データから当否判定結果に基づく判定図柄を判断して表示手段に表示させることができるため、当否判定結果に応じた判定図柄で当否判定結果を報知することができる。
請求項5の発明によれば、判定図柄には、遊技者に有利な特典を付与する通常大当たりを表す通常大当たり判定図柄と、通常大当たりよりも有利な特典を遊技者に付与する特別大当たりを表す特別大当たり判定図柄との少なくとも二種類の当たり図柄種別があり、表示図柄種別データには少なくとも前記二種類の当たり図柄種別のデータが含まれているため、判定図柄データが異常の場合にも、表示図柄種別データに基づき、通常大当たりおよび特別大当たりに対応させて判定図柄を前記表示手段に表示させることができる。
以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体を示す正面図、図2は同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図である。
図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外レール3及び内レール4が略円形に配置され、前記外レール3及び内レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。遊技機1の前面側には、左ランプ35a及び右ランプ35bからなるランプ装置、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64が設けられている。なお、符号F1は遊技機の外枠、F2は外枠F1に取り付けられた前枠、Gは前枠F2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。また、前記遊技領域6には、前記遊技領域6に打ち込まれた遊技球を誘導する複数の釘Jが所要位置に立設されている。釘Jは、全てを図に示すと煩雑になるため、主要な釘のみを示している。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に特別図柄表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口49が配置されている。前記下側始動入賞口42及び前記大入賞口45の左右には左袖入賞口51、右袖入賞口52、左落とし入賞口53、右落とし入賞口54が配置されている。前記左袖入賞口51の上方にはLED表示装置等からなる普通図柄表示装置50が配置されている。また、前記特別図柄表示装置10の左側上部には普通図柄変動開始用ゲート55、その下方に風車76が設けられている。
前記特別図柄表示装置10は、本発明において図柄を表示可能な表示手段に相当する。前記特別図柄表示装置10は、遊技の当否判定結果を特別図柄(本発明における判定図柄)で表示して遊技者に当否判定結果を報知するものであり、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
前記特別図柄表示装置10は、前面の表示領域における左側に左特別図柄(左判定図柄)が、中央に中特別図柄(中判定図柄)が、右側に右特別図柄(右判定図柄)が、それぞれ変動表示及び停止表示可能とされている。本実施例において、前記左側、中央、右側にそれぞれ表示される特別図柄は、数字が『1,2,3,4,5,6,7,8』とされた8種類で構成され、大当たりの場合には、前記左側、中央、右側に、いわゆるぞろ目、すなわち数字が同一の特別図柄からなる当たり図柄の組合せ(例えば‘7,7,7’等)で停止表示されることにより、大当たりであることを示すようになっている。また、前記大当たりには、遊技者に有利な特典(本実施例では遊技球を獲得できる特典)を付与する通常大当たりと、通常大当たりよりも有利な特典(本実施例では当たりの確率が通常大当たりよりも高い確率となる特典)を遊技者に付与する確変大当たり(本発明における特別大当たり)とがある。また、前記特別図柄表示装置10に表示されて大当たりを報知する特別図柄(判定図柄)には、前記通常大当たりを示す通常大当たり図柄(本発明における通常大当たり判定図柄)と、前記確変大当たり(特別大当たり)を報知する確変大当たり図柄(本発明における特別大当たり判定図柄)とがある。本実施例における通常大当たり図柄は、前記特別図柄表示装置10の左側、中央、右側に表示される特別図柄が偶数のぞろ目、すなわち数字が偶数からなる特別図柄の組み合わせ、例えば「2,2,2」等からなる。一方、本実施例における確変大当たり図柄は、前記特別図柄表示装置10の左側、中央、右側に表示される特別図柄が奇数のぞろ目、すなわち数字が奇数からなる特別図柄の組み合わせ、例えば「1,1,1」等からなる。前記特別図柄表示装置10には、前記特別図柄に加えて、他の図柄(キャラクタ、背景、文字等)や背景画像等が表示されることもあり、前記他の図柄や背景画像等が所定条件に起因して変動表示可能となっていてもよい。
前記上側始動入賞口41は、上方が遊技球入球口として開口している。また、前記下側始動入賞口42は、2つの可動片42a,42bを備えると共に、前記2つの可動片42a,42bの先端間が遊技球の入球可能領域とされ、前記可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドにより略垂直にされて入球(入賞)のし難い入球可能領域狭小状態と、略V字形(逆ハの字形)に拡開されて入球(入賞)のし易い入球可能領域拡大状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の可動片42a,42bの拡開は、前記普通図柄表示装置50で表示される普通図柄(小当たり判定図柄)が変動した後に予め決められた特定の普通図柄で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われようにようにされている。なお、前記普通図柄表示装置50は、小当たり判定図柄として記号或いは絵(キャラクタ)等からなる普通図柄が変動表示及び停止表示可能とされている。本実施例における前記普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄(小当たり判定図柄)は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされており、小当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に奇数の普通図柄で停止表示するようになっている。
前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42の裏側には、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に入賞(入球)した遊技球を検出する始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられており、本実施例では、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出が、大当たりの当否判定開始条件の成立(本発明における判定開始条件の成立)に設定されていると共に前記特別図柄の変動表示開始に対する起因に設定されている。また、前記特別図柄表示装置10で特別図柄の変動表示中に、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞しても、直ちに新たな特別図柄の変動表示を開始することができないため、始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数を予め設定された設定数まで特別図柄用保留球数として記憶して大当たりの当否(遊技の当否)判定及び特別図柄の変動表示を一旦保留し、順次大当たりの当否判定及び特別図柄の変動表示を行うことによって記憶されている特別図柄用保留球数の数を減らしている。なお、前記始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数が設定数まで記憶されている(すなわち特別図柄用最大保留球数となっている)時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、保留球数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については図柄の変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。また、本実施例では、前記特別図柄用保留球数に関して設定されている前記設定数(すなわち最大保留球数)は4個とされている。
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回普通図柄用保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄用保留球数を減らすようになっている。さらにまた、前記左袖入賞口51と右袖入賞口52の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口53と右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当該大入賞口45内の一部には、該大入賞口45が開いた際に開口して入賞可能にする特定領域入賞口47を有する。さらに、該特定領域入賞口47には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉が設けられている。また、前記特定領域入賞口47には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサ)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口45を再度開ける継続権利が成立し、本実施例では最高15ラウンド繰り返し可能にされている。また、前記大入賞口45内の略中央には、大入賞口45に入賞し、かつ前記特定領域入賞口47に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路5を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口49から遊技盤2の裏側へ排出される。
また、前記遊技機1の裏側には、遊技を制御するための複数の制御基板や装置等が設けられている。図2を用いて主要な制御基板を説明する。
制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源制御基板250、発射制御基板260等がある。なお各制御基板には制御回路が設けられている。
制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源制御基板250、発射制御基板260等がある。なお各制御基板には制御回路が設けられている。
主制御基板200は、本発明における主制御手段として機能するものであり、CPU,RAM,ROM,複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータとサブ制御基板205を結ぶ入出力回路と、前記マイクロコンピュータと中継端子板(中継端子板には大入賞口45等が接続される。)及び払出制御基板240等を結ぶ入出力回路を備え、遊技に関わる主制御を行う。前記CPUは、制御部,演算部,各種カウンタ,各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たりや小当たり(下側始動入賞口42の拡開開放を行う普通図柄当たり)に関する乱数等も生成し、また制御信号をサブ制御基板205等へ出力(送信)可能に構成されている。前記RAMは、始動入賞口検出スイッチで検出された前記特別図柄用保留球数及び普通図柄変動開始スイッチで検出された普通図柄用保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備える。前記ROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値、前記特別図柄表示装置10に大当たりの当否判定結果(本発明における当否判定結果)に基づいて図柄を変動表示させるための複数の変動パターンデータ等が書き込まれている。前記主制御基板200は、電源制御基板250から電源供給を受けて作動する。なお、前記主制御基板200は、遊技の当否判定を行う当否判定手段としても機能する。
前記主制御基板200から出力される制御信号には、大当たりの当否判定結果(本発明における当否判定結果)に基づく態様で図柄を前記特別図柄表示装置10に変動表示させるための変動パターンデータと、大当たりの当否判定結果(本発明における当否判定結果)に基づく特別図柄(判定図柄)を前記図柄の変動表示後に前記特別図柄表示装置10に表示させる判定図柄データとが、少なくとも含まれる。前記主制御基板200から出力される制御信号には、その他、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。
前記制御信号は、2バイト構成のコマンドからなり、最初に出力(送信)される1バイトのコマンドがMODEデータからなり、その後に出力される1バイトのコマンドがEVENTデータからなる。
前記MODEデータは、制御処理の大分類を表すコードデータであり、制御信号が、例えば、電源投入時データ、異常時データ、大当たりラウンド時データ、判定図柄データ(通常大当たり、確変大当たり、ハズレ)、変動パターンデータ等の制御信号であることを表している。
前記EVENTデータは、制御処理の詳細内容(大分類を示すMODEデータの中の小分類)を表すコマンドデータである。前記EVENTデータは、例えば、MODEデータが電源投入時データを表すものであれば、復旧した時に前記特別図柄表示装置10に表示させる図柄の種類を指定したり、MODEデータが判定図柄データを表すものであれば、図柄の変動表示後に前記特別図柄表示装置10に停止表示させる特別図柄(判定図柄)の種類を指定したり、変動パターンデータであれば、当否判定結果に基づく態様で前記特別図柄表示装置10に図柄を所定時間変動表示させる変動態様の種類を指定したりする。前記特別図柄表示装置10に停止表示させる判定図柄の種類としては、ハズレ判定図柄、通常大当たり図柄(通常大当たり判定図柄)、確変大当たり図柄(特別大当たり判定図柄)がある。また、変動態様の種類として、本実施例では、当否判定結果がハズレの場合の変動パターン1、変動パターン2、通常大当たりの場合の変動パターン3、確変大当たり(特別大当たり)の場合の変動パターン4がある。
表1に変動パターンや表示される判定図柄に関する制御信号の例を示す。例えば、表1における判定図柄データ(AFH 01H)は、MODEデータ(AFH)によって制御信号が判定図柄データであることを表し、EVENTデータ(01H)によって判定図柄が通常大当たり図柄であることを表している。また、例えば変動パターンデータ(B0H 02H)は、MODEデータ(B0H)によって制御信号が変動パターンデータであることを表し、EVENTデータ(02H)によって変動態様が変動パターン3であることを表している。
本実施例では、前記当否判定結果に基づき前記特別図柄表示装置10に表示される前記特別図柄(判定図柄)が当たりを示す特別図柄(当たりの判定図柄)かハズレを示す判定図柄(ハズレの特別図柄)かを示す、表示図柄種別データが変動パターンデータに含まれている。さらに、前記表示図柄種別データには、前記当否判定結果が当たりの場合に前記特別図柄表示装置10に表示される前記特別図柄(判定図柄)が通常大当たりか確変大当たり(特別大当たり)かを示す当たり図柄種別データも含まれている。すなわち、EVENTデータが表す変動パターンの番号(変動番号)が表示図柄種別を表わすデータとなっている。
例えば、変動パターンデータ(B0H 00H)においては、EVENTデータ(00H)によって表される変動パターン1の変動番号‘1’が、リーチを伴わないリーチ無しハズレの表示図柄種別を表し、また、変動パターンデータ(B0H 01H)においては、EVENTデータ(01H)によって表される変動パターン2の変動番号‘2’が、リーチを伴うリーチ有りハズレの表示図柄種別を表している。また、変動パターンデータ(B0H 02H)においては、EVENTデータ(02H)によってあらわされる変動パターン3の変動番号‘3’が、通常大当たりの表示図柄種別を表し、また、変動パターンデータ(B0H 03H)においては、EVENTデータ(03H)によって表される変動パターン4の変動番号‘4’が、確変大当たりの表示図柄種別を表している。なお、前記リーチは、前記特別図柄表示装置10において当たりの図柄で停止表示されるかと遊技者に思わせる変動表示態様であり、例えば前記特別図柄表示装置10で変動中の図柄が左側、右側、中央の順に停止表示される場合に、最後に停止表示される中央の図柄が左右の図柄と一致した図柄となれば当たりとなる状態をいう。また、リーチ有りハズレとは前記リーチ状態を経た後、最後に停止表示された図柄によってハズレとなる態様をいい、リーチ無しハズレとは前記リーチ状態を経ることなくハズレとなる態様をいう。
サブ制御基板205は、前記主制御基板200から出力された制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、表示制御基板210へ制御信号を出力している。前記サブ制御基板205は、表示制御基板210とともに本発明の表示制御制御手段に相当する。前記主制御基板200からの制御信号には、前記のように変動パターンデータや判定図柄データ等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。サブ制御基板205は、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータと主制御基板200を結ぶ入出力回路と、表示制御基板210を結ぶ入出回路と、CPUを外部的にリセットさせるためのウオッチドック回路等を備えている。前記ROMは制御用のプログラムやデータ、定数等が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。
なお、前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200から出力されてサブ制御基板205で受信した制御信号に対して判定図柄データが正常かを判断する制御信号判断手段としても機能すると共に、前記判定図柄データが異常と判断された場合に前記変動パターンデータに含まれる表示図柄種別データから前記当否判定結果に基づく特別図柄(判定図柄)を前記特別図柄表示装置10で表示させるようにする異常時判定図柄表示手段としても機能する。
表示制御基板210は、前記サブ制御基板205とともに本発明における表示制御手段として機能し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータと、前記マイクロコンピュータと前記サブ制御基板205を結ぶ入力回路と、音声制御基板220およびランプ中継基板230を結ぶ出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づいて、前記特別図柄表示装置10および普通図柄表示装置50における表示や、ランプ、音声の制御を行う。前記表示制御基板210は、前記サブ制御基板205からの制御信号に基づきCPUがROMから所定の表示制御データを読み出し、RAMの記憶領域で制御用データを生成してVDP(図示せず)に出力する。VDPは、CPUからの指令に基づいてROMから必要なデータを読み出し、特別図柄表示装置10に対する表示画像のマップデータを作成し、VRAMに格納する。VRAMに格納記憶された画像データは、出力回路に備えるD/A変換回路にてRGB信号に変換されて特別図柄表示装置10の表示領域に出力される。また、前記CPUは、前記サブ制御基板205からの制御信号に基づいて、前記スピーカ38から発生されるBGMや演出時の音声の選択を行い、スピーカ38からの音声を制御する。具体的には、ROMから必要な音声データを読み出し、音声制御基板220に出力する。さらに、前記CPUは前記サブ制御基板205からの制御信号に基づいてROMから必要な制御データを読み出し、前記ランプ装置の発光制御を行う。
音声制御基板220は、前記表示制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、前記主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置を制御する。
また、発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
ここで前記遊技機1における遊技について簡略に説明する。前記遊技機1においては、前記遊技領域6へ向けて前記発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、普通図柄当たり判定・普通図柄決定用乱数値が取得され、その取得乱数値に基づいて普通図柄の当たり(小当たり)判定が行われ、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、前記普通図柄の当たり判定結果が小当たりの場合には、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞し難い狭小開放状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
また、前記上側始動入賞口41および前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、後述の大当たり当否判定用乱数値及び大当たり図柄乱数値等が取得され、前記取得された大当たり当否判定用乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われ、前記特別図柄表示装置10で特別図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。
前記大当たりの当否判定結果が大当たりの場合には、前記特別図柄表示装置10に大当たり図柄(大当たり判定図柄)、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で停止表示され、遊技者に有利な大当たり遊技(特別遊技)に移行する。前記特別遊技状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口45の開放中又は大入賞口45が閉じてから約2秒以内に、大入賞口内の特定領域入賞口47への入賞球が検出されると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高ラウンド数(例えば最高16ラウンド)、前記開閉板46の開放を繰り返すようになっている。
前記大当たりには通常大当たりと確変大当たり(特別大当たり)とがある。通常大当たりの場合には、特別遊技の終了後、次の大当たりの確率が低確率(本実施例では1/315)とされるのに対して、確変大当たり(特別大当たり)の場合には、特別遊技の終了後に次の大当たりの確率が高確率(本実施例では5/315)に設定される。前記通常大当たりの場合には、前記特別図柄表示装置10に『2,2,2』等、偶数のぞろ目からなる通常大当たり図柄(通常大当たり判定図柄)が表示され、一方、確変大当たりの場合には、前記特別図柄表示装置10に『1,1,1』等、奇数のぞろ目からなる確変大当たり図柄(特別大当たり判定図柄)が表示される。
また、本実施例では、前記主制御基板200から出力された制御信号の判定図柄データに異常が有った場合、前記変動パターンデータに含まれている表示図柄種別データから前記当否判定結果に基づく特別図柄(判定図柄)が判断され、その判断結果に対応する特別図柄(判定図柄)が前記特別図柄表示装置10に表示される。すなわち当否判定結果が当たりの場合には、前記変動パターンデータを受信したサブ制御基板205において前記表示図柄種別データから当否判定結果に基づく特別図柄(判定図柄)が判断され、その判断に基づく正しい大当たり図柄(大当たり判定図柄)が、前記特別図柄表示装置10で図柄の変動表示後に表示される。一方、前記当否判定結果がハズレの場合に前記判定図柄データに異常があった場合、前記変動パターンデータに含まれている前記表示図柄種別データから当否判定結果に基づく特別図柄(判定図柄)判断され、その判断結果に基づく正しいハズレ図柄(ハズレ判定図柄)が、前記特別図柄表示装置10で図柄の変動表示後に表示される。
次に、前記遊技機1の制御処理に関して説明する。本実施例の遊技機1には、遊技状態として低確率状態と高確率状態が設けられ、前記大当たりとなる確率が低確率時には1/315、高確率状態時には5/315に設定されている。本実施例では、前記のように特別図柄表示装置10に停止表示された大当たり図柄が確変大当たり図柄、本実施例では奇数のぞろ目(‘1,1,1’等)の場合(確変大当たりの場合)、特別遊技(大当たり遊技)終了後に高確率状態に移行し、次に大当たりとなるまで高確率状態が継続する。それに対し、前記特別図柄表示装置10に停止した大当たり図柄が通常大当たり図柄、本実施例では偶数のぞろ目(‘2,2,2’等)の場合(通常大当たりの場合)には、低確率状態とされる。
前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり当否判定乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数用カウンタ等がある。
大当たり当否判定乱数用カウンタは、当否判定手段による大当たりの当否判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり当否判定乱数用カウンタにおける大当たり当否判定用乱数値は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり当否判定用乱数値は前記上側始動入賞口41および下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が前記低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
大当たり図柄乱数用カウンタは、前記当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示装置10に停止して揃う特別図柄が、通常大当たり図柄と確変大当たり図柄の何れの当たり図柄種別であるかを決定するものであり、‘0’〜‘7’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘7’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記上側始動入賞口41および下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記特別図柄表示装置で停止表示される特別図柄の大当たり図柄組合せ(大当たり図柄)が割り当てられている。本実施例では、大当たり図柄乱数値が偶数(‘0’、‘2’、‘4’、‘6’)の場合には通常大当たり図柄とされ、奇数(‘1’、‘3’、‘5’、‘7’)の場合には確変大当たり図柄とされている。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり当否判定用乱数による当否判定結果が外れとなる場合において、前記リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。このリーチ乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記下側始動入賞口41および上側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。なお、本実施例では、前記大当たり当否判定用乱数による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数は使用されない。
取得された大当たり当否判定用乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に、前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数用カウンタは、前記普通図柄表示装置50に停止表示する普通図柄を決定するとともに普通図柄当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板のRAMの普通図柄数値記憶領域に格納される。
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板のRAMの普通図柄数値記憶領域に格納される。
また、前記普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数には、普通図柄(停止普通図柄)が予め割り当てられている。実施例においては、普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数が‘0’のときは普通図柄表示装置50に停止表示する普通図柄が‘0’となる等、普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数がそのまま普通図柄表示装置50に停止表示する普通図柄として割り当てられている。
なお、本実施例では、普通図柄の当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数の取得乱数値が奇数である場合、普通図柄当たり(小当たり)になる。普通図柄当たりになると、普通図柄を当たり図柄で停止させ、前記下側始動入賞口42の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数の取得乱数値がその他の場合には普通図柄当たり(小当たり)とならず、普通図柄が外れで停止し、前記下側始動入賞口42が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。
前記主制御基板(主制御回路)200に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFF(セットされていない状態)にされる。
次に、前記遊技機1の主制御基板(主制御回路)200が実行する処理について説明する。前記主制御基板200のCPUは、前記主制基板200のROMに記憶されている各プログラムに従いメイン処理Mを行う。図3はメイン処理Mのフローチャートである。
メイン処理Mでは、初期設定処理(S10)、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)、割り込み処理(S100)が行われる。
初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。このメイン処理Mは割り込み時間ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理(S10)については、電源投入時のみに必要な処理であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割り込み処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに1加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に‘0’に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割り込み処理(S100)に対して許可をする。
割り込み処理(S100)では、図4に示すように、まず出力処理(S110)が行われる。出力処理(S110)では、各処理により前記主制御基板200の出力バッファに記憶された制御信号が、対応するサブ制御基板205等へ出力される。続く入力処理(S120)では、遊技機1に設けられている種々のセンサ(各入賞口の検出スイッチ等)が検知した場合の信号入力が行われる。また、次の普通図柄・特別図柄乱数更新処理(S130)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
始動入賞口スイッチ検出処理(S140)では、図5に示すように、まず上側始動入賞口41および下側始動入賞口42に遊技球が入賞したか否か、すなわち前記上側始動入賞口41および下側始動入賞口42に遊技球の入球があって前記始動入賞口検出スイッチで遊技球が検出されたか否か判断され(S140−1)、上側始動入賞口41および下側始動入賞口42に入賞していなければ、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了する。一方、上側始動入賞口41および下側始動入賞口42に入賞している場合には、次に前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数が設定数の4以上か確認される(S140−2)。前記特別図柄用保留球数が4以上であれば、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了し、それに対して4未満であれば、前記特別図柄用保留球数に前記始動入賞口スイッチで検出された遊技球検出数1が加算される(S140−3)。続いて、特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)が行われ、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了する。前記特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)では、前記RAMに記憶されている特別図柄関係の更新乱数が取得され、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブ(記憶)される。ここで取得される乱数は、大当たり当否判定用乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数である。なお、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブされるとは、例えば現在の特別図柄用保留球数が1の場合には特別図柄用保留球数1と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブされ、特別図柄用保留球数が2の場合には特別図柄用保留球数2と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブされることを意味する。
普通動作処理(S150)では、前記更新されてRAMに記憶されている普通図柄当たり判定・普通図柄決定乱数が取得されて、小当たり(普通図柄当たり)の判定や普通図柄の変動、停止、下側始動入賞口42の開閉等、普通図柄に関する処理が行われるが、本発明を理解する上で重要ではないため、詳細な説明を省略する。
特別動作処理(S160)では、図6に示すように、特別図柄ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−1〜160−3)。前記特別図柄ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S160−4)が行われ、それに対して前記特別図柄ステータスが2の場合には特別図柄変動処理(S160−5)が行われ、前記特別図柄ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S160−6)が行われ、前記特別図柄ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S160−7)が行われる。
前記特別図柄待機処理(S160−4)では、図7に示すように、前記特別図柄用保留球数が0か否か判断され(S160−4−1)、特別図柄用保留球数が0の場合には前記特別図柄表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面中か否か判断され(S160−4−7)、待機画面中であれば、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了し、一方、待機画面中ではない場合には前記特別図柄表示装置10を待機画面にする設定処理が行われ(S160−4−8)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
それに対して前記S160−4−1で特別図柄用保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)では、図8に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記更新大当たり当否判定用乱数が判定値としてロードされる(160−4−2−1)と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているRAMのアドレスがセットされる(S160−4−2−2)。続いて現在確変中(高確率状態中)か否かが判断される(S160−4−2−3)。前記確変中か否かは、前記主制御基板(主制御回路)200に設けられている確変フラグがON(高確率状態)かOFF(低確率状態)かによって判断される。前記確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値(‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’)と前記ロードされた大当たり当否判定用乱数が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−4−2−4)、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値(‘3’,‘397’)と前記ロードされた大当たり当否判定用乱数が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−4−2−5)、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板200に設けられている大当たりフラグがONにセットされる(S160−4−2−6)。その後、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が終了する。なお、前記S160−4−2−4あるいはS160−4−2−5で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをONにすることなく、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が終了する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)の後、特別図柄選択処理(S160−4−3)が行われる。前記特別図柄選択処理(S160−4−3)では、判定図柄データのうち当たり判定図柄データが作成される。図9に示すように、前記特別図柄選択処理(S160−4−3)では、前記RAMから大当たり図柄乱数値をロードした後、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断され(S160−4−3−1)、大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記RAMからロードされた大当たり図柄乱数値が確変大当たり図柄を示す数値か否か、すなわち奇数か否か判断され(S−160−4−3−2)、確変大当たり図柄を示す数値(奇数)である場合、確変大当たり図柄データ(AFH 02H)が主制御基板200の出力バッファにセットされ(S160−4−3−4)、一方、確変大当たり図柄を示す数値とは異なる場合(偶数である場合)、通常大当たり図柄データ(AFH 01H)が主制御基板200の出力バッファにセットされる(S160−4−3−5)。それに対し、前記S160−4−3−1で大当たりフラグがOFF(ハズレ)と判断された場合、ハズレ図柄データ(AFH 00H)が主制御基板200の出力バッファにセットされる(S160−4−3−6)。
前記特別図柄選択処理(S160−4−3)の次に行われる特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−4)では、変動パターンデータが作成される。図10に示すように、前記特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−4)では、まず大当たりフラグがONにセットされているか確認され(S160−4−4−1)、大当たりフラグがONの場合は前記大当たり図柄乱数値が確変大当たり図柄か判断され(S160−4−4−2)、確変大当たり図柄の場合には変動パターン4(確変大当たり)が選択されて変動パターンデータ(B0H 03H)が出力バッファにセットされ(S160−4−4−3)、それに対して前記大当たり図柄乱数値が確変大当たり図柄ではない場合、変動パターン3(通常大当たり)が選択されて変動パターンデータ(B0H 02H)が出力バッファにセットされる(S160−4−4−4)。
一方、前記S160−4−4−1で大当たりフラグがOFFと判断された場合にはRAMに記憶されているリーチ乱数値がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認されてリーチ有無が判断され(S160−4−4−5)、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致すればリーチ有りとなり、変動パターン2(リーチ有りハズレ)が選択されて変動パターンデータ(B0H 01H)出力バッファにセットされ(S160−4−4−6)、それに対してリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合にはリーチ無しとなり、変動パターン1(リーチ無しハズレ)が選択されて変動パターンデータ(B0H 00H)が出力バッファにセットされる(S160−4−4−7)。
前記変動パターン1〜4は、それぞれ図柄の変動時間や変動のしかた(例えば変動方向や図柄の拡大縮小等)等が異なっている。本実施例の変動パターン1〜4は、図柄の変動時間が異なっており、変動のしかたについては何れも左側、中央、右側においてそれぞれ図柄が上から下へ変動し、また変動停止の順序は、最初に左側、次に右側、最後に中央で図柄が停止するようにされている。
前記変動パターンの選択後、その他必要な処理(S160−4−4−8)が行われ、前記特別図柄変動パターン作成処理(S160−4−4)が終了し、次に特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)が行われる。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)では、前記RAMの特別図柄用保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄用保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄用保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図11に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−4−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄用保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−4−5−3)。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)に次いで、特別図柄変動開始設定処理(S160−4−6)が行われる。特別図柄変動開始設定処理(S160−4−6)では、特別動作ステータスが2に設定されると共にその他特別図柄の変動開始に必要な設定処理が行われる。前記特別図柄変動開始設定処理(S160−4−6)の後に、前記特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる特別図柄変動処理(S160−5)では図12に示すように、まず特別図柄の変動時間が終了したか否か判断され(S160−5−1)、変動時間が終了していなければこの特別図柄変動処理(S160−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止信号がセットされ(S160−5−2)、続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−5−3)、その他必要な処理(S160−5−4)が行われた後に、この特別図柄変動処理(S160−5)が終了する。
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−6)では図13に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ(S160−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S160−6−3)後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされた(S160−6−4)後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。
前記特別図柄ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−7)では、図14及び図15に示すように、まず確変フラグがOFFにリセットされた(S160−7−1)後に、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S160−7−2)。そして、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口45が開放中か否か判断され(S160−7−3)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口10の開放時間か否か判断される(SS160−7−4)。大入賞口10の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S160−7−5)、その後にこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して大入賞口45の開放時間となっていないときには、そのまま特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
一方、前記S160−7−3で大入賞口45が開放中と判断されると、大入賞口45に10個遊技球が入賞(S160−7−6)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S160−7−7)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了し、それに対して大入賞口45に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S160−7−8)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S160−7−9)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S160−7−8)では、大入賞口閉鎖の信号が前記サブ制御基板205へ送信されるように出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S160−7−10)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S160−7−11)が行われ、前記RAMの特別図柄用保留球数記憶領域に記憶されている大当たり乱数データが、大当たり終了信号と共に前記サブ制御基板205へ送信されるように出力バッファにセットされる。その後、大当たり終了フラグがONにされ(S160−7−12)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対し、前記S160−7−2で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S160−7−13)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S160−7−14)が行われ、その後に停止表示図柄が確変大当たり図柄(本実施例では奇数のぞろ目)か否かが判断される(S160−7−15)。そして、確変大当たり図柄の場合には、確変フラグがONにされる(S160−7−16)と共に、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−7−17)、一方、停止表示図柄が確変大当たり図柄とは異なる場合には前記確変フラグをONにする処理(S160−7−16)をジャンプして特別動作ステータスが1にセットされる(S160−7−17)。その後、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
前記特別動作処理(S160)の次に行われる保留球数処理(S170)では、図16に示すように保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S170−2)。
その他の処理(S180)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
前記サブ制御基板(サブ制御回路)205が行うサブ処理Jでは、図17に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ制御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。前記CPU初期化処理(S201)では、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。次に、電源断信号がONでRAM内容が正常か判断される(S202)。電源断信号がONでかつRAMの内容が正常であれば、各乱数の更新処理が行われ(S204)、そうでなければRAMの初期化が行われた後に前記各乱数の更新処理が行われる(S204)。その後、ループ処理が繰り返され、このループ処理が行なわれている間に、前記主制御基板200からの制御信号受信時にINT割り込み処理(S300)が行われると共に、一定時間毎(本実施例では10ms毎)にタイマ割り込み処理(S400)が行われる。
INT割り込み処理(S300)は、主制御基板200から出力される制御信号が有しているストローブ信号がサブ制御基板205のCPUのINT入力部に入力されると、強制的にINT割り込み処理(S300)が実行される。INT割り込み処理(S300)は、ハード構成的な割り込み処理であり、タイマ割り込み処理(10ms割り込み処理)よりも優先して実行される。なお、電源投入時やリセット時には、前記主制御基板200よりも前記サブ制御基板205の方が早く立ち上がるように設計されており、サブ制御基板205のCPU初期化処理(S201)等の最中にINT割り込み処理(S300)が行われない構成となっている。
前記INT割り込み処理(S300)では、図18に示すように、ストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわちINT入力部にストローブ信号が入力されていると、主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこのINT割り込み処理(S300)が終了する。
タイマ割り込み処理(S400)は10ms毎に行われる割り込み処理であり、図19に示すように、コマンド解析処理(S401)、表示処理(S402)、音声処理(S403)、ランプ処理(S404)、コマンド送信処理(S405)が順に行われる。
コマンド解析処理(S401)では、図20に示すように、まず受信コマンド(受信制御信号)があるか判断され(S401−1)、受信コマンドが無ければこのコマンド解析処理(S401)が終了する。
一方、受信コマンドが有れば、コマンド受信バッファから受信コマンド(受信制御信号)が取り出され(S401−2)、取り出された受信コマンドがMODEデータか判断される(S401−3)。受信コマンドがMODEデータであれば受信コマンドがMODEデータに設定、保存され(S401−4)、その後コマンド解析処理(S401)の先頭に戻る。それに対し、受信コマンドがMODEデータではない、すなわちEVENTデータであれば受信コマンドがEVENTデータに設定、保存され(S401−5)、保存されたEVNTデータが正常か判断される(401−6)。この処理は、本発明における制御信号判断手段の処理に相当し、本実施例では、EVENTデータが判定図柄データの場合に限られず、判定図柄データ以外のEVENTデータについても正常か否か判断している。
前記正常か否かの判断は、保存された受信コマンドのEVENTデータを、予め前記サブ制御基板205のROMに記憶されている参照用データと照合して一致すれば正常、一致しなければ異常と判断される。例えば、制御信号(コマンド)が前記表1にしたがう場合、S401−4で保存された受信コマンドのMODEデータが判定図柄データの大分類を示す(AFH)であれば、そのMODEデータ(大分類)に含まれるEVNETデータ(00H)、(01H)、(02H)が参照用データであり、その参照用データとS401−5で保存された受信コマンドのEVENTデータが一致するか判断され、保存されている受信コマンドのEVNETデータがMODEデータの分類に含まれないデータ、例えば(16H)の場合には受信コマンド(判定図柄データ)が異常と判断され、それに対し(00H)、(01H)、(02H)の何れかの場合には受信コマンド(判定図柄データ)が正常と判断される。
前記受信、保存されたEVENTデータが正常であれば、コマンド設定処理(S401−7)が行われ、その後、保存されているMODEデータおよびEVENTデータがクリアされ(S401−8)、コマンド解析処理(S401)の先頭に戻る。一方、前記受信、保存されたEVENTデータが、ノイズ等の影響によって前記のように存在しないデータ等からなる異常と判断された場合には、コマンド設定処理(S401−7)が行われることなく、MODEデータおよびEVENTデータがクリアされ(S401−8)、コマンド解析処理(S401)の先頭に戻る。
前記コマンド設定処理(S401−7)では、図21に示すように、前記保存したMODEデータが図柄指定コマンド(判定図柄データ)か、すなわち表1に示した制御信号においては(AFH)か判断され(S401−7−2)、図柄指定コマンド(判定図柄データ)であれば、図柄指定コマンド処理(S401−7−2)が行われた後、このコマンド設定処理(S401−7)が終了する。
前記図柄指定コマンド処理(S401−7−2)では、図22に示すように、図柄バッファにEVENTデータが格納される(S401−7−2−1)。
一方、前記コマンド設定処理(S401−7)のS401−7−1において、RAMに保存されているMODEデータが図柄指定コマンド(判定図柄データ)ではないと判断された場合、保存されているMODEデータが変動コマンド(変動パターンデータ)か、すなわち表1に示した制御信号においては(B0H)か判断され(S401−7−3)、変動コマンド(変動パターンデータ)であれば、変動コマンド処理(S401−7−4)が行われた後、このコマンド設定処理(S401−7)が終了する。
前記変動コマンド処理(S401−7−4)では、図23に示すように、まず、保存されている変動パターンデータのEVETデータから変動番号(変動パターンの番号、すなわち特別図柄表示装置10で停止表示されて当否判定結果を示す特別図柄の表示図柄種別データ)が設定され(S401−7−4−1)、次に、図柄バッファにデータが設定されているか判断され(S401−7−4−2)、データが設定されている場合には図柄バッファが正常か判断され(S401−7−4−3)、正常であれば、前記特別図柄装置10に最終的に停止表示する左、中、右特別図柄(判定図柄)データの作成が行われる(S401−7−4−4〜S401−7−4−6)。前記左、中、右特別図柄(判定図柄)データの作成処理(S401−7−4−4〜S401−7−4−6)では、サブ制御基板205の図柄バッファに設定されている表示図柄種別(確変大当たり図柄、通常大当たり図柄、ハズレ図柄)に基づいて前記特別図柄装置10に最終的に停止表示する左、中、右特別図柄が抽選により選択され、確定される。さらに、ハズレ図柄の場合には、前記パターンデータがリーチ有りハズレかどうかが判断され、リーチ有りであればリーチ有りハズレの停止特別図柄が作成され、一方、リーチでなければリーチとならない特別図柄が作成される。
前記左、中、右特別図柄(判定図柄)データの作成処理(S401−7−4−4〜S401−7−4−6)について、さらに詳細を述べると次のようである。前記サブ制御基板205は、乱数更新処理で乱数値が更新される乱数カウンタとして、通常大当たり図柄カウンタ、確変大当たり図柄カウンタ、全図柄カウンタを備えており、前記図柄バッファのデータに基づき、大当たりの場合、確変大当たり図柄であれば確変大当たり図柄カウンタから乱数値を取得し、その取得した乱数値に割り当てられている特別図柄、例えば‘1,1,1’等の奇数のぞろ目を選択する。それに対し、通常大当たりの場合には、通常大当たり図柄カウンタから取得した乱数値に割り当てられている特別図柄、例えば‘2,2,2’等の偶数のぞろ目の特別図柄を選択する。一方、ハズレの場合には、変動パターンデータがリーチ有りハズレか判断し、リーチ有りであれば全図柄カウンタから取得した乱数値に割り当てられている特別図柄を、左右の特別図柄として選択し、中図柄には前記左右の特別図柄に1加算した特別図柄を選択する。一方、リーチ無しであれば、前記全図柄カウンタの乱数値から選択した特別図柄を左図柄とし、右図柄については左特別図柄に1加算した特別図柄とし、また中特別図柄は右特別図柄に1加算した特別図柄とする。なお、ハズレの停止表示特別図柄に関しては、左、中、右特別図柄のそれぞれに対して乱数値から特別図柄を選択して作成するなど、その他の方法であってもよい。
それに対し、前記S401−7−4−2において図柄バッファにデータが設定されていない、あるいは前記S401−7−4−3において図柄バッファが異常と判断された場合には、前記ENENTデータから設定された変動番号(特別図柄の表示図柄種別データ)より左、中、右図柄データが作成される(S401−7−4−7〜S401−7−4−9)。前記左、中、右図柄データの作成処理(S401−7−4−7〜S401−7−4−9)は、前記変動番号と通常大当たり図柄カウンタ、確変大当たり図柄カウンタ、全図柄カウンタを用いて以下のようにして行われる。
例えば、前記EVENTデータ(00H)により変動番号1(リーチ無しハズレ)が設定されている場合、前記全図柄カウンタの乱数値から選択した特別図柄を左図柄とし、右図柄については左特別図柄に1加算した特別図柄とし、また中特別図柄は右特別図柄に1加算した特別図柄とする。前記EVENTデータ(01H)により変動番号2(リーチ有りハズレ)が設定されている場合には、前記全図柄カウンタから取得した乱数値に割り当てられている特別図柄を、左右の特別図柄として選択し、中図柄には前記左右の特別図柄に1加算した特別図柄を選択する。前記EVENTデータ(02H)により変動番号3(通常大当たり)が設定されている場合には、前記通常大当たり図柄カウンタから取得した乱数値に割り当てられている特別図柄、例えば‘2,2,2’等の偶数のぞろ目の特別図柄を選択する。前記EVENTデータ(03H)より変動番号4(確変大当たり)が設定されている場合には、確変大当たり図柄カウンタから乱数値を取得し、その取得した乱数値に割り当てられている特別図柄、例えば‘1,1,1’等の奇数のぞろ目を選択する。前記S401−7−4−2、S401−7−4−3、S401−7−4−7〜S401−7−4−9は、本発明における異常時判断図柄表示手段の処理に相当する。
前記図柄データの作成処理(S401−7−4−4〜S401−7−4−9)の後、図柄バッファがクリアされ(S401−7−4−10)、大当たりのラウンド中に前記特別図柄表示装置10に表示される予告図柄のデータに対する抽選(選択)が、前記と同様に通常大当たり図柄カウンタ、確変大当たり図柄カウンタ、全図柄カウンタを用いて行われる(S401−7−4−10)。
前記コマンド設定処理(S401−7)におけるS401−7−3で受信したMODEデータが変動コマンドではないと判断されると、その他の処理(S401−7−5)が行われ、このコマンド設定処理(S401−7)が終了する。なお、前記MODEデータには電源復旧時の処理や大当たり中のラウンド時の処理などがあり、その都度コマンドに合わせてコマンドを設定する処理が行われるが、本発明には特に関わらない周知の処理であるため、説明を省略する。
前記コマンド設定処理(S401−7)の後、前記コマンド解析処理(S401)は、MODEデータおよびEVENTデータがクリアされた(S401−8)後に終了する。
前記コマンド解析処理(S401)の後に、表示処理(S402)、音声処理(S403)、ランプ処理(S404)、コマンド送信処理(S405)が行われる。
表示処理(S402)では、前記コマンド解析処理で設定した変動番号および図柄等に基づいた態様で前記特別図柄表示装置10に図柄を表示させるためのデータ(前記表示制御基板210へ出力されるデータ)が作成される。なお、変動表示に対する表示処理は、次のように行われる。まず、前記特別図柄表示装置10に表示される一連の表示態様において図柄を含まない背景画像データが、表示制御基板210のRAMから指定の変動番号に対応してロードされてVDPに出力され、VDPで必要な処理が行われた後にVRAMに格納される。VRAMに格納されたデータはD/A変換されて出力される。また、図柄の変動表示は、サブ制御基板Jから出力された停止図柄より算出して停止図柄で停止するような表示態様が作成され、背景画像の前面側に重ね合わせて表示する制御が行われる。例えば、変動番号1(変動パターン1)の変動態様では、図柄が高速で上から下へスクロールされ、5秒後により低速なスクロールとなり、7秒後に左図柄停止、9秒後に右図柄停止、11秒後に中図柄が停止するように表示制御基板210上のプログラムによって定められている。したがって、サブ制御基板205から指定された停止図柄が左図柄‘3’、右図柄‘4’、中図柄‘5’であれば、変動番号1の背景画像が表示開始されるのと同時に図柄も背景画像の前面に重ね合わせて高速スクロールを開始し、5秒後に低速スクロールとなり、7秒後に左図柄‘3’、右図柄‘4’、11秒後に中図柄‘5’で停止表示される。背景画像も変動時間に対応した時間で適宜変化するようにプログラムされている。
音声処理(S403)では、前記コマンド解析処理で設定した変動番号に基づいた音声をスピーカから出力させるためのデータが作成される。
ランプ処理(S404)では、前記コマンド解析処理で設定した変動番号に基づいてランプ装置を発光制御するためのランプデータの作成および演出時間の管理が行われる。
コマンド送信処理(S405)では、前記の各処理で作成されたデータが、対応する制御基板(表示制御基板210、音声制御基板220等)に出力される。
本実施例の遊技機は、このように構成したことにより、制御信号の判定図柄データに異常があっても、当否判定結果と対応させた正しい特別図柄(判定図柄)を特別図柄表示装置で表示することができ、遊技者に遊技機に対する不信感を抱かせたり、遊技の興趣を損なわせたりするおそれを低減することが可能である。また、判定図柄データに異常があった場合でも、本実施例のようにハズレの場合には変動パターンデータに当たりかハズレかを表す表示図柄種別が含まれており、表示図柄種別データと同じ種別となる判定図柄を表示するようにすれば、表示図柄はハズレであるのに大当たり遊技が始まるなどの不一致を抑制でき、遊技者が遊技機や遊技店に対して不信感を抱くことを抑制できる効果がある。さらにまた、判定図柄データに異常があった場合にも、本実施例のように当たりの場合に変動パターンデータに含まれる当たり図柄種別データから同じ種別を表す判定図柄あるいは報知態様とすれば、異常があった場合でも遊技者により正確な情報を伝えることができるため、トラブルや遊技機に対する不信感を抱かせることを抑制することができる効果がある。
なお、本実施例では、リーチ無しハズレ、リーチ有りハズレ、通常大当たり、確変大当たりに対して、それぞれ変動パターンを一種類としたが、複数としてもよい。また、本実施例では、通常大当たりよりも有利な特典を付与する特別大当たりは、大当たりの確率を通常大当たりよりも高くする確変大当たりとしているが、有利な特典を他の特典としたり、確率を高めると共に他の特典を与えるようにしたりしてもよい。
1 遊技機
2 遊技盤
10 特別図柄表示装置
64 発射装置
2 遊技盤
10 特別図柄表示装置
64 発射装置
Claims (5)
- 図柄を表示可能な表示手段と、
前記表示手段を制御可能な表示制御手段と、
判定開始条件の成立に起因して遊技の当否判定を行い、当否判定結果に基づいて前記表示制御手段を制御可能な制御信号を出力する主制御手段と、
を備え、
前記主制御手段から出力される制御信号には、前記当否判定結果に基づく判定図柄を前記表示手段に表示させるための判定図柄データと、前記表示手段に前記当否判定結果に基づく態様で図柄を所定時間変動表示させるための変動パターンデータとが少なくとも含まれ、
前記表示制御手段が前記制御信号に基づいて前記表示手段に図柄を変動表示させた後に判定図柄を表示させることにより当否判定結果を報知する遊技機において、
前記制御信号に含まれる前記判定図柄データが正常か否か判断する制御信号判断手段を備え、
前記制御信号判断手段が前記判定図柄データを異常と判断した場合、前記変動パターンデータから前記当否判定結果に基づく判定図柄を判断して前記表示手段に表示させる異常時判定図柄表示手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記制御信号は前記判定図柄データと前記変動パターンデータとをそれぞれ一つの制御信号として有すると共に、前記一つの制御信号は制御処理の大分類を表すコードデータと、制御処理の詳細内容を表すコマンドデータとで構成され、
前記制御信号判断手段は受信した前記制御信号の前記コマンドデータを参照用データと照合することにより、前記制御信号に含まれる前記判定図柄データが正常か否か判断することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記制御信号はストローブ信号を有し、
前記表示制御手段は前記コードデータと前記コマンドデータをそれぞれ前記ストローブ信号に基づいて分けて受信することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。 - 前記変動パターンデータには、前記当否判定結果に基づき前記表示手段に表示される前記判定図柄が当たりの判定図柄かハズレの判定図柄かを示す表示図柄種別データが含まれ、
前記異常時判定図柄表示手段は、前記制御信号判断手段によって前記判定図柄データが異常と判断された場合には、前記表示図柄種別データから前記当否判定結果に基づく判定図柄を判断し前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の遊技機。 - 前記当否判定結果が当たりの場合に前記表示手段に表示して前記当否判定結果を報知する前記判定図柄には、遊技者に有利な特典を付与する通常大当たりを表す通常大当たり判定図柄と、前記通常大当たりよりも有利な特典を遊技者に付与する特別大当たりを表す特別大当たり判定図柄との少なくとも二種類の当たり図柄種別があり、
前記表示図柄種別データには少なくとも前記二種類の当たり図柄種別のデータが含まれていることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006233150A JP2008054792A (ja) | 2006-08-30 | 2006-08-30 | 遊技機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001149623A (ja) * | 2000-10-25 | 2001-06-05 | Taiyo Elec Co Ltd | 弾球遊技機 |
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-
2006
- 2006-08-30 JP JP2006233150A patent/JP2008054792A/ja active Pending
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