JP2008054790A - 吸収性物品の包装構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品が身体に密着し且つ装着中のずれが防止され、且つ粘着部からの液漏れが防止された吸収性物品の包装構造を提供すること。
【解決手段】ウイング部6がウイング部粘着部7bを上方に向け吸収性本体1dの上に折り返されているナプキン1と、内面が剥離処理された包装材11とからなり、本体粘着部7aが材11の内面に粘着され、本体1dの後方部Cの肌側に幅方向に延びる肌側粘着部5が設けられ、材11は、両側縁部11a、前後端縁11b,11cが、本体1dの両側縁1a、前後端縁1b,1cよりも外方に延出し且つ前端縁1bから延出する外面に外方剥離処理部13が設けられ、前端縁1bから延出する材11の部分が本体1dの前方部Aに折重ねられ、後端縁1cから延出する材11の部分が後方部Cに折重ねられ粘着部5と粘着され、本体1dは、粘着部5と前方部Cの非肌側とが対向し材11と肌側に三つ折りされて折り畳まれて剥離処理部13と粘着部7bとが粘着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品の包装構造に関する。
従来、防漏性又は装着感の向上が図られた吸収性物品が提案されている。この種の吸収性物品は、着用中に生じるずれの低減が図られていたり、身体との密着性の向上等が図られたりしている。例えば、ゲル粘着材を肌当接面側に有する生理用ナプキンが開示されている(特許文献1)。
本出願人は先に特許文献1において、水溶性高分子物質1〜30重量%、架橋剤0.1〜4重量%及び水分30重量%以上を含有する粘着剤組成物をゲル化してなるゲル粘着材を、肌当接面側に有し、ゲル粘着材からなる帯状粘着部が生理用ナプキンにおける肌当接面側の長手方向両側部に形成されている生理用ナプキンを提案している。
前述したような肌当接面側に粘着部を有する吸収性物品の包装構造としては、従来とは異なる構造が必要とされるものと考えられる。
例えば、肌当接面側に粘着部を有するような生理用ナプキンの個別包装品が開示されている。
本出願人は先に特許文献2において、その非肌当接面側にフラップ固定用粘着層を有する一対のバックフラップ部を備えた生理用ナプキンの個別包装品であって、一対のバックフラップ部は、フラップ固定用粘着層を上方に向けて表面シートの上に折り返すと共に、折り返した一対のバックフラップ部のフラップ固定用粘着層に亘って、剥離処理面側をフラップ固定用粘着層に向けてフラップ固定用剥離紙が接着されており、生理用ナプキンは、フラップ固定用剥離紙と生理用ナプキンの前方部の裏面シート側とが対向するように、包装フィルムと共に三つ折りされており、生理用ナプキンの前方部を覆う包装フィルムとフラップ固定用剥離紙の非剥離処理面とが接着剤で接着されている生理用ナプキンの個別包装品を提案している。
特開平4−279159号公報 特開平8−224269号公報
特許文献1記載の吸収性物品は、肌当接面側に有するゲル粘着材の作用により、身体に密着し且つ装着中にずれることが防止されているものの、後方部において、帯状粘着部の間から、液漏れが生じるおそれがある。そのため、更に改善が期待される面を有している。
本出願人らは、上記の課題を解消すべく検討した結果、後方部の肌当接面側に、幅方向に延びる粘着部を有する吸収性物品を用いることにより、上記の課題を解決しうることを知見した。
しかし、今回知見したような吸収性物品に適した包装構造は、まだ報告されていない。
従って、本発明の目的は、着衣に固定するための粘着部を有する吸収性物品の包装構造であって、吸収性物品が身体に密着し且つ装着中にずれることが防止され、且つ粘着部からの液漏れが防止された吸収性物品の包装構造を提供することにある。
本発明は、実質的に縦長の吸収性本体及びその長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部を備え、該吸収性本体の非肌当接面側に本体粘着部が設けられ且つ一対の前記ウイング部の非肌当接面側にウイング部粘着部が設けられており、一対の該ウイング部が、前記ウイング部粘着部を上方に向けて、前記吸収性本体の上に折り返されている吸収性物品と、これを個装する内面が剥離処理された包装材とからなり、前記本体粘着部が前記包装材の内面に当接するように該包装材に剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造であって、前記吸収性本体における後方部の肌当接面側に、肌側粘着部が設けられており、前記包装材は、その左右両側縁部及び前後端縁が、前記吸収性本体の両側縁及び前後端縁よりも外方に延出していると共に、該吸収性本体の該前端縁から外方に延出している部分の外面に外方剥離処理部が設けられており、前記吸収性本体の前記前端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として前記吸収性本体の前方部の上に折り重ねられており、前記吸収性本体の前記後端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として前記後方部の上に折り重ねられ、前記肌側粘着部と該内面とが剥離自在に粘着されており、前記吸収性本体は、前記肌側粘着部と前記前方部の非肌当接面側とが対向するように、前記包装材と共に肌当接面側に折り畳まれており、前記外方剥離処理部と前記ウイング部粘着部とが剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
また、本発明は、実質的に縦長で、非肌当接面側に本体粘着部が設けられている吸収性物品と、これを個装する内面が剥離処理された包装材とからなり、前記本体粘着部が、前記包装材の内面に当接するように該包装材に剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造であって、前記吸収性物品における後方部の肌当接面側に、肌側粘着部が設けられており、前記包装材は、前記吸収性物品の前方部が当接された部分の外面に前方剥離処理部が設けられており、前記吸収性物品は、前記肌側粘着部と前記前方部の非肌当接面側とが対向するように、前記包装材と共に肌当接面側に折り畳まれており、前記肌側粘着部と前記前方剥離処理部とが剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品の包装構造は、後方部の肌当接面側に粘着部を有する吸収性物品の包装に適しており、該吸収性物品が身体に密着し且つ装着中にずれることが防止され、且つ該粘着部に起因する液漏れが効果的に防止されている。
以下、本発明の吸収性物品の包装構造をその好ましい実施形態に基づいて、図面を参照しながら説明する。
第1実施形態の吸収性物品の包装構造10は、図1〜図7に示すように、実質的に縦長の吸収性本体1d及びその長手方向の両側縁1a,1aから延出する一対のウイング部6,6を備え、吸収性本体1dの非肌当接面側に本体粘着部7aが設けられ且つ一対のウイング部6,6の非肌当接面側にウイング部粘着部7b,7bが設けられている吸収性物品1と、これを個装する内面が剥離処理された包装材11とからなる。
以下、本実施形態の吸収性物品の包装構造10について、更に説明する。
本実施形態の包装構造10に用いられる吸収性物品1は、生理用ナプキン(以下、単にナプキンともいう)である。ナプキン1は、吸収性本体1dと一対のウイング部6,6とから形成されている。
吸収性本体1dは、図3(a)〜(c)に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性の裏面シート3及び両シート間に介在された液保持性の吸収体4を具備し、実質的に縦長である。吸収性本体1dの長手方向は、ナプキン1の長手方向と一致している。
吸収体4は、縦長であり、その長手方向が吸収性本体1dの長手方向(以下、本体長手方向ともいう)と一致しており、表面シート2と裏面シート3との間に挟持固定されている。表面シート2及び裏面シート3それぞれは、吸収体4の長手方向前後端それぞれから延出し、その延出部分において互いにヒートシール等の公知の接合方法により接合されて、エンドシール部9を形成している。
吸収性本体1dは、図3(a)に示すように、その長手方向に前方部A、該長手方向中央領域である排泄部対向部B(着用者の主として液排泄部に対向配置される排泄部対向領域を幅方向中央に有する部分)及び後方部C(着用者の主として臀部に対向配置される部分)に区分される。前方部Aは、ナプキン着用時に、着用者の最も前側に位置する部位であり、後方部Cは、着用者の最も後側に位置する部位である。
一対のウイング部6,6は、排泄部対向部Bの両側縁から、吸収性本体1dの幅方向(以下、本体幅方向ともいう)の外方に向かって延出している。一対のウイング部6,6それぞれは、表面シート2及び裏面シート3それぞれが、吸収性本体の両側縁1a,1aから延出し、その延出部分において互いにヒートシール等の公知の接合方法により接合されて形成されている。
本実施形態において、吸収性本体1dにおける後方部Cの肌当接面側には、図3(a)に示すように、幅方向に延びる肌側粘着部5が設けられている。肌側粘着部5は、吸収性本体1dにおける後縁端部Dの肌当接面側に、該後縁端部Dに沿って設けられている。後縁端部Dは、後方部Cの後方の部位である。
詳述すると、肌側粘着部5は、後方部Cにおけるエンドシール部9の内側に位置している。肌側粘着部5は、所定の幅を有した横長の帯形状であり、本体幅方向の両端部間に亘り形成されている。肌側粘着部5は、エンドシール部9と同様に本体長手方向内方に凹に湾曲した形状を有している。
肌側粘着部5は、粘着剤が後縁端部Dの肌当接面側の面に部分的に塗布されて形成されており、ナプキン着用時には、着用者の臀部における肌に粘着される部位である。ナプキン1は、その後縁端部Dが、肌側粘着部5により着用者の肌に固定される。
肌側粘着部5を形成する粘着剤としては、ゲル粘着剤が好ましく、その組成物としては、例えば、特願2003−38562号公報又は特願2003−38563号公報の明細書に記載されているものが好ましい。
ナプキン着用時に、肌側粘着部5は、着用者の肌と粘着している。吸収性本体1dの肌当接面側の面と着用者の肌との間を、吸収性本体1dの後縁端部Dへ向って移動してきた体液は、肌側粘着部5により、それ以上の後方側への移動が防止されるので、ナプキン1は、後方部Cにおける防漏性が高められている。
また、吸収性本体1dの非肌当接面側には、図3(b)に示すように、本体長手方向の両側部に一対の本体粘着部7a,7aが形成されている。一対の本体粘着部7a,7aそれぞれは、縦長であり、その長手方向が本体長手方向と一致している。
本体粘着部7aは、ナプキン着用時にショーツの内側に粘着して、吸収性本体1dを固定するものであり、いわゆるズレ止め材である。
本体粘着部7aは、例えば、粘着剤を吸収性本体1dの非肌当接面側の面に塗布して形成することができる。この本体粘着部7aを形成する粘着剤としては、従来から吸収性物品において用いられているものを特に制限なく用いることができる。
一対のウイング部6,6それぞれの非肌当接面側には、図3(b)に示すように、ウイング部粘着部7b,7bが形成されている。ウイング部粘着部7bは、ナプキン着用時にショーツ股下部の縁部に沿って折り曲げたウイング部6を、該ショーツの外表面に固定するために用いられる。
そして、一対のウイング部6,6は、図4に示すように、ウイング部粘着部7b,7bを上方に向けて、吸収性本体1dの上に折り返されている。
前述したナプキン1の形成材料としては、従来の吸収性物品において用いられている各種材料を特に制限なく用いることができる。
次に、包装材11について、更に説明する。
包装材11は、図4に示すように、その展開平面が縦長矩形である。包装材11は、その内面全面あるいはナプキン1と当接した部分及びその周辺が剥離処理されており、剥離性を有するものである。尚、本発明においては、内面全面を剥離処理する必要はなく、その一部、例えば、内面の周縁部以外の部分のみ剥離処理してなるものを用いることもできる。更には、ナプキン1の有する粘着部と当接する包装材11の内面の部分のみに、剥離処理が施されていれば良い。
包装材11の形成材料は、公知のものを特に制限なく用いることができるが、具体的には、厚さ5〜50μmのポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、あるいは不織布や紙、及びこれらの複合材料等の包装材料が挙げられる。
また、剥離処理は、公知の手法を特に制限なく用いて行うことができるが、具体的には、包装材11の内面全面に、剥離処理剤を塗布するか又は剥離テープ、剥離紙、剥離処理した不織布、剥離処理したポリエチレンラミネート紙若しくは剥離処理したポリエチレンフィルムを貼付する等して行うことができる。剥離処理剤あるいは剥離テープ及び剥離紙の剥離剤成分としてはシリコーン樹脂系、フッソ樹脂系、又はオクタデシルイソシアネート系等のものが好ましい。特に、剥離処理としては、剥離材成分として、シリコーン樹脂系のものを用いて、塗布して加熱乾燥、紫外線照射等で高分子量化するか、スプレーで吹きつけ薄い被膜を形成させる等することが好ましい。さらに、薄いポリオレフィンフィルムあるいはポリエステルフィルムを剥離処理し、包装材11に熱あるいは超音波等により接合したものが、適度な剛性を有しており、開封し易く、また耐熱性に優れているため加工性に優れる。
また、包装材11の後端部には、図4に示すように、補助タブテープ12bが設けられている。補助タブテープ12bは、詳しくは後述するが、本実施形態の包装構造10からナプキン1を取り出す途中で用いられる部位である。
ナプキン1は、図4に示すように、包装材11の略中央に位置し、ナプキン1の長手方向方向と包装材11の長手方向とを概ね一致させて、一対の本体粘着部7a、7aが包装材11の内面に当接するように該包装材11に剥離自在に粘着されている。
包装材11は、その左右両側縁部11a,11a及び前後端縁11b,11cが、吸収性本体1dの両側縁1a,1a及び前後端縁1b,1cよりも外方に延出していると共に、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している部分の外面に外方剥離処理部13が設けられている。
外方剥離処理部13は、図4に示すように、矩形形状を有している。本実施形態の包装構造10において、外方剥離処理部13は、一対のウイング部粘着部7b,7bそれぞれと当接する包装材11の外面の部分に設けられており、該ウイング部粘着部7b,7bと剥離自在に粘着される部位である。
本実施形態の包装構造10において、外方剥離処理部13は、その本体長手方向の長さが、ウイング部粘着部7bの本体長手方向の長さよりも長いことが、ウイング部粘着部7bがその本体長手方向全体に亘り外方剥離処理部13と当接される上で好ましい。
また、外方剥離処理部13の本体幅方向の長さは、吸収性本体1dの上に折り返されている一対のウイング部6,6のウイング部粘着部7b,7bに亘たって当接する長さを有していることが、同様の理由から好ましい。
外方剥離処理部13は、公知の手法を特に制限なく用いて形成することができるが、例えば、剥離処理がなされた粘着テープを包装材11の外面に貼り付けて形成することができる。
包装材11が吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している部分を、本体長手方向に測定した長さは、前述した外方剥離処理部13を形成する観点から、少なくともウイング部粘着部7bの本体長手方向の長さよりも長いことが好ましい。
また、包装材11が吸収性本体1dの後端縁1cから外方に延出している部分を、本体長手方向に測定した長さは、該部分を後方部Cの上に折り重ねた際に、該部分が後縁端部Dの肌側粘着部5全体を覆う長さを有していることが好ましい。
また、吸収性本体1dの後端部が当接している包装材11の部分の外面には、図4に示すように、ダブテープ12aが設けられている。ダブテープ12aは、本実施形態の包装構造10において、包装材11を封止するために用いられる。
そして、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している包装材11の部分が、図2に示すように、その内面を内側として吸収性本体1dの前方部Aの上に折り重ねられており、吸収性本体1dの後端縁1cから外方に延出している包装材11の部分が、その内面を内側として後方部Cの上に折り重ねられ、肌側粘着部5と包装材11の内面とが剥離自在に粘着されており、吸収性本体1dは、肌側粘着部5と前方部Aの非肌当接面側とが対向するように、包装材11と共に肌当接面側に三つ折りされて折り畳まれており、外方剥離処理部13と一対のウイング部粘着部7b,7bとが剥離自在に粘着されている。
そして更に、包装材11は、図1に示すように、その左右両側縁部11a、11a及び吸収性本体1dの後端部が当接している部分の外面において封止されている。左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールにより封止されており、吸収性本体1dの後端部が当接している部分の外面においては、タブテープ12aにより封止されている。また、前記の左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールされているが、開封をより容易にするために、このヒートシールされた部分に沿ってミシン目を設けることも好ましい。
詳述すると、前方部Aは、包装材11と一体に、肌当接面側を内側として、排泄部対向部Bの上に折り重ねられており、後方部Bは、包装材11と一体に、肌当接面側を内側として、前方部Aの上に折り重ねられている。
また、外方剥離処理部13は、図6に示すように平面視した場合に、一対のウイング部粘着部7b,7b全体が外方剥離処理部13内に収まる形で、該外方剥離処理部13と剥離自在に粘着されている。
次に、前述したナプキンの包装構造10からナプキン1を取り出す際の手順の一例を図4〜図7を参照しながら説明する。
まず、図5の状態から、タブテープ12aを引き剥がし、包装材11と共に後方部Cを、図6に示すように、前方部Aの上から引き起こして開く。次に、包装材11と共に前方部Aを、図7に示すように、排泄部対向部Bの上から引き起こして開く。この際、外方剥離処理部13が、ウイング部粘着部7b,7bから剥離して、一対のウイング部6,6におけるウイング部粘着部7b,7bが露出する。
次に、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している包装材11の部分を、図4に示すように、前方部Aの上から引き起こして開く。次に、補助タブテープ12bを摘んで、吸収性本体1dの後端縁1cから外方に延出している包装材11の部分を、後方部Cの上から引き起こして開く。この際、包装材11の剥離処理された内面が、肌側粘着部5から剥離して、肌側粘着部5が露出する。尚、前述した各操作において、包装材11の左右両側縁部11a、11aのヒートシール部も、適宜引き剥がす(ミシン目を設けた場合には該ミシン目も引き離す)。
然る後、一対の本体粘着部7a,7aを包装材11の内面から剥離して、ナプキン1と包装材11とを分離する。
前述した本実施形態のナプキンの包装構造10は、一対のウイング部6,6を有し、且つ後方部Cの肌当接面側に幅方向に延びる肌側粘着部5を有するナプキン1が、一対のウイング部6,6を収めた状態で三つ折りにされて折り畳まれているので、コンパクトで携帯性に優れている。また、その包装構造が簡易であり、容易に包装できると共に、ナプキン1の取り出しが容易である。特に、補助タブテープ12bが包装材11に設けられているため、ナプキン1の取り出し操作が更に容易となっている。
次に第2及び第3実施形態の吸収性物品の包装構造10を、図8〜図16を参照しながら説明する。第2及び第3実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図8〜図16において、図1〜図7と同じ部材に同じ符号を付してある。
本実施形態の好ましい第2実施形態のナプキンの包装構造10は、図8〜図13に示すように、実質的に縦長の吸収性本体1d及びその長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部6,6を備え、吸収性本体1dの非肌当接面側に本体粘着部7aが設けられ且つ一対のウイング部6,6の非肌当接面側にウイング部粘着部7b,7bが設けられており、一対のウイング部6,6は、該ウイング部粘着部7b,7bを上方に向けて、吸収性本体1dの上に折り返されているナプキン1と、これを個装する内面が剥離処理された包装材11とからなる。
本実施形態の包装構造10において、ナプキン1は、図8及び図9に示すように、前述した実施形態と同様のものが用いられる。
ナプキン1は、図9に示すように、包装材11の後端縁寄りに位置し、一対の本体粘着部7a、7aが包装材11の内面に当接するように該包装材11に剥離自在に粘着されている。
包装材11は、吸収性本体1dの前方部Aが当接された部分の外面に、図9及び図10に示すように、前方剥離処理部14が設けられている。
前方剥離処理部14は、図10に示すように、矩形形状を有している。本実施形態の包装構造10において、前方剥離処理部14は、肌側粘着部5と当接する包装材11の外面の部分に設けられており、該肌側粘着部5と剥離自在に粘着される部位である。
前方剥離処理部14は、その長さ及び幅が、肌側粘着部5の長さ及び幅よりも大きいことが好ましい。このような寸法にすることにより、ナプキン1及び包装材11が、例えば、多少ずれて折り畳まれた際にも、前方剥離処理部14と肌側粘着部5全体とが確実に当接される。
具体的には、前方剥離処理部14の本体長手方向の長さは、0〜30mm、特に3〜30mmであることが好ましく、前方剥離処理部14の本体幅方向の長さは、5〜20mmであることが好ましい。
前方剥離処理部14は、公知の手法を特に制限なく用いて形成することができるが、例えば、剥離処理がなされた粘着テープを包装材11の外面に貼り付けて形成することができる。
包装材11は、図9に示すように、その左右両側縁11a,11a及び前端縁11bが、吸収性本体1dの両側縁1a,1a及び前端縁1bよりも外方に延出している。
また、前述した実施形態と同様に、包装材11は、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している部分の外面に、図10に示すように、外方剥離処理部13が設けられている。本実施形態の包装材11において、タブテープ12aは、包装材11の後端部に設けられており、補助タブテープは設けられていない。
そして、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している包装材11の部分が、図8に示すように、その内面を内側として吸収性本体1dの前方部Aの上に折り重ねられており、吸収性本体1dは、肌側粘着部5と前方部Aの非肌当接面側とが対向するように、包装材11と共に肌当接面側に三つ折りされて折り畳まれており、外方剥離処理部13と一対のウイング部粘着部7b,7bとが剥離自在に粘着されており、肌側粘着部5と前方剥離処理部14とが剥離自在に粘着されている。
そして更に、包装材11は、図8及び図11に示すように、その左右両側縁部11a、11a及び後端縁11cにおいて封止されている。左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールにより封止されており、後端縁11cにおいては、タブテープ12aにより封止されている。また、前記の左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールされているが、開封をより容易にするために、このヒートシールされた部分に沿ってミシン目を設けることも好ましい。
更に説明すると、肌側粘着部5は、図11に示すように平面視した場合に、該肌側粘着部5全体が前方剥離処理部14内に収まる形で、該前方剥離処理部14と剥離自在に粘着されている。
次に、前述したナプキンの包装構造10からナプキン1を取り出す際の手順の一例を図9〜図13を参照しながら説明する。
まず、図11の状態から、タブテープ12aを引き剥がし、包装材11と共に後方部Cを、図12に示すように、前方部Aの上から引き起こして開く。この際、肌側粘着部5が前方剥離処理部14から剥離して、肌側粘着部5が露出する。
次に、包装材11と共に前方部Aを、図13に示すように、排泄部対向部Bの上から引き起こして開く。この際、外方剥離処理部13が、一対のウイング部粘着部7b,7bから剥離して、一対のウイング部6,6におけるウイング部粘着部7b,7bが露出する。
次に、吸収性本体1dの前端縁1bから外方に延出している包装材11の部分を、図9及び図10に示すように、前方部Aの上から引き起こして開く。尚、前述した各操作において、包装材11の左右両側縁部11a、11aのヒートシール部も、適宜引き剥がす(ミシン目を設けた場合には該ミシン目も引き離す)。
然る後、一対の本体粘着部7a,7aを包装材11の内面から剥離して、ナプキン1と包装材11とを分離する。
前述した本実施形態のナプキンの包装構造10は、包装材11の長さが前述した実施形態の包装材よりも短いため、包装材11の使用量が削減されている。
本実施形態の好ましい第3実施形態のナプキンの包装構造10は、図14〜図16に示すように、実質的に縦長で、非肌当接面側に本体粘着部7aが設けられており、後方部Cの肌当接面側に、幅方向に延びる肌側粘着部5が設けられているナプキン1と、これを個装する内面が剥離処理された包装材11とからなる。
本実施形態の包装構造10に用いられるナプキン1は、図15に示すように、一対のウイング部を有していない以外は、前述した実施形態のナプキンと同様の構成を有している。即ち、本実施形態のナプキン1は、前述した実施形態のナプキンにおける吸収性本体と同様の構成を有している。
ナプキン1は、図15に示すように、包装材11の略中央に位置し、本体粘着部7a、7aが包装材11の内面に当接するように該包装材11に剥離自在に粘着されている。
また、前述した第2実施形態と同様に、吸収性本体1dの前方部Aが当接された包装材11の部分の外面には、図14及び図16に示すように、前方剥離処理部14が設けられている。前方剥離処理部14の構成は、前述した第2実施形態と同様である。本実施形態の包装材11において、タブテープ12aは、包装材11の後端部に設けられており、補助タブテープは設けられていない。
包装材11は、図15に示すように、その展開平面が縦長矩形であり、その長さ及び幅は、ナプキン1の長さ及び幅よりも大きく形成されている。しかし、包装材11の前後端縁11b、11cは、前述した第1実施形態のように、ナプキン1の前後端縁1b,1cから大きくは延出していない。
そして、ナプキン1は、図14に示すように、肌側粘着部5と前方部Aの非肌当接面側とが対向するように、包装材11と共に肌当接面側に三つ折りされて折り畳まれており、肌側粘着部5と前方剥離処理部14とが剥離自在に粘着されている。
そして更に、包装材11は、その左右両側縁部11a、11a及び後端縁11cにおいて封止されている。左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールにより封止されており、後端縁11cにおいては、タブテープ12aにより封止されている。また、前記の左右両側縁部11a、11aにおいては、ヒートシールされているが、開封をより容易にするために、このヒートシールされた部分に沿ってミシン目を設けることも好ましい。
次に、前述したナプキンの包装構造10からナプキン1を取り出す際の手順の一例を図14〜図16を参照しながら説明する。
まず、図14の状態から、タブテープ12aを引き剥がし、図16に示すように、包装材11と共に後方部Cを、前方部Aの上から引き起こして開く。この際、肌側粘着部5が前方剥離処理部14から剥離して、肌側粘着部5が露出する。
次に、包装材11と共に前方部Aを、図15に示すように、排泄部対向部Bの上から引き起こして開く。尚、前述した各操作において、包装材11の左右両側縁部11a、11aのヒートシール部も、適宜引き剥がす(ミシン目を設けた場合には該ミシン目も引き離す)。
然る後、一対の本体粘着部7a,7aを包装材11の内面から剥離して、ナプキン1と包装材11とを分離する。
本発明の吸収性物品の包装構造は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、第1実施形態のナプキンの包装構造10において、包装材11は、吸収性本体1dの後端縁1cから外方に延出している部分の内面全体が剥離処理されていても良いが、図17(a)及び(b)に示すように、包装構造10において、肌側粘着部5と当接する内面の付近のみに、剥離処理された別な外方剥離処理部13´を設けていても良い。
また、第1実施形態のナプキンの包装構造10において、包装材11は、その後端縁11cにのみ、補助タブテープが設けられていたが、包装材11の前端縁11bにも、同様に補助タブテープを設けていても良い。
更に、各実施形態の包装構造に用いられるナプキンには、その長手方向の両側部に、一対の防漏壁が設けられていても良い。
また、包装構造に用いられる吸収性物品は、生理用ナプキンであっても良いが、パンティライナー又は失禁パッド等であっても良い。
上述した一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
図1は、本発明における吸収性物品の包装構造の第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1のX−X線断面図である。 図3(a)〜(c)は、図1の生理用ナプキンを示しており、(a)は生理用ナプキンの肌当接面側を示す平面図であり、(b)は生理用ナプキンの非肌当接面側を示す平面図であり、(c)は(a)のY−Y線断面図である。 図4は、図1の生理用ナプキンを包装材に当接させた状態を示す平面図(包装構造の展開図)である。 図5は、図1の平面図である。 図6は、図5の生理用ナプキンの後方部を開いた状態を示す平面図である。 図7は、図6の生理用ナプキンの前方部を開いた状態を示す平面図である。 図8は、本発明における吸収性物品の包装構造の第2実施形態を示す図2に相当する断面図である。 図9は、図8の生理用ナプキンを包装材に当接させた状態を示す肌当接面側の平面図(包装構造の展開図)である。 図10は、図9の非肌当接面側の平面図である。 図11は、図8の平面図である。 図12は、図11の生理用ナプキンの後方部を開いた状態を示す平面図である。 図13は、図12の生理用ナプキンの前方部を開いた状態を示す平面図である。 図14は、本発明における吸収性物品の包装構造の第3実施形態を示す図2に相当する断面図である。 図15は、図14の生理用ナプキンを包装材に当接させた状態を示す肌当接面側の平面図(包装構造の展開図)である。 図16は、図14の生理用ナプキンの後方部を開いた状態を示す平面図である。 図17(a)及び(b)は、第1実施形態の包装構造の変形例を示しており、(a)は図2に相当する断面図であり、(b)は図4に相当する平面図である。
符号の説明
10 生理用ナプキンの包装構造(吸収性物品の包装構造)
11 包装材
11a 包装材の側縁
11b 包装材の前端縁
11c 包装材の後端縁
12a タブテープ
12b 補助タブテープ
13 外方剥離処理部
14 前方剥離処理部
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
1a 吸収性本体(吸収性物品)の側縁
1b 吸収性本体(吸収性物品)の前端縁
1c 吸収性本体(吸収性物品)の後端縁
1d 吸収性本体
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 肌側粘着部
6 ウイング部
7a 本体粘着部
7b ウイング部粘着部
9 エンドシール部
A 吸収性本体(吸収性物品)の前方部
B 吸収性本体(吸収性物品)の排泄部対向部
C 吸収性本体(吸収性物品)の後方部
D 吸収性本体(吸収性物品)の後縁端部

Claims (6)

  1. 実質的に縦長の吸収性本体及びその長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部を備え、該吸収性本体の非肌当接面側に本体粘着部が設けられ且つ一対の前記ウイング部の非肌当接面側にウイング部粘着部が設けられており、一対の該ウイング部が、前記ウイング部粘着部を上方に向けて、前記吸収性本体の上に折り返されている吸収性物品と、これを個装する内面が剥離処理された包装材とからなり、前記本体粘着部が前記包装材の内面に当接するように該包装材に剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造であって、
    前記吸収性本体における後方部の肌当接面側に、肌側粘着部が設けられており、
    前記包装材は、その左右両側縁部及び前後端縁が、前記吸収性本体の両側縁及び前後端縁よりも外方に延出していると共に、該吸収性本体の該前端縁から外方に延出している部分の外面に外方剥離処理部が設けられており、
    前記吸収性本体の前記前端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として前記吸収性本体の前方部の上に折り重ねられており、
    前記吸収性本体の前記後端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として前記後方部の上に折り重ねられ、前記肌側粘着部と該内面とが剥離自在に粘着されており、
    前記吸収性本体は、前記肌側粘着部と前記前方部の非肌当接面側とが対向するように、前記包装材と共に肌当接面側に折り畳まれており、前記外方剥離処理部と前記ウイング部粘着部とが剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造。
  2. 前記吸収性本体の後端部が当接している前記包装材の部分の外面には、ダブテープが設けられている請求項1記載の吸収性物品の包装構造。
  3. 前記包装材の後端部には補助タブテープが設けられている請求項1又は2記載の吸収性物品の包装構造。
  4. 実質的に縦長で、非肌当接面側に本体粘着部が設けられている吸収性物品と、これを個装する内面が剥離処理された包装材とからなり、前記本体粘着部が、前記包装材の内面に当接するように該包装材に剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造であって、
    前記吸収性物品における後方部の肌当接面側に、肌側粘着部が設けられており、
    前記包装材は、前記吸収性物品の前方部が当接された部分の外面に前方剥離処理部が設けられており、
    前記吸収性物品は、前記肌側粘着部と前記前方部の非肌当接面側とが対向するように、前記包装材と共に肌当接面側に折り畳まれており、前記肌側粘着部と前記前方剥離処理部とが剥離自在に粘着されている吸収性物品の包装構造。
  5. 前記吸収性物品は、実質的に縦長の吸収性本体及びその長手方向の両側縁から延出する一対のウイング部を備え、該吸収性本体の非肌当接面側に前記本体粘着部が設けられ且つ一対の前記ウイング部の非肌当接面側にウイング部粘着部が設けられており、一対の該ウイング部は、前記ウイング部粘着部を上方に向けて、前記吸収性本体の上に折り返されており、
    前記吸収性本体における後方部の肌当接面側に、前記肌側粘着部が設けられており、
    前記包装材は、その左右両側縁部及び前端縁が、前記吸収性本体の両側縁及び前端縁よりも外方に延出していると共に、該吸収性本体の該前端縁から外方に延出している部分の外面に外方剥離処理部が設けられており、
    前記吸収性本体の前記前端縁から外方に延出している前記包装材の部分が、前記内面を内側として該吸収性本体の前方部の上に折り重ねられており、
    前記吸収性本体は、前記肌側粘着部と前記前方部の非肌当接面側とが対向するように、前記包装材と共に肌当接面側に折り畳まれており、前記外方剥離処理部と前記ウイング部粘着部とが剥離自在に粘着されている請求項4記載の吸収性物品の包装構造。
  6. 前記包装材は、その左右両側縁部及び後端縁において封止されている請求項4又は5記載の吸収性物品の包装構造。
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