JP2008054098A - 電圧駆動型素子の駆動回路 - Google Patents

電圧駆動型素子の駆動回路 Download PDF

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Abstract

【課題】温度に依存することなく、ターンオフ時のサージ電圧の抑制とターンオフ損失の低減を可能とする電圧駆動型素子の駆動回路を提供する。
【解決手段】ゲート駆動IC(IC1)からの信号により、コレクタに負荷(L1)を接続したIGBT(Q5)がターンオフする際に、IGBT(Q5)のコレクタに接続したコンデンサ(C1)、ダイオード(D1)を介して出力されるIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)と、温度センスダイオード(D3)が検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)を示すフォワード電圧とをフィードバック回路(FB)に入力することにより、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)に応じて調整したフィードバック量により、PNPトランジスタ(Q1)のベース電流を制御し、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を可変に制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧駆動型素子の駆動回路に関し、特に、電圧駆動型素子の温度依存性を考慮に入れたターンオフ動作を行う電圧駆動型素子の駆動回路に関する。
従来、特許文献1の特開2004−187463号公報「電圧駆動素子の駆動回路」に記載のように、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFETなどの電圧駆動型素子のスイッチング動作を行う際に、大電流のターンオフ時に発生するサージ電圧の抑制とターンオフ時の損失(すなわちターンオフ遅延時間)の低減との両立を図るために、電圧駆動型素子の駆動回路として、ターンオフ時に、急峻なコレクタ電圧の変化(すなわち電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)が大きいこと)を検出した場合、電圧駆動型素子のターンオフ速度を緩やかにするために、電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をフィードバックして、電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度を制御するような方式が採用されている。
特開2004−187463号公報
従来の電圧駆動型素子の駆動回路においては、前述のように、電圧駆動型素子のターンオフを開始したときのコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を検出して、電圧駆動型素子のゲート電圧にフィードバックをかけることによって、ターンオフ時のVge(ゲートエミッタ間電圧)の波形の変化を緩やかにし、電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度を遅くして、サージ電圧の発生を抑制するという構成を採用している。
しかしながら、一般に、IGBTなどの電圧駆動型素子のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off):ターンオフ動作を開始するゲート・エミッタ間電圧)には温度依存性があり、電圧駆動型素子のジャンクション温度に対して、負の相関を有している。すなわち、電圧駆動型素子のジャンクション温度の低温時には、電圧駆動型素子のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))は高く、高温時には、電圧駆動型素子のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))は低くなる、という性質を有している。
したがって、従来の技術をそのまま適用した場合、ジャンクション温度の如何に関係なく、ターンオフ時のVge(ゲート・エミッタ間電圧)の波形の変化を緩やかにして、ゲート電荷の放電速度を遅くするように制御しているため、電圧駆動型素子のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))が常温時に比して高温時には低くなるという性質から、常温時に比し高温時におけるゲート電荷の放電開始(すなわちゲート・エミッタ間電圧Vgeの低下開始)からターンオフ動作開始までの遅延時間の差(ΔToff)の増加量が大きく、その結果として、例えば、常温時に最適なスイッチング速度(すなわち、ゲート・エミッタ間電圧Vgeの低下開始からターンオフが終了するまでの時間)が得られるように調整されていたとしても、高温時においてはスイッチング速度が低下してしまうという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、温度に依存することなく、ターンオフ時のサージ電圧の抑制とスイッチング速度の安定化を可能とする電圧駆動型素子の駆動回路を提供することを目的としている。
本発明は、前述の課題を解決するために、電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間的変化に応じた前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度抑制量としてのフィードバック量をフィードバックして、ゲート電荷の放電速度を制御するフィードバック手段と、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度を検出する温度検出手段とを、少なくとも備え、前記フィードバック手段は、前記電圧駆動型素子のターンオフ時に、前記フィードバック量を前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて可変に制御することを特徴としている。
本発明の電圧駆動型素子の駆動回路によれば、電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間的変化に応じた前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度抑制量としてのフィードバック量をフィードバックして、ゲート電荷の放電速度を制御するフィードバック手段と、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度を検出する温度検出手段とを、少なくとも備え、前記フィードバック手段は、前記電圧駆動型素子のターンオフ時に、前記フィードバック量を前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて可変に制御しているので、以下のごとき効果を奏することができる。
IGBTやパワーMOSFETなどの電圧駆動型素子には、一般に、ゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))に温度依存性があって、電圧駆動型素子のジャンクション温度によって、最適なターンオフ時のゲート電荷放電速度は異なるが、本発明においては、電圧駆動型素子のゲート端子へコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をフィードバックする際に、電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間的変化に応じた前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度抑制量としてのフィードバック量を電圧駆動型素子のジャンクション温度によって可変に制御することによって、最適なゲート電荷の放電速度に調整することが可能になる。
もって、電圧駆動型素子のジャンクション温度が変化したとしても、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)があらかじめ定めた許容範囲内に収まるように動作させることが可能となり、温度に依存することなく、ターンオフ時のサージ電圧の抑制とスイッチング速度の安定化との双方を容易に両立させることができる。
以下に、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の最良の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1の構成)
図1は、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の回路構成の一例を示す回路図であり、電力変換機などにおいて負荷を駆動する電圧駆動型素子の駆動回路に適用した場合の一例について示している。なお、図1には、電圧駆動型素子としてIGBTを用いた場合について示しているが、パワーMOSFETなど他の電圧駆動型素子を用いて構成するようにしても良い。また、図1には、IGBTのターンオフ時のゲート電荷の放電に関わる回路を中心にして記載している。
図1の回路構成において、電圧駆動型素子IGBT(Q5)をターンオン(オフからオンへ動作)/ターンオフ(オンからオフへ動作)させるゲートON/OFF信号は、図示していない上位のコントローラからゲート駆動IC(IC1)に入力される。ここで、ゲート駆動用IC(IC1)は、電源電圧(Vcc)と基準電位(GND)とに接続されており、ゲートON/OFF信号のON期間は、Hiレベル(電源電圧(Vcc)と同電位)の電圧が出力され、OFF期間は、Loレベル(基準電位(GND)と同電位)の電圧が出力される。
ゲート駆動用IC(IC1)から出力されるゲートON/OFF信号は、IGBT(Q5)のゲート電荷充電用のNPNトランジスタ(Q8)のベース端子に入力されて、ゲートON/OFF信号のON期間の間、NPNトランジスタ(Q8)がONになって、エミッタ端子に接続された抵抗(R8)を介して、IGBT(Q5)のゲート端子に電源電圧(Vcc)と同電位の電圧が印加されて、IGBT(Q5)のゲート電荷を充電させることにより、IGBT(Q5)をターンオンさせる。この結果、IGBT(Q5)のコレクタ端子に接続されている負荷(L1)に強電電源(VB)からの電流が流れ、IGBT(Q5)にコレクタ電流が流れる状態になる。
また、ゲート駆動用IC(IC1)から出力されるゲートON/OFF信号は、フィードバック回路(FB)を介して、IGBT(Q5)のゲート電荷放電用のPNPトランジスタ(Q1)のベース端子に入力されて、ゲートON/OFF信号のOFF期間の間、PNPトランジスタ(Q1)がONになって、エミッタ端子に接続された抵抗(R4)を介して、IGBT(Q5)のゲート電荷を放電させることにより、IGBT(Q5)をターンオフさせる。
ここで、PNPトランジスタ(Q1)のベース端子に接続されているフィードバック回路(FB)は、電圧駆動型素子の一例であるIGBT(Q5)のターンオフ時に、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間的変化に基づいて得られるフィードバック量(IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間的変化が大きくなるほど大きくして、IGBT(Q5)のゲート電荷放電速度を小さい値に抑制するゲート電荷放電速度抑制量)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックして、ゲート電荷の放電速度を制御するフィードバック手段を提供するものであり、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のIGBT(Q5)のゲート端子へのフィードバック量を、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて可変に制御するようにしている。
このため、フィードバック回路(FB)には、IGBT(Q5)のコレクタからコンデンサ(C1)とダイオード(D1)とを介してIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を示す微分信号が入力されるとともに、IGBT(Q5)に内蔵して、そのジャンクション温度を検出するオンチップの温度センスダイオード(D3)のアノード端子側からフォワード電圧(Vf)すなわちIGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj:ジャンクション温度を示す電圧値を有する信号のこと)が入力されている。この温度センスダイオード(D3)は、電圧駆動型素子の一例であるIGBT(Q5)のジャンクション温度を検出する温度検出手段を構成している。
フィードバック回路(FB)は、ゲートON/OFF信号がOFFに切り替わった際に、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を示す微分信号のうち、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を制御するためにゲート端子にフィードバックすべきフィードバック量を、IGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj)に基づいて可変に制御するように機能する。
すなわち、フィードバック回路(FB)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj)が示すIGBT(Q5)のジャンクション温度が低い場合は、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を示す微分信号のうち、IGBT(Q5)のゲート端子にフィードバックすべきフィードバック量を大きくして、ゲート電荷の放電速度を遅くするように制御し、逆に、IGBT(Q5)のジャンクション温度が高い場合は、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を示す微分信号のうち、IGBT(Q5)のゲート端子にフィードバックすべきフィードバック量を小さくして、ゲート電荷の放電速度を速くするように制御する。
この結果、温度検出手段である温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じてフィードバック回路(FB)によるフィードバック量を可変に制御することにより、IGBT(Q5)のジャンクション温度の如何によらず、IGBT(Q5)のターンオフまでの遅延時間をあらかじめ定めた許容範囲内に収めるように動作させるとともに、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をあらかじめ定めた許容範囲内に収めるように制御することが可能となる。
(図1の回路構成例における作用)
ゲート駆動IC(IC1)から、ゲートON/OFF信号として、ゲートONからOFFへの切り替わる信号すなわちHiレベル→Loレベルにレベル変化した信号が出力されると、フィードバック回路(FB)を介して、IGBT(Q5)のゲート電荷放電用のPNPトランジスタ(Q1)がOFFからON状態に切り替わり、PNPトランジスタ(Q1)のエミッタに接続されている抵抗(R4)を介して、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電が始まって、IGBT(Q5)のターンオフ動作に移行する。
IGBT(Q5)のターンオフ動作に入ると、IGBT(Q5)のコレクタエミッタ間電圧(Vce)が上昇し始め、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)として正の信号が発生する。この結果、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)の量に応じた電流(微分信号)が、コンデンサ(C1)からダイオード(D1)を介してフィードバック回路(FB)に流れ込む。ここで、ダイオード(D1)は、IGBT(Q5)のターンオフ時のコレクタ電圧のオーバシュートに伴う時間変化量(dv/dt)の負の信号がフィードバック回路(FB)へ流れ込むことを阻止するために備えられている。
フィードバック回路(FB)では、流れ込んでくる微分信号すなわちコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)の量が大きいほど、フィードバック量を大きくして、PNPトランジスタ(Q1)のベース電流をより大きく抑制するように動作させることにより、ゲート電荷の放電速度を遅くするように動作し、過度のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)の発生により、大きなノイズが発生したり、IGBT(Q5)の耐圧を超えるサージ電圧が発生することを抑えるように動作する。
次に、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じた電流(微分信号)を、前述のように、コンデンサ(C1)からダイオード(D1)を介してフィードバック回路(FB)にフィードバックして、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を制御する場合と、フィードバックしない場合とについて、図6を用いてさらに説明する。ここに、図6は、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じた電流(微分信号)によりIGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を制御する場合の効果を説明するための説明図である。
図6(A)が、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックすることなく、IGBT(Q5)のターンオフ動作を行う「dv/dt回路無し」の場合の一例を示している。
IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックしない場合、図6(A)のように、ターンオフ時のゲートエミッタ間電圧(Vge)の波形は、IGBT(Q5)のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))付近でも急峻であり、この結果、IGBT(Q5)のコレクタ電流(Ic)の立ち下り、コレクタ電圧(Vce)の立ち上がりも急峻になり、サージ電圧の発生により、ノイズが発生したり、素子が破壊したりする危険性が増大する。
これに対して、図6(B)は、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じてIGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を遅くする「dv/dt回路有り」の場合の一例を示すものであり、前述したように、前記特許文献1の場合と同様、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じてターンオフ時のIGBT(Q5)のゲートエミッタ間電圧(Vge)の傾斜を緩やかにするように動作している。なお、図6(B)は、ターンオフ時のIGBT(Q5)のゲートエミッタ間電圧(Vge)の波形を示している。
すなわち、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じてIGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を適切な程度に遅くすることによって、図6(B)に示すように、ターンオフ時のゲートエミッタ間電圧(Vge)の波形は、IGBT(Q5)のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))付近では、緩やかな傾斜になり、この結果、IGBT(Q5)のコレクタ電流(Ic)の立ち下り、コレクタ電圧(Vce)の立ち上がりも緩やかになり、サージ電圧の発生を抑制することが可能になる。
しかしながら、一般的に、IGBT(Q5)などの電圧駆動型素子のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))には温度依存性があり、スイッチング速度を一定に制御しようとした場合、温度によって最適なゲート電荷放電速度は異なっている。すなわち、IGBT(Q5)のジャンクション温度が高温になるほど、ゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))は低くなるという性質を有している。
図6(A)のように、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックしない「dv/dt回路無し」の場合は、ターンオフ時のゲートエミッタ間電圧(Vge)の波形は、IGBT(Q5)のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))付近でも急峻であり、常温時と高温時とのゲート電荷の放電開始からターンオフ動作開始までの遅延時間の差(ΔToff)もそれほど大きくならず、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)は、温度によらず、ほぼ同一の大きさを示すことになり、いずれも、サージ電圧が発生する危険性はあるものの、IGBT(Q5)のターンオフ時のサージ電圧やスイッチング速度も、温度に依存することなく、ほぼ同じ値となる。
これに対して、図6(B)のように、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックしてIGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を遅くする「dv/dt回路有り」の場合は、ターンオフ時のゲートエミッタ間電圧(Vge)の波形は、IGBT(Q5)のゲートエミッタ遮断電圧閾値(Vge(off))付近で、図6(A)の「dv/dt回路無し」の場合に比し、緩やかな傾斜となり、サージ電圧の発生は抑止できるものの、常温時と高温時とのゲート電荷の放電開始からターンオフ動作開始までの遅延時間の差(ΔToff)は大きくなる。
この結果、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を、IGBT(Q5)のジャンクション温度の如何によらず、そのまま、IGBT(Q5)のゲート側にフィードバックするように制御すると、常温時において、ターンオフ時のサージ電圧やスイッチング速度を最適な状態に設定した場合、常温時に対し、高温時でのターンオフ動作開始までの遅延時間の差(ΔToff)は大きいため、高温時におけるゲート電荷の放電開始からターンオフ動作完了までの時間(すなわちスイッチング速度)は常温時よりも大きい値になってしまうという問題が発生する。
このため、本発明においては、例えば、図1に示すように、フィードバック回路(FB)において、IGBT(Q5)の温度センスダイオード(D3)のアノード側からフォワード電圧(Vf)すなわちIGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj)をさらに入力するようにして、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のうち、IGBT(Q5)のゲート端子側へフィードバックする際のフィードバック量を可変に制御するようにしている。
つまり、IGBT(Q5)のジャンクション温度が高温の場合は、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のうちフィードバックするフィードバック量を小さくして、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を速くする一方、IGBT(Q5)のジャンクション温度が低温の場合は、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のうちフィードバックするフィードバック量を大きくして、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を遅くするように制御する。
かくのごとく、IGBT(Q5)のジャンクション温度に基づいて、IGBT(Q5)のゲート端子側へのフィードバック量に調整を加えることによって、IGBT(Q5)の温度に応じて、最適な速度でゲート電荷を放電させるように動作させることができる。もって、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をフィードバックすることによって、サージ電圧の発生を抑止する技術を適用した場合であっても、IGBT(Q5)のジャンクション温度の如何によらず、スイッチング速度の低下を防ぐことができる。
而して、IGBT(Q5)などの電圧駆動型素子の一般的な性質として、電圧駆動型素子の温度に依存して、最適なターンオフ時のゲート電荷の放電速度が異なるものの、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を電圧駆動型素子のゲート端子へフィードバックする際のフィードバック量を、電圧駆動素子の温度によって可変に制御することによって、電圧駆動型素子の温度に応じて、最適なゲート電荷放電速度に調整することが可能になる。
この結果、電圧駆動型素子の温度が変化しても、コレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)があらかじめ定めた許容範囲内に収まるように動作させることが可能となり、温度に依存することなく、ターンオフ時のサージ電圧の抑制とスイッチング速度の安定化との双方を容易に両立させることができる。
(実施例2の構成)
次に、図2に示す回路構成を用いて、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路のより具体的な回路構成の一例について説明する。図2は、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の具体的な回路構成の一例を示す回路図であり、図1に示した実施例1のフィードバック回路(FB)の部分を具体化した一例を示している。
本実施例に示すフィードバック回路(FB)は、電圧駆動型素子の一例であるIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックするフィードバック手段として、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックする際のフィードバック量を、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて異なる抵抗値を用いて調整する抵抗値調整手段を備えている一例を示すものである。
ここでは、かかる抵抗値調整手段として、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側へフィードバックする際の前記フィードバック量を調整するために、異なる抵抗値を有する抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替え可能な抵抗群をIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備え、さらに、温度検出手段である温度センスダイオード(D3)が検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度が、あらかじめ定めた複数の温度範囲のいずれに属しているかに応じて、前記抵抗群のうちのいずれかの抵抗値の抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替える抵抗切り替え手段を備えている構成例について説明する。
温度検出手段である温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、前記抵抗切り替え手段により、IGBT(Q5)のジャンクション温度の温度範囲に対応して、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えられている前記抵抗群のうち最適な抵抗値の抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替えることによって、IGBT(Q5)のジャンクション温度のそれぞれの温度範囲の中で最適なフィードバック量に調整することができる。
このように、前記抵抗群をIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えている場合には、前記抵抗切り替え手段は、温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度が高いほど、前記抵抗群のより小さな抵抗値の抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替えるように制御して、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を緩やかにするように制御すれば良い。
また、本実施例においては、前記抵抗切り替え手段として、温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度を示す電圧値とあらかじめ定めた複数の温度範囲のそれぞれを示す電圧範囲とを比較する比較器と、この比較器の出力に応じて、オン・オフするスイッチング素子と、を少なくとも備え、該スイッチング素子を用いて、前記抵抗群の接続状態をIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて切り替える例について説明する。
図2に示すように、フィードバック回路(FB)では、ゲート駆動IC(IC1)のゲートON/OFF信号の出力線を、PchMOSFFT(Q4)のゲートに接続しており、ゲートON/OFF信号として、Loレベルになって、IGBT(Q5)をOFFにするOFF信号が出ている時間は、PchMOSFFT(Q4)がONになって、PNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間には、PchMOSFFT(Q4)のドレイン側に接続されている抵抗(R1)、抵抗(R2)とNchMOSFET(Q2)、抵抗(R3)とNchMOSFET(Q3)が、並列に接続された状態になる。
ここで、抵抗(R1)、抵抗(R2)、抵抗(R3)は、前述したように、抵抗値を切り替え可能な抵抗群として、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えられている例を示すものであり、スイッチング素子であるNchMOSFET(Q2)、NchMOSFET(Q3)のオン・オフ動作により、異なる抵抗値を有する複数の抵抗の組み合わせを実現することができる。
また、フィードバック回路(FB)には、IGBT(Q5)の温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)すなわちIGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj:IGBT(Q5)のジャンクション温度を示す電圧値の信号)が、第1のコンパレータ(IC2)と第2のコンパレータ(IC3)とにそれぞれ入力されて、第1の温度電圧閾値Vt1と第2の温度電圧閾値Vt2とそれぞれ比較される。第1の温度電圧閾値Vt1と第2の温度電圧閾値Vt2とは、それぞれ、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を切り替えるべきIGBT(Q5)のジャンクション温度の各温度範囲の境界の温度閾値T1,T2を示す電圧閾値(すなわち温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)の閾値)である。
ここで、第1のコンパレータ(IC2)と第2のコンパレータ(IC3)とは、前述したように、複数の温度範囲のそれぞれを示す電圧範囲とを比較する比較器を構成するものであり、該比較器の出力に応じて、スイッチング素子であるNchMOSFET(Q2)、NchMOSFET(Q3)をオン・オフさせて、抵抗群のうち複数の抵抗の組み合わせを切り替えさせ、異なる抵抗値を有する抵抗の組み合わせをIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路に並列に接続させることができる。
フォワード電圧(Vf)が示すジャンクション温度が、第1の温度閾値T1よりも低い場合は(すなわちフォワード電圧(Vf)が第1の温度電圧閾値Vt1よりも大きい場合は)、第1のコンパレータ(IC2)と第2のコンパレータ(IC3)とのいずれもOFFの状態である。
そして、第1のコンパレータ(IC2)は、フォワード電圧(Vf)が示すジャンクション温度が、第1の温度閾値T1以上の温度の場合に(すなわちフォワード電圧(Vf)が第1の温度電圧閾値Vt1以下の場合に)、ONとなり、第2のコンパレータ(IC3)は、フォワード電圧(Vf)が示すジャンクション温度が、第2の温度閾値T2以上の温度の場合に(すなわちフォワード電圧(Vf)が第2の温度電圧閾値Vt2以下の場合に)、ONとなる。
第1のコンパレータ(IC2)と第2のコンパレータ(IC3)との比較器の出力信号は、前述したように、抵抗切り替え手段のスイッチング素子のオン・オフを切り替える信号であり、図2においては、第1のコンパレータ(IC2)の出力は、一方のスイッチング素子のNchMOSFET(Q2)のゲートに、第2のコンパレータ(IC3)の出力は、他方のスイッチング素子のNchMOSFET(Q3)のゲートに、それぞれ接続されており、第1のコンパレータ(IC2)の出力がONになると、NchMOSFET(Q2)がONになり、第2のコンパレータ(IC3)の出力がONになると、NchMOSFET(Q3)がONになる。
すなわち、NchMOSFET(Q2)とNchMOSFET(Q3)との動作状態によって、PNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間の抵抗が、抵抗(R1),抵抗(R2),抵抗(R3)の組み合わせで、各温度範囲に対応した抵抗値に切り替え可能な構成となっている。
なお、ゲート駆動IC(IC1)のゲートON/OFF信号としてIGBT(Q5)のON信号が出ている期間は、PchMOSFFT(Q4)がOFFしているため、PchMOSFFT(Q4)のドレイン側の抵抗(R1),抵抗(R2),抵抗(R3)などのフィードバック回路(FB)の各回路のみならず、PchMOSFFT(Q4)のソース側に接続されているPNPトランジスタ(Q1)、ダイオード(D1)、コンデンサ(C1)などの回路の動作についても、IGBT(Q5)のターンオン動作には全く影響を及ぼすことはない。
(図2の回路構成における作用)
次に、図2のIGBT(Q5)の駆動回路における作用について図3を用いて説明する。図3は、図2のIGBT(Q5)の駆動回路の各温度における動作状態を説明するための説明図である。図3(A)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)を検出する温度センサダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)の変化の様子を示し、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が高くなるほど、温度センサダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)は低くなることを示している。
また、図3(B)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)に応じて、IGBT(Q5)のゲート端子側へフィードバックすべきIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のフィードバック量の様子を示している。
すなわち、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を切り替えるべきIGBT(Q5)の温度閾値T1,T2に達する温度になると、ゲート電荷の放電用回路と並列に接続されているフィードバック抵抗(すなわち放電用のPNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間の抵抗)を切り替えることにより、フィードバック量を段階的に切り替える様子を示しており、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が高くなるほど、フィードバック量を階段的に低下させていく様子を示している。
また、図3(C)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)に応じて、段階的にフィードバック量を切り替えてゲート電荷の放電速度を切り替えた結果として、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)が変化する様子を示しており、IGBT(Q5)のジャンクション温度が温度閾値T1,T2に一致した時点でフィードバック量を切り替えることによって、最大値(dv/dt)max例えば4.0GV/secと最小値(dv/dt)min例えば1.0GV/secとの許容範囲内で、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)を、鋸歯状に変化させることができる。
また、図3(D)は、図2のIGBT(Q5)の駆動回路の各温度範囲における動作を一覧表にまとめたものであり、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が温度閾値T1,T2が示すどの温度範囲にあるかに応じて、NchMOSFFT(Q2,Q3)のON、OFF状態の変化、IGBT(Q5)のゲート電荷放電用のPNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間の抵抗値(フィードバック抵抗)の変化状態、IGBT(Q5)のゲート端子へのIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のフィードバック量の大小、IGBT(Q5)のターンオフ速度の違いについて、表記している。
なお、図2および図3に示す実施例においては、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)を低温(〜T1)、常温(Tl〜T2)、高温(T2〜)の3つの温度範囲に分けている場合について示しているが、本発明は、かかる場合に限るものではなく、必要に応じて、任意の個数の温度範囲に分けても構わない。
前述のように、また、図3(A)にも示すように、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が、第1の温度閾値T1と等しい場合すなわちTj=T1における温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)の値を第1のコンパレータ(IC2)の第1の温度電圧閾値(Vt1)としている。
このため、ジャンクション温度(Tj)がT1よりも低い低温の温度範囲では、図2の第1のコンパレータ(IC2)の出力は、ローレベル(Lo)となるので、図3(D)に示すように、NchMOSFET(Q2)はOFFとなり、一方、ジャンクション温度(Tj)がT1以上の常温や高温の温度範囲では、図2の第1のコンパレータ(IC2)の出力は、ハイレベル(Hi)になるので、図3(D)に示すように、NchMOSFET(Q2)は、ONする。
また、図3(A)に示すように、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が、第2の温度閾値T2と等しい場合すなわちTj=T2における温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)の値を第2のコンパレータ(IC3)の第2の閾値温度(Vt2)としている。
このため、ジャンクション温度(Tj)がT2よりも低い低温や常温の温度範囲では、図2の第2のコンパレータ(IC3)の出力は、ローレベル(Lo)となるので、図3(D)に示すように、NchMOSFET(Q3)はOFFとなり、一方、ジャンクション温度(Tj)がT2以上の高温の温度範囲では、第2のコンパレータ(IC3)の出力は、ハイレベル(Hi)になるので、図3(D)に示すように、NchMOSFET(Q3)は、ONする。
この結果、dv/dtフィードバック調整用のPNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間の抵抗値、すなわち、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のうち、IGBT(Q5)のゲート端子へのフィードバック量を調整するためのフィードバック抵抗の抵抗値は、図3(D)に示すように、低温(〜Tl)の温度範囲では、抵抗(R1)となり、常温(T1〜T2)の温度範囲では、抵抗(R1),抵抗(R2)の並列抵抗になって{1/(1/R1+1/R2)}となり、高温(T2〜)の温度範囲では、抵抗(R1),抵抗(R2),抵抗(R3)の並列抵抗になって{1/(1/R1+1/R2+1/R3)}となる。
なお、抵抗(R1),抵抗(R2),抵抗(R3)の抵抗値の選定方法は、IGBT(Q5)の特性や主回路インダクタンスに依存して発生するターンオフ時のサージ電圧によって異なり、図3(C)に示すコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)の傾斜角度を異なるように調整することになるが、いずれにしても、フィードバック量を調整するフィードバック抵抗の抵抗値(すなわちフィードバック抵抗値)の大きさの関係は、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、
(低温の場合)>(常温の場合)>(高温の場合)
となる。さらに言えば、このフィードバック抵抗の大小関係は、フィードバック回路(FB)に入力されてくるIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)が同じ量であっても、IGBT(Q5)のゲート端子へフィードバックすべき所望のフィードバック量の大きさと一致するように調整される。
以上のように、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、複数の段階(本実施例では3段階)に、IGBT(Q5)のゲート端子へのフィードバック量を切り替えることが可能であり、サージ電圧を抑制すると同時に、低温、常温、高温などの温度の違いによるスイッチング速度の相違も小さく抑えることができる。
(実施例3の構成)
次に、図4に示す回路構成を用いて、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路のより具体的な回路構成について、図2とは異なる構成例を説明する。図4は、本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の具体的な回路構成の図2とは異なる例を示す回路図である。
図2に示したフィードバック回路(FB)では、複数の抵抗値に切り替え可能な抵抗群をIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えて、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて複数の段階(図2の場合は3段階)にフィードバック量を段階的に調整する場合を示したが、図4に示す本実施例においては、図2の抵抗群の代わりに、フィードバック量を調整するフィードバック用トランジスタとしてNPNトランジスタを用い、該フィードバック用トランジスタのON抵抗値をIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて連続的に変更制御可能とすることにより、フィードバック量を連続的に調整可能に構成した具体的な回路構成の一例を示している。
つまり、本実施例に示すフィードバック回路(FB)も、実施例2の場合と同様に、電圧駆動型素子の一例であるIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックするフィードバック手段として、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量をIGBT(Q5)のゲート側にフィードバックする際のフィードバック量を、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて異なる抵抗値を用いて調整する抵抗値調整手段を備えている場合を示すものであるが、本実施例では、実施例2の場合とは次の点が異なっている。
すなわち、本実施例においては、かかる抵抗値調整手段として、ON抵抗値を連続的に変化させることが可能なフィードバック用トランジスタをIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備え、さらに、温度センスダイオード(D3)が検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、フィードバック用トランジスタのON抵抗値を変更するON抵抗値変更手段を備えている構成例について示している。
温度検出手段である温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、ON抵抗値変更手段により、フィードバック用トランジスタのON抵抗値を連続的に変更する制御を行うことによって、IGBT(Q5)のジャンクション温度に対応した最適なフィードバック量に調整することができる。
このように、フィードバック用トランジスタをIGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えている場合には、前記ON抵抗値変更手段は、温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度が高いほど、前記フィードバック用トランジスタのON抵抗値をより小さな抵抗値に変更するように制御して、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度を緩やかにするように制御すれば良い。
また、本実施例においては、前記ON抵抗値変更手段として、温度センスダイオード(D3)により検出したIGBT(Q5)のジャンクション温度を示す電圧値とあらかじめ定めた基準温度を示す電圧閾値との差分を増幅する増幅器を少なくとも備え、この増幅器が増幅した前記差分に応じて、前記フィードバック用トランジスタのベース電流を変更することにより、前記フィードバック用トランジスタのON抵抗値を変更する例を説明するが、ここでは、前記増幅器としてオペアンプを用い、前記フィードバック用トランジスタとしてNPNトランジスタを用いる場合について説明する。
図4に示すように、フィードバック回路(FB)では、ゲート駆動IC(IC1)のゲートON/OFF信号の出力線を、PchMOSFFT(Q6)のゲートに接続しており、ゲートON/OFF信号として、Loレベルになって、IGBT(Q5)をOFFにするOFF信号が出ている時間は、PchMOSFFT(Q6)がONになって、PNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間には、PchMOSFFT(Q4)のドレイン側に接続されている抵抗(R9)、NPNトランジスタ(Q7)が並列に接続された状態になる。
ここで、NPNトランジスタ(Q7)は、前述したように、IGBT(Q5)のゲート側へのフィードバック量を調整するためのフィードバック用トランジスタとして、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電用回路と並列に備えられている例を示すものであり、NPNトランジスタ(Q7)のベース電流を可変に制御することによって、NPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値を連続的に変更することができる。
また、フィードバック回路(FB)には、IGBT(Q5)のジャンクション温度の変化に応じてNPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値を変更させるために、NPNトランジスタ(Q7)のベース電流を制御するON抵抗値変更手段を構成する増幅器として、オペアンプ(IC4)が備えられている。
そして、IGBT(Q5)の温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)すなわちIGBT(Q5)のジャンクション温度信号(Tj:ジャンクション温度を示す電圧値を有する信号)が、抵抗(R7)を介して、反転増幅回路を構成するオペアンプ(IC4)の−端子に入力されている。オペアンプ(IC4)の+端子には、あらかじめ基準温度を示す電圧値として定めた電圧閾値(Vt3)が入力されている。
したがって、オペアンプ(IC4)の出力電圧Vは、温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)と電圧閾値(Vt3)との差を、抵抗(R6)と抵抗(R7)との比で反転増幅する形で出力される。オペアンプ(IC4)の出力は、抵抗(R5)を介してNPNトランジスタ(Q7)のベース端子に入力され、NPNトランジスタ(Q7)のベース電流Ibが、オペアンプ(IC4)の出力電圧Vの変化(すなわち温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)の変化)に応じて、可変に連続的に制御される結果、NPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値を連続的に変更することが可能になる。
したがって、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタエミッタ間電圧が、ベース電流(Ib)に応じて連続的に変化して、フィードバック回路(FB)に入力されてくるIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)のうち、IGBT(Q5)のゲート端子へフィードバックする際のフィードバック量も、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタエミッタ間電圧の変化すなわちNPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値の変化に応じて、連続的に変化することになる。
なお、ゲート駆動IC(IC1)のゲートON/OFF信号としてIGBT(Q5)のON信号が出ている期間は、PchMOSFFT(Q6)がOFFしているため、PchMOSFFT(Q6)のドレイン側の抵抗(R9)、NPNトランジスタ(Q7)などのフィードバック回路(FB)の各回路のみならず、PchMOSFFT(Q6)のソース側に接続されているPNPトランジスタ(Q1)、ダイオード(D1)、コンデンサ(C1)などの回路の動作についても、IGBT(Q5)のターンオン動作には全く影響を及ぼすことはない。
(図4の回路構成例における作用)
次に、図4のIGBT(Q5)の駆動回路における作用について図5を用いて説明する。図5は、図4のIGBT(Q5)の駆動回路の各部の動作状態を説明するための説明図である。図5(A)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)とオペアンプ(IC4)の出力電圧(V)との関係を示す説明図であり、図5(B)は、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタエミッタ間電圧(Vce)とコレクタ電流(Ic)との関係を示す説明図であり、NPNトランジスタ(Q7)のベース電流(Ib)と動作点との関係を示している。また、図5(C)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)とIGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)との関係を示す説明図である。
図5(A)に示すように、IGBT(Q5)の各温度における温度センスダイオード(D3)のフォワード電圧(Vf)とオペアンプ(IC4)の出力電圧(V)との関係は反転増幅の関係にあり、次の式が成立する。
= −(R6/R7)・(Vf−Vt3)+Vt3
なお、この場合、オペアンプ(IC4)においてフォワード電圧(Vf)との比較対象とする電圧閾値(Vt3)については、該電圧閾値(Vt3)に対応する基準温度として、当該駆動回路の動作を保障する最低温度(T3)に該当する値に設定している。
このように、オペアンプ(IC4)の出力電圧(V)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の変化に比例して変化し、ジャンクション温度(Tj)が高くなるにつれて連続的に増加するものであり、低温時には低く、高温時には高くなる。
したがって、オペアンプ(IC4)の出力電圧(V)が抵抗(R5)を介してベース端子に入力されるNPNトランジスタ(Q7)のベース電流(Ib)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の変化に比例して、ジャンクション温度(Tj)が高くなるほど増加していくことになる。
ここで、図5(B)のNPNトランジスタ(Q7)のベース電流(Ib)と動作点(NPNトランジスタ(Q7)のIc−Vce曲線と負荷線との交点)の関係に示すように、ベース電流(Ib)が大きくなるほど、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタ電流(Ic)は多く流れるようになり、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタエミッタ間電圧(Vce)は小さくなる。
これをNPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値の観点から言えば、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の変化に対して、低温になるほど大きい抵抗値になり、高温になるほど小さい抵抗値になることを意味している。
なお、図5(B)に示すように、図4の回路構成におけるNPNトランジスタ(Q7)の負荷が負荷抵抗(R9)の場合、その負荷線は、次の式で与えられる。
Ic = −(Vce/R9)+(Va/R9)
ここで、電圧Vaは、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタ電圧であり、図4に示すように、次式により与えられるPNPトランジスタ(Q1)のベース−GND間電圧と同一の電圧である。
Va = Vge−Vbe1
Vge :IGBT(Q5)のゲートエミッタ間電圧
Vbe1:PNPトランジスタ(Q1)のベースエミッタ間電圧
NPNトランジスタ(Q7)の動作点は、NPNトランジスタ(Q7)のベース電流(Ib)により異なるIc−Vce曲線(ベース電流(Ib)が大きいほど、同一のコレクタエミッタ間電圧(Vce)で流れるコレクタ電流(Ic)が大きくなる特性線)と負荷線との交点に沿って変化する。
かくのごとく、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の変化によりNPNトランジスタ(Q7)のベース電流(Ib)が変化し、ベース電流(Ib)の変化に応じて、NPNトランジスタ(Q7)のIc−Vce曲線が変化し、Ic−Vce曲線の変化に応じて、NPNトランジスタ(Q7)の動作点が変化した結果、NPNトランジスタ(Q7)のコレクタ電流(Ic)は、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)が高温になるほど大きくなり、逆に、低温になるほど小さくなる。
したがって、見かけ上、NPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値も、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の温度変化に対して連続的に変化し、高温になるほど小さい抵抗値になり、低温になるほど大きい抵抗値になる。
以上のように、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)をIGBT(Q5)のゲート側へフィードバックする際のフィードバック量を調整するフィードバック用トランジスタとして機能するNPNトランジスタ(Q7)のON抵抗値が、IGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の温度変化に対して連続的に変化する結果、IGBT(Q5)のゲート電荷の放電速度もIGBT(Q5)のジャンクション温度(Tj)の温度変化に対して連続的に変化することになり、図5(C)に示すように、IGBT(Q5)のコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)は、最大値(dv/dt)maxと最小値(dv/dt)minとの許容範囲内で、最適な値を維持して連続的に変化させることが可能になる。
かくのごとく、本実施例においては、IGBT(Q5)のジャンクション温度に応じて、連続的に、IGBT(Q5)のゲート端子へのフィードバック量を変化させることが可能であり、サージ電圧をより適切に抑制することができると同時に、如何なる温度変化に対しても、スイッチング速度の相違をより小さく抑えることができる。
本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の回路構成の一例を示す回路図である。 本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の具体的な回路構成の一例を示す回路図である。 図2のIGBTの駆動回路の各温度における動作状態を説明するための説明図である。 本発明による電圧駆動型素子の駆動回路の具体的な回路構成の図2とは異なる例を示す回路図である。 図4のIGBTの駆動回路の各部における動作状態を説明するための説明図である。 IGBTのコレクタ電圧の時間変化量(dv/dt)に応じた電流によりIGBTのゲート電荷の放電速度を制御する場合の効果を説明するための説明図である。
符号の説明
C1…コンデンサ、D1,D2…ダイオード、D3…温度センスダイオード、dv/dt…コレクタ電圧の時間変化量、FB…フィードバック回路、IC1…ゲート駆動IC、IC2…第1のコンパレータ、IC3…第2のコンパレータ、IC4…オペアンプ、L1…負荷、Q1…PNPトランジスタ、Q2,Q3…NchMOSFFT、Q4…PchMOSFFT、Q5…IGBT、Q6…PchMOSFET、Q7,Q8…NPNトランジスタ、R1,R2,R3,R4,R5,R7,R8…抵坑、T1…第1の温度閾値、T2…第2の温度閾値、T3…動作保障温度の最低値、Tj…ジャンクション温度信号(ジャンクション温度)、VB…強電電源、Vcc…電源電圧、Vce…コレクタエミッタ間電圧、Vf…フォワード電圧、Vo…出力電圧、Vt1…第1の温度電圧閾値、Vt2…第2の温度電圧閾値、Vt3…電圧閾値。

Claims (12)

  1. コレクタに負荷を接続した電圧駆動型素子のゲートに電圧を印加することによって該電圧駆動型素子を駆動する電圧駆動型素子の駆動回路において、前記電圧駆動型素子のターンオフ時に、前記電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間的変化に応じた前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電速度抑制量としてのフィードバック量をフィードバックして、ゲート電荷の放電速度を制御するフィードバック手段と、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度を検出する温度検出手段とを、少なくとも備え、前記フィードバック手段は、前記電圧駆動型素子のターンオフ時に、前記フィードバック量を前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて可変に制御することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  2. 請求項1に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記フィードバック手段は、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて前記フィードバック手段による前記フィードバック量を可変に制御することにより、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度の如何によらず、前記電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間変化量をあらかじめ定めた許容範囲内に収めるように制御することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  3. 請求項1または2に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記フィードバック手段は、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度が低い場合は、前記フィードバック量を大きくし、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度が高い場合は、前記フィードバック量を小さくすることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記温度検出手段として、前記電圧型駆動素子内に、オンチップの温度センスダイオードを内蔵することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記フィードバック手段として、前記電圧駆動型素子のコレクタ電圧の時間変化量を前記電圧駆動型素子のゲート側にフィードバックする際の前記フィードバック量を、前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて異なる抵抗値を用いて調整する抵抗値調整手段を備えていることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  6. 請求項5に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記抵抗値調整手段は、異なる抵抗値を有する抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替え可能な抵抗群を前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電用回路と並列に備え、さらに、前記温度検出手段が検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度が、あらかじめ定めた複数の温度範囲のいずれに属しているかに応じて、前記抵抗群のうちのいずれかの抵抗値の抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替える抵抗切り替え手段を備えていることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  7. 請求項6に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記抵抗切り替え手段は、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度が高いほど、前記抵抗群のより小さな抵抗値の抵抗または複数の抵抗の組み合わせに切り替えることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  8. 請求項6または7に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記抵抗切り替え手段として、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度を示す電圧値と複数の前記温度範囲のそれぞれを示す電圧範囲とを比較する比較器と、前記比較器の出力に応じてオン・オフするスイッチング素子と、を少なくとも備え、該スイッチング素子を用いて、前記抵抗群の接続状態を前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて切り替えることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  9. 請求項5に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記抵抗値調整手段は、ON抵抗値を連続的に変化させることが可能なフィードバック用トランジスタを前記電圧駆動型素子のゲート電荷の放電用回路と並列に備え、さらに、前記温度検出手段が検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度に応じて、前記フィードバック用トランジスタのON抵抗値を変更するON抵抗値変更手段を備えていることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  10. 請求項9に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記ON抵抗値変更手段は、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度が高いほど、前記フィードバック用トランジスタのON抵抗値をより小さな抵抗値に変更することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  11. 請求項9または10に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記ON抵抗値変更手段として、前記温度検出手段により検出した前記電圧駆動型素子のジャンクション温度を示す電圧値とあらかじめ定めた基準温度を示す電圧閾値との差分を増幅する増幅器を少なくとも備え、前記増幅器が増幅した前記差分に応じて前記フィードバック用トランジスタのベース電流を変更することにより、前記フィードバック用トランジスタのON抵抗値を変更することを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
  12. 請求項11に記載の電圧駆動型素子の駆動回路において、前記ON抵抗値変更手段に備えられた前記増幅器が、オペアンプであり、前記フィードバック用トランジスタが、NPNトランジスタであることを特徴とする電圧駆動型素子の駆動回路。
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