JP2008053957A - 電歪装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板搭載時の熱応力による特性変化が生じづらい電歪装置を提供する。
【解決手段】電歪素子2と半導体素子4とが接続端子10で電気的に接続される。電歪素子2が有する素子特性または構造の方向性に基づいて、接続端子10の配置が設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電歪装置及び電子機器に関するものである。
電歪素子と半導体装置とを一体化した電歪装置、例えば水晶振動子を含む圧電素子パッケージと半導体装置とを一体化した発振器においては、水晶振動子が、例えば枠付振動子片の上下面にハンダによって蓋とケースとを接合した構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような水晶振動子にあっては、蓋とケースとの接合にハンダ等の低融合金や低融点ガラスを使用していたため、蓋とケースとの接合時や周波数調整時の加熱によってアウトガスが発生する。すると、このアウトガスの発生によって水晶振動子片に金属や有機物が付着し、クリスタルインピーダンスが増加したり、振動子の周波数特性が低下してしまうといった問題があった。
そこで、水晶振動子と一体に形成された外枠の上面と下面に金属層を設け、金属層と蓋とケースを陽極接合することにより、前記の問題を解消した技術が提供されている(例えば、特許文献2参照)。すなわち、このように金属層と蓋とケースを陽極接合することにより、水晶振動子片へのアウトガスの付着を無くし、クリスタルインピーダンスの増加などを防止することができる。
このような蓋とケースとの間に保持されてパッケージ化された圧電素子(水晶振動子)は、通常、半導体装置によってその駆動が制御され、発振器として機能させられる。この場合、圧電素子の端子は外部に引き出されて半導体素子と接続され、半導体素子はプリント配線基板等に実装される。
特開昭56−119518号公報 特許第3390348号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
圧電素子を含む発振器は、プリント基板と半導体装置との熱収縮差により生じる熱応力の影響を受けやすく、特性の変化が生じる虞がある。特に、圧電素子は、結晶方位によって線膨張係数が異なり、また素子特性も方向性を有することから、熱応力が加わる方向によっては特性の変化が大きくなる可能性がある。そのため、圧電素子の結晶方位を考慮に入れ、圧電素子とその外周に位置する枠体とを連結する支持体を設けている。
さらに、封止体や枠体にガラス等の熱応力が伝達しやすい材料を用いた場合は、その傾向が顕著になる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、基板搭載時の熱応力による特性変化が生じづらい電歪装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。
本発明の電歪装置は、電歪素子と半導体素子とが接続端子で電気的に接続される電歪装置であって、前記電歪素子が有する素子特性または構造の方向性に基づいて、前記接続端子の配置が設定されているを特徴とするものである。
従って、本発明の電歪装置では、素子特性または構造に与える影響が大きい方向について接続端子の距離を小さくすることにより、距離に応じて伝わる量が変化する半導体装置による熱歪み量を小さくすることが可能になり、特性変化等、電歪素子の素子特性に与える影響を抑制することができる。
この場合、前記接続端子が、前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向について、略同一の位置に複数配置される構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、素子特性に与える影響が大きい結晶方位または構造に応じた方向については、熱歪み量をゼロとすることができるため、特性変化等、電歪素子の素子特性に与える悪影響を排除することができる。
前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向としては、前記電歪素子の構造上、外部応力に対して影響の大きい方向であることが好ましい。
水晶振動子、特にAT振動子を例にした場合、前記結晶方位または構造に応じた方向としては、X軸とZ軸を含む面内で、結晶方位のX軸が長辺、それと垂直な方向を短辺とする矩形状に形成される。素子部の長辺には外周部を取り囲む枠体と連結される支持部が形成されている。この場合、長辺と平行な方向に端子を配置した場合、枠体と電歪素子を連結する支持部が短辺に接続されていないため、接続された部品間で発生した外部応力は、枠体の変形のみにとどまり、その内側に位置する電歪素子には伝わらない。
また、本発明では、前記電歪素子を枠体で封止した構造体を有し、前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方の前記他方との対向面には、前記構造体と前記半導体装置との他方を支持する絶縁性の支持体が設けられる構成を好適に採用できる。
従って、本発明では、接続端子間の距離を小さくしたことにより、構造体と半導体装置との接合時のバランスが低下する可能性があるが、支持体により接続端子以外の領域を支持できるため、構造体と半導体装置との隙間に偏りが生じることなく、安定して接合することが可能になる。
また、前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方に、前記他方との対向面を欠落させて前記接続端子が配置される凹部が形成される場合には、前記支持体として、前記対向面を有する構成を採用できる。
これにより、本発明では、前記一方の対向面により、前記他方における接続端子以外の領域を支持できるため、構造体と半導体装置との隙間に偏りが生じることなく、安定して接合することが可能になる。
さらに、前記支持体としては、前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方に設けられた突起体とする構成を採用できる。
これにより、本発明では、突起体により、前記他方における接続端子以外の領域を支持できるため、構造体と半導体装置との隙間に偏りが生じることなく、安定して接合することが可能になる。
そして、前記支持体の厚さは、前記接続端子の厚さと略同一である構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、構造体と半導体装置との隙間を一定にすることができ、安定して接合することが可能になる。
前記支持体としては、点状に形成する構成や、線状に形成する構成を好適に採用できる。支持体を線状に形成する場合には、前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向に間隔をあけて複数設けられることが好ましい。
これにより、本発明では、樹脂材料等の封止材により電歪素子を枠体で構造体として封止した場合に、封止材の収縮方向が前記電歪素子の結晶方位に応じた方向と交差するため、素子特性に与える影響が大きい方向については封止材の収縮に伴う力を支持体に負担させて電歪素子に加わることを抑制できる。そのため、本発明では、特性変化等、電歪素子の素子特性に与える悪影響を排除することができる。
この場合、前記支持体は、少なくとも前記接続端子を挟んだ両側に配置されることが、封止材の収縮に伴う力が接続端子に加わることを防止するためには好ましい。
さらに、本発明では、前記電歪素子は矩形の水晶振動子であり、前記電歪素子の周囲に配される枠体と、該枠体と前記電歪素子とを連結する支持部とを有し、前記支持部が設けられる前記電歪素子の辺が延びる方向と同一方向に、前記接続端子の配置が設定される構成も採用できる。
一方、本発明の電子機器は、先に記載の電歪装置を備えることを特徴とするものである。
従って、本発明では、熱応力に起因する素子特性の悪影響が排除された高品質の電子機器を得ることができる。
以下、本発明の電歪装置及び電子機器の実施の形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
ここでは、例えば、電歪装置として、半導体装置と圧電素子パッケージとを一体化した発振器とする場合の例を用いて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態を示す図であり、図1中符号1は電歪装置としての発振器である。この発振器(電歪装置)1は、圧電素子である水晶振動子(電歪素子)2を封止してなるパッケージ(構造体)3と、前記水晶振動子2を駆動するための半導体装置4とを備えて構成されたものである。
パッケージ3は、上蓋5と下蓋6との間に水晶振動子2を挟持し、その状態で該水晶振動子2を封止した略直方体状のものである。上蓋5は、ガラスや水晶などの透光性の基材によって形成されたもので、本実施形態ではガラス製のものとなっている。下蓋6は、上蓋5と同様にガラスや水晶などの透光性の基材によって形成されていてもよく、さらには、シリコンなどの非透光性の基材によって形成されていてもよい。本実施形態では、上蓋5と同様にガラス製のものとなっている。
これら上蓋5と下蓋6とは、水晶振動子2を挟持した状態で陽極接合によって接合され、あるいは金−スズの合金接合によって接合され、あるいはプラズマを照射して共有結合により接合されるなど、気密封止されている。
この水晶振動子2は、図2に示すように、振動子本体2Aと、この振動子本体2Aを両端側の幅方向中央部に設けられた支持部31、32で支持する枠体2Bとが一体化された構成となっており、ここでは枠体2Bが厚さ0.1mm、振動子本体2Aが厚さ0.03mm程度に形成されている。
振動子本体2Aは、薄板状の水晶片からなるものであり、その上面及び下面には、それぞれアルミニウム等で形成された励振用の電極(図示せず)が設けられている。振動子本体2Aの下面電極は枠体2Bの下面(下蓋6側)に形成された引出電極7aに接続され、振動子本体2Aの上面電極は枠体2Bに形成された貫通孔(スルーホール)33を介して、枠体2Bの下面に形成された引出電極7bに接続される。AT振動子を例にした場合、振動子(振動子本体2A)は結晶方位のX軸、Z軸を含む面に形成される。AT振動子は矩形状に形成され、X軸方向を長辺、それと垂直な方向を短辺となるように形成されている。素子部の長辺には外周部を取り囲む枠体2Bと支持部31、32(後述、図2参照)により連結されている。
下蓋6には、その外面側の四隅に欠落部8が形成されている。これら欠落部8は、ブラスト処理や、例えば開口パターンを有したマスクを用いてドライエッチングを行うなどの手法により、下蓋6の外面側から内面側にまで貫通した状態に削り取られて形成されたものである。このような構成によって欠落部8内には、前記水晶振動子2の一方の面(下面)側が露出させられており、この露出面には、アルミニウムや金・クロム合金などからなる前記の引出電極7a、7bが形成されている。そして、この引出電極7a、7bには、配線9a、9bが接続されている。
配線9a、9bは、引出電極7a、7b上から、前記欠落部8の斜面(側面)を通って下蓋6の外面にまで引き回され、この下蓋6の外面上にて、半導体装置4の接続端子10に接続させられたものである。
なお、このような配線9a、9bの形成には、開口パターンを形成したマスクを用いてスパッタ法などで導電材料をパターニングし、さらにメッキ法で必要な厚みにまで成長させるといった手法が好適に採用される。具体的には、引出電極7a、7b側にスパッタ法でCrをパターニングし、さらにその上に下地材としてAl−Cu合金を堆積させ、その後、無電界メッキ法でNi−Au合金を析出させるといった方法や、スパッタ法でCrをパターニングし、その上にAlを堆積させた後、電界メッキ法でNi−Au合金を析出させるといった方法が好適に採用される。また、スパッタ法などでの成膜後、これをフォトリソグラフィー技術等によってパターニングするといった手法も採用可能である。
半導体装置4は、下蓋6の外面に貼設された平面視矩形状のもので、その能動面4a側を外面側にして実装されたものである。すなわち、この半導体装置4は、シリコン基板20の能動面4a側に、トランジスタや発振回路などの半導体素子からなる集積回路(図示せず)を形成したもので、前記能動面4aを外面側に向け、この外面側に外部接続端子11を形成したものである。
また、この半導体装置4には、前記したように配線9a、9b(すなわち、振動子本体2Aの両電極)にそれぞれ対応させて接続端子10が形成されている。この接続端子10は、シリコン基板20の能動面4a側にて集積回路に電気的に接続し、さらにこの能動面4a側からその裏面側にまで貫通して形成されたものである。このような構成のもとに、接続端子10はシリコン基板20の裏面側にて、すなわち下蓋6の外面上にて、前記配線9a、9bとはんだや金−金接合などによってそれぞれ接続されたものとなっている。
これら接続端子10は、本実施形態では、水晶振動子2(振動子本体2A)が有する素子特性の方向性に基づいて配置されている。具体的には、水晶振動子2は構造上、素子特性に方向依存性を有しているため、AT振動子を例にした場合、枠体との連結をするための支持部31、32が形成されている素子の短辺方向について、熱応力が加わる量(熱歪み量)を最小限に抑えることが好ましい。そのため、本実施形態では、図2中、支持部31、32が設けられる上下方向が、水晶振動子2が外力を受けた際に枠体2Bの歪が素子に伝わりやすい方向であり、素子特性に悪影響が及ぶことを抑えるために、この方向について接続端子10間の距離が可能な限り小さくなるように、接続端子10の配置が設定されている。
この接続端子10としては、例えば貫通電極と結線されて形成された端子または貫通電極の一端とすることができる。
ここで、接続端子10を貫通電極と結線されて形成された端子とする場合の具体的構成を、その製造方法をもとに図3(a)〜(c)を参照して説明する。
まず、図3(a)に示すように、例えば厚さ400μm程度のシリコン基板20を用意する。そして、このシリコン基板20の表面全体に、熱酸化等によって酸化シリコンからなる絶縁層21を形成する。次に、絶縁層21上に塗布したレジストを露光、現像処理により所定形状にパターニングし、このレジストをマスクとして、エッチング処理によりシリコン基板20に複数の溝部22を形成する。
次いで、シリコン基板20に形成した溝部22の内壁面を覆う絶縁層21を熱酸化法、CVD法等により形成し、その後、溝部22の内部(内壁面)を含むシリコン基板20の能動面にスパッタ法や真空蒸着法等によって下地層23を形成する。
次いで、図3(b)に示すように、シリコン基板20の能動面4a上にメッキレジスト24を塗布し、さらにこのメッキレジスト24を溝部22の周辺のシリコン基板20が露出した開口部24a(溝部22の開口径より一回り大きい)を有するようにパターニングし、メッキレジストパターンを形成する。
続いて、前記メッキレジストパターン24をマスクにしてCu電解メッキ処理し、開口部24aを含む溝部22の内部にCuを析出させる。これにより、溝部22の内部にCuが充填され、溝部22を含む開口部24aに金属端子25が形成される。次いで、メッキレジストパターン24をそのままマスクにして、金属端子25上に無鉛はんだ等のろう材からなる接合材26を形成する。
次いで、メッキレジストパターン24をアッシングによりシリコン基板20から除去する。その後、図3(c)に示すように、シリコン基板20をその裏面4b側(図示下面側)からバックグラインドし、シリコン基板20の裏面4bに金属端子25を露出させる。
これにより、金属端子25と接合材26とからなる複数の貫通電極(接続端子10)を、シリコン基板20に形成することができる。
このようにして接続端子10を形成したシリコン基板20からなる半導体装置4により、その接続端子10を介して前記水晶振動子2の駆動を制御することができる。
また、この半導体装置4の能動面4a側には、集積回路に導通する複数の電極(図示せず)が接続端子10とは別に設けられており、これら電極には、前記の外部接続端子11が接続されている。外部接続端子11は、はんだボールやはんだメッキや、金バンプ、スタッドバンプなどによって形成されたものである。なお、本実施形態において外部接続端子11は、はんだボールによって半導体装置4の能動面4a側に形成されている。
また、本実施形態では、半導体装置4にパッケージ3(下蓋6)に当接して支持する支持体15が複数(ここでは4つ)設けられている。支持体15は、絶縁性の材料(SiO等)で形成された点状の突起体であり、その厚さは接続端子10の厚さと略同一に形成され、図2に示すように、半導体装置4の周囲に均等に配置されている。この支持体15の配置としては、バランスを取るために、例えば接続端子10を挟んだ両側に対称に配置する構成を好適に採ることができる。
これにより、支持体15は、接続端子10と協働して、パッケージ3(下蓋6)と半導体装置4との間に一定の隙間を形成する。
また、前記下蓋6上には、該下蓋6の外面と前記半導体装置4の能動面4aとの間の段差を埋める平坦化樹脂12が、トランスファーモールドなどによって形成されている。この平坦化樹脂12は、シリコン樹脂やエポキシ樹脂等からなるもので、下蓋6の半導体装置4に覆われることなく露出した外面と、半導体装置4の側面とを覆って設けられ、かつ前記欠落部8を充填した状態で設けられ、硬化せしめられたものである。この平坦化樹脂としては、パッケージ3と半導体装置4との間で生じる熱歪みの影響を排除するために、低弾性のものを用いることが好ましい。
このような平坦化樹脂12によって下蓋6と半導体装置4とは、外部接続端子11を形成した面、すなわち半導体装置4側が、段差を形成することなく平坦化したものとなっている。すなわち、半導体装置4の外面側(能動面4a側)に突出した外部接続端子11を除いて、発振器1は凹凸のない直方体状に形成されたものとなっている。
このような構成からなる発振器1は、図1中二点鎖線で示す外部機器としてのプリント配線基板Pに、その外部接続端子11を用いて接続することで、該プリント配線基板P(外部機器)に容易に実装することができる。すなわち、外部接続端子11を形成した側が、段差を形成することなく平坦化したものとなっているので、プリント配線基板P(外部機器)上に安定した状態で載せることができ、これにより容易に実装を行うことができる。よって、実装を容易にしたことでこの発振器1を備える外部機器の組立性も良好にしてその生産性を高めることができ、さらには、水晶振動子2を有するパッケージ3と水晶振動子2を駆動する半導体装置4とを一体化して発振器1自体を小型化しているので、この発振器1を備える外部機器の小型化を可能にすることができる。
以上のように、本実施形態では、水晶振動子2が有する素子特性の方向性に基づき、パッケージ3をプリント配線基板Pに接続した際の熱歪みが、水晶振動子2の素子特性に及ぼす影響が小さくなるように、接続端子10の配置を設定しているため、パッケージ3をプリント配線基板Pに搭載した際にも、熱応力等により水晶振動子2の素子特性に変動が生じることを抑制できる。
また、本実施形態では、半導体装置4の複数の支持体15によりパッケージ3を支持しているので、接続端子10間の距離を小さく設定した場合でも、バランスよく安定してパッケージ3を支持することができる。特に、本実施形態では、支持体15の厚さを接続端子10の厚さと略同一としているので、厚さ方向に偏りが生じずに均等の隙間をもってパッケージ3と半導体装置4とを接合することが可能になる。
また、本実施形態では、上蓋5が透光性の基材であるガラスによって形成されているので、この上蓋5を通してパッケージ3内の水晶振動子2にレーザ照射を行うことにより、水晶振動子2の周波数調整を容易に行うことができる。
さらに、半導体装置4に形成した接続端子10によって該半導体装置4と水晶振動子2とを電気的に接続しているので、これら半導体装置4と水晶振動子2との電気的接続を半導体装置4とパッケージ3との接合面で行うことができ、したがって、電気的接続そのものを容易にすることができるとともに、この接続に要する容積を最小限に抑え、発振器1の小型化を図ることができる。
また、特にパッケージ3の形成については、多数個取りの大型基板(大型ガラス基板)を用いて多数個分を一括して形成し、欠落部8、配線9a、9bまでを形成した後、ダイシングにより個片化することで、生産性を高めることも可能である。
(第2実施形態)
続いて、発振器1の第2実施形態について図4を参照して説明する。
本実施形態の発振器では、上記第1実施形態の発振器1に対して支持体の構成が異なっているため、以下、これについて詳述する。図4(a)は、第2実施形態に係る発振器1を半導体装置4側から視た平面図であり、図4(b)は右側面図である。
なお、この図において、図1及び図2に示した第1実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
上記実施形態では、水晶振動子2(振動子本体2A)が長辺方向(図1及び図2で左右方向)に素子特性に対する外力の影響の少ない方向としたが、本実施形態でも同様とした。つまり、図4(a)、(b)の短辺方向(図中、上下方向)が素子特性に対する外力の影響の大きい方向となる。
また、上記第1実施形態では、支持体15が点状に形成されるものとして説明したが、本実施形態では、線状に形成されている。
より詳細には、本実施形態の発振器1においては、半導体装置4に突設された支持体15は水晶振動子2の素子特性に対する影響が大きい短辺方向と直交する(交差する)方向(図中、左右方向)に線状に延び、且つ長辺方向に間隔をあけて複数(ここでは4つ)配置されている。また、これら支持体15は、接続端子10を挟んだ両側に2本ずつ配置される。
また、本実施形態では、水晶振動子2の短辺方向が、図4中で上下方向であることから、2つの接続端子10は、この方向については、略同一の位置に配置されることになる。
他の構成は、上記実施形態と同様である。
本実施の形態の発振器1では、平坦化樹脂12によりパッケージ3と半導体装置4とを封止した際に、平坦化樹脂12は長辺方向については、支持体15に沿ってほぼ抵抗を受けることなく収縮し、短辺方向については、支持体15が抵抗として作用し収縮力を負担するため、構造上、素子への外力の影響の大きい短辺方向に対して、収縮量を低減することができる。そのため、本実施形態では、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、平坦化樹脂12の収縮に伴う応力が水晶振動子2に伝わって素子特性を変動させることを抑制可能となる。特に、本実施形態では、支持体15が接続端子10を挟む両側に配置されることから、より効果的に平坦化樹脂12の収縮を抑えて水晶振動子2の素子特性を維持することができる。また、本実施形態では、支持体15が線状に形成されていることから、パッケージ3に対する支持面積が増えるため、パッケージ3を安定して支持することができるとともに、均等の隙間をもってパッケージ3と半導体装置4とを接合することがより安定して可能になる。
(第3実施形態)
続いて、発振器1の第3実施形態について図5を参照して説明する。
上記第1、第2実施形態では、支持体が点状または線状に形成されて、パッケージ3(下蓋6)を支持する構成としたが、本実施形態では、平面で支持する構成について説明する。なお、図5において、図1乃至図4に示した第1、第2実施形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の発振器1においては、図5に示すように、パッケージ3(下蓋6)の半導体装置4との対向面6aを欠落させて、凹部6bが形成されている。凹部6bは、半導体装置4の接続端子10に対応する位置に形成されており、配線9a、9bは、この凹部6b内で接続端子10と対向する位置まで延出して設けられている。この凹部6bの深さは、接続端子10の高さと略同一に設定されている。
また、凹部6bは、水晶振動子2の素子特性に対する外力の影響が大きい短辺方向と直交する(交差する)方向に延びて形成されている。
他の構成は、上記実施形態と同様である。
上記の構成の発振器1においては、パッケージ3と半導体装置4とを接合する際には、凹部6b内で接続端子10が配線9a、9bにそれぞれ当接して電気的に接続されるとともに、下蓋6の対向面6aが支持体として半導体装置4の表面に当接して支持することになる。
このように、本実施形態では、上記実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、対向面6aにより半導体装置4を支持するため、支持面積を大幅に増大させることが可能になり、パッケージ3と半導体装置4との支持状態を安定して保持することが可能になる。また、本実施形態では、下蓋6を欠落させた凹部6bで接続端子10を接続させているため、パッケージ3と半導体装置4との間に隙間が形成されず、発振器1の薄型化を実現することが可能になる。
(電子機器)
本発明の電子機器は、前記の発振器1が例えば前記プリント配線基板P等により実装された状態で備えられることにより、構成される。具体的には、前記発振器1を備えた電子機器の一例として、図6に示すような携帯電話300を挙げることができる。
この電子機器(携帯電話300)にあっても、発振器1がプリント配線基板Pなどに容易に実装可能な構造となっているので、この発振器1を備えた電子機器において熱応力に起因する特性低下が抑制され、高品質の電子機器を得ることができるとともに、さらにはその小型化を図ることもできる。
また、本発明が適用される電子機器としては、テレビ等のリモコンやデジタルカメラなど、各種のものを挙げることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記第1、第2実施形態では、接続端子10及び支持体15の双方を半導体装置4に設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、パッケージ3(下蓋6)に設ける構成や、半導体装置4及びパッケージ3(下蓋6)の双方に設ける構成としてもよい。同様に、第3実施形態では、パッケージ3(下蓋6)に凹部を設け、半導体装置4に接続端子を設ける構成としたが、これに限定されるものではなく、半導体装置4に凹部を設け、パッケージ3(下蓋6)に接続端子10を設ける構成を採用することも可能である。
また、上記実施形態では、振動子として水晶振動子を用いる構成を例示したが、水晶振動子以外にもセラミック振動子、タンタル酸リチウム振動子、ルビジウム・セシウム振動子を用いることも可能である。
さらに、上記実施形態では、電歪装置として、発振器を例示したが、これ以外にも、液滴吐出装置(インクジェット装置)における液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)に用いられる圧電素子(ピエゾ素子)等にも本発明を適用可能である。
本発明の実施の形態を示す図であって、発振器の概略構成図である。 発振器を半導体装置側から視た平面図である。 (a)〜(c)は貫通電極の製造方法を説明するための側断面図である。 第2実施形態に係る発振器の概略的な構成図である。 第3実施形態に係る発振器の概略的な構成図である。 本発明の電子機器の一例としての、携帯電話を示す図である。
符号の説明
1…発振器(電歪装置)、 2…水晶振動子(圧電素子、電歪素子)、 2A…振動子本体、 2B…枠体、 3…パッケージ(構造体)、 4…半導体装置、 6a…対向面(支持体)、 6b…凹部、 10…接続端子、 300…携帯電話

Claims (13)

  1. 電歪素子と半導体素子とが接続端子で電気的に接続される電歪装置であって、
    前記電歪素子が有する素子特性または構造の方向性に基づいて、前記接続端子の配置が設定されていることを特徴とする電歪装置。
  2. 請求項1記載の電歪装置において、
    前記接続端子は、前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向について、略同一の位置に複数配置されることを特徴とする電歪装置。
  3. 請求項2記載の電歪装置において、
    前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向は、前記電歪素子の構造上、外部応力に対して影響の大きい方向であることを特徴とする電歪装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の電歪装置において、
    前記電歪素子を枠体で封止した構造体を有し、
    前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方の前記他方との対向面には、前記構造体と前記半導体装置との他方を支持する絶縁性の支持体が設けられていることを特徴とする電歪装置。
  5. 請求項4記載の電歪装置において、
    前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方には、前記他方との対向面を欠落させて前記接続端子が配置される凹部が形成され、
    前記支持体は、前記対向面を有することを特徴とする電歪装置。
  6. 請求項4記載の電歪装置において、
    前記支持体は、前記構造体と前記半導体装置との少なくともいずれか一方に設けられた突起体であることを特徴とする電歪装置。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の電歪装置において、
    前記支持体の厚さは、前記接続端子の厚さと略同一であることを特徴とする電歪装置。
  8. 請求項4から7のいずれかに記載の電歪装置において、
    前記支持体は、点状に形成されていることを特徴とする電歪装置。
  9. 請求項4から7のいずれかに記載の電歪装置において、
    前記支持体は、線状に形成されていることを特徴とする電歪装置。
  10. 請求項9記載の電歪装置において、
    前記支持体は、前記電歪素子の結晶方位または構造に応じた方向に間隔をあけて複数設けられることを特徴とする電歪装置。
  11. 請求項10記載の電歪装置において、
    前記支持体は、少なくとも前記接続端子を挟んだ両側に配置されることを特徴とする電歪装置。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の電歪装置において、
    前記電歪素子は矩形の水晶振動子であり、
    前記電歪素子の周囲に配される枠体と、該枠体と前記電歪素子とを連結する支持部とを有し、
    前記支持部が設けられる前記電歪素子の辺が延びる方向と同一方向に、前記接続端子の配置が設定されていることを特徴とする電歪装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の電歪装置を備えることを特徴とする電子機器。
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