JP2008052640A - 静脈パターン取得デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】光源と撮像素子との取付位置精度をより高めることが可能な静脈パターン取得デバイスを得る。
【解決手段】静脈パターン取得デバイス1の本体部2を、立体構造体の表面に導体パターンを形成した立体回路部品によって構成し、光源3および撮像素子4を、本体部2に直接的に実装した。
【選択図】図5
【解決手段】静脈パターン取得デバイス1の本体部2を、立体構造体の表面に導体パターンを形成した立体回路部品によって構成し、光源3および撮像素子4を、本体部2に直接的に実装した。
【選択図】図5
Description
本発明は、静脈パターン取得デバイスに関する。
従来、指を載せる載置部と、前記載置部に載置した指を照射する光源と、前記光源からの光が前記載置部に載置した指で散乱された散乱光を撮像する撮像素子と、を備える静脈パターン取得デバイスが知られている(例えば特許文献1)。
この静脈パターン取得デバイスは、指を透過して指内で散乱された赤外光を撮像素子で撮像することで、指内の静脈パターンを取得しようとするものである。
特許第3770241号公報
しかしながら、上記特許文献1の静脈パターン取得デバイスでは、筐体に光源およびカメラを取り付ける構成となっているが、この場合に、光源を実装した基板と、撮像素子を実装したカメラとを筐体に取り付けると、光源と撮像素子との相対的な取付位置の誤差に、光源を実装した基板の筐体に対する取付誤差とカメラの筐体に対する取付誤差とが重畳することになって、取付位置精度を確保しづらくなるという問題があった。
そこで、本発明は、光源と撮像素子との取付位置精度をより高めることが可能な静脈パターン取得デバイスを得ることを目的とする。
請求項1の発明にあっては、指を載せる載置部と、上記載置部に載置した指を照射する光源と、上記光源からの光が上記載置部に載置した指で散乱された散乱光を撮像する撮像素子と、を備える静脈パターン取得デバイスにおいて、立体構造体の表面に導体パターンを形成した立体回路部品からなる本体部を備え、上記光源および撮像素子を、上記本体部に直接的に実装したことを特徴とする。
請求項2の発明にあっては、上記光源からの光が上記載置部に載置された指の表面で反射して上記撮像素子に到達するのを阻止する遮光壁部を設け、当該遮光壁部の少なくとも一部を上記本体部によって構成したことを特徴とする。
請求項3の発明にあっては、上記本体部の表面に、上記光源からの光を反射する反射膜を成膜したことを特徴とする。
請求項4の発明にあっては、上記本体部の表面に凹面を形成し、上記反射膜を当該凹面に成膜して、上記光源からの光を当該凹面に形成した反射膜によって上記載置部に載置された指に向けて反射するようにしたことを特徴とする。
請求項5の発明にあっては、上記載置部に指が載置されたことを検出する検出部を備えることを特徴とする。
請求項6の発明にあっては、上記本体部を、熱伝導性の高い第1の部材と熱伝導性の低い第2の部材とを一体化したものとして構成し、上記光源を上記第1の部材に実装し、上記撮像素子を上記第2の部材に実装したことを特徴とする。
請求項7の発明にあっては、上記第1の部材の母材を金属材料とし、当該母材の表面に絶縁膜を成膜したことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、本体部を立体回路部品としたため、当該本体部に光源および撮像素子を直接的に実装することができるようになり、その分、光源と撮像素子との取付位置精度を向上することができる。
請求項2の発明によれば、遮光壁部によって、指の表面で反射した光が撮像素子に入射するのを抑制することができ、当該光によるノイズを減らして、撮像素子による静脈パターンの取得精度を向上することができる。
請求項3の発明によれば、立体回路部品の表面に反射膜を成膜するという比較的簡素な手法によって、光源から指への光の照射効率を高めることができる。
請求項4の発明によれば、凹面により光源から指への光の照射効率をより一層高めることができる。
請求項5の発明によれば、検出部の検出結果に応じて静脈パターン取得デバイスを作動させるようにすることで、静脈パターン取得デバイスの不本意な動作を抑制することができる。
請求項6の発明によれば、光源で生じた熱を第1の部材を利用して効率よく放熱するとともに、第2の部材によって撮像素子に光源の熱が伝わるのを抑制することができる。
請求項7の発明によれば、母材を金属材料とすることで、第1の部材の熱伝導性を容易に高めることができる。
(第1実施形態)図1は、本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイスの平面図、図2は、図1のII−II断面図、図3は、図1のIII−III断面図、図4は、静脈パターン取得デバイスの載置部に指が載置された状態を示す平面図、図5は、図2で載置部に指が載置された状態を示す図、図6は、本実施形態の変形例にかかる静脈パターン取得デバイスの図3と同じ位置(図1のIII−III)での断面図である。
なお、以下では、便宜上、静脈パターン取得デバイス1の載置面(載置部)2aに指Fが載置された状態を基準として方向を規定するものとし、すなわち、図4の上方を前方、図4の下方を後方、図4の左方を左方、右方を右方と規定するとともに、図3の上方を上方、下方を下方と規定する。
本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイス1は、立体回路部品(MID:Molded Interconnect Device)として構成された本体部2に、光源3、撮像素子4、レンズ5、および検出部6を取り付けたものとして構成される。特に、光源3および撮像素子4は、本体部2に直接的に実装される。
本体部2は、UV露光法(サブトラクティブ法、セミアディティブ法、アディティブ法等)、レーザーイメージング法、IVOND法等の1回成形法や、SKW法等の2回成形法等の公知の手法によって構成することができる。また、詳細については第2実施形態で後述するが、金属材料からなる母材の表面に絶縁膜を成膜し、さらにその表面に公知の手法で導体パターンを形成することで本体部2を得る手法もある。
このように、本体部2を立体回路部品とすることで、単なる筐体に光源や撮像素子を取り付けて配線する場合に比べて、静脈パターン取得デバイス1を容易に得ることができるし、光源や撮像素子を直接的に実装できるため、取付用のブラケットや、配線(リード線)を減らすあるいは省略することができる分、より小型・軽量に構成できるというメリットもある。また、立体回路部品としての本体部2の表面に形成された導体パターンを利用して、撮像素子4による処理や光源3の照射制御等を行う他の回路を実装することも可能であり、その場合には、当該回路を別個に実装する場合に比べて更なるコンパクト化が可能となる。
また、この本体部2は、基本的には、指Fの長手方向に長い略直方体状の外観を呈する基台部2bと、基台部2bの前側に略三角柱状の外観を呈する突起部2cとを備えており、平面視では全体としてホームベース型に形成されている。
基台部2bには、矩形断面で表裏(上下方向)に貫通する貫通穴2dが形成されており、この貫通穴2d内に撮像素子4とレンズ5が収容されている。具体的には、貫通穴2dの内側面2eの一定の深さ位置に、略一定幅で環状かつ帯板状の内側フランジ部2fが突設されており、この内側フランジ部2fの表面(上面)2gにレンズ5が固着される一方、裏面(下面)2hには略矩形板状の撮像素子4が実装されている。貫通穴2dの内側面2eや内側フランジ部2fの裏面2h等には、図示しない導体パターンが形成されており、撮像素子4は、その電極が導体パターンの所定位置に導通するようにして実装される。実装手法としては、フリップチップ実装やワイヤボンディング実装など、種々の方式を採用することができる。なお、撮像素子4としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary MOS)の他、フォトトランジスタを格子状に配列した素子等を用いることができる。
そして、本実施形態では、基台部2bおよび突起部2cについて面一となっている上面が、指Fを載せる載置面2aとなっている。そして、この載置面2aの前端側の左右方向略中央部には、指Fの有無を検出する検出部6が設けられている。この検出部6は、超音波センサ等の公知のセンサとして構成することが可能であるし、また、載置面2aから押圧部が突設された押釦スイッチや、光電スイッチ、静電スイッチ等として構成することも可能である。そして、本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイス1は、検出部6によって指Fが載置されていることが確認された場合にのみ作動するように構成される。
また、貫通穴2dの上側開口部の左右両側には、それぞれ複数(本実施形態では3個)の光源3が、左右対称となる位置関係で配置されている。具体的には、載置面2aの左右両縁にそれぞれ一定高さで前後方向に伸びる縦壁部2iを設け、この縦壁部2iと載置面2aとの隅部にすり鉢状の凹部(凹面)2jを左右それぞれ3箇所ずつ設け、この凹部2jの最深部(中心)に光源(例えば近赤外線LEDベアチップ)3を実装している。なお、この凹部2jの表面には、金メッキや光学薄膜等の光の反射率の高い反射膜を形成し、光源3から指Fへの光の照射効率を高めている。かかる構成により、反射膜を設けない場合に比べて、より光量の低い(より小さなサイズ)の光源3を設けることができ、静脈パターン取得デバイス1の小型化に資するという利点もある。
そして、かかる構成においては、図3に示すように、貫通穴2dの上側開口部の左右両縁部が、指Fの表面で反射した光が撮像素子4に到達するのを阻止する遮光壁部2kとして機能している。そして、この遮光壁部2kによる効果をより一層確実にするため、本実施形態の変形例にかかる図6に示すように、遮光壁部2k(の先端部)を載置面2aより上方に突き出すように形成してもよい。
なお、指Fを載置面2a上の所定位置に載置させるべく、指Fの所定位置(例えば関節)に対応する指標2mを設けてもよい。また、検出部6を指Fの指先に対応する位置に設けることも、指Fを所定の位置に載置させるのに有効である。
以上の本実施形態によれば、本体部2を立体回路部品としたため、当該本体部2に光源3および撮像素子4を直接的に実装することができるようになり、その分、光源3と撮像素子4との取付位置精度を向上することができる。
また本実施形態によれば、遮光壁部2kにより、光が指Fで反射して撮像素子4に入射するのを抑制することができ、撮像素子4による静脈パターンの取得精度を向上することができる。
また本実施形態によれば、立体回路部品の表面に反射膜を成膜するという比較的簡素な手法によって、光源から指への光の照射効率を高めることができる。特に、反射膜を凹部2jに形成すれば、光源3から指Fへの光の照射効率をより一層高めることができる。
また本実施形態によれば、検出部6の検出結果に応じて静脈パターン取得デバイス1を作動させるようにすることで、静脈パターン取得デバイス1の不本意な動作を抑制することができる。
(第2実施形態)図7は、本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイスの図3と同じ位置(図1のIII−III)での断面図である。なお、本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイス1Aは、上記第1実施形態にかかる静脈パターン取得デバイス1と同様の構成要素を備えている。よって、それら同様の構成要素については共通の符号を付すとともに、重複する説明を省略する。
本実施形態にかかる静脈パターン取得デバイス1Aでは、本体部2Aを第1の部材2A1と第2の部材2A2とで構成している。具体的には、内側フランジ部2fを第2の部材2A2としそれ以外の本体部2Aを第1の部材2A1として、第1の部材2A1の貫通穴2dに第2の部材としての内側フランジ部2fを上から嵌め込んで(圧入して)一体化している。
このとき、本実施形態では、第2の部材2A2の熱伝導性を第1の部材2A1の熱伝導性より低くすることで、光源3で生じた熱を第1の部材2A1によって放熱しやすくするとともに、撮像素子4を第2の部材2A2に実装することで、当該撮像素子4に熱が伝わりにくくしている。これにより、光源3の熱による各部への悪影響を低減できる他、撮像素子4に熱によるノイズが生じるのを抑制できるとともに、撮像素子4の耐久性を向上できるという利点もある。
さらに、第1の部材2A1の放熱性を高めるため、本実施形態では、この第1の部材2A1の母材を金属材料(例えば銅合金)とし、その表面に絶縁膜を成膜し、さらに絶縁膜上に導体パターンを形成するようにしている。この場合、第1の部材2A1および第2の部材2A2ともに母材の状態で一体化させ、当該一体化させた部材に対して絶縁膜を成膜し、さらに導体パターンを形成するのが好適である。こうすることで、二つの部材2A1,2A2に対する絶縁膜の成膜工程を一度にできる分、手間が省けて製造タクトタイムを短縮できるとともに、嵌め込み(圧入)時に絶縁膜の剥がれ等を考慮する必要が無くなる。なお、第2の部材2A2の母材は、エラストマ(例えば樹脂材料)でも金属材料(例えばステンレススチール等)でも構わない。
以上の本実施形態によれば、光源3で生じた熱を第1の部材2A1を利用して効率よく放熱するとともに、第2の部材2A2によって撮像素子4に光源3の熱が伝わるのを抑制することができる。
また本実施形態によれば、第1の部材2A1の母材を金属材料とすることで、第1の部材2A1の熱伝導性を容易に高めることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
F 指
1,1A 静脈パターン取得デバイス
2,2A 本体部
2A1 第1の部材
2A2 第2の部材
2a 載置面(載置部)
2b 基台部
2c 突起部
2j 凹部(凹面)
2k 遮光壁部
2m 指標
3 光源
4 撮像素子
5 レンズ
6 検出部
1,1A 静脈パターン取得デバイス
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Claims (7)
- 指を載せる載置部と、前記載置部に載置した指を照射する光源と、前記光源からの光が前記載置部に載置された指で散乱された散乱光を撮像する撮像素子と、を備える静脈パターン取得デバイスにおいて、
立体構造体の表面に導体パターンを形成した立体回路部品からなる本体部を備え、
前記光源および撮像素子を、前記本体部に直接的に実装したことを特徴とする静脈パターン取得デバイス。 - 前記光源からの光が前記載置部に載置された指の表面で反射して前記撮像素子に到達するのを阻止する遮光壁部を設け、当該遮光壁部の少なくとも一部を前記本体部によって構成したことを特徴とする請求項1に記載の静脈パターン取得デバイス。
- 前記本体部の表面に、前記光源からの光を反射する反射膜を成膜したことを特徴とする請求項1または2に記載の静脈パターン取得デバイス。
- 前記本体部の表面に凹面を形成し、前記反射膜を当該凹面に成膜して、前記光源からの光を当該凹面に形成した反射膜によって前記載置部に載置された指に向けて反射するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の静脈パターン取得デバイス。
- 前記載置部に指が載置されたことを検出する検出部を備えることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか一つに記載の静脈パターン取得デバイス。
- 前記本体部を、熱伝導性の高い第1の部材と熱伝導性の低い第2の部材とを一体化したものとして構成し、
前記光源を前記第1の部材に実装し、前記撮像素子を前記第2の部材に実装したことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の静脈パターン取得デバイス。 - 前記第1の部材の母材を金属材料とし、当該母材の表面に絶縁膜を成膜したことを特徴とする請求項6に記載の静脈パターン取得デバイス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006230702A JP2008052640A (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 静脈パターン取得デバイス |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013033555A (ja) * | 2012-11-22 | 2013-02-14 | Hitachi Ltd | 生体認証装置 |
JP2015015051A (ja) * | 2014-09-25 | 2015-01-22 | 株式会社 日立産業制御ソリューションズ | 血管画像撮影装置 |
JP2016018408A (ja) * | 2014-07-09 | 2016-02-01 | 大日本印刷株式会社 | 取引装置及びプログラム |
-
2006
- 2006-08-28 JP JP2006230702A patent/JP2008052640A/ja not_active Withdrawn
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