JP2008052336A - 解析モデル作成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の解析モデルを利用して目的の解析モデルを作成するについて、その目的解析モデルの作成をより省力的に行えるようにする。
【解決手段】解析モデル作成システム1は、解析モデル作成手段3を備え、既存の解析モデルに所望の形状変更を加えることで目的の解析モデルの作成を行えるようにされている。そして解析モデル作成手段に隣接部分解析モデル連動部7が設けられ、目的解析モデルの元になる既存解析モデルが複数の部分解析モデルからなる複合的解析モデルである場合に、その部分解析モデルのいずれかを変更対象部分解析モデルとして加えた形状変更を当該変更対象部分解析モデルに隣り合う隣接部分解析モデルに反映させることで当該隣接部分解析モデルに前記形状変更と連動した形状変更を加える連動変更処理を行えるようにされている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、計算機を用いた数値解析により物理現象を模擬するCAEシステムに係り、特にCAEシステムにおける解析モデルの作成に関する。
近年、製品開発過程などにおけるCAE(Computer Aided Engineering)システムの活用が進んでおり、それにより開発コストの低減、設計開発期間の短縮などが図られている。CAEシステム(以下、単にCAEと呼ぶ)では、CAD(Computer Aided Design)システムで作成した形状データなどから解析モデルを作成し、その解析モデルで例えば有限要素法や境界要素法などの解析手法により、強度解析や流体解析、振動解析などの解析を行う。
このようなCAEにおける解析モデルの作成ついては、既存の解析モデルを利用して目的の解析モデルを作成する手法が知られている。例えば特許文献1に開示される「構造体形状のモーフィング方法」がその例である。特許文献1の「構造体形状のモーフィング方法」では、既存の解析モデルに対して、対応する複数の基準点を設定し、それら基準点の対応関係とその既存の解析モデルに含まれるメッシュモデルに基づいて基準点を移動させるのに伴って既存解析モデルのメッシュモデル変形することで目的の解析モデルを作成できるようにしている。このような既存解析モデルを利用する手法によれば、メッシュデータの作成や境界条件などの設定を不要とすることができ、解析モデル作成についての負担を大幅に軽減することができる。
またCAEでなされる解析モデルによる解析については、連成解析と呼ばれる手法が知られている。例えば特許文献2に開示される「流体・構造連成解析装置」がその例である。特許文献2の「流体・構造連成解析装置」では、流体解析と構造解析を連成して解析する場合において、構造解析により物体の変形量を求め、この物体側における各節点の変形量を、流体解析用の空間の解析モデルに対応する節点を構造解析の変形量だけ移動させることで空間側と物体側の解析モデル形状に連動させながら、流体解析と構造解析の連成解析を実現する。このような連成解析によれば、物体の変形を考慮した流体解析を行うことができる。
特開2003−108609号公報 特開2000−352545号公報
上述のようにCAEでは解析モデルを作成する必要がある。その解析モデルの作成は、まずCADデータなどによる形状データからメッシュデータの作成し、次いでそのメッシュデータにおける各メッシュにパラメータや境界条件などを設定するという作業を経てなされるもので、多大な作業量を必要とする。このためCAEについては、解析モデル作成における作業負担をできるだけ軽減できるようにすることが望まれる。
ところで、CAEが用いられる製品開発過程などでは、新たに解析を行うとする対象物が既に解析済みの対象物を部分的に設計変更するだけで得られる場合が少なくない。そしてそのような対象物についての解析モデルは、既になされている解析で用いられた既存の解析モデルに部分的な形状変更を加えるだけで作成することが可能である場合が少なくない。こうしたことから、上述の既存解析モデル利用手法つまり既存解析モデルを利用して目的の解析モデルを作成する手法は、上述の解析モデル作成の作業負担軽減に対して有効性が高く優れた手法である。しかし、このような既存解析モデル利用法も複合的解析モデルに適用するについては改善の余地がある。
複合的解析モデルとは、複数の部分解析モデルが組み合わされて1つの解析モデルとなる場合で、しかも各部分解析モデルそれぞれのメッシュが部分解析モデル間の境界において連続性を有しない場合の解析モデルである。このような複合的解析モデルでは、既存解析モデル利用法を適用する場合、既存の複合的解析モデルにおける各部分解析モデルに対して個別に形状変更を施す必要がある。このため複合的解析モデルでは、既存解析モデル利用法を適用できる場合でも、解析モデル作成作業の負担が大きなものとなっており、その改善が望まれる。
こうした複合的解析モデルにおける作業負担問題の改善には、上記特許文献2における連成解析の考え方を利用するのが有効である。すなわち複合的解析モデルに既存解析モデル利用法を適用する場合は、それを構成する複数の部分解析モデルの1つに形状変更を行えば足りる場合が多く、したがって連成解析の考え方を利用し、既存の複合的解析モデルにおける部分解析モデルの1つに対して加えた形状変更を他の部分解析モデルに反映させることができるようにすれば、複合的解析モデルについても解析モデル作成作業の負担を大幅に軽減することが可能となる。
ただ、特許文献2の手法は、構造解析により求めた変形の結果を流体解析の空間の解析モデルに反映させるものであり、設計において最適な製品形状を検討する際の形状変更に対応し得るものではない。例えば、製品設計の過程において、形状変更した箇所が微小である場合は、特許文献2の手法により部分解析モデル間で変更形状を連動させることは可能である。しかし、1つの部分解析モデルについて加えた形状変更の程度が大きい場合、例えばこれまで長さが10mmであった突起を50mmに変更しようとした場合は、節点を移動するだけではメッシュが歪んでしまい、解析精度が悪化することになる。また設計変更として、例えばリブや穴を追加したり削除したりする場合は、節点の移動のみで部分解析モデル間の形状を連動させることはできない。したがって、このような場合は、1つの部分解析モデルを変形させた後で、それに隣り合う部分解析モデルの変形も指示する必要がある。
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたものであり、複合的解析モデルについて既存解析モデルの利用で目的の解析モデルを作成する場合に、その目的解析モデルの作成をより省力的に行えるようにすることを課題としている。
上記課題を解決するために本発明では、既存の複合的解析モデルにおける部分解析モデルの1つに対して加えた形状変更をその変更対象部分解析モデルに隣り合う隣接部分解析モデルに自動的に反映させることができるようにすることを要旨としている。
具体的には、既存の解析モデルに所望の形状変更を加えることで目的の解析モデルの作成を行えるようにされている解析モデル作成システムにおいて、前記既存解析モデルが複数の部分解析モデルからなる複合的解析モデルである場合に、前記複合的解析モデルについて前記部分解析モデルのいずれかを変更対象部分解析モデルとして加えた形状変更を当該変更対象部分解析モデルに隣り合う隣接部分解析モデルに反映させることで当該隣接部分解析モデルに前記形状変更と連動した形状変更を加える連動変更処理を行う隣接部分解析モデル連動部を備えていることを特徴としている。
このように1つの部分解析モデルに対して加えた形状変更を反映させることで他の部分解析モデルの連動変更を行えるようにしたことにより、複合的解析モデルについて既存解析モデル利用法で目的の解析モデルを作成する場合の作業負担を大幅に軽減することが可能となる。
また本発明では、上記のような解析モデル作成システムについて、前記連動変更処理は、前記変更対象部分解析モデルと前記隣接部分解析モデルの隣接関係や前記変更対象部分解析モデルに前記形状変更を加えて得られる変更後部分解析モデルと前記隣接部分解析モデルの隣接関係に関する情報である部分解析モデル間隣接情報を取得する過程を含むとともに、前記部分解析モデル間隣接情報に基づいた、前記隣接部分解析モデルにおけるメッシュの節点の移動、前記隣接部分解析モデルのメッシュの削除、および前記隣接部分解析モデルへのメッシュの追加のいずれか1つの処理を少なくとも行う過程を含むものとしている。
このように部分解析モデル間隣接情報を用いて隣接部分解析モデルの連動的形状変更を行うようにすることで、より効率的な連動変更が可能となる。
また本発明では、上記のような解析モデル作成システムについて、前記隣接部分解析モデルにおける表面上のメッシュの節点と前記変更対象部分解析モデルまたは前記変更後部分解析モデルにおけるメッシュの要素面について、前記節点が前記要素面上にあることを一致条件とし、一致している節点と要素面の組を前記部分解析モデル間隣接情報に用いることを好ましいものとしている。
また本発明では、上記のような解析モデル作成システムについて、前記連動変更処理で得られる変更後解析モデルにおけるメッシュの大きさを変更前の解析モデルにおけるメッシュの大きさに合わせるためのメッシュサイズ調整処理を行えるようにすることを好ましいものとしている。
上記のような本発明によれば、複合的解析モデルについて既存解析モデルの利用で目的の解析モデルを作成する場合に、その目的解析モデルの作成をより省力的に行えるようになる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、一実施形態による解析モデル作成システムの構成を示す。解析モデル作成システム1は、既存の解析モデルを部分的に変更して目的の解析モデルを作成する機能を有しており、その既存解析モデル利用による目的解析モデル作成機能のために、コンピュータなどのデータ処理装置が用いられるハードウエアシステムとそれに搭載されるソフトウエアシステム(コンピュータプログラム)で構成される。ハードウエアシステムは、図示を省略してあるデータ処理装置やデータ格納装置などを含むとともに、システム使用者(ユーザ)がデータを入力したり表示したりするための入出力装置2を含み、その入出力装置2は、キーボードやポインティングデバイスなどの入力装置と表示装置などの出力装置からなる。一方、コンピュータプログラムとして構成される解析モデル作成手段(既存解析モデルの形状変更による解析モデル作成手段)3は、解析モデルデータベース4、解析モデル指定部5、解析モデル変更部6、および隣接部分解析モデル連動部7を備えている。なお本実施形態の解析モデル作成システム1における目的解析モデル作成機能は、基本として複合的解析モデルを対象としている。したがって本実施形態の説明における「解析モデル」は「複合的解析モデル」を意味している。
解析モデルデータベース4には既存の解析モデルが格納される。この解析モデルデータベース4に格納の既存解析モデルを利用して目的の解析モデルを新たに作成する場合には、その目的解析モデルの元になる既存解析モデルを解析モデル指定部5で指定する。
解析モデル変更部6は、変更指定部11と変更処理部12を含んでいる。変更指定部11は、既存解析モデルの形状変更で目的の解析モデルを得るのに必要な形状変更に関する指定をなすのに用いられ、複合的解析モデルを構成する複数の部分解析モデルから変更対象の部分解析モデルを指定する変更対象部分解析モデル指定処理、指定された変更対象部分解析モデルに対して変更部位を指定する変更部位指定処理、変更条件を指定する変更条件指定処理などを行えるようにされている。一方、変更処理部12は、変更指定部11での指定にしたがった変更処理を行えるようにされ、その処理の結果として変更後部分解析モデル13を出力するようにされている。
隣接部分解析モデル連動部7は、隣接部分解析モデルの連動変更処理を行えるようにされている。具体的には、変更対象部分解析モデルに加えられた変更つまり変更後部分解析モデル13に実現されている形状変更を変更対象部分解析モデルに隣り合う部分解析モデルである隣接部分解析モデルに反映させることでその隣接部分解析モデルに変更対象部分解析モデルにおける形状変更と連動した形状変更を加える処理を行えるようにされている。また隣接部分解析モデル連動部7は、変更後の各部分解析モデルにおけるメッシュサイズを適切に調整する処理も行えるようにされている。そしてこれらの処理の結果として、隣接部分解析モデル連動部7は、複合的解析モデルの全体について最終状態までの変更がなされた目的解析モデル14を出力する。
次に、解析モデル作成システム1でなされる処理について説明する。解析モデル作成システム1では、既存解析モデルを利用して目的の解析モデルを作成する処理がなされる。その解析モデル作成処理は、図2に示すように、変更対象解析モデルの指定(ステップ101)、変更の指定(ステップ102)、変更対象部分解析モデルの変更(ステップ103)、隣接部分解析モデルの連動変更(ステップ104)、およびメッシュサイズの調整(ステップ105)の各処理を含んでいる。以下、これら各処理について説明する。
変更対象解析モデルの指定処理(ステップ101)は、図3に示す操作画面21が解析モデル指定部5により表示装置に表示された状態で行う。操作画面21には、解析モデル指定フィールド22、実行ボタン23、およびキャンセルボタン24が設けられている。ユーザは、目的の解析モデルの元になる解析モデルを変更対象解析モデルとし、その解析モデルのファイル名を解析モデル指定フィールド21に入力する。この入力を確定するには実行ボタン23を押す。実行ボタン23が押されると、解析モデル指定フィールド21に入力されたファイル名で解析モデルデータベース4に格納されている解析モデルが変更対象解析モデルとして登録される。一方、解析モデル指定フィールド21に入力を行った後にキャンセルボタン24を押すと、その指定が解除される。
変更指定処理(ステップ102)は、変更指定部11を用いて行われる。その変更指定処理では、ステップ101で指定した変更対象解析モデルに対して変更対象とする部分解析モデルを指定し、また指定された変更対象部分解析モデルに対して変更部位と変更条件を指定する。変更条件には、変更方法と変更内容が含まれる。変更方法には様々な種類があり、それらを適宜に選択して用いることができる。本実施形態では、フリーフォームデフォーメーション法、メッシュパラメトリック変形法、特徴形状の追加/削除法という3つの変更方法を用いることができるようにしている。またこれらの変更方法ごとに操作画面の表示を切り替えるようにし、それらの操作画面の選択により変更方法を指定することができ、そしてその選択した操作画面で変更内容、変更対象部分解析モデル、変更部位それぞれの指定を行えるようにしている。以下、変更方法ごとに分けて変更指定処理を具体的に説明する。
フリーフォームデフォーメーション法では、解析モデルにおける各メッシュについて移動制御節点、可動節点および固定節点を指定し、さらに移動制御節点の移動ベクトルと移動量(もしくは回転軸と回転角)を指定する。移動制御節点とは、指定された移動ベクトルと移動量(もしくは回転角)だけ移動する節点であり、固定節点とは、全く移動しない節点であり、可動節点とは、移動制御節点と固定節点の間を補間するように移動する節点である。すなわちフリーフォームデフォーメーション法では、移動制御節点に指定の移動ベクトルと移動量もしくは回転軸と回転角で並進移動や回転移動を行わせるとともに、この移動制御節点の移動に応じた補間的な移動を可動節点に行わせることで解析モデルを部分的に形状変更する。したがってフリーフォームデフォーメーション法では、節点の移動属性の指定で変更部位の指定もなされることになる。
図4に示すのは、フリーフォームデフォーメーション法についての操作画面の例である。操作画面31は、解析モデル表示エリア32と操作ツール表示エリア33を含んでいる。
解析モデル表示エリア32には、ステップ101で変更対象として指定した解析モデル34が表示される。図の例の解析モデル34は、部分解析モデル34aと部分解析モデル34bからなる複合的解析モデルである。変更対象部分解析モデルの指定は、この解析モデル34上で部分解析モデル34aと部分解析モデル34bのいずれかをクリックするなどして行う。図では部分解析モデル34aが変更対象部分解析モデルとして指定された状態となっている。
操作ツール表示エリア33には、節点の移動属性を指定する移動制御節点指定ボタン35、可動節点指定ボタン36、固定節点指定ボタン37が設けられ、また節点の移動形式を選択するための並進移動ボタン38と回転移動ボタン39が設けられ、さらに移動ベクトルまたは回転軸を指定するための移動ベクトル/回転軸指定フィールド40と移動量または回転角を指定するための移動量/回転角指定フィールド41が設けられており、これらのツールを用いて変更内容を指定する。
このような操作画面31を用いて変更内容を指定するには、まず節点の移動属性を指定する。節点の移動属性を指定するには、ボタン35〜37のいずれかを選択した状態で解析モデル34のメッシュにおける節点をクリックするなどする。具体的には、例えば移動制御節点指定ボタン35を選択した状態で解析モデル34上でいずれかの節点をクリックすると、その節点を移動制御節点として指定することができる。節点の移動属性を指定したら、次に節点の移動形式を指定する。それには並進移動ボタン38か回転移動ボタン39を選択する。節点の移動形式を指定したら、次に移動ベクトル/回転軸指定フィールド40で移動ベクトルまたは回転軸を指定し、さらに移動量/回転角指定フィールド41で移動量または回転角を指定する。
メッシュパラメトリック変形法では、変更指定部11に設けられている幾何特徴認識手段(図示を省略)で解析モデルの外表面の幾何特徴を認識し、その認識された幾何特徴から変更部位を指定する。そして、その指定した幾何特徴について幾何パラメータの変更を指定し、この変更指定された幾何パラメータに合うように特定の節点、具体的には幾何特徴と関連付いている節点を移動することで解析モデルを部分的に形状変更する。したがってメッシュパラメトリック変形法では、認識された幾何特徴から選択指定することにより変更部位の指定がなされることになる。ここで、幾何特徴とは、平面、円筒面、円錐面、球面、トーラス面、自由曲面などといった幾何的な特徴をなしている要素面やこれら要素面が組み合わされて形成される特徴形状などのことである。
図5に示すのは、メッシュパラメトリック変形法についての操作画面の例である。操作画面51は、操作画面31と同様に、解析モデル表示エリア52と操作ツール表示エリア53を含んでいる。解析モデル表示エリア52は、図4における解析モデル表示エリア32と同様で、ステップ101で変更対象として指定した解析モデルが表示される。ただ、図5では、変更対象部分解析モデルとして指定された部分解析モデル34aだけが表示されている。操作ツール表示エリア53には、幾何認識ボタン54が設けられ、また幾何パラメータ指定フィールド55が設けられている。
このような操作画面51を用いて変更内容を指定するには、まず部分解析モデル34aについて幾何特徴を認識する。幾何特徴を認識するには、幾何認識ボタン54を選択する。幾何特徴の認識がなされたら、その認識された幾何特徴から変更したい幾何特徴を指定する。それには部分解析モデル34a上で意図する幾何特徴をクリックするなどする。図の例では、突起状部分56が幾何特徴として指定されている。幾何特徴を指定したら、次に幾何パラメータ指定フィールド55で幾何パラメータの変更を指定する。図の例では、部分解析モデル34aにおいて幾何パラメータである平面間距離Wが5mmであったのを7mmへの変更する指定がなされている。
特徴形状の追加/削除法では、特徴形状の追加や削除で解析モデルを部分的に形状変更する。特徴形状を追加するには、まず変更対象の部分解析モデルに追加したい特徴形状をメッシュモデルとして作成し、それからこの特徴形状のメッシュと変更対象部分解析モデルのメッシュの集合演算で特徴形状を変更対象の部分解析モデルと一体化させる。一方、特徴形状の削除では、変更対象の部分解析モデルから削除したい領域を特徴形状として選択し、この削除領域に含まれるメッシュを除去する。
図6に示すのは、特徴形状の追加/削除法についての操作画面の例である。操作画面61は、操作画面31と同様に、解析モデル表示エリア62と操作ツール表示エリア63を含んでいる。解析モデル表示エリア62は、図5における解析モデル表示エリア52と同様で、変更対象部分解析モデルとして指定された部分解析モデル34aだけが表示されている。操作ツール表示エリア63には、追加ボタン64と削除ボタン65が設けられている。
このような操作画面61で変更内容の指定として部分解析モデル34aへの特徴形状の追加を行うには、部分解析モデル34a上に追加したい特徴形状メッシュモデル66を作成し、追加ボタン64を選択する。一方、特徴形状の削除を行うには、部分解析モデル34aから削除したい特徴形状を指定し、削除ボタン65を選択する。
図2に戻って、変更対象部分解析モデルの変更処理(ステップ103)は、変更処理部12を用いて行われる。この変更処理では、上述のフリーフォームデフォーメーション、メッシュパラメトリック変形、特徴形状の追加/削除の各変更方法に対応した処理がなされる。以下、変更方法ごとに分けて変更処理を具体的に説明する。
フリーフォームデフォーメーション法の場合、上述のように指定された変更内容にしたがって変更処理部12が変更対象解析モデルにおけるメッシュの節点を移動させることで、変更対象部分解析モデルの形状変更がなされる。図4の例の場合、部分解析モデル34aに対して、突起状部分56が右方向に移動するように各節点の移動属性が指定され、移動形式として並進移動、移動ベクトル(1,0,0)、移動量(2mm)のそれぞれが指定されたとすると、この条件で部分解析モデル34aにおけるメッシュの節点が移動させられ、これにより図4の(b)に示すような変更後部分解析モデル71が得られる。ここで、この時点では部分解析モデル34aだけに変更が加えられているので、変更後部分解析モデル71とこれに隣り合う隣接部分解析モデルである部分解析モデル34bの間には、図4の(d)に示すような隙間72を伴う不整合がある。こうした変更後部分解析モデル71と部分解析モデル34bの間の不整合は隣接部分解析モデル連動部7による後述のような連動処理により解消されることになる。
メッシュパラメトリック変形法の場合、上述のように変更内容として指定された幾何特徴とその幾何パラメータにしたがって変更処理部12が変更対象解析モデルにおけるメッシュの節点を移動させることで、変更対象部分解析モデルの形状変更がなされる。図5の例の場合、突起状部分56が幾何特徴として指定され、その幾何パラメータの変更として平面間距離wを5mmから7mmにすることが指定されているので、図5の(b)に示すような変更後部分解析モデル73が得られる。
特徴形状の追加/削除法の場合、上述のように変更内容として変更対象部分解析モデル上に特徴形状を作成したり、変更対象部分解析モデル上で削除対象の特徴形状を指定したりしたのにしたがって変更処理部12がメッシュの集合演算で特徴形状を変更対象部分解析モデルに追加したり、削除対象の特徴形状部分のメッシュを削除したりすることで、変更対象部分解析モデルの形状変更がなされる。図6の例の場合、部分解析モデル34a上に特徴形状66が作成されているので、図6の(b)に示すような変更後部分解析モデル74が得られる。
図2に戻って、隣接部分解析モデルの連動変更処理(ステップ104)は、隣接部分解析モデル連動部7を用いて行われる。この連動処理は、上述のように変更後部分解析モデルに実現されている形状変更を隣接部分解析モデルに反映させることでその隣接部分解析モデルに変更対象部分解析モデルにおける形状変更と連動した形状変更を加える処理であり、図7に示すように、隣接部分解析モデルの抽出(ステップ201)、隣接情報の取得(ステップ202)、移動対象節点-要素面組の抽出(ステップ203)、追加/削除対象節点-要素面組の抽出(ステップ204)、節点の移動(ステップ205)、節点の分類(ステップ206)、メッシュの削除(ステップ207)、メッシュの追加(ステップ208)の各処理を含んでいる。以下、これら各処理について説明する。
隣接部分解析モデルの抽出処理(ステップ201)では、ステップ103の変更処理で得られた変更後部分解析モデルに隣り合う部分解析モデルを隣接部分解析モデルとして抽出する。
隣接情報の取得処理(ステップ202)では、変更対象部分解析モデルと隣接部分解析モデルの隣接関係や変更後部分解析モデルと隣接部分解析モデルの隣接関係に関する情報である部分解析モデル間隣接情報を取得する。部分解析モデル間隣接情報としては、解析モデルのメッシュにおける特定の節点と要素面の組、つまり節点-要素面組を用いる。具体的には、変更対象部分解析モデルと隣接部分解析モデルの場合、隣接部分解析モデルの表面上の節点と変更対象部分解析モデルの要素面について、一致している節点と要素面を組とし、その節点-要素面組の集合を変更前の部分解析モデル間隣接情報(以下、変更前隣接情報と呼ぶ)として取得する。隣接部分解析モデルと変更後部分解析モデルの場合も同様にして節点-要素面組の集合を変更後の部分解析モデル間隣接情報(以下、変更後隣接情報と呼ぶ)として取得する。ここで、節点と要素面の一致とは、要素面fの上に節点nがある場合に、その要素面fと節点nは一致しているということである。
移動対象節点-要素面組の抽出処理(ステップ203)では、ステップ202で得た変更前隣接情報と変更後隣接情報から移動対象となる節点についての節点-要素面組を抽出する。具体的には、変更前隣接情報における節点-要素面組集合には含まれているが変更後隣接情報における節点-要素面組集合には含まれていない節点-要素面組を隣接部分解析モデルに関する節点の移動対象として抽出する。
追加/削除対象節点-要素面組の抽出処理(ステップ204)では、ステップ202で得た変更前隣接情報から追加または削除の対象となる節点-要素面組を抽出する。具体的には、変更前隣接情報における節点-要素面組集合に含まれている節点または要素面のいずれかが変更後部分解析モデルの表面(境界面)から消失している節点-要素面組を追加または削除対象として抽出する。
節点の移動(ステップ205)では、移動対象の節点-要素面組における節点を隣接部分解析モデルに関して移動する。具体的には、移動対象の節点-要素面組における要素面を変更後部分解析モデルから抽出し、その抽出した要素面上に移動対象の節点-要素面組における節点を隣接部分解析モデルに関して移動する。
節点の分類処理(ステップ206)では、ステップ204で得られた追加削除対象の節点-要素面組における節点に含まれる隣接部分解析モデルの節点を内部節点と外部節点の2種類に分類する。ここで、内部節点とは、変形後部分解析モデルの内部に入っている節点である。内部節点があるということは、変形後部分解析モデルに対して隣接部分解析モデルが干渉している状態にあるということである。一方、外部節点とは、変形後部分解析モデルの外部に出ている節点である。外部節点があるということは、変形後部分解析モデルと隣接部分解析モデルの間に隙間を生じているということである。
メッシュの削除処理(ステップ207)では、内部節点があることで干渉を生じている部位について、隣接部分解析モデルから変形後部分解析モデルを引くメッシュの差演算処理を実行する。すなわち内部節点部位について連動変更がなされる隣接部分解析モデル=隣接部分解析モデル−変更後部分解析モデルという処理を行う。
メッシュの追加処理(ステップ208)では、外部節点があることで隙間を生じている部位にメッシュを追加する。具体的には、外部節点が帰属する要素面群と変形後部分解析モデルの表面が形成する閉領域を認識するとともに、この閉領域に対してメッシュを作成し、さらにこの閉領域メッシュと隣接部分解析モデルを足すメッシュの和演算処理を実行する。すなわち外部節点部位について連動変更がなされる隣接部分解析モデル=隣接部分解析モデル+閉領域メッシュという処理を行う。
図2に戻って、メッシュサイズの調整処理(ステップ105)は、隣接部分解析モデル連動部7を用いて行われる。このメッシュサイズ調整処理では、変更後部分解析モデルや上述の連動処理で連動変更された隣接部分解析モデルで変更後のメッシュの大きさが変形前のメッシュと異なっている場合に、そのサイズ変化を生じているメッシュを変更前のメッシュと同じサイズにするべくメッシュサイズの調整を行う。変更後のメッシュの大きさが変更前に比べ大きくなっている場合は、体積が大きくなっている要素の内部に節点を挿入し、周辺の要素を含めて要素の細分割を行い、この処理を変更前と変更後でメッシュの大きさが同程度になるまで繰り返す。一方、変更後のメッシュの大きさが変更前に比べ小さくなっている場合は、体積が小さくなっている要素の1本の要素エッジを1点に縮退させる処理を変更前と変更後でメッシュの大きさが同程度になるまで繰り返す。
以上の各処理を経ることで、複合的解析モデルの全体について最終状態までの変更がなされた目的の解析モデル34(図1)が得られる。得られた解析モデル34は、既存解析モデルとして解析モデルデータベース4に格納される。
以下では、解析モデル作成システム1を用いて既存解析モデルの形状変更で目的の解析モデルを作成する例のいくつかを説明する。なお、解析モデルは一般に3次元であるが、以下では説明を単純にするために解析モデルが2次元であるとして説明する。
解析モデル作成システム1による解析モデル作成例の1:本例では、図8に示す解析モデル81を形状変更する。解析モデル81は、部分解析モデル82と部分解析モデル83からなる。このような解析モデル81について部分解析モデル82を変更対象とし、部分解析モデル82が有している突起状形状要素84を右に45度傾ける形状変更を加えるとする。この場合、まず例えば上述のフリーフォームデフォーメーション法により変更対象部分解析モデル82の形状変更を指示する。その結果、変更対象部分解析モデル82は、図9に示すように、突起状形状要素84が右に45度傾いた変更後部分解析モデル85となる。一方、変更後部分解析モデル85に隣り合う隣接部分解析モデル83は変わらない。したがってこの時点では変更後部分解析モデル85と隣接部分解析モデル83の間の整合がとれていない。そこで次に、変更後部分解析モデル85に実現されている形状変更(突起状形状要素84の右45度傾け)を隣接部分解析モデル83に反映させる連動処理を行って不整合を解消させる。
連動処理では、まず変更対象部分解析モデル82と隣接部分解析モデル83についての隣接情報である変更前隣接情報を取得し、また変更後部分解析モデル85と隣接部分解析モデル83についての隣接情報である変更後隣接情報を取得する。図8においては、変更対象部分解析モデル82に付してある太線86上の各要素面と隣接部分解析モデル83に付してある太線87上の各節点が一致している。したがって変更前隣接情報は、これらの節点-要素面組の集合として得られる。一方、図9においては、変更後部分解析モデル85に付してある太線88上の各要素面と隣接部分解析モデル83に付してある太線89上の各節点が一致していない。したがって変更後隣接情報は、これらの節点や要素面を除いた節点-要素面組の集合として得られる。
隣接情報を取得したら、次に隣接部分解析モデル83について移動対象となる節点を含む節点-要素面組を抽出する。この処理は、変更前隣接情報における節点-要素面組集合には含まれているが変更後隣接情報における節点-要素面組集合には含まれていない節点-要素面組の抽出としてなされる。図9の例では、太線88上の各要素面についての節点-要素面組が移動対象として抽出されることになる。
移動対象の節点-要素面組を抽出したら、その節点-要素面組における節点を隣接部分解析モデル83について移動する。具体的には、隣接部分解析モデル83における該当の節点(太線89上の節点)を当該節点と変更前隣接情報で組になっている要素面(太線88上の要素面)と一致させるように移動する。
以上のような連動処理により、図10に示すような変更後解析モデル90が得られる。変更後解析モデル90は、変更後部分解析モデル85と変更後隣接部分解析モデル91からなり、その変更後隣接部分解析モデル91に、変更後部分解析モデル85における突起状形状要素84の右45度傾けという形状変更が反映されているため、全体として整合性が取れている。
図10の変更後解析モデル90では、解析モデル81の形状変更に伴ってメッシュの大きさが図8の解析モデル81におけるメッシュのそれよりも大きくなったり、小さくなったりしている。このような場合にはメッシュサイズの調整処理を行う。大きくなっているメッシュについては、体積が大きくなっている要素の内部に節点を挿入して要素を細分割する処理を変更前と変更後でメッシュの大きさが同程度になるまで繰り返し、一方、小さくなっているメッシュについては、体積が小さくなっている要素の1本の要素エッジを1点に縮退させる処理を変更前と変更後でメッシュの大きさが同程度になるまで繰り返す。このようなメッシュサイズ調整処理を経ることで、図11に示すような目的の解析モデル92が最終的に得られる。
解析モデル作成システム1による解析モデル作成例の2:本例では、図12に示す解析モデル101を形状変更する。解析モデル101は、部分解析モデル102と部分解析モデル103からなる。このような解析モデル101について部分解析モデル102を変更対象とし、部分解析モデル102が有している突起状形状要素104の長さを20mmから30mmに延ばす形状変更を加えるとする。この場合、まず例えばメッシュパラメトリック変形法により変更対象部分解析モデル102の形状変更を指示する。その結果、変更対象部分解析モデル102は、図13に示すように、突起状形状要素104が30mmに延びた変更後部分解析モデル105となる。一方、変更後部分解析モデル105に隣り合う隣接部分解析モデル103は変わらない。したがってこの時点では変更後部分解析モデル105と隣接部分解析モデル103の間の整合がとれていない。そこで次に、変更後部分解析モデル105に実現されている形状変更(突起状形状要素104の延伸)を隣接部分解析モデル103に反映させる連動処理を行って不整合を解消させる。
連動処理では、まず変更対象部分解析モデル102と隣接部分解析モデル103についての隣接情報である変更前隣接情報を取得し、また変更後部分解析モデル105と隣接部分解析モデル103についての隣接情報である変更後隣接情報を取得する。図12においては、変更対象部分解析モデル102に付してある太線106上の各要素面と隣接部分解析モデル103に付してある太線107上の各節点が一致している。したがって変更前隣接情報は、これらの節点-要素面組の集合として得られる。一方、図13においては、変更後部分解析モデル105に付してある太線108上の各要素面と隣接部分解析モデル103に付してある太線109上の各節点が一致していない。したがって変更後隣接情報は、これらの節点や要素面を除いた節点-要素面組の集合として得られる。
隣接情報を取得したら、次に隣接部分解析モデル103について移動対象となる節点を含む節点-要素面組を抽出する。この処理は、変更前隣接情報における節点-要素面組集合には含まれているが変更後隣接情報における節点-要素面組集合には含まれていない節点-要素面組の抽出としてなされる。図13の例では、太線108上の各要素面についての節点-要素面組が移動対象として抽出されることになる。
移動対象の節点-要素面組を抽出したら、その節点-要素面組における節点を隣接部分解析モデル103について移動する。具体的には、隣接部分解析モデル103における該当の節点(太線109上の節点)を当該節点と変更前隣接情報で組になっている要素面(太線108上の要素面)と一致させるように移動する。
以上のような連動処理により、図14に示すような変更後解析モデル110が得られる。変更後解析モデル110は、変更後部分解析モデル105と変更後隣接部分解析モデル111からなり、その変更後隣接部分解析モデル111に、変更後部分解析モデル105における突起状形状要素104の10mm延伸という形状変更が反映させられているため、全体として整合性が取れている。
図14の変更後解析モデル110では、解析モデル101の形状変更に伴ってメッシュの大きさが解析モデル101におけるメッシュのそれよりも大きくなったり、小さくなったりしている。このような場合には上記例の1の場合と同様なメッシュサイズの調整処理を行う。そしてそのメッシュサイズ調整処理を経ることで、図15に示すような目的の解析モデル112が最終的に得られる。
解析モデル作成システム1による解析モデル作成例の3:本例では、図16に示す解析モデル121を形状変更する。解析モデル121は、部分解析モデル122と部分解析モデル123からなる。このような解析モデル121について部分解析モデル122を変更対象とし、部分解析モデル122が有している中央の突起状形状要素124を削除する1段目の形状変更を加え、さらに左右両端の突起状形状要素同士を結ぶ形状要素を追加する2段目の形状変更を加えるとする。この場合、まず特徴形状の追加/削除法により変更対象部分解析モデル122の突起状形状要素124を削除する1段目の形状変更を指示する。その結果、変更対象部分解析モデル122は、図17に示すように、突起状形状要素124が削除された1段目変更後部分解析モデル125となる。一方、1段目変更後部分解析モデル125に隣り合う隣接部分解析モデル123は変わらない。したがってこの時点では1段目変更後部分解析モデル125と隣接部分解析モデル123の間の整合がとれていない。そこで次に、1段目変更後部分解析モデル125に実現されている形状変更(突起状形状要素124の削除)を隣接部分解析モデル123に反映させる連動処理を行って不整合を解消させる。
連動処理では、まず変更対象部分解析モデル122と隣接部分解析モデル123についての隣接情報である変更前隣接情報を取得し、また1段目変更後部分解析モデル125と隣接部分解析モデル123についての隣接情報である変更後隣接情報を取得する。図16においては、変更対象部分解析モデル122に付してある太線126上の各要素面と隣接部分解析モデル123に付してある太線127上の各節点が一致している。したがって変更前隣接情報は、これらの節点-要素面組の集合として得られる。一方、図17においては、隣接部分解析モデル123に付してある太線128上の各節点に一致する要素面が1段目変更後部分解析モデル125に存在しない。したがって変更後隣接情報は、これらの節点や要素面を除いた節点-要素面組の集合として得られる。
隣接情報を取得したら、次に追加または削除対象となる節点-要素面組を抽出する。この処理は、変更前隣接情報における節点-要素面組集合に含まれている節点または要素面のいずれかが変更後部分解析モデルの表面から消失している節点-要素面組の抽出としてなされる。図17の例では、太線128上の各節点に対応する要素面が1段目変更後部分解析モデル125で消失しているので、太線128上の各節点についての節点-要素面組が追加または削除対象として抽出されることになる。
追加/削除対象節点-要素面組を抽出したら、その追加/削除対象節点-要素面組における節点を内部節点と外部節点に分類する。図17の例では、該当の節点(太線128上の節点)が全て1段目変形後部分解析モデル125の外部に出ている外部節点となっている。
外部節点については、外部節点があることで隙間を生じている部位にメッシュを追加する。具体的には、まず外部節点(太線128上の節点)が帰属する要素面群(太線128上の要素面群)と変形後部分解析モデル125の表面で形成される閉領域を認識する。図17の例では、閉領域129として認識される。閉領域129を認識したら、この閉領域129に対してメッシュを作成し、さらにこの閉領域メッシュを隣接部分解析モデル123に足すメッシュの和演算処理を実行する。
以上のような連動処理により、図18に示すような1段目変更後解析モデル130が得られる。1段目変更後解析モデル130は、1段目変更後部分解析モデル125と1段目変更後隣接部分解析モデル131からなり、その1段目変更後隣接部分解析モデル131に、1段目変更後部分解析モデル125における突起状形状要素124の削除という形状変更が反映させられているため、全体として整合性が取れている。
1段目変更後解析モデル130が得られたら、この1段目変更後解析モデル130について、1段目変更後部分解析モデル125における左右両端の突起状形状要素同士を結ぶ形状要素を追加する2段目の形状変更を加える。この2段目の形状変更も上記のような1段目の形状変更の場合と同様な処理を経てなされ、図19に示すように、まず形状要素132が追加された2段目変更後部分解析モデル133を1段目変更後部分解析モデル125から生成させ、それからこの2段目変更後部分解析モデル133における形状変更(形状要素132の追加)を1段目変更後隣接部分解析モデル131に反映させる連動処理を行う。ただし、この連動処理では、形状要素132の追加による形状変更であることから、追加/削除対象節点-要素面組における節点(図19における太線134上の節点)が全て2段目変更後部分解析モデル133の内部に入っている内部節点となる。したがって内部節点があることで干渉を生じている部位について、1段目変更後隣接部分解析モデル131から2段目変更後部分解析モデル133を引くメッシュの差演算処理を実行する。その結果、図20に示すように、2段目変更後隣接部分解析モデル135と2段目変更後部分解析モデル133からなる目的の解析モデル136が最終的に得られる。
なお、以上の「目的解析モデル作成例の3」では、突起状形状要素124の削除による形状変更と形状要素132の追加による形状変更をそれぞれ1段目、2段目として順次的に行う場合として説明した。これは説明の上での便宜のためであり、実際的には必ずしもこうした順次的な処理になるとは限らない。
一実施形態による解析モデル作成システムの構成を示す図である。 解析モデル作成処理の流れを示す図である。 変更対象解析モデルの指定のための操作画面の例を示す図である。 フリーフォームデフォーメーション法についての操作画面の例を示す図である。 メッシュパラメトリック変形法についての操作画面の例を示す図である。 特徴形状の追加/削除法についての操作画面の例を示す図である。 隣接部分解析モデルの連動変更処理の流れを示す図である。 解析モデル作成例の1で対象とする解析モデルを示す図である。 図8の解析モデルにおける変更対象部分解析モデルに形状変更を加えて変更後部分解析モデルが得られた状態を示す図である。 図9の変更後部分解析モデルに連動させて隣接部分解析モデルが形状変更されることで変更後解析モデルが得られた状態を示す図である。 目的解析モデル作成例の1で最終的に得られる目的の解析モデルを示す図である。 解析モデル作成例の2で対象とする解析モデルを示す図である。 図12の解析モデルにおける変更対象部分解析モデルに形状変更を加えて変更後部分解析モデルが得られた状態を示す図である。 図13の変更後部分解析モデルに連動させて隣接部分解析モデルが形状変更されることで変更後解析モデルが得られた状態を示す図である。 目的解析モデル作成例の2で最終的に得られる目的の解析モデルを示す図である。 解析モデル作成例の3で対象とする解析モデルを示す図である。 図16の解析モデルにおける変更対象部分解析モデルに1段目の形状変更を加えて1段目変更後部分解析モデルが得られた状態を示す図である。 図17の1段目変更後部分解析モデルに連動させて隣接部分解析モデルが形状変更されることで1段目変更後解析モデルが得られた状態を示す図である。 図18の1段目変更後解析モデルに2段目の形状変更を加えて2段目変更後部分解析モデルが得られた状態を示す図である。 図19の2段目変更後部分解析モデルに連動させて隣接部分解析モデルが形状変更されることで最終的な目的の解析モデルが得られた状態を示す図である。
符号の説明
1 解析モデル作成システム
3 解析モデル作成手段
7 隣接部分解析モデル連動部
34 解析モデル
34a,34b 部分解析モデル

Claims (4)

  1. 既存の解析モデルに所望の形状変更を加えることで目的の解析モデルの作成を行えるようにされている解析モデル作成システムにおいて、
    前記既存解析モデルが複数の部分解析モデルからなる複合的解析モデルである場合に、前記複合的解析モデルについて前記部分解析モデルのいずれかを変更対象部分解析モデルとして加えた形状変更を当該変更対象部分解析モデルに隣り合う隣接部分解析モデルに反映させることで当該隣接部分解析モデルに前記形状変更と連動した形状変更を加える連動変更処理を行う隣接部分解析モデル連動部を備えていることを特徴とする解析モデル作成システム。
  2. 前記連動変更処理は、前記変更対象部分解析モデルと前記隣接部分解析モデルの隣接関係や前記変更対象部分解析モデルに前記形状変更を加えて得られる変更後部分解析モデルと前記隣接部分解析モデルの隣接関係に関する情報である部分解析モデル間隣接情報を取得する過程を含むとともに、前記部分解析モデル間隣接情報に基づいた、前記隣接部分解析モデルにおけるメッシュの節点の移動、前記隣接部分解析モデルのメッシュの削除、および前記隣接部分解析モデルへのメッシュの追加のいずれか1つの処理を少なくとも行う過程を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の解析モデル作成システム。
  3. 前記隣接部分解析モデルにおける表面上のメッシュの節点と前記変更対象部分解析モデルまたは前記変更後部分解析モデルにおけるメッシュの要素面について、前記節点が前記要素面上にあることを一致条件とし、一致している節点と要素面の組を前記部分解析モデル間隣接情報に用いるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の解析モデル作成システム。
  4. 前記連動変更処理で得られる変更後解析モデルにおけるメッシュの大きさを変更前の解析モデルにおけるメッシュの大きさに合わせるためのメッシュサイズ調整処理を行えるようにされていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の解析モデル作成システム。

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