JP2008051951A - 画像形成装置の定着器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 周波数制御を行う誘導加熱方式を用いた定着器において、定着器負荷の電気的特性がばらついても共振周波数まで制御可能とし、出力可能な最大電力を大きくする。
【解決手段】 負荷ばらつきを含めて考慮した場合に可能性の有る共振周波数より大きな駆動周波数で駆動を開始し、周波数を徐々に落としながら注入される電力をモニタし、その電力が最大許容電力になるか、電力がピークを迎えた時の周波数を求め、その周波数を制御下限周波数として制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像形成装置の定着器に関する。
従来、単色画像を得る画像形成装置としては、図5に示すような概略構成図のものがある。本例装置は電子写真プロセスの画像形成装置である。
図中1は像担持体としての回転ドラム型の感光体であり、接地されたアルミシリンダーの外周面にアモルファスシリコン等の無機感光体の光導電層を形成したもので、不図示の駆動手段により矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
2は帯電装置としての接触帯電ローラであり、この帯電ローラ2は感光体1に従動して回転し、不図示の1次帯電バイアス電源から所定の電圧が印加され、これにより感光体1の周面が所定の極性、電位に均一に1次帯電処理される。1次帯電バイアス電源の印加電圧は、感光体の表面電位検知手段によって検出された感光体の表面電位によって補正される。
次いでその感光体1の1次帯電処理面に露光装置3により目的の画像情報に応じて走査線に沿って露光Lがなされて感光体1の面に該画像情報の静電潜像が形成される。
現像器4に、不図示の現像バイアス電源から所定の電圧が印加され、これにより潜像がトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写装置としての転写ローラ53と感光体1との圧接部である転写ニップ部にて、該転写ニップ部に不図示の給紙部から所定のタイミングで給送された転写材Pに転写されていく。転写ローラ53にはトナーの帯電極性と逆極性の転写バイアス電圧が印加されている。
転写ニップ部でトナー画像の転写を受けた転写材Pは不図示の搬送手段によって定着装置7へ導入されてトナー画像が永久像として定着され、画像形成物として出力される。
転写材Pに対するトナー画像転写後の感光体1の表面は、クリーニング装置6によって転写残トナー等が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
また、複数色のトナー像を重ね合わせることにより記録材上にカラー画像を得る画像形成方法には、図6に示すように、感光体1上に静電潜像を形成し、これを4色の現像手段4a〜4dで逐次トナー像により現像し、1次転写手段53によって、その都度中間転写ベルト51上に転写し、中間転写ベルト51上に複数色のカラートナー像を重ね合わせ、2次転写手段57にて、これ等を一括して記録材P上に転写し、定着手段7によって定着されることにより、カラー画像を得る方法がある。
更に、近年においては、各色毎に感光体、現像器などのプロセスユニットを独立に設け、1つのパスでフルカラー画像を形成可能な、いわゆるタンデム型多重転写方式も多く採用されるようになった。図7にタンデム型多重転写方式の画像形成装置を示す。同図において、1a〜1dは感光体、2a〜2dは1次帯電手段、3a〜3dは露光手段、4a〜4dは現像手段、53a〜53dは1次転写手段、6a〜6dはクリーナー、51は中間転写ベルト、55は中間転写ベルトクリーナー、56、57は2次転写手段である。1次帯電手段によって感光体が一様に帯電された後、画像信号に応じた露光が露光手段によってなされることにより、感光体上に静電潜像が形成される。その後、現像手段によってトナー像が現像され、4個の感光体上のトナー像は転写手段によって中間転写ベルトに多重転写され、更に2次転写手段によって記録材Pに転写される。感光体上に残った転写残トナーはクリーナーによって、中間転写ベルトに残った転写残トナーは中間転写ベルトクリーナー55によって回収される。記録材Pに転写されたトナー像は定着手段7によって定着されることにより、カラー画像を得る。
上記それぞれの画像形成装置においては、定着手段として、電磁誘導加熱方式が用いられることがある。
図8は電磁誘導加熱方式を用いた定着手段の一例である。図中7FB1はローラ状の導電性発熱体であり、対向のローラ7FB2と共にニップを形成し、図中矢印の方向に回転している。また、前記導電性発熱体7FB1の内部にはコイルLが配置され、前記コイルLに交流電流を流して磁場を発生させることで、導電性発熱体7FB1が自己発熱する。
コイルLに交流電流を流す電源装置としては、図9に示す構成がある。同図に示す電源装置は、ダイオードブリッジDBと、フィルタコンデンサC0と、共振回路を形成する共振コンデンサC1、C2、及び、コイルL(図8中のLに相当する)と、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2と、前記2つのスイッチ素子を駆動信号d1、d2で駆動する駆動手段D、制御手段B、入力電力を検出する電力検出手段A、導電性発熱体であるFB(図8中の7FB1に相当する)の温度を検出する温度検出手段Cを備え、制御手段Bは電力検出手段Aの検出結果PW及び温度検出手段Cの検出結果Tによって、駆動手段Dが出力する駆動信号d1、d2の駆動周波数を決定する(例えば特許文献1参照)。
制御手段の電力制御時の簡単な周波数制御方法としては、図10のフローチャートに示すものがある。同制御方法は、検出電力PWと目標電力PWoを比較し、PW>PWoの場合は周波数をある所定の値faだけ周波数を上げ、PW<PWoの場合は周波数をある所定の値fbだけ周波数を下げ、PW=PWoの場合は周波数を変化させないというものである。
また、図11は定着器の温度制御時の簡単な周波数制御方法である。同制御方法は、検出温度Tと目標温度Toを比較し、T>Toの場合は周波数をある所定の値faだけ周波数を上げ、T<Toの場合は周波数をある所定の値fbだけ周波数を下げ、T=Toの場合は周波数を変化させないというものである。
上記制御方法は、駆動周波数fと電力PWの関係が図12の実線yで示すように、共振周波数fpyで最大電力PWpeakを示し、共振周波数fpyを中心として高周波側及び低周波側に対して電力が減少するカーブを描くために、このカーブのスロープを用いて駆動周波数fを制御することによって、電力制御が可能となる。
特開2000−223253
しかしながら、上記周波数制御方式においては、図12から分かるように、1つの電力を得るための周波数は2つ存在しているため、動作が不安定になる可能性がある。また、図12に示す共振周波数fpyより低周波側の領域においては、周波数を上げると電力が減少し、一方、共振周波数fpyより高波側の領域においては、周波数を上げると電力が増加するため、どちらか一方の領域のみを使用しないと制御不能に陥ってしまう。
従って、どちらか一方の領域のみでの制御を行うことになるが、例えば、共振周波数fpyより高波側の領域のみで制御を行う場合、共振周波数fpyより低周波側の領域にならないように駆動周波数の下限値fminを予め決定しておく方法がある。この場合、定着器負荷のばらつき等により、図12の破線x、zのように共振周波数はfpx、fpzのようにばらつくため、どの条件でも共振周波数よりも高周波で制御できるように、図中fpzよりも高周波においてfminを決定しなければならないが、この場合、破線xの特性の場合は最大電力が小さくなってしまう。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置の定着器においては、定着器負荷ばらつきを含めて考慮した場合に可能性の有る共振周波数より大きな駆動周波数で駆動を開始し、周波数を徐々に落としながら注入される電力をモニタし、その電力が最大許容電力になるか、電力がピークを迎えた時の周波数を制御下限周波数として制御する事を特徴とする。
本発明の画像形成装置の定着器によれば、定着器負荷の電気的特性のばらつきに合わせて制御下限周波数を決定しているので、定着器負荷の電気的特性がばらついても制御不安定領域に入らずに共振周波数まで制御可能とし、出力可能な最大電力を大きくする事が出来る。
以下、本発明に係る画像形成装置の定着器に関して、図面を用いて詳しく説明する。
図1に本発明の第1の実施例である画像形成装置の電磁誘導加熱方式を用いた定着器の電源装置の概略構成図を示す。
同図に示す電源装置は、ダイオードブリッジDBと、フィルタコンデンサC0と、共振回路を形成する共振コンデンサC1、C2、及び、コイルL(図8中のLに相当する)と、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2と、前記2つのスイッチ素子を駆動信号d1、d2で駆動する駆動手段D、駆動周波数制御手段B1と下限周波数決定手段B2を含む制御手段B、入力電力を検出する電力検出手段A、導電性発熱体であるFB(図8中の7FB1に相当する)の温度を検出する温度検出手段Cを備えている。
本発明における下限周波数決定手段B2は、ある所定の間隔で以下のような駆動周波数の下限周波数決定動作を行う。
駆動周波数の下限周波数決定動作を説明するフローチャートを図2に示す。
まず、図中ステップ101において、前回の駆動周波数f(n−1)よりも所定の値fcだけ低い周波数f(n)で駆動する。次にステップ102において駆動周波数f(n)で駆動した時の検出電力PW(n)と電源装置の許容電力PWmaxと比較し、PW(n)>PWmaxの場合、ステップ104において前回の駆動周波数f(n−1)を最小周波数fminとし、PW(n)<PWmaxの場合、ステップ103において今回の検出電力PW(n)と前回の検出電力PW(n−1)を比較し、PW(n)<PW(n−1)の場合、ステップ104において前回の駆動周波数f(n−1)を最小周波数fminとし、PW(n)>PW(n−1)の場合、ステップ101に戻り同様に繰り返す。
この時、共振周波数の時の電力PWpeakとPWmaxの関係がPWpeak>PWmaxの場合は、fminは図3(a)のように、PWpeak≦PWmaxの場合は、図3(b)のようになる。
上記下限周波数決定動作によって決定した駆動周波数の下限周波数に基づいて、駆動周波数制御手段B1は電力検出手段Aの検出結果PW及び温度検出手段Cの検出結果Tによって、図10の電力制御または図11の温度制御を行い、駆動手段Dが出力する駆動信号d1、d2の駆動周波数を決定する。
図4に本発明の第2の実施例である画像形成装置の電磁誘導加熱方式を用いた定着器の電源装置の制御方法のフローチャートを示す。
図4(a)は電力制御時のフローチャートである。電力制御が開始されると、ステップ201において、初期値が設定され、その駆動周波数の時の検出電力PW(n)と前回の検出電力PW(n−1)を比較し、PW(n)<PW(n−1)の場合、ステップ208へ進み、それ以外の場合、ステップ203において検出電力PW(n)と電源装置の許容電力PWmaxと比較し、PW(n)>PWmaxの場合、ステップ208へ進み、それ以外の場合はステップ204へ進む。
ステップ204では検出電力PW(n)と目標電力PWo(n)と比較し、PW(n)>PWo(n)の場合、ステップ208へ進み、それ以外の場合はステップ205へ進む。
ステップ205では検出電力PW(n)と目標電力PWo(n)と比較し、PW(n)<PWo(n)の場合、ステップ206へ進み、それ以外の場合はステップ207へ進む。
ステップ206では駆動周波数をある所定の値fbだけ下げ、ステップ207では駆動周波数を変えず、ステップ208では駆動周波数をある所定の値faだけ上げてそれぞれステップ209へ進む。
ステップ209ではnをインクリメントし、ステップ210において、前回から周波数を下げた場合はステップ202へ、それ以外はステップ204へ戻る。
上記ステップを繰り返すことで、電力制御を行う。
図4(b)は温度制御時のフローチャートである。温度制御が開始されると、ステップ301において、初期値が設定され、その駆動周波数の時の検出電力PW(n)と前回の検出電力PW(n−1)を比較し、PW(n)<PW(n−1)の場合、ステップ308へ進み、それ以外の場合、ステップ303において検出電力PW(n)と電源装置の許容電力PWmaxと比較し、PW(n)>PWmaxの場合、ステップ308へ進み、それ以外の場合はステップ304へ進む。
ステップ304では検出温度T(n)と目標温度To(n)と比較し、T(n)>To(n)の場合、ステップ308へ進み、それ以外の場合はステップ305へ進む。
ステップ305では検出温度T(n)と目標温度To(n)と比較し、T(n)<To(n)の場合、ステップ306へ進み、それ以外の場合はステップ307へ進む。
ステップ306では駆動周波数をある所定の値fbだけ下げ、ステップ307では駆動周波数を変えず、ステップ308では駆動周波数をある所定の値faだけ上げてそれぞれステップ309へ進む。
ステップ309ではnをインクリメントし、ステップ310において、前回から周波数を下げた場合はステップ302へ、それ以外はステップ304へ戻る。
上記ステップを繰り返すことで、温度制御を行う。
本発明の第1の実施例である画像形成装置定着器電源装置構成図である。 本発明の第1の実施例である周波数下限決定動作フローチャートである。 (a)駆動周波数と電力の関係を示した図である。 (b)駆動周波数と電力の関係を示した図である。 (a)本発明の第2の実施例である電力制御フローチャートである。 (b)本発明の第2の実施例である温度制御フローチャートである。 単色画像形成装置の概略構成図である。 フルカラー画像形成装置の概略構成図である。 タンデム型フルカラー画像形成装置の概略構成図である。 電磁誘導加熱方式の定着器の一例を示す概略構成図である。 電磁誘導加熱方式の定着器の電源装置の一例を示す概略構成図である。 周波数制御による電力制御フローチャートである。 周波数制御による温度制御フローチャートである。 駆動周波数と電力の関係を示した図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c,1d 感光体
2,2a,2b,2c,2d 帯電手段
3,3a,3b,3c,3d 露光手段
4,4a,4b,4c,4d 現像装置
6,6a,6b,6c,6d クリーナー
7 定着手段
8,8a,8b,8c,8d 表面電位検知手段
51 中間転写ベルト
53,53a,53b,53c,53d 転写ローラ
55 中間転写ベルトクリーナー
56,57 2次転写ローラ
P 転写紙
7FB1 導電性発熱体(定着ローラ)
7FB2 ローラ
L コイル
Vin AC電源電圧
DB ダイオードブリッジ
C0 フィルタコンデンサ
C1,C2 共振コンデンサ
SW1,SW2 スイッチ素子
d1,d2 駆動パルス
A 電力検出手段
B 制御手段
C 温度検出手段
D 駆動手段
B1 駆動周波数制御手段
B2 下限周波数決定手段
PWpeak 共信周波数での電力

Claims (1)

  1. 金属材に渦電流を発生させて前記金属材を加熱するコイルが配置されている電磁誘導加熱方式を用いた画像形成装置の定着器において、
    前記コイルに高周波の電流を供給するためのスイッチ素子と、
    前記スイッチ素子を駆動する駆動手段と、
    電源の入力電力を検出する電力検出手段と、
    前記電力検出手段の演算結果から駆動手段の駆動周波数を制御する制御手段と、
    を備え、
    駆動周波数を高周波側から低周波側へスイープさせながら前記電力検出手段により入力電力を検出し、
    入力電力が最大許容電力、もしくは変極点になる周波数を駆動周波数の下限値にする、
    ことを特徴とする画像形成装置の定着器。
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