JP2008051715A - 無線タグ型センサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アンテナ11と、アンテナ11から信号を送信する送信回路12と、アンテナ11と送信回路12を一括収容した樹脂製のタグ体13と、タグ体13の表面の一部であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域14と、粒子検出領域14を挟んで配置された一対の電極15a、15bとからなる。粒子検出領域14に付着した検知対象粒子によって両電極15a、15b間が短絡するとアンテナ11の回路が形成され、リーダとの通信が可能になる。
【選択図】図1
Description
[導体微粒子検出用センサ]
構成1−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の一部であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、粒子検出領域を挟んで対向配置(粒子検出領域を両者の間に介在させて互いに離間させて配置)された一対の電極と、を備え、粒子検出領域に付着(単に接触している状態を含む。以下同様。)した検知対象粒子によって両電極間が短絡(導通、電気的に接続)することによりアンテナの回路又はアンテナと送信回路とを接続する回路が形成されるように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成1−2:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって検知対象粒子が付着又は堆積する粒子検出領域と、粒子検出領域を挟んで対向配置された一対の電極と、を備え、粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間が短絡することによりアンテナの回路が形成されるように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成1−3:構成1−2を前提にして、粒子検出領域を挟んで対向配置された対をなす電極を凹部の深さ方向に離間させて複数対配置するとともにアンテナを複数備え、複数対の電極間が順次短絡することにより複数のアンテナの回路が順次形成されるように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成1−4:構成1−2を前提にして、対をなす電極を凹部の深さ方向に離間させて複数対配置し、短絡した電極対に応じて又は短絡した電極対の数に応じて異なる信号を送信するように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成1−5:構成1−1〜1−4のいずれかを前提にして、両電極相互の間隔が、両電極間に存在する粒子検出領域に検知対象粒子が複数個付着したときに両電極間が短絡する大きさに選定されている無線タグ型粉塵センサ。
構成2−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の一部であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、粒子検出領域に互いの間隙が重なるようにして互いに並行に設けられた一対の電極と、を備え、粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間の静電容量が変化することにより、アンテナから送信される信号が変化(データ内容或いは周波数が変化)するように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成2−2:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、粒子検出領域を挟んで対向配置された一対の電極と、を備え、粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間の静電容量が変化することにより、アンテナから送信される信号が変化(データ内容或いは周波数が変化)するように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成2−3:構成2−1又は2−2を前提にして、両電極相互の間隔は、両電極間に存在する粒子検出領域に検知対象粒子が複数個付着し得る大きさに選定されている。
構成2−4:構成2−1〜2−3を前提にして、電極が、タグ体を構成する樹脂で覆われている無線タグ型粉塵センサ。
構成3−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の検知対象粒子が付着する位置に形成された受光窓と、受光窓を通して入射する光を検出する受光素子と、を備え、受光素子の出力に応じてアンテナから送信される信号が変化(内容(値)、強度又は周波数が変化)するように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成3−2:構成3−1を前提にして、受光素子が、フォトダイオード又は太陽電池である無線タグ型粉塵センサ。
構成4−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の検知対象粒子が付着する位置に固定して設けられ且つ所定の出力で発光する発光素子と、タグ体の検知対象粒子が付着する位置に固定して設けられ且つ発光素子からの光を受光する受光素子と、を備え、受光素子の出力に応じてアンテナから送信される信号の強度又は周波数が変化するように構成した無線タグ型粉塵センサ。
構成5−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって油分が浸入する油分検出領域と、油分検出領域を挟んで対向配置された電極の対と、を備え、油分検出領域に浸入した油分によって電極間の静電容量が順次変化することにより、アンテナから送信される信号が変化(内容(値)、強度又は周波数が変化)するように構成した無線タグ型油センサ。
構成5−2:構成5−1を前提にして、電極は、タグ体を構成する樹脂で覆われている無線タグ型油センサ。
構成6−1:アンテナと、アンテナから信号を送信する送信回路と、アンテナと送信回路を気密に一括収容したタグ体と、タグ体から露出した感応部と、を備え、前記感応部を検知対象ガスとの反応によりその電気抵抗率が変化する物質で形成し、前記感応部の電気抵抗率が変化することにより、前記アンテナから送信される信号が変化するように構成した無線タグ型ガスセンサ。
構成6−2:構成6−1を前提にして、前記感応部を外気と非接触状態に維持する封止体を取り外し可能に備えた。
構成6−3:構成6−2を前提にして、前記封止体は、前記タグ体の表面に前記感応部を覆うようにして密着させて貼り付けられた剥離シートである無線タグ型ガスセンサ。
構成6−4:構成6−1〜6−3のいずれかを前提にして、前記感応部の電気抵抗率が増大することにより前記アンテナ又は前記送信回路が機能し得ない状態になるように構成した無線タグ型ガスセンサ。
構成6−5:構成6−1〜6−3のいずれかを前提にして、前記感応部の電気抵抗率が低下することにより前記アンテナ又は前記送信回路が機能し得る状態になるように構成した無線タグ型ガスセンサ。
構成6−6:構成6−4を前提にして、前記感応部をFe(鉄)の薄膜で構成した無線タグ型ガスセンサ。
構成6−7:構成6−5を前提にして、前記感応部が水素を吸蔵することにより電気抵抗率が低下する水素感応膜で構成されている無線タグ型ガスセンサ。水素感応膜として、配位高分子金属錯体を用いた無線タグ型ガスセンサ。水素感応膜として、酸化タングステンを主成分とする結晶微粒子の集合体で構成され、結晶微粒子酸化タングステンの表面に酸化状態の触媒金属を含有する膜を用いた無線タグ型ガスセンサ。
構成6−8:構成6−5を前提にして、前記感応部を酸化スズで構成した無線タグ型ガスセンサ。
構成7:構成1〜8のうちのいずれかを前提にして、被貼着物に貼り付けるための粘着剤層と、粘着剤層を覆う剥離シートとを備えた無線タグ型センサ。
1.導体微粒子検出用センサ
1−1.第1の形態例
図1は無線タグ型粉塵センサ(以下、単に粉塵センサという。)の形態例を示す斜視図である。図2は図1に示す粉塵センサの平面図である。図3は図1に示す粉塵センサの側面図である。図4は図1に示す粉塵センサの下面図である。図5は図1に示す粉塵センサの要部断面図である。図5は図1に示す粉塵センサの回路図である。
1−1−1.構成
この粉塵センサ10−1は、アンテナ11と、アンテナ11から識別信号sig.1を送信する送信回路12と、アンテナ11と送信回路12を一括収容した樹脂製のタグ体13と、タグ体13の表面の一部であって検知対象粒子である導体微粒子Pcが付着する粒子検出領域14と、粒子検出領域14を挟んで対向配置された一対の電極15a、15bと、を備えている。
1−1−2.作用・効果
粉塵センサ10−1は、鉄粉などの導体微粒子Pcが発生する空間(被監視空間)における導体微粒子Pcの発生量や堆積量の監視用に使用される。導体微粒子Pcが発生する空間の床面などに粉塵センサ10−1を設置しておくと、空間中に浮遊あるいは飛散した導体微粒子Pcが粉塵センサ10−1の表面に付着する。そして、粉塵センサ10−1の表面の一部をなす粒子検出領域14に付着した導体微粒子Pcによって両電極15a、15b間が短絡すると(図7参照)、アンテナ11の回路が形成される。その結果、図示しないリーダからの電波をアンテナ11が受信し始める。そして、アンテナ11による受信電力で送信回路12が作動する。送信回路12が作動することにより、アンテナ11から識別信号が送信される。
1−2.第2の形態例
図8は粉塵センサの別の形態例を示す斜視図である。図9は図8に示す粉塵センサの平面図である。図10は図8に示す粉塵センサの側面図である。図11は図8に示す粉塵センサの下面図である。図12は図8に示す粉塵センサの要部断面図である。図13は図8に示す粉塵センサの回路図である。
1−2−1.構成
この粉塵センサ10−2は、アンテナ11と、アンテナ11から識別信号sig.1を送信する送信回路12と、アンテナ11と送信回路12を一括収容した樹脂製のタグ体13と、タグ体13の表面の一部に形成された凹部16の内面又は内部空間であって検知対象粒子である導体微粒子Pcが付着又は堆積する粒子検出領域17と、粒子検出領域17を挟んで対向配置された一対の電極15a、15bと、を備えている。
1−2−2.作用・効果
粉塵センサ10−2は、鉄粉などの導体微粒子Pcが発生する空間(被監視空間)における導体微粒子Pcの発生量や堆積量の監視用に使用される。導体微粒子Pcが発生する空間の床面などに粉塵センサ10−2を設置しておくと、空間中に浮遊あるいは飛散した導体微粒子Pcが粉塵センサ10−2の凹部16に浸入する。そして、粉塵センサ10−2の内面又は内部空間である粒子検出領域17に付着又は堆積した導体微粒子Pcによって両電極15a、15b間が短絡すると(図14参照)、アンテナ11の回路が形成される。その結果、図示しないリーダからの電波をアンテナ11が受信し始める。そして、アンテナ11による受信電力で送信回路12が作動する。送信回路12が作動することにより、アンテナ11から識別信号が送信される。
1−3.第3の形態例
図15は粉塵センサの更に別の形態例を示す斜視図である。図16は図15に示す粉塵センサの平面図である。図17は図15に示す粉塵センサの側面図である。図18は図15に示す粉塵センサの下面図である。図19は図15に示す粉塵センサの要部断面図である。図20は図15に示す粉塵センサの回路図である。
1−3−1.構成
この粉塵センサ10−3は、二つのアンテナ11−1、11−2と、アンテナ11−1、11−2から識別信号sig.1−1、sig.1−2を送信する送信回路12と、アンテナ11−1、11−2と送信回路12を一括収容した樹脂製のタグ体13と、タグ体13の表面の一部に形成された凹部16の内面又は内部空間であって検知対象粒子である導体微粒子Pcが付着又は堆積する粒子検出領域17と、粒子検出領域17を挟んで対向配置された対をなす電極15a、15bと、を備えている。この例では、電極15a、15bの対が凹部16の深さ方向に離間させて二対配置されている。
1−3−2.作用・効果
粉塵センサ10−3は、鉄粉などの導体微粒子Pcが発生する空間(被監視空間)における導体微粒子Pcの発生量や堆積量の監視用に使用される。導体微粒子Pcが発生する空間の床面などに粉塵センサ10−3を設置しておくと、空間中に浮遊あるいは飛散した導体微粒子Pcが粉塵センサ10−3の凹部16に浸入する。そして、粉塵センサ10−3の内面又は内部空間である粒子検出領域17に付着又は堆積した導体微粒子Pcによって第1の電極対15Lを構成する両電極15a、15b間が短絡すると(図21参照)、第1のアンテナ11−1の回路が形成される。その結果、図示しないリーダからの電波を第1のアンテナ11−1が受信し始める。そして、第1のアンテナ11−1による受信電力で送信回路12が作動する。送信回路12が作動することにより、第1のアンテナ11−1から識別信号sig.1−1が送信される。
2.誘電体微粒子検出用センサ
2−1.第4の形態例
図28は粉塵センサの更に別の形態例を示す斜視図である。図29は図28に示す粉塵センサの平面図である。図30は図28に示す粉塵センサの側面図である。図31は図28に示す粉塵センサの下面図である。図32は図28に示す粉塵センサの要部断面図である。図33は図28に示す粉塵センサの回路図である。
2−1−1.構成
この粉塵センサ20−1は、アンテナ21と、アンテナ21から識別信号sig.2を送信する送信回路22と、送信回路22を一括収容した樹脂製のタグ体23と、タグ体23の表面の一部であって検知対象粒子である誘電体微粒子Piが付着する粒子検出領域24と、粒子検出領域24に互いの間隙が重なるようにして互いに並行に設けられた一対の電極25a、25bと、を備えている。
2−1−2.作用・効果
粉塵センサ20−1は、埃、合成樹脂粉、花粉などの誘電体微粒子Piが発生或いは浸入する空間(被監視空間)における誘電体微粒子Piの発生量や堆積量の監視用に使用される。誘電体微粒子Piが発生する空間の床面などに粉塵センサ20−1を設置しておくと、空間中に浮遊あるいは飛散した誘電体微粒子Piが粉塵センサ20−1の表面に付着する(図34参照)。粉塵センサ20−1の表面の一部をなす粒子検出領域24に付着した導体微粒子Pcの影響により粒子検出領域24近傍の誘電率が変化する。その結果、両電極25a、25b間の静電容量Cxが変化する。アンテナ21の同調周波数fxが図示しないリーダからの電波の周波数と一致すると、当該リーダからの電波をアンテナ21が受信し始める。そして、アンテナ21による受信電力で送信回路22が作動する。送信回路22が作動することにより、アンテナ21から識別信号sig.2が送信される。
2−2.第5の形態例
図35は粉塵センサの更に別の形態例を示す斜視図である。図36は図35に示す粉塵センサの平面図である。図37は図35に示す粉塵センサの側面図である。図38は図35に示す粉塵センサの下面図である。図39は図35に示す粉塵センサの要部断面図である。図40は図35に示す粉塵センサの回路図である。
2−2−1.構成
この粉塵センサ20−2は、アンテナ21と、アンテナ21から識別信号sig.2を送信する送信回路22と、送信回路22を一括収容した樹脂製のタグ体23と、タグ体23の表面の一部に形成された凹部26の内面又は内部空間であって検知対象粒子である誘電体微粒子Piが付着又は堆積する粒子検出領域27と、粒子検出領域27を挟んで対向配置された一対の電極25a、25bと、を備えている。凹部26の底部周縁部は断面円弧状の曲面になっている。
2−2−2.作用・効果
粉塵センサ20−2は、埃、合成樹脂粉、花粉などの誘電体微粒子Piが発生或いは浸入する空間(被監視空間)における誘電体微粒子Piの発生量や堆積量の監視用に使用される。誘電体微粒子Piが発生する空間の床面などに粉塵センサ20−2を設置しておくと、空間中に浮遊あるいは飛散した誘電体微粒子Piが粉塵センサ20−2の表面に付着するとともに凹部26に浸入する(図41参照)。凹部26に浸入し付着又は堆積した誘電体微粒子Piの影響により粒子検出領域24の誘電率が変化する。その結果、両電極25a、25b間の静電容量Cxが変化する。アンテナ21の同調周波数fxが図示しないリーダからの電波の周波数frと一致すると、当該リーダからの電波をアンテナ21が受信し始める。そして、アンテナ21による受信電力で送信回路22が作動する。送信回路22が作動することにより、アンテナ21から識別信号sig.2が送信される。
3.導体微粒子・誘電体粒子検出用センサ(明所用)
3−1.第6の形態例
図42は粉塵センサの更に別の形態例を示す斜視図である。図43は図42に示す粉塵センサの平面図である。図44は図42に示す粉塵センサの側面図である。図45は図42に示す粉塵センサの下面図である。図46は図42に示す粉塵センサの要部断面図である。図47は図42に示す粉塵センサの回路図である。
3−1−1.構成
この粉塵センサ30は、アンテナ31と、アンテナ31から識別信号sig.3を送信する送信回路32と、アンテナ31と送信回路32を一括収容した樹脂製のタグ体33と、タグ体33の表面の検知対象粒子Pが付着する位置に形成された受光窓34と、受光窓34を通して入射する光を検出する受光素子35と、を備えている。
3−3−2.作用・効果
粉塵センサ30は、検知対象粒子(金属微粒子、誘電体微粒子)Pが発生或いは浸入する空間(被監視空間)における検知対象粒子Pの発生量や堆積量の監視用に使用されるものであり、自然光や照明光によって明るく照らされた場所に設置して使用されるものである。自然光や照明光によって明るく照らされた場所に粉塵センサ30を設置すると、受光窓34を通して受光素子35に光が入射する。受光素子35は、その入射光を受光し、その受光量に応じたレベルの電力を出力する。図示しないリーダからの電波をアンテナ31が受信すると、その受信電力により送信回路32が作動する。送信回路32は、受光素子35の出力レベルが所定の値(しきい値)以上であれば、識別信号sig.3をアンテナ31から送信する。すなわち、この粉塵センサ30は、図示しないリーダからの電波をアンテナ31が受信しており且つ受光素子35の出力レベルが所定の値以上である限り、識別信号sig.3を送信し続ける。
4.導体微粒子・誘電体粒子検出用センサ(暗所用)
4−1.第7の形態例
図49は粉塵センサの更に別の形態例を示す斜視図である。図50は図49に示す粉塵センサの平面図である。図51は図49に示す粉塵センサの側面図である。図52は図49に示す粉塵センサの下面図である。図53は図49に示す粉塵センサの要部断面図である。図54は図49に示す粉塵センサの回路図である。
4−1−1.構成
この粉塵センサ40は、アンテナ41と、アンテナ41から識別信号sig.4を送信する送信回路42と、アンテナ41と送信回路42を一括収容した樹脂製のタグ体43と、タグ体43の検知対象粒子Pが付着する位置に固定して設けられ且つ所定の出力で発光する発光素子44と、タグ体43の検知対象粒子Pが付着する位置に固定して設けられ且つ発光素子44からの光を受光する受光素子45と、を備えている。
4−1−2.作用・効果
粉塵センサ40は、検知対象粒子(金属微粒子、誘電体微粒子)Pが発生或いは浸入する空間(被監視空間)における検知対象粒子Pの発生量や堆積量の監視用に使用されるものであり、主として暗所に設置して使用されるものである。発光素子44の発光波長の光が入射しない場所であれば明るい場所でも使用可能である。受光素子45は、発光素子44からの光を受光し、その受光量に応じたレベルの電力を出力する。送信回路42は、受光素子45の出力レベルが所定の値(しきい値)以上であれば送信動作は行わない。
5.油センサ
5−1.第8の形態例
図57は本発明の無線タグ型油センサ(以下、単に油センサと記す。)の形態例を示す斜視図である。図58は図57に示す油センサの平面図である。図59は図57に示す油センサの側面図である。図60は図57に示す油センサの下面図である。図61は図57に示す油センサの要部断面図である。図62は図57に示す油センサの回路図である。
5−1−1.構成
この油センサ50は、アンテナ51と、アンテナ51から識別信号sig.5を送信する送信回路52と、送信回路52を一括収容した樹脂製のタグ体53と、タグ体53の表面の一部に形成された凹部56の内面又は内部空間であって検知対象である油分(Oil)が浸入する油分検出領域54と、油分検出領域54を挟んで対向配置された一対の電極55a、55bと、を備えている。凹部56の底部周縁部は断面円弧状の曲面になっている。
5−1−2.作用・効果
油センサ50は、油微粒子が発生或いは浸入したり油漏れが発生したりする可能性のある空間(被監視空間)における油分(Oil)の発生量や油分(Oil)による汚染量の監視用に使用される。油微粒子が浮遊あるいは飛散する空間の床面などに油センサ50を設置しておくと、油分(Oil)が油センサ50の表面に付着するとともに凹部56に浸入する(図63参照)。凹部56に浸入した油分(Oil)の影響により油分検出領域54の誘電率が変化する。その結果、両電極55a、55b間の静電容量Cxが変化する。アンテナ51の同調周波数fxが図示しないリーダからの電波の周波数frと一致すると、当該リーダからの電波をアンテナ51が受信し始める。そして、アンテナ51による受信電力で送信回路52が作動する。送信回路52が作動することにより、アンテナ51から識別信号sig.5が送信される。
6.無線タグ型ガスセンサ
6−1.第9の形態例
図64は本発明の無線タグ型ガスセンサ(以下、単にガスセンサと記す。)の形態例を示す斜視図である。図65は図64に示すガスセンサの平面図である。図66は図64に示すガスセンサの側面図である。図67は図64に示すガスセンサの下面図である。図68は図64に示すガスセンサの要部透視平面図である。図69は図68のA−A断面図である。図70は図68のB−B断面図である。図71は図64に示すガスセンサの回路図である。
6−1−1.構成
このガスセンサ60−1は、二つのアンテナ61−1、61−2と、アンテナ61−1、61−2から識別信号sig.1−1、sig.1−2を送信する送信回路62と、アンテナ61−1、61−2と送信回路62を一括収容した樹脂製のタグ体63と、タグ体63から露出した第1感応部68−1と、第1感応部68−1に覆われた第2感応部68−2と、を備えている。第2感応部68−2と外気との接触は第1感応部68−1によって阻止されている。
6−1−2.作用・効果
図73は、ガスセンサ60−1の未使用時の状態及び使用時の状態を示す側面図である。ガスセンサ60−1は、未使用時には、その第1感応部68−1がタグ体63の表面に貼り付けられた封止体69によって気密に封止されており、使用時に封止体69が剥がされることにより、第1感応部68−1がガスに触れる状態になる。また、必要に応じて、剥離シート82を剥がして使用することができる。
6−2.第10の形態例
図77は本発明のガスセンサの形態例を示す斜視図である。図78は図77に示すガスセンサの平面図である。図79は図77に示すガスセンサの側面図である。図80は図77に示すガスセンサの下面図である。図81は図77に示すガスセンサの要部断面図である。図82は図77に示すガスセンサの回路図である。
6−2−1.構成
このガスセンサ60−2は、アンテナ61と、アンテナ61から識別信号sig.1を送信する送信回路62と、アンテナ61と送信回路62を一括収容した樹脂製のタグ体63と、タグ体63から露出した感応部68と、を備えている。
水素感応膜70は当初絶縁体の状態にある。このため、当初アンテナ61の両電極65a、65b間の電気的導通は遮断されており、アンテナ61は機能し得えない状態になっている。図84(a)はこの時点での状態を示す等価回路である。
6−2−2.作用・効果
ガスセンサ60−2は、水素が発生、浸入、漏出などする空間(被監視空間)における水素の発生量等の監視用に使用される。封止体69を剥ぎ取って、水素が発生する空間の天井などにガスセンサ60−2を設置すると、空間中に存在する水素が感応部68に接触するようになるため、感応部68を構成している水素感応膜70による水素の吸蔵が始まる。そして、水素の吸蔵に伴い、水素感応膜70の電気抵抗率が減少していく。すなわち、水素感応膜70は、当初の絶縁体の状態から半導体の状態を経て、導体の状態に近づいていく。水素の吸蔵に伴って共役酸化還元系の電子伝導体のエネルギー準位が低下することにより、電子伝導性が高くなるのである。そして、最後には金属と同等の導体の状態になる。その結果、アンテナ61の両電極65a、65b間が短絡(電気的に導通)し、アンテナ61が機能し得る状態になる。図84(b)はこの時点での状態を示す等価回路であり、図示しないリーダから周波数f0の電波が送信されていると、その電波をアンテナ61が受信し、その受信電力で送信回路62が作動する。送信回路62が作動することにより、アンテナ61から識別信号sig.6が送信される。
また、感応部68としてSnO2薄膜を使用すればその他の還元性ガス(一酸化炭素ガス、炭化水素系ガス(LPG、都市ガス、天然ガス、メタンガス、ハロゲン化炭化水素系ガス等)、アルコール系ガス、アルデヒド系ガス、硫化水素ガス、等)用のガスセンサを実現することも可能である。すなわち、正常な空気中では表面の酸素原子(または酸素分子)がSnO2薄膜中の電子をとらえているため電気が流れにくい状態にあるが、還元性ガス中ではSnO2薄膜の表面の酸素原子が還元ガスと反応して取り去られて、SnO2薄膜中の電子が自由になり、その結果として電気が流れやすくなる。この原理を利用して、感応部68の電気抵抗が低下したらアンテナ61から識別信号sig.6が送信されるように構成するのである。
本発明の無線タグ型センサは、防災用のセンサとして利用できる。たとえば、無線タグ型センサをコンセントの近くに設置して、綿埃や湿気、油分などを検知することにより、トラッキング現象の発生を未然に防ぐことができる。すなわち、コンセントに電気器具のプラグを長期間差し込んだままにしていると、コンセントとプラグの隙間に綿埃などが溜まり、コンセントとプラグの間で火花が発生する可能性があるが、無線タグ型センサによって綿埃などが溜まったことを検知することにより、そのような危険な状態になる前に掃除をするなど適切に対処できる。更に、本発明の無線タグ型センサは、自動車の排気ガス、煙、花粉など環境有害物質を検出する環境計測用センサとしても利用できる可能性がある。更に、本発明の無線タグ型センサは、粉塵爆発等の危険防止装置の部品として使用することも可能である。
[RFIDセンサ付き電源プラグ、RFIDセンサ付きコンセント装置]
また、本発明の無線タグ型センサによれば、これを電気機器の電源プラグ(差込プラグ)と一体化することにより、RFIDセンサ付き電源プラグを実現できる。このRFIDセンサ付き電源プラグは、コンセント(商用電源の電力出力端子)からの電力を利用してセンサ部(粒子検出部、油分検出部、等)、アンテナ及び送信回路を作動させ、識別信号を高出力で送信することができる。
本発明の無線タグ型センサは、エバネッセントモードを用いた無線通信システムの子局(センサ)として用いることもできる。以下、本発明の無線タグ型センサを用いた無線通信システム(粒子状物質監視システム、油分監視システム、ガス監視システム、等を含む。)について説明する。ここでは、特開2004−32581号公報の記載を利用させていただく。
(1)アクセスポイント(親局)とクライアント(子局)との間に所定の空中線電界強度を得るために、局間の見通しを確保する必要があり、建物内の設備の配置計画時、設備の移設時に局配置に制約を受けやすく、導入・維持管理コストの削減に限界がある。
(2)建屋外に電波の漏れが生じやすい周波数帯であり、隣接した建屋の無線
LAN間で混信が発生しやすく、建物ごとの独立性が確保しにくい。
(3)既設の無線通信(IEEE802.11やPHS、赤外線通信等)で構築されたサービスに加え、新たなサービスを無線通信で構築しようとする場合、混信なく併設可能となる無線通信の選択肢が限定される。
(1)建物に高周波電流を注入する。注入された高周波電流が、壁内の鉄骨、電線管等を誘起する。
(2)高周波電流が、建物内で電気的に接続された鉄骨、電線管等が給電路として作用し、各部屋の壁までエネルギーを伝える。
(3)そして、部屋を取り囲む壁が、次の2つの物理現象によってエバネセントモードを室内に形成する。
(a)導波管の注入面として動作し、壁面に垂直な方向に指数的に減衰するエバネセント波を作り出す。
(b)電導体の表面に誘電体が接触した「2層の表面波線路」を形成し、誘電体の中を壁面に平行な方向に高周波電流が進行波として伝播し、誘電体の表面から室内に向かう壁面に垂直な方向に指数関数的に減衰するエバネセント波を作り出す。
10−2 粉塵センサ
10−3 粉塵センサ
11 アンテナ
11−1 アンテナ
11−2 アンテナ
12 送信回路
13 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
14 粒子検出領域
15a 電極
15b 電極
15L 電極対
15U 電極対
16 凹部
17 粒子検出領域
20−1 粉塵センサ
20−2 粉塵センサ
21 アンテナ
22 送信回路
23 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
24 粒子検出領域
25a 電極
25b 電極
26 凹部
27 粒子検出領域
30 粉塵センサ
31 アンテナ
32 送信回路
33 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
34 受光窓
35 受光素子
36 透明樹脂板
40 粉塵センサ
41 アンテナ
42 送信回路
43 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
44 発光素子
45 受光素子
50 油センサ
51 アンテナ
52 送信回路
53 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
54 油分検出領域
55a 電極
55b 電極
56 凹部
60−1 ガスセンサ
60−2 ガスセンサ
61 アンテナ
61−1 第1のアンテナ
61−2 第2のアンテナ
62 送信回路
63 タグ体(樹脂体、電磁波を透過する物質で形成された気密封止体)
65−1a 電極
65−1b 電極
65−2a 電極
65−2b 電極
66 Fe薄膜
67 Fe薄膜
68−1 第1感応部
68−2 第2感応部
68 感応部
70 水素感応膜
71 絶縁体
81 粘着剤層
82 剥離シート
D0 間隔
P 検知対象粒子
Pc 導体微粒子(検知対象粒子)
Pi 誘電体微粒子(検知対象粒子)
Oil 油分
Claims (25)
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の一部であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、
粒子検出領域を挟んで対向配置された一対の電極と、を備え、
粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間が短絡することによりアンテナの回路が形成されるように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、
粒子検出領域を挟んで対向配置された一対の電極と、を備え、
粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間が短絡することによりアンテナの回路が形成されるように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - 前記電極を前記凹部の深さ方向に離間させて複数対配置するとともに前記アンテナを複数備え、複数対の電極間が順次短絡することにより複数のアンテナの回路が順次形成されるように構成した請求項2の無線タグ型粉塵センサ。
- 前記電極を前記凹部の深さ方向に離間させて複数対配置し、短絡した電極対に応じて又は短絡した電極対の数に応じて異なる信号を送信するように構成した請求項2の無線タグ型粉塵センサ。
- 前記電極は、前記粒子検出領域に前記検知対象粒子が複数個付着したときに対をなす電極間が短絡するように対をなす両電極相互の間隔が選定されている請求項1〜4のいずれかの無線タグ型粉塵センサ。
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の一部であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、
粒子検出領域に互いの間隙が重なるようにして互いに並行に設けられた一対の電極と、を備え、
粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間の静電容量が変化することにより、アンテナから送信される信号が変化するように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって検知対象粒子が付着する粒子検出領域と、
粒子検出領域を挟んで対向配置された一対の電極と、を備え、
粒子検出領域に付着した検知対象粒子によって両電極間の静電容量が変化することにより、アンテナから送信される信号が変化するように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - 前記一対の電極は、前記粒子検出領域に前記検知対象粒子が複数個付着し得るように両電極相互の間隔が選定されている請求項6または7の無線タグ型粉塵センサ。
- 前記電極は、前記タグ体を構成する樹脂で覆われている請求項6〜8のいずれかの無線タグ型粉塵センサ。
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の検知対象粒子が付着する位置に形成された受光窓と、
受光窓を通して入射する光を検出する受光素子と、を備え、
受光素子の出力に応じてアンテナから送信される信号が変化するように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - 前記受光素子は、フォトダイオード又は太陽電池である請求項10の無線タグ型粉塵センサ。
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の検知対象粒子が付着する位置に固定して設けられ且つ所定の出力で発光する発光素子と、
タグ体の検知対象粒子が付着する位置に固定して設けられ且つ発光素子からの光を受光する受光素子と、を備え、
受光素子の出力に応じてアンテナから送信される信号が変化するように構成したことを特徴とする無線タグ型粉塵センサ。 - 被貼着物に貼り付けるための粘着剤層と、粘着剤層を覆う剥離シートとを備えた請求項1〜12のいずれかの無線タグ型粉塵センサ。
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を一括収容したタグ体と、
タグ体の表面の一部に形成された凹部の内面又は内部空間であって油分が浸入する油分検出領域と、
前記油分検出領域を挟んで対向配置された電極の対と、を備え、
前記油分検出領域に浸入した油分によって両電極間の静電容量が変化することにより、アンテナから送信される信号が変化するように構成した無線タグ型油センサ。 - 前記電極は、前記タグ体を構成する樹脂で覆われている請求項14の無線タグ型油センサ。
- 被貼着物に貼り付けるための粘着剤層と、粘着剤層を覆う剥離シートとを備えた請求項14または15の無線タグ型油センサ。
- アンテナと、
アンテナから信号を送信する送信回路と、
アンテナと送信回路を気密に一括収容したタグ体と、
タグ体から露出した感応部と、を備え、
前記感応部を検知対象ガスとの反応によりその電気抵抗率が変化する物質で形成し、前記感応部の電気抵抗率が変化することにより、前記アンテナから送信される信号が変化するように構成した無線タグ型ガスセンサ。 - 前記感応部を外気と非接触状態に維持する封止体を取り外し可能に備えた請求項17の無線タグ型ガスセンサ。
- 前記封止体は、前記タグ体の表面に前記感応部を覆うようにして密着させて貼り付けられた剥離シートである請求項18の無線タグ型ガスセンサ。
- 前記感応部の電気抵抗率が増大することにより前記アンテナ又は前記送信回路が機能し得ない状態になるように構成したことを特徴とする請求項17〜19のいずれかの無線タグ型ガスセンサ。
- 前記感応部の電気抵抗率が低下することにより前記アンテナ又は前記送信回路が機能し得る状態になるように構成したことを特徴とする請求項17〜19のいずれかの無線タグ型ガスセンサ。
- 前記感応部を鉄薄膜で構成した請求項20の無線タグ型ガスセンサ。
- 前記感応部を水素を吸蔵することにより電気抵抗率が低下する水素感応膜で構成した請求項21の無線タグ型ガスセンサ。
- 前記感応部を酸化スズで構成した請求項21の無線タグ型ガスセンサ。
- 被貼着物に貼り付けるための粘着剤層と、粘着剤層を覆う剥離シートとを備えた請求項17〜24のいずれかの無線タグ型ガスセンサ。
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